JP2001261467A - セメント系硬化体の製造方法 - Google Patents
セメント系硬化体の製造方法Info
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B40/00—Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
- C04B40/02—Selection of the hardening environment
- C04B40/0231—Carbon dioxide hardening
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 養生後に到達した曲げ強さの最大値を、ほぼ
そのまま長期間に亘って維持することのできる高曲げ強
度で耐久性に優れたセメント系硬化体の製造方法を提供
する。 【解決手段】 セメント及び必要に応じて配合される無
機質粉末の合計量100重量部と、有機高分子系炭酸化促
進剤(例えば、エチレン−酢酸ビニル系エマルション)
2〜20重量部とを含む成形体を、炭酸化養生する。炭酸
化養生は、好ましくは、成形体の凝結開始時から水和材
令10日までの間に開始される。炭酸化養生の前に、更
に、水中養生または湿空養生を行なうのが好ましい。セ
メントとしては、ビーライト含有率の大きい低熱ポルト
ランドセメントまたは中庸熱ポルトランドセメントを用
いるのが好ましい。
そのまま長期間に亘って維持することのできる高曲げ強
度で耐久性に優れたセメント系硬化体の製造方法を提供
する。 【解決手段】 セメント及び必要に応じて配合される無
機質粉末の合計量100重量部と、有機高分子系炭酸化促
進剤(例えば、エチレン−酢酸ビニル系エマルション)
2〜20重量部とを含む成形体を、炭酸化養生する。炭酸
化養生は、好ましくは、成形体の凝結開始時から水和材
令10日までの間に開始される。炭酸化養生の前に、更
に、水中養生または湿空養生を行なうのが好ましい。セ
メントとしては、ビーライト含有率の大きい低熱ポルト
ランドセメントまたは中庸熱ポルトランドセメントを用
いるのが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間に亘って劣
化せずに大きな強度を保持することのできる耐久性に優
れたセメント系硬化体の製造方法に関する。
化せずに大きな強度を保持することのできる耐久性に優
れたセメント系硬化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭酸ガス中でセメント硬化体を養
生して、強度の向上を図る技術が知られている。例え
ば、特開平6−263562号公報には、セメントと骨
材と水とを混練して得られるセメント硬化体を成形し
て、前養生を行ない、脱型した後、所定の期間、炭酸ガ
ス雰囲気中で養生することによって、高強度セメント硬
化体を得る技術が開示されている。
生して、強度の向上を図る技術が知られている。例え
ば、特開平6−263562号公報には、セメントと骨
材と水とを混練して得られるセメント硬化体を成形し
て、前養生を行ない、脱型した後、所定の期間、炭酸ガ
ス雰囲気中で養生することによって、高強度セメント硬
化体を得る技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報には、炭酸ガ
ス養生を行なうと、養生しない場合に比べて、セメント
硬化体の曲げ強度が大きくなることが示されている。し
かしながら、本発明者は、炭酸ガス養生を施すと、一時
的に最大値に達したセメント系硬化体の曲げ強度が、長
期においては時間の経過とともに低下していくことを見
出した。そこで、本発明は、高曲げ強度であるととも
に、炭酸ガス養生を施した場合に、曲げ強度の最大値を
そのまま長期間維持することのできるような耐久性に優
れたセメント系硬化体の製造方法を提供することを目的
とする。
ス養生を行なうと、養生しない場合に比べて、セメント
硬化体の曲げ強度が大きくなることが示されている。し
かしながら、本発明者は、炭酸ガス養生を施すと、一時
的に最大値に達したセメント系硬化体の曲げ強度が、長
期においては時間の経過とともに低下していくことを見
出した。そこで、本発明は、高曲げ強度であるととも
に、炭酸ガス養生を施した場合に、曲げ強度の最大値を
そのまま長期間維持することのできるような耐久性に優
れたセメント系硬化体の製造方法を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、有機高分子の中に、
セメント系硬化体の炭酸化養生における炭酸化を促進す
るものがあること、及び、これらはビーライトの水和を
促進するものでもあること等を見出した。そして、セメ
ントを含む成形体に炭酸化養生を施す前に、成形体の材
料として該有機高分子系炭酸化促進剤を配合しておけ
ば、炭酸化養生によって成形体(硬化体)の強度が向上
して高曲げ強度のセメント系硬化体が得られるととも
に、強度が最大値に達した後においても、強度が、時間
の経過とともに低下していくことなく、長期間に亘って
高い値を維持することを見出し、本発明を完成した。
解決するために鋭意検討した結果、有機高分子の中に、
セメント系硬化体の炭酸化養生における炭酸化を促進す
るものがあること、及び、これらはビーライトの水和を
促進するものでもあること等を見出した。そして、セメ
ントを含む成形体に炭酸化養生を施す前に、成形体の材
料として該有機高分子系炭酸化促進剤を配合しておけ
ば、炭酸化養生によって成形体(硬化体)の強度が向上
して高曲げ強度のセメント系硬化体が得られるととも
に、強度が最大値に達した後においても、強度が、時間
の経過とともに低下していくことなく、長期間に亘って
高い値を維持することを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明のセメント系硬化体の製
