JP2001280415A - 制振遮音構造体及びその製造方法 - Google Patents
制振遮音構造体及びその製造方法Info
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- JP2001280415A JP2001280415A JP2000093816A JP2000093816A JP2001280415A JP 2001280415 A JP2001280415 A JP 2001280415A JP 2000093816 A JP2000093816 A JP 2000093816A JP 2000093816 A JP2000093816 A JP 2000093816A JP 2001280415 A JP2001280415 A JP 2001280415A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い制振・遮音効果を有し、軽量(薄肉状)
であり剛性や耐久性も良好であり、更に製造が容易であ
る制振遮音構造体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 盲空洞11を内包する樹脂成形体12と
制振遮音材15を有し、制振遮音材15の密度が樹脂成
形体12の密度より大きく、制振遮音材15が盲空洞1
1に充填され、開口部13が封止されて成る制振遮音構
造体である。制振遮音材15が固体及び/又は流体であ
る。盲空洞内部を減圧し制振遮音材15を充填する制振
遮音構造体の製造方法である。盲空洞内部に制振遮音材
15を加圧充填する制振遮音構造体の製造方法である。
制振遮音材の充填後、開口部形成樹脂を加熱又は開口部
13を樹脂片で摩擦溶接して、開口部13を封止する。
開口部を被覆した制振材を加圧圧縮又は加熱圧縮して開
口部13を封止する。
であり剛性や耐久性も良好であり、更に製造が容易であ
る制振遮音構造体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 盲空洞11を内包する樹脂成形体12と
制振遮音材15を有し、制振遮音材15の密度が樹脂成
形体12の密度より大きく、制振遮音材15が盲空洞1
1に充填され、開口部13が封止されて成る制振遮音構
造体である。制振遮音材15が固体及び/又は流体であ
る。盲空洞内部を減圧し制振遮音材15を充填する制振
遮音構造体の製造方法である。盲空洞内部に制振遮音材
15を加圧充填する制振遮音構造体の製造方法である。
制振遮音材の充填後、開口部形成樹脂を加熱又は開口部
13を樹脂片で摩擦溶接して、開口部13を封止する。
開口部を被覆した制振材を加圧圧縮又は加熱圧縮して開
口部13を封止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物、自動車、
鉄道車両、船舶及び産業用機器などの制振及び遮音に用
いられる制振遮音構造体及びその製造方法に係り、更に
詳細には、盲空洞を内包した樹脂成形体と制振遮音材を
有し、この制振遮音材を上記盲空洞に充填した制振遮音
構造体及びその製造方法に関するものである。本発明の
制振遮音構造体は、高い制振性(防振性)及び遮音性を
有し、軽量で剛性なども良好であり、特に、自動車に用
いられるときは、エンジンの騒音や振動が車内又は車外
へ伝播するのを防止又は低減し、走行中でも静粛な自動
車、快適な車内環境を維持できるので好適である。
鉄道車両、船舶及び産業用機器などの制振及び遮音に用
いられる制振遮音構造体及びその製造方法に係り、更に
詳細には、盲空洞を内包した樹脂成形体と制振遮音材を
有し、この制振遮音材を上記盲空洞に充填した制振遮音
構造体及びその製造方法に関するものである。本発明の
制振遮音構造体は、高い制振性(防振性)及び遮音性を
有し、軽量で剛性なども良好であり、特に、自動車に用
いられるときは、エンジンの騒音や振動が車内又は車外
へ伝播するのを防止又は低減し、走行中でも静粛な自動
車、快適な車内環境を維持できるので好適である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、各種制振材や遮音材が開発され、使用されている
が、最近の技術の進歩とともに、これら制振遮音材料に
ついてもより高度なものが望まれている。ここで、制振
材とは、固体中を伝播してきた振動エネルギーを吸収
し、一部を摩擦抵抗などによる熱エネルギーとして消滅
させ、振動に伴い発生する音を低減させる材料である。
一方、遮音材とは、騒音が空気中を伝播して伝わる音
(空気伝播音)の低減に対して有効な材料である。例え
ば、車両のエンジンから発生した騒音が空気伝播し、車
室内に伝わるのを防止させるか又は低減させるのに有効
である。
ら、各種制振材や遮音材が開発され、使用されている
が、最近の技術の進歩とともに、これら制振遮音材料に
ついてもより高度なものが望まれている。ここで、制振
材とは、固体中を伝播してきた振動エネルギーを吸収
し、一部を摩擦抵抗などによる熱エネルギーとして消滅
させ、振動に伴い発生する音を低減させる材料である。
一方、遮音材とは、騒音が空気中を伝播して伝わる音
(空気伝播音)の低減に対して有効な材料である。例え
ば、車両のエンジンから発生した騒音が空気伝播し、車
室内に伝わるのを防止させるか又は低減させるのに有効
である。
【0003】上記制振材や遮音材としては、合成ゴムや
合成樹脂などにマイカ、箔(アルミ箔など)又は鉛繊維
等を混合しシート状に成形したもの、鋼板等の金属板に
塗布して用いるアスファルトや合成ゴム、及び2枚の金
属板の間に合成樹脂などの粘弾性物質を挟んだサンドイ
ッチ状の鋼板などが知られている。
合成樹脂などにマイカ、箔(アルミ箔など)又は鉛繊維
等を混合しシート状に成形したもの、鋼板等の金属板に
塗布して用いるアスファルトや合成ゴム、及び2枚の金
属板の間に合成樹脂などの粘弾性物質を挟んだサンドイ
ッチ状の鋼板などが知られている。
【0004】例えば、特公平4−23141号公報で
は、ポリ塩化ビニル樹脂に針状結晶無機物(ゾノライ
ト、チタン酸カリウム)を配合した樹脂−無機物複合系
制振材が開示されている。また、特公昭54−8497
号公報では、熱硬化性樹脂、ゴム状物質、熱可塑性樹脂
に鱗片状無機充填材(マイカ)を配合した耐熱性制振材
組成物が開示されている。更に、特願平2−19405
7号公報では、アスファルトに中空状充填材(ガラスバ
ルーン、シラスバルーン等)及び表面処理炭酸カルシウ
ムを配合したシート状軽量制振材が開示されている。
は、ポリ塩化ビニル樹脂に針状結晶無機物(ゾノライ
ト、チタン酸カリウム)を配合した樹脂−無機物複合系
制振材が開示されている。また、特公昭54−8497
号公報では、熱硬化性樹脂、ゴム状物質、熱可塑性樹脂
に鱗片状無機充填材(マイカ)を配合した耐熱性制振材
組成物が開示されている。更に、特願平2−19405
7号公報では、アスファルトに中空状充填材(ガラスバ
ルーン、シラスバルーン等)及び表面処理炭酸カルシウ
ムを配合したシート状軽量制振材が開示されている。
【0005】また、特に、上記制振材や遮音材として
は、アスファルト系のものやゴム系のものが多く使われ
ており、種々の分野で利用されている。しかし、これら
の材料は安価ではあるが、制振・遮音効果が低く、制振
・遮音能力を高めようとすると、厚くなったり重くなっ
たりすることから、制振・遮音効果の増大化及び軽量化
という課題があった。また、材料自身に剛性がなく鋼板
又は樹脂部品で補強する必要があることから、剛性を付
与するという課題があった。
は、アスファルト系のものやゴム系のものが多く使われ
ており、種々の分野で利用されている。しかし、これら
の材料は安価ではあるが、制振・遮音効果が低く、制振
・遮音能力を高めようとすると、厚くなったり重くなっ
たりすることから、制振・遮音効果の増大化及び軽量化
という課題があった。また、材料自身に剛性がなく鋼板
又は樹脂部品で補強する必要があることから、剛性を付
与するという課題があった。
【0006】例えば、航空機やその他各種の分野におけ
る制振材や遮音材として、高強度且つ超軽量であるハニ
カム構造体が使用されているが、振動が発生し易いとい
う問題がある。この振動防止策として、ハニカム構造体
の側面にアスファルトを塗布したり、ゴムを貼り付けた
り、鋼板を装着するなどして使用されている。しかし、
振動防止の効果が小さいこと、また、ハニカム構造体の
もつ軽量性などの特徴を生かしきれないことから、制振
効果の増大化及び軽量化という課題があった。また、ハ
ニカム構造体の製作に積層、加熱等の多くの工程を要す
ること、更に得られた構造体の積層部が剥離し易いこと
から、工程の簡易化、剛性及び耐久性の付与という課題
があった。
る制振材や遮音材として、高強度且つ超軽量であるハニ
カム構造体が使用されているが、振動が発生し易いとい
う問題がある。この振動防止策として、ハニカム構造体
の側面にアスファルトを塗布したり、ゴムを貼り付けた
り、鋼板を装着するなどして使用されている。しかし、
振動防止の効果が小さいこと、また、ハニカム構造体の
もつ軽量性などの特徴を生かしきれないことから、制振
効果の増大化及び軽量化という課題があった。また、ハ
ニカム構造体の製作に積層、加熱等の多くの工程を要す
ること、更に得られた構造体の積層部が剥離し易いこと
から、工程の簡易化、剛性及び耐久性の付与という課題
があった。
【0007】一方、自動車のエンジンの周囲に設置され
る制振材や遮音材には、燃費向上のための軽量化や製作
工程の短縮から、樹脂部品が多く使用されているが、エ
ンジンからの騒音が車室内に漏れ易く静粛性が低下する
ため、樹脂部分に発泡樹脂材や繊維を積層し、制振・遮
音効果を与えている。しかし、得られる制振・遮音効果
が少なく、また、加工工程が多く部品が厚くなることか
ら、遮音効果の向上、加工工程の簡易化及び軽量化(薄
肉化)という課題があった。
る制振材や遮音材には、燃費向上のための軽量化や製作
工程の短縮から、樹脂部品が多く使用されているが、エ
ンジンからの騒音が車室内に漏れ易く静粛性が低下する
ため、樹脂部分に発泡樹脂材や繊維を積層し、制振・遮
音効果を与えている。しかし、得られる制振・遮音効果
が少なく、また、加工工程が多く部品が厚くなることか
ら、遮音効果の向上、加工工程の簡易化及び軽量化(薄
肉化)という課題があった。
【0008】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、高い制振・遮音効果を有し、軽量(薄肉状)であり
剛性や耐久性も良好であり、更に製造が容易である制振
遮音構造体及びその製造方法を提供することにある。
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、高い制振・遮音効果を有し、軽量(薄肉状)であり
剛性や耐久性も良好であり、更に製造が容易である制振
遮音構造体及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂成形体の有す
る盲空洞に所定の制振遮音材を充填することにより、上
記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに
