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JP2001114875A - 液晶性ポリエステル及びその製造方法 - Google Patents

液晶性ポリエステル及びその製造方法

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Publication number
JP2001114875A
JP2001114875A JP29099199A JP29099199A JP2001114875A JP 2001114875 A JP2001114875 A JP 2001114875A JP 29099199 A JP29099199 A JP 29099199A JP 29099199 A JP29099199 A JP 29099199A JP 2001114875 A JP2001114875 A JP 2001114875A
Authority
JP
Japan
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formula
liquid crystalline
crystalline polyester
group
reaction
Prior art date
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Pending
Application number
JP29099199A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Kidai
修 木代
Rie Shirahama
理恵 白浜
Masaru Honma
賢 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP29099199A priority Critical patent/JP2001114875A/ja
Publication of JP2001114875A publication Critical patent/JP2001114875A/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 統計的交互のシークェンスを示し、機械的強
度及び耐熱性に優れた液晶性ポリエステル及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 式(1)、(2)、(3)を主構成単位とするポ
リエステルで、各式のモル数及び(3-1)のモル数を
〔1〕〔2〕〔3〕〔3-1〕とするとき式(I)及び(II)
を満たし、且つ溶融粘度が50ポイズ(275℃で測
定)以上である液晶性ポリエステル及び重合反応時の減
圧反応を横型反応器で行うことよりなる製造方法。 (1) -OC-R1-CO-(R1:C618の2価の芳香族炭化水素
基) (2) -OCH2CH2O- (3) -O-Φ-CO- (-Φ-:1,4-フェニレン基) (3-1) -O-Φ-CO-OCH2CH2O- (-Φ-:1,4-フェニレン
基) (I) 0.65≦〔3〕/(〔1〕+〔3〕)≦0.88 (II) 〔3〕−〔3-1〕/〔3〕= (r×〔3〕)/(r×〔3〕+2×〔2〕) (但し、0≦r ≦0.70)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シークェンスがよ
り交互的に制御された新規な液晶性ポリエステルおよび
その製造方法に関するものである。本発明の液晶性ポリ
エステルは、高弾性率であり、引張強度、曲げ強度、衝
撃強度等が高く、さらに高伸度であるため靱性があり、
かつ同一組成、同一組成比においては、従来のものに比
べ力学特性だけでなく、耐熱性にも優れているものであ
る。
【0002】本発明の液晶性ポリエステルが、このよう
な優れた特性を示しうるのは、成形時にサーモトロピッ
クな液晶を形成するとともにシークェンスがより交互的
に制御されているからである。更に、同一組成、同一組
成比においては、従来のものに比べてより低温側でも高
流動性を示すという特性を有しているため、本発明の液
晶性ポリエステルは、成形材料、フィルム、繊維等の製
品として非常に有用であり、特に成形材料としては、自
動車部品、電気、電子部品、薄物成形品、精密成形品と
して好適である。又、固体耐熱温度と充分に溶融しうる
温度との差が小さいために、高耐熱性の割に低温で重合
できるという重合上の利点もある。
【0003】
【従来の技術】近年、繊維、フィルムまたは成形品の何
れかを問わず、剛性、強度、伸度、耐熱性の優れた素材
に対する要望が高まっている。ポリエステルは、一般成
形品の用途に幅広く採用されているが、多くのポリエス
テルは曲げ弾性率、曲げ強度が劣るため、高弾性率、高
強度が要求される用途には適していなかった。高弾性
率、高強度が要求される用途に適しているポリエステル
として、近年では液晶性ポリエステルが注目されるよう
になった。特に、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエ
ンス・ポリマー・ケミストリー・エディション14巻
(1976年)2043頁、USP3,778,41
0、USP3,804,805及び特公昭56−180
16号公報にW.J.ジャクソンらがポリエチレンテレ
フタレートとアセトキシ安息香酸とからなる熱液晶高分
子を発表してから、より高い関心が集まるようになっ
た。これらの報文中でジャクソンらは、この液晶高分子
がポリエチレンテレフタレートの5倍以上の剛性、4倍
以上の強度、25倍以上の衝撃強度を発揮することを報
告し、高性能樹脂への新しい可能性を示した。
【0004】しかしながら、このジャクソンらによるポ
リマーは非常に脆く、強度、伸度が低いという欠点があ
った。その欠点は、ポリマー中における下記式(4)で示
されるp−オキシ安息香酸単位の連鎖の割合が非常に多
い、つまり統計的にブロック的であることが主原因にな
っていると考えられ、また、該連鎖の割合等によって融
点、軟化点等も変動するものと考えられている。(4)
-O-Φ-COO-Φ-CO- (以下、-Φ-は1,4-フェニレン基を
表す。)
【0005】一方、このジヤクソンらのポリマーを用い
て成形加工条件を検討した報文も数多く知られている
(例えば、J.A.Cuculoら、Journal of Polymer Science
Physical Edition 26 179 (1988))。この報文による
と、このポリマーは成形温度を高める程、弾性率が高く
