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JP2001231578A - Il−1ファミリーに属する蛋白質 - Google Patents

Il−1ファミリーに属する蛋白質

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JP2001231578A
JP2001231578A JP2000372864A JP2000372864A JP2001231578A JP 2001231578 A JP2001231578 A JP 2001231578A JP 2000372864 A JP2000372864 A JP 2000372864A JP 2000372864 A JP2000372864 A JP 2000372864A JP 2001231578 A JP2001231578 A JP 2001231578A
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JP
Japan
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protein
abnormal
disease
amino acid
dna
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2000372864A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Matsushita
武史 松下
Toshihiro Sakakibara
敏広 榊原
Susumu Sekine
進 関根
Mitsuo Sato
光男 佐藤
Wataru Sakurai
済 櫻井
Akiko Furuya
安希子 古谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP2000372864A priority Critical patent/JP2001231578A/ja
Publication of JP2001231578A publication Critical patent/JP2001231578A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 IL-1が関与する疾患等の治療薬の探索、開発
に有用なIL-1ファミリーに属する因子としての活性を有
する蛋白質、該蛋白質をコードするDNA、該蛋白質を
認識する抗体、及びこれらの利用方法の提供。 【解決手段】 ヒト由来の特定のアミノ酸配列を含むI
L−1ファミリーに属する蛋白質;上記蛋白質において
1以上のアミノ酸が欠出、置換及び/又は付加されたア
ミノ酸配列を有し、かつヒトIL−1ファミリーに属す
る蛋白質の受容体との結合親和性がTango-77より高い蛋
白質;上記蛋白質が有するアミノ酸配列と60%以上の
相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつヒトIL−1
ファミリーに属する蛋白質の受容体との結合親和性がTa
ngo-77より高い蛋白質;及びハイブリドーマFERM
BP−7368が産生するモノクロナール抗体で認識さ
れ、かつハイブリドーマFERM BP−7369が産
生するモノクローナル抗体では認識されない、上記の蛋
白質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な蛋白質、該
蛋白質をコードするDNAおよび該蛋白質を認識する抗
体、並びにそれらの利用法に関する。
【0002】
【従来の技術】インターロイキン−1(IL-1)とは、炎
症反応の初期において鍵となる役割を担っている2種類
の蛋白質(IL-1αおよびIL-1β)をいう(総説として、
Blood,87, 2095, 1996;Bio Science用語ライブラリー,
サイトカイン・増殖因子,改訂版, p14-17, 1998;および
それら総説中の参考文献を参照)。IL-1は、1940年
代からその存在について知られており、内因性発熱物質
あるいはリンパ球活性化因子などの名称で呼ばれてき
た。1985年までには、IL-1のcDNAが単離され、
異なる遺伝子に由来する2種類の分子、すなわちIL-1α
とIL-1βの存在が明らかにされた(Nature, 315, 641,
1985)。 IL-1αおよびIL-1βは異なる等電点を有し、
ともにシグナルぺプチドを持たない271および269
アミノ酸からなる31kDの前駆体として産生された後、
それぞれ159および153アミノ酸からなる17kDの
成熟型分子に切断される。IL-1αはカルパインにより、
IL-1βはIL-1β変換酵素により前駆体から成熟型分子に
変換されることが知られている(Nature, 356, 768, 19
92;及びBlood, 87, 2095, 1996)。IL-1αとIL-1βの
アミノ酸配列の相同性は27%であるが、類似の高次構
造を有していることが知られている。IL-1βの成熟型分
子は、αヘリックスを含まず、βシートが59%、残り
はランダムコイルの球状蛋白質で12本のβシートから
なる4面体様構造をとる(EMBO J., 7, 339, 1988)。
また、IL-1αとIL-1βの遺伝子はともにヒトの染色体の
2q13に位置していることが明らかにされている(Nu
cleic Acids Res., 14, 3167, 1986;及びNucleic Acid
s Res., 14,7897, 1986)。
【0003】IL-1αとIL-1βは同一のレセプターに結合
することで生物活性を示す。IL-1受容体には、80kDのタ
イプI(IL-1RI:CD121a)と68kDのタイプII(IL-1RI
I:CD121wb)の2種類が存在し、それぞれ1988年と
1991年にクローニングされた(Science, 241, 585,
1988;及びEMBO J., 10, 2821, 1991)。タイプI遺伝
子はヒト染色体2q13−21に、タイプII遺伝子はヒ
トの染色体2q13−22に位置している。また、タイ
プIIの細胞外領域は、可溶性受容体(sIL-1R)として存
在することも示されている(FEBS Lett., 260, 213, 19
90)。タイプIおよびタイプII受容体はともに免疫グロ
ブリンスーパーファミリーに属する受容体で、3つの免
疫グロブリン様ドメインを含む細胞外領域と、1つの膜
貫通領域および細胞内領域から構成されている。タイプ
IとタイプIIの細胞外領域のアミノ酸組成の相同性は2
8%であるが、細胞内領域の構造には大きな相違が観察
される。すなわち、タイプIの細胞内領域は215アミ
ノ酸から構成され、その中にはプロテインキナーゼCリ
ン酸化構造と類似の配列などが存在するのに対して、タ
イプIIの細胞内領域は29アミノ酸と短く、シグナル伝
達に関わると考えられる配列は見い出されていない。ま
た、発現分布に関しても差が観察され、タイプIはT細
胞、繊維芽細胞、表皮細胞、内皮細胞、滑膜細胞、軟骨
細胞、肝細胞で、タイプIIはB細胞、単球、好中球、骨
髄細胞などで発現している。これら2つの受容体は細胞
内領域に大きな構造的相違が存在すること、発現分布に
相違があることなどから、IL-1との結合親和性以外に
も、細胞内情報伝達系や発現制御の違いなどによって異
なった生物的な機能を担っていると考えられている。
【0004】1990年になると、IL-1受容体と結合し
てIL-1とIL-1受容体との結合を阻害するIL-1レセプター
アンタゴニスト(IL-1ra)がクローニングされた(Natu
re,343, 341, 1990)。IL-1raは152アミノ酸からな
る17kDの蛋白質で、そのアミノ酸組成はlL-1αと19
%、IL-1βと26%の相同性を有し、タイプIおよびタ
イプIIの受容体のいずれにも結合することができる。IL
-1raには少なくとも3種類のスプライス形態が存在する
ことが知られており、1つは分泌蛋白質を、他の2つは
細胞内蛋白質をコードしていることが明らかにされてい
る(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88, 3681, 1991;及
びBlood, 87, 2095, 1996)。分泌型のIL-1raは単球や
マクロファージ、好中球、繊維芽細胞などから産生さ
れ、非分泌型のIL-1raはケラチノサイトや上皮細胞、マ
クロファージで産生される。 IL-1ra遺伝子は、ヒト染
色体上の2q13―14.1に位置する。
【0005】1998年には IL-1レセプターアンタゴ
ニストβ(IL-1raβ)が、ESTデーターベースの検索を
介してIL-1raと有意な相同性を有する遺伝子として同定
され(特開平10-304888号)、1999年にはTango-77
が、ゲノム配列データーの解析を介してIL-1raと有意な
相同性を有する遺伝子として同定された(国際公開WO99
/06426号)。取得されたIL-1raβcDNAはシグナル配
列を有していないため、シグナル配列を含む別のスプラ
イス形態が存在する可能性が指摘されているが、未だ同
定されていない。Tango-77では、コンピュータープログ
ラムProcrustesを用いて、取得されたcDNA以外に別
のスプライス形態が存在する可能性が推測され、その推
定スプライス形態T77-procrustesの配列が明らかになっ
ている。しかしながら、現時点でのインフォマテイック
ス技術では、すべてのスプライス形態を正確に予測する
ことは不可能であり、未知な生物的役割を担うさらに別
のスプライス形態が存在している可能性が考えられる。
【0006】このように、 IL-1α、IL-1β、IL-1ra、I
L-1raβ、Tango-77は互いに相同性の高い一群のファミ
リーを形成していることが明らかとなっており、さらな
るメンバーの存在も想起される。また、IL-1ファミリー
に属する因子は多様な生物活性を持つことも明らかにさ
れてきており、病態との関連を含め生理的に重要な因子
と考えられている(総説として、Blood, 87, 2095, 199
6;Bio Science用語ライブラリー,サイトカイン・増殖因
子,改訂版, p14-17, 1998;およびそれら総説中の参考
文献を参照)。また、IL−1ファミリーに属する因子
の部分ぺプチドが様々な活性を持つことも報告されてい
る(Blood, 177, 1627, 1991)。即ち、IL−1βの2
08から240番目に相当する部分ぺプチドはT細胞を
活性化能力を欠出するが催眠作用やパイロジェン作用を
有していること(Am. J. Physiol., 259, R439, 199
0)、IL−1βの237から269番目に相当する部
分ぺプチドはIL−1によるT細胞の活性化を阻害する
こと(Biochem. Biophys. Res. Comm., 147, 204, 198
7)、IL−1βの163から171番目に相当する部
分ぺプチドはT細胞の活性化やグリコサミノグリカン合
成を促進するがパイロジェン作用を欠出すること(Adv.
Exp. Med. Biol., 251, 153, 1989、Eur. Cytokine Ne
t., 1, 21, 1990)、IL−1βの165から186番
目に相当する部分ぺプチドは繊維芽細胞の増殖促進活性
を有することが報告されている(Scand. J. Immunol.,
30, 549, 1989)。
【0007】IL-1ファミリーに属する因子は、本明細書
中後記されるように、微生物感染、HIV感染、慢性B
型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血症、移植片-対-宿主疾
患、インスリン依存性糖尿病、外傷性脳損傷、炎症性腸
疾患等の感染や炎症を伴う疾患、動脈硬化、再狭窄等の
異常な平滑筋細胞の分化増殖を伴う疾患、リウマチ性関
節炎等の異常な繊維芽細胞や滑膜組織の活性化を伴う疾
患、糖尿病等の膵臓β細胞の障害を伴う疾患、骨粗鬆症
等の異常な破骨細胞の活性化を伴う疾患、アレルギー、
アトピー、喘息、花粉症、気道過敏、自己免疫疾患等の
異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、急性骨髄性白血
病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を伴う疾患に関与する
ことが示されている。また、IL-1ファミリーに属する因
子のIL-1活性を阻害できるIL-1アンタゴニスト、抗体、
アンチセンスDNA等の阻害剤は、微生物感染、HIV
感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血症、移植
片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外傷性脳損
傷、炎症性腸疾患等の感染や炎症を伴う疾患、動脈硬
化、再狭窄等の異常な平滑筋細胞の分化増殖を伴う疾
患、リウマチ性関節炎等の異常な繊維芽細胞や滑膜組織
の活性化を伴う疾患、糖尿病等の膵臓β細胞の障害を伴
う疾患、骨粗鬆症等の異常な破骨細胞の活性化を伴う疾
患、アレルギー、アトピー、喘息、花粉症、気道過敏、
自己免疫疾患等の異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、
急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を伴う
疾患、虚血性悩疾患等の神経細胞の障害に基づく疾患を
治療する活性が示されている。さらに、IL-1ファミリー
に属するIL-1活性を有する因子は、その蛋白質あるいは
それをコードする遺伝子の投与により、急性骨髄性白血
病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を伴う疾患、アルツハ
イマー病、パーキンソン病、虚血性悩疾患等の神経細胞
の障害に基づく疾患に有効であることが示されている。
従って、IL-1ファミリーに属する因子は有用な新薬開発
のターゲットとして非常に注目されている。また、IL-1
ファミリーに属する新規な因子が存在する可能性も想起
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、微生物感
染、HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗
血症、移植片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、
外傷性脳損傷、炎症性腸疾患等の感染や炎症を伴う疾
患、動脈硬化、再狭窄等の異常な平滑筋細胞の分化増殖
を伴う疾患、リウマチ性関節炎等の異常な繊維芽細胞や
滑膜組織の活性化を伴う疾患、糖尿病等の膵臓β細胞の
障害を伴う疾患、骨粗鬆症等の異常な破骨細胞の活性化
を伴う疾患、アレルギー、アトピー、喘息、花粉症、気
道過敏、自己免疫疾患等の異常な免疫細胞の活性化を伴
う疾患、急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等の異常な細胞増
殖を伴う疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、虚
血性悩疾患等の神経細胞の障害に基づく疾患等の治療薬
の探索、開発に有用なIL-1ファミリーに属する因子とし
ての活性を有する蛋白質、該蛋白質をコードするDN
A、該蛋白質を認識する抗体、およびこれらの利用方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、新規なアミノ酸配
列を含むIL-1ファミリーに属する因子および該因子をコ
ードするDNAを取得することに成功し、本発明を完成
させるに至った。すなわち、本発明は、以下の(1)〜
(36)を提供するものである。 (1) 以下の(a)〜(f)から選ばれる蛋白質: (a)配列番号2で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
質; (b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において、4
6〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質; (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列を含むIL−
1ファミリーに属する蛋白質; (d)(a)または(b)の蛋白質において1以上のア
ミノ酸が欠出、置換および/または付加されたアミノ酸
配列を有し、かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白
質の受容体との結合親和性がTango-77より高い蛋白質; (e)(a)または(b)の蛋白質が有するアミノ酸配
列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、
かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白質の受容体と
の結合親和性がTango-77より高い蛋白質;および (f)ハイブリドーマFERM BP−7368が産生
するモノクロナール抗体で認識され、かつハイブリドー
マFERM BP−7369が産生するモノクローナル
抗体では認識されない、上記(d)または(e)に記載
の蛋白質。
【0010】(2) 以下の(a)〜(d)から選ばれ
るDNA: (a)(1)に記載の蛋白質をコードするDNA; (b)配列番号4で表される塩基配列において、370
〜1023番目の塩基配列を有するDNA; (c)配列番号4で表される塩基配列において、505
〜993番目の塩基配列を有するDNA;及び (d)(a)〜(c)のいずれかのDNAとストリンジ
ェントな条件でハイブリダイズし、かつヒトIL−1フ
ァミリーに属する蛋白質の受容体との結合親和性がTang
o-77より高い蛋白質をコードするDNA。
【0011】(3) 以下の(a)〜(c)から選ばれ
る蛋白質: (a)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
質; (b)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
質において1以上のアミノ酸が欠出、置換および/また
は付加されたアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−1フ
ァミリーに属する蛋白質の受容体との結合活性を有する
蛋白質;及び (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列と60%以上
の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−
1ファミリーに属する蛋白質の受容体との結合活性を有
する蛋白質。 (4) 以下の(a)〜(c)から選ばれるDNA: (a)(3)に記載の蛋白質をコードするDNA; (b)配列番号3で表される塩基配列を有するDNA;
及び (c)(a)または(b)のDNAとストリンジェント
な条件でハイブリダイズし、かつヒトIL−1ファミリ
ーに属する蛋白質の受容体との結合親和性を有する蛋白
質をコードするDNA。
【0012】(5) (2)または(4)に記載のDN
Aをベクターに組み込んで得られる組換えDNA。 (6) (5)に記載の組換えDNAを保有する形質転
換体。 (7) 受託番号がFERM BP−6943である、
(6)に記載の形質転換体。 (8) (6)または(7)に記載の形質転換体を培地
に培養し、培養物中に(1)または(3)に記載の蛋白
質を生成蓄積させ、該培養物から該蛋白質を採取するこ
とを特徴とする、(1)または(3)に記載の蛋白質の
製造方法。
【0013】(9) (1)または(3)に記載の蛋白
質を認識する抗体。 (10) 抗体が、(1)または(3)に記載の蛋白質
が有する活性を阻害する活性を有する抗体である、
(9)に記載の抗体。 (11) 抗体が、配列番号1で表されるアミノ酸配列
を有する蛋白質を認識する抗体である、(10)に記載
の抗体。 (12) 抗体が、配列番号1で表されるアミノ酸配列
において、1〜20番目のアミノ酸配列部分を抗原エピ
トープとして認識する抗体である、(10)または(1
1)に記載の抗体。 (13) 受託番号がFERM BP−7368である
ハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体。 (14) 受託番号がFERM BP−7369である
ハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体。
【0014】(15) (1)に記載の蛋白質における
配列番号1のアミノ酸配列の領域または配列番号1のア
ミノ酸配列に相応する領域をコードするDNAの塩基配
列中の連続した5〜60塩基からなる配列を有するオリ
ゴヌクレオチドまたは該オリゴヌクレオチドと相補的な
配列を有するオリゴヌクレオチド。 (16) (2)または(4)に記載のDNAまたは
(15)に記載のオリゴヌクレオチドをプローブとして
用いてハイブリダイゼーションを行うことを含む、
(1)または(3)に記載の蛋白質をコードする遺伝子
の発現を検出する方法。 (17) (15)に記載のオリゴヌクレオチドをプラ
イマーとして用いてポリメラーゼ・チェイン・リアクシ
ョンを行うことを含む、(1)または(3)に記載の蛋
白質をコードする遺伝子の発現を検出する方法。 (18) (2)または(4)に記載のDNAまたは
(15)に記載のオリゴヌクレオチドを用い、ハイブリ
ダイゼーション法により、(1)または(3)に記載の
蛋白質をコードする遺伝子の変異を検出する方法。 (19) (15)に記載のオリゴヌクレオチドを用
い、ポリメラーゼ・チェイン・リアクションを行うこと
を含む、(1)または(3)に記載の蛋白質をコードす
る遺伝子の変異を検出する方法。
【0015】(20) 感染や炎症を伴う疾患、異常な
平滑筋細胞の分化増殖を伴う疾患、異常な繊維芽細胞の
活性化を伴う疾患、異常な滑膜組織の活性化を伴う疾
患、膵臓β細胞の障害を伴う疾患、異常な破骨細胞の活
性化を伴う疾患、異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、
または異常な細胞増殖を伴う疾患を検出するために用い
る、(16)〜(19)のいずれかに記載の方法。 (21) 感染や炎症を伴う疾患が微生物感染、HIV
感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血症、移植
片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外傷性悩損
傷または炎症性腸疾患であり、異常な平滑筋細胞の分化
増殖を伴う疾患が動脈硬化または再狭窄であり、異常な
繊維芽細胞の活性化を伴う疾患または異常な滑膜組織の
活性化を伴う疾患がリウマチ性関節炎であり、膵臓β細
胞の障害を伴う疾患が糖尿病であり、異常な破骨細胞の
活性化を伴う疾患が骨粗鬆症であり、異常な免疫細胞の
活性化を伴う疾患がアレルギー、アトピー、喘息、花粉
症、気道過敏または自己免疫疾患であり、異常な細胞増
殖を伴う疾患が急性骨髄性白血病または悪性腫瘍であ
る、(20)に記載の方法。 (22) (2)または(4)に記載のDNAまたは
(15)に記載のオリゴヌクレオチドを用いることを特
徴とする、(1)または(3)に記載の蛋白質をコード
する遺伝子の転写またはmRNAの翻訳を抑制する方
法。 (23) (2)または(4)に記載のDNAまたは
(15)に記載のオリゴヌクレオチドを用いることを特
徴とする、(1)または(3)に記載の蛋白質をコード
する遺伝子のプロモーター領域を取得する方法。
【0016】(24) (1)または(3)に記載の蛋
白質を含む、医薬。 (25) (2)または(4)に記載のDNAを含む、
医薬。 (26) (9)から(14)の何れかに記載の抗体を
含む、医薬。 (27) (15)に記載のオリゴヌクレオチドを含
む、医薬。 (28) 感染や炎症を伴う疾患、異常な平滑筋細胞の
分化増殖を伴う疾患、異常な繊維芽細胞の活性化を伴う
疾患、異常な滑膜組織の活性化を伴う疾患、膵臓β細胞