造方法は、セメント及び必要に応じて配合される無機質
粉末と、有機高分子系炭酸化促進剤(例えば、エチレン
−酢酸ビニル系エマルション等)とを含む成形体を、炭
酸化養生することを特徴とする(請求項1)。このよう
に予めセメント等と共に有機高分子系炭酸化促進剤を配
合しておくことによって、炭酸化養生後のセメント系硬
化体の強度(特に曲げ強度)を、長期間に亘って高く維
持することができる。ここで、上記有機高分子系炭酸化
促進剤の含量は、通常、固形分に換算して、上記セメン
ト及び必要に応じて配合される無機質粉末の合計量100
重量部に対して2〜20重量部である(請求項2)。上記
炭酸化養生は、通常、遅くとも水和材令10日以内に開始
される(請求項3)。なお、炭酸化養生の前に、水中養
生または湿空養生による前養生を行なうと、更に強度が
向上する(請求項4)。上記成形体中のビーライトの含
有率は、好ましくは、5重量%以上である(請求項
5)。上記セメント及び必要に応じて配合される無機質
粉末の合計量中のビーライトの含有率は、好ましくは、
30重量%以上である(請求項6)。上記有機高分子系炭
酸化促進剤は、ビーライトの水和促進剤でもあるものが
好ましい(請求項7)。
造方法は、セメント及び必要に応じて配合される無機質
粉末と、有機高分子系炭酸化促進剤(例えば、エチレン
−酢酸ビニル系エマルション等)とを含む成形体を、炭
酸化養生することを特徴とする(請求項1)。このよう
に予めセメント等と共に有機高分子系炭酸化促進剤を配
合しておくことによって、炭酸化養生後のセメント系硬
化体の強度(特に曲げ強度)を、長期間に亘って高く維
持することができる。ここで、上記有機高分子系炭酸化
促進剤の含量は、通常、固形分に換算して、上記セメン
ト及び必要に応じて配合される無機質粉末の合計量100
重量部に対して2〜20重量部である(請求項2)。上記
炭酸化養生は、通常、遅くとも水和材令10日以内に開始
される(請求項3)。なお、炭酸化養生の前に、水中養
生または湿空養生による前養生を行なうと、更に強度が
向上する(請求項4)。上記成形体中のビーライトの含
有率は、好ましくは、5重量%以上である(請求項
5)。上記セメント及び必要に応じて配合される無機質
粉末の合計量中のビーライトの含有率は、好ましくは、
30重量%以上である(請求項6)。上記有機高分子系炭
酸化促進剤は、ビーライトの水和促進剤でもあるものが
好ましい(請求項7)。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いるセメントとして
は、特に限定されるものではないが、例えば、低熱ポル
トランドセメント(高ビーライト系セメント)、中庸熱
ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント
や、ホワイトセメント、遅硬性セメント等が挙げられ
る。中でも、本発明の効果(長期間に亘る高強度の維
持)に優れる点で、低熱ポルトランドセメント及び中庸
熱ポルトランドセメントが好ましく、特に、低熱ポルト
ランドセメントが好ましい。低熱ポルトランドセメント
は、通常、40重量%以上のビーライトを含む。中庸熱ポ
ルトランドセメントは、通常、30重量%以上のビーライ
トを含む。
は、特に限定されるものではないが、例えば、低熱ポル
トランドセメント(高ビーライト系セメント)、中庸熱
ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント、早
強ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント
や、ホワイトセメント、遅硬性セメント等が挙げられ
る。中でも、本発明の効果(長期間に亘る高強度の維
持)に優れる点で、低熱ポルトランドセメント及び中庸
熱ポルトランドセメントが好ましく、特に、低熱ポルト
ランドセメントが好ましい。低熱ポルトランドセメント
は、通常、40重量%以上のビーライトを含む。中庸熱ポ
ルトランドセメントは、通常、30重量%以上のビーライ
トを含む。
【0007】セメントと共に必要に応じて配合される無
機質粉末としては、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、
石灰石粉、珪石粉、シリカフューム、ビーライト(2CaO
・SiO2)を多量に含む天然物や人工物等から選ばれる一
種以上からなるものが用いられる。無機質粉末の配合量
は、通常、セメント100重量部に対して30重量部以下で
ある。
機質粉末としては、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、
石灰石粉、珪石粉、シリカフューム、ビーライト(2CaO
・SiO2)を多量に含む天然物や人工物等から選ばれる一
種以上からなるものが用いられる。無機質粉末の配合量
は、通常、セメント100重量部に対して30重量部以下で
ある。
【0008】本発明においては、成形体中のビーライト
の含有率が高いことが好ましい。例えば、ビーライトの
含有率は、セメント系硬化体中の重量割合で5重量%以
上となるように調整するのが好ましい。該含有率は、特
に好ましくは10重量%以上である。該含有率が5重量%
以上であると、炭酸化養生した場合、特に優れた高曲げ
強度の発現が見られる。セメント系硬化体中のビーライ
トの含有率を5重量%以上にするには、セメントとし
て、低熱ポルトランドセメントまたは中庸熱ポルトラン
ドセメントを用いるか、あるいは、セメントと共に用い
る無機質粉末として、高含有率のビーライトを含むもの
(例えば、合成ビーライト)を用いればよい。セメント
及び必要に応じて配合される無機質粉末の合計量中のビ
ーライトの含有率は、好ましくは30重量%以上、特に好
ましくは40重量%以上である。なお、ビーライトと本発
明の有機質高分子系炭酸化促進剤の併用によって、炭酸
化養生でのビーライトの水和が促進される場合もあるこ
とは、後述の実施例中の参考例1〜2、及び図2に示