至った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂成形体の有す
る盲空洞に所定の制振遮音材を充填することにより、上
記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0010】即ち、本発明の制振遮音構造体は、表面に
開口部を有し裏面方向に延在する複数個の独立した盲空
洞を内包する樹脂成形体と、制振遮音材を有する制振遮
音構造体であって、上記制振遮音材の密度が上記樹脂成
形体の密度より大きく、且つ上記制振遮音材が上記盲空
洞に充填され、上記開口部が封止されて成ることを特徴
とする。
開口部を有し裏面方向に延在する複数個の独立した盲空
洞を内包する樹脂成形体と、制振遮音材を有する制振遮
音構造体であって、上記制振遮音材の密度が上記樹脂成
形体の密度より大きく、且つ上記制振遮音材が上記盲空
洞に充填され、上記開口部が封止されて成ることを特徴
とする。
【0011】また、本発明の制振遮音構造体の好適形態
は、上記制振遮音材が、固体及び/又は流体であること
を特徴とする。
は、上記制振遮音材が、固体及び/又は流体であること
を特徴とする。
【0012】更に、本発明の制振遮音構造体の他の好適
形態は、上記固体が、上記開口部の開口径の1/2以下
の最長径を有することを特徴とする。
形態は、上記固体が、上記開口部の開口径の1/2以下
の最長径を有することを特徴とする。
【0013】更にまた、本発明の制振遮音構造体の更に
他の好適形態は、上記流体が、加熱されて液状を示すか
又は振動を加えられて流動性を増大することを特徴とす
る。
他の好適形態は、上記流体が、加熱されて液状を示すか
又は振動を加えられて流動性を増大することを特徴とす
る。
【0014】また、本発明の制振遮音構造体の製造方法
は、上記制振遮音構造体を製造する方法であって、上記
盲空洞内部を減圧し、上記制振遮音材を充填することを
特徴とする。
は、上記制振遮音構造体を製造する方法であって、上記
盲空洞内部を減圧し、上記制振遮音材を充填することを
特徴とする。
【0015】更に、本発明の制振遮音構造体の他の製造
方法は、上記制振遮音構造体を製造する方法であって、
上記盲空洞内部に、上記制振遮音材を加圧充填すること
を特徴とする。
方法は、上記制振遮音構造体を製造する方法であって、
上記盲空洞内部に、上記制振遮音材を加圧充填すること
を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の制振遮音構造体に
ついて、詳細に説明する。上述の如く、本発明の制振遮
音構造体は、盲空洞を内包する樹脂成形体と制振遮音材
を有して成るものである。
ついて、詳細に説明する。上述の如く、本発明の制振遮
音構造体は、盲空洞を内包する樹脂成形体と制振遮音材
を有して成るものである。
【0017】ここで、上記樹脂成形体における盲空洞以
外の部分を構成する樹脂、即ち、樹脂成形体を構成する
原料樹脂としては、加熱成形時に流動性を帯びている樹
脂であればよく、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいず
れであっても用いることができる。特に加熱により樹脂
の粘性を容易に調整でき、開口部を有する盲空洞の形成
時間の設定が容易な熱可塑性樹脂を用いることが好まし
い。
外の部分を構成する樹脂、即ち、樹脂成形体を構成する
原料樹脂としては、加熱成形時に流動性を帯びている樹
脂であればよく、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいず
れであっても用いることができる。特に加熱により樹脂
の粘性を容易に調整でき、開口部を有する盲空洞の形成
時間の設定が容易な熱可塑性樹脂を用いることが好まし
い。
【0018】熱可塑性樹脂を用いると盲空洞の形成時間
の設定も容易になるため、一般の射出成形、射出圧縮成
形、圧縮成形、押出成形及びスタンピング成形などで通
常使用される熱可塑性樹脂が使用でき、具体的には、ポ
リエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ア
クリロニトリル等のアクリル系樹脂、ABS、ポリスチ
レン等のポリスチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカ
ーボネート、PBT、PET等の飽和ポリエステル樹
脂、ポリアセタール、ポリエーテルスルフォン、ポリス
ルフォン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステ
ル、フッ素系樹脂、及びビニル樹脂又はこれらの構成成
分を任意に組み合わせて成るアロイなども使用すること
ができる。
の設定も容易になるため、一般の射出成形、射出圧縮成
形、圧縮成形、押出成形及びスタンピング成形などで通
常使用される熱可塑性樹脂が使用でき、具体的には、ポ
リエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ア
クリロニトリル等のアクリル系樹脂、ABS、ポリスチ
レン等のポリスチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカ
ーボネート、PBT、PET等の飽和ポリエステル樹
脂、ポリアセタール、ポリエーテルスルフォン、ポリス
ルフォン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステ
ル、フッ素系樹脂、及びビニル樹脂又はこれらの構成成
分を任意に組み合わせて成るアロイなども使用すること
ができる。
【0019】一方、熱硬化性樹脂を用いる場合は、触媒
種、触媒量及び加熱温度などを選定することにより、硬
化性を調整できる。なお、これら熱可塑性樹脂及び熱硬
化性樹脂には、タルク、ガラスビーズ、酸化ケイ素、着
色顔料、金属粉末、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ポリ
アミド繊維、炭素繊維、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、
酸化防止剤等の充填剤及び繊維強化剤などの各種添加剤
を適宜加えることもできる。
種、触媒量及び加熱温度などを選定することにより、硬
化性を調整できる。なお、これら熱可塑性樹脂及び熱硬
化性樹脂には、タルク、ガラスビーズ、酸化ケイ素、着
色顔料、金属粉末、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ポリ
アミド繊維、炭素繊維、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、
酸化防止剤等の充填剤及び繊維強化剤などの各種添加剤
を適宜加えることもできる。
【0020】また、上記樹脂成形体が内包する盲空洞
は、複数個が相互に独立して存在し、これら盲空洞の開
口部が上記樹脂成形体の表面に面し裏面方向に延びてい
る。言い換えれば、かかる盲空洞は、上記脂成形体にお
いて、表面−裏面間が貫通していない空洞を意味し、ま
た、盲空洞同士は接しておらず、それぞれが独立した空
間を形成している。上記盲空洞は、代表的には、開口部
が存在する面(表面)からこれに対向する面(裏面)の
方向に延在・拡開しており、典型的には円柱形、円形、
楕円球形、断面形状が概四角状あるいは六角状の角柱
形、茄子形又は裸電球形などの孔形状を有する。なお、
本明細書においては、樹脂成形体の開口部が存在する面
を「表面」、他方の面を「裏面」と記載するが、両者に
本質的な差異がある訳ではなく、説明の便宜のためであ
り、両者を相互に交換して記載しても、本発明の範囲に
属するのはいうまでもない。
は、複数個が相互に独立して存在し、これら盲空洞の開
口部が上記樹脂成形体の表面に面し裏面方向に延びてい
る。言い換えれば、かかる盲空洞は、上記脂成形体にお
いて、表面−裏面間が貫通していない空洞を意味し、ま
た、盲空洞同士は接しておらず、それぞれが独立した空
間を形成している。上記盲空洞は、代表的には、開口部
が存在する面(表面)からこれに対向する面(裏面)の
方向に延在・拡開しており、典型的には円柱形、円形、
楕円球形、断面形状が概四角状あるいは六角状の角柱
形、茄子形又は裸電球形などの孔形状を有する。なお、
本明細書においては、樹脂成形体の開口部が存在する面
を「表面」、他方の面を「裏面」と記載するが、両者に
本質的な差異がある訳ではなく、説明の便宜のためであ
り、両者を相互に交換して記載しても、本発明の範囲に
属するのはいうまでもない。
【0021】次に、本発明の制振遮音構造体は、上記盲
空洞に制振遮音材が充填されて成る。ここで、上記制振
遮音材の密度は、上記樹脂成形体の密度より大きいこと
を特徴とする。制振遮音材の密度が樹脂成形体の密度以
下であると制振性が盲空洞無しのものと同等となる。な
お、ここで、上記制振遮音材の密度とは、盲空洞容積に
対する充填した制振遮音材の重量を示すものである。
空洞に制振遮音材が充填されて成る。ここで、上記制振
遮音材の密度は、上記樹脂成形体の密度より大きいこと
を特徴とする。制振遮音材の密度が樹脂成形体の密度以
下であると制振性が盲空洞無しのものと同等となる。な
お、ここで、上記制振遮音材の密度とは、盲空洞容積に
対する充填した制振遮音材の重量を示すものである。
【0022】また、上記制振遮音材としては、上記盲空
洞に充填でき、所望の制振遮音性を発現するものを使用
できるが、固体及び/又は流体の制振遮音材であること
が好ましい。なお、制振遮音材が固体又は流体であるか
は、常温下の状態で区別できるが、本明細書において
は、説明の便宜上、加熱されて流状を示すものやチキソ
トロピー性のものも流体に含める。
洞に充填でき、所望の制振遮音性を発現するものを使用
できるが、固体及び/又は流体の制振遮音材であること
が好ましい。なお、制振遮音材が固体又は流体であるか
は、常温下の状態で区別できるが、本明細書において
は、説明の便宜上、加熱されて流状を示すものやチキソ
トロピー性のものも流体に含める。
【0023】固体の制振遮音材としては、金属、セラミ
ックス、又は樹脂及びこれらを任意に組み合わせて成る
粒子とすることができる。例えば、図10に示すよう
に、金属粒子15a及びセラミックス粒子15bを樹脂
15eに含有させ、この樹脂を所定の大きさ、形状を有
する粒子15とすることができる。上記金属としては、
鉄、銅、アルミニウム又は亜鉛、及びこれらを任意に組
合わせた合金やこれら金属の酸化物などを例示できる。
なお、上記金属は、加工工程で排出される切削屑、鋳物
屑などの容易に入手できるものでもよい。また、上記セ
ラミックスとしては、窒化珪素、炭化珪素、アルミナ又
はシリカ、及びこれらを任意に組合せて成る複合酸化物
や、これらセラミックスを任意に組合せて混合し樹脂で
固化したものなどを例示できる。更に、上記樹脂として
は、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン
樹脂又はABS樹脂及びこれら樹脂の混合品などを例示
でき、更にこれらに1mm未満の有機繊維、無機繊維又