の障害を伴う疾患、異常な破骨細胞の活性化を伴う疾
患、異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、異常な細胞増
殖を伴う疾患または神経細胞の障害に基づく疾患の治療
および/または予防のための医薬である、(24)〜
(27)のいずれかに記載の医薬。 (29) 感染や炎症を伴う疾患、異常な平滑筋細胞の
分化増殖を伴う疾患、異常な繊維芽細胞の活性化を伴う
疾患、異常な滑膜組織の活性化を伴う疾患、膵臓β細胞
の障害を伴う疾患、異常な破骨細胞の活性化を伴う疾
患、異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患または異常な細
胞増殖を伴う疾患の診断のための医薬である、(24)
〜(27)のいずれかに記載の医薬。
【0017】(30) 感染や炎症を伴う疾患が微生物
感染、HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、
敗血症、移植片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿
病、外傷性悩損傷または炎症性腸疾患であり、異常な平
滑筋細胞の分化増殖を伴う疾患が動脈硬化または再狭窄
であり、異常な繊維芽細胞の活性化を伴う疾患または異
常な滑膜組織の活性化を伴う疾患がリウマチ性関節炎で
あり、膵臓β細胞の障害を伴う疾患が糖尿病であり、異
常な破骨細胞の活性化を伴う疾患が骨粗鬆症であり、異
常な免疫細胞の活性化を伴う疾患がアレルギー、アトピ
ー、喘息、花粉症、気道過敏または自己免疫疾患であ
り、異常な細胞増殖を伴う疾患が急性骨髄性白血病また
は悪性腫瘍であり、神経細胞の障害に基づく疾患がアル
ツハイマー病または虚血性脳疾患である、(28)また
は(29)に記載の医薬。
【0018】(31) (1)または(3)に記載の蛋
白質を用いることを特徴とする、該蛋白質と特異的に相
互作用する受容体のスクリーニング方法。 (32) (31)に記載のスクリーニング方法により
取得される、(1)または(3)に記載の蛋白質と特異
的に相互作用する受容体。 (33) (9)から(14)の何れかに記載の抗体を
用いることを特徴とする、(1)または(3)に記載の
蛋白質の免疫学的検出法。 (34) (9)から(14)の何れかに記載の抗体を
用いて、(1)または(3)に記載の蛋白質を検出する
ことを特徴とする免疫組織染色法。 (35) (1)または(3)に記載の蛋白質をコード
する遺伝子の発現が一部または完全に抑制されているノ
ックアウト非ヒト動物。(36) (1)または(3)
に記載の蛋白質の有する活性が一部または完全に抑制さ
れているノックアウト非ヒト動物。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白質としては、 (a)配列番号2で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
質; (b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において、4
6〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質; (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列を含むIL−
1ファミリーに属する蛋白質; (d)(a)または(b)の蛋白質において1以上のア
ミノ酸が欠出、置換および/または付加されたアミノ酸
配列を有し、かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白
質の受容体との結合親和性がTango-77より高い蛋白質; (e)(a)または(b)の蛋白質が有するアミノ酸配
列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、
かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白質の受容体と
の結合親和性がTango-77より高い蛋白質;および (f)受託番号FERM BP−7368であるハイブ
リドーマが産生するモノクロナール抗体で認識され、か
つ受託番号FERM BP−7369であるハイブリド
ーマが産生するモノクローナル抗体では認識されない、
(d)または(e)に記載の蛋白質:が挙げられる。
【0020】また、本発明の蛋白質としては、 (a)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
質; (b)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
質において1以上のアミノ酸が欠出、置換および/また
は付加されたアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−1フ
ァミリーに属する蛋白質の受容体との結合活性を有する
蛋白質;及び (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列と60%以上
の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−
1ファミリーに属する蛋白質の受容体との結合活性を有
する蛋白質:が挙げられる。IL−1ファミリーに属す
る蛋白質とは、IL-1レセプターと親和性を有する蛋白質
である。IL−1ファミリーに属する蛋白質の具体例と
しては、例えばIL-1α、IL-1β、IL-1ra、IL-1raβ及び
Tango-77などが挙げられる。
【0021】配列番号2のアミノ酸配列を有する蛋白質
において1以上のアミノ酸が欠出、置換および/または
付加されたアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−1ファ
ミリーに属する蛋白質の受容体との結合親和性がTango-
77より高い蛋白質、配列番号2の46〜208番目のア
ミノ酸配列を有する蛋白質において1以上のアミノ酸が
欠出、置換および/または付加されたアミノ酸配列を有
し、かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白質の受容
体との結合親和性がTango-77より高い蛋白質;並びに配
列番号1のアミノ酸配列を有する蛋白質において1以上
のアミノ酸が欠出、置換および/または付加されたアミ
ノ酸配列を有し、かつヒトIL−1ファミリーに属する
蛋白質の受容体との結合活性を有する蛋白質は、Molecu
lar Cloning, A Laboratory Manual, Second Edition,
Cold Spring Harbor LaboratoryPress, 1989(以下、モ
レキュラー・クローニング第2版と略す)、Current Pr
otocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, 1
987-1997(以下、カレント・プロトコールズ・イン・モ
レキュラー・バイオロジーと略す)、Nucleic Acids Re
search, 10, 6487,1982、Proc. Natl. Acad. Sci., US
A, 79, 6409, 1982、Gene, 34, 315, 1985、Nucleic Ac
ids Research, 13, 4431, 1985、Proc. Natl. Acad. Sc
i USA, 82, 488, 1985等に記載の部位特異的変異導入法
を用いて、例えば配列番号2のアミノ酸配列を有する蛋
白質、配列番号2の46〜208番目のアミノ酸配列を
有する蛋白質、または配列番号1のアミノ酸配列を有す
る蛋白質をコードするDNAに部位特異的変異を導入す
ることにより行うことができる。欠出、置換及び/また
は付加されるアミノ酸の数は1から数個でありその数は
特に限定されないが、上記の部位特異的変異導入法等の
周知の技術により、欠出、置換若しくは付加できる程度
の数であり、例えば、1〜数十個、好ましくは1〜20
個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜
5個である。
【0022】また、本発明の蛋白質としては、配列番号
2のアミノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ
酸配列を含み、かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋
白質の受容体との結合親和性がTango-77より高い蛋白
質、配列番号2の46〜208番目のアミノ酸配列と6
0%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつヒ
トIL−1ファミリーに属する蛋白質の受容体との結合
親和性がTango-77より高い蛋白質、並びに配列番号1の
アミノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配
列を含み、かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白質
の受容体との結合親和性がTango-77より高い蛋白質も含
まれる。配列番号2、配列番号2の46〜208番目、
または配列番号1のアミノ酸配列との相同性は、BLA
ST(J. Mol. Bio., 215, 403, 1990)やFASTA
(Method in Enzymology, 183, 63, 1990)等の解析ソ
フトを用いて計算したときに、少なくとも60%以上、
好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さ
らに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以
上、最も好ましくは97%以上の相同性を有しているこ
とが好ましい。本発明において、受託番号FERM B
P−7368であるハイブリドーマが産生する抗体で認
識され、かつ受託番号FERM BP−7369である
ハイブリドーマが産生する抗体では認識されない蛋白質
とは、例えば上記抗体を用いたウエスタンブロッティン
グやELISAなどの方法により検出されるか否かで特
定ができる蛋白質である。具体的には、該蛋白質とし
て、配列番号2で表されるアミノ酸配列において、46
〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質をあげるこ
とができる。
【0023】本発明のDNAとしては、 (a)上記定義した本発明の蛋白質をコードするDN
A; (b)配列番号4で表される塩基配列において、370
〜1023番目の塩基配列を有するDNA; (c)配列番号4で表される塩基配列において、505
〜993番目の塩基配列を有するDNA;及び (d)(a)〜(c)のいずれかのDNAとストリンジ
ェントな条件でハイブリダイズし、かつヒトIL−1フ
ァミリーに属する蛋白質の受容体との結合親和性がTang
o-77より高い蛋白質をコードするDNA:を挙げること
ができる。また、本発明のDNAとしては、 (a)配列番号1で表される蛋白質をコードするDN
A; (b)配列番号3で表される塩基配列を有するDNA;
及び (c)(a)または(b)のDNAとストリンジェント
な条件でハイブリダイズし、かつヒトIL−1ファミリ
ーに属する蛋白質の受容体との結合親和性を有する蛋白
質をコードするDNA;を挙げることができる。
【0024】ストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズするDNAとは、例えば配列番号3または配列番号4
で表される塩基配列を有するDNAなどの本発明のDN
Aまたはその一部の断片をプローブとして、コロニー・
ハイブリダイゼーション法、プラーク・ハイブリダイゼ
ーション法あるいはサザンブロットハイブリダイゼーシ
ョン法等を用いることにより得られるDNAを意味し、
具体的には、コロニーあるいはプラーク由来のDNAを
固定化したフィルターを用いて、0.7〜1.0Mの塩
化ナトリウム存在下、65℃でハイブリダイゼーション
を行った後、0.1〜2×SSC溶液(1×SSC溶液
は150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリ
ウム)を用い、65℃条件下でフィルターを洗浄するこ
とにより同定できるDNAをあげることができる。ハイ
ブリダイゼーションは、モレキュラー・クローニング第
2版、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー
・バイオロジー、DNA Cloning 1: Core Techniques, A
Practical Approach, Second Edition, Oxford Univers
ity,1995等に記載されている方法に準じて行うことがで
きる。ハイブリダイズ可能なDNAとして具体的には、
BLASTやFASTA等の解析ソフトを用いて計算し
たときに、配列番号3で表される塩基配列と少なくとも
60%以上の相同性を有するDNA、好ましくは70%
以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは9
0%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは
98%以上の相同性を有するDNAをあげることができ
る。また、本明細書で言う「配列番号1のアミノ酸配列
を有する蛋白質の有する活性」の種類は特には制限され
ず、例えば、ヒトIL−1ファミリーに属する蛋白質の
受容体との結合活性などが挙げられるが、これに限定さ
れるわけではない。
【0025】以下、本発明を詳細に説明する。 1.本発明のDNAの調製 ヒト骨髄mRNAは市販のもの(例えば、Clontech社製)
を用いてもよいし、以下のごとくヒト骨髄組織から調製
してもよい。骨髄組織から全RNAを調製する方法とし
ては、チオシアン酸グアニジン−トリフルオロ酢酸セシ
ウム法(Methodsin Enzymology, 154, 3,1987)、酸性チ
オシアン酸グアニジン・フェノール・クロロホルム(A
GPC)法(Analytical Biochemistry, 162, 156, 198
7;及び実験医学、9, 1937, 1991)などがあげられる。
また、全RNAからpoly(A)+ RNAとしてmR
NAを調製する方法としては、オリゴ(dT)固定化セ
ルロースカラム法(モレキュラー・クローニング第2
版)等があげられる。さらに、Fast Track mRNA Isolat
ion Kit(Invitrogen社製)、Quick Prep mRNA Purifi
cation Kit(Pharmacia社製)などのキットを用いるこ
とによりmRNAを調製することができる。
【0026】調製したヒト骨髄組織mRNAからcDN
Aライブラリーを作製する。cDNAライブラリー作製
法としては、モレキュラー・クローニング第2版、カレ
ント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロ
ジー、A Laboratory Manual,2 nd Ed., 1989等に記載さ
れた方法、あるいは市販のキット、例えばSuperScript
Plasmid System for cDNA Synthesis and Plasmid Clon
ing(Life Technologies社製)、ZAP-cDNA Synthesis K
it(STRATAGENE社製)を用いる方法などがあげられる。
cDNAライブラリーを作製するためのクローニングベ
クターとしては、大腸菌K12株中で自立複製できるもの
であれば、ファージベクター、プラスミドベクター等い
ずれでも使用できる。具体的には、ZAP Express(STRATA
GENE社製、Strategies, 5, 58, 1992)、pBluescript II
SK(+)(Nucleic Acids Research, 17, 9494, 1989)、La
mbda ZAP II(STRATAGENE社製)、λgt10、λgt11(DNA
cloning,A Practical Approach,1, 49, 1985)、λTripl
Ex(Clontech社製)、λExCell(Pharmacia社製)、pT7
T318U(Pharmacia社製)、pcD2(Mol. Cell. Biol., 3,2
80, 1983)およびpUC18(Gene, 33, 103, 1985)等をあげ
ることができる。
【0027】宿主微生物としては、大腸菌に属する微生
物であればいずれでも用いることができる。具体的に
は、Escherichia coli XL1-Blue MRF'(STRATAGENE社
製、Strategies, 5, 81, 1992)、Escherichia coli C60
0(Genetics, 39, 440, 1954)、Escherichia coli Y1088
(Science, 222, 778, 1983)、Escherichia coli Y1090
(Science, 222, 778, 1983)、Escherichia coli NM522
(J. Mol. Biol., 166, 1, 1983)、Escherichia coli K8
02(J. Mol. Biol., 16, 118, 1966)およびEscherichiac
oli JM105(Gene, 38, 275, 1985)等が用いられる。この
cDNAライブラリーを、そのまま以下の解析に用いて
もよいが、不完全長cDNAの割合を下げ、なるべく完
全長cDNAを効率よく取得するために、菅野らが開発
したオリゴキャップ法(Gene, 138, 171, 1994;Gene,
200, 149、1997;蛋白質核酸酵素, 41, 603,1996;実験
医学, 11, 2491, 1993;cDNAクローニング、羊土
社、1996;及び遺伝子ライブラリーの作製法、羊土社、
1994)を用いて調製したcDNAライブラリーを以下の
解析に用いてもよい。
【0028】作製したcDNAライブラリーから各クロ
ーンを単離し、それぞれのクローンについてcDNAの
塩基配列を末端から、通常用いられる塩基配列解析方
法、例えばサンガー(Sanger)らのジデオキシ法(Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463, 1977)あるいはAB
IPRISM377DNAシークエンサー(PE Biosyst
ems社製)等の塩基配列分析装置を用いて分析すること
により、該DNAの塩基配列を決定する。それぞれのc
DNAの塩基配列が新規な配列を有しているかどうか
は、BLAST等の相同性検索プログラムを用いて、G
enBank、EMBLおよびDDBJなどの塩基配列
データベースを検索することにより、データベース中の
既存の遺伝子の塩基配列と完全に一致すると考えられる
ような明らかな相同性を示す塩基配列がないことにより
確認できる。
【0029】上記の方法で得られる新規な配列を含むc
DNAの塩基配列として、例えば配列番号4の塩基配列
があげられる。配列番号4の塩基配列からなるDNAを
翻訳して得られる蛋白質は、BLAST2を用いた相同
性解析において、IL-1ファミリーに属する蛋白質ヒトIL
-1α、ヒトIL-1β、ヒトIL-1raと、それぞれ33%、2
8%、29%の相同性を有する。また、配列番号4の塩
基配列とTango-77との塩基配列比較から、配列番号4の
塩基配列は、Tango-77の塩基配列に配列番号3の120
塩基の新たな塩基配列が付加された配列を有しているこ
とがわかる。IL-1ファミリーに属する蛋白質の遺伝子
は、ヒト染色体2番の長腕にクラスターを形成して存在
することが知られている。すなわち、ヒトIL-1α、ヒト
IL-1β、ヒトIL-1raの遺伝子はヒト染色体2q13〜1
4に位置し、お互いに450kb以内の距離に位置して
いる。ヒトIL-1raβおよびTango-77の遺伝子もヒト染色
体2q13付近に存在する。配列番号3の塩基配列がヒ
ト染色体2番の長腕のクラスター領域に存在するか確認
するためには、ヒトゲノムライブラリーを、配列番号4
の塩基配列に特異的な配列を用いてスクリーニングし、
得られたゲノムクローンの塩基配列を決定することで決
めることができる。
【0030】ヒトゲノムライブラリーは市販のもの(例
えば、Research Genetics社製BACライブラリー)を
用いてもよいし、ヒトの細胞や組織から公知の方法(例
えば、Genomics, 29, 413, 1995;及びGenomics, 24, 5
27, 1994等に記載の方法)を用いて調製してもよい。ま
た、ヒトゲノムライブラリーを、配列番号4の塩基配列
に特異的な配列を用いてスクリーニングする方法として
は、配列番号4の塩基配列に特異的なプライマーを用い
たPCR法(PCR Protocols, Academic Press, 1990)
や、配列番号4の塩基配列に特異的なオリゴヌクレオチ
ドを用いたコロニーハイブリダイゼーションやプラーク
ハイブリダイゼーション法(モレキュラー・クローニン
グ第2版)などがあげられる。上記の方法でヒトIL-1ra
の塩基配列と配列番号4の塩基配列の両方を含むゲノム
DNAクローン(例えば、ヒトゲノムBACクローン)が
得られる。従って、配列番号4の塩基配列からなる遺伝
子は、ヒト染色体2番の長腕のIL-1ファミリーに属する
遺伝子が存在しているクラスター領域の近傍に存在して
いることが分かる。
【0031】得られるゲノムDNAクローンの塩基配列
のうち、配列番号3の塩基配列が含まれる部分の塩基配
列としては、配列番号5の塩基配列があげられる。配列
番号3の塩基配列はスプライシングのアクセプター配列
であるAGとスプライシングのドナー配列であるGTに
囲まれており、配列番号4の塩基配列からなる遺伝子の
エクソンを形成していることがわかる。配列番号4の塩
基配列からなるDNAを翻訳して得られる蛋白質の二次
元構造を、公知のチョーファスマン、ロブソン、DSC
などの方法(http://www.bmm.icnet.uk/software.htm
l、http://www.gh.wits.ac.za/crystal/w3vlc/misc.anc
003.html)を用いて解析すると、IL-1ファミリーに属す
る因子に共通してみられる12本のβシート構造が保持
されていることがわかる。一方、Tango-77はN末端3つ
のβシートを有していない。従って、配列番号4の塩基
配列からなるDNAを翻訳して得られる蛋白質の一つの
スプライス形態がTango-77であり、配列番号4の塩基配
列がコードする蛋白質が、新規なIL-1ファミリーに属す
る因子としての本質的な活性を有することは明白であ
る。
【0032】IL-1ファミリーに属する因子は様々な疾患
に関与することが知られている。以下にその例を挙げ
る。IL-1は、TNF-α、IFN-α、IFN-β、IFN-γなどのサ
イトカイン類や細菌のエンドトキシン、ウィルス、種々
のマイトジェンにより誘導され、炎症反応、特に急性期
炎症反応のメディエーターとして重要な役割を演ずる。
すなわち、細菌感染などにより血中のエンドトキシン濃
度が増加すると、単球、マクロファージ、好中球などに
よりIL-1が放出され、炎症反応が惹起され、発熱や急性
期蛋白質の誘導などの生体反応が引き起こされる(Bloo
d, 87, 2095, 1996)。免疫系においては、IL-1が抗原
やマイトジェンの存在下でIL-2の産生を亢進させ、IL-2
受容体の発現を促進することによりT細胞を活性化する
ことが知られている。また、T細胞からのIL-2、IFN-
γ、CSF、IL-6などのサイトカインの産生を促進した
り、TNF、IFN-β、CSFなどのサイトカイン遺伝子の発現
を増加させることが知られている(J. Biol. Chem., 26
9, 19021, 1994)。これらサイトカイン類の産生増加
は、B細胞を刺激し、増殖および活性化を促し、免疫グ
ロブリンの産生を亢進させる(J. Immunol. 130, 2708,
1983)。さらに、IL-1は、単球が炎症性マクロファー
ジに成熟する過程にも関与することが知られている(J.
