JP2001194694A - 光導波路、光波長変換素子及びその製造方法、並びにそれらを使用した短波長光発生装置、光情報処理装置、コヒーレント光発生装置、光学システム - Google Patents
光導波路、光波長変換素子及びその製造方法、並びにそれらを使用した短波長光発生装置、光情報処理装置、コヒーレント光発生装置、光学システムInfo
- Publication number
- JP2001194694A JP2001194694A JP2000083005A JP2000083005A JP2001194694A JP 2001194694 A JP2001194694 A JP 2001194694A JP 2000083005 A JP2000083005 A JP 2000083005A JP 2000083005 A JP2000083005 A JP 2000083005A JP 2001194694 A JP2001194694 A JP 2001194694A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- optical waveguide
- ion exchange
- light
- exchange region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
- Optical Head (AREA)
Abstract
と耐光損傷強度の向上とを実現して、出力の安定化を図
る。 【解決手段】 光導波路が、非線形光学結晶と、該非線
形光学結晶の表面の近傍に形成された第1のイオン交換
領域と、該第1のイオン交換領域の表面の近傍に形成さ
れた第2のイオン交換領域と、を備え、該第2のイオン
交換領域は、該第1のイオン交換領域よりも高い屈折率
を有し、該第2のイオン交換領域の屈折率分布がステッ
プライクなグレーディッド形状を有している。
Description
を応用して光情報処理分野や光応用計測分野にて使用さ
れる光導波路とそれを使用した光波長変換素子、及びこ
れらを使用して構成される短波長光発生装置及び光情報
処理装置、並びにこれらの製造方法に関する。本発明
は、さらに、光情報処理分野や光応用計測分野等に利用
される光波長変換素子およびコヒーレント光発生装置、
並びにそのコヒーレント光発生装置を用いた光学システ
ムに関する。
信、光情報処理、計測などの広い分野で応用されてい
る。中でも光導波路の光波長変換素子への適用は、半導
体レーザの波長変換による小型の短波長光源を実現でき
るために、盛んに研究が行われている。
について、図24(a)及び(b)を参照して説明す
る。図24(a)は、従来の光波長変換素子600の一
構成例を示す斜視図であり、図24(b)は、図24
(a)の波長変換素子600に入射される基本波P1が
高調波P2に変換される様子を模式的に示す図である。
素子600では、例えば特開平5−273624号公報
にて教示されているように、光導波路の表面近傍に非線
形劣化層を設けて、光波長変換素子の動作の高効率化及
び安定化を図っている。具体的には、図24(a)にお
いて、601はLiTaO3基板、602は光導波路、
603は分極反転領域、605は非線形劣化層である。
導波路602に入射されたTM00モードの基本波P1
は、図24(b)に示すように、分極反転領域603が
周期的に形成されている光導波路602の内部を伝搬す
る間に、TM10モードの高調波P2に波長変換され
る。なお、典型的には、非線形劣化層605の厚さは約
0.45μmであり、光導波路602の厚さは1.8μ
mである。
(b)に示すように、+E側及び−E側にほぼ同程度の
大きさのピーク出力を持っている。このような強度分布
を有するTM10モードの高調波P2と、TM00モー
ドの基本波P1との間でオーバラップの増大を図ること
によって、波長変換動作の高効率化が達成されている。
更に、波長変換によって得られる高調波P2をTM10
モードにすることで、パワー密度の分散を図ることがで
きる。これによって、高い高調波出力に対しても、光損
傷の発生を抑えることができる。
として、光導波路よりも高い屈折率を有する高屈折率層
を光導波路上に形成する構成が、例えば特開平4−25
4834号公報に報告されている。図25(a)は、こ
のような高屈折率層を有する従来の光波長変換素子64
0の構成を示す斜視図であり、図25(b)は、図25
(a)の波長変換素子に入射される基本波P1の光導波
路への閉じ込めの様子を模式的に示す図である。
では、LiNbO3基板641の上に形成されたプロト
ン交換光導波路642の一方の端面645に入射された
基本波P1は、分極反転領域644が周期的に設けられ
ている光導波路642の中を伝搬する間に波長変換され
て、光導波路642の他方の端面646からは高調波P
2が出力される。
42の表面に、TiO2高屈折率層643が形成されて
いる。高屈折率層643を構成するTiO2の屈折率
は、プロトン交換導波路642の屈折率よりも大きく、
このように屈折率の高い高屈折率層643を光導波路6
42の上に形成することにより、図25(b)に示すよ
うに、光導波路642(より厳密にはその中の分極反転
領域644)への基本波P1の閉じ込めを強くして、光
波長変換素子の波長変換動作の高効率化を達成してい
る。
の構造として、光導波路の閉じ込めを強化するためにリ
ッジ型の光導波路構造を採用した光波長変換素子が、例
えば特開平1−238631号公報にて報告されてい
る。
高い屈折率を有する高屈折率クラッド層を設けて、光導
波路を伝搬する基本モードの基本波と高次モードの高調
波との間で位相整合をとることで導波光間のオーバラッ
プを増大させ、高効率の波長変換を実現する波長変換素
子の構成も提案されている。
トン交換処理及びアニール処理により形成したプロトン
交換光導波路の表面に更に第2のプロトン交換領域を形
成して、光導波路を伝搬する基本波を高次の導波モード
を有する第2高調波に波長変換する方法が報告されてい
る。
換素子は、光の波長変換による第2高調波発生、パラメ
トリック発生、和周波発生および差周波発生等、コヒー
レント光の発生範囲の拡大を図ることが可能となるた
め、多くの分野で応用されている。特に、光導波路を利
用した光波長変換素子では、光の閉じ込め効果により高
いパワー密度を実現することができ、長い相互作用長を
得ることができる等の利点を有している。これらの利点
により高効率の波長変換が可能となるため、光導波路を
利用した光波長変換素子として、多くの光デバイスが提
案されている。
ては、光損傷が大きな問題になっていた。ここで述べる
光損傷とは光誘起屈折率変化のことであり、光導波路の
様な光の閉じ込めの強い部分では、光のパワー密度が高
いため、光によって導波路の屈折率が変化するという現
象(光損傷)が発生する。この光損傷が発生すると、屈
折率変化によって位相整合状態が変化するため、光波長
変換素子の出力が変動する。これが光導波路型の光波長
変換素子の高出力化を妨げる問題となっている。特に、
非線形光学定数の大きなLiNbO3やLiTaO3等の
基板において、光損傷の発生が顕著であり、数mW〜数
10mWの出力に対して光損傷が発生している。この光
損傷の低減のためには、結晶内の不純物の低減、および
光導波路の低損失化が有効である。
は、LiNbO3基板にZn、Mg、ScやIn等の金
属元素をドーピングすることで、基板自体の耐光損傷強
度を向上させる方法が提案されている。この方法によれ
ば、基板に5mol程度の金属を添加することにより、
基板を構成する結晶自体の耐光損傷強度が1桁以上向上
する。
(光導波路型の光波長変換素子)において、基本波を高
調波に波長変換する変換効率を向上させるためには、伝
搬する基本波のパワー密度を増大させること、および変
換された高調波と基本波の電界分布のオーバラップを増
大させることが必要不可欠である。
て、図26に示すような複数の光導波路を利用した光波
長変換素子160が提案されている。この光波長変換素
子160では、LiNbo3基板の表面に隣接する2本
の光導波路151をプロトン交換により形成し、2本の
光導波路151を共に伝搬する基本波Pw152と、チ
ェレンコフ放射する高調波P2w153との間で位相整
合をとっている。2本の光導波路151の間の中央部は
プロトン交換されていないため、高い非線形光学効果を