なるが、その理由は溶融していないものが低温側で存在
し成形品の高次構造等に欠陥を与えるためだとしてい
る。このことは、成形時、部分的にしか液晶状態をとっ
ていないことを示しており、これはポリマーのシークェ
ンス及びその分布、並びに組成分布が広範にわたって分
布している、すなわち不均一性が大きいためだと考えら
れる。このことは、更に固体の耐熱性の割に成形温度を
高くしなければ、高性能の物性が発現できなくなること
を意味するとともに、高温側でないと本来の液晶性が充
分に発現しないため、低温側、つまり溶融開始点および
それより少し高い温度付近では流動性も悪化し、液晶性
ポリマーの特徴である薄物成形等も不可能になることを
示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本出願人らは、以前
に、ジャクソンらの開発したポリエステルの破断伸度を
改良した共重合ポリエステルを提案した(特開昭60−
186527号)が、その共重合ポリエステルは、p−
オキシ安息香酸単位の連鎖である上記(4)の結合部分を
少なくするという思想に基づいており、この(4)を減少
させようとするのは上述の理由によるのである。しかし
ながら、特開昭60−186527号中の製法や特開昭
60−186525号の製法によれば、できるだけ最初
にp−オキシ安息香酸が連鎖しないように工夫されてい
るにもかかわらずランダム重合体しかできず、破断伸度
が低く、かつ固体時の耐熱性を維持しうる温度と充分流
動しうる温度との差が大きかった。
【0007】又、特開昭64−26632号によると、
前述のジャクソンらによる方法で得られた液晶性ポリエ
ステルは、p−オキシ安息香酸がブロック的に重合する
ことによって生じるブロック性の高いポリマー(上記
(4)連鎖の分率の高いもの)が物性その他を悪化させる
ので、二段階重合法によりランダム化させ、それによっ
て物性向上を図ったとある。しかし、この方法によって
生成するポリエステルも追試によると耐熱性は高いもの
の溶融粘度が高く、流動性がかなり悪化しており、強度
や伸びといった力学特性もあまり芳しいものではない。
これは上述したように、p−オキシ安息香酸がランダム
的にしか重合されていないことによると思われる。
【0008】さらに特開平2−45524号は、p−ヒ
ドロキシ安息香酸と無水酢酸又はp−アセトキシ安息香
酸とを連続又は分割添加する方法により、改良を図って
いるもののオキシ安息香酸成分とエチレングリコールテ
レフタレート成分(PET成分)との比率が80:20
(モル比)のとき、DTULは150℃しかなく、31
8℃での溶融粘度が770ポイズと特開昭64−266
32号による方法より芳しくないものしか得られていな
い(特開平2−45524号の実施例1の記載参照)。
又、本出願人は不溶・不融粒子の生成を抑えた共重合ポ
リエステルも提案した(特開昭62−41221号)。
これらの方法による場合、ジャクソンの方法よりは改良
されたポリエステルを生成することができるが、生成ポ
リマーはいずれも統計的にランダムなものしか得られな
く、なお強度的、耐熱的に満足できるものでは無かっ
た。
【0009】特開平3−56527、特開平3−590
24及び特開平4−218526では出発原料として下
記式(5)で示される構造を有する化合物等を用いて重縮
合する方法が示されている。 (5) -O-Φ-COCH2CH2O-OC-Φ-O- しかし、特開平3−56527や特開平3−59024
には、式(1)、(2)及び(3)の3構成単位成分のみからな
るポリエステルについては何ら言及されておらず、加え
て反応槽の形態や材質、更には触媒についても何ら記載
されていない。
【0010】本発明者等は、先にシークェンスに係わる
パラメ−タ−rを用いr≦0.88になるようなポリエ
ステル、即ち、統計的に交互体であるポリエステルを提
案し、その製造法も提案した(特開平4−21852
6)。この発明は、上記(1)、(2)、(3)の構成単位から
なる液晶性ポリエステルで、さらに引張強度、曲げ強
度、衝撃強度等が高く、高破断伸度でかつ耐熱性に優
れ、固体での耐熱性には優れるが、流動を開始すると少
し高温にするだけで非常に優れた流動性(このようにす
るためにはある温度T1 までは固体状態であって耐熱を
示し、T2 での温度で非常に優れた流動性を示すとする
と、T1 はできるだけ高く、T2 −T1 はできるだけ小
さくすればよい。)を示し、そのため成形性にすぐれ、
かつ共重合体であっても固体状態でできるだけ高い結晶
性を示すことにより力学特性の向上を図ったり、耐加水
分解性の向上を図ったり、又フィラー等を混合した際に
力学特性や熱的特性の大幅向上を図ったりすることが可
能になりうる系があるとの考察から、それはシークェン
スや組成分布を制御すること、即ち、より交互的なシー
クェンクスにすることが要点であるとの考えに基づいて
達成されたものである。
【0011】この特定の出発原料を使用する製造方法
と、それによって得られる液晶性ポリエステルは強度は
非常に高いものであったが、機械的特性が充分ではな
く、更に高い強度が要求される場合があった。そこで本
発明者らは上記ポリエステルよりも更に機械的特性が優
れた液晶性ポリエステルを開発すべく鋭意検討の結果、
重縮合反応工程、特に減圧下での重合反応時において少
なくとも一部の重合反応を特定の反応器で実施すること
により製造されたポリエステルは、より強度、破断伸度
が向上することを見出し本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、こうした実情
の下に、より統計的交互のシークェンスを示し、機械的
強度及び耐熱性にも、より優れている新規な液晶性ポリ
エステル及びその製造方法を提供することを目的とする
ものであり、その要旨は下記に存する。即ち、第1の要
旨は、下記式(1)で表されるジカルボン酸単位、(2)で表
されるジオール単位、および(3)で表されるp-オキシ安
息香酸単位を主構成単位とするポリエステルであり、式
(1)、(2)および(3)の各モル数を〔1〕,〔2〕,
〔3〕とし、式(3)で表わされるp-オキシ安息香酸単位
のうち、そのカルボニル基(-CO-)側の隣に式(2)で表
わされるジオール単位が存在する式(3−1)で表され
るオキシ安息香酸単位のモル数を〔3−1〕とすると
き、式(I)及び(II)を満たし、且つ溶融粘度が50
ポイズ(275℃で測定)以上であることを特徴とする
液晶性ポリエステルに存する。 (1) -OC-R1-CO-(式中、R1は炭素数6〜18の2価の芳
香族炭化水素基を示す) (2) -OCH2CH2O- (3) -O-Φ-CO- (3-1) -O-Φ-CO-OCH2CH2O-