Exp.Med., 175, 1793, 1992)。このように、IL-1は炎
症反応のメディエーターとして種々の作用を発現するこ
とから、慢性関節リウマチや糖尿病、微生物感染、HI
V感染、慢性B型肝炎などをはじめとして、感染や炎症
を伴う多くの疾患との関連が指摘されており、これら疾
患におけるIL-1の産生亢進が観察されている(Virus Re
s.,32, 253, 1994;及びN.Eng. J. Med., 328, 106, 19
93)。従って、IL-1作用の阻害剤は、抗炎症作用を有す
ることが期待される。IL-1raについては炎症やリウマチ
などをターゲットとした臨床応用に向けた開発が行われ
ている。
【0033】IL-1を平滑筋に構成的に発現させた場合、
平滑筋の増殖を促進することが知られている(Am. J. P
hysiol., 45, H901, 1999)。また、血管平滑筋にIL-1を
作用させるとE-セレクチンをはじめとする接着分子類の
発現が増加し、白血球の接着を促進させることが知られ
ている(Atherosclerosis, 115, 89, 1995)。これらのこ
とから、動脈硬化発症との関連も注目されており、IL-1
作用の阻害剤は動脈硬化の治療薬、予防薬としても有用
であり得る。
【0034】IL-1は、線維芽細胞を刺激し、コラゲナー
ゼ等の蛋白質分解酵素や、プロスタグランジン類をリウ
マチ性関節炎局所にて放出させていることが知られてい
る(Annu. Rev. Immunol., 3, 263, 1985)。また、リウ
マチ性関節炎患者の滑膜組織はIL-1を産生しており、そ
の産生量は関節炎の程度と相関するとの結果が報告され
ている(Arthritis Rheum., 31, 480, 1988)。これらの
ことから、IL-1のリウマチ性関節炎の発症、進展への作
用が強く示唆されている。従って、IL-1作用の阻害剤は
リウマチ性関節炎の治療薬、予防薬としても有用であり
得る。
【0035】IL-1は、膵臓のランゲルハンス島に対して
傷害性の作用を有すること(Science, 232, 1545, 198
6)、ランゲルハンス島に浸潤したマクロファージが放出
するIL-1がβ細胞に傷害を与え、特にインスリン依存性
糖尿病(IDDM)の発症に強く関与すること(Autoimmunit
y, 10, 241, 1991)が報告されている。これらのことか
ら、IL-1作用の阻害剤は糖尿病の治療薬、予防薬として
も有望であり得る。
【0036】IL-1は、破骨細胞の活性化と骨吸収を促進
することが報告されている(J. BoneMiner. Res., 4, 11
3, 1989)。従って、IL-1作用の阻害剤は骨吸収抑制作用
が期待され、すなわち骨粗鬆症の治療薬、予防薬として
も有望であり得る。実際、IL-1raが骨吸収を抑制したと
の報告があり(J. Immunol., 145, 4181, 1990)、この
ような薬剤としての可能性は高いと考えられている。
【0037】IL-1をマウスに投与すると、骨髄細胞の放
射線感受性が弱まることが報告されており(Blood, 74,
2257, 1989)、抗ガン剤等の前に投与すると骨髄機能抑
制による致死作用が軽減されるという知見が得られてい
る。このことから、ガンの放射線療法や化学療法におい
て、IL-1は骨髄細胞の保護作用を有することが期待され
ている。
【0038】IL-1はメラノーマ細胞株A375をはじめ
とする数種類の癌細胞に対して細胞障害性を有すること
が報告されている(J. Immunol., 136, 3098, 1986;及
びJ.Immunol., 135, 3962, 1985)。また、T細胞、B
細胞、NK細胞、繊維芽細胞、血管内皮細胞に対しては
細胞増殖を促進するが、ヒト骨髄球系細胞株K562、
乳癌細胞MCF−7、あるいはマウスT細胞株Ebなど
ある種の腫瘍細胞の増殖を阻害することが報告されてい
る(J. Immunol., 136, 340, 1986)。これらのことか
ら、IL-1は異常な細胞増殖に基づく疾患、例えば、悪性
腫瘍に対する治療薬、予防薬として有用でありうる。ま
た、IL-1αは胃癌細胞株に対して増殖促進活性を示す
(Cancer Res., 53, 4102, 1993)。このことから、IL-
1αの作用を阻害する薬剤は異常な細胞増殖に基づく疾
患、例えば悪性腫瘍に対する治療薬、予防薬として有用
でありうる。
【0039】IL-1は神経細胞に作用して神経成長因子
(NGF)の発現を増加させる作用があることが報告され
ている(Nature, 330, 658, 1987)。また、繊維芽細胞
に作用しNGFの発現を増強させるとともにNGFのmRNA
の安定性を増加させることが知られている(J.Biol.Che
m., 263, 16348, 1988)。神経伝達物質であるNGFは神
経細胞の増殖や神経突起の進展を促進する作用を有して
おり、障害を受けた神経細胞の再生や保護因子として機
能することが知られている。従って、IL-1がNGFの発現
を増強することにより、神経細胞の障害に基づく疾患、
例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、虚血性悩
疾患に対する治療薬、予防薬として有用でありうる。ま
た、神経切断後の再生を促す効果も期待できる。さら
に、視床下部においてcAMPを上昇をさせ、プロスタ
グランジンE2(PGE2)産生を引き起こしたり、視床
下部ホルモンや脳下垂体ホルモンの分泌を促進すること
が報告されており(Biochem. Biophys. Res. Commun.,
164, 1262, 1989)、その脳機能の改善に対する効果が
注目されている。
【0040】IL-1raは、IL-1のタイプIおよびタイプII
受容体に結合して、IL-1αならびにIL-1βの受容体への
結合を競合的に阻害することにより、IL-1の生物活性を
阻害する(Annu. Rev. Immunol., 16, 27, 1998)。IL-
1raを種々の病態モデル動物に投与すると炎症が抑えら
れることが報告されている。例えば、IL-1raはLPS投
与による敗血症ショックを防止し、組織への炎症細胞の
浸潤や浮腫、壊死などを抑制する(Nature, 348, 550,
1990)。これらの病態モデルの結果は、ヒトにおける敗
血症、リウマチ様関節炎、移植片-対-宿主疾患、喘息、
発作、虚血性心疾患、骨髄性白血病などにおけるIL-1ra
の治療効果を期待させるものであり、臨床的試みがなさ
れている(Int. Rev. Immunol., 16, 457, 1998)。
【0041】sIL-1レセプターはIL-1βと結合し、IL-1
βの受容体への結合を阻害する(J.Exp.Med., 174, 125
1, 1991)。また、移植された心臓の生着を促進させた
り、急性骨髄性白血病細胞の増殖を抑制する作用がある
ことが知られている(Blood, 79, 1938, 1992)。
【0042】以上のように、IL-1ファミリーに属する因
子は、微生物感染、HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関
節リウマチ、敗血症、移植片-対-宿主疾患、インスリン
依存性糖尿病、外傷性脳損傷、炎症性腸疾患等の感染や
炎症を伴う疾患、動脈硬化、再狭窄等の異常な平滑筋細
胞の分化増殖を伴う疾患、リウマチ性関節炎等の異常な
繊維芽細胞や滑膜組織の活性化を伴う疾患、糖尿病等の
膵臓β細胞の障害を伴う疾患、骨粗鬆症等の異常な破骨
細胞の活性化を伴う疾患、アレルギー、アトピー、喘
息、花粉症、気道過敏、自己免疫疾患等の異常な免疫細
胞の活性化を伴う疾患、急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等
の異常な細胞増殖を伴う疾患に関与することが示されて
いる。また、IL-1ファミリーに属する因子のIL-1活性を
阻害できるIL-1アンタゴニスト、抗体、アンチセンスD
NA等の阻害剤は、微生物感染、HIV感染、慢性B型
肝炎、慢性関節リウマチ、敗血症、移植片-対-宿主疾
患、インスリン依存性糖尿病、外傷性脳損傷、炎症性腸
疾患等の感染や炎症を伴う疾患、動脈硬化、再狭窄等の
異常な平滑筋細胞の分化増殖を伴う疾患、リウマチ性関
節炎等の異常な繊維芽細胞や滑膜組織の活性化を伴う疾
患、糖尿病等の膵臓β細胞の障害を伴う疾患、骨粗鬆症
等の異常な破骨細胞の活性化を伴う疾患、アレルギー、
アトピー、喘息、花粉症、気道過敏、自己免疫疾患等の
異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、急性骨髄性白血
病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を伴う疾患、虚血性悩
疾患等の神経細胞の障害に基づく疾患を治療する活性が
示されている。さらに、IL-1ファミリーに属するIL-1活
性を有する因子は蛋白質あるいはコードする遺伝子投与
により、急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等の異常な細胞増
殖を伴う疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、虚
血性悩疾患等の神経細胞の障害に基づく疾患の治療およ
び骨髄機能抑制による癌の放射線療法や化学療法におけ
る副作用の軽減と治療効果の促進に有効であることが示
されている。
【0043】配列番号4の塩基配列からなるDNAが一
旦取得され、その塩基配列が決定された後は、該塩基配
列の5'端および3'端の塩基配列に基づいたプライマーを
調製し、ヒトまたは非ヒト動物の骨髄等の組織または細
胞に含まれるmRNAから合成したcDNAあるいはc
DNAライブラリーを鋳型として、PCR法(PCR Prot
ocols, Academic Press, 1990)を用いてDNAの増幅
を行うことにより、本発明のDNAを取得することがで
きる。また、配列番号4のDNAの全長あるいは一部を
プローブとして、ヒトまたは非ヒト動物の骨髄等の組織
または細胞に含まれるmRNAから合成したcDNAあ
るいはcDNAライブラリー対してコロニーハイブリダ
イゼーションやプラークハイブリダイゼーション(モレ
キュラー・クローニング第2版)を行うことにより、本
発明のDNAを取得することができる。決定されたDN
Aの塩基配列に基づいて、ホスフォアミダイト法を利用
したパーキン・エルマー社のDNA合成機model 392等の
DNA合成機で化学合成することにより、本発明のDN
Aを取得することもできる。
【0044】取得したDNAについて、該DNAを含む
組換えベクターを宿主細胞に導入して得られる形質転換
体を用いて蛋白質を発現させることにより、または該D
NAがコードするアミノ酸配列とヒトIL-1α、ヒトIL-1
β、ヒトIL-1ra、ヒトIL-1raβ、Tango-77のアミノ酸配
列との相同性および二次元構造を比較することにより、
該DNAがIL-1ファミリーとしての活性を有する蛋白質
をコードするDNAであることを確認することができ
る。また、取得したDNAを含む組換えベクターを宿主
細胞に導入して得られる形質転換体を用いて取得した蛋
白質と、Tango-77を含む組換えベクターを宿主細胞に導
入して得られる形質転換体を用いて取得した蛋白質の活
性を比較することで、Tango-77は配列番号2のアミノ酸
配列からなる蛋白質が有する活性と全く同じ活性を有し
ているわけではないことがわかる。更に、IL−1ファ
ミリーに属する因子の部分ぺプチドが様々な活性を持つ
ことも報告されていることより(Blood, 177, 1627, 19
91、Am. J. Physiol., 259, R439, 1990、Biochem. Bio
phys. Res. Comm., 147, 204, 1987、Scand. J. Immuno
l., 30, 549, 1989、Adv. Exp. Med. Biol., 251, 153,
1989; Eur. Cytokine Net., 1, 21, 1990)、配列番号
2のアミノ酸配列を有する蛋白質の部分ぺプチドであ
る、配列番号1のアミノ酸配列を有する蛋白質も独自の
活性を有することがわかる。後述の実施例より、該蛋白
質はIL−1受容体との結合に関わる重要な部分である
ことより、該蛋白質は他のIL−1ファミリーのアンタ
ゴニストとして利用でき、また、該蛋白質のアミノ酸配
列を有しないIL−1ファミリーの蛋白質に該配列を導
入することによりIL−1受容体との結合を強化させる
ことができる。他のIL−1ファミリーに該蛋白質のア
ミノ酸配列を導入するためには、例えば、配列番号3の
塩基配列を有するDNAを他のIL−1ファミリーをコ
ードするDNAに挿入することにより達成できる。ま
た、配列番号1をコードする蛋白質を生体内で発現させ
るためには、例えば、配列番号3に記載の塩基配列を組
み込んだウイルスベクターなどを用いることで達成でき
る。さらに、配列番号3に記載の塩基配列のアンチセン
スDNAを細胞内に導入することで、該塩基配列を含む
遺伝子の発現を阻害することができる。
【0045】配列番号4の塩基配列またはその断片の塩
基配列に関する情報に基づき、常法またはDNA合成機
を用いることにより、本発明のDNAの塩基配列、例え
ば配列番号4の塩基配列のうち、連続した5〜60塩
基、好ましくは10〜40塩基に相当する配列を有する
オリゴヌクレオチドまたは該オリゴヌクレオチドと相補
的な配列に相当するオリゴヌクレオチド(以下、アンチ
センスオリゴヌクレオチドともいう)を調製することが
きる。本発明のオリゴヌクレオチドとしては、オリゴD
NA、オリゴRNA等のオリゴヌクレオチド、および該
オリゴヌクレオチドの誘導体(以下、誘導体オリゴヌク
レオチドという)等があげられる。該オリゴヌクレオチ
ドまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドとして、例え
ば、検出したいmRNAの一部の塩基配列において、5'
末端側の塩基配列に相当するセンスプライマー、3'末端
側の塩基配列に相当するアンチセンスプライマー等をあ
げることができる。ただし、mRNAにおいてウラシル
に相当する塩基は、オリゴヌクレオチドプライマーにお
いてはチミジンとなる。センスプライマーおよびアンチ
センスプライマーとしては、両者の融解温度(Tm)お
よび塩基数が極端に変わることのないオリゴヌクレオチ
ドで、5〜60塩基、好ましくは10〜50塩基数のも
のがあげられる。
【0046】誘導体オリゴヌクレオチドとしては、オリ
ゴヌクレオチド中のリン酸ジエステル結合がホスフォロ
チオエート結合に変換されたもの、オリゴヌクレオチド
中のリン酸ジエステル結合がN3'−P5'ホスフォアミ
デート結合に変換されたもの、オリゴヌクレオチド中の
リボースとリン酸ジエステル結合がペプチド核酸結合に
変換されたもの、オリゴヌクレオチド中のウラシルがC
−5プロピニルウラシルで置換されたもの、オリゴヌク
レオチド中のウラシルがC−5チアゾールウラシルで置
換されたもの、オリゴヌクレオチド中のシトシンがC−
5プロピニルシトシンで置換されたもの、オリゴヌクレ
オチド中のシトシンがフェノキサジン修飾シトシン(ph
enoxazine-modified cytosine)で置換されたもの、オリ
ゴヌクレオチド中のリボースが2'−O−プロピルリボ
ースで置換されたもの、あるいはオリゴヌクレオチド中
のリボースが2'−メトキシエトキシリボースで置換さ
れたもの等があげられる(細胞工学, 16, 1463, 199
7)。
【0047】2.本発明の蛋白質の製造 本発明の蛋白質は、モレキュラー・クローニング第2版
やカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バ
イオロジー等に記載された方法等を用い、例えば以下の
方法により、本発明のDNAを宿主細胞中で発現させ
て、製造することができる。全長cDNAをもとにし
て、必要に応じて、該蛋白質をコードする部分を含む適
当な長さのDNA断片を調製する。該DNA断片、また
は全長cDNAを適当な発現ベクターのプロモーターの
下流に挿入することにより、組換えベクターを作製す
る。該組換えベクターを、該発現ベクターに適合した宿
主細胞に導入することにより、本発明の蛋白質を生産す
る形質転換体を得ることができる。宿主細胞としては、
細菌、酵母、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞等、目的と
する遺伝子を発現できるものであればいずれも用いるこ
とができる。発現ベクターとしては、上記宿主細胞にお
いて自立複製可能ないしは染色体中への組込が可能で、
本発明の蛋白質をコードするDNAを転写できる位置に
プロモーターを含有しているものが用いられる。
【0048】細菌等の原核生物を宿主細胞として用いる
場合は、本発明の蛋白質をコードするDNAを含有して
なる組換えベクターは原核生物中で自立複製可能である
と同時に、プロモーター、リボソーム結合配列、本発明
の蛋白質をコードする遺伝子、及び転写終結配列より構
成されたベクターであることが好ましい。プロモーター
を制御する遺伝子が含まれていてもよい。発現ベクター
としては、例えば、pBTrp2(ベーリンガーマンハイム社
製)、pBTac1(ベーリンガーマンハイム社製)、pBTac2
(ベーリンガーマンハイム社製)、pKK233-2(Pharmaci
a社製)、pSE280(Invitrogen社製)、pGEMEX-1(Prome
ga社製)、pQE-8(QIAGEN社製)、pKYP10(特開昭58-11
0600号)、pKYP200(Agricultural Biological Chemist
ry, 48, 669, 1984)、pLSA1(Agric. Biol. Chem., 5
3, 277, 1989)、pGEL1(Proc. Natl. Acad. Sci. USA,
82, 4306, 1985)、pBluescript II SK(-)(Stratagen
e社製)、pTrs30[Escherichia coli JM109/pTrS30(FE
RM BP-5407)より調製]、pTrs32[Escherichia coli J
M109/pTrS32(FERM BP-5408)より調製]、pGHA2[Esch
erichia coli IGHA2(FERM BP-400)より調製、特開昭6
0-221091号]、pGKA2[Escherichia coli IGKA2(FERM
BP-6798)より調製、特開昭60-221091号]、pTerm2(米
国特許第4,686,191号、米国特許第4,939,094号、及び米
国特許第5,160,735号)、pSupex、pUB110、pTP5、pC19
4、pEG400(J. Bacteriol., 172, 2392, 1990)、pGEX
(Pharmacia社製)、pETシステム(Novagen社製)、pSu
pex等をあげることができる。
【0049】プロモーターとしては、宿主細胞中で発現
できるものであればいかなるものでもよい。例えば、tr
pプロモーター(Ptrp)、lacプロモーター、PLプロモー
ター、PRプロモーター、T7プロモーター等の、大腸菌や
ファージ等に由来するプロモーターをあげることができ
る。またPtrpを2つ直列させたプロモーター(Ptrp×
2)、tacプロモーター、lacT7プロモーター、let Iプ
ロモーターのように人為的に設計改変されたプロモータ
ー等も用いることができる。リボソーム結合配列である
シャイン−ダルガノ(Shine-Dalgarno)配列と開始コド
ンとの間を適当な距離(例えば6〜18塩基)に調節した
プラスミドを用いることが好ましい。本発明の蛋白質を
コードする部分の塩基配列を、宿主の発現に最適なコド
ンとなるように、塩基を置換することにより、目的とす
る蛋白質の生産率を向上させることができる。本発明の
組換えベクターにおいては、本発明のDNAの発現には
転写終結配列は必ずしも必要ではないが、構造遺伝子の
直下に転写終結配列を配置することが好ましい。
【0050】宿主細胞としては、エシェリヒア属、セラ
チア属、バチルス属、ブレビバクテリウム属、コリネバ
クテリウム属、ミクロバクテリウム属、シュードモナス
属等に属する微生物、例えば、Escherichia coli XL1-B
lue、Escherichia coli XL2-Blue、Escherichia coli D
H1、Escherichia coli MC1000、Escherichia coli KY32
76、Escherichia coli W1485、Escherichia coli JM10
9、Escherichia coli HB101、Escherichia coli No.4
9、Escherichia coli W3110、Escherichia coli NY49、
Serratia ficariaSerratia fonticolaSerratia liq
uefaciensSerratia marcescensBacillus subtili
sBacillus amyloliquefacinesBrevibact erium imma
riophilum ATCC14068、Brevibacterium saccharolyticu
m ATCC14066、Brevibacterium flavum ATCC14067、Brev
ibacterium lactofermentum ATCC13869、Corynebacteri
um glutamicum ATCC13032、Corynebacterium acetoacid
ophilum ATCC13870、Microbacterium ammoniaphilum AT
CC15354、Pseudomonas sp. D-0110等をあげることがで
きる。
【0051】組換えベクターの導入方法としては、上記
宿主細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用い
ることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 69, 2110, 1972)、プ
ロトプラスト法(特開昭63-248394号)、またはGene, 1
7, 107., 1982やMolecular & General Genetics, 168,
111, 1979に記載の方法等をあげることができる。酵母
を宿主細胞として用いる場合には、発現ベクターとし
て、例えば、YEP13(ATCC37115)、YEp24(ATCC3705
1)、YCp50(ATCC37419)等をあげることができる。プ
ロモーターとしては、酵母菌株中で発現できるものであ
ればいずれのものを用いてもよく、例えば、ヘキソース
キナーゼ等の解糖系の遺伝子のプロモーター、PHO5
プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモータ
ー、ADHプロモーター、gal 1プロモーター、gal 10
プロモーター、ヒートショック蛋白質プロモーター、MF
α1 プロモーター、CUP 1プロモーター等をあげること
ができる。
【0052】宿主細胞としては、サッカロミセス属、ク
リュイベロミセス属、トリコスポロン属、シュワニオミ
セス属等に属する微生物、例えば、Saccharomyces cere
visiaeSchizosaccharomyces pombeKluyveromyces l
actisTrichosporon pullulansSchwanniomyces allu
vius等をあげることができる。組換えベクターの導入方
法としては、酵母にDNAを導入する方法であればいず
れも用いることができ、例えば、エレクトロポレーショ
ン法(Methods. Enzymol., 194, 182, 1990)、スフェ
ロプラスト法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 192
9, 1978)、酢酸リチウム法(J. Bacteriology, 153, 1
63, 1983;及びProc. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 192
9, 1978)をあげることができる。
【0053】動物細胞を宿主として用いる場合には、発
現ベクターとして、例えば、pcDNAI、pcDM8
(フナコシ社製)、pAGE107(特開平3-22979号;及びCy
totechnology, 3, 133, 1990)、pAS3-3(特開平2-22707
5号)、pCDM8(Nature, 329,840, 1987)、pcDNAI/A
mp(Invitrogen社製)、pREP4(Invitrogen社製)、pAG
E103(J. Biochemistry, 101, 1307, 1987)、pAGE210
等をあげることができる。プロモーターとしては、動物
細胞中で発現できるものであればいずれも用いることが
でき、例えば、サイトメガロウイルス(CMV)のIE(imm
ediate early)遺伝子のプロモーター、SV40の初期プロ
モーター、レトロウイルスのプロモーター、メタロチオ
ネインプロモーター、ヒートショックプロモーター、S
Rαプロモーター等をあげることができる。また、ヒト
CMVのIE遺伝子のエンハンサーをプロモーターと共
に用いてもよい。宿主細胞としては、ヒトの細胞である
ナマルバ(Namalwa)細胞、サルの細胞であるCOS細胞、
チャイニーズ・ハムスターの細胞であるCHO細胞、HBT56
37(特開昭63-299)等をあげることができる。組換えベ
クターの導入方法としては、動物細胞にDNAを導入す
る方法であればいずれも用いることができ、例えば、エ
レクトロポレーション法(Cytotechnology, 3, 133, 19
90)、リン酸カルシウム法(特開平2-227075号)、リポ
フェクション法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 74
13,1987)等をあげることができる。
【0054】昆虫細胞を宿主として用いる場合には、例
えばカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・
バイオロジーBaculovirus Expression Vectors, A Labo
ratory Manual, W. H. Freeman and Company, New York
(1992)、Bio/Technology, 6, 47 (1988)等に記載され
た方法によって、タンパク質を発現することができる。
即ち、組換え遺伝子導入ベクターおよびバキュロウイル
スを昆虫細胞に共導入して昆虫細胞培養上清中に組換え
ウイルスを得た後、さらに組換えウイルスを昆虫細胞に
感染させ、タンパク質を発現させることができる。該方
法において用いられる遺伝子導入ベクターとしては、例
えば、pVL1392、pVL1393、pBlueBacIII(ともにInvitor
ogen社製)等をあげることができる。バキュロウイルス
としては、例えば、夜盗蛾科昆虫に感染するウイルスで
あるアウトグラファ・カリフォルニカ・ヌクレアー・ポ
リヘドロシス・ウイルス(Autographa californica nucl
ear polyhedrosis virus)等を用いることができる。
【0055】昆虫細胞としては、Spodoptera frugiperd
aの卵巣細胞であるSf9、Sf21(Baculovirus Expression
Vectors, A Laboratory Manual, W. H. Freeman and C
ompany, New York , 1992)、Trichoplusia niの卵巣細
胞であるHigh 5(Invitrogen社製)等を用いることがで
きる。組換えウイルスを調製するための、昆虫細胞への
上記組換え遺伝子導入ベクターと上記バキュロウイルス
の共導入方法としては、例えば、リン酸カルシウム法
(特開平2-227075号)、リポフェクション法(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA, 84, 7413,1987)等をあげること
ができる。
【0056】植物細胞を宿主細胞として用いる場合に
は、発現ベクターとして、例えば、Tiプラスミド、タ
バコモザイクウイルスベクター等をあげることができ
る。プロモーターとしては、植物細胞中で発現できるも
のであればいずれのものを用いてもよく、例えば、カリ
フラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモータ
ー、イネアクチン1プロモーター等をあげることができ
る。宿主細胞としては、タバコ、ジャガイモ、トマト、
ニンジン、ダイズ、アブラナ、アルファルファ、イネ、
コムギ、オオムギ等の植物細胞等をあげることができ
る。組換えベクターの導入方法としては、植物細胞にD
NAを導入する方法であればいずれも用いることがで
き、例えば、アグロバクテリウム(Agrobacterium
(特開昭59-140885号、特開昭60-70080号、国際公開WO9
4/00977)、エレクトロポレーション法(特開昭60-2518
87号)、パーティクルガン(遺伝子銃)を用いる方法
(特許第2606856号、特許第2517813号)等をあげること
ができる。
【0057】遺伝子の発現方法としては、直接発現以外
に、モレキュラー・クローニング第2版に記載されてい
る方法等に準じて、分泌生産、融合タンパク質発現等を
行うことができる。酵母、動物細胞、昆虫細胞または植
物細胞により発現させた場合には、糖あるいは糖鎖が付
加された蛋白質を得ることができる。以上のようにして
得られる形質転換体を培地に培養し、培養物中に本発明
の蛋白質を生成蓄積させ、該培養物から採取することに
より、本発明の蛋白質を製造することができる。本発明
の形質転換体を培地に培養する方法は、宿主の培養に用
いられる通常の方法に従って行うことができる。
【0058】大腸菌等の原核生物あるいは酵母等の真核
生物を宿主として得られた形質転換体を培養する培地と
しては、該生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類
等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行える培地で
あれば天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。炭
素源としては、該生物が資化し得るものであればよく、
グルコース、フラクトース、スクロース、これらを含有
する糖蜜、デンプンあるいはデンプン加水分解物等の炭
水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、
プロパノールなどのアルコール類等を用いることができ
る。窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、
硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニ
ウム等の無機酸もしくは有機酸のアンモニウム塩、その
他の含窒素化合物、ならびに、ペプトン、肉エキス、酵
母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解
物、大豆粕および大豆粕加水分解物、各種発酵菌体およ
びその消化物等を用いることができる。無機物として
は、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸
マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫
酸第一鉄、硫酸マン癌、硫酸銅、炭酸カルシウム等を用
いることができる。
【0059】培養は、通常振盪培養または深部通気攪拌
培養などの好気的条件下で行う。培養温度は15〜40
℃がよく、培養時間は、通常16時間〜7日間である。
培養中のpHは3.0〜9.0に保持する。pHの調整
は、無機または有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カ
ルシウム、アンモニアなどを用いて行う。また、培養中
必要に応じて、アンピシリンやテトラサイクリン等の抗
生物質を培地に添加してもよい。プロモーターとして誘
導性のプロモーターを用いた組換えベクターで形質転換
した微生物を培養するときには、必要に応じてインデュ
ーサーを培地に添加してもよい。例えば、lacプロモー
ターを用いた組換えベクターで形質転換した微生物を培
養するときにはイソプロピル−β−D−チオガラクトピ
ラノシド等を、trpプロモーターを用いた組換えベクタ
ーで形質転換した微生物を培養するときにはインドール
アクリル酸等を培地に添加してもよい。
【0060】動物細胞を宿主として得られた形質転換体
を培養する培地としては、一般に使用されているRPMI16
40培地(The Journal of the American Medical Associ
ation, 199, 519, 1967)、EagleのMEM培地(Science,
122, 501, 1952)、ダルベッコ改変MEM培地(Virolog
y, 8, 396, 1959)、199培地(Proceeding of the
Society for the Biological Medicine, 73, 1, 1950)
またはこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等を用
いることができる。培養は、通常pH6〜8、30〜4
0℃、5%CO2存在下等の条件下で1〜7日間行う。ま
た、培養中必要に応じて、カナマイシン、ペニシリン等
の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0061】昆虫細胞を宿主として得られた形質転換体
を培養する培地としては、一般に使用されているTNM-FH
培地(Pharmingen社製)、Sf-900 II SFM培地(Life Te
chnologies社製)、ExCell400、ExCell405(いずれもJR
H Biosciences社製)、Grace's Insect Medium(Grace,
T.C.C.,Nature, 195, 788, 1962)等を用いることがで
きる。培養は、通常pH6〜7、25〜30℃等の条件
下で、1〜5日間行う。また、培養中必要に応じて、ゲ
ンタマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0062】植物細胞を宿主として得られた形質転換体
は、細胞として、または植物の細胞や器官に分化させて
培養することができる。該形質転換体を培養する培地と
しては、一般に使用されているムラシゲ・アンド・スク
ーグ(MS)培地、ホワイト(White)培地、またはこれら培
地にオーキシン、サイトカイニン等、植物ホルモンを添
加した培地等を用いることができる。培養は、通常pH
5〜9、20〜40℃の条件下で3〜60日間行う。ま
た、培養中必要に応じて、カナマイシン、ハイグロマイ
シン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0063】上記のとおり、本発明の蛋白質をコードす
るDNAを組み込んだ組換え体ベクターを保有する微生
物、動物細胞、あるいは植物細胞由来の形質転換体を、
通常の培養方法に従って培養し、該蛋白質を生成蓄積さ
せ、該培養物より該蛋白質を採取することにより、該蛋
白質を製造することができる。遺伝子の発現方法として
は、直接発現以外に、モレキュラー・クローニング第2
版に記載されている方法等に準じて、分泌生産、融合蛋
白質発現等を行うことができる。本発明の蛋白質の生産
方法としては、宿主細胞内に生産させる方法、宿主細胞
外に分泌させる方法、あるいは宿主細胞外膜上に生産さ
せる方法があり、使用する宿主細胞や、生産させる蛋白
質の構造を変えることにより、該方法を選択することが
できる。
【0064】本発明の蛋白質が宿主細胞内あるいは宿主
細胞外膜上に生産される場合、ポールソンらの方法(J.
