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JP2001261636A - N−4−ビニルベンゾイル−l−システインメチルエステルおよびその重合体並びにブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

N−4−ビニルベンゾイル−l−システインメチルエステルおよびその重合体並びにブロック共重合体の製造方法

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Publication number
JP2001261636A
JP2001261636A JP2000077659A JP2000077659A JP2001261636A JP 2001261636 A JP2001261636 A JP 2001261636A JP 2000077659 A JP2000077659 A JP 2000077659A JP 2000077659 A JP2000077659 A JP 2000077659A JP 2001261636 A JP2001261636 A JP 2001261636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
poly
polymer
vcm
shows
block copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000077659A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroto Kudo
宏人 工藤
Fumio Mita
文雄 三田
Takeshi Endo
剛 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2000077659A priority Critical patent/JP2001261636A/ja
Publication of JP2001261636A publication Critical patent/JP2001261636A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】(1)システインに由来の新規かつ有用な光学
活性モノマーの提供。 (2)多様な機能および反応性を示し、規則的な高次構
造を有する新規かつ有用なテレケリックポリマーの提
供。 (3)新規かつ有用なブロック共重合体を好適に製造す
る方法の提供。 【解決手段】(1)下記式1で表されるN−4−ビニル
ベンゾイル−L−システインメチルエステル(V−C−
M)。 (2)上記V−C−Mをラジカル重付加して得られるポ
リ(V−C−M)。 (3)上記ポリ(V−C−M)の存在下にラジカル重合
性モノマーを重合させることを特徴とするブロック共重
合体の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、システインに由来
する新規な光学活性モノマー、および当該モノマーのラ
ジカル自己重付加によって得られる重合体、並びに当該
重合体の存在下にラジカル重合性モノマーを重合させる
ブロック共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスルフィド、ポリスルフォキシドお
よびポリスルホンのような硫黄を含有するポリマーは、
優れた熱的安定性および光学特性を有することから注目
されている。ここに、硫黄を主鎖に含むポリスルフィド
の合成法として、開環重合反応、縮合重合反応または重
付加反応を行うことが知られている。Nuykenらに
よって、メルカプトスチレンの自発的な自己重付加につ
いて報告されている(Nuyken,O.;Hofin
ger,M.;Kerber,R.;Polymer
Bulletin 1980,2,21.Nuyke
n,O.;Reuschel,G.;Siebzehn
rubl,F.;Makromol.Chem.Sym
p.1989,26,313)。しかし、メルカプトス
チレンは、不安定なモノマーであるために分離すること
ができず、重合に供することができない。
【0003】一方、官能基を末端に有するテレケリック
ポリマーは、反応性ポリマーとして有用であり、ブロッ
ク共重合体およびネットワークポリマーを得るためのカ
ップリング反応に好適に使用される。ここに、2つの異
なる官能基を末端に有するヘテロテレケリックなポリマ
ーは、フリーラジカル付加フラグメンテーション連鎖移
動反応によって合成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、メルカプト基およびオレフィン結合を有するシステ
インに由来の新規かつ有用な光学活性モノマーを提供す
ることにある。本発明の第2の目的は、多様な機能およ
び反応性を有し、規則的な高次構造を有する新規かつ有
用なテレケリックポリマーを提供することにある。本発
明の第3の目的は、新規かつ有用なブロック共重合体を
好適に製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
下記式1で表されるN−4−ビニルベンゾイル−L−シ
ステインメチルエステル(以下、「V−C−M」と略記
する。)により達成することができる。
【0006】
【化3】
【0007】本発明の第2の目的は、下記式2で表され
るポリ(N−4−ビニルベンゾイル−L−システインメ
チルエステル)〔以下、「ポリ(V−C−M)」と略記
する。〕により達成することができる。
【0008】
【化4】
【0009】本発明の第3の目的は、上記のポリ(V−
C−M)の存在下にラジカル重合性モノマーを重合させ
ることを特徴とするブロック共重合体の製造方法により
達成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】<V−C−M>本発明に係るV−
C−Mは、メルカプト基およびオレフィン結合を有する
L−システインに由来の光学活性モノマーである。L−
システイン(2−アミノ−3−メルカプトプロピオン
酸)は、二硫化物の形成を通して、ペプチドの分子骨格
部分を形成するものとして知られている。
【0011】本発明に係るV−C−Mは、下記式3
(1)に示されるように、ジクロロメタン(溶剤)中に
おいて、トリエチルアミンの存在下に、L−システイン
メチルエステル塩酸塩と、4−ビニルベンゾイル塩化物
とを反応させることにより好適に合成することができ
る。かかる合成反応は、通常、窒素ガス雰囲気下で行わ
れる。ここに、反応条件としては、0〜25℃で6〜7
時間とされ、反応混合物を濃縮・洗浄・濾過・再結晶化
することにより、高い収率でV−C−Mを得ることがで
きる。
【0012】ここに、V−C−Mの合成に供される「L
−システインメチルエステル塩酸塩」は、下記式3
(2)に示されるように、L−システインに、メタノー
ルおよび塩化チオニルを反応させることにより合成する
ことができる。また、V−C−Mの合成に供される「4
−ビニルベンゾイル塩化物」は、文献(Ishizon
e,T.;Hirao,A.;Nakahama,S.