す。
の含有率が高いことが好ましい。例えば、ビーライトの
含有率は、セメント系硬化体中の重量割合で5重量%以
上となるように調整するのが好ましい。該含有率は、特
に好ましくは10重量%以上である。該含有率が5重量%
以上であると、炭酸化養生した場合、特に優れた高曲げ
強度の発現が見られる。セメント系硬化体中のビーライ
トの含有率を5重量%以上にするには、セメントとし
て、低熱ポルトランドセメントまたは中庸熱ポルトラン
ドセメントを用いるか、あるいは、セメントと共に用い
る無機質粉末として、高含有率のビーライトを含むもの
(例えば、合成ビーライト)を用いればよい。セメント
及び必要に応じて配合される無機質粉末の合計量中のビ
ーライトの含有率は、好ましくは30重量%以上、特に好
ましくは40重量%以上である。なお、ビーライトと本発
明の有機質高分子系炭酸化促進剤の併用によって、炭酸
化養生でのビーライトの水和が促進される場合もあるこ
とは、後述の実施例中の参考例1〜2、及び図2に示
す。
【0009】セメント及び必要に応じて配合される無機
質粉末の合計量中のアルミネート相(3CaO・Al2O3)の
含有率は、好ましくは8重量%以下、特に好ましくは6重
量%以下である。アルミネート相(3CaO・Al2O3)の含
有率が大きいと、有機高分子系炭酸化促進剤の特性に悪
影響を及ぼす。3CaO・Al2O3の含有率が8重量%以下のセ
メントとしては、例えば、JIS規格の中庸熱ポルトラ
ンドセメントが挙げられる。該含有率が6重量%以下の
セメントとしては、例えば、JIS規格の低熱ポルトラ
ンドセメントが挙げられる。
質粉末の合計量中のアルミネート相(3CaO・Al2O3)の
含有率は、好ましくは8重量%以下、特に好ましくは6重
量%以下である。アルミネート相(3CaO・Al2O3)の含
有率が大きいと、有機高分子系炭酸化促進剤の特性に悪
影響を及ぼす。3CaO・Al2O3の含有率が8重量%以下のセ
メントとしては、例えば、JIS規格の中庸熱ポルトラ
ンドセメントが挙げられる。該含有率が6重量%以下の
セメントとしては、例えば、JIS規格の低熱ポルトラ
ンドセメントが挙げられる。
【0010】本発明で用いる有機高分子系炭酸化促進剤
としては、例えば、水性ポリマーディスパージョン、再
乳化形粉末樹脂(粉末エマルション)、水溶性ポリマー
等のうちのいくつかが挙げられる。なお、本明細書中に
おいて、「有機高分子系炭酸化促進剤」の語は、炭酸化
養生におけるセメント系硬化体の初期(具体的には、少
なくとも、温度20℃、湿度60%、炭酸ガス濃度10%の雰
囲気下において、炭酸化養生の開始時点から、概ね2〜
3週間後までの期間)の炭酸ガス吸収量を増加させるこ
とのできる作用を有するポリマーを総称する意で用い
る。有機高分子系炭酸化促進剤を用いることによってセ
メント系硬化体の炭酸化ガス吸収量が初期に増大する
(炭酸化が促進される)ことは、後述の実施例中の参考
例3〜4、及び図3に示す。
としては、例えば、水性ポリマーディスパージョン、再
乳化形粉末樹脂(粉末エマルション)、水溶性ポリマー
等のうちのいくつかが挙げられる。なお、本明細書中に
おいて、「有機高分子系炭酸化促進剤」の語は、炭酸化
養生におけるセメント系硬化体の初期(具体的には、少
なくとも、温度20℃、湿度60%、炭酸ガス濃度10%の雰
囲気下において、炭酸化養生の開始時点から、概ね2〜
3週間後までの期間)の炭酸ガス吸収量を増加させるこ
とのできる作用を有するポリマーを総称する意で用い
る。有機高分子系炭酸化促進剤を用いることによってセ
メント系硬化体の炭酸化ガス吸収量が初期に増大する
(炭酸化が促進される)ことは、後述の実施例中の参考
例3〜4、及び図3に示す。
【0011】水性ポリマーディスパージョンにおいて
は、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性エマル
ションや、スチレンブタジエンゴム等の合成ゴムラテッ
クスが挙げられる。再乳化形粉末樹脂(粉末エマルショ
ン)においては、例えば、ポリアクリル酸エステル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニルビニルバーサ
テート(VAVeoVa)等が挙げられる。水溶性ポリマーに
おいては、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポ
リビニルアルコール等が挙げられる。
は、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性エマル
ションや、スチレンブタジエンゴム等の合成ゴムラテッ
クスが挙げられる。再乳化形粉末樹脂(粉末エマルショ
ン)においては、例えば、ポリアクリル酸エステル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニルビニルバーサ
テート(VAVeoVa)等が挙げられる。水溶性ポリマーに
おいては、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポ
リビニルアルコール等が挙げられる。
【0012】有機高分子系炭酸化促進剤の添加量は、固
形分に換算して、セメント100重量部に対して、通常、2
〜20重量部、好ましくは3〜15重量部である。該添加量
が2重量部未満であると、長期間に亘って高い強度を保
持し難くなり、20重量部を超えると、高コストとなり、
実用的でない。
形分に換算して、セメント100重量部に対して、通常、2
〜20重量部、好ましくは3〜15重量部である。該添加量
が2重量部未満であると、長期間に亘って高い強度を保
持し難くなり、20重量部を超えると、高コストとなり、
実用的でない。
【0013】セメント等と共に配合可能な他の材料とし
ては、粗骨材、細骨材、補強用繊維質材料、各種混和剤
等が挙げられる。粗骨材は、任意成分であって、例え