Biol. Chem.,264, 17619, 1989)、ロウらの方法(Pr
oc.Natl. Acad. Sci., USA, 86, 8227,1989;及びGen
es Develop., 4, 1288, 1990)、または特開平5-336963
号、特開平6-823021号等に記載の方法を準用することに
より、該蛋白質を宿主細胞外に積極的に分泌させること
ができる。すなわち、遺伝子組換えの手法を用いて、本
発明の蛋白質の活性部位を含む蛋白質の手前にシグナル
ペプチドを付加した形で発現させることにより、本発明
の蛋白質を宿主細胞外に積極的に分泌させることができ
る。また、特開平2-227075に記載されている方法に準じ
て、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子等を用いた遺伝子増幅
系を利用して生産量を上昇させることもできる。さら
に、遺伝子導入した動物または植物の細胞を再分化させ
ることにより、遺伝子が導入された動物個体(トランス
ジェニック非ヒト動物)または植物個体(トランスジェ
ニック植物)を造成し、これらの個体を用いて本発明の
蛋白質を製造することもできる。
【0065】形質転換体が動物個体または植物個体の場
合は、通常の方法に従って、飼育または栽培し、該蛋白
質を生成蓄積させ、該動物個体または植物個体より該蛋
白質を採取することにより、該蛋白質を製造することが
できる。動物個体を用いて本発明の蛋白質を製造する方
法としては、例えば公知の方法(American Journal of
Clinical Nutrition, 63, 639S, 1996、American Journ
al of Clinical Nutrition, 63, 627S, 1996、及びBio/
Technology, 9, 830, 1991)に準じて遺伝子を導入して
造成した動物中に本発明の蛋白質を生産する方法があげ
られる。動物個体の場合は、例えば、本発明の蛋白質を
コードするDNAを導入したトランスジェニック非ヒト
動物を飼育し、該蛋白質を該動物中に生成・蓄積させ、
該動物中より該蛋白質を採取することにより、該蛋白質
を製造することができる。該動物中の生成・蓄積場所と
しては、例えば、該動物のミルク(特開昭63-30919
2)、卵等をあげることができる。この際に用いられる
プロモーターとしては、動物で発現できるものであれば
いずれも用いることができるが、例えば、乳腺細胞特異
的なプロモーターであるαカゼインプロモーター、βカ
ゼインプロモーター、βラクトグロブリンプロモータ
ー、ホエー酸性プロテインプロモーター等が好適に用い
られる。
【0066】植物個体を用いて本発明の蛋白質を製造す
る方法としては、例えば本発明の蛋白質をコードするD
NAを導入したトランスジェニック植物を公知の方法
(組織培養, 20,1994;組織培養, 21,1995;及びTrends
in Biotechnology, 15, 45, 1997)に準じて栽培し、
該蛋白質を該植物中に生成・蓄積させ、該植物中より該
蛋白質を採取することにより、該蛋白質を生産する方法
があげられる。本発明の形質転換体により製造された蛋
白質は、例えば本発明の蛋白質が、細胞内に溶解状態で
発現した場合には、培養終了後、細胞を遠心分離により
回収し、水系緩衝液に懸濁後、超音波破砕機、フレンチ
プレス、マントンガウリンホモゲナイザー、ダイノミル
等により細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。該無細胞
抽出液を遠心分離することにより得られる上清から、通
常の酵素の単離精製法、即ち、溶媒抽出法、硫安等によ
る塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルア
ミノエチル(DEAE)−セファロース、DIAION HPA-75
(三菱化成社製)等レジンを用いた陰イオン交換クロマ
トグラフィー法、S-Sepharose FF(Pharmacia社製)等
のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、
ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジン
を用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いた
ゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィー法、ク
ロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動
法等の手法を単独あるいは組み合わせて用い、精製標品
を得ることができる。
【0067】また、該蛋白質が細胞内に不溶体を形成し
て発現した場合は、同様に細胞を回収後破砕し、遠心分
離を行うことにより、沈殿画分として蛋白質の不溶体を
回収する。回収した蛋白質の不溶体を蛋白質変性剤で可
溶化する。該可溶化液を希釈または透析することによ
り、該蛋白質を正常な立体構造に戻した後、上記と同様
の単離精製法により該蛋白質の精製標品を得ることがで
きる。本発明の蛋白質あるいはその糖修飾体等の誘導体
が細胞外に分泌された場合には、培養上清に該蛋白質あ
るいはその糖鎖付加体等の誘導体を回収することができ
る。即ち、該培養物を上記と同様の遠心分離等の手法に
より処理することにより可溶性画分を取得し、該可溶性
画分から、上記と同様の単離精製法を用いることによ
り、精製標品を得ることができる。このようにして取得
される蛋白質として、例えば、配列番号1または配列番
号2に示されるアミノ酸配列を有する蛋白質をあげるこ
とができる。
【0068】また、本発明の蛋白質は、Fmoc法(フ
ルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法
(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法によ
っても製造することができる。また、Advanced ChemTec
h社、パーキン・エルマー社、Pharmacia社、Protein Te
chnology Instrument社、Synthecell-Vega社、PerSepti
ve社、島津製作所等のペプチド合成機を利用して化学合
成することもできる。
【0069】3.本発明の蛋白質を認識する抗体の調製 本発明の蛋白質または該蛋白質の部分断片ポリペプチド
の精製標品、あるいは本発明の蛋白質の一部のアミノ酸
配列を有するペプチドを抗原として用いることにより、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体等、本発明の
蛋白質を認識する抗体を作製することができる。 (1)ポリクローナル抗体の作製 本発明の蛋白質または該蛋白質の部分断片ポリペプチド
の精製標品、あるいは本発明の蛋白質の一部のアミノ酸
配列を有するペプチドを抗原として用い、動物に投与す
ることによりポリクローナル抗体を作製することができ
る。投与する動物として、ウサギ、ヤギ、3〜20週令
のラット、マウス、ハムスター等を用いることができ
る。該抗原の投与量は動物1匹当たり50〜100μg
が好ましい。ペプチドを用いる場合は、ペプチドをスカ
シガイヘモシアニン(keyhole limpet haemocyanin)や
牛チログロブリンなどのキャリア蛋白に共有結合させた
ものを抗原とするのが望ましい。抗原とするペプチド
は、ペプチド合成機で合成することができる。
【0070】該抗原の投与は、1回目の投与の後1〜2
週間おきに3〜10回行う。各投与後、3〜7日目に眼
底静脈叢より採血し、該血清が免疫に用いた抗原と反応
することを酵素免疫測定法[酵素免疫測定法(ELIS
A法)、医学書院刊(1976年);及びAntibodies-A
Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory,
1988]等で確認する。免疫に用いた抗原に対し、その
血清が充分な抗体価を示した非ヒト哺乳動物より血清を
取得し、該血清を分離、精製することによりポリクロー
ナル抗体を取得することができる。分離、精製する方法
としては、遠心分離、40〜50%飽和硫酸アンモニウ
ムによる塩析、カプリル酸沈殿(Antibodies, A Labora
tory manual, Cold SpringHarbor Laboratory, 198
8)、またはDEAE−セファロースカラム、陰イオン
交換カラム、プロテインAまたはG−カラムあるいはゲ
ル濾過カラム等を用いるクロマトグラフィー等を、単独
または組み合わせて処理する方法があげられる。
【0071】(2)モノクローナル抗体の作製 (a)抗体産性細胞の調製 免疫に用いた本発明の蛋白質の部分断片ポリペプチドに
対し、その血清が十分な抗体価を示したラットを抗体産
生細胞の供給源として供する。該抗体価を示したラット
に抗原物質を最終投与した後3〜7日目に、脾臓を摘出
する。該脾臓をMEM培地(日水製薬社製)中で細断
し、ピンセットでほぐし、1,200rpmで5分間遠
心分離した後、上清を捨てる。得られた沈殿画分の脾細
胞をトリス−塩化アンモニウム緩衝液(pH7.65)
で1〜2分間処理し赤血球を除去した後、MEM培地で
3回洗浄し、得られた脾細胞を抗体産生細胞として用い
る。
【0072】(b)骨髄腫細胞の調製 骨髄腫細胞としては、マウスまたはラットから取得した
株化細胞を使用する。例えば、8−アザグアニン耐性マ
ウス(BALB/c由来)骨髄腫細胞株P3-X63Ag8-U1(以下、
P3−U1と略す)(Curr. Topics. Microbiol. Immuno
l.,81, 1, 1978、Europ. J. Immunol., 6, 511, 197
6)、SP2/0-Ag14(SP-2)(Nature, 276, 269, 1978)、P
3-X63-Ag8653(653)(J. Immunol., 123, 1548, 197
9)、P3-X63-Ag8(X63)(Nature, 256, 495, 1975)等を
用いることができる。これらの細胞株は、8−アザグア
ニン培地[RPMI−1640培地にグルタミン(1.
5mmol/l)、2−メルカプトエタノール(5×1
-5mol/l)、ジェンタマイシン(10μg/m
l)および牛胎児血清(FCS)(CSL社製、10
%)を加えた培地(以下、正常培地という)に、さらに
8−アザグアニン(15μg/ml)を加えた培地]で
継代するが、細胞融合の3〜4日前に正常培地で培養
し、融合には該細胞を2×107個以上用いる。
【0073】(c)ハイブリドーマの作製 (a)で取得した抗体産生細胞と(b)で取得した骨髄腫細胞
をMEM培地またはPBS(リン酸二ナトリウム1.8
3g、リン酸一カリウム0.21g、食塩7.65g、
蒸留水1リットル、pH7.2)でよく洗浄し、細胞数
が、抗体産生細胞:骨髄腫細胞=5〜10:1になるよ
う混合し、1,200rpmで5分間遠心分離した後、
上清を捨てる。得られた沈澱画分の細胞群をよくほぐ
し、該細胞群に、攪拌しながら、37℃で、108抗体
産生細胞あたり、ポリエチレングリコール−1000
(PEG−1000)2g、MEM2mlおよびジメチ
ルスルホキシド(DMSO)0.7mlを混合した溶液
を0.2〜1ml添加し、さらに1〜2分間毎にMEM
培地1〜2mlを数回添加する。添加後、MEM培地を
加えて全量が50mlになるように調整する。該混合液
を900rpmで5分間遠心分離後、上清を捨てる。得
られた沈殿画分の細胞を、ゆるやかにほぐした後、メス
ピペットによる吸込み、吹出しでゆるやかにHAT培地
[正常培地にヒポキサンチン(10-4mol/l)、チ
ミジン(1.5×10-5mol/l)およびアミノプテ
リン(4×10 -7mol/l)を加えた培地]100m
l中に懸濁する。
【0074】該懸濁液を96穴培養用プレートに100
μl/穴ずつ分注し、5%CO2インキュベーター中、
37℃で7〜14日間培養する。培養後、培養上清の一
部をとりアンチボディイズ(Antibodies, A Laboratory
manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Chapter 14,
1988)等に述べられている酵素免疫測定法により、本
発明の蛋白質の部分断片ポリペプチドに特異的に反応す
るハイブリドーマを選択する。酵素免疫測定法の具体的
例として、以下の方法をあげることができる。免疫の
際、抗原に用いた本発明の蛋白質の部分断片ポリペプチ
ドを適当なプレートにコートし、ハイブリドーマ培養上
清もしくは後述の(d)で得られる精製抗体を一次抗体と
して反応させ、さらに二次抗体としてビオチン、酵素、
化学発光物質あるいは放射線化合物等で標識した抗ラッ
トまたは抗マウスイムノグロブリン抗体を反応させた後
に標識物質に応じた反応を行ない、本発明の蛋白質に特
異的に反応するものを本発明のモノクローナル抗体を生
産するハイブリドーマとして選択する。該ハイブリドー
マを用いて、限界希釈法によりクローニングを2回繰り
返し[1回目は、HT培地(HAT培地からアミノプテ
リンを除いた培地)、2回目は、正常培地を使用す
る]、安定して強い抗体価の認められたものを本発明の
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ株として
選択する。
【0075】(d)モノクローナル抗体の調製 プリスタン処理[2,6,10,14−テトラメチルペ
ンタデカン(Pristane)0.5mlを腹腔内投
与し、2週間飼育する]した8〜10週令のマウスまた
はヌードマウスに、(c)で取得した本発明の蛋白質モノ
クローナル抗体産生ハイブリドーマ細胞5〜20×10
6細胞/匹を腹腔内に注射する。10〜21日間でハイ
ブリドーマは腹水癌化する。該腹水癌化したマウスから
腹水を採取し、3000rpmで5分間遠心分離して固
形分を除去する。得られた上清より、ポリクローナルで
用いた方法と同様の方法でモノクローナル抗体を精製、
取得することができる。抗体のサブクラスの決定は、マ
ウスモノクローナル抗体タイピングキットまたはラット
モノクローナル抗体タイピングキットを用いて行う。蛋
白質量は、ローリー法あるいは280nmでの吸光度よ
り算出する。
【0076】4.本発明のDNA、蛋白質または抗体の
利用 (1)本発明のDNAまたはオリゴヌクレオチドを用
い、ハイブリダイゼーション法、またはポリメラーゼ・
チェイン・リアクション(PCR)法により遺伝子の発
現を検出する方法 本発明のDNAまたはオリゴヌクレオチドを用い、ノー
ザンハイブリダイゼーション法(モレキュラー・クロー
ニング第2版)、PCR法およびRT(reverse-transc
ribed)−PCR法[ともにPCR Protocols、Academic P
ress (1990)](以上、併せてPCR法ともいう)等を
行うことにより、本発明の蛋白質をコードするmRNA
の発現を検出することができる。このうち、RT−PC
R法は簡便な方法であるため、検出方法として特に有用
である。該検出方法は、遺伝子の発現量の定量にも用い
られ、また微生物感染、HIV感染、慢性B型肝炎、慢
性関節リウマチ、敗血症、移植片-対-宿主疾患、インス
リン依存性糖尿病、外傷性脳損傷、炎症性腸疾患等の感
染や炎症を伴う疾患、動脈硬化、再狭窄等の異常な平滑
筋細胞の分化増殖を伴う疾患、リウマチ性関節炎等の異
常な繊維芽細胞や滑膜組織の活性化を伴う疾患、糖尿病
等の膵臓β細胞の障害を伴う疾患、骨粗鬆症等の異常な
破骨細胞の活性化を伴う疾患、アレルギー、アトピー、
喘息、花粉症、気道過敏、自己免疫疾患等の異常な免疫
細胞の活性化を伴う疾患、急性骨髄性白血病、悪性腫瘍
等の異常な細胞増殖を伴う疾患等、本発明の蛋白質をコ
ードする遺伝子の発現変化が原因となっている疾患の診
断に利用することができる。
【0077】(2)本発明のDNAまたはオリゴヌクレ
オチドを用い、ハイブリダイゼーション法またはPCR
法により本発明の蛋白質をコードする遺伝子の変異を検
出する方法 本発明のDNAまたはオリゴヌクレオチドをプローブと
して、ゲノムDNAに対してサザンハイブリダイゼーシ
ョン法(モレキュラー・クローニング第2版)、PCR
法等を行うことにより、本発明の蛋白質をコードする遺
伝子の変異を検出することができる。該検出方法は、微
生物感染、HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマ
チ、敗血症、移植片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖
尿病、外傷性脳損傷、炎症性腸疾患等の感染や炎症を伴
う疾患、動脈硬化、再狭窄等の異常な平滑筋細胞の分化
増殖を伴う疾患、リウマチ性関節炎等の異常な繊維芽細
胞や滑膜組織の活性化を伴う疾患、糖尿病等の膵臓β細
胞の障害を伴う疾患、骨粗鬆症等の異常な破骨細胞の活
性化を伴う疾患、アレルギー、アトピー、喘息、花粉
症、気道過敏、自己免疫疾患等の異常な免疫細胞の活性
化を伴う疾患、急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等の異常な
細胞増殖を伴う疾患等、本発明の蛋白質をコードする遺
伝子の変異が原因となっている疾患の診断に利用するこ
とができる。
【0078】(3)本発明のDNAまたはオリゴヌクレ
オチドを用いて本発明の蛋白質をコードする遺伝子の転
写または翻訳を抑制する方法 本発明のDNAは、アンチセンスRNA/DNA技術
(バイオサイエンスとインダストリー, 50, 322, 199
2;化学, 46, 681, 1991;Biotechnology,9, 358,199
2;Trends in Biotechnology, 10, 87, 1992;Trends
in Biotechnology,10, 152, 1992;及び細胞工学, 16,
1463, 1997)、トリプル・ヘリックス技術(Trends in
Biotechnology, 10, 132, 1992)等を用い、本発明の蛋
白質をコードする遺伝子の転写または翻訳を抑制するこ
とができる。
【0079】例えば、本発明のDNAまたはオリゴヌク
レオチドを投与することにより、本発明の蛋白質の生産
を抑制することができる。すなわち、本発明のDNAま
たはオリゴヌクレオチドを用いることにより、本発明の
蛋白質をコードする遺伝子の転写、または本発明の蛋白
質をコードするmRNAの翻訳を、それぞれ抑制でき
る。
【0080】該抑制方法は、微生物感染、HIV感染、
慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血症、移植片-対-
宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外傷性脳損傷、炎
症性腸疾患等の感染や炎症を伴う疾患、動脈硬化、再狭
窄等の異常な平滑筋細胞の分化増殖を伴う疾患、リウマ
チ性関節炎等の異常な繊維芽細胞や滑膜組織の活性化を
伴う疾患、糖尿病等の膵臓β細胞の障害を伴う疾患、骨
粗鬆症等の異常な破骨細胞の活性化を伴う疾患、アレル
ギー、アトピー、喘息、花粉症、気道過敏、自己免疫疾
患等の異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、急性骨髄性
白血病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を伴う疾患、虚血
性悩疾患等の神経細胞の障害に基づく疾患等、本発明の
蛋白質をコードする遺伝子の変異が原因となっている疾
患の治療または予防に利用することができる。
【0081】本発明の蛋白質をコードする遺伝子の変異
が原因となっている疾患の治療方法としては、患者から
取り出した細胞に、遺伝子治療用に適切に調製した本発
明の組換えベクターを導入した後、細胞を生体内に戻す
ことにより、また適当なレトロウィルス、アデノウィル
ス、アデノ随伴ウィルス、単純ヘルペスウィルス、レン
チウィルス等のウィルスベクターに乗せて生体に投与す
ることにより、さらにリポソームなどの人工的なベジク
ル構造に封入して生体に投与することにより、本発明の
蛋白質を患者の生体内で発現させる方法が用いられる。
【0082】(4)本発明のDNAまたはオリゴヌクレ
オチドを用いて本発明の蛋白質をコードする遺伝子のプ
ロモーター領域を取得する方法 本発明のDNAまたはオリゴヌクレオチドをプローブと
して、公知の方法(東京大学医科学研究所制癌研究部
編、新細胞工学実験プロトコール、秀潤社、1993
年)を用いて、該遺伝子のプロモーター領域を取得する
ことが可能である。プロモーター領域としては、哺乳動
物細胞において本発明の蛋白質をコードする遺伝子の転
写に関与するすべてのプロモーター領域があげられる。
例えば、ヒトの骨髄で、本発明の蛋白質をコードする遺
伝子の転写に関与するプロモーター領域をあげることが