Macromolecules 1989,22)に記
載の方法に従って合成することができる。
【0013】
【化5】
【0014】上記のようにして得られるV−C−Mは、
再結晶により分離することができ、室温下での安定性に
優れ、取り扱いが容易である。
【0015】<ポリ(V−C−M)>本発明に係るポリ
(V−C−M)は、下記式4に示されるように、乾燥溶
剤中において、V−C−Mをラジカル自己重付加させる
ことにより好適に製造することができる。かかる重付加
反応は、通常、窒素ガス雰囲気下で行われる。
【0016】
【化6】
【0017】ここに、V−C−Mのラジカル自己重付加
反応に使用される溶剤としては、N,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)、メタノール、ジクロロメタンおよ
びクロロベンゼンなどを例示することができ、これらの
混合溶剤であってもよい。反応系(モノマー溶液)にお
けるV−C−Mの濃度は0.5〜1.0Mであることが
好ましい。
【0018】V−C−Mのラジカル自己重付加反応に使
用される開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブ
チロニトリル)(AIBN)を例示することができる。
かかる開始剤の使用量としては、V−C−Mに対して1
〜30モル%であることが好ましい。ラジカル自己重付
加反応の反応条件としては、例えば、60℃で20時間
とされ、反応混合物をエチルエーテルなどの貧溶媒に投
入してポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過・乾燥するこ
とにより、本発明に係るポリ(V−C−M)を高い収率
で得ることができる。
【0019】V−C−Mのラジカル重付加の反応機構と
しては、下記式5に示されるように、第1のステップ
(開始)において、ラジカル開始剤が、V−C−Mのメ
ルカプト基から水素原子を引き抜いて、チイルラジカル
を生成させる。次いで、第2のステップ(成長および移
動)において、生成したチイルラジカルがV−C−Mに
付加し、別のV−C−Mのメルカプト基から水素原子が
引き抜かれる。このようなラジカル重付加反応により、
ポリスルフィド〔ポリ(V−C−M)〕が生成される。
【0020】
【化7】
【0021】このようにして得られるポリ(V−C−
M)は、オレフィン結合とメルカプト基とを末端に有す
るヘテロテレケリックポリマーである。また、本発明に
係るポリ(V−C−M)は、アミド基、スルフィド部分
および不斉炭素を主鎖に有するとともに、エステル基を
側鎖に有することにより、多様な機能および反応性を発
揮することができる。更に、後述する比旋光度およびC
Dスペクトルの測定結果から、本発明に係るポリ(V−
C−M)は、規則的な高次構造を有するものであること
が認められる。本発明に係るポリ(V−C−M)の数平
均分子量(Mn)としては、7,000〜23,000
の範囲にあることが好ましい。
【0022】本発明に係るポリ(V−C−M)は、水酸
化ナトリウム水溶液などで加水分解することにより、カ
ルボキシル基を側鎖に有するポリマーとなる。かかるポ
リマーは、電解質、洗浄剤、凝集剤および吸収剤などに
適用することができる。
【0023】本発明に係るポリ(V−C−M)は、過酸
化水素などで酸化することにより、スルフォキシド基お
よび/またはスルフォン基を主鎖に有するポリマーとな
る。かかるポリ(V−C−M)の酸化物は、重合体の酸
化剤および二酸化硫黄(SO2 )を分離するための浸透
膜などに適用することができる。
【0024】<ブロック共重合体の製造方法>本発明の
製造方法は、上記のポリ(V−C−M)の存在下に、ラ
ジカル重合性モノマーを重合させてブロック共重合体を
得る点に特徴を有する。ここに、ラジカル重合性モノマ
ーとしては、メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリ
ル酸トリフェニルメチル(TrtMA)を例示すること
ができる。
【0025】下記式6は、ポリ(V−C−M)の存在下
に、MMA(R=メチル基)およびTrtMA(R=ト
リフェニルメチル基)を重合させたときの反応式を示し
ている。
【0026】
【化8】
【0027】ラジカル重合反応に使用される溶剤として
は、DMFなどを例示することができる。反応系におけ
るラジカル重合性モノマーの濃度は、0.5〜1.0M
であることが好ましい。また、反応系に存在させるポリ
(V−C−M)の濃度は、0.1〜0.5Mであること
が好ましい。また、反応系に存在させるポリ(V−C−
M)の数平均分子量(Mn)としては5,300〜1
8,000であることが好ましい。
【0028】ラジカル重合反応に使用される開始剤とし
ては、AIBNを例示することができる。かかる開始剤
の使用量としては、ラジカル重合性モノマーに対して
1.5モル%程度であることが好ましい。ラジカル重合
の反応条件としては、例えば、60℃で20時間とさ
れ、反応混合物をエチルエーテルやメタノールなどの貧
溶媒に投入してポリマーを沈殿させ、沈殿物を濾過・乾
燥処理することにより、高い収率でブロック共重合体を
得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下
の実施例により得られた物質(モノマー材料、モノマ
ー、ポリマー)についての各種の特性は、下記のように
して測定した。
【0030】<測定法> (1) 1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペ
クトルは、「JEOLJNM EX−400スペクトロ
メーター」により測定した。重クロロホルム−d(CD
Cl3 )またはジメチルスルフォキシド−d6 (DMS
O−d6 )を溶媒として使用し、テトラメチルシラン
(TMS)を内部基準物質として使用した。
【0031】(2)IRスペクトルは、「JASCO
FTIR−5300スペクトロメーター」により測定し
た。 (3)融点(mp)は、「YANACO 微量融点測定
装置」により測定した。 (4)比旋光度([α]D )は、「JASCO DIP
−1000デジタル旋光計」(光源:ナトリウムラン
プ)により測定した(測定温度25℃)。 (5)円二色性スペクトル(以下、「CDスペクトル」
ともいう。)は、「JASCO J−720分光旋光
計」により測定した。
【0032】(6)数平均分子量(Mn)および多分散
性割合(分子量分布)(Mw/Mn)は、3つの連続的
なポリスチレンゲルカラム(TSK−ゲル、G5000
H,G4000HおよびG2500H)、並びに屈折率
(RI)および紫外線(UV)検出器を備えた「Tos
oh HPLC,HLC−8020システム」のゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、
ポリスチレン換算により求めた。溶離液として臭化リチ
ウムのDMF溶液(5.8mM)を使用し、流量を1.