は金属繊維などを混入することができる。
ックス、又は樹脂及びこれらを任意に組み合わせて成る
粒子とすることができる。例えば、図10に示すよう
に、金属粒子15a及びセラミックス粒子15bを樹脂
15eに含有させ、この樹脂を所定の大きさ、形状を有
する粒子15とすることができる。上記金属としては、
鉄、銅、アルミニウム又は亜鉛、及びこれらを任意に組
合わせた合金やこれら金属の酸化物などを例示できる。
なお、上記金属は、加工工程で排出される切削屑、鋳物
屑などの容易に入手できるものでもよい。また、上記セ
ラミックスとしては、窒化珪素、炭化珪素、アルミナ又
はシリカ、及びこれらを任意に組合せて成る複合酸化物
や、これらセラミックスを任意に組合せて混合し樹脂で
固化したものなどを例示できる。更に、上記樹脂として
は、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン
樹脂又はABS樹脂及びこれら樹脂の混合品などを例示
でき、更にこれらに1mm未満の有機繊維、無機繊維又
は金属繊維などを混入することができる。
【0024】また、上記粒子に、少なくとも1層の樹脂
層を被覆することができる。例えば、図9に示すよう
に、金属粒子15aの表面に内層15c及び表層15d
を被覆することができる。上記被覆する樹脂としては、
耐熱性、耐摩擦性の高いポリプロピレン樹脂、フッ素系
樹脂、ポリエチレン樹脂又はABS樹脂及びこれら樹脂
の混合品などを例示できる。
層を被覆することができる。例えば、図9に示すよう
に、金属粒子15aの表面に内層15c及び表層15d
を被覆することができる。上記被覆する樹脂としては、
耐熱性、耐摩擦性の高いポリプロピレン樹脂、フッ素系
樹脂、ポリエチレン樹脂又はABS樹脂及びこれら樹脂
の混合品などを例示できる。
【0025】更に、上記固体の制振遮音材(粒子など)
は、最長径が上記盲空洞の開口部径の1/2以下である
ことが好ましい。このような大きさであれば、開口部を
介して盲空洞内に制振遮音材を充填(注入)することが
容易になる。最長径が1/2を超えると開口部に粒子が
詰まり易く、充填が著しく困難となることがある。な
お、充填後に容積が増大したり相互に密着したりして、
最長径が上記開口部の1/2を超える制振遮音材でもよ
い。更にまた、上記制振遮音材の形状は、上記盲空洞内
で移動や回転が容易な形状であることが望ましく、球
状、円錐状又は円筒状などを例示でき、特に球状である
ことが好ましい。
は、最長径が上記盲空洞の開口部径の1/2以下である
ことが好ましい。このような大きさであれば、開口部を
介して盲空洞内に制振遮音材を充填(注入)することが
容易になる。最長径が1/2を超えると開口部に粒子が
詰まり易く、充填が著しく困難となることがある。な
お、充填後に容積が増大したり相互に密着したりして、
最長径が上記開口部の1/2を超える制振遮音材でもよ
い。更にまた、上記制振遮音材の形状は、上記盲空洞内
で移動や回転が容易な形状であることが望ましく、球
状、円錐状又は円筒状などを例示でき、特に球状である
ことが好ましい。
【0026】一方、流体の制振遮音材としては、加熱さ
れて液状を示すものや、振動を加えられて流動性を増大
するものを使用できる。加熱されて液状を示すものとし
ては、室温(常温)では固体であるが、加熱されると液
状となるアスファルト、パラフィン、ステアリン酸又は
低分子量の合成樹脂、及びこれらを任意に組合せたもの
などを例示できる。特に、開口部の封止工程(約50〜
100℃)で固体状又は固溶状を示し、エンジン周囲な
どの熱源付近の設置部位(約100〜150℃)では液
状を示すアスファルトやパラフィンであることが望まし
い。上記アスファルトとしては、天然アスファルト及び
石油アスファルトが例示でき、この石油アスファルトに
は、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、
セミブローンアスファルト及びゴム変性アスファルトな
どが含まれる。これらは、単体であっても数種を混合し
たものでも使用できる。一方、上記パラフィンとして
は、50℃以上に融点を有することが望ましく、流動パ
ラフィン、塊状パラフィン又は錠剤状パラフィンなどを
例示できる。
れて液状を示すものや、振動を加えられて流動性を増大
するものを使用できる。加熱されて液状を示すものとし
ては、室温(常温)では固体であるが、加熱されると液
状となるアスファルト、パラフィン、ステアリン酸又は
低分子量の合成樹脂、及びこれらを任意に組合せたもの
などを例示できる。特に、開口部の封止工程(約50〜
100℃)で固体状又は固溶状を示し、エンジン周囲な
どの熱源付近の設置部位(約100〜150℃)では液
状を示すアスファルトやパラフィンであることが望まし
い。上記アスファルトとしては、天然アスファルト及び
石油アスファルトが例示でき、この石油アスファルトに
は、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、
セミブローンアスファルト及びゴム変性アスファルトな
どが含まれる。これらは、単体であっても数種を混合し
たものでも使用できる。一方、上記パラフィンとして
は、50℃以上に融点を有することが望ましく、流動パ
ラフィン、塊状パラフィン又は錠剤状パラフィンなどを
例示できる。
【0027】また、振動を加えられて流動性を増大する
もの、即ち、静止状態では流動性が乏しく振動を加える
ことにより流動性を増大するチキソトロピー性を有する
ものとしては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイ
カ、酸化アルミニウム又は酸化シリコン、及びこれらを
任意に組合せたものや、これらと分子量が50万以下の
合成樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及び
ポリメタクリル酸メチルなど)とを配合したものを挙げ
ることができる。
もの、即ち、静止状態では流動性が乏しく振動を加える
ことにより流動性を増大するチキソトロピー性を有する
ものとしては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイ
カ、酸化アルミニウム又は酸化シリコン、及びこれらを
任意に組合せたものや、これらと分子量が50万以下の
合成樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及び
ポリメタクリル酸メチルなど)とを配合したものを挙げ
ることができる。
【0028】ここで、上述した固体の制振遮音材(粒
子、粒子+樹脂層など)及び流体の制振遮音材(加熱
型、チキソトロピー型)を、所望の制振・遮音効果に応
じ任意に組合せて盲空洞に充填し、制振遮音構造体を製
造することができる。例えば、図3のような樹脂成形体
の有する盲空洞に、流体の制振遮音材の一例であるアス
ファルトのみを充填すること(図4)、固体の制振遮音
材の一例である球状粒子のみを充填すること(図5)、
及びこれら双方(アスファルト+球状粒子)を充填する
こと(図6)により、制振遮音構造体を製造できる。ま
た、これら制振遮音構造体の表面に被覆材(シート状樹
脂など)を被覆した制振遮音構造体とすることもできる
(図7及び図8)。
子、粒子+樹脂層など)及び流体の制振遮音材(加熱
型、チキソトロピー型)を、所望の制振・遮音効果に応
じ任意に組合せて盲空洞に充填し、制振遮音構造体を製
造することができる。例えば、図3のような樹脂成形体
の有する盲空洞に、流体の制振遮音材の一例であるアス
ファルトのみを充填すること(図4)、固体の制振遮音
材の一例である球状粒子のみを充填すること(図5)、
及びこれら双方(アスファルト+球状粒子)を充填する
こと(図6)により、制振遮音構造体を製造できる。ま
た、これら制振遮音構造体の表面に被覆材(シート状樹
脂など)を被覆した制振遮音構造体とすることもできる
(図7及び図8)。
【0029】また、固体の制振遮音材(球状粒子など)を
盲空洞に充填した後に、結合材として樹脂などを制振遮
音材間の空隙に充填し固化させて、盲空洞内に制振遮音
材を固定した制振遮音構造体とすることができる。この
とき、制振遮音材を固定するために充填する樹脂として
は、温度設定が容易である樹脂が望ましく、例えば、再
利用が容易になる樹脂、即ち樹脂成形体の構成樹脂と同
一な樹脂や、熱変形の少ない熱硬化性樹脂(エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂又は不飽和ポリエス
テル樹脂など)を使用できる。特に、樹脂成形体と同一
樹脂を用いることが望ましい。
盲空洞に充填した後に、結合材として樹脂などを制振遮
音材間の空隙に充填し固化させて、盲空洞内に制振遮音
材を固定した制振遮音構造体とすることができる。この
とき、制振遮音材を固定するために充填する樹脂として
は、温度設定が容易である樹脂が望ましく、例えば、再
利用が容易になる樹脂、即ち樹脂成形体の構成樹脂と同
一な樹脂や、熱変形の少ない熱硬化性樹脂(エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂又は不飽和ポリエス
テル樹脂など)を使用できる。特に、樹脂成形体と同一
樹脂を用いることが望ましい。
【0030】なお、上述した制振遮音材に含有される樹
脂及び結合材として盲空洞に充填する樹脂には、有機繊
維粉末、金属繊維粉末、炭酸カルシウム、タルク、マイ
カ、酸化アルミニウム又はシリコン等の充填材や、酸化
防止剤等の各種添加剤を任意の組合せで配合することが
できる。
脂及び結合材として盲空洞に充填する樹脂には、有機繊
維粉末、金属繊維粉末、炭酸カルシウム、タルク、マイ
カ、酸化アルミニウム又はシリコン等の充填材や、酸化
防止剤等の各種添加剤を任意の組合せで配合することが
できる。
【0031】次に、本発明の制振遮音構造体は、上記制
振遮音材を充填した盲空洞の開口部が封止されて成る。
かかる開口部は、後述するように開口部付近を形成する
樹脂成形体の一部を加熱したり、樹脂片やシート状制振
材などで被覆して封止できる。上記樹脂片や制振材とし
ては、摩擦熱に耐えられ(耐熱性)、耐磨耗性の高い樹
脂などを使用でき、特にフッ素樹脂を用いることが望ま
しい。
振遮音材を充填した盲空洞の開口部が封止されて成る。
かかる開口部は、後述するように開口部付近を形成する
樹脂成形体の一部を加熱したり、樹脂片やシート状制振
材などで被覆して封止できる。上記樹脂片や制振材とし
ては、摩擦熱に耐えられ(耐熱性)、耐磨耗性の高い樹
脂などを使用でき、特にフッ素樹脂を用いることが望ま
しい。
【0032】ここで、本発明の制振遮音構造体では、上
記制振遮音材が、固体中を伝播してきた振動エネルギー
又は空気中を伝播してきた振動エネルギーを吸収し、吸
収したエネルギーの一部を摩擦抵抗などによる熱エネル
ギーとして消滅させることにより、振動に伴い発生する
音を低減又は防止できる。即ち、制振遮音材が流体であ
る場合は、固体中又は空気中を伝播してきた振動エネル
ギーの一部が、制振遮音材と盲空洞の内壁との摩擦エネ
ルギー、制振遮音材に配合された金属繊維や有機繊維間
の摩擦抵抗エネルギー、金属粒子間又はセラミック粒子