ば、粒径2.5〜30mm程度の砂利、砕石、軽量骨材または
これらの混合物等が挙げられる。
ては、粗骨材、細骨材、補強用繊維質材料、各種混和剤
等が挙げられる。粗骨材は、任意成分であって、例え
ば、粒径2.5〜30mm程度の砂利、砕石、軽量骨材または
これらの混合物等が挙げられる。
【0014】細骨材は、粗骨材よりも粒径の小さな骨材
であって、例えば、川砂、海砂、山砂、砕砂、軽量骨材
またはこれらの混合物等が挙げられる。細骨材の配合量
は、セメント及び必要に応じて配合される無機質粉末の
合計量100重量部に対して、通常、30〜400重量部程度で
ある。細骨材を配合することによって、セメント系硬化
体の収縮を抑制することができる。
であって、例えば、川砂、海砂、山砂、砕砂、軽量骨材
またはこれらの混合物等が挙げられる。細骨材の配合量
は、セメント及び必要に応じて配合される無機質粉末の
合計量100重量部に対して、通常、30〜400重量部程度で
ある。細骨材を配合することによって、セメント系硬化
体の収縮を抑制することができる。
【0015】補強用繊維質材料としては、Eガラス、有
機質繊維、無機質繊維等が用いられる。混和剤として
は、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減
水剤、水和促進剤、水和遅延剤、乾燥収縮低減剤、増粘
剤等が挙げられる。混和剤の種類及び配合量は、混和剤
以外の材料の種類及び配合量や、セメント系硬化体の用
途を考慮して、適宜定めればよい。
機質繊維、無機質繊維等が用いられる。混和剤として
は、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減
水剤、水和促進剤、水和遅延剤、乾燥収縮低減剤、増粘
剤等が挙げられる。混和剤の種類及び配合量は、混和剤
以外の材料の種類及び配合量や、セメント系硬化体の用
途を考慮して、適宜定めればよい。
【0016】水(混練水)の量は、特に限定されるもの
ではないが、好ましくは、水セメント比で0.30〜0.60、
より好ましくは0.40〜0.50である。水セメント比が0.30
未満であると、炭酸化が進み難くなることによって、炭
酸化養生による効果が十分得られなくなるおそれがあ
り、0.60を超えると、強度の低下やブリーディングを招
くおそれがある。なお、本明細書中で「水セメント比」
とは、「水」の重量(W)を、「セメント及び必要に応
じて配合される無機質粉末」の重量(C)で割った比率
(W/C)をいう。
ではないが、好ましくは、水セメント比で0.30〜0.60、
より好ましくは0.40〜0.50である。水セメント比が0.30
未満であると、炭酸化が進み難くなることによって、炭
酸化養生による効果が十分得られなくなるおそれがあ
り、0.60を超えると、強度の低下やブリーディングを招
くおそれがある。なお、本明細書中で「水セメント比」
とは、「水」の重量(W)を、「セメント及び必要に応
じて配合される無機質粉末」の重量(C)で割った比率
(W/C)をいう。
【0017】各材料の混練に用いるミキサとしては、特
に限定されるものではなく、パンタイプミキサ、二軸ミ
キサ等の慣用のミキサを用いればよい。混練方法として
は、全ての材料を一括してミキサに投入し、混練しても
よいし、水、有機高分子系炭酸化促進剤、混和剤以外の
材料をミキサに投入して空練りした後に、水等を投入し
て混練してもよい。混練後、混練物を所定の型枠に投入
する。型枠に投入された混練物に対して、外部振動を加
えたり、加圧装置等で加圧してもよい。
に限定されるものではなく、パンタイプミキサ、二軸ミ
キサ等の慣用のミキサを用いればよい。混練方法として
は、全ての材料を一括してミキサに投入し、混練しても
よいし、水、有機高分子系炭酸化促進剤、混和剤以外の
材料をミキサに投入して空練りした後に、水等を投入し
て混練してもよい。混練後、混練物を所定の型枠に投入
する。型枠に投入された混練物に対して、外部振動を加
えたり、加圧装置等で加圧してもよい。
【0018】混練物は、通常、型枠に投入後、10〜40時
間程度(通常、1日程度)で脱型して成形体とし、その
後、本発明の養生を行なう。なお、押出成形等のよう
な、型枠を用いずに成形体を得る方法もある。養生は、
好ましくは、遅くとも成形体の水和材令10日以内、より
好ましくは水和材令7日以内に開始する炭酸化養生を含
む。
間程度(通常、1日程度)で脱型して成形体とし、その
後、本発明の養生を行なう。なお、押出成形等のよう
な、型枠を用いずに成形体を得る方法もある。養生は、
好ましくは、遅くとも成形体の水和材令10日以内、より
好ましくは水和材令7日以内に開始する炭酸化養生を含
む。
【0019】炭酸化養生は、通常、気中養生として行な
われるが、必要に応じて、湿空あるいは蒸気養生を組み
合わせて行なってもよい。気中養生の場合、成形体は、
炭酸ガス(CO2)濃度が1〜100%、好ましくは3〜100%
の条件下で、炭酸化される。養生時の温度は、特に限定
されないが、通常、10〜80℃程度である。養生時の湿度
(RH)は、特に限定されないが、通常、50〜90%程度で
ある。なお、本発明においては、温度を特に調整しなく
ても、室温(10〜30℃)付近の炭酸化養生によって、所
望の強度を有するセメント系硬化体を得ることができる
が、適度に加熱すると、養生期間が短縮できるので好ま
しい。
われるが、必要に応じて、湿空あるいは蒸気養生を組み
合わせて行なってもよい。気中養生の場合、成形体は、
炭酸ガス(CO2)濃度が1〜100%、好ましくは3〜100%
の条件下で、炭酸化される。養生時の温度は、特に限定
されないが、通常、10〜80℃程度である。養生時の湿度
(RH)は、特に限定されないが、通常、50〜90%程度で
ある。なお、本発明においては、温度を特に調整しなく
ても、室温(10〜30℃)付近の炭酸化養生によって、所
望の強度を有するセメント系硬化体を得ることができる
が、適度に加熱すると、養生期間が短縮できるので好ま