0mL/分とした。
【0033】(7)熱分析は、セイコー機器「TG/D
TA 220」および「DSC 220C」で行った。 (8)ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱分析(D
SC)により測定した曲線の変曲点をとった(昇温速度
=10℃/分)。 (9)10%重量損失温度(Td10)は、熱重量分析
(TGA)により、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速
度の条件で測定した。
【0034】<調製例1(L−システインメチルエステ
ル塩酸塩の調製)>−10℃の温度条件下、メタノール
300mLに、塩化チオニル78mL(0.9モル)を
滴下し、当該混合物を10分間攪拌した。この混合物
に、L−システイン〔味の素(株)製〕36.35g
(300ミリモル)を添加し、当該混合物を室温で15
時間攪拌した。得られた反応混合物をロータリー蒸発器
によって濃縮し、残留分をエチルエーテル(300m
L)で数回にわたり洗浄することにより、粉状のL−シ
ステインメチルエステル塩酸塩46.3g(収率=90
%)を得た。得られたL−システインメチルエステル塩
酸塩について、 1H−NMRスペクトルおよび13C−N
MRスペクトルを測定した。結果は、次のとおりであ
る。
【0035】〔 1H−NMR(DMSO−d6 ,400
MHz)〕δ=2.96〜3.09(m,2H,−CH
2 −S−),3.34(m,1H,−SH),3.75
(s,3H,−COOCH3 ),4.19〜4.37
(m,1H,>CH−),6.35〜6.36(ブロー
ド,3H,HCl・NH2 −)ppm。
【0036】〔13C−NMR(DMSO−d6 ,400
MHz)〕δ=24.15,52.96,53.93,
169.18ppm。
【0037】<調製例2(4−ビニルベンゾイル塩化物
の調製)>文献(Ishizone,T.;Hira
o,A.;Nakahama,S.Macromole
cules 1989,22)に記載の方法に従って、
4−ビニルベンゾイル塩化物を合成した。
【0038】<合成例1(V−C−Mの合成)>調製例
1で得られたL−システインメチルエステル塩酸塩4.
28g(25ミリモル)をジクロロメタン75mL中に
分散させて懸濁液を調製し、温度0℃、窒素雰囲気下に
おいて、当該懸濁液に、トリエチルアミン7.30mL
(52.4ミリモル)を添加し、次いで、調製例2で得
られた4−ビニルベンゾイル塩化物4.17g(25ミ
リモル)がジクロロメタン25mL中に溶解されてなる
溶液を添加し、この混合物を0℃で30分間にわたり攪
拌した後、室温下に一晩放置した。得られた反応混合物
をロータリー蒸発器によって濃縮し、残留分を酢酸エチ
ル(200mL)で洗浄した後、濾過処理することによ
ってトリエチルアミン塩酸塩を除去した。ロータリー蒸
発器によって濾液を再度濃縮し、酢酸エチル/n−ヘキ
サン(2/1,体積比)により2回にわたり再結晶化す
ることにより、無色の固形物(V−C−M)4.16g
(収率=86%)を得た。
【0039】得られたV−C−Mについて、融点(m
p)、比旋光度([α]D )、 1H−NMRスペクト
ル、13C−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定
し、元素分析を行った。結果は、次のとおりである。
【0040】〔融点(mp)〕105〜106℃
【0041】〔比旋光度([α]D )〕 [α]D 25=−9.8°(c=1g/dL,DMF). [α]D 25=−2.4°(c=1g/dL,アセト
ン). [α]D 25=−2.9°(c=1g/dL,ジクロロメ
タン). [α]D 25=−5.2°(c=1g/dL,クロロホル
ム).
【0042】〔 1H−NMR(CDCl3 ,400MH
z)〕δ=1.41(t,J=9.2Hz,1H,−S
H),3.12〜3.16(m,2H,−CH2 −),
3.80(s,3H,−OCH3 ),5.07〜5.1
0(m,1H,−CH<),5.36〜6.79(m,
3H,CH2 =CH−),7.08(d,J=6.4H
z,1H,−C(O)−NH−),7.40〜7.86
(m,4H,−C6 4 −)ppm。 〔13C−NMR(CDCl3 ,100MHz)〕δ=2
7.01,52.96,53.93,116.29,1
26.43,127.49,132.55,135.8
8,141.20,166.55,170.74pp
m。
【0043】〔IR(KBr)〕3297,2575,
1736,1644,1535,1333,1221,
1188,996,924,858,779,694c
-1
【0044】〔Anal.Calcd.〕 C13153 NS:C=58.84,H=5.70,N
=5.28,S=12.09
【0045】〔Found.〕C=59.06,H=
5.77,N=5.15,S=11.83
【0046】上記のようにして得られたモノマーは、元
素分析とともに、 1H−NMR,13C−NMRおよびI
Rスペクトルにより、新規なメルカプト−オレフィンモ
ノマー(V−C−M)であることが確認された。
【0047】この合成例によれば、ジクロロメタン中に
おいて、トリエチルアミンの存在下に、L−システイン
メチルエステル塩酸塩と、4−ビニルベンゾイル塩化物
とを反応させることにより、V−C−Mを高い収率で合
成することができた。また、得られたV−C−Mは、再
結晶によって分離することができ、室温での安定性に優
れ、取り扱いが容易であった。
【0048】<実施例1>合成例1で得られたモノマー
(V−C−M)0.5ミリモルを重合管内に仕込み、こ
の重合管内に、AIBN(東京化成工業(株)製)2.
5mg(0.015ミリモル)と、DMF(乾燥溶剤)
1mLとを導入した。当該重合管を、冷却し、脱ガス
し、密封した後、60℃で20時間加熱することによ
り、V−C−Mをラジカル重付加させた。得られた反応
混合物をエチルエーテルに投入してポリマーを沈殿さ
せ、この沈殿物(エチルエーテル−不溶ポリマー)をメ
ンブランフィルター(Millipore LAWPO
4700ポアサイズ=0.45μm)で濾別した後、
40℃で12時間真空乾燥することにより、76%の収
率でポリマーを得た。
【0049】得られたポリマーについて、 1H−NMR
スペクトルおよびIRスペクトルを測定した。結果は、
次のとおりである。
【0050】〔 1H−NMR(CDCl3 ,400MH
z)〕δ=1.42(ブロード s,1H,−SH,ポ
リマー末端),1.91〜2.44(m,2H,−CH
2 −Ph),2.81〜3.33(m,4H,−CH 2
−S−CH2 −),3.78(s,3H,−C(O)O
CH3 ),5.05(ブロード s,1H,>CH
−),5.33〜6.78(m,3H,−CH2 =CH
−,ポリマー末端),7.11〜7.71(ブロード
m,5H,−C6 4 −,−NH−)ppm。
【0051】〔IR(KBr)〕3366,2951,
1742,1649,1611,1535,1499,
1310,1215,1019,858,855,71
0cm-1
【0052】<実施例2〜8>下記表1に示す処方に従
って、乾燥溶剤の種類および/またはモノマー濃度(乾
燥溶剤の使用量)を変更したこと以外は実施例1と同様
にして、本発明に係るポリマー〔ポリ(V−C−M)〕
を得た。得られたポリマーの各々について、収率、数平
均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)およびモ
ル旋光度([M]D )の測定結果を表1に併せて示す。
【0053】<実施例9〜12>下記表1に示す処方に
従って、AIBNの使用割合を変更(実施例9=1モル
%、実施例10=5モル%、実施例11=10モル%、
実施例12=30モル%)したこと以外は実施例1と同
様にして、本発明に係るポリマー〔ポリ(V−C−
M)〕を得た。得られたポリマーの各々について、収
率、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)
およびモル旋光度([M]D )の測定結果を表1に併せ
て示す。
【0054】
【表1】
【0055】a)条件:モノマー:V−C−M(0.5
ミリモル), 開始剤 :AIBN, 反応条件:60℃×20時間, b)エーテル不溶分 c)GPCによる(ポリスチレン換算) 溶離液:臭化リチウム(LiBr)のDMF溶液(5.