間の摩擦抵抗エネルギー、又は繊維や粒子が流体内を移
動するエネルギーなどに変換され、吸収・低減されるこ
とにより制振遮音効果を発現できる。また、振動を加え
られて流動性を増大させる制振遮音材(チキソトロピー
性のもの)であるときは、上記エネルギーの他に流動性
が増大して固体状から液体状に相変化する際のエネルギ
ー消費が加わるため、より制振遮音特性を発現できる。
記制振遮音材が、固体中を伝播してきた振動エネルギー
又は空気中を伝播してきた振動エネルギーを吸収し、吸
収したエネルギーの一部を摩擦抵抗などによる熱エネル
ギーとして消滅させることにより、振動に伴い発生する
音を低減又は防止できる。即ち、制振遮音材が流体であ
る場合は、固体中又は空気中を伝播してきた振動エネル
ギーの一部が、制振遮音材と盲空洞の内壁との摩擦エネ
ルギー、制振遮音材に配合された金属繊維や有機繊維間
の摩擦抵抗エネルギー、金属粒子間又はセラミック粒子
間の摩擦抵抗エネルギー、又は繊維や粒子が流体内を移
動するエネルギーなどに変換され、吸収・低減されるこ
とにより制振遮音効果を発現できる。また、振動を加え
られて流動性を増大させる制振遮音材(チキソトロピー
性のもの)であるときは、上記エネルギーの他に流動性
が増大して固体状から液体状に相変化する際のエネルギ
ー消費が加わるため、より制振遮音特性を発現できる。
【0033】一方、制振遮音材が固体である場合は、盲
空洞内部で制振遮音材が可動体として作用し、盲空洞の
内壁との摩擦、固体間の衝突や摩擦、及び固体の移動な
どで上記振動エネルギーが吸収・低減され、制振遮音効
果を発現できる。また、制振遮音材の大きさや形状と、
盲空洞の容積、充填する固体の材質や配合、及び各固体
の容積と形状等とを相互に調整することで、制振遮音構
造体の有する制振遮音効果の発現を制御することができ
る。更に、制振遮音材が樹脂を被覆されて成るもの(樹
脂被覆金属粒子など)であるときは、樹脂の被覆厚さや
樹脂の被覆数(樹脂層数)を調整することで耐久期間を
制御でき、被覆樹脂を適宜選択することで振動エネルギ
ーを吸収・低減できる周波数帯を制御できる。なお、上
記制振遮音材を球状とすると、制振遮音構造体の耐久性
やエネルギー吸収率が高くなり易い。また、表面に凹凸
を有する制振遮音材であるときは、初期のエネルギー吸
収率は高いが耐久性が乏しくなり易い。
空洞内部で制振遮音材が可動体として作用し、盲空洞の
内壁との摩擦、固体間の衝突や摩擦、及び固体の移動な
どで上記振動エネルギーが吸収・低減され、制振遮音効
果を発現できる。また、制振遮音材の大きさや形状と、
盲空洞の容積、充填する固体の材質や配合、及び各固体
の容積と形状等とを相互に調整することで、制振遮音構
造体の有する制振遮音効果の発現を制御することができ
る。更に、制振遮音材が樹脂を被覆されて成るもの(樹
脂被覆金属粒子など)であるときは、樹脂の被覆厚さや
樹脂の被覆数(樹脂層数)を調整することで耐久期間を
制御でき、被覆樹脂を適宜選択することで振動エネルギ
ーを吸収・低減できる周波数帯を制御できる。なお、上
記制振遮音材を球状とすると、制振遮音構造体の耐久性
やエネルギー吸収率が高くなり易い。また、表面に凹凸
を有する制振遮音材であるときは、初期のエネルギー吸
収率は高いが耐久性が乏しくなり易い。
【0034】次に、本発明の制振遮音構造体の製造方法
について説明する。上記制振遮音構造体は、盲空洞を有
する樹脂成形体を成形し、この盲空洞内部に制振遮音材
を充填し、盲空洞を封止することにより製造される。
について説明する。上記制振遮音構造体は、盲空洞を有
する樹脂成形体を成形し、この盲空洞内部に制振遮音材
を充填し、盲空洞を封止することにより製造される。
【0035】ここで、上記樹脂成形体を成形する金型及
び成形方法について、図面を参照しながら説明する。
び成形方法について、図面を参照しながら説明する。
【0036】図1及び図2に、樹脂成形体を成形する金
型の一実施形態を示す。なお、図1は、樹脂成形体の原
料樹脂を注入する前の状態を示し、図2は、キャビティ
内に上記原料樹脂を注入し、圧力媒体(加熱圧縮空気な
ど)を注入して盲空洞11を形成している状態を示して
いる。
型の一実施形態を示す。なお、図1は、樹脂成形体の原
料樹脂を注入する前の状態を示し、図2は、キャビティ
内に上記原料樹脂を注入し、圧力媒体(加熱圧縮空気な
ど)を注入して盲空洞11を形成している状態を示して
いる。
【0037】図1及び図2において、この成形金型は、
可動金型1と固定金型2を有し、固定金型2の凸部を構
成する表面形成壁部2aには、可動金型1の凹部と固定
金型2の凸部で規定されるキャビティ4に原料樹脂12
を注入する樹脂注入口6と、圧力媒体をキャビティ4に
注入する圧力媒体注入部5とがそれぞれ別個に設けられ
ている。また、圧力媒体注入部5は、ガス室3を介し
て、ガスボンベ7、圧力調整バルブ8、注入時期を制御
できる制御弁9及び加熱装置10と連結している。一
方、樹脂注入口6は、固定金型1の中央を貫通して、図
示しない原料樹脂系と連結している。
可動金型1と固定金型2を有し、固定金型2の凸部を構
成する表面形成壁部2aには、可動金型1の凹部と固定
金型2の凸部で規定されるキャビティ4に原料樹脂12
を注入する樹脂注入口6と、圧力媒体をキャビティ4に
注入する圧力媒体注入部5とがそれぞれ別個に設けられ
ている。また、圧力媒体注入部5は、ガス室3を介し
て、ガスボンベ7、圧力調整バルブ8、注入時期を制御
できる制御弁9及び加熱装置10と連結している。一
方、樹脂注入口6は、固定金型1の中央を貫通して、図
示しない原料樹脂系と連結している。
【0038】上記成形金型を用いて樹脂成形体を成形す
るときは、まず、圧力媒体注入部5を原料樹脂12の溶
融温度付近まで加熱する。次いで、キャビティ4内に原
料樹脂12を充填中又は充填後に、ガス室3から加熱さ
れている圧力媒体を注入し、原料樹脂12に盲空洞11
を成形する。このとき、上記圧力媒体は、表面形成壁部
2aから可動金型の凹部立壁1a(裏面形成壁部)の方
向に注入されるため、樹脂成形体(原料樹脂)12の表
面に、盲空洞11の開口部13が形成されることにな
る。また、可動金型1は圧力媒体注入中に注入方向に変
位し盲空洞11の形成を促進する。圧力媒体を注入し、
原料樹脂12に所望の盲空洞11を形成した後は、原料
樹脂12を固化(冷却)し、成形金型から離型して、樹
脂成形体12が得られる。なお、原料樹脂12の充填量
は、得ようとする樹脂成形体の総容積及び盲空洞11の
総容積を勘案して設定することができる。また、圧力媒
体注入部5の設置数を調整すると、各盲空洞の容積制御
が容易になり所望の制振遮音効果を発現させることがで
きる。以上のように樹脂成形体を成形するときは、盲空
洞を有する上記樹脂成形体を一工程で成形することがで
きるので有効である。
るときは、まず、圧力媒体注入部5を原料樹脂12の溶
融温度付近まで加熱する。次いで、キャビティ4内に原
料樹脂12を充填中又は充填後に、ガス室3から加熱さ
れている圧力媒体を注入し、原料樹脂12に盲空洞11
を成形する。このとき、上記圧力媒体は、表面形成壁部
2aから可動金型の凹部立壁1a(裏面形成壁部)の方
向に注入されるため、樹脂成形体(原料樹脂)12の表
面に、盲空洞11の開口部13が形成されることにな
る。また、可動金型1は圧力媒体注入中に注入方向に変
位し盲空洞11の形成を促進する。圧力媒体を注入し、
原料樹脂12に所望の盲空洞11を形成した後は、原料
樹脂12を固化(冷却)し、成形金型から離型して、樹
脂成形体12が得られる。なお、原料樹脂12の充填量
は、得ようとする樹脂成形体の総容積及び盲空洞11の
総容積を勘案して設定することができる。また、圧力媒
体注入部5の設置数を調整すると、各盲空洞の容積制御
が容易になり所望の制振遮音効果を発現させることがで
きる。以上のように樹脂成形体を成形するときは、盲空
洞を有する上記樹脂成形体を一工程で成形することがで
きるので有効である。
【0039】また、上記成形方法では、加熱装置を用い
て原料樹脂12の流動性を高めさせることができ、この
場合はより自由に盲空洞11を形成することができる。
更に、所望の樹脂成形体が得られる限り、上記金型以外
の構造を有する金型でも使用でき、射出成形法や射出圧
縮成形法などを使用する金型であればより好適である。
更にまた、上記成形金型では、圧力媒体流路の径、圧力
媒体注入部の突出代及び後退代、ガス室、圧力媒体貯留
室、圧力媒体注入部の先端形状、配置位置及びガス圧な
どを適宜変更・組合せることにより盲空洞の形状及び容
積を制御でき、盲空洞11の形状を円、楕円及び多角形
などにすることもできる。また、圧力媒体注入部5(圧
力媒体噴出口)の配置間隔及び存在率を部分的に偏ら
せ、盲空洞の開口部15を樹脂成形体の裏面に均一に分
布させることもできるし、裏面の一部について密に分布
させるなど、所望の制振遮音性、部分剛性及び軽量性に
応じて不均一に分布させることも可能である。更に、盲
空洞11に囲まれた樹脂、即ち補強リブに相当する樹脂
の厚さ(隣接する盲空洞間の樹脂肉厚)は、盲空洞11
の位置、密度を調整することにより、制御可能であり、
これにより、得られる樹脂成形体のヒケ、ソリ及び剛性
のバラツキなどを調整することができる。
て原料樹脂12の流動性を高めさせることができ、この
場合はより自由に盲空洞11を形成することができる。
更に、所望の樹脂成形体が得られる限り、上記金型以外
の構造を有する金型でも使用でき、射出成形法や射出圧
縮成形法などを使用する金型であればより好適である。
更にまた、上記成形金型では、圧力媒体流路の径、圧力
媒体注入部の突出代及び後退代、ガス室、圧力媒体貯留
室、圧力媒体注入部の先端形状、配置位置及びガス圧な
どを適宜変更・組合せることにより盲空洞の形状及び容
積を制御でき、盲空洞11の形状を円、楕円及び多角形
などにすることもできる。また、圧力媒体注入部5(圧
力媒体噴出口)の配置間隔及び存在率を部分的に偏ら
せ、盲空洞の開口部15を樹脂成形体の裏面に均一に分
布させることもできるし、裏面の一部について密に分布
させるなど、所望の制振遮音性、部分剛性及び軽量性に
応じて不均一に分布させることも可能である。更に、盲
空洞11に囲まれた樹脂、即ち補強リブに相当する樹脂
の厚さ(隣接する盲空洞間の樹脂肉厚)は、盲空洞11
の位置、密度を調整することにより、制御可能であり、
これにより、得られる樹脂成形体のヒケ、ソリ及び剛性
のバラツキなどを調整することができる。
【0040】本発明における制振遮音構造体は、上述の
樹脂成形体の有する盲空洞に、固体及び/又は流体の制
振遮音材を充填し、盲空洞の開口部を封止して製造す
る。ここで、制振遮音材の充填には充填装置を使用で
き、例えば、遮断弁を設けた制振遮音材注入口を複数有
する装置であって、遮断弁を調整して所定量の制振遮音
材を盲空洞内部に充填できる装置を挙げることができ
る。また、上記充填装置の有する注入口は、制振遮音構
造体の製品形状に応じて、盲空洞毎に設けたり、一定数
を設けて随時変位させたりすることができる。
樹脂成形体の有する盲空洞に、固体及び/又は流体の制
振遮音材を充填し、盲空洞の開口部を封止して製造す
る。ここで、制振遮音材の充填には充填装置を使用で