有しており、これによって高非線形光導波路の形成が可
能となる。その結果、チェレンコフ放射型光波長変換素
子において、変換効率の高効率化を図ることができる。
た光波長変換素子の構成についても、例えば特開平3−
261924号公報や特開平5−188420号公報等
において提案されている。この構成では、基板表面に分
極反転構造と、基本波が伝搬する光導波路と、高調波が
伝搬する光導波路とを形成し、基本波と高調波とで異な
る光導波路を伝搬させることにより、耐光損傷強度と変
換効率の向上を実現している。
波長変換素子における課題を、以下に説明する。
(a)に示した構成では、先に説明したように、光導波
路602の表面近傍に非線形劣化層605を設けて、T
M00モードの基本波P1とTM10モードの高調波P
2との間で位相整合をとり、それによって波長変換動作
の高効率化と耐光損傷強度の向上とを図っている。しか
し、この従来の構成では、図24(b)に示すように、
出射されるTM10モードの高調波光P2が+E側及び
−E側の2つのピークを有する強度分布を持つために、
集光する際に集光特性が劣化するという課題がある。
P2が2つのほぼ等しい大きさのピークを有するのは、
耐光損傷強度を高めるために、高調波P2を高次モード
のピークに分散させているためである。しかし、このよ
うな強度分布を有する高調波出力を集光するためには特
別な光学系が必要であるため、光学系が複雑化して、そ
の小型化が難しい。また、回折限界まで集光するにはビ
ームをかなり整形する必要があり、出力光の利用効率が
50%以下に低下するという課題も存在する。
の閉じこめを高める機能を有さないため、基本波P1の
パワー密度の増大が図れず、高効率化に限界がある。
屈折率層643を形成することにより光導波路642の
閉じ込めを強化して、高効率化を図る構成を有する従来
の光波長変換素子640に関しては、光導波路642の
表面に形成する高屈折率層643として高屈折率の誘電
体膜を使用している点に問題がある。すなわち、光導波
路642の上の高屈折率層643は、光導波路642の
実効屈折率に与える影響が大きく、光導波路642の全
域に渡る膜厚の均一性に高い精度が要求される。例え
ば、光波長変換素子の場合、光導波路全長における位相
整合条件は光導波路の実効屈折率に厳しく依存するた
め、光導波路の実効屈折率が伝搬方向に僅かでも変化す
ると、波長変換効率が極端に減少する。このため、高屈
折率層643の膜厚制御には、厳しい均一性が要求され
る。
る材質を光導波路642の表面に堆積するので、光導波
路642と高屈折率膜643との界面において導波損失
が生じ易い。更に、高屈折率膜643と基板641との
膨張係数の違いによって光導波路642に歪みが与えら
れると、光導波路642の実効屈折率が、その伝搬方向
に分布を持つ。
る高屈折率層643の伝搬損失が大きな問題となること
が、明らかになってきている。
る光導波路の伝搬損失は、高調波に対する損失と基本波
に対する損失とがある。誘電体の高屈折率層643は、
基本波に与える伝搬損失は比較的小さく、問題は無い
が、波長が短い高調波に対しては、従来の高屈折率膜6
43はかなり大きな伝搬損失を与えることが明らかにな
ってきている。例えば、具体的な実験により、各種の高
屈折率を有する誘電体膜が、波長400nm帯の高調波
に対して−数dB/cmという大きな伝搬損失を有する
ことが明らかになった。これにより、光波長変換素子の
波長変換効率が1/2以下に低減されていることが分か
った。
は、非線形劣化層は基本波の閉じこめを高める機能を有
さないため、基本波のパワー密度の増大が図れず、高効
率化に限界がある。
の構成では、光導波路を伝搬する基本モードの基本波と
第2高調波とのオーバラップの向上を目的としている。
しかし、基本波と第2高調波との屈折率分散の違いより
光導波路内での導波モードの分布が大きく異なるため、
両モード間でのオーバラップの増大には制限があり、波
長変換効率を大幅に向上させることは困難である。更
に、基本波と第2高調波とがオーバラップしない部分が
大きいため、耐光損傷強度の向上を達成することは困難
である。
効率の向上を図っている従来の光波長変換素子では、光
導波路の閉じ込め効果によるパワー密度の増大により、
波長変換効率の向上を達成している。しかし、基本波に
対するリッジ導波路による閉じ込め効果の増大は横方向
(リッジの幅方向)に限られ、深さ方向の閉じ込めは向
上しない。従って、波長変換効率への影響が最も大きな
基本波と第2高調波のオーバラップの増大(特に深さ方
向のオーバラップの増大)はリッジ構造では達成でき
ず、波長変換効率の大幅な向上が困難である。
型と同様に、基本波と第2高調波との間のオーバーラッ
プを十分に大きくできない。
損傷強度の観点から10mW程度の青色光の発生は可能
であるが、出力が10mW以上になると、長時間の安定
な出力を得るのが難しい。
て、光導波路の表面に高屈折率クラッドを形成すること
で高効率な波長変換特性を実現している構造がある。こ
れは、光導波路の表面に光導波路より高い屈折率のクラ
ッド層を設ける構成であって、クラッド層として、高屈
折率な誘電体の膜、或いはイオン交換により形成された
層が用いられている。この構成では高い波長変換効率と
優れた光損傷特性とが得られるが、この構成において
も、長期間の出力安定性を観測すると、出力が不安定に
なる新たな問題を有することが明らかになった。
素子においては、基板の耐光損傷強度を向上させる方法
として金属元素を添加する方法が提案されている。しか
し、この方法では、プロトン交換等により光導波路を形
成した場合には、導波路の耐光損傷強度を十分向上させ
ることができないという問題があった。
0においては、発生する高調波が放射モードであるため
に集光特性が悪く、回折限界までの集光を必要とするよ
うな光学システム等への応用は困難であった。また、導
波モードで伝搬する基本波と放射モードで伝搬する高調
波との間の位相整合条件が広い範囲で成立するため、高
調波の伝搬モードを制御することが困難であり、高効率
で波長変換可能な位相整合関係を選択することが難しい
という問題があった。
特開平5−188420号公報等のように、基本波と高
調波とで異なる光導波路を伝搬させる構成では、それぞ
れの光導波路を伝搬する基本波と高調波とにおいて、電
界分布のオーバラップが小さい。このため、変換効率の
高効率化を図るのが難しいという問題があった。
われたものであって、その目的は、(1)優れた耐光損
傷特性を有し、長時間の出力安定性を有する第2高調波
出力が可能であり、且つ基本波と第2高調波とのオーバ
ーラップを大きくした光波長変換素子の実現を可能にす
る光導波路、(2)その光導波路を利用して構成される
光波長変換素子、(3)その光波長変換素子を利用して
構成されている短波長光発生装置及び光情報処理装置、
並びに(4)それらの製造方法、を提供することであ
る。
の課題を解決するためになされたものであり、耐光損傷
強度が優れた光波長変換素子およびコヒーレント光発生
装置並びに光学システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、基本波から高調波、パラメトリック、
和周波や差周波等への波長変換を高効率に行うことが可
能であり、ビーム特性を向上して集光特性に優れた変換
波長光を発生させることができる光導波路型の光波長変
換素子およびコヒーレント光発生装置並びに光学システ
ムを提供することを目的とする。
線形光学結晶と、該非線形光学結晶の表面の近傍に形成
された第1のイオン交換領域と、該第1のイオン交換領
域の表面の近傍に形成された第2のイオン交換領域と、
を備え、該第2のイオン交換領域は、深さ方向にイオン
交換率が変化している領域が、0.02〜0.2μmで
あることにより、上記課題が達成される。
の変化量が5〜50μm-1の領域を0.02〜0.2μ
mに渡って有してもよい。
の変化量が0.06μm-1以下であってもよい。
オン交換率が変化している領域が、0.03〜0.1μ
mであってもよい。
の変化量が10〜30μm-1であってもよい。
数が前記結晶の非線形光学定数の90%以上であり、前
記第2のイオン交換領域の非線形光学定数は該結晶の非
線形光学定数の60%以下であってもよい。
化Δnは波長633nmの光に対し0.02以下であり、
前記第2のイオン交換領域の表面屈折率変化Δnは0.