8mM) d)[M]D =[α]D ・Mw/100 ここで、Mwは、ポリマー繰り返し単位の分子量を表
し、[α]D は、旋光計によって25℃で測定された
(c=1.00g/dL,DMF)。 g)得られたポリマーは、部分的にDMFに不溶であっ
た。
【0056】実施例1〜8において、V−C−M(0.
5ミリモル)のラジカル重付加反応は、DMF、メタノ
ール、ジクロロメタンまたはクロロベンゼンからなる乾
燥溶剤中(1mLまたは0.5mL)において、開始剤
としてAIBN(3モル%)を使用することにより、6
0℃で20時間にわたって行われ、得られたポリマー
は、エチルエーテルに投入して析出させることにより分
離することができた。
【0057】実施例5〜8における重付加反応(モノマ
ー濃度=1.0M)によれば、数平均分子量(Mn)が
10,000〜17,000であるポリマーを定量的な
収率で得ることができた。実施例5〜8により得られた
ポリマーの数平均分子量(Mn)は、実施例1〜4によ
り得られたポリマーの数平均分子量(Mn)(6,90
0〜7,300)よりも高いものであった。
【0058】実施例1および実施例9〜12により得ら
れたポリマーについての収率および数平均分子量(M
n)の測定値から、ポリマーの収率および数平均分子量
(Mn)は、AIBNの使用割合の増加に伴って増加す
る傾向があり、また、[M]Dの絶対値は、数平均分子
量(Mn)に増加に伴ってわずかに増加した。
【0059】〔 1H−NMRスペクトル〕図1は、V−
C−Mおよび実施例1により得られたポリ(V−C−
M)の各々について、 1H−NMRスペクトル(400
MHz,CDCl3 )を示す。図1中、5.35ppm
および5.82ppmにおいてポリマー末端のビニル基
に割り当てられるシグナルが示され、1.42ppmに
おいてポリマー末端のメルカプト基に割り当てられるシ
グナルが示されている。なお、図1中、「*」は、ポリ
マー末端に由来するシグナルである。
【0060】ポリ(V−C−M)は、テレケリックポリ
マーであり、ポリマー末端のオレフィンプロトン(5.
35ppm)およびメチルエステルプロトン(3.78
ppm)に対するシグナルの 1H−NMR積分により、
重合度は12であると推定される。
【0061】〔ポストラジカル重付加〕ポリ(V−C−
M)のテレケリック構造を確認するために、DMF(1
M)中において、AIBN(10モル%)の存在下に、
60℃で2時間ポストラジカル重付加反応を行った。
【0062】図2は、実施例1により得られたポリ(V
−C−M)について、ポストラジカル重付加前後におけ
るGPCプロフィル〔溶離液:臭化リチウム(LiB
r)のDMF溶液(5.8mM)〕を示している。図2
(a)は、ポストラジカル重付加前におけるポリ(V−
C−M)(Mn=7,100,Mw/Mn=1.21)
のGPCプロフィルであり、図2(b)は、ポストラジ
カル重付加後におけるポリ(V−C−M)〔Mn=1
5,700,Mw/Mn=1.95〕のGPCプロフィ
ルである。図2(a)〜(b)に示したように、ポスト
ラジカル重付加により、ポリ(V−C−M)の数平均分
子量(Mn)は、7,100から15,700に増加し
ている。この結果から、実施例1により得られたポリ
(V−C−M)は、テレケリックポリマーであり、当該
テレケリックポリマーが、より高分子量のポリマーに変
化したことを示している。
【0063】〔V−C−Mおよびポリ(V−C−M)の
比旋光度〕図3は、V−C−Mおよびポリ(V−C−
M)の各々について、DMF−クロロホルムの混合溶媒
中におけるDMFの含有割合(50〜100%)と、モ
ル旋光度([M]D )との関係を示している。ここに、
モル旋光度([M]D )は、[M]D =[α]D ・Mw
/100〔Mwは、ポリマー繰り返し単位の分子量を表
し、[α]D は、旋光計によって25℃で測定された値
(c=1.00g/dL,DMF/クロロホルム)であ
る。〕で示される。図3(a)は、実施例10により得
られたポリ(V−C−M)(Mn=18,000,Mw
/Mn=1.76)における関係曲線であり、図3
(b)は、実施例1により得られたポリ(V−C−M)
(Mn=7,100,Mw/Mn=1.21)における
関係曲線である。また、図3(c)は、モノマーである
V−C−Mにおける関係を示している。
【0064】図3(a)および(b)に示したように、
ポリ(V−C−M)のモル旋光度([M]D )は、数平
均分子量(Mn)に関わらず、DMFの含有割合が86
%のときに極小値を示した。また、実施例10により得
られたポリ(V−C−M)(Mn=18,000)は、
実施例1により得られたポリ(V−C−M)(Mn=
7,100)に比べて、モル旋光度([M]D )が小さ
かった。また、図3(c)に示したように、V−C−M
におけるDMFの含有割合とモル旋光度([M]D )と
は直線関係を示している。
【0065】モル旋光度(比旋光度)に関するこれらの
結果は、カルボニル基と、アミドの水素原子との間の水
素結合により構成される規則的な高次構造に起因するも
のと考えられる。
【0066】〔V−C−Mおよびポリ(V−C−M)の
CDスペクトル〕図4は、実施例1により得られたポリ
(V−C−M)(Mn=7,100,Mw/Mn=1.