き、例えば、遮断弁を設けた制振遮音材注入口を複数有
する装置であって、遮断弁を調整して所定量の制振遮音
材を盲空洞内部に充填できる装置を挙げることができ
る。また、上記充填装置の有する注入口は、制振遮音構
造体の製品形状に応じて、盲空洞毎に設けたり、一定数
を設けて随時変位させたりすることができる。
【0041】また、制振遮音材が流体であるときは、上
記充填装置に攪拌機などを設けることが望ましく、この
場合は、制振遮音材に含有されている各成分を均一に分
散し充填できるので有効である。特に、制振遮音材がチ
キソトロピー性を有する流体であるときは、攪拌処理や
振動処理がなければ流動性が増大せず、盲空洞内部への
充填が困難となり易い。更に、加熱により液状を示す流
体(アスファルトなど)であるときは、上記充填装置に設
けた加熱手段により、流動性を高めてから充填すること
が望ましい。一方、制振遮音材が固体であるときは、制
振遮音材を上記充填装置に装填する際や盲空洞に充填す
る際に、攪拌処理などを行い均一に混合してから充填す
ることが望ましい。
記充填装置に攪拌機などを設けることが望ましく、この
場合は、制振遮音材に含有されている各成分を均一に分
散し充填できるので有効である。特に、制振遮音材がチ
キソトロピー性を有する流体であるときは、攪拌処理や
振動処理がなければ流動性が増大せず、盲空洞内部への
充填が困難となり易い。更に、加熱により液状を示す流
体(アスファルトなど)であるときは、上記充填装置に設
けた加熱手段により、流動性を高めてから充填すること
が望ましい。一方、制振遮音材が固体であるときは、制
振遮音材を上記充填装置に装填する際や盲空洞に充填す
る際に、攪拌処理などを行い均一に混合してから充填す
ることが望ましい。
【0042】更にまた、本発明の制振遮音構造体の製造
方法では、上記樹脂成形体の盲空洞内部を減圧して上記
制振遮音材を充填する。例えば、盲空洞を内包する樹脂
成形体を減圧可能なケースに入れ、盲空洞の開口部に制
振遮音材の注入口を配置し、ケース内を真空ポンプで減
圧状態にしてから充填することができる。この場合は、
盲空洞の内部が減圧されているので、制振遮音材は盲空
洞に吸い込まれ、常圧下で充填するよりも速やかに充填
することができる。
方法では、上記樹脂成形体の盲空洞内部を減圧して上記
制振遮音材を充填する。例えば、盲空洞を内包する樹脂
成形体を減圧可能なケースに入れ、盲空洞の開口部に制
振遮音材の注入口を配置し、ケース内を真空ポンプで減
圧状態にしてから充填することができる。この場合は、
盲空洞の内部が減圧されているので、制振遮音材は盲空
洞に吸い込まれ、常圧下で充填するよりも速やかに充填
することができる。
【0043】また、本発明の他の製造方法では、上記樹
脂成形体の盲空洞内部に制振遮音材を加圧充填して、上
記制振遮音構造体を製造する。例えば、盲空洞内部を常
圧にし、充填装置内を制御弁などで密閉して加圧状態と
した後、この制御弁を開状態とし、一定量の制振遮音材
を盲空洞内部に充填することができる。このとき、制振
遮音材充填口と開口部との間に間隙を設け、加圧充填の
際に盲空洞内部にある空気を逃がすのが望ましい。な
お、上述した2つの充填方法を組み合わせて、制振遮音
材を充填することもできる。
脂成形体の盲空洞内部に制振遮音材を加圧充填して、上
記制振遮音構造体を製造する。例えば、盲空洞内部を常
圧にし、充填装置内を制御弁などで密閉して加圧状態と
した後、この制御弁を開状態とし、一定量の制振遮音材
を盲空洞内部に充填することができる。このとき、制振
遮音材充填口と開口部との間に間隙を設け、加圧充填の
際に盲空洞内部にある空気を逃がすのが望ましい。な
お、上述した2つの充填方法を組み合わせて、制振遮音
材を充填することもできる。
【0044】本発明の制振遮音構造体の製造方法では、
上記制振遮音材を盲空洞に充填後、盲空洞の開口部を封
止する方法として、上記開口部を形成している樹脂(樹
脂成形体の開口部周辺)を加熱して、かかる開口部を封
止することができる。例えば、加熱源(ヒーターなど)を
開口部13に接触又は接近させ、開口部周辺の樹脂を溶
解して封止できる。なお、制振遮音構造体に流体の制振
遮音材が充填されるときは、上記樹脂成形体の融点が該
制振遮音材の融点(流体を示す温度)以上であることが
望ましく、特に、自動車エンジン近傍に設置する制振遮
音構造体では、約100℃以上に融点を有する樹脂成形
体を用いて、開口部封止後に熱変性の影響を受けにくく
することが望ましい。
上記制振遮音材を盲空洞に充填後、盲空洞の開口部を封
止する方法として、上記開口部を形成している樹脂(樹
脂成形体の開口部周辺)を加熱して、かかる開口部を封
止することができる。例えば、加熱源(ヒーターなど)を
開口部13に接触又は接近させ、開口部周辺の樹脂を溶
解して封止できる。なお、制振遮音構造体に流体の制振
遮音材が充填されるときは、上記樹脂成形体の融点が該
制振遮音材の融点(流体を示す温度)以上であることが
望ましく、特に、自動車エンジン近傍に設置する制振遮
音構造体では、約100℃以上に融点を有する樹脂成形
体を用いて、開口部封止後に熱変性の影響を受けにくく
することが望ましい。
【0045】また、上記開口部上に樹脂成形体と同一の
樹脂、ポリプロピレン又はポリエチレンなどの樹脂片を
固定し、この樹脂片を摩擦溶接することができる。言い
換えれば、樹脂片に振動を与えて溶着することにより、
開口部を封止することができる。更に、上記開口部をシ
ート状又はフィルム状の制振材(樹脂成形体と同一の樹
脂、ポリプロピレン又はポリエチレンなど)で被覆し、
この制振材を加圧圧縮又は加熱圧縮して、開口部を封止
することができる。このとき、制振材を被覆すること
で、制振性をより増大させることができる。また、加圧
圧縮法、加熱圧縮法又は接着法及びこれらを任意に組合
せた公知の方法などを用いて被覆することができる。な
お、上記封止は、所望の制振遮音効果を保持できるとと
もに盲空洞内部の制振遮音材が外部に脱出できなければ
足り、上記開口部を網目状のシートなどで塞ぐことや、
開口部内径を縮小させることなどもできる。また、制振
遮音材が盲空洞内で固定されているときや所定の大きさ
以上であるときなどは、必要に応じて開口部を封止すれ
ば足りる。
樹脂、ポリプロピレン又はポリエチレンなどの樹脂片を
固定し、この樹脂片を摩擦溶接することができる。言い
換えれば、樹脂片に振動を与えて溶着することにより、
開口部を封止することができる。更に、上記開口部をシ
ート状又はフィルム状の制振材(樹脂成形体と同一の樹
脂、ポリプロピレン又はポリエチレンなど)で被覆し、
この制振材を加圧圧縮又は加熱圧縮して、開口部を封止
することができる。このとき、制振材を被覆すること
で、制振性をより増大させることができる。また、加圧
圧縮法、加熱圧縮法又は接着法及びこれらを任意に組合
せた公知の方法などを用いて被覆することができる。な
お、上記封止は、所望の制振遮音効果を保持できるとと
もに盲空洞内部の制振遮音材が外部に脱出できなければ
足り、上記開口部を網目状のシートなどで塞ぐことや、
開口部内径を縮小させることなどもできる。また、制振
遮音材が盲空洞内で固定されているときや所定の大きさ
以上であるときなどは、必要に応じて開口部を封止すれ
ば足りる。
【0046】上記製造方法により製造された制振遮音構
造体は、上記樹脂成形体が盲空洞を内包するため軽量化
できる。また、上記盲空洞に制振遮音材を充填するため
制振遮音構造体の容積を小型化できる。このため、例え
ば、樹脂製品自体を制振遮音構造体としたり、制振遮音
性を付与したい製品の所望の部位に貼り付けて使用する
ことができる。更に、盲空洞内に充填する制振遮音材を
各種配合したり、制振遮音材や開口部を封止する被覆材
などを盲空洞ごとに選定又は調整することにより制振遮
音効果を制御できる。
造体は、上記樹脂成形体が盲空洞を内包するため軽量化
できる。また、上記盲空洞に制振遮音材を充填するため
制振遮音構造体の容積を小型化できる。このため、例え
ば、樹脂製品自体を制振遮音構造体としたり、制振遮音
性を付与したい製品の所望の部位に貼り付けて使用する
ことができる。更に、盲空洞内に充填する制振遮音材を
各種配合したり、制振遮音材や開口部を封止する被覆材
などを盲空洞ごとに選定又は調整することにより制振遮
音効果を制御できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して実施例及び比
較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0048】以下の実施例及び比較例では、まず、樹脂
成形金型により盲空洞を有する樹脂成形体を成形し、そ
の後制振遮音構造体を製造した。
成形金型により盲空洞を有する樹脂成形体を成形し、そ
の後制振遮音構造体を製造した。
【0049】(1)樹脂成形体の成形 型締め圧力110tの射出成形機をセットし、固定金型
より圧力媒体を注入でき、キャビティ内容積が、100
×100×3(可変前)〜10(可変後)mmtに変位
できる金型を用いた。固定金型の樹脂注入部よりキャビ
ティ内に溶融したポリプロピレン(PP)樹脂(チッソ
(株) 商品名:XK4157V)を180℃の樹脂温
度で射出成形し、盲空洞を有する樹脂成形体を得た。な
お、金型温度は50℃で、圧力媒体は、エア(加熱圧縮
空気)を使用し100℃で供給した。このときの概略を
図1(射出成形前)及び図2(射出成形後)に示す。
より圧力媒体を注入でき、キャビティ内容積が、100
×100×3(可変前)〜10(可変後)mmtに変位
できる金型を用いた。固定金型の樹脂注入部よりキャビ
ティ内に溶融したポリプロピレン(PP)樹脂(チッソ
(株) 商品名:XK4157V)を180℃の樹脂温
度で射出成形し、盲空洞を有する樹脂成形体を得た。な
お、金型温度は50℃で、圧力媒体は、エア(加熱圧縮
空気)を使用し100℃で供給した。このときの概略を
図1(射出成形前)及び図2(射出成形後)に示す。
【0050】(2)制振遮音構造体の製造 以下の又はで得られた制振遮音材を上記樹脂成形体
の盲空洞に充填し、により盲空洞の開口部を封止し、
制振遮音材構造体を製造した。
の盲空洞に充填し、により盲空洞の開口部を封止し、
制振遮音材構造体を製造した。
【0051】固体状制振遮音材の調整 φ1mmの鉄又は銅の粒子、及びこれらに樹脂成形体と
同一であるポリプロピレン樹脂を溶融してコートし、φ
1.5mmの樹脂被覆金属粒子、を調整した。また、上
記制振遮音材にフッ素系樹脂(ダイキン工業製 商品
名:ネオフロンPFA)を溶融してコートし、φ2mm
の樹脂被覆金属粒子を調整した。更に、同様にφ1mm
のα−アルミナ粒子にポリプロピレン樹脂を溶融してコ
ートした樹脂被覆セラミックス粒子、及びこれにフッ素
樹脂をコートした樹脂被覆セラミックス粒子、を調整し
た。なお、上記樹脂被覆金属粒子及び樹脂被覆セラミッ
クス粒子それぞれの大きさを略同じにした。
同一であるポリプロピレン樹脂を溶融してコートし、φ
1.5mmの樹脂被覆金属粒子、を調整した。また、上
記制振遮音材にフッ素系樹脂(ダイキン工業製 商品
名:ネオフロンPFA)を溶融してコートし、φ2mm