【数3】 (I) 0.65≦〔3〕/(〔1〕+〔3〕)≦0.88
【数4】 (但し、r は、0≦r ≦0.70である)
【0013】本発明の第2の要旨は、下記式(1)で表さ
れるジカルボン酸単位、(2)で表されるジオール単位、
および(3)で表されるp-オキシ安息香酸単位を主構成単
位とするポリエステルの製造方法において、(a)〜
(d)の工程を含有することを特徴とする液晶性ポリエ
ステルの製造方法に存する。 (1) -OC-R1-CO-(式中、R1は炭素数6〜18の2価の芳
香族炭化水素基を示す) (2) -OCH2CH2O- (3) -O-Φ-CO-工程 (a):出発物質として、下記化合物、及びを用
い、必要に応じを加え、さらに無水酢酸を加えた後1
70℃以下の温度でアセチル化反応させる HOOC-R1-COOHで示される芳香族ジカルボン酸(式
中、R1は炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を
示す) 式-O-Φ-CO-OCH2CH2O- の構造を有する化合物を、
構成単位(2)の80%以上に相当する量 MO-Φ-COOHで示されるp-ヒドロキシ安息香酸(式
中、Mは水素又はアセチル基を表す) HOCH2CH2OH (b):(a)の反応物を常圧又は加圧下で昇温する (c):次いで、250℃〜320℃の温度範囲で反応
系の減圧を開始し重縮合反応を行なう (d):(c)工程の減圧開始後の任意の段階において
重縮合反応を、横型反応器で行う
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液晶性ポリエステル、高強度かつ破断伸度が高
いので、靱性のあるポリマーであり、更に同一組成、同
一組成比の中では非常に優れた固体での耐熱性を有し、
さらに前述のT2 −T1 が非常に小さいために、低い温
度で成形できるという特徴を有し、そのうえ一般的に低
い温度で、すなわち融点より少し高い温度で成形した方
が力学特性に優れるという特徴を有する。さらにこの液
晶性ポリエステルは固体状態で高い結晶性を示すので耐
加水分解性が向上したり、フィラー等を混合した際に力
学特性、熱特性が向上しうるという特徴を有し、更に末
端COOH基が少ないために耐加水分解性に優れるという特
徴をも有する。このような優れた特性を有する本発明の
液晶性ポリエステルは、以下に示す考えに基づき検討し
た結果から導かれたものである。
【0015】本発明の液晶性ポリエステルは、式(1)、
(2)及び(3)を主構成単位とする共重合ポリエステルであ
るが、このポリエステルを、上記のような通常の重縮合
反応方法で製造すると、p−ヒドロキシ安息香酸が自己
縮合した式(4)の連鎖ができやすく、そのため生成した
ポリマーには脆さが残り、又、耐熱性も低下する問題が
あった。この重縮合反応は、主として以下の2つの反応
から成り立っていると考えられる。すなわち、 -Φ-COOH + CH3COO-Φ-CO- → -Φ-COO-Φ-CO- + CH3COOH ↑ (10) -Φ-COOCH2CH2OOC-Φ- + CH3COO-Φ-CO- → CH3COOCH2CH2OOC-Φ- + -Φ-COO-Φ-CO- (11) シークェンスが統計的交互になっているポリマーを創る
には、末端同士のエステル化反応(10)の反応速度を高め
(促進させ)、末端と主鎖とのエステル交換反応(11)の
反応を抑制すればよいと考えた(尚、反応(10)は、エス
テル化反応というよりは、エステル交換反応というべき
かもしれないが、(11)と区別する為に便宜的に(10)をエ
ステル化反応と呼ぶ)。
【0016】(10)式の一例として、 -Φ-COOH + CH3COO-Φ-COOCH2CH2OOC-Φ-O-→ -Φ-CO
O-Φ-CO-OCH2CH2OOC-Φ-O-(10−1)+ CH3COOH ↑ (11)式の一例として、 -O-Φ-COOCH2CH2OOC-Φ-O- + CH3COO-Φ-CO- → CH3COOCH2CH2OOC-Φ-O- + -O-Φ-COO-Φ-CO- (11−1) (下線部 は式(4)に相当する。)を示せば、式(10
−1)からエステル化反応では、-O-Φ-CO-OCH2CH2OOC-
Φ-O-の構造は変化せず、式(11−1)からエステル交
換反応により、(4)の構造が生成する、即ち、エステル
交換反応により、(4)の構造が増大していくことが判
る。
【0017】本発明者等は、エステル化反応(10)の速度
を更に向上させ、その上、エステル交換反応(11)を抑制
することができれば、シークェンスの制御(統計的交互
度)が更に向上し、その結果、生成ポリマーの力学特性
や、耐熱性が更に向上すると推察し、そのためには、よ
り速く平衡をポリマー側に移すことが有効であると考え
た。そして、それを達成するのには、反応液の接触面
積、即ち更新表面積を大幅に向上すればよいと考え、横
型反応器を使用する方法について検討を行った。そし
て、重縮合反応過程のある段階、特に重合反応系の圧を
減圧とした後の重合反応を横型反応器で実施することに
より生成ポリマーのシークェンスが、従来より統計的交
互になり、力学特性(強度、衝撃強度など)がより向上
することが判った。
【0018】従来、重縮合反応によってポリマ−を製造
する場合、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポ
リカ−ボネ−トなどの製造時にみられる如く、縦型反応
器ではポリマー溶液の粘度が高いために充分に撹拌でき
ず、高重合体が得られないこと、或いは単に重合速度を
向上させるという目的のために横型反応機を使用する場
合があった。また、液晶性ポリマ−の製造時において
も、耐熱性を有する全芳香族の液晶性ポリマ−を製造す
る場合、撹拌速度が遅いと固化しやすいので、横型反応
機を使用して、撹拌速度、つまり剪断速度を高くして固
化しないようにし溶融状態で重合させるために、横型反
応機を使用する場合があった。しかしながらシ−クェン
スを制御しようという意図で脂肪族グリコール残基を含
む液晶性ポリエステルにおいて横型反応機を使用する場
合は全く無かった。
【0019】本発明の液晶性ポリエステルは、特定の反
応器を用いて製造される力学特性に優れ、上記式(1)、
(2)および(3)を主構成単位とする液晶性ポリエステルで
あり、式(1)、(2)および(3)の各モル数を〔1〕,
〔2〕,〔3〕とし、式(3)で表わされるp-オキシ安息
香酸単位のうち、そのカルボニル基(-CO-)側の隣に式
(2)で表わされるジオール単位が存在する上記式(3−