21)およびV−C−Mの各々について、クロロホルム
(0.01g/mL)中で測定されたCDスペクトルを
示す。図4に示したように、245nmにおけるポリ
(V−C−M)のコットン効果は、V−C−Mのコット
ン効果よりも大きい。このこと、および、前記モル旋光
度(比旋光度)の結果から、ポリ(V−C−M)は、ヘ
リカル構造のような規則的な高次構造を有していること
が示唆されている。ポリ(V−C−M)は、200℃ま
で明らかなガラス転移温度(Tg)を示さず、10%重
量損失温度(Td10)は、264〜275℃の範囲に
示された。
【0067】<調製例3(TrtMAの調製)>文献
(Chen,J.P.;Gao,J.P.;Wang,
Z.Y.J.Polym.Sci.,PartA:Po
lym.Chem.1997,35,9.)に記載の方
法に従って、TrtMAを合成した。
【0068】<実施例P1>合成例1で得られたモノマ
ー(V−C−M)1.33g(5.0ミリモル)をフラ
スコ内に仕込み、このフラスコ内に、AIBN(東京化
成工業(株)製)25mg(0.15ミリモル)と、D
MF(乾燥溶剤)10mLとを導入した。当該フラスコ
を、冷却し、脱ガスし、窒素雰囲気下、60℃で20時
間加熱することにより、V−C−Mをラジカル重付加さ
せた。得られた反応混合物をエチルエーテルに投入して
ポリマーを沈殿させ、この沈殿物(エチルエーテル−不
溶ポリマー)をメンブランフィルター(Millipo
re LAWPO 4700 ポアサイズ=0.45μ
m)で濾別した後、45℃で12時間真空乾燥すること
により、76%の収率でポリマーを得た。
【0069】得られたポリマーの数平均分子量(Mn)
は5,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.61、
比旋光度([α]D 25)は−9.0°、10%重量損失
温度(Td10)は251℃であり、当該ポリマーは、
200℃まで明らかなガラス転移温度(Tg)を示さな
かった。得られたポリマーは、オレフィン結合とメルカ
プト基とを末端に有するヘテロテレケリックポリマーで
あり、かつ、規則的な高次構造を有するものであった。
得られたポリマーについて、 1H−NMRスペクトルお
よびIRスペクトルを測定した。結果は、次のとおりで
ある。
【0070】〔 1H−NMR(CDCl3 ,400MH
z)〕δ=1.44(ブロード s,1H,−SH,ポ
リマー末端),1.93〜2.45(m,2H,−CH
2 −Ph),2.81〜3.33(m,4H,−CH 2
−S−CH2 −),3.78(s,3H,−C(O)O
CH3 ),5.05(ブロード s,1H,>CH
−),5.33〜6.78(m,3H,CH2 =CH
−,ポリマー末端),7.11〜7.71(ブロード
m,5H,−C6 4−,−NH−)ppm。
【0071】〔IR(KBr)〕3366,2951,
1742,1649,1611,1535,1499,
1310,1215,1019,858,855,71
0cm-1
【0072】<実施例P2>DMF(乾燥溶剤)の使用
量を5mLとしてモノマー濃度を1.0Mに変更したこ
と以外は実施例P1と同様にして、95%の収率でポリ
マー〔ポリ(V−C−M)〕を得た。得られたポリマー
の数平均分子量(Mn)は18,000、分子量分布
(Mw/Mn)は1.56、比旋光度([α]D 25)は
−10.5°、10%重量損失温度(Td10)は25
6℃であり、当該ポリマーは、200℃まで明らかなガ
ラス転移温度(Tg)を示さなかった。得られたポリマ
ーは、オレフィン結合とメルカプト基とを末端に有する
ヘテロテレケリックポリマーであり、かつ、規則的な高
次構造を有するものであった。
【0073】<実施例CP1>下記表2に示す処方に従
って、MMA〔東京化成工業(株)製〕50mg(0.
5ミリモル)と、実施例P1により得られたポリ(V−
C−M)(Mn=5,300,Mw/Mn=1.61)
66.3mg(0.25ミリモル)とを重合管内に仕込
み、この重合管内に、AIBN(東京化成工業(株)
製)1.2mg(0.0075ミリモル)と、DMF
(乾燥溶剤)0.5mLとを導入した。当該重合管を、
冷却し、脱ガスし、密封した後、60℃で20時間加熱
することにより、ポリ(V−C−M)の存在下にMMA
をラジカル重合させた。得られた反応混合物をエチルエ
ーテルに投入してポリマーを沈殿させ、この沈殿物(エ
チルエーテル−不溶ポリマー)をメンブランフィルター
(Millipore LAWPO 4700 ポアサ
イズ=0.45μm)で濾別した後、45℃で12時間
真空乾燥することにより、数平均分子量(Mn)=1
7,000、Mw/Mn=2.10のポリマー(ブロッ
ク共重合体)101.2g(収率=87%)を得た。
【0074】<実施例CP2>下記表2に示す処方に従
って、調製例3により得られたTrtMA164.2m
g(0.5ミリモル)と、実施例P1により得られたポ
リ(V−C−M)(Mn=5,300,Mw/Mn=
1.61)66.3mg(0.25ミリモル)とを重合
管内に仕込み、この重合管内に、AIBN(東京化成工
業(株)製)1.2mg(0.0075ミリモル)と、
DMF(乾燥溶剤)0.5mLとを導入した。当該重合
管を、冷却し、脱ガスし、密封した後、60℃で20時
間加熱することにより、ポリ(V−C−M)の存在下に
TrtMAをラジカル重合させた。得られた反応混合物
をメタノールに投入してポリマーを沈殿させ、この沈殿
物(メタノール−不溶ポリマー)をメンブランフィルタ
ー(MilliporeLAWPO 4700 ポアサ
イズ=0.45μm)で濾別した後、45℃で12時間
真空乾燥することにより、数平均分子量(Mn)=1
3,000、Mw/Mn=1.28のポリマー(ブロッ
ク共重合体)219mg(収率=95%)を得た。
【0075】<実施例CP3>下記表2に示す処方に従
って、MMA〔東京化成工業(株)製〕50mg(0.