の樹脂被覆金属粒子を調整した。更に、同様にφ1mm
のα−アルミナ粒子にポリプロピレン樹脂を溶融してコ
ートした樹脂被覆セラミックス粒子、及びこれにフッ素
樹脂をコートした樹脂被覆セラミックス粒子、を調整し
た。なお、上記樹脂被覆金属粒子及び樹脂被覆セラミッ
クス粒子それぞれの大きさを略同じにした。
【0052】0.1mmの鉄粒子とα−アルミナ粒子を
混合配合し、ポリプロピレン樹脂で固めた約1.5mm
径の球状粒子、及びこれにフッ素樹脂をコートした約2
mm径の球状粒子、を調整した。
混合配合し、ポリプロピレン樹脂で固めた約1.5mm
径の球状粒子、及びこれにフッ素樹脂をコートした約2
mm径の球状粒子、を調整した。
【0053】流体状制振遮音材の調整 石油から作られたストレートアスファルト及び融点70
℃のパラフィンを加熱溶融したもの、これらを上記樹脂
被覆金属粒子及び/又は樹脂被覆セラミックス粒子と所
定量配合したもの、を調整した。
℃のパラフィンを加熱溶融したもの、これらを上記樹脂
被覆金属粒子及び/又は樹脂被覆セラミックス粒子と所
定量配合したもの、を調整した。
【0054】開口部の封止 樹脂成形体の有する盲空洞に上記固体状制振遮音材及び
/又は流体状制振遮音材を充填した後、ヒーターで開口
部周辺の樹脂を溶融し、又は1mmtのアスファルト系
の制振材を加熱圧着して、盲空洞の開口部を封止した。
/又は流体状制振遮音材を充填した後、ヒーターで開口
部周辺の樹脂を溶融し、又は1mmtのアスファルト系
の制振材を加熱圧着して、盲空洞の開口部を封止した。
【0055】(実施例1)上記樹脂成形体を100×1
00×6mmtとし、盲空洞内部に融解させたストレー
トアスファルトを圧入して開口部まで充填した。冷却後
に開口部をヒーターで加熱し開口部周辺の樹脂を溶融し
て封止した。この樹脂成形体9枚をエポキシ樹脂で張り
合わせ、300×300×6mmtの制振遮音構造体を
製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種
(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示
す。
00×6mmtとし、盲空洞内部に融解させたストレー
トアスファルトを圧入して開口部まで充填した。冷却後
に開口部をヒーターで加熱し開口部周辺の樹脂を溶融し
て封止した。この樹脂成形体9枚をエポキシ樹脂で張り
合わせ、300×300×6mmtの制振遮音構造体を
製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種
(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示
す。
【0056】(実施例2)盲空洞へ充填する制振遮音材
として、φ1mmの鉄粒子とアスファルトとを50/5
0(wt比)で混合した制振遮音材とした以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返し、制振遮音構造体を製造し
た。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
として、φ1mmの鉄粒子とアスファルトとを50/5
0(wt比)で混合した制振遮音材とした以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返し、制振遮音構造体を製造し
た。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
【0057】(実施例3)アスファルトの代わりに、ポ
リプロピレン樹脂で被覆した鉄粒子(φ1.5mm)を
用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制
振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、
制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結
果を表1に示す。
リプロピレン樹脂で被覆した鉄粒子(φ1.5mm)を
用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制
振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、
制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結
果を表1に示す。
【0058】(実施例4)アスファルトの代わりに、ポ
リプロピレン樹脂で被覆した銅粒子(φ1.5mm)を
用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制
振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、
制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結
果を表1に示す。
リプロピレン樹脂で被覆した銅粒子(φ1.5mm)を
用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制
振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、
制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結
果を表1に示す。
【0059】(実施例5)ポリプロピレン樹脂で被覆し
た鉄粒子(φ1.5mm)及びアスファルトを50/5
0(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外は、実
施例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造体を製
造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(w
t比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
た鉄粒子(φ1.5mm)及びアスファルトを50/5
0(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外は、実
施例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造体を製
造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(w
t比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
【0060】(実施例6)ポリプロピレン樹脂を被覆
し、更にフッ素系樹脂を被覆した鉄粒子(φ2mm)及
びアスファルトを50/50(wt比)で混合した制振
遮音材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返
して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体
の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及
び評価結果を表1に示す。
し、更にフッ素系樹脂を被覆した鉄粒子(φ2mm)及
びアスファルトを50/50(wt比)で混合した制振
遮音材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返
して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体
の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及
び評価結果を表1に示す。
【0061】(実施例7)α−アルミナ粒子(φ1m
m)及びアスファルトを50/50(wt比)で混合し
た制振遮音材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を
繰り返して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音
構造体の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止
方法及び評価結果を表1に示す。
m)及びアスファルトを50/50(wt比)で混合し
た制振遮音材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を
繰り返して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音
構造体の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止
方法及び評価結果を表1に示す。
【0062】(実施例8)ポリプロピレン樹脂で被覆し
た鉄粒子(φ1.5mm)及びパラフィンを50/50
(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造体を製造
した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
た鉄粒子(φ1.5mm)及びパラフィンを50/50
(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造体を製造
した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
【0063】(実施例9)アスファルト、ポリプロピレ
ン樹脂で被覆した鉄粒子(φ1.5mm)及びポリプロ
ピレン樹脂で被覆したα−アルミナを50/30/20
(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造体を製造
した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
ン樹脂で被覆した鉄粒子(φ1.5mm)及びポリプロ
ピレン樹脂で被覆したα−アルミナを50/30/20
(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外は、実施
例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造体を製造
した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に示す。
【0064】(実施例10)アスファルト、ポリプロピ
レン樹脂及びフッ素系樹脂で被覆した鉄粒子、及びポリ
プロピレン樹脂及びフッ素系樹脂で被覆したα−アルミ
ナを50/30/20(wt比)で混合した制振遮音材
を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、
制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚
さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評