1)で表されるオキシ安息香酸単位のモル数を〔3−
1〕とするとき、下記の式(I)及び(II)を満たし、
且つ溶融粘度が50ポイズ(275℃で測定)以上であ
る特徴を有するものである。
【数5】 (I) 0.65≦〔3〕/(〔1〕+〔3〕)≦0.88
【数6】 (但し、r は、0≦r ≦0.70である)
【0020】式(II)で定義されるシークェンスに係わる
r値は、 1<r のとき、組成、組成比に拘わらず、生成ポリマ
−は統計的ブロック r≒1 のとき、組成、組成比に拘わらず、生成ポリマ
−は統計的ランダム r<1 のとき、組成、組成比に拘わらず、生成ポリマ
−は統計的交互 と称することができる。
【0021】これらの式の意味について以下に述べる。
(尚、式(II)及び(III)の導出については、B.V
ollmert編、Polymer Chemistr
y;Springer−Verlag:NY1973
p.117〜p.123の記載に基づいて行ない、詳細について
は、特開平4−218526号を参照されたい)。式
(3)で示されるp-オキシ安息香酸単位のシークェンス
のカルボニル側の隣には、下記式(3-1)及び(3-2)で
示される通り、異なる2種類の単位が連結しうると考え
られる。尚、下式(3-2)は、上述のp-オキシ安息香酸
単位の連鎖[式(4)]となっている場合を示し、下式(3
-1)は、上述のカルボニル基側の隣にエチレングリコー
ル単位が存在するp-オキシ安息香酸単位(3-1)と同じ
である。
【0022】本発明の上記式(1)、(2)および(3)の各モ
ル数を〔1〕,〔2〕,〔3〕とし、(3-1)及び(3-
2)のモル数をそれぞれ〔3-1〕、〔3-2〕で表わす。 (3) −O−Φ−CO− (3−1) −O−Φ−CO−OCH2CH2O− (3−2) −O−Φ−CO−O−Φ−CO− 式(III)において、
【数7】 r= k2 /k1 とすると(k:反応速度定数)、〔3〕
=〔3-1〕+〔3-2〕より、(II)式が得られる。
【数8】 本発明では、このr値が0≦r≦0.70を満たすこと
が必要であり、特に、0≦r≦0.65が好ましい。
【0023】尚、p-オキシ安息香酸単位を統計上交互的
にするとは、真の意味ではp−オキシ安息香酸単位を統
計上交互に(つまりp−オキシ安息香酸単位の連鎖の分
率をランダムより少なく)するということであるが、ま
た、分析上はこれらの連鎖を上述したp−オキシ安息香
酸単位の連鎖と区別をつけることは現時点でできていな
いのでこれらは一括してまとめて上記一般式で表わすこ
ととした。
【0024】更に、本発明のポリエステルは、その末端
基は主として、CH3COO末端基とCOOH末端基からなるが、
CH3COO末端基数とCOOH末端基数をそれぞれ〔CH3COO〕、
〔COOH〕で表した場合、〔CH3CO〕−〔COOH〕≧15e
q/トンであれば、耐加水分解性が向上して好ましい。
特に、〔CH3CO〕−〔COOH〕≧30eq/トンが好まし
く、〔CH3CO〕−〔COOH〕≧50eq/トンが最も好ま
しい。また〔COOH〕−〔CH3CO〕≧30eq/トンであ
れば、成形時のガス発生量も減少させることができるの
で好ましい。本発明ポリエステルの溶融粘度は50ポイ
ズ以上(250℃で測定)である。50ポイズ未満であ
ると力学特性が低いので実用上使用できない。特に10
0ポイズ以上で2500ポイズ以下、より好ましくは2
00〜1500ポイズである。
【0025】次に製造方法について説明する。本発明方
法は、前記式(1)、(2)および(3)を主構成単位とするポ
リエステルの製造方法であり、工程(a)〜(d)を含
有するものである。 工程(a):本発明の液晶性ポリエステルは、出発原料
として下記化合物、及びを用い、必要に応じを
使用する。 HOOC-R1-COOHで示される芳香族ジカルボン酸(式
中、R1は炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を
示す) 式-O-Φ-CO-OCH2CH2O- の構造を有する化合物を、
構成単位(2)の80%以上に相当する量 MO-Φ-COOHで示されるp-ヒドロキシ安息香酸(式
中、Mは水素又はアセチル基を表す) HOCH2CH2OH
【0026】の式-O-Φ-CO-OCH2CH2O- の構造を有す
る化合物としては、下記式(6)及び(7)で示す化合物が挙
げられ、これらはp-ヒドロキシ安息香酸とエチレングリ
コールとを予め反応させ、必要によりアセチル化するこ
とにより調製することができる。 M1O-Φ-COOCH2CH2OOC-Φ-OM2 (6) M3O-Φ-COOCH2CH2OH (7) (式中、M1、M2、M3 は水素原子及び/又はCH3CO−
基を示す。) 本発明では、これらの化合物をポリマー中の構成単位
(2)の80%以上に相当する量使用するが、特に90%
以上使用することが好ましく、更に95%以上使用する
ことが好ましく、100%使用することが最も好まし
い。また、式(6)及び(7)の化合物は、それぞれ単独で使
用しても、両方を一緒に使用してもよいが、特に(6)を
単独に使用するのがよりシ−クェンスが制御され、力学
強度が向上するので好ましい。
【0027】HOOC-R1-COOHで示される芳香族ジカルボン
酸(式中、R1は炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水
素基を示す)としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
4,4'-ジフェニルジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカル
ボン酸等が挙げられるが、テレフタル酸、2,6-ナフタレ
ンジカルボン酸等が好ましく、特にテレフタル酸をポリ
マー中の構成単位(2)の70%以上に相当する量使用す
ることが好ましい。また、MO-Φ-COOH(式中、Mは水素
又はアセチル基を表す)で示されるp-ヒドロキシ安息香
酸類としては、p-ヒドロキシ安息香酸、p−アセトキシ
安息香酸を使用することができるが、p-ヒドロキシ安息
香酸を使用する方がp−アセトキシ安息香酸を使用する
より、重合速度を高める点及び原料価格が安価な点で好
ましい。p-ヒドロキシ安息香酸とp−アセトキシ安息香
酸の両方を使用してもよいが、p-ヒドロキシ安息香酸単
独の方が好ましい。
【0028】上記出発原料を順次添加し(添加順はいず
れの順でも良い)、さらに無水酢酸を添加した後170
℃以下の温度でアセチル化反応させる。反応温度として
は120℃〜170℃以下が好ましい。反応時間は0.