しい。
【0020】気中あるいは湿空で炭酸化養生をする場合
の養生時間は、炭酸ガス濃度等の諸条件を考慮して定め
られる。例えば、炭酸ガス濃度10%、温度20℃、湿度
(RH)60%の場合で、4〜10日程度である。前述のよう
に、炭酸化養生を開始する時期は、遅くとも成形体の水
和材令10日以内であることが好ましい。これを過ぎる
と、炭酸化養生の効果が得られ難くなる。
の養生時間は、炭酸ガス濃度等の諸条件を考慮して定め
られる。例えば、炭酸ガス濃度10%、温度20℃、湿度
(RH)60%の場合で、4〜10日程度である。前述のよう
に、炭酸化養生を開始する時期は、遅くとも成形体の水
和材令10日以内であることが好ましい。これを過ぎる
と、炭酸化養生の効果が得られ難くなる。
【0021】本発明では、炭酸化養生の前に、水中養生
または湿空養生の工程を加えるのが好ましい。水中養生
または湿空養生は、通常、脱型直後または成形直後か
ら、1〜10日程度、好ましくは3〜10日程度行なわれる。
水中養生や湿空養生等の前養生を行なうことによって、
炭酸化養生によるセメント系硬化体の強度のより一層の
向上を図ることができる。なお、湿空養生は、通常、湿
度(RH)90%以上、温度20〜60℃程度の雰囲気下で行なわ
れる。
または湿空養生の工程を加えるのが好ましい。水中養生
または湿空養生は、通常、脱型直後または成形直後か
ら、1〜10日程度、好ましくは3〜10日程度行なわれる。
水中養生や湿空養生等の前養生を行なうことによって、
炭酸化養生によるセメント系硬化体の強度のより一層の
向上を図ることができる。なお、湿空養生は、通常、湿
度(RH)90%以上、温度20〜60℃程度の雰囲気下で行なわ
れる。
【0022】
【実施例】[実施例1〜8、比較例1〜5]以下のよう
に4cm×4cm×16cmのモルタル硬化体を作製し、所定の養
生を施した後、促進中性化の条件下で、経時的に強度
(曲げ強さ等)を測定した。モルタル硬化体の作製方法
は、JIS R5201に準拠した。モルタル硬化体の養生条件
は、型枠に混練物を投入後、脱型するまでの1日間を、
湿空養生(20℃、湿度(RH)90%以上)とし、その後、水
中養生(20℃)または炭酸化養生(20℃、湿度(RH)60
%、炭酸ガス濃度10%)またはそれらの組み合わせとし
た。促進中性化試験は、セメント系硬化体の強度の耐久
性を評価するためのものである。具体的には、高炭酸ガ
ス濃度下(20℃、湿度(RH)60%、炭酸ガス濃度10%)に
おける強度(曲げ強さ等)の経時的変化を測定した。
に4cm×4cm×16cmのモルタル硬化体を作製し、所定の養
生を施した後、促進中性化の条件下で、経時的に強度
(曲げ強さ等)を測定した。モルタル硬化体の作製方法
は、JIS R5201に準拠した。モルタル硬化体の養生条件
は、型枠に混練物を投入後、脱型するまでの1日間を、
湿空養生(20℃、湿度(RH)90%以上)とし、その後、水
中養生(20℃)または炭酸化養生(20℃、湿度(RH)60
%、炭酸ガス濃度10%)またはそれらの組み合わせとし
た。促進中性化試験は、セメント系硬化体の強度の耐久
性を評価するためのものである。具体的には、高炭酸ガ
ス濃度下(20℃、湿度(RH)60%、炭酸ガス濃度10%)に
おける強度(曲げ強さ等)の経時的変化を測定した。
【0023】(1)材料 セメント系硬化体を作製するために、以下の材料を用い
た。 セメント (N)普通ポルトランドセメント; (L)低熱ポルトランドセメント(ビーライト含有率が
51%の高ビーライト系セメント) 無機質粉末:石灰石粉(ブレーン比表面積:4,500cm2
/g) 細骨材 JIS R5201標準砂 有機高分子系炭酸化促進剤(ポリマー) (A)エチレン−酢酸ビニル(EVA)系エマルション
(電気化学工業社製、商品名:「83PLD」、主ポリマー
成分のエチレン−酢酸ビニル共重合体の他、副ポリマー
成分としてポリビニルアルコールを含む。); (B)ポリアクリル酸エステル(PAE)系再乳化樹脂
(クラリアントポリマー社製、商品名:LDM7972P); (C)ポリアクリル酸エステル(PAE)系エマルション
(東亜合成化学社製); (D)エチレン−酢酸ビニル(EVA)系エマルション
(電気化学工業社製、「83PLD」(商品名)の主ポリマ
ー成分のみからなるエマルション) 混練水 水道水を使用した。
た。 セメント (N)普通ポルトランドセメント; (L)低熱ポルトランドセメント(ビーライト含有率が
51%の高ビーライト系セメント) 無機質粉末:石灰石粉(ブレーン比表面積:4,500cm2
/g) 細骨材 JIS R5201標準砂 有機高分子系炭酸化促進剤(ポリマー) (A)エチレン−酢酸ビニル(EVA)系エマルション
(電気化学工業社製、商品名:「83PLD」、主ポリマー
成分のエチレン−酢酸ビニル共重合体の他、副ポリマー
成分としてポリビニルアルコールを含む。); (B)ポリアクリル酸エステル(PAE)系再乳化樹脂
(クラリアントポリマー社製、商品名:LDM7972P); (C)ポリアクリル酸エステル(PAE)系エマルション
(東亜合成化学社製); (D)エチレン−酢酸ビニル(EVA)系エマルション
(電気化学工業社製、「83PLD」(商品名)の主ポリマ
ー成分のみからなるエマルション) 混練水 水道水を使用した。
【0024】(2)配合割合及び養生条件 各材料の配合割合(重量部)及び養生条件は、表1の通
りである。なお、表1中の「養生条件」は、型枠内で1
日間湿空養生した後、脱型し、その後に行なった養生方
法を記載したものである。例えば、「水中3日+炭酸化
1週間」(実施例1)は、型枠内で1日間湿空養生して
脱型後、3日間水中養生し、その後、1週間炭酸化養生
を行なったことを意味する。
りである。なお、表1中の「養生条件」は、型枠内で1
日間湿空養生した後、脱型し、その後に行なった養生方
法を記載したものである。例えば、「水中3日+炭酸化
1週間」(実施例1)は、型枠内で1日間湿空養生して