できる。該プロモーターは後述のスクリーニング方法に
利用することができる。
【0083】(5)本発明の蛋白質を含有する医薬 本発明の蛋白質は、たとえば配列番号2または配列番号
2の46〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質は
IL-1raと高い相同性を示すが、IL-1は炎症反応のメディ
エーターとして種々の作用を発現し、慢性関節リウマチ
や糖尿病、微生物感染、HIV感染、慢性B型肝炎など
をはじめとして、感染や炎症を伴う多くの疾患と関連す
ることが報告されていることから、配列番号2または配
列番号2の46〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋
白質は、微生物感染、HIV感染、慢性B型肝炎、慢性
関節リウマチ、敗血症、移植片-対-宿主疾患、インスリ
ン依存性糖尿病、外傷性脳損傷、炎症性腸疾患等の感染
や炎症を伴う疾患の治療薬または予防薬になり得る。
【0084】IL-1を平滑筋に構成的に発現させた場合、
平滑筋の増殖を促進すること、血管平滑筋にIL-1を作用
させるとE-セレクチンをはじめとする接着分子類の発現
が増加し、白血球の接着を促進させることが報告されて
いることから、配列番号2または配列番号2の46〜2
08番目のアミノ酸配列を有する蛋白質は動脈硬化の治
療薬または予防薬になり得る。
【0085】IL-1は、線維芽細胞を刺激し、コラゲナー
ゼ等の蛋白質分解酵素や、プロスタグランジン類をリウ
マチ性関節炎局所にて放出させていること、リウマチ性
関節炎患者の滑膜組織はIL-1を産生しており、その産生
量は関節炎の程度と相関することが報告されていること
から、配列番号2または配列番号2の46〜208番目
のアミノ酸配列を有する蛋白質はリウマチ性関節炎の治
療薬または予防薬になり得る。
【0086】IL-1は、膵臓のランゲルハンス島に対して
傷害性の作用を有すること、ランゲルハンス島に浸潤し
たマクロファージが放出するIL-1がβ細胞に傷害を与
え、特にインスリン依存性糖尿病(IDDM)の発症に強く関
与することが報告されていることから、配列番号2また
は配列番号2の46〜208番目のアミノ酸配列を有す
る蛋白質は糖尿病の治療薬または予防薬になり得る。
【0087】IL-1は、破骨細胞の活性化と骨吸収を促進
することが報告されていることから、配列番号2または
配列番号2の46〜208番目のアミノ酸配列を有する
蛋白質は骨粗鬆症の治療薬または予防薬になり得る。IL
-1αは胃癌細胞株に対して増殖促進活性を示すことか
ら、配列番号2または配列番号2の46〜208番目の
アミノ酸配列を有する蛋白質は異常な細胞増殖に基づく
疾患、例えば悪性腫瘍に対する治療薬または予防薬にな
り得る。
【0088】(6)本発明の蛋白質を用いて該蛋白質と
特異的に結合する受容体をスクリーニングする方法 本発明の蛋白質と特異的に結合する物質を同定する方法
等を用いることにより、該蛋白質と特異的に結合する受
容体をスクリーニングすることができる。このような方
法の一例として、C.VriesらがVEGF蛋白質を用い、
VEGF受容体を同定した発現クローニング法が挙げら
れる(Science, 255, 989, 1992)。該受容体は本発明の
蛋白質が関与する疾患の治療薬、または本発明の蛋白質
が関与する情報伝達系や生体機能に関する研究に利用す
ることができる。
【0089】(7)本発明の形質転換体を用いて本発明
の蛋白質をコードする遺伝子の発現を解析する方法 本発明の形質転換体を種々の被験物質と共存させ、該形
質転換体における遺伝子の発現レベルを解析することに
より、本発明の蛋白質をコードする遺伝子の転写を制御
する物質、本発明の蛋白質による転写制御機能に関与す
る物質、または本発明の蛋白質により転写制御を受ける
遺伝子をスクリーニングすることができる。
【0090】(8)本発明の抗体を用いて本発明の蛋白
質を免疫学的に検出する方法 本発明の抗体を用い、抗原抗体反応を行わせることによ
り、本発明の蛋白質または該蛋白質を含む組織を免疫学
的に検出することができる。該検出法は、微生物感染、
HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血
症、移植片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外
傷性脳損傷、炎症性腸疾患等の感染や炎症を伴う疾患、
動脈硬化、再狭窄等の異常な平滑筋細胞の分化増殖を伴
う疾患、リウマチ性関節炎等の異常な繊維芽細胞や滑膜
組織の活性化を伴う疾患、糖尿病等の膵臓β細胞の障害
を伴う疾患、骨粗鬆症等の異常な破骨細胞の活性化を伴
う疾患、アレルギー、アトピー、喘息、花粉症、気道過
敏、自己免疫疾患等の異常な免疫細胞の活性化を伴う疾
患、急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を
伴う疾患等、本発明の蛋白質をコードする遺伝子の変異
が原因となっている疾患の診断に利用することができ
る。また、該検出方法は、蛋白質の定量にも用いられ
る。免疫学的に検出する方法としては、マイクロタイタ
ープレートを用いるELISA法・蛍光抗体法、ウェス
タンブロット法、免疫組織染色法等があげられる。免疫
学的に定量する方法としては、液相中で本発明の蛋白質
と反応する抗体のうちエピトープが異なる2種類のモノ
クローナル抗体を用いたサンドイッチELISA法、
125I等の放射性同位体で標識した本発明の蛋白質と本発
明の蛋白質を認識する抗体とを用いるラジオイムノアッ
セイ法等があげられる。
【0091】(9)本発明の抗体を含有する医薬 本発明の蛋白質は、たとえば配列番号2のアミノ酸配列
からなる蛋白質はIL-1raと高い相同性を示すが、 IL-1
はメラノーマ細胞株A375をはじめとする数種類の癌
細胞に対して細胞傷害性を有すること、ヒト骨髄球系細
胞株K562、乳癌細胞MCF−7、あるいはマウスT
細胞株Ebなどある種の腫瘍細胞の増殖を阻害すること
が報告されていることから、配列番号2のアミノ酸配列
からなる蛋白質に対する抗体は異常な細胞増殖に基づく
疾患、例えば、悪性腫瘍に対する治療薬または予防薬に
なり得る。
【0092】また、IL-1は神経細胞に作用して神経成長
因子(NGF)の発現を増加させる作用があること、繊維
芽細胞に作用しNGFの発現を増強させるとともにNGFのm
RNAの安定性を増加させることが報告されているこ
と、視床下部においてcAMPを上昇をさせ、PGE2
産生を引き起こしたり、視床下部ホルモンや脳下垂体ホ
ルモンの分泌を促進することが報告されていることか
ら、配列番号2のアミノ酸配列からなる蛋白質に対する
抗体は神経細胞の障害に基づく疾患、例えば、神経切
断、アルツハイマー病、パーキンソン病、虚血性悩疾患
に対する治療薬または予防薬になり得る。
【0093】さらに、 IL-1を抗ガン剤等の前に投与す
ると骨髄機能抑制による致死作用が軽減されることが報
告されていることから、配列番号2のアミノ酸配列から
なる蛋白質に対する抗体は放射線療法や化学療法におけ
る癌の治療薬または予防薬になり得る。
【0094】本発明の蛋白質、DNAまたは抗体を有効
成分として含有する医薬は、該有効成分を単独で投与す
ることも可能ではあるが、通常は該有効成分を薬理学的
に許容される一つあるいはそれ以上の担体と一緒に混合
し、製剤学の技術分野において周知の任意の方法により
製造した医薬製剤として提供するのが望ましい。好まし
くは水、あるいは食塩、グリシン、グルコース、ヒトア
ルブミン等の水溶液等の水性担体に溶解した無菌的な溶
液が用いられる。また、製剤溶液を生理的条件に近づけ
るための緩衝化剤や等張化剤のような、薬理学的に許容
される添加剤、例えば、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウ
ム、乳酸ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウ
ム等を添加することもできる。また、凍結乾燥して貯蔵
し、使用時に適当な溶媒に溶解させて用いることもでき
る。
【0095】投与経路は、治療に際して最も効果的なも
のを使用するのが望ましく、経口投与、あるいは口腔
内、気道内、直腸内、皮下、筋肉内および静脈内等の非
経口投与をあげることができる。投与形態としては、噴
霧剤、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、シロップ剤、乳剤、
座剤、注射剤、軟膏、テープ剤等があげられる。経口投
与に適当な製剤としては、乳剤、シロップ剤、カプセル
剤、錠剤、散剤、顆粒剤等があげられる。例えば乳剤お
よびシロップ剤のような液体調製物は、水、ショ糖、ソ
ルビトール、果糖等の糖類、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール等のグリコール類、ごま油、オリ
ーブ油、大豆油などの油類、p−ヒドロキシ安息香酸エ
ステル類等の防腐剤、ストロベリーフレーバー、ペパー
ミント等のフレーバー類等を添加剤として用いて製造で
きる。カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤等は、乳糖、ブ
ドウ糖、ショ糖、マンニトール等の賦形剤、デンプン、
アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネ
シウム、タルク等の滑沢剤、ポリビニルアルコール、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ゼラチン等の結合剤、脂
肪酸エステル等の界面活性剤、グリセリン等の可塑剤等
を添加剤として用いて製造できる。
【0096】非経口投与に適当な製剤としては、注射
剤、座剤、噴霧剤等があげられる。例えば、注射剤は、
塩溶液、ブドウ糖溶液、あるいは両者の混合物からなる
担体等を用いて調製する。座剤はカカオ脂、水素化脂肪
またはカルボン酸等の担体を用いて調製される。また、
噴霧剤は該化合物そのもの、ないしは受容者の口腔およ
び気道粘膜を刺激せず、かつ該化合物を微細な粒子とし
て分散させ吸収を容易にさせる担体等を用いて調製す
る。担体として具体的には乳糖、グリセリン等が例示さ
れる。該化合物および用いる担体の性質により、エアロ
ゾル、ドライパウダー等の製剤が可能である。また、こ
れらの非経口剤においても経口剤で添加剤として例示し
た成分を添加することもできる。投与量または投与回数
は、目的とする治療効果、投与方法、治療期間、年齢、
体重等により異なるが、通常成人1日当たり10μg/kg
〜8mg/kgである。
【0097】(10)本発明のDNAを用いたノックア
ウト非ヒト動物の作製 本発明のDNAを含有してなる組換えベクターを用い、
目的とする非ヒト動物、好ましくは非ヒト哺乳動物、例
えばウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウマ、マウス、ニワト
リ等の胚性幹細胞(embryonic stem cell)において、染
色体上の本発明の蛋白質をコードする遺伝子を公知の相
同組換えの手法(例えば、Nature, 326,6110, 295, 198
7;及びCell, 51, 3, 503, 1987等)により不活化また
は任意の配列と置換した変異クローンを作製する[例え
ば、Nature, 350, 6315, 243, 1991)。胚性幹細胞の変
異クローンを用い、動物の受精卵の胚盤胞(blastcyst)
への注入キメラ法または集合キメラ法等の手法により、
胚性幹細胞クローンと正常細胞からなるキメラ個体を調
製することができる。このキメラ個体と正常個体の掛け
合わせにより、全身の細胞の染色体上の本発明の蛋白質
をコードする遺伝子に任意の変異を有する個体を得るこ
とができ、さらにその個体の掛け合わせにより相同染色
体の双方に変異が入ったホモ個体の中から、本発明の蛋
白質をコードする遺伝子の発現が一部または完全に抑制
された個体としてノックアウト非ヒト動物を得ることが
できる。
【0098】また、染色体上の本発明の蛋白質をコード
する遺伝子の任意の位置へ変異を導入することにより、
ノックアウト非ヒト動物を作製することも可能である。
例えば染色体上の本発明の蛋白質をコードする遺伝子の
翻訳領域中へ塩基を置換、欠失及び/または挿入等させ
て変異を導入することにより、その産物の活性を改変さ
せることも可能である。また、その発現制御領域への同
様な変異を導入することにより、発現の程度、時期、組
織特異性等を改変させることも可能である。さらにCre-
loxP系との組合せにより、より積極的に発現時期、発現
部位、発現量等を制御することも可能である。このよう
な例として、脳のある特定の領域で発現されるプロモー
タを利用して、その領域でのみ目的遺伝子を欠失させた
例(Cell, 87, 7, 1317, 1996)やCreを発現するアデノ
ウィルスを用いて、目的の時期に、臓器特異的に目的遺
伝子を欠失させた例(Science, 278, 5335, 1997)が知
られている。
【0099】従って、染色体上の本発明の蛋白質をコー
ドする遺伝子についても、このように任意の時期や組織
で発現を制御できる、または任意の挿入、欠失、置換を
その翻訳領域や発現制御領域に有する、ノックアウト非
ヒト動物を作製することができる。ノックアウト非ヒト
動物は、任意の時期、任意の程度または任意の部位で、
本発明の蛋白質に起因する種々の疾患の症状を誘導する
ことができる。このように、本発明のノックアウト非ヒ
ト動物は、本発明の蛋白質に起因する種々の疾患の治療
や予防において極めて有用な動物モデルとなる。特にそ
の治療薬、予防薬、また機能性食品、健康食品等の評価
用モデルとして非常に有用である。以下の実施例により
本発明をより具体的に説明するが、実施例は本発明の単
なる例示を示すものにすぎず、本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0100】
【実施例】実施例1:IL-1ファミリーに属する新規増殖
因子の同定 Clontech社より購入したヒトcDNAライブラリー(Hu
man Bone Marrow 5'-STRETCH PLUS cDNA)の各クローン
の塩基配列について、cDNAの5’端と3’端の塩基
配列をDNAシークエンシング試薬(Dye Terminator C
ycle Sequencing FS Ready Reaction Kit; PE Biosyste
ms社製)を用い、添付されているマニュアルにしたがっ
てシークエンシング反応後、DNAシークエンサー(AB
I PRISM377; PE Biosystems社製)を用いて塩基配列を
決定した。決定した各クローンの塩基配列について、蛋
白質アミノ酸配列データベースSWISSPROTある
いは塩基配列データーベースGenBankに登録され
ているIL-1ファミリーに属する既知蛋白質として、ヒト
IL-1α( SWISSPROTアクセッションナンバ
ー:P14778)、ヒトIL-1β( SWISSPRO
Tアクセッションナンバー: P01584)、ヒトIL-
1ra( SWISSPROTアクセッションナンバー:
P18510)の3分子を用い、これら分子のアミノ酸
配列と相同性をもつcDNAクローンを選択し、そのク
ローンにコードされる蛋白質を翻訳した。配列番号2に
翻訳した蛋白質のアミノ酸配列を配列番号4にその塩基
配列を示す。
【0101】配列番号2のアミノ酸配列を有する蛋白質
は、BLAST2を用いた相同性解析において、IL-1フ
ァミリーに属する蛋白質ヒトIL-1β、ヒトIL-1raと、そ
れぞれP値0.009で28%、P値1x10-8で29
%という有意な相同性を示した。また、同じIL-1ファミ
リーに属するTango-77(国際公開WO99/06426)との塩基
配列の比較から、配列番号4の塩基配列は、Tango-77の
塩基配列に配列番号3で示す120塩基の新たな塩基配
列が付加された配列を有していることがわかった。ま
た、ヒトIL-1α、ヒトIL-1β、Tango-77がコードされて
いるヒトゲノムBACクローンの塩基配列との比較か
ら、配列番号3の塩基配列部分を含むゲノムDNA塩基
配列を見出した。配列番号3の塩基配列部分を含むゲノ
ムDNAの塩基配列を配列番号5に示す。配列番号3の
塩基配列は、スプライシングのアクセプター配列である
AGとスプライシングのドナー配列であるGTに囲まれ
ており、配列番号4の塩基配列からなる遺伝子のエクソ
ンを形成していることがわかった。従って、配列番号4
の塩基配列がコードしている蛋白質は、本発明により初
めて取得された新規なIL-1アンタゴニストのスプライス
形態であることが分かった。配列番号4の塩基配列がコ
ードするcDNAを含有するプラスミドを含む大腸菌Es
cherichia coli DH5aは、FERM BP−6943と
して、平成11年11月22日付けで工業技術院生命工
学工業技術研究所、日本国茨城県つくば市東1丁目1番
3号(郵便番号305-8566)に寄託されている。
【0102】実施例2:配列番号4の塩基配列がコード
するアミノ酸配列からなる蛋白質が骨髄において主たる
発現物であることの確認 Clontech社より購入したヒトcDNAライブラリーMara
thon-ReadyTMcDNA(Human Bone Marrow:カタログ番号7
416-1)を鋳型として用い、添付されているAP1プラ
イマー、およびTango-77と配列番号4の塩基配列と共通
の塩基配列を含む27マーのプライマー1(5'-CAAATTAGCG
AGGAAGGCGTTCAATGG-3':配列番号6)を用いて一度PC
R反応を行い、さらにその反応産物を鋳型として、AP
2プライマーおよびTango-77と配列番号4の塩基配列と
共通の塩基配列を含みかつプライマー1よりAP1プラ
イマー寄りの塩基配列を含む24マーのプライマー2(5'
-CTCCTTCTTCAGCTGAAGGGATGG-3':配列番号7)を用いて
PCR反応を行った。ヒト骨髄cDNAライブラリーMa
rathon-ReadyTMcDNAを材料にAP1プライマーとプライ
マー1およびAmpliTaq GoldTM(PE Applied Biosystems
社製)を用いて常法により反応液を調製後、94℃で9分
間反応させ、次いで94℃で30秒間、68℃で2分間の反応
を38回反復した。この反応液を滅菌水で50倍希釈
し、希釈したDNA溶液を材料にAP2プライマーとプ
ライマー2およびAmpliTaq GoldTM(PEApplied Biosyst
ems社製)を用いて反応液を調製し、さらに94℃で9分
間反応させ、次いで94℃で30秒間、68℃で2分間の反応
を30回反復し、最後に72℃で10分間反応させた。該
反応液をアガロースゲル電気泳動後、増幅されたDNA
断片を回収しその塩基配列を決定した。アガロース電気
泳動では、約800bpの大きさのバンドと約400bpの大きさ
のバンドの2本が観察された。それぞれのバンドのDN
Aを回収し塩基配列を決定したところ両バンドのDNA
配列は配列番号4の塩基配列に完全に一致した。約400b
pの大きさのバンドのDNA配列は約800bpの大きさのバ
ンドの部分配列であった。したがって、ヒト骨髄におい
ては、配列番号4の塩基配列がコードするアミノ酸配列
からなる蛋白質が、Tango-77と比較して主たる発現物で
あることがわかった。
【0103】実施例3:配列番号4の塩基配列がコード
するアミノ酸配列の解析 配列番号2に示した、配列番号4の塩基配列がコードす
るアミノ酸配列をもとに、チョーファスマン、ロブソ
ン、DSC(http://www.bmm.icnet.uk/software.htm
l、http://www.gh.wits.ac.za/crystal/w3vlc/misc.anc
003.html)などの方法を用いて蛋白質の二次元構造を解
析し、その結果を同じIL-1ファミリーに属するヒトIL-1
α、ヒトIL-1β、ヒトIL-1ra、ヒトIL-1raβ(特開平10
-304888号)、Tango-77と比較して図1に示した。図1
では、配列番号4の塩基配列がコードするアミノ酸配列
からなる蛋白質を便宜上IL-1raγと記した(以下、本発
明の配列番号4の塩基配列がコードするアミノ酸配列か
らなる蛋白質を「IL-1raγ」と称する)。また、βシート
構造をとるアミノ酸配列を枠で囲いβシート構造中の疎
水性アミノ酸を白抜きの文字で示した。配列番号4の塩
基配列がコードするアミノ酸配列からなる蛋白質は、ヒ
トIL-1α、ヒトIL-1β、ヒトIL-1ra、ヒトIL-1raβで共
通して見られる12本のβシート構造を保持しているこ
とが分かった。一方、Tango-77は配列番号3の塩基配列
を含まないため、3つのβシート構造を欠いている。こ
の部分はIL-1受容体との結合に関わる重要な部分である
ことが、IL-1とIL-1受容体の部位特異的変異体を用いた
解析やX線結晶解析の結果から明らかにされている(E.