価結果を表1に示す。
レン樹脂及びフッ素系樹脂で被覆した鉄粒子、及びポリ
プロピレン樹脂及びフッ素系樹脂で被覆したα−アルミ
ナを50/30/20(wt比)で混合した制振遮音材
を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、
制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚
さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評
価結果を表1に示す。
【0065】(実施例11)鉄粒子(φ0.1mm)、
α−アルミナ粒子(φ0.1mm)及びポリプロピレン
樹脂を40/40/20(wt比)で混合し、加熱融解
後にφ1.5mm程度の球状粒子に加工した。この球状
粒子とアスファルトを50/50(wt比)で混合した
制振遮音材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰
り返して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構
造体の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方
法及び評価結果を表1に示す。
α−アルミナ粒子(φ0.1mm)及びポリプロピレン
樹脂を40/40/20(wt比)で混合し、加熱融解
後にφ1.5mm程度の球状粒子に加工した。この球状
粒子とアスファルトを50/50(wt比)で混合した
制振遮音材を用いた以外は、実施例1と同様な操作を繰
り返して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構
造体の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方
法及び評価結果を表1に示す。
【0066】(実施例12)アスファルト、ポリプロピ
レン樹脂で被覆した鉄粒子(φ1.5mm)、及び表面
処理を施した0.5mm未満のナイロン短繊維を50/
45/5(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外
は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造
体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材
種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に
示す。
レン樹脂で被覆した鉄粒子(φ1.5mm)、及び表面
処理を施した0.5mm未満のナイロン短繊維を50/
45/5(wt比)で混合した制振遮音材を用いた以外
は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造
体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材
種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に
示す。
【0067】(実施例13)1mmtのアスファルト系
の制振材を加熱圧着して盲空洞の開口部を封止した以外
は、実施例5と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造
体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材
種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に
示す。
の制振材を加熱圧着して盲空洞の開口部を封止した以外
は、実施例5と同様な操作を繰り返して、制振遮音構造
体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材
種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表1に
示す。
【0068】(比較例1)100×100×6mmtの
樹脂成形体、盲空洞内部が空(未充填)のまま開口部を
ヒーターで加熱し開口部周辺の樹脂を溶融して封止した
以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音
構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮
音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表
2に示す。
樹脂成形体、盲空洞内部が空(未充填)のまま開口部を
ヒーターで加熱し開口部周辺の樹脂を溶融して封止した
以外は、実施例1と同様な操作を繰り返して、制振遮音
構造体を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮
音材種(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表
2に示す。
【0069】(比較例2)開口部をヒーターで加熱せ
ず、1mmtのアスファルト系の制振材を加熱圧着し、
開口部を封止した以外は、比較例1と同様な操作を繰り
返して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造
体の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法
及び評価結果を表2に示す。
ず、1mmtのアスファルト系の制振材を加熱圧着し、
開口部を封止した以外は、比較例1と同様な操作を繰り
返して、制振遮音構造体を製造した。この制振遮音構造
体の厚さ、制振遮音材種(wt比)、開口部の封止方法
及び評価結果を表2に示す。
【0070】(比較例3)樹脂成形体の成形時に圧力媒
体を注入せず、盲空洞を有しない3mmtの樹脂成形体
を成形した。この樹脂成形体に5mmtのフェルトを公
知の方法で接着した。これ以外は、比較例1と同様な操
作を繰り返して、8mmtの制振遮音構造体を製造し
た。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表2に示す。
体を注入せず、盲空洞を有しない3mmtの樹脂成形体
を成形した。この樹脂成形体に5mmtのフェルトを公
知の方法で接着した。これ以外は、比較例1と同様な操
作を繰り返して、8mmtの制振遮音構造体を製造し
た。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表2に示す。
【0071】(比較例4)フェルトの代わりに5mmt
の発泡ウレタン樹脂を用いた以外は、比較例3と同様な
操作を繰り返して、8mmtの制振遮音構造体を製造し
た。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表2に示す。
の発泡ウレタン樹脂を用いた以外は、比較例3と同様な
操作を繰り返して、8mmtの制振遮音構造体を製造し
た。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種(wt
比)、開口部の封止方法及び評価結果を表2に示す。
【0072】(比較例5)比較例3で製造した3mmt
の樹脂成形体(盲空洞なし)を用いた以外は、比較例3
と同様な操作を繰り返して、3mmtの制振遮音構造体
を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種
(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表2に示
す。
の樹脂成形体(盲空洞なし)を用いた以外は、比較例3
と同様な操作を繰り返して、3mmtの制振遮音構造体
を製造した。この制振遮音構造体の厚さ、制振遮音材種
(wt比)、開口部の封止方法及び評価結果を表2に示
す。
【0073】(3)評価 実施例1〜12及び比較例1〜5で得られた制振遮音構
造体について、制振性、遮音性及び易充填性を評
価した。なお、これらの評価結果に基づき、各制振遮音
構造体を総合判断した(表1及び表2)。
造体について、制振性、遮音性及び易充填性を評
価した。なお、これらの評価結果に基づき、各制振遮音
構造体を総合判断した(表1及び表2)。
【0074】制振性 損失係数により評価した。ここで、「損失係数」とは、
振動系に対する減衰域又は抵抗分を示す値で、この値が
大きいほど制振性が優れている。各制振遮音構造体9枚
をエポキシ樹脂で張り合わせて300×300mmの大
きさとし、この外周を治具で固定し支柱より吊るし、制
振遮音構造体の下部に加振機を用いて振動を与えた。こ
のとき、制振遮音構造体の中心部にセンサーを取り付け
加速度応答を測定し、この測定値について周波数応答解
析を行うことにより損失係数を求めた。
振動系に対する減衰域又は抵抗分を示す値で、この値が
大きいほど制振性が優れている。各制振遮音構造体9枚
をエポキシ樹脂で張り合わせて300×300mmの大
きさとし、この外周を治具で固定し支柱より吊るし、制
振遮音構造体の下部に加振機を用いて振動を与えた。こ
のとき、制振遮音構造体の中心部にセンサーを取り付け
加速度応答を測定し、この測定値について周波数応答解
析を行うことにより損失係数を求めた。
【0075】遮音性 各制振遮音構造体9枚をエポキシ樹脂で張り合わせて3
00×300mmの大きさとし、図11に示すように、
前方に設置した音源より50cm離れた位置に上記制振
遮音構造体を設置し、更にこの制振遮音構造体より5c
m後方にマイクを設置し、各周波数帯での減量音を求め
て遮音性を評価した。なお、減量音は1/3オクターブ
バンドで測定した値である。
00×300mmの大きさとし、図11に示すように、
前方に設置した音源より50cm離れた位置に上記制振
遮音構造体を設置し、更にこの制振遮音構造体より5c
m後方にマイクを設置し、各周波数帯での減量音を求め
て遮音性を評価した。なお、減量音は1/3オクターブ
バンドで測定した値である。
【0076】易充填性 各制振遮音構造体を水平に配置し、盲空洞の内径(φ1
0mm)と同じ内径を有するロートを設置し、大気圧下
で各制振遮音材(充填材)を充填した。このときの開口
部の詰まり具合を目視にて判断し、開口部の詰まりがあ
るときは「×」とし、詰まりがないときは「○」とし
た。また、1つの制振遮音材について、10の盲空洞を
判断した。
0mm)と同じ内径を有するロートを設置し、大気圧下
で各制振遮音材(充填材)を充填した。このときの開口
部の詰まり具合を目視にて判断し、開口部の詰まりがあ
るときは「×」とし、詰まりがないときは「○」とし
た。また、1つの制振遮音材について、10の盲空洞を
判断した。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】表1及び表2に示すように、本発明の範囲
内であれば制振遮音構造体の制振性が向上でき、また、
所望の周波数バンドに合わせて遮音性を付与し得ること
がわかる。更に、制振遮音材の充填も容易に行えること