脱型後、3日間水中養生し、その後、1週間炭酸化養生
を行なったことを意味する。
【0025】
【表1】
【0026】(3)実験結果 実施例1、比較例1 実施例1及び比較例1のセメント系硬化体について、曲
げ強さを測定した結果を表2に示す。表2中、「促進中
性化なし」とは、炭酸化養生の終了後、炭酸ガス濃度を
調整しない空気中(20℃、湿度(RH)60%、炭酸ガス濃度
0.03%)に放置したことを示す。「促進中性化あり」と
は、炭酸化養生の終了後、促進中性化の条件下(20℃、
湿度(RH)60%、炭酸ガス濃度10%)に放置したことを示
す。なお、本実験例においては、炭酸化養生の条件と、
促進中性化の条件とが、全く同一となっているが、以下
の表2〜表5中に記載した経過時間は、養生終了時点
(促進中性化試験開始時点)を基準時(始点)としてい
る。
げ強さを測定した結果を表2に示す。表2中、「促進中
性化なし」とは、炭酸化養生の終了後、炭酸ガス濃度を
調整しない空気中(20℃、湿度(RH)60%、炭酸ガス濃度
0.03%)に放置したことを示す。「促進中性化あり」と
は、炭酸化養生の終了後、促進中性化の条件下(20℃、
湿度(RH)60%、炭酸ガス濃度10%)に放置したことを示
す。なお、本実験例においては、炭酸化養生の条件と、
促進中性化の条件とが、全く同一となっているが、以下
の表2〜表5中に記載した経過時間は、養生終了時点
(促進中性化試験開始時点)を基準時(始点)としてい
る。
【0027】
【表2】
【0028】表2から、有機高分子系炭酸化促進剤を含
む実施例1のセメント系硬化体では、「促進中性化あり
(高炭酸ガス雰囲気)」の条件下で得られた硬化体の方
が、「促進中性化なし(通常の空気中)」の条件下で得
られた硬化体よりも、大きな曲げ強度を得ているのに対
し、有機高分子系炭酸化促進剤を含まない比較例1のセ
メント系硬化体では、逆に、「促進中性化あり」の硬化
体の方が、「促進中性化なし」の硬化体よりも、曲げ強
度が劣っていることがわかる。
む実施例1のセメント系硬化体では、「促進中性化あり
(高炭酸ガス雰囲気)」の条件下で得られた硬化体の方
が、「促進中性化なし(通常の空気中)」の条件下で得
られた硬化体よりも、大きな曲げ強度を得ているのに対
し、有機高分子系炭酸化促進剤を含まない比較例1のセ
メント系硬化体では、逆に、「促進中性化あり」の硬化
体の方が、「促進中性化なし」の硬化体よりも、曲げ強
度が劣っていることがわかる。
【0029】実施例2、比較例2〜4 実施例2及び比較例2〜4のセメント系硬化体につい
て、曲げ強さを測定した結果を表3及び表4に示す。
て、曲げ強さを測定した結果を表3及び表4に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】表3及び表4の曲げ強さの数値を、図1に
示す。図1から、次のことがわかる。実施例2では、材
料に有機高分子系炭酸化促進剤を含み、かつ、炭酸化養
生前に水中養生を施しているため、曲げ強さの最大値が
大きく、しかも、長期間に亘って、最大値がそのまま維
持された。比較例2では、材料に有機高分子系炭酸化促
進剤を含まないため、曲げ強さが材令5〜8週で最大値
に達した後、著しく低下した。比較例3では、炭酸化養
生前に水中養生を施さないため、水中養生を施した場合
に比べると曲げ強度の最大値が小さく、しかも、有機高
分子系炭酸化促進剤を含まないため、材令1〜3週で一
旦最大値に達した曲げ強度が、その後、6週付近で低下
した。比較例4では、脱型後に水中養生を行ない、その
まま水中に放置したため、曲げ強度が、炭酸化養生を施
した場合と比べて相対的に小さかった。
示す。図1から、次のことがわかる。実施例2では、材
料に有機高分子系炭酸化促進剤を含み、かつ、炭酸化養
生前に水中養生を施しているため、曲げ強さの最大値が
大きく、しかも、長期間に亘って、最大値がそのまま維
持された。比較例2では、材料に有機高分子系炭酸化促
進剤を含まないため、曲げ強さが材令5〜8週で最大値
に達した後、著しく低下した。比較例3では、炭酸化養
生前に水中養生を施さないため、水中養生を施した場合
に比べると曲げ強度の最大値が小さく、しかも、有機高
分子系炭酸化促進剤を含まないため、材令1〜3週で一
旦最大値に達した曲げ強度が、その後、6週付近で低下
した。比較例4では、脱型後に水中養生を行ない、その
まま水中に放置したため、曲げ強度が、炭酸化養生を施
した場合と比べて相対的に小さかった。
【0033】実施例3〜8、比較例5 実施例3〜8及び比較例5のセメント系硬化体につい
て、曲げ強さ及び圧縮強さを測定した結果を表5に示
す。
て、曲げ強さ及び圧縮強さを測定した結果を表5に示
す。
【0034】
【表5】
【0035】表5から、有機高分子系炭酸化促進剤を含
み、かつ炭酸化養生を施した実施例3〜8のセメント系
硬化体では、養生後の材例1週の時点よりも、7週の時
点の方が、曲げ強さと圧縮強さの双方について、顕著な
増大が認められるのに対し、有機高分子系炭酸化促進剤
を含まず、炭酸化養生のみを施した比較例5のセメント
系硬化体では、曲げ強さが低下し、圧縮強さもほとんど
変化していないことがわかる。
み、かつ炭酸化養生を施した実施例3〜8のセメント系
硬化体では、養生後の材例1週の時点よりも、7週の時
点の方が、曲げ強さと圧縮強さの双方について、顕著な
増大が認められるのに対し、有機高分子系炭酸化促進剤
を含まず、炭酸化養生のみを施した比較例5のセメント
系硬化体では、曲げ強さが低下し、圧縮強さもほとんど
変化していないことがわかる。
【0036】[参考例1〜2]低熱ポルトランドセメン
トと有機質高分子系炭酸化促進剤の併用によって、炭酸
化養生でのビーライトの水和反応が促進されることを、
次のように実験で確認した。 (1)材料 低熱ポルトランドセメント 有機質高分子系炭酸化促進剤(ポリマー) 主成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を