L-Tompkinsら; Protein Engineering, 6, 535, 1993、h
ttp://www.rcsb.org/pdb/)。したがって、Tango-77の
生物活性は、配列番号4の塩基配列がコードする蛋白質
と比較して部分的であることが分かった。
【0104】実施例4:RT-PCR法を用いたヒトIL-1raγ
遺伝子の組織発現分布解析 Clontech社より購入したヒト臓器(脳、心臓、肺、肝
臓、腎臓、小腸、骨髄、脾臓、胸腺、リンパ節、乳腺、
子宮、前立腺、精巣)由来 polyA+ RNA 4μgからAGPC法
[Analytical Biochemistry, 162, 156 (1987)、実験医
学、9, 1937 (1991)]にて調製した全RNA 4μgを鋳型
とし、市販のSUPER SCRIPT Preamplification System f
or first strand cDNA Synthesis(GIBCOBRL社)を用
い、添付マニュアルに従ってcDNAを合成した。合成した
cDNAを滅菌水を用いて50倍に希釈した溶液を材料に、ヒ
トIL-1raγ、あるいはヒトβアクチンに特異的な塩基配
列を含むプライマーおよびAmpliTq GoldTM(PE Applied
Biosystems社製)を用いて常法により反応液を調製後、
94℃で9分間反応させ、次いで94℃で30秒間、62.5℃で
1分間、72℃で1分間のサイクルを36サイクル反復し、
最後に72℃で10分間反応させる条件でPCRを行った。該
反応液をアガロースゲル電気泳動し、用いたプライマー
に特異的なDNAバンドの濃さを比較することで、発現量
の半定量的な比較を行った。結果を図2に示した。IL-1
raγは、骨髄に最も強い発現が検出され、次いで乳腺、
リンパ節、脾臓に弱い発現が認められた。
【0105】尚、プライマーは、実施例2で用いた配列
番号7および配列番号8で表される塩基配列を有するD
NAをヒトIL-1raγに特異的なプライマーセットとして
(Tango-77は増幅されない)、配列番号9および配列番
号10で表される塩基配列を有するDNAをヒトβアク
チンに特異的なプライマーセットとしてPCRを行っ
た。これらプライマーを用いた上述のRT-PCR反応では、
プライマー特異的なDNAのバンドが観察され、その大き
さはヒトIL-1raγ、およびヒトβアクチンでそれぞれ、
約200 bp、800 bpであった。
【0106】実施例5:RT-PCR法を用いたヒトIL-1raγ
遺伝子のリンパ球系細胞での発現解析 以下に示すヒトリンパ球系細胞株および活性化ヒト末梢
T細胞を材料に、実施例4と同様の方法でRT-PCRによる
発現解析を行った。ヒトリンパ球系細胞株としては、T
細胞株〔Jurkat細胞(Riken Cell Bank;RCB 0806)、Mo
lt-3細胞(ATCC CRL 1552)、Molt-4(ATCC CRL 158
2)、HuT78(ATCC TIB-161)〕、B細胞株〔Namalwa KJ
M-1(J.Biol.Chem., 268, 22782, 1993)、Daudi(ATCC
CCL-213)、Raji(ATCC CCL 86)〕、顆粒球/単球系
細胞株〔HL-60(ATCC CCL 240)、U-937(ATCC CCL 159
3)、THP-1(ATCC CCL 1593)〕を用いた。末梢T細胞は、
健康な成人の末梢血よりPolymorphprepTM(Nycomed Pha
rma社製)を用いて多形核白血球と単核球を分離取得
し、次いで、取得した単核球からNyron Fiber(和光純
薬社製)を用いてT細胞を取得した。方法はNyron Fibe
rの説明書に従った。さらに、J. Immunol., 150, 1122
(1993)に記載の方法に従って、取得したT細胞を 1×10
6cells/mlになるように10% FCSを含む RPMI1640培地に
加え、50ng/mlのインターロイキン2(IL-2)、1μg/ml
の phytohemagglutinin-P (PHA-P)、および 5 ng/mlの
トランスフォーミング・グロース・ファクターβ(TGF-
β)を添加して、2日間、4日間、6日間、または8日
間培養後回収することで活性化T細胞を取得した。ヒト
リンパ球系細胞株についての結果を図3に、活性化末梢
T細胞についての結果を図4に示す。リンパ球系細胞株
ではB細胞株(Namalwa KJM-1、Daudi、Raji)でのみ発
現が検出された。一方、末梢T細胞では、無処理ではほ
とんど発現が見られないのに対し、IL-2、PHA-P、TGFβ
を添加すると活性化に伴い発現が誘導されることが明ら
かとなった。これらの結果は、IL-1raγがリンパ球系の
細胞で機能を持つ因子であり、炎症・免疫反応に関与し
ていることを示唆している。
【0107】実施例6:昆虫細胞を宿主としたヒトIL-1
raγの発現 昆虫細胞による組み換え蛋白質の生産には目的遺伝子を
組み込んだ組み換えウイルスの作製が必要であるが、そ
の作製には、目的の蛋白質をコードするcDNAを持つ特殊
なベクターを作製する過程、バキュロウイルスDNAとト
ランスファーベクターとを昆虫細胞にコトランスフェク
ションし、相同組み換えにより組み換えウイルスを作製
し、さらに増殖させる過程、及び、組み換えウイルスを
細胞に感染させ、目的の蛋白質を発現させる過程を経
る。以下に詳細に説明する。
【0108】(1)トランスファーベクターの作製 まず、IL-1raγの全翻訳領域の核酸配列を得るため、実
施例2に記載のヒト骨髄cDNAライブラリーMarathon-Rea
dyTMcDNAを鋳型とし実施例2で用いた配列番号6で表さ
れる塩基配列を有するプライマー、配列番号11で表さ
れる塩基配列を有するプライマーおよびKOD DNA Polyme
rase(TOYOBO社製)を用いて常法により反応液を調製
後、94℃で30秒間、65℃で30秒間、72℃で1分間のサイ
クルを36サイクル反復し、最後に72℃で10分間反応させ
る条件でPCRを行った。次いで得られた約800 bpの増幅
産物をpBluescriptII SK-(Stratagene社製)のSmaI部
位に、IL-1raγの5'上流側がpBluescriptII SK-のKpnI
部位側に、IL-1raγの3'下流側がpBluescriptII SK-のS
acI部位側になるように挿入することによりpSK-IL-1ra
γを作製した。次にpSK-IL-1raγのPstI-XbaI断片(840
kb)を昆虫細胞トランスファーベクターpVL1392(ファ
ーミンジェン社製)のPstI-XbaI部位に挿入し、pVL-IL-
1raγを作製した。
【0109】(2) 組み換えウイルスの作製 ESF921メディウム(プロテインエクスプレッション社
製)にて培養した昆虫細胞Sf9(岩城硝子社製)に線状
バキュロウイルスDNA[バキュロゴールド・バキュロウイ
ルスDNA、ファーミンジェン社製]及び上記(1)で作製
したトランスファーベクターをリポフェクチン法にて導
入すること(蛋白質核酸酵素、37、2701、1992)によっ
て、組み換えバキュロウイルスを作製した。以下に詳細
に説明する。pVL-IL-1raγ4μgと線状バキュロウイルス
DNA 15 ngを12μlの滅菌蒸留水に溶解し、さらに、リポ
フェクチン6 μlと滅菌蒸留水6 μlとを混和したものを
添加し、室温で15分間放置した。一方、Sf9細胞1×106
個を2 mlのESF921培地に懸濁し、直径50 mmの細胞培養
用プラスチックシャーレに入れた。ここに、上記のプラ
スミドDNA、線状バキュロウイルスDNA、及びリポフェク
チン混和溶液全量を加え、27℃で3日間培養後、組み換
えウイルスを含む培養上清1 mlを採取した。シャーレに
は新たにESF921培地1 mlを添加し、さらに27℃で3日間
培養し組み換えウイルスを含む培養上清をさらに1.5 ml
取得した。
【0110】次に、IL-1raγ遺伝子を運ぶ組み換えウイ
ルスを以下の手順で増殖させた。Sf9細胞を5×105/mlと
なるように50 mlのESF921培地中で、125 mlの三角フラ
スコを用い、27℃にて125 rpmで振とう培養した。細胞
が2×106/mlにまで増殖した時点で、組み換えウイルス
をMOI = 10となるように感染させ、さらに3日間培養し
た。培養液を1,200×gで10分間遠心分離して細胞を除去
し、蛋白発現に使用する組み換えウイルス溶液を得た。
尚、組み換えウイルス溶液の力価は以下に示す方法で測
定した。Sf9細胞6×105個を4 mlのESF921培地に懸濁
し、直径50 mmの細胞培養用プラスチックシャーレに入
れ、室温で1時間放置して細胞をシャーレに付着させ
た。上清を除き、ESF921培地400μlとESF921培地で希釈
した上記組み換えウイルス溶液100μlを加え、室温で1
時間放置した後、培地を除き、5 mlの1%低融点アガロー
ス(アガープラーク・アガロース、ファーミンジェン社
製)を含む培地〔滅菌した、1 mlの5%アガープラークプ
ラス・アガロース水溶液と4 mlのTMN-FHインセクトメデ
ィウム(ファーミンジェン社製)を混和し、42℃に保温
したもの〕を該シャーレに流し込んだ。室温で15分間放
置した後、乾燥を防ぐためにビニルテープをシャーレに
巻き、密閉可能なプラスチック製容器に該シャーレを入
れ、27℃で5日間培養した。該シャーレに0.01%のニュー
トラルレッドを含むPBSを1 ml加え、さらに1日培養した
後、出現したプラーク数を数えた。その結果、0.5〜2×
108/mlの組み換えウイルス溶液を調製することができ
た。
【0111】(3)蛋白質の発現 Sf9細胞を5×105/mlとなるように100 mlのESF921培地中
で、250 mlの三角フラスコを用い、27℃にて125 rpmで
振とう培養した。細胞が3〜4×106/mlにまで増殖した時
点で、3×107個になるように、25 mlのESF921培地をあ
らかじめ添加してある底面積182 cm2のフラスコに継代
した。室温で1時間放置して細胞を付着させた後、培地
を除去し、IL-1raγ遺伝子を運ぶ組み換えウイルスをMO
I = 5になるように添加し、さらにESF921培地を添加し
て10 mlとし、室温で1時間感染させた。ESF921培地を20
ml添加し、27℃で3日間培養し、目的の組み換え蛋白質
を発現させた。IL-1raγ遺伝子を運ぶ組み換えウイルス
を感染させた細胞の培養上清を試料として、15%SDS-ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動を行い、クマシーブリリ
アントブルーR250を用いたゲル染色によって解析した。
その結果、図5に示すように、IL-1raγ遺伝子を感染さ
せた細胞の培養上清中には非感染細胞には見られない分
子量約25 kDaのバンドが検出された。
【0112】(4)昆虫細胞発現ヒトIL-1raγ蛋白質標
品の調製 主に培地やSf9細胞由来の低分子性の共雑物を分離する
ため、以下のように昆虫細胞発現ヒトIL-1raγ蛋白質の
部分精製を行った。IL-1raγ遺伝子を運ぶ組み換えウイ
ルスを感染させたSf9細胞の培養上清20 mlをセントリコ
ン-10(アミコン製)を用いて500μlにまで濃縮した。
次にこの濃縮液を、Phosphate-buffered saline(PBS)
で平衡化したSephacryl S-300(アマシャムファルマシ
アバイオテク社製)カラム20 mlに通塔し、PBSを溶媒と
してゲルろ過カラムクロマトグラフィーを0.07 ml/mi
n、1 ml/fractionの条件で行った。各溶出画分について
15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行うことによっ
てIL-1raγが含まれる画分を確認し、昆虫細胞発現ヒト
IL-1raγ蛋白質標品とした。
【0113】実施例7:抗IL-1raγ抗体作製用の抗原の
調製 IL-1raγの蛋白配列を解析し、親水性の高い部分、N末
端、C末端、二次構造上ターン構造、ランダムコイル構
造を有する部分のなかから、抗原として適当と考えられ
る部分配列として、化合物1および化合物2(配列番号
12で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド、お
よび配列番号13で表されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチド)を選択した。 (略号について)本発明において使用したアミノ酸およ
びその保護基に関する略号は、生化学命名に関するIUPA
C-IUB委員会(IUPAC-IUB Joint Commission on Biochem
ical Nomenclature)の勧告〔ヨーロピアン・ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(European Journal of
Biochemistry),138 巻,9 頁(1984 年)〕に従っ
た。
【0114】以下の略号は、特に断わらない限り対応す
る下記のアミノ酸を表す。 Ala: L-アラニン Asn: L-アスパラギン Asp: L-アスパラギン酸 Asx: L-アスパラギン酸またはL-アスパラギン Cys: L-システイン Gln: L-グルタミン Glu: L-グルタミン酸 Glx: L-グルタミン酸または L-グルタミン Gly: グリシン His: L-ヒスチジン Ile: L-イソロイシン Leu: L-ロイシン Lys: L-リジン Phe: L-フェニルアラニン Pro: L-プロリン Ser: L-セリン Met: L-メチオニン
【0115】以下の略号は、対応する下記のアミノ酸の
保護基および側鎖保護アミノ酸を表す。 Fmoc: 9-フルオレニルメチルオキシカルボニル tBu: t-ブチル Trt: トリチル Boc: t-ブチルオキシカルボニル Fmoc-Asn(Trt)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル-Nγ-トリチル-L-アスパラギン Fmoc-Asp(OtBu)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシ
カルボニル-L-アスパラギン酸-β-t-ブチルエステル Fmoc-Cys(Trt)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル-S-トリチル-L-システイン Fmoc-Gln(Trt)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル-Nε-トリチル-L-グルタミン Fmoc-Glu(OtBu)-OH: Nα−9−フルオレニルメチルオキ
シカルボニル-L-グルタミン酸-γ-t-ブチルエステル Fmoc-His(Trt)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル-Nim-トリチル-L-システイン Fmoc-Lys(Boc)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル-Nε-t-ブチルオキシカルボニル-L-リジン Fmoc-Ser(tBu)-OH: Nα-9-フルオレニルメチルオキシカ
ルボニル-O-t-ブチル-L-セリン
【0116】以下の略号は、対応する下記の反応溶媒、
反応試薬等を表す。 PyBOP: ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジ
ノホスフォニウムヘキサフルオロホスフェート HOBt: N-ヒドロキシベンゾトリアゾール NMM: N-メチルモルホリン HOBt: N-ヒドロキシベンゾトリアゾール DMF: N,N-ジメチルホルムアミド TFA: トリフルオロ酢酸
【0117】以下の実施例において、化合物の理化学的
性質は次の方法により測定した。質量分析は、日本電子
JMS-HX110Aを用いFAB-MS法により、もしくはブルカー社
質量分析装置REFLEXを用いMALDI-TOFMS法により行っ
た。アミノ酸分析は、コーエン(Cohen, S. A.)らの方
法〔アナリティカル・バイオケミストリー (Analytica
l Biochemistry), 222, 19, 1994〕により行った。加
水分解は塩酸蒸気中110℃で20時間行い、加水分解物の
アミノ酸組成はウォーターズ・アキュ・タグ(Waters A
ccQ-Tag)アミノ酸分析計(Waters社製)を用い分析し
た。
【0118】(1)化合物1(配列番号12)(H-Cys-
Pro-Lys-Val-Lys-Asn-Leu-Asn-Pro-Lys-Lys-Phe-Ser-Il
e-His-Asp-Gln-Asp-His-Lys-Val-NH2)の合成 Fmoc-NH、22μmol が結合した担体樹脂(Rink amide MB
HA resin樹脂、ノバビオケム社製)40mg を自動合成機
(島津製作所)の反応容器に入れ、900μlのDMFを加え
て1分間攪拌し溶液を排出した後、島津製作所の合成プ
ログラムに従い次の操作を行った。 (a) 30% ピペリジン-DMF溶液900μlを加えて混合物を4
分間攪拌し、該溶液を排出し、この操作をもう1回繰り
返した。 (b) 担体樹脂を 900μl のDMF で1 分間洗浄し、該溶液
を排出し、この操作を 5回繰り返した。 (c) Fmoc-Val-OH (220μmol)、PyBOP (220μmol)、HOBt
1 水和物 (220μmol)およびNMM (330μmol) を DMF (7
70.2μl)中で 3 分間攪拌し、得られた溶液を樹脂に加
えて混合物を 30 分間攪拌し、溶液を排出した。 (d) 担体樹脂を900μlのDMFで1 分間洗浄後溶液を排出
し、これを5 回繰り返した。こうして、Fmoc-Val-NH が
担体上に合成された。
【0119】次に、(a) (b)の工程の後、(c)の工程で F
moc-Lys(Boc)-OH を用いて縮合反応を行い、(d)の洗浄
工程を経て、Fmoc-Lys(Boc)-Val-NH が担体上に合成さ
れた。以下、工程(c)において、Fmoc-His(Trt)-OH、Fmo
c-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Gln(Trt)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-O
H、Fmoc-His(Trt)-OH、Fmoc-Ile-OH、Fmoc-Ser(tBu)-O
H、Fmoc-Phe-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-O
H、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-Asn(Trt)-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmo
c-Asn(Trt)-OH、Fmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc
-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Pro-OH、 Fmoc-Cys(Trt)-OHを順次
用いて、(a)〜(d)を繰り返した後、(a)(b)の脱保護、洗
浄工程を経て、メタノール、ブチルエーテルで順次洗浄
し、減圧下 12 時間乾燥して、側鎖保護ペプチドの結合
した担体樹脂を得た。これに、TFA(90%)、チオアニソ
ール(5%)、および1,2-エタンジチオール(5%)からな
る混合溶液 1ml を加えて室温で2時間放置し、側鎖保護
基を除去するとともに樹脂よりペプチドを切り出した。
樹脂を濾別後、得られた溶液にエーテル約 10ml を加
え、生成した沈澱を遠心分離およびデカンテーションに
より回収し、粗ペプチドとして49.4mgを取得した。この
粗生成物を、5mLの2M酢酸水溶液に溶解し、逆相シリカ
ゲル充填カートリッジ(YMC Dispo SPE C18)に通塔し
てペプチドを吸着させ、0.1% TFA 、10%アセトニトリル
水溶液で洗浄後、0.1%TFA、25%アセトニトリル水溶液で
溶出させ、化合物1を含む画分を得た。これを凍結乾燥
して、化合物1を37.9mg 得た。 質量分析[FABMS]; m/z = 2475.0 (M+H+) アミノ酸分析; Asx 4.2 (4), Ser 1.0 (1), Glx 1.1
(1), His 1.9 (2), Pro 2.1 (2), Val 1.8 (2), Ile 0.
8 (1), Leu 1.0 (1), Phe 1.0 (1), Lys 5.1 (5),Cys
1.3 (1)
【0120】(2)化合物2(配列番号13)(H-Cys-
Lys-Ala-Glu-Met-Ser-Pro-Ser-Glu-Val-Ser-Asp-OH)の
合成 Fmoc-Asp(OtBu)、14.4μmol が結合した担体樹脂(Wang
樹脂、ノバビオケム社製)30mg を出発物質として、I-1
と同様にして、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Val-OH、Fmoc-
Glu(OtBu)-OH、Fmoc-Ser(tBu)-OH、Fmoc-Pro-OH、Fmoc-
Ser(tBu)-OH、Fmoc-Asp(OtBu)-OH、Fmoc-Thr(tBu))-O
H、Fmoc-Arg(Pmc)-OH、Fmoc-Met-OH、Fmoc-Glu(OtBu)-O
H、 Fmoc-Ala-OH、Fmoc-Lys(Boc)、Fmoc-Cys(Trt)-OH
を順次縮合した後に、Fmoc基除去、洗浄、乾燥を経て、
側鎖保護ペプチドの結合した担体樹脂を得た。これに、
TFA(90%)、チオアニソール(5%)、および1,2-エタン
ジチオール(5%)からなる混合溶液 1ml を加えて室温
で2時間放置し、側鎖保護基を除去するとともに樹脂よ
りペプチドを切り出した。樹脂を濾別後、得られた溶液
にエーテル約 10mlを加え、生成した沈澱を遠心分離お
よびデカンテーションにより回収し、粗ペプチドとして
14.4mgを取得した。この粗生成物を、5mLの2M酢酸水溶
液に溶解し、逆相シリカゲル充填カートリッジ(YMC Di
spo SPE C18)に通塔してペプチドを吸着させ、0.1% TF
A 、5%アセトニトリル水溶液で洗浄後、0.1%TFA、20%ア
セトニトリル水溶液で溶出させ、化合物2を含む画分を
得た。これを凍結乾燥して、化合物2を19.8mg 得た。 質量分析[TOFMS]; m/z = 1282.5 (M+H+) アミノ酸分析; Asx 1.0 (1), Ser 2.9 (3), Glx 2.1
(2), Ala 1.0 (1), Pro 1.0 (1), Val 1.0 (1), Met 0.