11以上であってもよい。
該非線形光学結晶の表面の近傍に形成された第1のイオ
ン交換領域と、該第1のイオン交換領域の表面の近傍に
形成された第2のイオン交換領域と、を備え、該第2の
イオン交換領域は、該第1のイオン交換領域よりも高い
屈折率を有し、該第2のイオン交換領域の屈折率分布が
ステップライクなグレーディッド形状を有していること
により、上記課題が達成される。
該非線形光学結晶の表面の近傍に形成された第1のイオ
ン交換領域と、該第1のイオン交換領域の表面の近傍に
形成された第2のイオン交換領域と、を備え、該第2の
イオン交換領域は、該第1のイオン交換領域よりも高い
イオン濃度を有し、該第2のイオン交換領域のイオン濃
度分布がステップライクなグレーディッド形状を有して
いることにより、上記課題が達成される。
オン交換領域とは、異なる温度におけるアニール処理に
より得られた異なるグレーディッドな形状を有していて
もよい。
ール処理により、該アニール処理の実施前における値の
8倍以上に拡大していてもよい。
ール処理により、該アニール処理の実施前における値の
1.2倍以上に拡大していてもよい。
ール処理により、該アニール処理の実施前における値の
2倍以上に拡大していてもよい。
は、アニール処理の実施前における表面屈折率の値とほ
ぼ等しくてもよい。
度は、アニール処理の実施前における表面イオン濃度の
値とほぼ等しくてもよい。
前記ステップライクなグレーディッド形状は、以下の
(1)及び(2)の関係:
k:深さ(μm)、t:アニール時間(時間)、C0:
初期のイオン交換濃度、Erf[]:エラー関数、h:
初期のイオン交換深さ(μm)、及び、Dp:アニール
処理によるイオンの拡散定数(μm2/時間))、
もよい。
布の前記ステップライクなグレーディッド形状は、以下
の(1)及び(2)の関係:
k:深さ(μm)、t:アニール時間(時間)、C0:
初期のイオン交換濃度、Erf[]:エラー関数、h:
初期のイオン交換深さ(μm)、及び、Dp:アニール
処理によるイオンの拡散定数(μm2/時間))、
もよい。
3結晶(0≦x≦1)であってもよい。
イオン交換領域を形成するイオン交換処理が、それぞれ
プロトン交換処理であってもよい。
なる前記非線形光学結晶の表面にイオン交換により形成
され、該光導波路内のLiのmol濃度比が40mol
%以上であってもよい。
なり、少なくとも表面近傍に金属元素が添加された前記
非線形光学結晶の該表面に、イオン交換により形成さ
れ、該光導波路内のLiのmol濃度比Yと該金属元素
のmol濃度ZがY+Z≧45mol%であってもよ
い。
一つに記載の光導波路と、周期状の分極反転構造と、を
備え、該光導波路は、波長λの基本波及び波長λ/2の
第2高調波の導波が可能で、 該光導波路に含まれる前
記第2のイオン交換領域の屈折率及び深さは、該第2高
調波に対しては導波条件を満足し、且つ該基本波に対し
てはカットオフ条件を満足していることにより、上記課
題が達成される。
と高次モードの第2高調波とが位相整合していてもよ
い。
晶の表面に隣接する複数の光導波路から構成される光導
波路群を有し、該光導波路群内で入射された基本波を異
なる波長の光に変換する光波長変換素子であって、該基
本波が該光導波路群をシングルモード伝搬し、かつ、変
換された波長光が該光導波路群を構成する光導波路を導
波モードで伝搬するか、変換された波長光が該光導波路
群をシングルモード伝搬し、かつ、該基本波が該光導波
路群を構成する光導波路を伝搬することにより、上記課
題が達成される。
の光導波路から構成されていてもよい。
れた波長光のうちのいずれか一方の光に対してカットオ
フ条件を満たし、他方の光に対しては導波条件を満たし
てもよい。
他の光導波路と異なる伝搬定数を有してもよい。
された波長光のうちのいずれか一方の光に対してシング
ルモード伝搬条件を満たし、該一方の光と、前記光導波
路のうちのいずれか1本を導波する他方の光との間で位
相整合してもよい。
成され、中央の光導波路を中心として中心対称の構造を
有してもよい。
本の光導波路から構成され、中央の光導波路が両側の光
導波路とは異なる伝搬定数を有し、該光導波路群をシン
グルモード伝搬する基本波および変換された波長光のう
ちのいずれか一方の光と、該光導波路群の中央の光導波
路を伝搬する他方の光との間で位相整合してもよい。
出射部近傍の少なくともいずれか一方において、前記光
導波路の本数が異なってもよい。
a1-xO3(0≦x≦1)からなる結晶の表面にイオン交
換により形成した光導波路を有し、該光導波路内のLi
のmol濃度比が40mol%以上であることにより、
上記課題が達成される。
a1-xO3(0≦x≦1)からなり、少なくとも表面近傍
に金属元素が添加された結晶の該表面に、イオン交換に
より形成した光導波路を有し、該光導波路内のLiのm
ol濃度比Yと該金属元素のmol濃度ZがY+Z≧4
5mol%であることにより、上記課題が達成される。
nのうちのいずれか1種類であるか、または2種類以上
を混合したものであってもよい。
ザと、上記のいずれかに記載の光波長変換素子と、を備
え、該半導体レーザから出射された光の波長が該光波長
変換素子により所定の高調波に変換されることにより、
上記課題が達成される。
前記高調波の導波モードが高次モードであり、該高調波
の高次モードの強度分布が有する複数のピークにおい
て、最大強度を有するメインピーク以外のサブピークの
一つの幅が、該高調波に対する回折限界より小さくても
よい。
ってもよい。
であってもよい。
置と、集光光学系と、を備え、本発明の光情報処理装置
は、該短波長光発生装置から出射される短波長光を該集
光光学系により集光するように構成されていることによ
り、上記課題が達成される。
線形光学結晶に周期的な分極反転構造を形成する工程
と、該分極反転構造に第1のイオン交換領域を形成する
工程と、該第1のイオン交換領域に対する第1のアニー
ル処理を行う工程と、該第1のイオン交換領域の表面に
第2のイオン交換領域を形成する工程と、該第2のイオ
ン交換領域に対する第2のアニール処理を行う工程と、
を包含し、該第1のアニール処理を行う第1のアニール
温度と該第2のアニール処理を行う第2のアニール温度
とが異なっていることにより、上記課題が達成される。
あり、前記第2のアニール温度が250℃以下であって
もよい。
された分極反転構造を400℃以上の温度で熱処理する
工程を含んでもよい。
0℃の範囲であってもよい。
及び(2)の関係:
k:深さ(μm)、t:アニール時間(時間)、C0:
初期のイオン交換濃度、Erf[]:エラー関数、h:
初期のイオン交換深さ(μm)、及び、Dp:アニール
処理によるイオンの拡散定数(μm2/時間))、
て形成される前記第2のイオン交換領域の屈折率分布が
ステップライクなグレーディッド形状を有していてもよ
い。
3結晶(0≦x≦1)であってもよい。
イオン交換領域を形成するイオン交換処理が、それぞれ
プロトン交換処理であってもよい。
のいずれかに記載の光波長変換素子と、半導体レーザと
を備え、該半導体レーザの光を該光波長変換素子によっ
て波長変換することにより、上記課題が達成される。
ヒーレント光発生装置と、集光光学系とを備え、前記光
波長変換素子から出射された光を該集光光学系で集光す
ることにより、上記課題が達成される。
波路を伝搬する基本波を高調波、パラメトリック、和周
波や差周波等に波長変換する光波長変換素子において、
耐光損傷強度の向上、波長変換効率の高効率化、および