含有し、副成分(乳化剤)としてポリビニルアルコール
(PVA)を含有するポリマーエマルションを用いた。
トと有機質高分子系炭酸化促進剤の併用によって、炭酸
化養生でのビーライトの水和反応が促進されることを、
次のように実験で確認した。 (1)材料 低熱ポルトランドセメント 有機質高分子系炭酸化促進剤(ポリマー) 主成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を
含有し、副成分(乳化剤)としてポリビニルアルコール
(PVA)を含有するポリマーエマルションを用いた。
【0037】(2)実験方法及び結果 ポリマーを含む場合(参考例1) 水/セメント比が40重量%、ポリマーエマルション(固
形分)/セメントの重量比が10重量%、セメント/砂の
重量比が50重量%となるように材料を混合し、前養生と
して、1日の湿空養生及び6日の水中養生を施し、後養
生として、炭酸化養生(温度20℃、湿度(RH)60%、炭酸
ガス濃度10%)を施した。炭酸化養生の条件は、そのま
ま、促進中性化の条件として引き継がれ、実験の期間
中、維持された。湿空養生の開始時点を基準時(始点)
として、0日、7日(水中養生終了時)、14日、21
日、35日の各時点におけるビーライトの水和反応率
を、粉末X線回折装置により測定した。結果を図2に示
す。
形分)/セメントの重量比が10重量%、セメント/砂の
重量比が50重量%となるように材料を混合し、前養生と
して、1日の湿空養生及び6日の水中養生を施し、後養
生として、炭酸化養生(温度20℃、湿度(RH)60%、炭酸
ガス濃度10%)を施した。炭酸化養生の条件は、そのま
ま、促進中性化の条件として引き継がれ、実験の期間
中、維持された。湿空養生の開始時点を基準時(始点)
として、0日、7日(水中養生終了時)、14日、21
日、35日の各時点におけるビーライトの水和反応率
を、粉末X線回折装置により測定した。結果を図2に示
す。
【0038】ポリマーを含まない場合(参考例2) 水/セメント比が50重量%となるように材料を混合した
他は、前述の「ポリマーを含む場合(参考例1)」と
同様にして、実験を行なった。結果を図2に示す。図2
から、材令7〜35日の間、「ポリマーあり」(参考例
1)の方が、「ポリマーなし」(参考例2)よりもビー
ライトの水和反応率が大きいことがわかる。
他は、前述の「ポリマーを含む場合(参考例1)」と
同様にして、実験を行なった。結果を図2に示す。図2
から、材令7〜35日の間、「ポリマーあり」(参考例
1)の方が、「ポリマーなし」(参考例2)よりもビー
ライトの水和反応率が大きいことがわかる。
【0039】[参考例3〜4]有機高分子系炭酸化促進
剤を用いることによってセメント系硬化体による炭酸ガ
スの吸収量が増大することを、次のように実験で確認し
た。 (1)材料 セメント 次の組成を有する低熱ポルトランドセメントを用いた。
剤を用いることによってセメント系硬化体による炭酸ガ
スの吸収量が増大することを、次のように実験で確認し
た。 (1)材料 セメント 次の組成を有する低熱ポルトランドセメントを用いた。
【表6】 有機質高分子系炭酸化促進剤(ポリマー) 参考例1〜2で用いたポリマーエマルションと同じもの
を用いた。
を用いた。
【0040】(2)実験方法及び結果 ポリマーを含む場合(参考例3) 水/セメントの重量比が40重量%、ポリマーエマルショ
ン(固形分)/セメントの重量比が10重量%、セメント
/砂の重量比が50重量%となるように材料を混合し、前
養生として、1日の湿空養生及び6日の水中養生を施
し、後養生として、炭酸化養生(温度20℃、湿度(RH)60
%、炭酸ガス濃度10%)を施した。炭酸化養生の開始時
点を基準時(始点)として、1週、2週、4週の各時点
における炭酸ガスの吸収量を、島津製作所社製の全有機
炭素計TOC-5000A及び固体試料燃料装置SSM-5000Aにて測
定した。結果を図3に示す。
ン(固形分)/セメントの重量比が10重量%、セメント
/砂の重量比が50重量%となるように材料を混合し、前
養生として、1日の湿空養生及び6日の水中養生を施
し、後養生として、炭酸化養生(温度20℃、湿度(RH)60
%、炭酸ガス濃度10%)を施した。炭酸化養生の開始時
点を基準時(始点)として、1週、2週、4週の各時点
における炭酸ガスの吸収量を、島津製作所社製の全有機
炭素計TOC-5000A及び固体試料燃料装置SSM-5000Aにて測
定した。結果を図3に示す。
【0041】ポリマーを含まない場合(参考例4) 水/セメントの重量比が50重量%となるように材料を混
合した他は、前述の「ポリマーを含む場合(参考例
3)」と同様にして、実験を行なった。結果を図3に示
す。図3から、「ポリマーあり」(参考例3)の方が、
「ポリマーなし」(参考例4)よりも、セメント系硬化
体による炭酸ガスの吸収量が大きいことがわかる。
合した他は、前述の「ポリマーを含む場合(参考例
3)」と同様にして、実験を行なった。結果を図3に示
す。図3から、「ポリマーあり」(参考例3)の方が、
「ポリマーなし」(参考例4)よりも、セメント系硬化
体による炭酸ガスの吸収量が大きいことがわかる。
【0042】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られるセメン
ト系硬化体は、養生後、最大値に達した強度が、その
後、長期間に亘って低下することなく、高強度でほぼ一
定に維持されるので、耐久性の優れたセメント製品とし
て極めて有望である。セメント系硬化体の用途として
は、例えば、酸性雨等の影響を受け易いモルタル製の瓦
や、その他の主に屋外で用いるセメント系成形品が挙げ
られる。
ト系硬化体は、養生後、最大値に達した強度が、その
後、長期間に亘って低下することなく、高強度でほぼ一
定に維持されるので、耐久性の優れたセメント製品とし
て極めて有望である。セメント系硬化体の用途として