5〜2時間程度である。出発原料として(7)の化合物を
使用する場合は、無水酢酸を添加する前に200〜22
0℃で0.5〜3時間反応させておいてもよい。
【0029】(b)工程:次いで、上記(a)で得られ
たアセチル化反応生成物を、常圧又は加圧下で昇温す
る。その際、昇温をしながら余分の無水酢酸とアセチル
化反応で生成した酢酸を留去する。昇温速度は、通常、
240℃までは30分〜2時間で、240℃以上は30
分〜3時間で行い、アセチル化終了時点から減圧に入る
までに合計としては、通常1時間〜3.5時間で昇温す
る。温度が240℃を越えたあたりから一部縮合反応が
生起し、反応で生成してくる酢酸が流出してくる。
【0030】(c)工程:縮合反応が生起し始める温
度、即ち約240℃を超えて更に昇温を続け重合過程に
入る。重合は260℃を越え320℃以下で行うのが好
ましく、より好ましくは265〜300℃であり、最も
好ましくは265〜280℃である。260℃未満では
重合速度が非常に遅く、320℃をこえると生成するポ
リマーの物性が悪化して好ましくない。重合温度はこの
温度範囲内では低い方がエステル交換反応がおこりにく
く好ましい。重合過程中、温度は一定で行ってもよい
し、徐々に昇温するのもよい。又、反応温度が260℃
を越え320℃以下の温度範囲において反応系の減圧を
開始し、系を減圧にすることで縮合反応を促進させる。
重合初期に760mmHgから1mmHgまで徐々に減圧に要する
時間は、30分以上、好ましくは60分以上の時間で実
施され、特に30mmHgから1mmHgまでの減圧を徐々に行
うことが重要である。
【0031】(d)工程:本発明方法では、(c)工程
の減圧開始後の任意の段階において重縮合反応を横型反
応器で行うことが重要である。重合があまり進行せず反
応液の粘度が低い重合反応の初期の段階は、縦型反応器
で反応を行うことができるが、減圧に入る時点以降の重
合反応の少なくともある段階は横型反応器を使用して行
うことが必要である。その場合、反応液の粘度、操作条
件等を考慮し、横型反応器は、減圧の最初から、或いは
中途から使用することができる。反応を連続多段重合で
行う際には、第1段目は撹拌機を備えた縦型反応器を、
第2段目以降は高粘性物に適した一軸又は二軸攪拌機を
有する横型反応器を用いて反応させるが、第1段目の反
応器から第2段目以降の反応器へ移行させる反応液は、
(b)工程での昇温後のものでも、比較的粘性が低い重
合がやや進んだものでも良く、減圧に入るのは反応液を
第2段目以降の反応器に投入した直後でも、しばらく昇
温を続けた後でも良い。通常は、反応液は重合温度にま
で昇温した後に第2段目以降の反応器に移送し、移送後
直ぐ減圧を開始するのが良い。横型反応器は1機のみを
使用するのが、機械購入費・製造コストの点から好まし
い。
【0032】本発明方法で使用する横型反応器として
は、重合反応に通常使用されている反応器から適宜選ぶ
ことができ、例えば三菱重工業(株)製の商品名「SC
R」、「New SCR」や、日立製作所製のめがね
翼、格子翼、ねじり格子翼等を備えた横型二軸式反応
器、住友重機(株)製の商品名「バイポラック」等を挙
げることができる。これらの内「SCR」、「New
SCR」がセルフクリ−ニング性が完全である点や薄膜
になりやすい為に表面更新性が高く、そのため、重合速
度が高い点や高粘度体にも使用できる点で好ましい。
【0033】更に、本発明方法においては、特に触媒を
必要としないが、上記(11)のエステル交換反応を抑制す
るためには、触媒を使用する方が好ましい。触媒として
は周期律表第V族〜第VIII族に属する遷移金属から選ば
れた遷移金属化合物を使用することが好ましく、特に第
VIII族の遷移金属化合物を使用することが好ましく、F
e化合物を使用することが最も好ましい。これらの金属
は塩の形、例えば酢酸塩、酸化物、アセチルアセトネー
ト塩、アセトニルアセトネート塩、塩化物等として使用
される。これらの中でも酢酸塩やアセチルアセトネート
塩やアセトニルアセトネート塩が好ましく、特にアセチ
ルアセトネート塩が好ましい。好ましい化合物の具体例
としては、鉄のアセチルアセトネート塩[Fe(aca
c)3]、酢酸塩[Fe(oAc)3]、塩化物[FeC
l3]等が挙げられ、特にFe(acac)3が好ましい。
これらは単独でも、混合して使用してもかまわない。周
期律表第V族〜第VIII族の中から選ばれた遷移金属化合
物を添加する場合、無水酢酸でのアセチル化の反応の終
了時点から昇温過程を経て減圧に入る迄に、添加するこ
とが好ましい。特に200℃以上に昇温し、減圧に入る
前に添加するのが好ましく、更に240℃を越え、減圧
に入る前に添加するのがより好ましい。遷移金属化合物
は1回で添加してもよいが、2回以上に分け、2回目を
重合(減圧)直前に添加するのがより好ましい。また2
回目以降は、重合時に添加してもよい。
【0034】本発明方法において、出発原料としての
〜で表される各化合物の仕込み割合は、生成ポリマー
の所望する特性に応じて適宜決められる。OH末端基数+
CH3COO末端基数とCOOH末端基の仕込量は、通常、実質的
に同等に仕込めばよいが、耐加水分解性を向上させたり
する場合は、OH末端基数+CH3COO末端基数の方をCOOH末
端基より多めに仕込めばよい。逆に成形時のガス発生量
を減少させる場合は、OH末端基数+CH3COO末端基数の方
をCOOH末端基より少なめに仕込めばよい。
【0035】上記の出発原料〜、式(6),(7)の化合
物のモル数を、それぞれ〔〕〔〕〔〕〔6〕〔7〕
とし、又 〔〕,〔6〕,〔7〕のうち、アセチル化され
ていないOH基の当量数の総和を 〔12〕とする。通常
は、
【数9】 が好ましい。0.80未満や1.20を越える場合は充
分な分子量にならず、強度などが向上しないので好まし
くない。
【0036】特に