5ミリモル)と、実施例P2により得られたポリ(V−
C−M)(Mn=18,000,Mw/Mn=1.5
6)66.3mg(0.25ミリモル)とを重合管内に
仕込み、この重合管内に、AIBN(東京化成工業
(株)製)1.2mg(0.0075ミリモル)と、D
MF(乾燥溶剤)0.5mLとを導入した。当該重合管
を、冷却し、脱ガスし、密封した後、60℃で20時間
加熱することにより、ポリ(V−C−M)の存在下にM
MAをラジカル重合させた。得られた反応混合物をエチ
ルエーテルに投入してポリマーを沈殿させ、この沈殿物
(エチルエーテル−不溶ポリマー)をメンブランフィル
ター(Millipore LAWPO 4700 ポ
アサイズ=0.45μm)で濾別した後、45℃で12
時間真空乾燥することにより、数平均分子量(Mn)=
26,800、Mw/Mn=1.98のポリマー(ブロ
ック共重合体)105mg(収率=90%)を得た。
【0076】<実施例CP4>下記表2に示す処方に従
って、調製例3により得られたTrtMA164.2m
g(0.5ミリモル)と、実施例P2により得られたポ
リ(V−C−M)(Mn=18,000,Mw/Mn=
1.56)66.3mg(0.25ミリモル)とを重合
管内に仕込み、この重合管内に、AIBN(東京化成工
業(株)製)1.2mg(0.0075ミリモル)と、
DMF(乾燥溶剤)0.5mLとを導入した。 当該重
合管を、冷却し、脱ガスし、密封した後、60℃で20
時間加熱することにより、ポリ(V−C−M)の存在下
にTrtMAをラジカル重合させた。得られた反応混合
物をメタノールに投入してポリマーを沈殿させ、この沈
殿物(メタノール−不溶ポリマー)をメンブランフィル
ター(MilliporeLAWPO 4700 ポア
サイズ=0.45μm)で濾別した後、45℃で12時
間真空乾燥することにより、ポリマー(ブロック共重合
体)210mg(収率=91%)を得た。
【0077】実施例CP1〜CP4により得られたポリ
マー(ブロック共重合体)の各々について、収率、共重
合体組成、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/
Mn)、比旋光度([α]D 25)および10%重量損失
温度(Td10)の測定値を表2に併せて示す。
【0078】
【表2】
【0079】a)条件:モノマー:MMAまたはTrt
MA(0.5ミリモル) ポリ(V−C−M)(0.25ミリモル) 供給モル比:モノマー/V−C−M(繰り返し単位)=
20/10 開始剤:AIBN(1.5モル% vs モノマー) 反応条件:60℃×20時間 b)GPCによる(ポリスチレン換算) 溶離液:臭化リチウム(LiBr)のDMF溶液(5.
8mM) c)旋光計によって25℃で測定された(c=1.00
g/dL,DMF) d)TGAにより測定した。 e)エチルエーテル不溶分 f)メタノール不溶分 g)検出されず
【0080】図5は、ポリ(V−C−M)および当該ポ
リ(V−C−M)の存在下にMMAを重合して得られた
ポリマーのGPCプロフィルを示している。図5(A)
は、実施例P1により得られたポリ(V−C−M)(M
n=5,300 Mw/Mn=1.61)におけるGP
Cプロフィルであり、図5(B)は、実施例CP1によ
り得られたポリマー(Mn=17,000,Mw/Mn
=2.10)におけるGPCプロフィルである。実施例
CP1により得られたポリマーの数平均分子量(Mn)
は、実施例P1により得られたポリ(V−C−M)の数
平均分子量(Mn)よりも高いものであった。
【0081】図6は、ポリ(V−C−M)および当該ポ
リ(V−C−M)の存在下にMMAを重合して得られた
ポリマーの 1H−NMRスペクトルを示している。図6
中、「*」は、ポリマー末端のビニル基およびメルカプ
ト基に由来するシグナルである。図6[A]は、実施例
P1により得られたポリ(V−C−M)(Mn=5,3
00 Mw/Mn=1.61)における 1H−NMRス
ペクトルであり、図6[B]は、実施例CP1により得
られたポリマー(Mn=17,000,Mw/Mn=
2.10)における 1H−NMRスペクトルである。
【0082】実施例CP1により得られたポリマーの 1
H−NMRスペクトル(図6[B])は、ポリ(V−C
−M)およびポリ(MMA)単位に基づく両方のシグナ
ルが認められる。これらの結果から、実施例CP1によ
り得られたポリマーは、(V−C−M)単位と、MMA
単位とのブロック共重合体であるといえる。(V−C−
M)とMMAの単位比は、4.98ppmにおける(V
−C−M)単位のメチンプロトンシグナルと、0.84
〜1.22ppmにおけるMMA単位のメチルプロトン
シグナルとの積分比から20:13であると計算され
る。
【0083】ポリ(V−C−M)の存在下に、TrtM
Aを重合させて得られるポリマーにおいて、(V−C−
M)とTrtMAの単位比は、(V−C−M)単位のメ
チンプロトンシグナルと、0.84〜1.22ppmに
おけるTrtMA単位のメチルプロトンシグナルとの積
分比から計算され、この単位比は、供給比から予測され
る値と殆ど同じであった。
【0084】ポリ(MMA)およびポリ(TrtMA)
は、それぞれ、エチルエーテルおよびメタノールの何れ
にも可溶である。これに対し、ポリ(V−C−M)の存
在下に、MMAまたはTrtMAを重合させて得られた
ポリマーは、エチルエーテルおよびメタノールの何れに
も不溶であった。このことからも、実施例CP1〜CP
4により得られたポリマーは、(V−C−M)単位と、
TrtMA単位とのブロック共重合体であることが明ら
かである。
【0085】〔ブロック共重合体の熱的性質〕図7は、
ポリ(V−C−M)の存在下にMMAを重合させて得ら
れたブロック共重合体、ポリ(MMA)およびポリ(V
−C−M)のそれぞれについて、TGAプロフィルを示
す。図7(A)は、実施例CP1により得られたMMA
単位を有するブロック共重合体(Mn=17,000,