出射される光のビーム特性の向上を図るために、光波長
変換素子を構成する光導波路を従来とは異なる特別な構
造としたものである。
形態に示すように、非線形光学結晶の表面に、隣接する
複数の光導波路からなる光導波路群を形成し、この光導
波路群を利用して基本波から高調波、パラメトリック、
和周波や差周波等への波長変換を実現する。この構成に
おいて、位相整合状態を制御することにより、光導波路
群が、基本波と変換された波長光に対して異なる伝搬状
態を与えることが可能となる。例えば、第7の実施形態
に示すように、基本波は光導波路群をシングルモード伝
搬させ、高調波や和周波は光導波路を導波モードで伝搬
させることが可能となる。または、第8の実施形態に示
すように、基本波は光導波路をシングルモード伝搬さ
せ、パラメトリックや差周波は光導波路群をシングルモ
ード伝搬させることが可能となる。この光導波路構造に
より、プロトン交換や金属拡散等の面積を小さくして光
導波路表面の損傷面積を小さくすることが可能であり、
光導波路における吸収散乱が大幅に低減される。このた
め、本発明では基本波および変換された波長光のうち、
波長が短いものの吸収により発生していた光損傷を大幅
に低減することが可能である。また、基本波および変換
された波長光の一方の伝搬モードを導波路で制御し、他
方を導波路群で制御することにより、光導波路内におけ
る基本波と変換された波長光との電界分布のオーバラッ
プを高め、波長変換の高効率化が可能となる。さらに、
変換された波長光の伝搬状態を適切に選択することによ
り、導波モードのアスペクト比を制御して、集光特性に
優れた出射光を実現することが可能である。
導波路から構成されている場合、導波路群の伝搬定数に
分布を持たせることができ、波長変換素子の許容度を拡
大することができる。また、テーパ導波路(形状が伝搬
方向に対してテーパ状に狭くなったり、広くなったりし
ている導波路)を作製することができる。
(例えば高調波や和周波)場合、上記光導波路を、基本
波に対してカットオフ条件を満たすように幅を設定すれ
ば、複数の光導波路からなる光導波路群を1本の導波路
としてシングルモードで伝搬させることが可能である。
カットオフ条件は導波路幅と厚みで設定されるが、ここ
では導波路幅で設定している。このとき、基本波から変
換された波長光に対しては、光導波路が導波条件を満た
すようにすることが可能である。よって、高調波が放射
モードで導波する従来の光波長変換素子に比べて変換さ
れた波長光の伝搬モードを容易に制御可能で、基本波と
変換された波長光の位相整合の制御が容易である。な
お、基本波に対して変換された光の波長が長い(例えば
パラメトリックや差周波)場合、基本波はいずれかの光
導波路を伝搬し、変換された波長光は光導波路群をシン
グルモード伝搬する。この場合、基本波の伝搬モードを
容易に制御可能であり、基本波と変換された波長光の位
相整合の制御が容易である。
て短い(例えば高調波や和周波)場合、特に、光導波路
のうちの少なくとも1本の伝搬定数を、他の光導波路と
異なる伝搬定数に設定することにより、その光導波路を
基本波から変換された波長光が選択的に導波するため、
変換効率の向上や出力光の安定化を図ることが可能とな
る。ここで、伝搬定数も導波路幅で設定する。なお、基
本波に対して変換された光の波長が長い(例えばパラメ
トリックや差周波)場合、光導波路を基本波が選択的に
導波し、変換効率の向上や出力光の安定化を図ることが
可能となる。これに対して、通常の導波路では、基本波
に対して変換された光の波長が長い(例えばパラメトリ
ックや差周波)場合、変換光の導波条件に合わせて導波
路を設計すると、基本波に対してマルチモード導波路と
なり、変換効率が大幅に低下する。
光のビーム形状が非対称となって集光特性が劣化するた
め、中央の光導波路を中心として中心対称の構造を有す
るのが好ましい。また、光導波路が奇数本である場合、
基本波および変換された波長光ともに中央の光導波路に
パワー密度の中心が集中し、基本波と変換された波長光
との間でオーバーラップが高くなるので、高い変換効率
が得られるので好ましい。例えば、変換された光の波長
が基本波に対して短い(例えば高調波や和周波)場合、
光導波路群が、伝搬方向がほぼ等しい3本の光導波路か
ら構成され、中央の光導波路が両側の光導波路とは異な
る伝搬定数を有し、光導波路群をシングルモード伝搬す
る基本波と、光導波路群の中央の光導波路を伝搬する変
換された波長光との間で位相整合する構成とすることが
できる。また、基本波に対して変換された光の波長が長
い(例えばパラメトリックや差周波)場合、光導波路群
をシングルモード伝搬する変換された波長光と、光導波
路群の中央の光導波路を伝搬する基本波との間で位相整
合する構成とすることができる。なお、光導波路の本数
が多いと、導波路群のサイズが大きくなり、パワー密度
が低下して変換効率が低下することが考えられる。よっ
て、対称構造の中でも最も本数が少ない3本の光導波路
で光導波路群を構成するのが好ましい。
部近傍の少なくともいずれか一方において、光導波路群
を構成する光導波路の本数を異ならせることにより、ビ
ーム形状の整形や結合効率の向上を図ることが可能であ
る。
LiTaO3基板にプロトン交換層を形成した場合、プ
ロトン交換層内では耐光損傷強度が向上すると報告され
ていた。しかしながら、本願発明者らの検討によれば、
プロトン交換したLiNbO3の耐光損傷強度は十分で
はなく、例えばLiNbO3基板に対しては一桁程度強
い耐光損傷強度を示すが、MgドープしたLiNbO3
に比べると耐光損傷強度は数分の1に減少することが明
らかになった。この原因は、ドーピング材料によって強
化された耐光損傷強度がプロトン交換により低減されて
いるためと考えられる。そこで、第2の本発明にあって
は、耐光損傷強度とプロトン交換層内におけるLi濃度
の関係に着目し、後述する第9の実施形態に示すよう
に、LiNb xTa1-xO3(0≦x≦1)基板の表面に
プロトン交換により形成した光導波路において、Liの
mol濃度比を40mol%以上に設定する。または、
少なくとも表面近傍にMg、Zn、Sc、In等の金属
元素を添加したLiNbxTa1 -xO3(0≦x≦1)基
板の表面にプロトン交換により形成した光導波路におい
て、Liのmol濃度比Yと金属元素のmol濃度Zを
Y+Z≧45mol%の関係を満たすように設定する。
これにより、プロトン交換層の結晶欠陥を低減して、光
導波路の耐光損傷強度を向上することが可能である。
損傷強度に優れた本発明の光波長変換素子を用いること
により、高出力でかつ安定した出力特性を実現すること
が可能である。
動が小さく、高出力の本発明のコヒーレント光発生装置
を用いることにより、ノイズを低減することが可能であ
る。
第2高調波発生を利用した光波長変換素子において、基
本モードの基本波と高次モードの第2高調波(SHG)
との位相整合を利用することでオーバラップを大きく
し、SHGへの波長変換効率を高めようとする構成にお
いて、耐光損傷性を飛躍的に向上させる構成を新たに提
案するものである。具体的には、イオン交換により形成
した第1のイオン交換領域をアニール処理により拡大
し、更に第1のイオン交換領域の表面近傍に第2のイオ
ン交換領域を形成した構成において、これに特別なアニ
ール処理を加えることで光導波路の伝搬損失を大幅に減
少し、更に耐光損傷特性の向上が可能になる点を、本願
発明者らが見出した。以下に、その原理について説明す