【数10】 が好ましい。
【0037】耐加水分解性を向上させる場合は、
【数11】 が好ましい。特に、
【数12】 が好ましい。耐加水分解性は、後述する方法で評価した
場合、保持率が80%以上が好ましく、特に90%以上
が好ましく、最も好ましくは95%以上である。
【0038】成形時のガス発生量を減少させる場合は
【数13】 が好ましい。
【0039】添加する無水酢酸のモル数を〔(CH3CO)
2O〕とすると、
【数14】 が好ましい。この値が1.0未満の時は、アセチル化が
充分に行われないので、昇華が多かったり、重合速度が
遅かったり、重合度が充分に向上しなかったりして好ま
しくない。また2.0を越える場合は、着色が激しかっ
たり、副反応が起こったりして物性が低下し、好ましく
ない。
【0040】好ましくは
【数15】 更に好ましくは
【数16】 である。原料系にOH基のない場合も系全体のCH3CO-
基の当量数に対して0.1〜0.5倍当量加えるのが好
ましい。
【0041】本発明により製造された液晶性ポリエステ
ルは、強度が高いので薄肉成形品やフィルムに適してい
る。又、高流動であることより精密成形品等に適してお
り、例えば、自動車用部品、コンパクトディスクやフロ
ッピーディスク等情報材料の部品、コネクター、ICソ
ケット等の電子材料の部品等に使用されうる。又、成形
時に本発明の製造方法による液晶性ポリエステルに対
し、ガラス繊維、炭素繊維等の繊維類、タルク、マイ
カ、炭酸カルシウム等のフィラー類、核剤、顔料、酸化
防止剤、滑剤、その他安定剤、難燃剤等の充填剤や添加
剤、熱可塑性樹脂等を添加して成形品に所望の特性を付
与することも可能である。又、他のポリマーとのブレン
ドやアロイ化によって他のポリマーの特徴と本発明のポ
リエステルの両方の長所を合わせもつ組成物を創出する
ことも可能である。
【0042】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。なお、実施例において、
「部」は「重量部」であり、ポリマーの各物性の測定は
以下の通り実施した。 (1) 溶融粘度の測定には、島津製フローテスターを用
い剪断速度1000sec-1、シリンダーノズルの長さ
/直径=20を使用した。 (2) 光学異方性(液晶性)は、ホットステージ付偏向
顕微鏡を用いて観察した。 (3) 成形は日本製鋼社製0.1oz射出成形機を用い
て行い、成形片を作成した。この成形片の引張特性(引
張弾性率、引張強度、破断伸度)は、東洋ボールドウィ
ン社製TENSILON/UTM−IIILを用いて測定
した。一方、ASTMに準じた成型品は、2.5oz東
芝機械製射出成形機を用いて成形し、成形片を作成し
た。この成形片の力学特性は、5トンテンシロン(東洋
ボールドウィン社製)を使用して測定した。引っ張り特
性、曲げ特性、Izod衝撃強度、DTULには、この
成形片を使用した。
【0043】(4) Izod衝撃強度は、ASTM-D256に準
じ、2.5oz東芝機械製射出成形機を用いて成形した
1/8インチ片を使用して測定した。引っ張り特性は、
ASTM−D638に準じ、2.5oz東芝機械製射出成形機を
用いて成形したダンベル片を使用して測定した。引張強
度の値は1800kg/cm2以上が好ましく、特に2
000kg/cm2以上が好ましく、更に2200kg
/cm2以上が好ましく、最も好ましくは、2400k
g/cm2以上である。Izod衝撃強度は、30kg
・cm/cm以上が好ましく、特に、40kg・cm/
cmが好ましく、最も好ましくは、50kg・cm/c
m以上である。曲げ強度は、ASTM−D790に準じ、2.5
oz東芝機械製射出成形機を用いて成形した成形片を使
用して測定した。
【0044】(5) 耐熱性の指標としては、ASTM−D648
に準じ、DTULを求めた。DTULは185℃以上が
好ましく、特に190℃以上が好ましく、更に195℃
以上が好ましく、より好ましくは、200℃以上であ
る。最も好ましくは、205℃以上である。 (6) 耐加水分解性は、プレッシャ−クッカ−テスト
(PCT)測定器を使用し、121℃、2気圧、湿度1
00%で48時間後の0.1oz試験片の引っ張り強度
の保持率から求めた。
【0045】(7) r値の測定方法:生成ポリマ−をフ
リ−ザ−ミルで粉砕し、それに、n-プロピルアミンを添
加し、40℃で1昼夜放置した後、1H−NMRを使用
して、(3-1)と(1)〜(3)の含量を求め、式
(I)、(II)に則って、r値を求めた。
【0046】参考例1 HO-Φ-COOCH2CH2OOC-Φ-OH(1,2-エチレン-ビス-4-ヒ
ドロキシベンゾエート)の合成(6−1) キシレン中にp−ヒドロキシ安息香酸とエチレングリコ
ールをp−ヒドロキシ安息香酸/エチレングリコール=
2/1(モル比)となるように仕込み、触媒としてp−
トルエンスルホン酸を仕込んだ。これをキシレンのリフ
ラックス温度まで昇温し、反応させた。反応終了後、未
反応部を水洗してとり除き、純度の高い1,2−エチレ
ン−ビス−4−ヒドロキシベンゾエートを得た。構造は
1H−NMRで確認した。
【0047】参考例2 HO-Φ-COOCH2CH2OH( 4-ヒドロキシヒドロキシエチルベ
ンゾエ−ト )の合成(7−1) p-ヒドロキシ安息香酸138重量部、Na2CO31重量
部、イソプロパノ−ル300重量部をオ−トクレ−ブに
仕込み、90℃にてエチレンオキサイドを66重量部を
添加し、反応を行った。反応後、冷却して析出物を濾過
し、水により2度再結晶して融点141℃のHO-Φ-COOC
H2CH2OHを55重量部を得た。構造は、1H−NMRで確
認した。
【0048】実施例1 SUS316製の撹拌翼、窒素導入口、減圧口を備えた
SUS316製の縦型反応槽に、1,2-エチレン-ビス-4
-ヒドロキシベンゾエ−ト(6−1)を41.4部(0.