Mw/Mn=2.10)のTGAプロフィル、図7
(B)は、ポリ(MMA)(Mn=47,000,Mw
/Mn=1.78)のTGAプロフィル、図7(C)
は、実施例P1により得られたポリ(V−C−M)(M
n=5,300,Mw/Mn=1.61)のTGAプロ
フィルである。図7に示す結果から、MMA単位を有す
るブロック共重合体は、ポリ(MMA)およびポリ(V
−C−M)の何れのポリマーよりも熱的安定性に優れて
いることが理解される。
【0086】図8は、ポリ(V−C−M)の存在下にT
rtMAを重合させて得られたブロック共重合体、ポリ
(TrtMA)およびポリ(V−C−M)のそれぞれに
ついて、TGAプロフィルを示す。図8(A)は、実施
例CP2により得られたTrtMAを有するブロック共
重合体(Mn=13,000,Mw/Mn=1.28)
のTGAプロフィル、図8(B)は、ポリ(TrtM
A)(Mn=7,100,Mw/Mn=1.80)のT
GAプロフィル、図8(C)は、実施例P1により得ら
れたポリ(V−C−M)(Mn=5,300,Mw/M
n=1.61)のTGAプロフィルである。
【0087】<実施例HY1〔ポリ(V−C−M)の加
水分解〕>実施例P2により得られたポリ(V−C−
M)(Mn=18,000,Mw/Mn=1.56)6
5mg(0.25ミリモル)を、水酸化ナトリウム水溶
液〔NaOH=40mg(1.0ミリモル=4当量),
2 O=1.0mL〕中に分散して懸濁液を調製した。
当該懸濁液を窒素雰囲気下、室温で5時間攪拌すること
により、反応混合物をクリアに変化させた。次いで、ク
リアに変化した反応混合物(反応溶液)にpHが2.0
になるまで濃塩酸を添加し、得られ混合物を、ジクロロ
メタン(10mL)によって3回にわたり抽出し、抽出
物を、無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、それをロー
タリー蒸発装置によって濃縮した。残留分を、エチルエ
ーテルに投入してポリマーを沈殿させ、この沈殿物(エ
チルエーテル−不溶ポリマー)をメンブランフィルター
(Millipore LAWPO 4700 ポアサ
イズ=0.45μm)で濾別した後、45℃で12時間
真空乾燥することにより、0.051g(収率=95
%)のポリマーを得た。
【0088】得られたポリマーの数平均分子量(Mn)
は17,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.8
8、比旋光度([α]D 25)は−10.0°(c=1g
/dL,DMF)であり、当該ポリマーの数平均分子量
(Mn)および比旋光度([α]D 25)は、ポリ(V−
C−M)のそれらと同程度の値であった。また、当該ポ
リマーのCDスペクトルの285.5nmにおける
[ψ]の値も、ポリ(V−C−M)の[ψ]の値と近似
していた。また、得られたポリマーについて、 1H−N
MRスペクトルおよびIRスペクトルを測定した。結果
は、次のとおりである。
【0089】〔 1H−NMR(DMSO,400MH
z)〕δ=2.31〜2.52(m,2H,−CH2
6 4 −),2.66〜3.23(m,4H,−CH
2 −S−CH2 −),3.61〜3.63(ブロード
s,3H,−C(O)OCH3 ),4.58〜4.69
(ブロード m,−CH<),7.11〜7.94(ブ
ロード m,4H,−C6 4 ),8.30〜8.43
(ブロード m,1H,−NH−),12.87〜1
2.89(ブロード s,1H,−COOH)ppm。
【0090】〔IR(KBr)〕3287,2938,
1732,1643,1537,1501,1191,
1019,857cm-1
【0091】下記式7は、実施例HY1における加水分
解の反応式を示しており、ポリ(V−C−M)は、Na
OHで加水分解されることにより、カルボキシル基を側
鎖に有するポリマーとなる。
【0092】
【化9】
【0093】図9は、加水分解の前後のポリマーの 1
−NMRスペクトルを示している。図9(A)は、実施
例P2により得られたポリ(V−C−M)(Mn=1
8,000 Mw/Mn=1.56)の 1H−NMRス
ペクトルであり、図9(B)は、実施例HY1(加水分
解)により得られたポリ[(V−C)74−(V−C−
M)26](Mn=17,300,Mw/Mn=1.8
8)の 1H−NMRスペクトルである。図9に示される
ように、加水分解により、メチルエステルシグナルの積
分比は26%に減少し、12.8ppmにおいてカルボ
キシルプロトンシグナルが現れた。
【0094】図10は、加水分解の前後のポリマーにお
けるIRスペクトル(KBr)を示している。図10
(A)は、実施例P2により得られたポリ(V−C−
M)(Mn=18,000 Mw/Mn=1.56)の
IRスペクトルであり、図10(B)は、実施例HY1
(加水分解)により得られたポリ[(V−C)74−(V
−C−M) 26](Mn=17300,Mw/Mn=1.
88)のIRスペクトルである。図10(B)に示され
るように、ポリ[(V−C)74−(V−C−M)26]の
IRスペクトルには、2900〜3400cm-1におい
て、カルボキシル基に基づく特性吸収が認められた。
【0095】<実施例OX1〔ポリ(V−C−M)の酸
化〕>実施例P2により得られたポリ(V−C−M)
(Mn=18,000,Mw/Mn=1.56)65m
g(0.25ミリモル)をジクロロメタン(1.0m
L)に溶解し、得られた溶液に、31%の過酸化水素水
109.7mg(1.0ミリモル=4当量)を添加し、
この混合物を25℃で24時間にわたり攪拌した。ジク
ロロメタンおよび過酸化水素は、反応混合物から蒸発し
た。次いで、残留分にDMF(0.5mL)を添加して
溶液を調製した。得られた溶液を、エチルエーテルに投
入してポリマーを沈殿させ、この沈殿物(エチルエーテ
ル−不溶ポリマー)をメンブランフィルター(Mill
ipore LAWPO 4700 ポアサイズ=0.