る。
るイオン交換処理として、例えば、プロトン交換処理を
実施することができる。その場合、形成される第1及び
第2のイオン交換領域とは、それぞれ第1及び第2のプ
ロトン交換領域ということになる。本願明細書における
本発明の説明では、具体的なイオン交換処理としてプロ
トン交換処理を説明し、これによってプロトン交換領域
が形成される場合を特に説明する。しかし、本発明はこ
れに限られるものではなく、その他の同様のイオン交換
処理によってプロトン交換領域以外のイオン交換領域を
形成しても、本願明細書の中で説明するものと同様の効
果を得ることができる。
換を利用した光導波路を用いて光波長変換素子の動作特
性の向上を図った例と、従来の構造において新たに見つ
かった課題について、説明する。
1を用いて説明する。
01の表面近傍に、ストライプ状の光導波路305が形
成されており、光導波路305の表面近傍には、高屈折
率層310が形成されている。LiNbO3基板301
には、位相整合のために周期状の分極反転構造304が
形成されている。光導波路305に入射した基本波30
6は、第2高調波307に変換されて光導波路305よ
り出射される。
形成され、更に光導波路2の表面近傍に高屈折率層4が
形成されている、従来の光導波路素子300の構成を模
式的に示す図であり、図2(b)及び(c)はそれぞ
れ、(a)の構成における深さ方向の屈折率分布、並び
に(a)の構成の中を伝搬する基本波及び高調波の深さ
方向の電界分布である。具体的には、波長850nmの
基本波がTE00モードで入射され、光導波路2の中で
TE10モードの高調波と擬似的に位相整合する。
ル処理を施して形成した光導波路であり、このアニール
処理により、プロトン交換領域の形状はステップ形状か
らグレーティッド形状に変化して、プロトン濃度も低下
する。一方、高屈折率層4は、プロトン交換により形成
した高屈折率層であるが、アニール処理は行っていない
ので、そのプロトンの分布形状はステップ状である。
屈折率層4により基本波の閉じ込めが強化され、更に基
本モードの基本波と高次モードの高調波との間でオーバ
ラップの増大が図れるため、高い波長変換効率が達成で
きる。
の出力特性について種々の検討を行った結果、以下に示
す課題の存在が明らかになった。
する現象が見つかった。これにより、第2高調波の出力
が不安定になるという位相整合波長変動の問題が生じ
る。
の特性が劣化するという素子寿命の問題がある。
明する。
波の高出力化によって、位相整合状態がわずかに変化し
ていることが観測された。その原因は後述するが、高屈
折率層4と光導波路2との境界において発生する光損傷
が関係している。
合状態が光導波路全体に渡って崩れることで第2高調波
の出力が低下する現象であるが、今回見出されたのは、
位相整合カーブを維持したままで位相整合波長がシフト
する現象である。波長変換効率は低下しないが位相整合
波長が変化するため、基本波の波長を固定すると第2高
調波出力は徐々に減少する。このため、位相整合波長を
常に最適値に合わせないと、安定した出力が得られな
い。位相整合波長が変化すると、光波長変換素子の位相
整合波長許容度が0.1nm以下と非常に狭いために、
第2高調波の出力は不安定になる。
中に発見された。具体的には、温度80℃で数10時間
に渡る高温試験を行うと、光波長変換素子の位相整合波
長が大きく変化したり、波長変換効率が劣化するといっ
た現象が観測された。この原因について検討した結果、
高屈折率層4が高温試験で変化していることが明らかに
なった。高屈折率層4はアニール処理を行わないプロト
ン層であり、高いプロトン濃度を有し且つステップ形状
のプロトン濃度分布を有している。このため、プロトン
濃度が高く且つ周辺部との濃度差が大きいため、熱拡散
定数が大きい。また、高屈折率層4のプロトン交換領域
の熱拡散が光導波路2の特性に与える影響が非常に大き
いため、高温試験に際した高屈折率層4のプロトン交換
領域の変化により、光波長変換素子の特性が劣化するこ
とが明らかになった。
域の問題である。表面に高屈折率層4を形成した光導波
路構造では、光の閉じ込めが強化されるため、光導波路
2の伝搬損失が高まる傾向にある。更に、光導波路2の
伝搬損失は、電界分布の存在が最も大きな第1のプロト
ン交換領域の特性に影響する。本願発明者らによる検討
の結果、第1のプロトン交換領域のプロトン濃度と光導
波路の伝搬損失との間に密接な関係が存在することが明
らかになった。
て達成された本発明の具体的な幾つかの実施形態を、添
付の図面を参照しながら説明する。
は、先述のような検討結果を考慮して、従来のプロトン
交換を利用した光導波路における問題を解決するため
に、新しい光導波路構造を提案する。
クラッド層を有する光導波路を用いた光波長変換素子に
おける課題について検討を行った結果、光導波路上に形
成した高屈折率な層と光導波路との境界において、問題
が発生していることを発見した。特に、この境界部にお
いて、ステップ形状に屈折率が変化している点が、問題
の原因であることを見出した。
ン交換領域の形状について種々検討を行った結果、プロ
トン交換処理とアニール処理とにより第1及び第2のプ
ロトン交換領域を形成する場合に、特殊なプロトン交換
領域の屈折率分布形状において、光導波路の特性が大幅
に向上することを見出した。
交換導波路(光導波路)の構成を示す断面図であり、基
板1にプロトン交換及びアニール処理により形成した第
1のプロトン交換領域(光導波路として機能する部分)
5と、第1のプロトン交換領域5の表面近傍に形成した
第2のプロトン交換領域(高屈折率層として機能する部
分)6と、を含む。図3(b)は、図3(a)の構成に
おける深さ方向の屈折率分布を表している。図2(b)
と比較すれば明らかなように、本実施形態の光導波路で
は、従来の光導波路とは異なって、第2のプロトン交換
領域6の屈折率分布が、アニール処理により、ステップ
ライクなグレーディッド形状を有している。
として機能する第2のプロトン交換領域としては、アニ
ールしないプロトン交換領域、或いは高屈折率の誘電体
膜など、ステップ状に屈折率分布を有する膜を用いてい
た。しかし、本願発明者らによる検討によって、高屈折
率層である第2のプロトン交換領域の屈折率分布をステ
ップ状からステップライクなグレーディッド状に変化さ
せることで、光導波路の耐光損傷強度が大幅に増大する
ことが見出された。
第1のプロトン交換領域5を導波層とし、第2のプロト
ン交換領域6を高屈折率クラッド層として用いて、高屈
折率クラッド層を利用した基本波と高調波とのオーバラ
ップの増大を図る。高屈折率クラッド層として効率良く
作用するためには、導波層より高い屈折率を有し、且つ
ステップ形状の屈折率分布を有する層が必要となる。と
ころが、高屈折率クラッド層を有する構造において、光
損傷による位相整合波長シフトが発生することが明らか
になった。我々はこの問題について種々の検討を行い、
その原因を解明した。すなわち、高屈折率層と導波層と
の境界でステップ状に屈折率が変化しているため、先に
図2(c)に示したように、高調波のパワー密度の急激
な変化を生じている。光損傷は、光励起により不純物順
位が励起され内部電界を生じることで、電気光学効果に
よる屈折率変化を生じる現象である。光の強度分布差に
依存して内部電界の強度差が増大し光損傷が生じるの
で、高屈折率層と導波層との境界部で急激に高調波パワ
ー密度が変化すると、その部分で屈折率変化が大きくな