137モル部)、テレフタル酸21.9部(0.132
モル部)およびp−ヒドロキシ安息香酸37.8部
(0.274モル部)を仕込み、N2−減圧置換後、さ
らに無水酢酸を69.9部(0.685モル部)添加
し、系を撹拌しながら140℃に昇温して1時間140
℃に保った。その後2.0時間かけて275℃に昇温し
た。その途中の240℃の時点になった時に、Fe(a
cac) 3を0.064部(Feとして100ppm:
対原料仕込み量(無水酢酸は除く))を添加した。反応
物を縦型反応槽の底から連続的に抜き出し、既に減圧に
ひいている横型反応器[三菱重工業(株)製:「SC
R」]に連続的に投入した。275℃で約1時間後に定
常の圧力に達した圧力は約1mmHgであり、滞留時間は約
30分間であった。生成ポリマーの吐出性は良好であっ
た。
【0049】ポリマー物性は、次の通りであった。 溶融粘度 280ポイズ(275℃) 引張り弾性率 12.5GPa 引張り強度 2620 kg/cm2 引張り伸び 6.2% 衝撃強度 64kg・cm/cm 曲げ強度 2710kg/cm2 DTUL 212℃
【0050】生成ポリマ−をアミン分解し、r値を求め
たところ、r値=0.63であった。(尚、前記〔1〕
〔2〕〔3〕は、それぞれ、20モル比、20モル比、
80モル比、〔3−1〕は〔3〕の44.0当量%であ
り、この値を式(II)にそれぞれ代入してr値=0.6
3を得た。) また、生成ポリマーは275℃において液晶状態を示
し、ポリマ−中にFeが125ppm存在していた。ポ
リマーの末端基〔CH3CO〕は 107eq/トン、〔COO
H〕は 47eq/トンであった。このポリマ−の耐加
水分解性は98.9%と良好であった。
【0051】実施例2 SUS316製の撹拌翼、窒素導入口、減圧口を備えた
SUS316製の縦型反応槽に、4-ヒドロキシヒドロキ
シエチルベンゾエ−ト(7−1)24.9部(0.137モ
ル部)、テレフタル酸21.9部(0.132モル部)
およびp−ヒドロキシ安息香酸56.7部(0.411
モル部))を仕込み、N2−減圧置換後、無水酢酸を8
7.3部(0.856モル部)添加し、系を撹拌しなが
ら140℃に昇温して1時間140℃に保った。 その
後2.0時間かけて275℃に昇温した。その途中の2
40℃の時点になった時に、Fe(acac)3を0.0
64g(仕込量(但し無水酢酸は除く)に対し、Feと
して100ppm)添加し、その後、反応物を縦型反応
槽の底から連続的に抜き出し、既に減圧にひいている横
型反応器[三菱重工業(株)製:「SCR」]に連続的
に投入した。275℃で約1時間後に定常の圧力に達し
た圧力は約1mmHgであり、滞留時間は約30分間であっ
た。生成ポリマーの吐出性は良好であった。
【0052】ポリマー物性は次の通りであった。 溶融粘度 860ポイズ(275℃) 引張り弾性率 9.3 GPa 引張り強度 1960 kg/cm2 引張り伸び 4.3% 衝撃強度 38kg・cm/cm DTUL 193℃
【0053】生成ポリマ−をアミン分解し、r値を求め
たところ、r値=0.68であった。(尚、前記〔1〕
〔2〕〔3〕は、それぞれ、20モル比、20モル比、
80モル比、〔3−1〕は〔3〕の42.5当量%であ
った。) 生成ポリマーの末端〔CH3CO〕は 90eq/トン、〔C
OOH〕は 69eq/トンであった。このポリマ−の耐
加水分解性は89.3%と良好であった。
【0054】比較例1 SUS316製の撹拌翼、窒素導入口、減圧口を備えた
SUS316製の縦型反応槽に、120℃で1昼夜乾燥
したポリエチレンテレフタレート(PET)レジン(I
V(固有粘度)=0.61品、Sb触媒品)21.1部
とp-アセトキシ安息香酸を79.2部を仕込み、N2
減圧置換後、昇温した。190℃を越えたあたりから溶
融し始めるので、撹拌をし、275℃まで昇温した。そ
の後、N 2シ−ル下、275℃で1時間反応した後、反
応物を縦型反応槽の底から連続的に抜き出し、既に減圧
にひいている横型反応器[三菱重工業(株)製:「SC
R」]に連続的に投入した。275℃で約1時間後に定
常の圧力に達した圧力は約1mmHgであり、滞留時間は約
30分間であった。吐出圧は大きく振れがあり、不良で
あった。
【0055】ポリマー物性は次の通であった。 溶融粘度 5760ポイズ(275℃) 引張り弾性率 6.3 GPa 引張り強度 790 kg/cm2 引張り伸び 1.5% 衝撃強度 8.2kg・cm/cm(非常に悪い) DTUL 164℃
【0056】生成ポリマ−をアミン分解し、r値を求め
たところ、r値=1.23であった。(なお、前記
〔1〕〔2〕〔3〕は、それぞれ、20モル比、20モ
ル比、80モル比、〔3−1〕は〔3〕の28.9当量
%であり、式(II)にそれぞれの値を代入してr値=
1.23を得た。生成ポリマーの末端基〔CH3CO〕は9
2eq/トン、〔COOH〕は175eq/トンと溶融粘度
の割には末端基数が多く、数平均分子量としては、実施
例1ポリマーの約1/2と非常に低分子量のポリマ−で
あった。このポリマ−の耐加水分解性は54.2%と不
良であった。
【0057】比較例2 SUS316製の撹拌翼、窒素導入口、減圧口を備えた
SUS316製の縦型反応槽に、1,2-エチレン-ビス-4
-ヒドロキシベンゾエ−ト(6−1)を41.4部(0.