9 (1), Lys 1.0 (1), Cys 1.2 (1)
【0121】実施例8:IL-1raγを認識するモノクロー
ナル抗体の作製 (1)免疫原の調製 実施例7で得られた化合物1及び化合物2は、免疫原性
を高める目的で以下の方法でKLH(カルビオケム社)と
のコンジュゲートを作製し、免疫原とした。すなわち、
KLHをPBSに溶解して10 mg/mlに調整し、1/10容量の25 m
g/ml MBS〔N-(m-Maleimidobenzoyloxy) succinimide;
ナカライテスク社〕を滴下して30分間撹拌反応させた。
あらかじめPBSで平衡化したセファデックスG-25カラム
などのゲルろ過カラムでフリーのMBSを除いて得られたK
LH-MB 2.5 mgを0.1 Mリン酸ナトリウムバッファー(pH
7.0)に溶解したペプチド1mgと混合し、室温で3時
間、攪拌反応させた。反応後、PBSで透析したものを免
疫原として用いた。
【0122】(2)動物の免疫と抗体産生細胞の調製 上記(1)で調製した化合物1及び化合物2のKLHコン
ジュゲート100 μgをそれぞれ水酸化アルミニウムアジ
ュバント〔Antibodies - A Laboratory Manual,Cold Sp
ring Harbor Laboratory, p99、1988〕2 mgおよび百日
咳ワクチン(千葉県血清研究所製)1 × 109細胞ととも
に6-8週令雌BALB/cマウス各3匹に投与した。投与2週
間後より、各KLHコンジュゲート100μgを1週間に1
回、計4回投与した。該マウスの頚動脈より採血し、そ
の血清抗体価を以下に示す酵素免疫測定法で調べ、十分
な抗体価を示したマウスから最終免疫3日後に脾臓を摘
出した。脾臓をMEM(Minimum Essential Medium)培地
(日水製薬社製)中で細断し、ピンセットでほぐし、遠
心分離(250 × g、5分間)した。得られた沈殿画分に
トリス−塩化アンモニウム緩衝液(pH7.6)を添加し、
1〜2分間処理することにより赤血球を除去した。得ら
れた沈殿画分(細胞画分)をMEM培地で3回洗浄し、
細胞融合に用いた。
【0123】(3)酵素免疫測定法(バインディングEL
ISA) アッセイ用の抗原には実施例7で得られた各化合物をサ
イログロブリン(以下、THYと略す)とコンジュゲート
したものを用いた。作製方法は実施例8(1)に記した
通りであるが、架橋剤にはMBSの代わりにSMCC〔4-(N-M
aleimidomethyl)-cyclohexane-1-carboxylic acid N-h
ydroxysuccinimido ester;シグマ社〕を用いた。96ウ
ェルのEIA用プレート(グライナー社)に、上記のよう
に調製したコンジュゲートを10μg/ml、50μl/ウェルで
分注し、4度で一晩放置して吸着させた。該プレートを
洗浄後、1% 牛血清アルブミン(BSA)/ダルベッコ リ
ン酸バッファー(Phosphate buffered saline:PBS)を
100 ml/ウェル加え、室温で1時間放置し、残存活性基
をブロックした。放置後、1% BSA/PBSを除き、該プレ
ートに被免疫マウス抗血清、モノクローナル抗体の培養
上清を50μl/ウェル分注し、2時間放置した。該プレー
トを0.05% ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラ
ウレート(ICI社商標Tween 20相当品:和光純薬社製)/
PBS(以下Tween-PBSと表記)で洗浄後、ペルオキシダー
ゼ標識ウサギ抗マウスイムノグロブリン(DAKO社製)を
50μl/ウェル加えて室温、1時間放置した。該プレート
をTween-PBSで洗浄後、ABTS基質液〔2.2-アジノビス(3
-エチルベンゾチアゾール-6-スルホン酸)アンモニウ
ム、1 mmol/lABTS/0.1 mol/lクエン酸バッファー(pH
4.2)〕を添加し、415 nmにおける吸光度をプレートリ
ーダー(Emax;Molecular Devices社)を用いて測定し
た。
【0124】(4)マウス骨髄腫細胞の調製 8-アザグアニン耐性マウス骨髄腫細胞株P3X63Ag8U.1(P
3-U1:ATCCより購入)を正常培地(10%ウシ胎児血清添
加RPMI培地)で培養し、細胞融合時に2×107個以上の細
胞を確保し、細胞融合に親株として供した。
【0125】(5)ハイブリドーマの作製 実施例8(2)で得られたマウス脾細胞と実施例8
(4)で得られた骨髄腫細胞とを10:1になるよう混合
し、遠心分離(250×g、5分間)した。得られた沈澱画
分の細胞群をよくほぐした後、攪拌しながら、37℃で、
ポリエチレングリコール−1000(PEG-1000)2 g、MEM培
地2 mlおよびジメチルスルホキシド0.7mlの混液を108
のマウス脾細胞あたり0.5 ml加え、該懸濁液に1〜2分
間毎にMEM培地1 mlを数回加えた後、MEM培地を加え
て全量が50 mlになるようにした。該懸濁液を遠心分離
(900rpm、5分間)し、得られた沈澱画分の細胞をゆる
やかにほぐした後、該細胞を、メスピペットによる吸込
み吸出しでゆるやかにHAT培地〔10%ウシ胎児血清添加R
PMI培地にHAT Media Supplement(ベーリンガーマンハ
イム社製)を加えた培地〕100 ml中に懸濁した。該懸濁
液を96ウェル培養用プレートに200μl/ウェルずつ分注
し、5%CO2インキュベーター中、37℃で10〜14日間培養
した。
【0126】培養後、培養上清を実施例8(3)に記載
した酵素免疫測定法で調べ、抗原ペプチドに反応してコ
ントロールペプチドに反応しない穴を選び、そこに含ま
れる細胞から限界希釈法によるクローニングを2回繰り
返し、抗ヒトIL-1raγモノクローナル抗体産生ハイブリ
ドーマを確立した。化合物1を抗原に用いて取得した抗
ヒトIL-1raγモノクローナル抗体をKM2779、化合物2を
抗原に用いて取得した抗ヒトIL-1raγモノクローナル抗
体をKM2780とそれぞれ名付けた。図6に示すように、KM
2779およびKM2780はそれぞれの抗原ペプチドに特異的な
反応性を示した。KM2779産生ハイブリドーマ細胞株およ
びKM2780産生ハイブリドーマ細胞株は、それぞれFER
M BP−7368およびFERM BP−7369とし
て、平成12年11月17日付けで工業技術院生命工学
工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東1丁目1番3
号、郵便番号305-8566)に寄託されている。
【0127】(6)モノクローナル抗体の精製 プリスタン処理した8週令ヌード雌マウス(BALB/c)に
実施例8(5)で得られたハイブリドーマ株を5〜20×1
06 細胞/匹それぞれ腹腔内注射した。10〜21日後、ハ
イブリドーマが腹水癌化することにより腹水のたまった
マウスから、腹水を採取(1〜8 ml/匹)した。該腹水を
遠心分離(1200×g、5分間)し固形分を除去した。精製
IgGモノクローナル抗体は、カプリル酸沈殿法(Antibod
ies - A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Labo
ratory, 1988)により精製することにより取得した。モ
ノクローナル抗体のサブクラスはサブクラスタイピング
キットを用いたELISA法により、KM2779がIgG1、KM2780
がIgG2aとそれぞれ決定された。
【0128】実施例9:抗ヒトIL-1raγモノクローナル
抗体を用いたヒトIL-1raγ蛋白質のウェスタンブロッテ
ィングによる検出 実施例6で調製した昆虫細胞発現IL-1raγ蛋白質を10 n
g/レーンで15% SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(Antibodies - A Laboratory Manual, Cold Spring Ha
rbor Laboratory, 1988)にて分画した後、PVDF膜(ミ
リポア社製)にブロッティングした。該膜を5% skim mi
lk-PBSでブロッキング後、該膜に抗ヒトIL-1raγモノク
ローナル抗体KM2779およびKM2780の培養上清を原液で添
加し、室温で2時間放置した。該膜をTween-PBSでよく
洗浄した後、二次抗体として1,000倍希釈したペルオキ
シダーゼ標識ウサギ抗マウスイムノグロブリン(DAKO社
製)を添加し、室温で1時間放置した。該膜をTween-PB
Sでよく洗浄した後、ECL kit(アマシャムファルマシア
バイオテク社製)を用いて検出した。図7に示すよう
に、抗ヒトIL-1raγモノクローナル抗体KM2779およびKM
2780は、実施例6に記載した昆虫細胞発現IL-1raγを特
異的に認識した。
【0129】実施例10:中和抗体としての抗ヒトIL-1
raγモノクローナル抗体 実施例8に記載した抗ヒトIL-1raγモノクローナル抗体
KM2779は、以下の事実よりヒトIL-1raγのその受容体へ
の結合を阻害する中和抗体であることが分かった。 (1)IL-1raγとIL-18受容体のホモロジーモデル 図8は、KM2779の認識部位を、IL-1raγ(配列番号2の
46〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質の部
分)とIL-1受容体ファミリーの一員であるIL-18受容体
(J. Biol. Chem., 271, 3967-3970, 1996)のアミノ酸
配列(Genbank Accession no.HSU43672)のアミノ酸番
号20〜324番目について、ヒトIL-1raとIL-1受容体
の複合体の結晶構造(H.A. Schreuder et. al., Natur
e, 194, 386, 1997)をもとに公知の方法で作製した立
体構造モデル上に濃色で表示したものである。IL-1raγ
の立体構造は表面モデルで示し、IL-18受容体の立体構
造はリボンモデルで示した。なお、立体構造モデルの作
製には、Quanta (Molecular Simulation Inc.)、Insi
ghtII(Molecular Simulation Inc.)ソフトウェアを用
いた。図8に示したようにKM2779の認識部位は、IL-18
受容体と複合体形成時に三次元的にIL-18受容体に隣接
する位置にあり、両者の複合体形成のための非共有結合
に大きく寄与することが明らかとなった。
【0130】なお、本実施例および以下の実施例では、
配列番号2で表されるアミノ酸配列において、配列番号
46〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質を用い
ている場合があるが、以下の事実から、配列番号2で表
されるアミノ酸配列を有する蛋白質は、該蛋白質として
発現・翻訳され後、翻訳後修飾によりN末側である45
番目と46番目のアミノ酸の間、およびC末側である2
08番目と209番目のアミノ酸の間が蛋白質分解酵素
等により切断され、成熟体IL-1raγになるものと推測さ
れた。すなわち、成熟体IL-1raγのN末端は、他のIL-1
ファミリーの分子群の切断位置とほぼ合致し、さらにキ
モトリプシン様蛋白質分解酵素による切断の結果生じう
る配列番号2の46番目のアミノ酸であるバリンと推定
し、このことをIL-1raγとIL-1受容体ファミリーの一員
であるIL-18受容体からなる複合体の立体構造モデルで
検証した結果、その安定性から、配列番号2の46番目の
アミノ酸であるバリンが成熟型IL-1raγのN末端である
と判断された。また、後記する実施例11の(3)にお
いて、実施例6で作製したIL-1raγの発現用プラスミド
で形質転換された動物細胞を用いてIL-1raγを発現させ
た際、培養上清にはC末端側10〜25アミノ酸が欠失
しているIL-1raγ(成熟型と考えられる)が検出され
た。IL-1ファミリーである蛋白質において、その内部構
造に存在するβシート構造は重要であり、β12(図1参
照)を構成する最後のアミノ酸(205番目のプロリ
ン)以降にプロテアーゼの切断点が存在すると考えられ
るので、塩基性アミノ酸である209番目のリジンのカ
ルボキシル基側でプロテアーゼにより切断される蓋然性
が高い。このことは、後記実施例12の(1)の立体構
造モデルからも支持された。従って成熟体IL-1raγのC
末端は、209番目のリジンであると判断された。以上
より、配列番号2で表されるアミノ酸配列において、配
列番号46〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質
が成熟型IL-1raγであると考えられ、本実施例および実
施例12を行い、そのことを実証した。
【0131】(2)IL-1raγの各残基の表面露出面積 図9は、図8に示した立体構造モデルをもとに、IL-1ra
γ(配列番号2の46〜208番目のアミノ酸配列を有
する蛋白質の部分)の各アミノ酸残基の溶媒露出面積を
公知の方法で計算し、プロットしたものである。作製に
は、Quanta (Molecular Simulation Inc.)、InsightII
(Molecular Simulation Inc.)ソフトウェアを用いた。
図9に示したように、KM2779の認識部位は、溶媒露出面
積が大きなアミノ酸残基を複数含んでおり、抗体によっ
て認識可能なことが明らかとなった。
【0132】(3)IL-1raγとIL-18受容体間の非共有
結合の結合エネルギー 図10は、図8で示した立体構造モデルをもとに、KM27
79の認識部位とIL-18受容体のアミノ酸残基(20〜324残
基の全て)の間の非共有結合による結合エネルギーを公
知の方法で計算し、IL-1raγ(配列番号2の46〜20
8番目のアミノ酸配列を有する蛋白質の部分)の各アミ
ノ酸残基に対してプロットしたものである。作製には、
CHARMm(Molucular Simulation Inc.)、Discover(Mol
ecularSimulation Inc.)、AMBER(University of Cali
fornia Sanfrancisco)を用いた。図10に示したよう
に、KM2779の認識部位は、IL-18受容体に対する非共有
結合の結合エネルギーが大きなアミノ酸残基を複数含ん
でおり、両者の複合体形成のための非共有結合に大きく
寄与する割合が高いことが明らかとなった。
【0133】実施例11:動物細胞を宿主とした、ヒト
IL-1raγ蛋白質の発現 (1)ベクターの作製 実施例6に記載したpSK-IL-1raγのHindIII-NotI断片
(870 kb)をNamalwa KJM-1細胞発現用プラスミドpAMo
(J.Biol.Chem., 268, 22782, 1993)のHindIII-NotI部
位に挿入し、pAMo-IL-1raγを作製した。
【0134】(2)細胞へのベクターの導入 コントロールプラスミド pAMo、および上記(1)のヒ
トIL-1raγ発現用プラスミド pAMo-IL-1raγ を、それ
ぞれ 1 μg/μlになるようにTEに溶解した後、エレクト
ロポレーション法(Cytotechnology, 3, 133, 1990)に
よりNamalwa KJM-1細胞に導入し、形質転換細胞を得
た。1.6×106細胞あたり4μgのプラスミドを導入した
後、8 mlのRPMI1640・ITPSG培地〔7.5% NaHCO3 を1/40
量、 200 mmol/l L-グルタミン溶液 (GIBCO 社製)を
3%、ペニシリン・ストレプトマイシン溶液 (GIBCO 社
製、5000 units/ml ペニシリン、5000μg/mlストレプト
マイシン)を0.5%、N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-
N'-2-ヒドロキシプロパン-3-スルフォニック・アシッド
(N-2-hydroxyethylpiperazine-N'-2-hydroxypropane-3
-sulfonic acid; HEPES )(10 mmol/l)、インシュリ
ン(3 μg/ml)、トランスフェリン(5μg/ml)、ピル
ビン酸ナトリウム(5 mmol/l )、亜セレン酸ナトリウ
ム(125 nmol/l)、ガラクトース(1mg/ml)を添加した
RPMI1640培地(日水製薬社製)〕に懸濁し、CO2インキ
ュベーターで37℃で24時間培養した。その後、G418(ギ
ブコ社製)を0.5 mg/mlになるように添加し、さらに14
日間培養して安定形質転換株を取得した。該形質転換株
は、0.3 mg/mlのG418を含むRPMI1640・ITPSG培地で継代
した。以下、pAMo、pAMo-IL-1raγを導入して作製した
耐性株を、それぞれKJM-1/mock株、KJM-1/IL-1raγ株と
称する。
【0135】(3)発現の確認 上記(2)で作製したKJM-1/mock株、KJM-1/IL-1raγ株
をそれぞれRPMI1640・ITPSG培地中でコンフルエントに
なるまで培養した。培養終了後、培養上清を回収する一
方、細胞を動物細胞用プロテアーゼインヒビターカクテ
ル(シグマ社製、製品番号P8340)を1/10容量含むPBSに
て懸濁した後、超音波により破砕した。調製した培養上
清および細胞破砕液を、実施例8で取得した抗IL-1raγ
抗体(KM2779、KM2780)を用いてウエスタンブロッティ
ングを行った。その結果、図11に示すように、細胞破
砕液に対しては、KM2779、KM2780ともに、実施例9に記
載した昆虫細胞発現IL-1raγと同じ分子量(約25 kDa)
のバンドを与えたことから、上記で作製したKJM-1/IL-1
raγ株がIL-1raγ蛋白質を産生していることが明らかと
なった。一方、培養上清に対しては、KM2779が約24 kDa
のバンドを与えたのに対して、KM2780ではシグナルは検
出されなかった。実施例7に記載したとおり、KM2779お
よびKM2780は、IL-1raγ配列中それぞれ、内部アミノ酸
配列およびC末端アミノ酸配列を認識することから、図
11の結果は、IL-1raγ蛋白質がNamalwa KJM-1細胞か
ら分泌される際には、C末端配列の切断を伴うことを示
している。培養上清中のIL-1raγは、細胞破砕液で検出
されるバンドとの分子量の差から考えると、C末端側10
〜25アミノ酸程度が欠失しているものと予想された。
【0136】(4)成熟型ヒトIL-1raγ蛋白質標品の調
製 KJM-1/IL-1raγ株培養上清中のIL-1raγをセントリプラ
ス-10(アミコン製)を用いて約1,000倍にまで濃縮し、
IL-1raγ濃度数μg/ml程度の成熟型ヒトIL-1raγ蛋白質
標品とした。
【0137】実施例12:成熟型蛋白質としてのNamalw
a KJM-1細胞産生IL-1raγ 実施例5に記載したとおりNamalwa KJM-1細胞には元来
内因性のIL-1raγの発現が認められるため(図3)、Na
malwa KJM-1細胞には本来のIL-1raγ分泌機構が備わっ
ていると考えられる。従って、実施例11(3)に記載
したKJM-1/IL-1raγ株培養上清中に検出されるC末端配
列の切断を受けたIL-1raγが成熟型蛋白質であり、実施
例6に記載した昆虫細胞産生IL-1raγはその前駆体型で
あると予想される。KM2780は前駆体IL-1raγのみを認識
するモノクローナル抗体である一方、KM2779は前駆体、
成熟型双方のIL-1raγを認識するモノクローナル抗体で
あると言うことができる。Namalwa KJM-1細胞産生IL-1r
aγが成熟型蛋白質であることをさらに以下の2点で確
認した。
【0138】(1)IL-1raγとIL-18受容体のホモロジ
ーモデル 図12は、IL-1raγがNamalwa KJM-1細胞から分泌され
る際に切断される、KM2780の認識部位であるC末端アミ
ノ酸配列(配列番号13)の立体構造を公知の方法で予
測し、図8の立体構造モデルに追加した立体構造モデル
である。図12に示したように、切断されるKM2780の認
識部位は、IL-18受容体と複合体形成時に三次元的にIL-
18受容体とは離れた位置にあり、複合体形成のための非
共有結合に寄与しないことが明らかとなった。
【0139】(2)IL-1raγの各残基の表面露出面積 図13は、図12で示した立体構造モデルをもとに、切
断されるKM2780の認識部位を含むIL-1raγ(配列番号2
の46〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質の部
分)の各アミノ酸残基とIL-18受容体のアミノ酸残基
(アミノ酸番号20〜324番目)の間の非共有結合による
結合エネルギーを公知の方法で計算し、IL-1raγの各ア
ミノ酸残基に対してプロットしたものである。図13に
示したように、切断されるKM2780の認識部位は、IL-18
受容体に対する非共有結合の結合エネルギーが小さいこ
とから、両者の複合体形成のための非共有結合に不要な
配列であることが明らかとなった。
【0140】実施例13:前駆体型ヒトIL-1raγのヒト
繊維芽細胞に対する効果 ヒトIL-1raγのIL-1受容体への作用を調べるため、実施
例6で取得した前駆体型ヒトIL-1raγの、ヒト繊維芽細
胞のIL-1依存性プロスタグランジンE2(PGE2)産生(Po
r.Natl.Acad.Sci.USA, 88, 3681, 1991)に与える影響
を以下のように検討した。10%ウシ胎児血清、ペニシリ
ン(GIBCO BRL社製)50 unit/ml、ストレプトマイシン
(GIBCO BRL社製)50μg/ml、HEPES [2-〔4-(2-Hydroxy
ethyl)-1-piperazinyl〕ethanesulfonic Acid](ナカラ
イテスク社製)20 mmol/lを添加したDMEM培地(GIBCO B
RL社製)(NHDF培地)にて1×106細胞/mlに調整した正
常ヒト新生児包皮皮膚繊維芽細胞(NHDF細胞)(クラボ
ウ社製)を、96ウェルプレートに100μl/ウェルで分注
し、37℃でCO2インキュベーター中で一晩培養した。培
地を新鮮なNHDF培地に交換した後、前駆体型ヒトIL-1ra
γ、あるいは陽性対照としてヒトIL-1ra(R&D Systems
社製)を終濃度100〜200ng/mlとなるように添加し、37
℃でCO2インキュベーター中で2時間培養した。ウェル
を2群に分け、一群にはヒトIL-1β(PEPROTECH EC社
製)を終濃度1 ng/mlとなるように、他の一群には対照
として同容量のNHDF培地を添加して、さらに37℃でCO2
インキュベーター中一日間培養したのち、培養上清中に
含まれるPGE2量をenzymeimmunoassay system(アマシャ
ムファルマシアバイオテク社製)により測定した。
【0141】その結果、図14に示すとおり、前駆体型
ヒトIL-1raγでは、NHDF細胞のPGE2産生誘導作用、およ
びヒトIL-1βによるPGE2産生に対する抑制作用は検出さ
れなかった。従って、前駆体型ヒトIL-1raγにはIL-1受
容体に対するアゴニスト活性およびアンタゴニスト活性
が存在しないか、存在しても本系では測定できないほど
非常に弱い可能性が示された。
【0142】実施例14:ヒトIL-1raγのヒト末梢血リ
ンパ球に及ぼす効果 実施例6および10で取得した前駆体型および成熟型ヒ
トIL-1raγのヒト末梢血リンパ球に及ぼす作用を検討し
た。健康な成人の末梢血よりLymphoprepTM(Nycomed Ph
arma社製)を用いて単核球を分離取得し、10% FCSを含
む RPMI1640培地を用いて3×106 細胞/mlに調整した。
コンカナバリンA(Con.A、終濃度500 ng/ml)、およびI
L-18(終濃度10 ng/ml、MBL社製)共存下、前駆体型ヒ
トIL-1raγ(終濃度200 ng/ml)、あるいは成熟型ヒトI
L-1raγ(終濃度150 ng/ml)を添加して、37℃ でCO2
ンキュベーター中2日間培養した後、培養上清中のIL-
4量をELISA法(ファーミンジェン社製OptEIA ELISA se
t)により測定した。陽性対照として、phorbor 12-myri
state 13-acetate(PMA、シグマ社製、終濃度50 ng/m
l)およびionomycin(シグマ社製、終濃度1μg/ml)を
用いた。その結果、図15に示すとおり、前駆体型ヒト
IL-1raγには活性は検出されなかったのに対し、成熟型
ヒトIL-1raγはCon.AおよびIL-18によるリンパ球のIL-4
産生を抑制した。
【0143】
【発明の効果】本発明によれば、微生物感染、HIV感
染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血症、移植片
-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外傷性脳損
傷、炎症性腸疾患等の感染や炎症を伴う疾患、動脈硬
化、再狭窄等の異常な平滑筋細胞の分化増殖を伴う疾
患、リウマチ性関節炎等の異常な繊維芽細胞や滑膜組織
の活性化を伴う疾患、糖尿病等の膵臓β細胞の障害を伴
う疾患、骨粗鬆症等の異常な破骨細胞の活性化を伴う疾
患、アレルギー、アトピー、喘息、花粉症、気道過敏、
自己免疫疾患等の異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、
急性骨髄性白血病、悪性腫瘍等の異常な細胞増殖を伴う
疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、虚血性悩疾
患等の神経細胞の障害に基づく疾患等の診断薬、予防薬
及び/または治療薬の探索、開発に有用なIL-1ファミリ
ーに属する因子としての活性を有する蛋白質、該蛋白質
をコードするDNA、該蛋白質を認識する抗体、および
これらの利用方法を提供することができる。
【0144】
【配列表フリーテキスト】配列番号6−人工配列の説
明:人工的に合成したプライマー配列 配列番号7−人工配列の説明:人工的に合成したプライ
マー配列 配列番号8−人工配列の説明:人工的に合成したプライ
マー配列 配列番号9−人工配列の説明:人工的に合成したプライ
マー配列 配列番号10−人工配列の説明:人工的に合成したプラ
イマー配列 配列番号11−人工配列の説明:人工的に合成したプラ
イマー配列 配列番号12−人工配列の説明:人工的に合成したペプ
チドのアミノ酸配列 配列番号13−人工配列の説明:人工的に合成したペプ
チドのアミノ酸配列
【0145】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> KYOWA HAKKO KOGYO CO., LTD. <120> An IL-1 family protein <130> A01515MA <160> 13
【0146】 <210> 1 <211> 39 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Pro Lys Val Lys Asn Leu Asn Pro Lys Lys Phe Ser Ile His Asp Gln 1 5 10 15 Asp His Lys Val Leu Val Leu Asp Ser Gly Asn Leu Ile Ala Val Pro 20 25 30 Asp Lys Asn Tyr Ile Arg Pro 35
【0147】 <210> 2 <211> 218 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Ser Phe Val Gly Glu Asn Ser Gly Val Lys Met Gly Ser Glu Asp 1 5 10 15 Trp Glu Lys Asp Glu Pro Gln Cys Cys Leu Glu Asp Pro Ala Val Ser 20 25 30 Pro Leu Glu Pro Gly Pro Ser Leu Pro Ala Met Asn Phe Val His Thr 35 40 45 Ser Pro Lys Val Lys Asn Leu Asn Pro Lys Lys Phe Ser Ile His Asp 50 55 60 Gln Asp His Lys Val Leu Val Leu Asp Ser Gly Asn Leu Ile Ala Val 65 70 75 80 Pro Asp Lys Asn Tyr Ile Arg Pro Glu Ile Phe Phe Ala Leu Ala Ser 85 90 95 Ser Leu Ser Ser Ala Ser Ala Glu Lys Gly Ser Pro Ile Leu Leu Gly 100 105 110 Val Ser Lys Gly Glu Phe Cys Leu Tyr Cys Asp Lys Asp Lys Gly Gln 115 120 125 Ser His Pro Ser Leu Gln Leu Lys Lys Glu Lys Leu Met Lys Leu Ala 130 135 140 Ala Gln Lys Glu Ser Ala Arg Arg Pro Phe Ile Phe Tyr Arg Ala Gln 145 150 155 160 Val Gly Ser Trp Asn Met Leu Glu Ser Ala Ala His Pro Gly Trp Phe 165 170 175 Ile Cys Thr Ser Cys Asn Cys Asn Glu Pro Val Gly Val Thr Asp Lys 180 185 190 Phe Glu Asn Arg Lys His Ile Glu Phe Ser Phe Gln Pro Val Cys Lys 195 200 205 Ala Glu Met Ser Pro Ser Glu Val Ser Asp 210 215