り、光損傷の影響が増大する。更に、物性、屈折率、光
のパワー密度の変化が同時に境界部で発生することも、
光損傷の影響をより大きくする要因となっている。
化率を低減し、境界の存在する部分を拡大することが有
効であると考えた。そこで、第1のプロトン交換領域5
と第2のプロトン交換領域6との境界部分を拡大したと
ころ、光損傷の発生を大幅に緩和できる構造が存在する
ことが見出された。すなわち、第2のプロトン交換領域
6の屈折率分布をステップ状からステップライクなグレ
ーディッド状にすることで、第1及び第2のプロトン交
換領域5及び6の間の境界部の面積を増大し、光損傷の
発生を大幅に低減できる。但し、プロトン交換領域5及
び6の間の境界部分を拡大しすぎると、光波長変換素子
の波長変換効率が大幅に減少する。すなわち、高効率の
波長変換効率と高い耐光損傷強度とを同時に実現するに
は、第2のプロトン交換領域6の屈折率分布を適切に制
御する必要がある。
状について説明する。
ンの拡散分布に依存する。一般に、プロトン交換領域に
おけるプロトンの拡散分布は、プロトン交換処理の終了
時にはステップ形状を有しているが、その後にアニール
処理を行うとグレーディッドな分布に変化する。ここ
で、プロトンの濃度分布とアニール時間との関係は、以
下の式(1)で表される。
t):プロトン交換濃度、k:深さ(μm)、t:アニ
ール時間(時間)、C0:初期のプロトン交換濃度、E
rf[]:エラー関数、及び、h:初期のプロトン交換
深さ(μm)である。また、Dpは、アニールによるプ
ロトンの拡散定数(μm2/時間)であり、その温度依
存性を図4に示す。
ーディッド形状を有する屈折率分布とは、ステップ状の
プロトン濃度分布によって得られるステップ状の屈折率
分布と、グレーディッド状のプロトン濃度分布によって
得られるグレーディッド状の屈折率分布との中間の状態
であって、表面のプロトン交換濃度の値が初期値C0と
同程度である範囲、すなわち、C(0、t)がほぼC0
の値をとる範囲で実現される。この条件は、実際には、
式(1)に含まれるh/2/(Dp×t)1/2の値で規
定できる。具体的には、以下の(2)の不等式の関係を
満たす範囲で、ステップライクなグレーディッド形状を
有する屈折率分布が実現される。
18μmである場合、ステップライクなグレーディッド
形状を有する屈折率分布を実現する(2)の範囲は、ア
ニール温度が140℃であればアニール時間で約2時間
〜約50時間の範囲であり、アニール温度が180℃で
あればアニール時間で約10分〜約5時間の範囲であ
る。
ン濃度分布は、一般にプロトン交換後のアニール処理前
ではステップ形状であり、これをアニール処理すると、
プロトンが熱拡散し、ステップ状からガウス分布に近い
グレーディッド形状となる。プロトン交換領域の屈折率
はプロトン濃度に比例するので、アニール処理によるプ
ロトン濃度分布形状の変化に伴って、その屈折率分布形
状も、ステップ形状からグレーディッド形状に変化す
る。
るプロトン濃度分布の変化に伴った、屈折率分布形状の
変化の様子を示す。
て、プロトン交換領域の屈折率分布形状は、ステップ形
状(a)からステップライクなグレーディッド状
(b)、更に、ガウス分布に近いグレーディッド形状
(c)へ変化する。このうちのステップライクなグレー
ディッド形状は、ステップ形状とグレーディッド形状の
中間の形であり、表面のプロトン交換濃度が低下しない
範囲においては、プロトンの拡散分布形状はステップラ
イクな形状をほぼ保っている。
ール前のプロトン交換深さ、アニール処理温度、及びア
ニール処理時間に依存する。アニール処理による屈折率
分布の変化を、図6に示す。図6において、屈折率分布
の広がりを、屈折率変化量が最大値の1/e2になる部
分の幅で規定する。アニールによるプロトン交換領域の
広がりが約2倍以上になると、屈折率分布は、ステップ
ライクな形状からガウス分布に近い形状に変化する。ス
テップライクな屈折率分布を得るには、プロトン交換領
域の深さのアニール処理による広がりを約1.1倍〜約
2倍の間に保つ必要がある。
屈折率は、ステップライクな屈折率形状を有している間
は維持されることがわかる。しかし、屈折率分布がガウ
ス分布に近くなり、屈折率分布の幅が2倍近くなると、
表面屈折率が徐々に低下し始める。ステップライクな屈
折率分布が維持されるプロトン交換領域の表面屈折率の
値は、アニール処理前の値の約90%以上であった。
アニール処理を長い時間に渡って行うと光波長変換素子
の波長変換効率が低下する現象は、第2のプロトン交換
領域の表面屈折率の低下に起因していることが明らかに
なった。すなわち、第2のプロトン交換領域の表面屈折
率の低下により、導波光の閉じ込めが弱まって、波長変
換効率の低下を招く。従って、第2のプロトン交換領域
のアニール処理は、表面屈折率の低下を招かない程度に
行うのが望ましい。また、光波長変換素子の高効率化に
は高い表面屈折率が必要であり、高屈折率クラッド層を
有する光導波路における第2のプロトン交換領域6に
は、ステップライクな屈折率分布が要求されるため、第
2のプロトン交換領域6の広がりを2倍以下に抑えるこ
とが好ましい。
長変換効率と良好な耐光損傷強度とを両立させて実現す
るには、第2のプロトン交換領域6の屈折率分布が、ス
テップ形状とガウス分布に近い完全なグレーディッド形
状との間の中間的な屈折率分布(図5(b)参照)をと
る必要があることが分かった。これを、本願明細書では
ステップライクなグレーディッド形状と称する。一方、
第1のプロトン交換領域5は、伝搬損失の小さい導波層
であり、且つ高屈折率クラッド層によるオーバラップの
向上を実現するために、完全なグレーディッド形状(エ
ラー関数形状)をとる必要がある。
2のプロトン交換領域6とが、異なる形状のグレーディ
ッドな屈折率分布(すなわち異なる形状のグレーディッ
ドなプロトン濃度分布)を有することが、高効率で且つ
耐光損傷性に優れた光波長変換素子を実現するために、
必要な条件であることが明らかになった。
濃度分布)は、アニール処理により、容易にガウス分布
に近いグレーディッド形状に変化する。第2のプロトン
交換領域6の屈折率分布をステップライクなグレーディ
ッド形状に制御するには、第2のプロトン交換領域6に
対するアニール処理条件を精確に制御する必要がある。
本発明によれば、グレーディッド形状に変化する前のス
テップライクなグレーディッド形状に精確に制御するこ
とで、光波長変換素子の特性向上を実現できることが明
らかになった。
けるプロトン交換率の分布を示す。LiNbO3結晶は
プロトン交換によりLi(1-x)HxNbO3となる。ここ
で示すプロトン交換率Xは結晶内のLiとHの交換率を
表し、結晶中のLiとHのモル数に対し、X=H/(L
i+H)で表される。プロトン交換されていない結晶に
おいて、プロトン交換率Xは0であり、LiとHが完全
に交換さるとプロトン交換率Xの値は約1となる。実際
のプロトン交換層において、アニール処理しないプロト
ン交換直後のプロトン交換率は、プロトン交換温度、プ
ロトン交換に使用する酸、およびプロトン交換時間によ
り微妙に変化する。代表的には、プロトン交換に使われ
る代表的な酸である安息香酸の場合でX=0.67±
0.02、高屈折率のプロトン交換層の形成が可能なピ
ロ燐酸でプロトン交換した場合でX=0.76±0.0
2程度である。結晶中のLiの70%程度がプロトンと
交換されている。高屈折率なプロトン交換層を形成可能