がわかる。一方、比較例では、本発明の範囲外の構成を
なす制振遮音構造体としたため、制振性及び遮音性が著
しく低下してしまうことがわかる。
内であれば制振遮音構造体の制振性が向上でき、また、
所望の周波数バンドに合わせて遮音性を付与し得ること
がわかる。更に、制振遮音材の充填も容易に行えること
がわかる。一方、比較例では、本発明の範囲外の構成を
なす制振遮音構造体としたため、制振性及び遮音性が著
しく低下してしまうことがわかる。
【0080】以上、本発明を好適実施例及び比較例によ
り詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の
変形が可能である。例えば、樹脂成形体において盲空洞
の開口部は表面のみならず、裏面や表裏面の双方に設け
ることが可能である。また、樹脂成形金型の有する固定
金型と可動金型については固定側と可動側とを置換する
ことが可能であり、更には双方を変位させることも可能
である。
り詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の
変形が可能である。例えば、樹脂成形体において盲空洞
の開口部は表面のみならず、裏面や表裏面の双方に設け
ることが可能である。また、樹脂成形金型の有する固定
金型と可動金型については固定側と可動側とを置換する
ことが可能であり、更には双方を変位させることも可能
である。
【0081】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、樹脂成形体の有する盲空洞に所定の制振遮音材を充
填して成る制振遮音構造体とすることとしたため、高い
制振・遮音効果を有し、軽量(薄肉状)であり剛性や耐
久性も良好であり、更に製造が容易である制振遮音構造
体及びその製造方法を提供することができる。
ば、樹脂成形体の有する盲空洞に所定の制振遮音材を充
填して成る制振遮音構造体とすることとしたため、高い
制振・遮音効果を有し、軽量(薄肉状)であり剛性や耐
久性も良好であり、更に製造が容易である制振遮音構造
体及びその製造方法を提供することができる。
【図1】樹脂成形体を成形する金型の一例(樹脂注入
前)を示す断面図である。
前)を示す断面図である。
【図2】樹脂成形体を成形する金型の一例(樹脂注入
後)を示す断面図である。
後)を示す断面図である。
【図3】樹脂成形体(制振遮音材の充填前)の一例を示
す平面図及びA−A線に沿って切った断面図である。
す平面図及びA−A線に沿って切った断面図である。
【図4】図3の樹脂成形体に制振遮音材(アスファル
ト)を充填した制振遮音構造体の一例を示す平面図及び
A−A線に沿って切った断面図である。
ト)を充填した制振遮音構造体の一例を示す平面図及び
A−A線に沿って切った断面図である。
【図5】図3の樹脂成形体に制振遮音材(球状粒子)を
充填した制振遮音構造体の一例を示す平面図及びA−A
線に沿って切った断面図である。
充填した制振遮音構造体の一例を示す平面図及びA−A
線に沿って切った断面図である。
【図6】図3の樹脂成形体に制振遮音材(アスファルト
+球状粒子)を充填した制振遮音構造体の一例を示す平
面図及びA−A線に沿って切った断面図である。
+球状粒子)を充填した制振遮音構造体の一例を示す平
面図及びA−A線に沿って切った断面図である。
【図7】図5の制振遮音構造体の表面にシート状樹脂を
被覆した制振遮音構造体の一例を示す平面図及びA−A
線に沿って切った断面図である。
被覆した制振遮音構造体の一例を示す平面図及びA−A
線に沿って切った断面図である。
【図8】図6の制振遮音構造体の表面にシート状樹脂を
被覆した制振遮音構造体の一例を示す平面図及びA−A
線に沿って切った断面図である。
被覆した制振遮音構造体の一例を示す平面図及びA−A
線に沿って切った断面図である。
【図9】球状粒子(金属粒子+内層+表層)の一例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図10】球状粒子(金属粒子+セラミックス粒子+粒
子結合樹脂)の一例を示す断面図である。
子結合樹脂)の一例を示す断面図である。
【図11】遮音性評価方法の一例を示す概略図である。
1 固定金型 1a 裏面成形壁部 2 可動金型 2a 表面成形壁部 3 ガス室 4 キャビティ 5 圧力媒体注入部(加圧ガス注入用ノズル) 6 樹脂注入口 7 圧力媒体源(ガスボンベ) 8 圧力調整バルブ 9 制御弁 10 加熱装置 11 盲空洞 12 樹脂成形体(原料樹脂) 13 盲空洞開口部 14 被覆樹脂(シート状樹脂) 15 制振遮音材(粒子) 15a 金属粒子 15b セラミックス粒子 15c 被覆樹脂(内層) 15d 被覆樹脂(外層) 15e 粒子結合樹脂 20 制振遮音構造体 21 音源 22 マイク 23 支柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上杉 憲治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 鈴木 正明 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DF02 DG01 GA07 HD11 JA06 JA22 JA29 JB01 JD04 3J048 AA06 AC02 BD01 BE06 BE14 EA36 EA38 3J066 AA21 BD03 BD05
Claims (10)
- 【請求項1】 表面に開口部を有し裏面方向に延在する
複数個の独立した盲空洞を内包する樹脂成形体と、制振
遮音材を有する制振遮音構造体であって、 上記制振遮音材の密度が上記樹脂成形体の密度より大き
く、且つ上記制振遮音材が上記盲空洞に充填され、上記
開口部が封止されて成ることを特徴とする制振遮音構造
体。 - 【請求項2】 上記制振遮音材が、固体及び/又は流体
であることを特徴とする請求項1記載の制振遮音構造
体。 - 【請求項3】 上記固体が、上記開口部の開口径の1/
2以下の最長径を有することを特徴とする請求項2記載
の制振遮音構造体。 - 【請求項4】 上記固体が、金属、セラミックス及び樹
脂から成る群より選ばれた少なくとも1種を含んで成る
粒子、及び/又はこの粒子に少なくとも1層の樹脂層が
被覆されて成るものであることを特徴とする請求項2又
は3記載の制振遮音構造体。 - 【請求項5】 上記粒子が、球状であることを特徴とす
る請求項4記載の制振遮音構造体。 - 【請求項6】 上記流体が、加熱されて液状を示すか又
は振動を加えられて流動性を増大することを特徴とする
請求項2記載の制振遮音構造体。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
の制振遮音構造体を製造する方法であって、上記盲空洞
内部を減圧し、上記制振遮音材を充填することを特徴と
する制振遮音構造体の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
の制振遮音構造体を製造する方法であって、上記盲空洞
内部に、上記制振遮音材を加圧充填することを特徴とす
る制振遮音構造体の製造方法。 - 【請求項9】 上記制振遮音材を上記盲空洞に充填後、
上記開口部を形成している樹脂を加熱すること、又は上
記開口部上に樹脂片を固定して摩擦溶接することによ
り、該開口部を封止することを特徴とする請求項7又は
8記載の制振遮音構造体の製造方法。 - 【請求項10】 上記制振遮音材を上記盲空洞に充填
後、上記開口部をシート状又はフィルム状の制振材で被
覆し、この制振材を加圧圧縮又は加熱圧縮して該開口部
を封止することを特徴とする請求項7又は8記載の制振
遮音構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000093816A JP2001280415A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 制振遮音構造体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000093816A JP2001280415A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 制振遮音構造体及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001280415A true JP2001280415A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18608950
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000093816A Pending JP2001280415A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | 制振遮音構造体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001280415A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010113560A1 (ja) * | 2009-04-02 | 2010-10-07 | 三菱重工業株式会社 | 車両用床板構造に充填材を充填する方法及びその方法で製造された車両用床板構造 |
| JP2020003059A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 株式会社豊田中央研究所 | 制振構造体およびその製造方法 |
| CN114135633A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-03-04 | 国网湖南省电力有限公司 | 一种基于颗粒阻尼吸振的旋转机械扭振抑制结构 |
-
2000
- 2000-03-30 JP JP2000093816A patent/JP2001280415A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010113560A1 (ja) * | 2009-04-02 | 2010-10-07 | 三菱重工業株式会社 | 車両用床板構造に充填材を充填する方法及びその方法で製造された車両用床板構造 |
| JP2020003059A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 株式会社豊田中央研究所 | 制振構造体およびその製造方法 |
| JP7135900B2 (ja) | 2018-06-25 | 2022-09-13 | 株式会社豊田中央研究所 | 制振構造体およびその製造方法 |
| CN114135633A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-03-04 | 国网湖南省电力有限公司 | 一种基于颗粒阻尼吸振的旋转机械扭振抑制结构 |
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