【0148】 <210> 3 <211> 120 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (3)..(119) <400> 3 gt cca aag gtg aag aac tta aac ccg aag aaa ttc agc att cat gac 47 Pro Lys Val Lys Asn Leu Asn Pro Lys Lys Phe Ser Ile His Asp 1 5 10 15 cag gat cac aaa gta ctg gtc ctg gac tct ggg aat ctc ata gca gtt 95 Gln Asp His Lys Val Leu Val Leu Asp Ser Gly Asn Leu Ile Ala Val 20 25 30 cca gat aaa aac tac ata cgc cca g 120 Pro Asp Lys Asn Tyr Ile Arg Pro 35
【0149】 <210> 4 <211> 1104 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (370)..(1023) <400> 4 ctgatctatc acaagtacct tgaaatgtgt tgaataggtg tggcacagtc cttagcagag 60 tggcactacc cccacaggaa tttgtttata cctttggcat gggaaatagc aggaaatgag 120 tgatcactga taactgagga tgctatttat tattggccaa aggaatactt gtgttgtatt 180 tgcataacca ctcacaaact gttgattaca aatgagtacc agacctagct ccttcaagta 240 aaggatcctg agaactgaag gcaaacagag ctccaggagt ccaagacaga gccacagacc 300 acgaggatcc ctggcccagg tcttggactt cattccattt tctgttgagt aataaactca 360 acgttgaaa atg tcc ttt gtg ggg gag aac tca gga gtg aaa atg ggc tct 411 Met Ser Phe Val Gly Glu Asn Ser Gly Val Lys Met Gly Ser 1 5 10 gag gac tgg gaa aaa gat gaa ccc cag tgc tgc tta gaa gac ccg gct 459 Glu Asp Trp Glu Lys Asp Glu Pro Gln Cys Cys Leu Glu Asp Pro Ala 15 20 25 30 gta agc ccc ctg gaa cca ggc cca agc ctc ccc gcc atg aat ttt gtt 507 Val Ser Pro Leu Glu Pro Gly Pro Ser Leu Pro Ala Met Asn Phe Val 35 40 45 cac aca agt cca aag gtg aag aac tta aac ccg aag aaa ttc agc att 555 His Thr Ser Pro Lys Val Lys Asn Leu Asn Pro Lys Lys Phe Ser Ile 50 55 60 cat gac cag gat cac aaa gta ctg gtc ctg gac tct ggg aat ctc ata 603 His Asp Gln Asp His Lys Val Leu Val Leu Asp Ser Gly Asn Leu Ile 65 70 75 gca gtt cca gat aaa aac tac ata cgc cca gag atc ttc ttt gca tta 651 Ala Val Pro Asp Lys Asn Tyr Ile Arg Pro Glu Ile Phe Phe Ala Leu 80 85 90 gcc tca tcc ttg agc tca gcc tct gcg gag aaa gga agt ccg att ctc 699 Ala Ser Ser Leu Ser Ser Ala Ser Ala Glu Lys Gly Ser Pro Ile Leu 95 100 105 110 ctg ggg gtc tct aaa ggg gag ttt tgt ctc tac tgt gac aag gat aaa 747 Leu Gly Val Ser Lys Gly Glu Phe Cys Leu Tyr Cys Asp Lys Asp Lys 115 120 125 gga caa agt cat cca tcc ctt cag ctg aag aag gag aaa ctg atg aag 795 Gly Gln Ser His Pro Ser Leu Gln Leu Lys Lys Glu Lys Leu Met Lys 130 135 140 ctg gct gcc caa aag gaa tca gca cgc cgg ccc ttc atc ttt tat agg 843 Leu Ala Ala Gln Lys Glu Ser Ala Arg Arg Pro Phe Ile Phe Tyr Arg 145 150 155 gct cag gtg ggc tcc tgg aac atg ctg gag tcg gcg gct cac ccc gga 891 Ala Gln Val Gly Ser Trp Asn Met Leu Glu Ser Ala Ala His Pro Gly 160 165 170 tgg ttc atc tgc acc tcc tgc aat tgt aat gag cct gtt ggg gtg aca 939 Trp Phe Ile Cys Thr Ser Cys Asn Cys Asn Glu Pro Val Gly Val Thr 175 180 185 190 gat aaa ttt gag aac agg aaa cac att gaa ttt tca ttt caa cca gtt 987 Asp Lys Phe Glu Asn Arg Lys His Ile Glu Phe Ser Phe Gln Pro Val 195 200 205 tgc aaa gct gaa atg agc ccc agt gag gtc agc gat tag gaaactgccc 1036 Cys Lys Ala Glu Met Ser Pro Ser Glu Val Ser Asp 210 215 cattgaacgc cttcctcgct aatttgaact aattgtataa aaaccccaaa cctgctcact 1096 aaaaaaaa 1104
【0150】 <210> 5 <211> 140 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 5 attgatctag gtccaaaggt gaagaactta aacccgaaga aattcagcat tcatgaccag 60 gatcacaaag tactggtcct ggactctggg aatctcatag cagttccaga taaaaactac 120 atacgcccag gtgactctca 140
【0151】 <210> 6 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized pr imer sequence <400> 6 caaattagcg aggaaggcgt tcaatgg 27
【0152】 <210> 7 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized pr imer sequence <400> 7 ctccttcttc agctgaaggg atgg 24
【0153】 <210> 8 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 8 gtcctggact ctgggaatct catagca 27
【0154】 <210> 9 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 9 gatatcgccg cgctcgtcgt cgac 24
【0155】 <210> 10 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 10 caggaaggaa ggctggaaga gtgc 24
【0156】 <210> 11 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic DNA <400> 11 cctgagaact gaaggcaaac agagctc 27
【0157】 <210> 12 <211> 21 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic PRT <220> <221> AMIDATION <222> 21 <223> Xaa represents L-Valine amide <400> 12 Cys Pro Lys Val Lys Asn Leu Asn Pro Lys Lys Phe Ser Ile His Asp 1 5 10 15 Gln Asp His Lys Xaa 20
【0158】 <210> 13 <211> 12 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:synthetic PRT <400> 13 Cys Lys Ala Glu Met Ser Pro Ser Glu Val Ser Asp 1 5 10
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、配列番号4の塩基配列がコードするア
ミノ酸配列(IL-1Raγ)とヒトIL-1α、ヒトIL-1β、ヒ
トIL-1ra、ヒトIL-1raβ、及びTango-77のアミノ酸配列
との比較を示す図である。
【図2】図2は、ヒト由来の各組織におけるIL-1raγお
よびβ−アクチンの発現をRT-PCR法によって解析した結
果を示す。
【図3】図3は、リンパ球系細胞株におけるIL-1raγお
よびβ−アクチンの発現をRT-PCR法によって解析した結
果を示す。
【図4】図4は、ヒト末梢血T細胞の活性化に伴うIL-1r
aγおよびβ−アクチンの発現変動をRT-PCR法によって
解析した結果を示す。活性化T細胞は、50 ng/mlのイン
ターロイキン2(IL-2)、1μg/mlの phytohemagglutin
in-P (PHA-P)、および 5ng/mlのトランスフォーミング
・グロース・ファクターβ(TGF-β)を添加して、2日
間、4日間、6日間、または8日間培養することでを取
得した。
【図5】図5は、昆虫細胞を宿主として発現させたIL-1
raγ蛋白質の電気泳動像を示す。IL-1raγ遺伝子を運ぶ
組み換えウイルスを感染させたSf9細胞の培養上清2.5μ
g(16μl相当)を試料として還元条件下SDS-PAGEを行
い、クマシーブリリアントブルーR250で染色して検出し
た。
【図6】図6は、抗ヒトIL-1raγモノクローナル抗体KM
2676、KM2780の反応特異性を解析した結果を示す。バイ
ンディングELISA法により免疫に用いたペプチドおよび
コントロールペプチドに対する反応特異性を調べた。白
抜きは陰性対象ペプチド、黒色はKM2779を作製する際に
用いた抗原ペプチド、斜線はKM2780を作製する際に用い
た抗原ペプチドとしたときのアッセイ結果を示す。
【図7】図7は、KM2679、KM2780によるウエスタンブロ
ッティングの検出結果を示す。IL-1raγ遺伝子を運ぶ組
み換えウイルスを感染させたSf9細胞破砕液をSDS-PAGE
に処し、抗ヒトIL-1raγモノクローナル抗体KM2679、ま
たはKM2780を用いウエスタンブロッティングを行った。
【図8】図8は、IL-1raγとIL-18受容体の複合体の立
体構造モデル図を示す。IL-1raγを表面モデルで示し、
IL-18Rをリボン構造で示した。また、KM2779の認識部位
を濃色で示した。
【図9】図9は、IL-1raγの各アミノ酸残基の溶媒露出
面積の値をプロットした分布図を示す。KM2779の認識部
位を矢印で示した。
【図10】図10は、IL-1raγとIL-18受容体の複合体
におけるIL-1raγの各アミノ酸残基とIL-18受容体の間
の非共有結合の結合エネルギーの値をプロットした分布
図を示す。KM2779の認識部位を矢印で示した。
【図11】図11は、ヒトIL-1raγ遺伝子を導入したヒ
トB細胞リンパ腫由来Namalwa KJM-1細胞(図中、IL-1ra
γと示す)、およびpAMoを導入したヒトB細胞リンパ腫
由来Namalwa KJM-1細胞(図中、mockと示す)を培養し
て得られる培養液の細胞破砕液(図中、細胞と示す)10
μg、および培養上清(図中、上清と示す)1.8 ml相当
を、抗ヒトIL-1raγ抗体KM2779、KM2780を用いてウエス
タンブロッティングを行った結果を示す図である。
【図12】図12は、IL-1raγとIL-18受容体の複合体
の立体構造モデル図を示す。IL-1raγを表面モデルで示
し、IL-18Rをリボンで示した。また、成熟に伴い切断さ
れるKM2780の認識部位を濃色で示した。
【図13】図13は、IL-1raγの各アミノ酸残基の溶媒
露出面積の値をプロットした分布図を示す。成熟に伴い
切断されるKM2780の認識部位を矢印で示した。
【図14】図14は、ヒト包皮繊維芽細胞(NHDF細胞)
のIL-1依存性PGE2(プロスタグランジンE2)産生に対す
る昆虫細胞産生前駆体型IL-1raγ蛋白質の効果を検討し
た結果を示す。アゴニスト活性のIL-1βは、IL-1βを1n
g/mlで添加した試験区、アゴニスト活性のIL-1raは、IL
-1raを1μg/mlの濃度で添加した試験区を表す。また、
アンタゴニスト活性は、ヒトIL-1βを終濃度1 ng/mlに
なるように添加し、測定した。
【図15】図15は、ヒト末梢血リンパ球のIL-4産生に
対するヒトIL-1raγ蛋白質の効果を検討した結果を示
す。PMAはphorbor 12-myristate 13-acetate、ConAはコ
ンカナバリンA、IL-18はインターロイキン18を表す。
またPMA+ionomycinは、PMAを50ng/ml、およびionomyci
nを1μg/mlの濃度になるように添加した試験区を、IL-
18+ConAは、IL-18を10ng/ml、およびConAを500ng/mlの
濃度になるように添加した試験区を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 39/395 A61P 1/04 48/00 5/48 A61P 1/04 5/50 5/48 9/10 5/50 11/06 9/10 19/08 11/06 19/10 19/08 25/00 19/10 29/00 25/00 31/00 29/00 31/04 31/00 31/10 31/04 31/12 31/10 31/18 31/12 31/20 31/18 35/00 31/20 35/02 35/00 37/06 35/02 37/08 37/06 43/00 37/08 105 43/00 C07K 14/545 105 16/24 C07K 14/545 C12N 1/15 16/24 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 K 1/21 21/08 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/53 P 21/08 33/577 B C12Q 1/68 C12R 1:91) G01N 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/577 A61K 37/02 //(C12N 5/10 C12N 5/00 A C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 関根 進 東京都町田市旭町3−6−6 協和醗酵工 業株式会社東京研究所内 (72)発明者 佐藤 光男 東京都町田市旭町3−6−6 協和醗酵工 業株式会社東京研究所内 (72)発明者 櫻井 済 東京都町田市旭町3−6−6 協和醗酵工 業株式会社東京研究所内 (72)発明者 古谷 安希子 東京都町田市旭町3−6−6 協和醗酵工 業株式会社東京研究所内

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)〜(f)から選ばれる蛋白
    質: (a)配列番号2で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
    質; (b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において、4
    6〜208番目のアミノ酸配列を有する蛋白質; (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列を含むIL−
    1ファミリーに属する蛋白質; (d)(a)または(b)の蛋白質において1以上のア
    ミノ酸が欠出、置換および/または付加されたアミノ酸
    配列を有し、かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白
    質の受容体との結合親和性がTango-77より高い蛋白質; (e)(a)または(b)の蛋白質が有するアミノ酸配
    列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、
    かつヒトIL−1ファミリーに属する蛋白質の受容体と
    の結合親和性がTango-77より高い蛋白質;および (f)ハイブリドーマFERM BP−7368が産生
    するモノクロナール抗体で認識され、かつハイブリドー
    マFERM BP−7369が産生するモノクローナル
    抗体では認識されない、上記(d)または(e)に記載
    の蛋白質。
  2. 【請求項2】 以下の(a)〜(d)から選ばれるDN
    A: (a)請求項1に記載の蛋白質をコードするDNA; (b)配列番号4で表される塩基配列において、370
    〜1023番目の塩基配列を有するDNA; (c)配列番号4で表される塩基配列において、505
    〜993番目の塩基配列を有するDNA;及び (d)(a)〜(c)のいずれかのDNAとストリンジ
    ェントな条件でハイブリダイズし、かつヒトIL−1フ
    ァミリーに属する蛋白質の受容体との結合親和性がTang
    o-77より高い蛋白質をコードするDNA。
  3. 【請求項3】 以下の(a)〜(c)から選ばれる蛋白
    質: (a)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
    質; (b)配列番号1で表されるアミノ酸配列を有する蛋白
    質において1以上のアミノ酸が欠出、置換および/また
    は付加されたアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−1フ
    ァミリーに属する蛋白質の受容体との結合活性を有する
    蛋白質;及び (c)配列番号1で表されるアミノ酸配列と60%以上
    の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつヒトIL−
    1ファミリーに属する蛋白質の受容体との結合活性を有
    する蛋白質。
  4. 【請求項4】 以下の(a)〜(c)から選ばれるDN
    A: (a)請求項3に記載の蛋白質をコードするDNA; (b)配列番号3で表される塩基配列を有するDNA;
    及び (c)(a)または(b)のDNAとストリンジェント
    な条件でハイブリダイズし、かつヒトIL−1ファミリ
    ーに属する蛋白質の受容体との結合親和性を有する蛋白
    質をコードするDNA。
  5. 【請求項5】 請求項2または4に記載のDNAをベク
    ターに組み込んで得られる組換えDNA。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の組換えDNAを保有す
    る形質転換体。
  7. 【請求項7】 受託番号がFERM BP−6943で
    ある、請求項6に記載の形質転換体。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の形質転換体を
    培地に培養し、培養物中に請求項1または3に記載の蛋
    白質を生成蓄積させ、該培養物から該蛋白質を採取する
    ことを特徴とする、請求項1または3に記載の蛋白質の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または3に記載の蛋白質を認識
    する抗体。
  10. 【請求項10】 抗体が、請求項1または3に記載の蛋
    白質が有する活性を阻害する活性を有する抗体である、
    請求項9に記載の抗体。
  11. 【請求項11】 抗体が、配列番号1で表されるアミノ
    酸配列を有する蛋白質を認識する抗体である、請求項1
    0に記載の抗体。
  12. 【請求項12】 抗体が、配列番号1で表されるアミノ
    酸配列において、1〜20番目のアミノ酸配列部分を抗
    原エピトープとして認識する抗体である、請求項10ま
    たは11に記載の抗体。
  13. 【請求項13】 受託番号がFERM BP−7368で
    あるハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体。
  14. 【請求項14】 受託番号がFERM BP−7369
    であるハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の蛋白質における配列
    番号1のアミノ酸配列の領域または配列番号1のアミノ
    酸配列に相応する領域をコードするDNAの塩基配列中
    の連続した5〜60塩基からなる配列を有するオリゴヌ
    クレオチドまたは該オリゴヌクレオチドと相補的な配列
    を有するオリゴヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 請求項2または4に記載のDNAまた
    は請求項15に記載のオリゴヌクレオチドをプローブと
    して用いてハイブリダイゼーションを行うことを含む、
    請求項1または3に記載の蛋白質をコードする遺伝子の
    発現を検出する方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載のオリゴヌクレオチ
    ドをプライマーとして用いてポリメラーゼ・チェイン・
    リアクションを行うことを含む、請求項1または3に記
    載の蛋白質をコードする遺伝子の発現を検出する方法。
  18. 【請求項18】 請求項2または4に記載のDNAまた
    は請求項15に記載のオリゴヌクレオチドを用い、ハイ
    ブリダイゼーション法により、請求項1または3に記載
    の蛋白質をコードする遺伝子の変異を検出する方法。
  19. 【請求項19】 請求項15に記載のオリゴヌクレオチ
    ドを用い、ポリメラーゼ・チェイン・リアクションを行
    うことを含む、請求項1または3に記載の蛋白質をコー
    ドする遺伝子の変異を検出する方法。
  20. 【請求項20】 感染や炎症を伴う疾患、異常な平滑筋
    細胞の分化増殖を伴う疾患、異常な繊維芽細胞の活性化
    を伴う疾患、異常な滑膜組織の活性化を伴う疾患、膵臓
    β細胞の障害を伴う疾患、異常な破骨細胞の活性化を伴
    う疾患、異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、または異
    常な細胞増殖を伴う疾患を検出するために用いる、請求
    項16〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 感染や炎症を伴う疾患が微生物感染、
    HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血
    症、移植片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外
    傷性悩損傷または炎症性腸疾患であり、異常な平滑筋細
    胞の分化増殖を伴う疾患が動脈硬化または再狭窄であ
    り、異常な繊維芽細胞の活性化を伴う疾患または異常な
    滑膜組織の活性化を伴う疾患がリウマチ性関節炎であ
    り、膵臓β細胞の障害を伴う疾患が糖尿病であり、異常
    な破骨細胞の活性化を伴う疾患が骨粗鬆症であり、異常
    な免疫細胞の活性化を伴う疾患がアレルギー、アトピ
    ー、喘息、花粉症、気道過敏または自己免疫疾患であ
    り、異常な細胞増殖を伴う疾患が急性骨髄性白血病また
    は悪性腫瘍である、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 請求項2または4に記載のDNAまた
    は請求項15に記載のオリゴヌクレオチドを用いること
    を特徴とする、請求項1または3に記載の蛋白質をコー
    ドする遺伝子の転写またはmRNAの翻訳を抑制する方
    法。
  23. 【請求項23】 請求項2または4に記載のDNAまた
    は請求項15に記載のオリゴヌクレオチドを用いること
    を特徴とする、請求項1または3に記載の蛋白質をコー
    ドする遺伝子のプロモーター領域を取得する方法。
  24. 【請求項24】 請求項1または3に記載の蛋白質を含
    む、医薬。
  25. 【請求項25】 請求項2または4に記載のDNAを含
    む、医薬。
  26. 【請求項26】 請求項9から14の何れか1項に記載
    の抗体を含む、医薬。
  27. 【請求項27】 請求項15に記載のオリゴヌクレオチ
    ドを含む、医薬。
  28. 【請求項28】 感染や炎症を伴う疾患、異常な平滑筋
    細胞の分化増殖を伴う疾患、異常な繊維芽細胞の活性化
    を伴う疾患、異常な滑膜組織の活性化を伴う疾患、膵臓
    β細胞の障害を伴う疾患、異常な破骨細胞の活性化を伴
    う疾患、異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患、異常な細
    胞増殖を伴う疾患または神経細胞の障害に基づく疾患の
    治療および/または予防のための医薬である、請求項2
    4〜27のいずれか1項に記載の医薬。
  29. 【請求項29】 感染や炎症を伴う疾患、異常な平滑筋
    細胞の分化増殖を伴う疾患、異常な繊維芽細胞の活性化
    を伴う疾患、異常な滑膜組織の活性化を伴う疾患、膵臓
    β細胞の障害を伴う疾患、異常な破骨細胞の活性化を伴
    う疾患、異常な免疫細胞の活性化を伴う疾患または異常
    な細胞増殖を伴う疾患の診断のための医薬である、請求
    項24〜27のいずれか1項に記載の医薬。
  30. 【請求項30】 感染や炎症を伴う疾患が微生物感染、
    HIV感染、慢性B型肝炎、慢性関節リウマチ、敗血
    症、移植片-対-宿主疾患、インスリン依存性糖尿病、外
    傷性悩損傷または炎症性腸疾患であり、異常な平滑筋細
    胞の分化増殖を伴う疾患が動脈硬化または再狭窄であ
    り、異常な繊維芽細胞の活性化を伴う疾患または異常な
    滑膜組織の活性化を伴う疾患がリウマチ性関節炎であ
    り、膵臓β細胞の障害を伴う疾患が糖尿病であり、異常
    な破骨細胞の活性化を伴う疾患が骨粗鬆症であり、異常
    な免疫細胞の活性化を伴う疾患がアレルギー、アトピ
    ー、喘息、花粉症、気道過敏または自己免疫疾患であ
    り、異常な細胞増殖を伴う疾患が急性骨髄性白血病また
    は悪性腫瘍であり、神経細胞の障害に基づく疾患がアル
    ツハイマー病または虚血性脳疾患である、請求項28ま
    たは29に記載の医薬。
  31. 【請求項31】 請求項1または3に記載の蛋白質を用
    いることを特徴とする、該蛋白質と特異的に相互作用す
    る受容体のスクリーニング方法。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載のスクリーニング方
    法により取得される、請求項1または3に記載の蛋白質
    と特異的に相互作用する受容体。
  33. 【請求項33】 請求項9から14の何れか1項に記載
    の抗体を用いることを特徴とする、請求項1または3に
    記載の蛋白質の免疫学的検出法。
  34. 【請求項34】 請求項9から14の何れか1項に記載
    の抗体を用いて、請求項1または3に記載の蛋白質を検
    出することを特徴とする免疫組織染色法。
  35. 【請求項35】 請求項1または3に記載の蛋白質をコ
    ードする遺伝子の発現が一部または完全に抑制されてい
    るノックアウト非ヒト動物。
  36. 【請求項36】 請求項1または3に記載の蛋白質の有
    する活性が一部または完全に抑制されているノックアウ
    ト非ヒト動物。
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