なため、プロトン交換はピロ燐酸で行うのが望ましい。
トン交換層からなる導波路におけるプロトン交換率の分
布であり、ピロ燐酸を用いて作製した。第2のプロトン
交換層におけるプロトン交換率は表面近傍で約0.76
である。一方、第1のプロトン交換層におけるプロトン
交換率は表面近傍で約0.1程度である。プロトン交換
率に大きな差を付けることで、第2のプロトン交換層と
第1のプロトン交換層との屈折率差を十分とっている。
また図からわかるように、第2のプロトン交換層を形成
するには、プロトンの拡散を最小限に押さえる条件でア
ニール処理を施さねば成らない。プロトン濃度分布が崩
れない程度に、かつ第1のプロトン交換層に影響を与え
ない程度に温度および時間の制御を行う必要がある。そ
のために、第2のプロトン交換を形成する温度を200
℃以下とし、拡散分布を崩さない程度に時間制御を行い
ながら形成した。
したのが、図7(b)、(c)に示すプロトン交換率の
分布図でそれぞれ第1および第2のプロトン交換層の分
布を表している。図に示すように、全く異なった形状を
とっている。第1のプロトン交換層におけるプロトン交
換率の分布は、アニール処理により完全にグレーディッ
ド形状に成っている。これに対し、第2のプロトン交換
層はステップライクなグレーディッド形状になってい
る。また、第1と第2のプロトン交換層の大きな違い
は、プロトン交換率の深さ方向の変化量である。第1の
プロトン交換層においては、表面におけるプロトン濃度
が低減すると共に、プロトン交換率Xの深さ方向の変化
量が非常に小さいくなっている。一方、第2のプロトン
交換層においては、プロトン交換率が深さ方向に急激に
変化する。深さ方向のプロトン交換率Xの変化量(μm
-1)を以下のように規定する。プロトン交換率の変化量
=│ΔX/Δ深さ│とプロトン交換のアニール状態をプ
ロトン交換率の変化の絶対値で表すことができる。まず
第1のプロトン交換層におけるプロトン交換率の変化量
は約0.04μm-1程度である。プロトン交換層のプロ
トン濃度を下げて、非線形光学定数を十分回復させるに
は、プロトン交換率の変化量は少なくとも0.1μm-1
以下が必要であり、高効率化を達成するには0.06μ
m-1以下が望まれる。
プロトン濃度が深さ方向に変化する領域の大きさが重要
に成ってくる。前述したように、第1と第2のプロトン
交換層との境界部分がこのプロトン濃度が変化している
領域であり、この領域をアニール処理により形成するこ
とで耐光損傷性に優れた光導波路の形成が可能となる。
具体的には、図7(c)に示したように、プロトン交換
率が変化している領域は第2のプロトン交換領域におい
て0.05μm程度である。プロトン交換直後はこの領
域が0.01μm以下である。第2のプロトン交換領域
のアニール処理によりプロトン交換率が変化している領
域を0.02〜0.2μmの間で拡大することが望まし
い。さらに、高効率変換を実現するには、0.03〜
0.1μm程度の間に押さえることが望ましい。第1の
プロトン交換層との大きな違いは、この領域の大きさで
ある。第1のプロトン交換領域においては、プロトン分
布が完全なグレーディッドとなっているため、プロトン
交換率の変化する領域は数μmに達する。これに対し、
第2のプロトン交換領域はプロトンの分布がステップラ
イクなグレーディッド形状であるため、プロトン交換率
が変化する領域が0.02〜0.2μmと大きく異なっ
ている。さらに、第1と第2のプロトン交換領域の違い
は、そのプロトン交換率の変化量である。第1のプロト
ン交換領域はプロトン交換率が完全なグレーディッド状
態に成っているため、Xの変化率は0.04μm-1程度
である。これに対し、第2のプロトン交換領域は15μ
m-1程度と非常に大きい。高効率変換が可能なステップ
ライクなグレーディッド形状を実現するには、プロトン
交換率の変化量を5〜50μm-1程度に設定するのが望
ましい。さらに耐光損傷強度を高めるには、変化量を1
0〜30μm-1程度に設定するのがより望ましい。
本波とSHGの位相関係が逆転するため(図2参照)、
第2のイオン交換層における非線形光学効果の増大は変
換効率の低減になる。従って、第2のイオン交換層の非
線形光学定数が低いほど変換効率は高くなる。高いプロ
トン交換濃度で非線形定数が60%以下に低減されてい
ることが望ましい。
成する第2のプロトン交換領域6のプロトンの濃度分布
形状について、更に詳しく検討した結果を説明する。
好ましい屈折率分布を実現可能な作製条件について、検
討した。
ったときに発生する第2のプロトン交換領域6の拡大の
様子を第2のプロトン交換領域6の深さ(プロトン交換
領域の半値全幅の大きさ)の変化によって表し、これを
パラメータ(横軸)にとって、光波長変換素子の波長変
換効率及び表面屈折率(図10)、並びに耐光損傷強度
(図11)と第2のプロトン交換層6の深さとの関係を
描いている。但し、横軸は、アニール処理の開始前の第
2のプロトン交換領域6の深さによって規格化された値
を示している。従って、縦軸との交点における光波長変
換素子の波長変換効率及び表面屈折率(図10)、並び
に耐光損傷強度(図11)の値は、アニール処理の開始
前の値を示している。
は、第2のプロトン交換領域が、アニール処理により、
アニール処理前の深さの1.2倍以上に拡大するあたり
で急激に増大し、更にアニール処理を行うと、耐光損傷
強度は徐々に増大した。これは、アニール処理の継続に
伴って第2のプロトン交換領域6の屈折率分布がグレー
ディッドな形状に近づくに従って、第1及び第2のプロ
トン交換領域5及び6の間の境界部が拡大するためであ
る。
すなわち、第2のプロトン交換領域6をアニール処理す
ると、図10に示されるように、光波長変換素子の波長
変換効率が大幅に拡大することが見いだされた。
増大(深さの増加)とともに波長変換効率は増加し、ア
ニール前の1.5倍程度の深さになった時点で、最大に
なった。この時点で、波長変換効率はアニール処理前に
得られる値の2倍近い値となり、大幅な波長変換効率の
向上が確認された。しかし、更にアニール処理を続ける
と、第2のプロトン交換領域6の深さがアニール前の値
の2倍程度になるあたりで波長変換効率は減少し始め、
アニール処理の継続とともに減少した。これは、図10
にあわせて示すように、第2のプロトン交換領域6の表
面屈折率が、このあたりで減少し始めるためである。
することで波長変換効率が向上する理由は、2つ考えら
れる。
ロトン交換領域6の深さが増大するが、屈折率分布がス
テップライクなグレーディッド形状を有して表面屈折率
の低下が少ない範囲では、実効屈折率が増大する。この
ため、光導波路への導波光の閉じ込めが強化されて導波
光のパワー密度が増大することで、波長変換効率が向上
する。
性の向上の影響が考えられる。すなわち、第2のプロト
ン交換領域6は、アニール処理を行っていない場合に
は、第1のプロトン交換領域5との境界近傍に結晶的な
歪みを有し、これが光導波路(第1のプロトン交換領域
5)の不均一性の原因となっている。光導波路(第1の
プロトン交換領域5)の不均一性は、波長変換効率に与
える影響が大きく、効率低下の原因となる。これに対し
て、第2のプロトン交換領域6にアニール処理を加える
と結晶歪みが減少し、結果的に光導波路(第1のプロト
ン交換領域5)の均一性が増す。これによって、波長変
換効率の大幅な向上が実現する。
ロトン交換領域6の深さは、アニール前の値の1.2倍
以上であることが望ましい。更にアニール前の値の1.