45μm)で濾別した後、45℃で12時間真空乾燥す
ることにより、0.445g(収率=72%)のポリマ
ーを得た。
【0096】得られたポリマーの数平均分子量(Mn)
は19,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.8
0、比旋光度([α]D 25)は−5.22°(c=1g
/dL,DMF)、10%重量損失温度(Td10)は
147℃であった。得られたポリマーの数平均分子量
(Mn)は、ポリ(V−C−M)の数平均分子量(M
n)と同程度の値であり、このことから、酸化反応の際
に、ポリマー鎖が切断されなかったことを示している。
また、得られたポリマーについて、 1H−NMRスペク
トルおよびIRスペクトルを測定した。結果は、次のと
おりである。
【0097】〔 1H−NMR(DMSO,400MH
z)〕δ=1.94〜2.53(m,2H,−CH2
6 4 −),2.75〜2.97(m,4H,−CH
2 −S−CH2 −および−CH2 −S(O)−CH
2−),3.31〜3.74(ブロード m,3H,−
C(O)OCH3 ),4.50〜4.98(ブロード
m,−CH<),8.80〜9.02(ブロードm,1
H,−NH−)ppm。
【0098】〔IR(KBr)〕3402,1736,
1648,1539,1502,1297,1228,
1125,1402,1024,860,670c
-1
【0099】下記式8は、実施例OX1における酸化反
応の反応式を示しており、ポリ(V−C−M)は、過酸
化水素(H2 2 )により酸化し、スルフォキシドおよ
びスルフォン基を主鎖に有するポリマーとなった。
【0100】
【化10】
【0101】図11は、酸化処理の前後のポリマーにお
ける 1H−NMRスペクトルを示している。図11
(A)は、実施例P2により得られたポリ(V−C−
M)(Mn=18,000 Mw/Mn=1.56)の
1H−NMRスペクトルであり、スルフィド基のα−メ
チレンプロトンおよびメチンプロトンが、それぞれ、
2.75〜2.97ppmおよび4.50〜4.58p
pmにおいて認められる。図11(B)は、実施例OX
1(酸化処理)により得られたポリマー(Mn=19,
500,Mw/Mn=1.80)の 1H−NMRスペク
トルであり、スルフォキシドおよびスルフォンのそれら
は、それぞれ、3.05〜3.16ppmおよび4.7
9〜4.98ppmにおいて認められる。
【0102】図12は、酸化処理の前後のポリマーにお
けるIRスペクトル(KBr)を示している。図12
(A)は、実施例P2により得られたポリ(V−C−
M)(Mn=18,000 Mw/Mn=1.56)の
IRスペクトルであり、図12(B)は、実施例OX1
(酸化処理)により得られたポリマー(Mn=19,5
00,Mw/Mn=1.80)のIRスペクトルであ
る。
【0103】酸化処理後のポリマーにおいて、スルフォ
キシドおよびスルフォン基に基づくピークの特性吸収
は、1042cm-1、1297cm-1および1125c
-1で認められた。そして、当該ポリマーにおけるスル
フィド、スルフォキシドおよびスルフォン部分の比は、
それぞれ、20%、48%および32%であった。
【0104】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、システインに
由来の新規かつ有用な光学活性モノマーを提供すること
ができる。請求項1の発明に係るV−C−Mは、室温で
の安定性に優れ、取り扱いが容易であり、容易かつ効率
的にラジカル自己重付加することができる。請求項2の
発明によれば、多様な機能および反応性を有し、規則的
な高次構造を有する新規かつ有用なテレケリックポリマ
ーを提供することができる。請求項3の発明によれば、
新規かつ有用なブロック共重合体を好適に製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】V−C−Mおよびポリ(V−C−M)の 1H−
NMRスペクトルを示す図である。
【図2】ポストラジカル重付加前後におけるポリ(V−
C−M)のGPCプロフィルを示す図である。
【図3】V−C−Mおよびポリ(V−C−M)の各々に
ついて、混合溶媒中におけるDMFの含有割合と、モル
旋光度([M]D )との関係を示す図である。
【図4】ポリ(V−C−M)およびV−C−Mについ
て、CDスペクトルを示す図である。
【図5】ポリ(V−C−M)および当該ポリ(V−C−
M)の存在下にMMAを重合して得られたポリマーのG
PCプロフィルを示す図である。
【図6】ポリ(V−C−M)および当該ポリ(V−C−
M)の存在下にMMAを重合して得られたポリマーの 1
H−NMRスペクトルを示す図である。
【図7】ポリ(V−C−M)の存在下にMMAを重合さ
せて得られたブロック共重合体、ポリ(MMA)および
ポリ(V−C−M)のそれぞれについて、TGAプロフ
ィルを示す図である。
【図8】ポリ(V−C−M)の存在下にTrtMAを重
合させて得られたブロック共重合体、ポリ(TrtM
A)およびポリ(V−C−M)のそれぞれについて、T
GAプロフィルを示す図である。
【図9】加水分解の前後のポリマーの 1H−NMRスペ
クトルを示す図である。
【図10】加水分解の前後のポリマーのIRスペクトル
を示す図である。
【図11】酸化処理の前後のポリマーの 1H−NMRス
ペクトルを示す図である。
【図12】酸化処理の前後のポリマーのIRスペクトル
を示す図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AB46 TA04 TB55 TC34 4J027 AD06 BA07 4J030 BA03 BA45 BB07 BC02 BC08 BC38 BF01 BF03 BF07 BF19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式1で表されるN−4−ビニルベン
    ゾイル−L−システインメチルエステル。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記式2で表されるポリ(N−4−ビニ
    ルベンゾイル−L−システインメチルエステル)。 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のポリ(N−4−ビニル
    ベンゾイル−L−システインメチルエステル)の存在下
    にラジカル重合性モノマーを重合させることを特徴とす
    るブロック共重合体の製造方法。
JP2000077659A 2000-03-21 2000-03-21 N−4−ビニルベンゾイル−l−システインメチルエステルおよびその重合体並びにブロック共重合体の製造方法 Pending JP2001261636A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61233636A (ja) * 1984-09-28 1986-10-17 ロレアル レチノイド形活性をもつ新規ナフタリン誘導体、その製法およびそれを含む医薬または化粧用組成物
JPH05208951A (ja) * 1991-06-22 1993-08-20 Bayer Ag 光学活性硫黄−含有アミノ酸誘導体、その製造、光学活性ポリマーを与えるその重合及びその利用

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Non-Patent Citations (1)

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Title
JPN6009058222, 講演要旨集 日本接着学会年次大会, 1999, 37th, p.139−140 *

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