137モル部)、テレフタル酸21.9部(0.132
モル部)およびp−ヒドロキシ安息香酸37.8部
(0.274モル部)を仕込み、N2−減圧置換後、さ
らに無水酢酸を69.9部(0.685モル部)添加
し、系を撹拌しながら140℃に昇温して1時間140
℃に保った。その後2.0時間かけて275℃に昇温し
た。その後、SUS316製の縦型の反応槽(バブルヘ
リカルの撹拌翼)に移送し、275℃に達した後は常圧
から1時間かけて5mmHgにし、5mmHgで30分
重合を行い、その後0.3mmHgにして5時間重合を
行ったところ、それなりのトルクに到達したので重合を
終了した。製造時に昇華はやや多かった。抜出し性は良
好であった。
【0058】ポリマー物性は以下の通であった。 溶融粘度 680ポイズ(275℃) 引張り弾性率 8.2 GPa 引張り強度 1360 kg/cm2 引張り伸び 2.9% 衝撃強度 13.2kg・cm/cm DTUL 172℃
【0059】生成ポリマ−をアミン分解し、r値を求め
たところ、r値=0.96であった。(尚、〔1〕
〔2〕〔3〕は、それぞれ、20モル比、20モル比、
79モル比、〔3−1〕は〔3〕の35.8当量%であ
り、式(II)にそれぞれの値を代入してr値=0.96
を得た。) 生成ポリマーの末端基〔CH3CO〕は113eq/トン、
〔COOH〕は114eq/トンと溶融粘度の割には末端基
数が多く、数平均分子量としては、実施例1のポリマー
の約2/3と非常に低分子量のポリマ−であった。この
ポリマ−の耐加水分解性は65.4%と不良であった。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、ポリエステルの重合反
応過程において、減圧反応以降の反応を横型反応器を使
用して反応させることにより、シ−クェンスを従来より
統計的交互化することを可能にし、その結果、生成ポリ
マーは力学特性、熱特性が同一組成、組成比の中で最も
優れた液晶性ポリマ−であり、機械的強度及び耐熱性に
優れたポリマーとして有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本間 賢 神奈川県平塚市東八幡5−6−2 三菱エ ンジニアリングプラスチックス株式会社技 術センター内 Fターム(参考) 4J029 AA05 AB04 AC02 AD09 AE01 AE02 AE03 BA03 CB05A CB06A CB10A CC06A EB05A ED08A HD05 JB161 JB171 JF421 JF451 JF511 JF531 JF551 JF561 KB22 KC02 KD01 KD02 KD07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で表されるジカルボン酸単位、
    (2)で表されるジオール単位、および(3)で表されるp-オ
    キシ安息香酸単位を主構成単位とするポリエステルであ
    り、式(1)、(2)および(3)の各モル数を〔1〕,
    〔2〕,〔3〕とし、式(3)で表わされるp-オキシ安息
    香酸単位のうち、そのカルボニル基(-CO-)側の隣に式
    (2)で表わされるジオール単位が存在する式(3−1)
    で表されるオキシ安息香酸単位のモル数を〔3−1〕と
    するとき、式(I)及び(II)を満たし、且つ溶融粘度
    が50ポイズ(275℃で測定)以上であることを特徴
    とする液晶性ポリエステル。 (1) -OC-R1-CO-(式中、R1は炭素数6〜18の2価の芳
    香族炭化水素基を示す) (2) -OCH2CH2O- (3) -O-Φ-CO- (式中、-Φ-は1,4-フェニレン基を表
    す) (3-1) -O-Φ-CO-OCH2CH2O- (式中、-Φ-は1,4-フェニ
    レン基を表す) 【数1】 (I) 0.65≦〔3〕/(〔1〕+〔3〕)≦0.88 【数2】 (但し、r は、0≦r ≦0.70である)
  2. 【請求項2】主たる末端基として、CH3CO-基 及び -COO
    H基を有し、各末端基の当量数をそれぞれ〔CH3CO〕、
    〔COOH〕で表した場合、下式を満たすことを特徴とする
    請求項1記載の液晶性ポリエステル。 〔CH3CO〕−〔COOH〕≧15eq/トン
  3. 【請求項3】下記式(1)で表されるジカルボン酸単位、
    (2)で表されるジオール単位、および(3)で表されるp-オ
    キシ安息香酸単位を主構成単位とするポリエステルの製
    造方法において、(a)〜(d)の工程を含有すること
    を特徴とする液晶性ポリエステルの製造方法。 (1) -OC-R1-CO-(式中、R1は炭素数6〜18の2価の芳
    香族炭化水素基を示す) (2) -OCH2CH2O- (3) -O-Φ-CO- (式中、-Φ-は1,4-フェニレン基を表
    す)工程 (a):出発物質として、下記化合物、及びを用
    い、必要に応じを加え、さらに無水酢酸を加えた後1
    70℃以下の温度でアセチル化反応させる HOOC-R1-COOHで示される芳香族ジカルボン酸(式
    中、R1は炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を
    示す) 式-O-Φ-CO-OCH2CH2O- の構造を有する化合物(式
    中、-Φ-は1,4-フェニレン基を表す)を、構成単位(2)
    の80%以上に相当する量 MO-Φ-COOHで示されるp-ヒドロキシ安息香酸(式
    中、-Φ-は1,4-フェニレン基を表し、Mは水素又はアセ
    チル基を表す) HOCH2CH2OH (b):(a)の反応物を常圧又は加圧下で昇温する (c):次いで、250℃〜320℃の温度範囲で反応
    系の減圧を開始し重縮合反応を行なう (d):(c)工程の減圧開始後の任意の段階において
    重縮合反応を横型反応器で行う
  4. 【請求項4】式-O-Φ-CO-OCH2CH2O- の構造を有する化
    合物(式中、-Φ-は1,4-フェニレン基を表す)は、式
    (6)で表される化合物であることを特徴とする請求項3
    記載の液晶性ポリエステルの製造方法。 (6) M1O-Φ-COOCH2CH2OOC-Φ-OM2 (式中M1、M2はHまたはCH3CO−基を示す)
  5. 【請求項5】触媒として、周期律表第V族〜第VIII族に
    属する遷移金属から選ばれた遷移金属化合物を使用する
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の液晶性ポリエス
    テルの製造方法。
  6. 【請求項6】遷移金属化合物が鉄化合物であることを特
    徴とする請求項5記載の液晶性ポリエステルの製造方
    法。
  7. 【請求項7】遷移金属の化合物は、工程(a)のアセチ
    ル化反応の終了時点から工程(c)における減圧を開始
    する迄の間に添加されることを特徴とする請求項5又は
    6記載の液晶性ポリエステルの製造方法。
JP29099199A 1999-10-13 1999-10-13 液晶性ポリエステル及びその製造方法 Pending JP2001114875A (ja)

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