は、例えば、酸性雨等の影響を受け易いモルタル製の瓦
や、その他の主に屋外で用いるセメント系成形品が挙げ
られる。
【図1】実施例2及び比較例2〜4のセメント系硬化体
の促進中性化材令と、曲げ強さの関係を示すグラフであ
る。
の促進中性化材令と、曲げ強さの関係を示すグラフであ
る。
【図2】参考例1〜2における材令と、ビーライトの水
和反応率の関係を示すグラフである。
和反応率の関係を示すグラフである。
【図3】参考例3〜4における炭酸化養生期間と、セメ
ント硬化体の炭酸ガス吸収率の関係を示すグラフであ
る。
ント硬化体の炭酸ガス吸収率の関係を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 103:10 C04B 103:10 111:20 111:20 (72)発明者 外川 祥子 東京都江東区清澄1−2−23 太平洋セメ ント株式会社清澄研究所内 (72)発明者 窪川 豊之 東京都江東区清澄1−2−23 太平洋セメ ント株式会社清澄研究所内 Fターム(参考) 4G012 PB06 PB08 PB30 PC01 PC12 PE05 PE07 RA02
Claims (7)
- 【請求項1】 セメント及び必要に応じて配合される無
機質粉末と、有機高分子系炭酸化促進剤とを含む成形体
を、炭酸化養生することを特徴とするセメント系硬化体
の製造方法。 - 【請求項2】 上記有機高分子系炭酸化促進剤の含量
が、固形分に換算して、上記セメント及び必要に応じて
配合される無機質粉末の合計量100重量部に対して2〜20
重量部である請求項1に記載のセメント系硬化体の製造
方法。 - 【請求項3】 上記炭酸化養生は、遅くとも水和材令10
日以内に開始される請求項1又は2に記載のセメント系
硬化体の製造方法。 - 【請求項4】 上記炭酸化養生の前に、水中養生または
湿空養生による前養生を行なう請求項3に記載のセメン
ト系硬化体の製造方法。 - 【請求項5】 上記成形体中のビーライトの含有率が、
5重量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のセ
メント系硬化体の製造方法。 - 【請求項6】 上記セメント及び必要に応じて配合され
る無機質粉末の合計量中のビーライトの含有率が、30重
量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のセメン
ト系硬化体の製造方法。 - 【請求項7】 上記有機高分子系炭酸化促進剤は、上記
ビーライトの水和促進剤でもある請求項5又は6に記載
のセメント系硬化体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000070677A JP2001261467A (ja) | 2000-03-14 | 2000-03-14 | セメント系硬化体の製造方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000070677A JP2001261467A (ja) | 2000-03-14 | 2000-03-14 | セメント系硬化体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001261467A true JP2001261467A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18589378
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000070677A Pending JP2001261467A (ja) | 2000-03-14 | 2000-03-14 | セメント系硬化体の製造方法 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2001261467A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004018298A (ja) * | 2002-06-14 | 2004-01-22 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 炭酸化硬化体用セメント組成物、炭酸化硬化体用セメントコンクリート組成物、及び炭酸化硬化体の製法 |
| JP2004107129A (ja) * | 2002-09-18 | 2004-04-08 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 炭酸化硬化体用セメント組成物、炭酸化硬化体用セメントコンクリート組成物、及び炭酸化硬化体の製造方法 |
| JP2004316828A (ja) * | 2003-04-18 | 2004-11-11 | Taiheiyo Cement Corp | 地中埋設管 |
| JP2014015351A (ja) * | 2012-07-09 | 2014-01-30 | Kajima Corp | 炭酸化養生設備及び炭酸化養生用co2含有ガスの供給方法 |
| WO2015068704A1 (ja) * | 2013-11-05 | 2015-05-14 | 株式会社クラレ | 繊維補強炭酸化水硬性無機質成形板及びその製造方法 |
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| CN117986033A (zh) * | 2024-01-29 | 2024-05-07 | 新疆农业大学 | 一种湿碳碱固废萃取液作为拌和溶剂提升co2养护水泥制品固碳能力的方法 |
-
2000
- 2000-03-14 JP JP2000070677A patent/JP2001261467A/ja active Pending
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