5倍以上になると、耐光損傷強度がより向上するため、
より好ましい。一方、波長変換効率の向上の観点から
は、第2のプロトン交換領域6の深さは、アニール前の
値の1.2倍〜2.5倍程度が望ましい。更に、アニー
ル前の値の1.5倍〜2倍程度では、波長変換効率が2
倍に増大するため、より好ましい。
分布をステップライクなグレーディッド形状にすること
で、光波長変換素子の経時変化がなくなることが明らか
になった。この点を以下に説明する。
により形成した光波長変換素子は、80℃程度の高温信
頼性試験により特性劣化を生じる。本願発明者らによる
検討では、第2のプロトン交換領域6の深さが経時変化
により増大することが、上記の特性劣化の主原因である
ことが明らかになった。これは、アニールを行わないプ
ロトン交換領域の厚さが経時変化により容易に変化する
こと、及び、ステップ状の屈折率分布の厚さがわずかに
変化しても光波長変換素子に与える影響が大きいこと
に、起因している。具体的には、本願発明者らによる実
験では、アニールを施さなかったサンプルでは、温度8
0℃で約100時間の高温信頼性試験により、位相整合
波長が約0.2nm〜約0.6nm変化することが分か
った。これに対して、アニールを施したサンプルでは、
温度80℃で約1000時間の高温信頼性試験の後で
も、位相整合波長のシフトは約0.02nm以下であ
り、実質的な変化を示さなかった。
トン交換領域6をアニール処理してグレーディッド形状
にすると、経時変化がほとんどなくなった。これは、ア
ニール処理を加えて経時変化を加速することで、特性の
経時的な変化、特に高温での屈折率分布の変化が、大幅
に低減されたためである。更に、第2のプロトン交換領
域6の屈折率分布がステップ状からステップライクなグ
レーディッド状に変化したことで、第1及び第2のプロ
トン交換領域5及び6の間の境界部分が一定の領域を有
するようになるために、深さ方向の屈折率分布の変化が
生じた場合の光波長変換素子に与える影響が、大幅に緩
和できると考えられる。
経時変化との関係を調べると、アニール処理によりプロ
トン交換厚さが1.1倍程度に拡大するまでは、経時変
化特性は変化が見られなかったが、1.3倍以上に拡大
すると高温試験特性での劣化は見られなくなった。
波路の伝搬損失と密接な関係を持っている。第1のプロ
トン交換領域5をアニール処理により拡大することで、
光導波路の伝搬損失を大幅に低減できる。例えば、33
0℃で3時間のアニール処理を行ったところ、第1のプ
ロトン交換領域5におけるプロトンの分布(第1のプロ
トン交換領域5の深さ)がアニール前の8倍程度に拡大
した時点で、光導波路の伝搬損失は1dB/cm以下に
なり、最低レベルを呈した。但し、それ以上にアニール
処理を継続しても、導波損失の更なる低減は認められな
かった。
は、アニール処理により、第1のプロトン交換領域5の
深さを8倍以上に拡大する必要がある。
するためのプロセスについて説明する。
の作製方法を示す。図8(a)〜(e)は、各工程を説
明するための模式的な断面図であり、更に(b)〜
(e)に関しては、各々の工程によって得られる形状に
おける深さ方向の屈折率分布形状も、あわせて示してい
る。
のLiNbO3基板1を用いる。まず、図8(a)に示
すように、例えばタンタル(Ta)を用いて、光導波路
用のストライプ状のマスクパターン11を、基板1の表
面に形成する。次に、図8(b)に示すように、200
℃のピロ燐酸中で熱処理して、第1のプロトン交換領域
5を、基板1のうちでマスクパターン11にカバーされ
ていない領域に形成する。続いて、図8(c)に示すよ
うに、Taマスクパターン11の除去後に、第1のアニ
ール処理により、第1のプロトン交換領域5を熱拡散さ
せる。更に、図8(d)に示すように、200℃のピロ
燐酸により、第2のプロトン交換領域6を基板1の表面
に形成する。続いて、図8(e)に示すように、第2の
アニール処理を行って、第2のプロトン交換領域6を熱
拡散させる。
は、典型的には約0.17μm〜約0.25μmであ
り、これは、高屈折率クラッドを堆積した後に、基本波
として850nm近傍の波長をシングルモード条件で伝
搬可能な条件である。
プロトン交換領域5をアニール処理する第1のアニール
処理の温度について、検討した。
て機能する第1のプロトン交換領域5は、深さ2μm以
上に拡大する必要がある。その理由は、第1に、光導波
路部における屈折率分布を完全なグレーディッド形状に
し、伝搬損失を低減するためである。第2は、プロトン
交換により基板1の非線形性が大きく低下しているた
め、これを回復するためである。高効率の光波長変換素
子を実現するには、光導波路の非線形性を十分高い値に
する必要があり、アニール処理によりプロトン交換の比
率を1/8以下に低減することで、プロトン交換領域の
非線形性を基板1に近い値まで回復できる。更に第3の
理由は、高屈折率クラッド層を有する光導波路構造を形
成するためである。第1のプロトン交換領域5の表面屈
折率を低下させ、第2のプロトン交換領域6との屈折率
差を大きくとることで、プロトン交換による高屈折率ク
ラッド層を実現することが可能となる。
ン交換領域5をアニール処理する温度は、300℃以上
であることが好ましい。アニール温度を300℃以下に
すると、アニール処理を数10時間行っても必要な屈折
率分布を形成できないためにプロセス効率が極端に低下
する。更に、アニール処理による光導波路の伝搬損失の
減少が、第1のプロトン交換領域5に対するアニール温
度を300℃以上にすることで、より効率良く達成でき
る。
域の熱拡散及び伝搬損失は、アニール処理温度に依存
し、アニール処理温度が高いほど、同程度のプロトン拡
散に対して低損失の光導波路が実現できる。このため、
より低損失の光導波路を形成するためには、高温のアニ
ール処理が必要となる。アニール温度と伝搬損失の関係
を求めたところ、第1のプロトン交換領域5に対するア
ニール処理の温度を300℃以上にすることで、伝搬損
失を1dB/cm以下にすることができた。
(厚さ)は、波長850nm程度の基本波に対して約
0.15μm〜約0.21μm程度であることが好まし
い。これは、基本波の光が第2のプロトン交換領域6で
カットオフとなる領域である。
2のプロトン交換領域6の深さは、以下の理由により、
基本波に対してカットオフとなる境界の深さ(導波条件
とカットオフ条件との境界)に対して、90%以下の深
さとすることがより好ましいことが分かった。
理によって、その実効屈折率が増大する。この場合、カ
ットオフ条件の境界の近傍に第2のプロトン交換領域6
の深さを設定すると、第2のプロトン交換領域6に対す
るアニール処理によって第2のプロトン交換領域6の実
効屈折率が増大するとともに、第2のプロトン交換領域
6の中を基本波が導波することが可能になる。本願発明
者らによる検討によれば、上記の結果として、波長変換
効率の大幅な減少が発生することが明らかになった。こ
れを防止するためには、第2のプロトン交換領域6の深
さを、カットオフ条件の境界の深さに対して90%以下
に設定して、アニール処理後においても、第2のプロト
ン交換領域6の深さが基本波に対してカットオフ条件を
保つようにする必要がある。
処理する第2のアニール条件としては、アニール温度を
250℃以下に設定する必要があることが分かった。そ
の理由は、屈折率分布の制御性、及び表面屈折率の低下
度の減少の2点である。
交換領域6の屈折率分布をステップライクなグレーディ
ッド形状に制御する必要がある。このために、アニール
処理の時間制御を精密に行う必要がある。同時に、アニ
ール処理後の光導波路(第1のプロトン交換領域5)の
均一性を得るために、光波長変換素子面内におけるアニ
ール処理の分布に対しても、高い均一性が要求される。
アニール処理によるプロトン交換領域の熱拡散速度は温
度とともに増大するため、アニール処理温度が250℃
以上になるとアニール処理時間が数秒程度となり、精密
な温度時間制御が困難になる。また、短時間の高温処理
になると、基板内の温度分布により光導波路の伝搬定数
の分布が形成されて、光導波路の均一性が劣化する現象
が観測された。
換領域6に必要とされる均一な屈折率分布を精度良く形
成するには、低温で長時間アニール処理をすることが好
ましい。具体的な第2のプロトン交換領域6に対するア
ニール温度としては、150℃で5〜6時間以上、18
0℃で数時間、200℃以上では数分になる。
0℃でアニール処理した場合、最適なステップライクな
グレーディッド形状の分布が得られる条件は、アニール
時間が2時間〜20時間の範囲であった。特に、3時間
以上のアニール処理を行うと、耐光損傷強度の大幅な向
上が観測された。一方、180℃でアニール処理した場
合は、3時間以下のアニール処理で、良好な分布形状が
得られた。但し、アニール温度180℃で10時間を越
えるアニール処理を行った場合、第2のプロトン交換領
域6が広がり過ぎて完全なグレーディッド形状となり、
波長変換効率が低下するという現象も観測された。
域6に対する第2のアニール処理に関して、光導波路に
必要な屈折率分布を制御良く実現するには250℃以下
のアニール処理温度が必要であり、光導波路の均一性を
達成するには200℃以下が好ましい。
ン交換領域6の表面屈折率の低下が、アニール温度に比
例して大きくなることが分かった。高効率の光波長変換
素子を実現するには、第2のプロトン交換領域6の表面
屈折率を、できるだけ高い値にする必要がある。具体的
には、アニール前の表面屈折率とほぼ等しい値が望まし
い。ところが、アニール処理温度の上昇により、第2の
プロトン交換領域6を構成する結晶表面の屈折率が減少
する。これは、アニール温度により、プロトン交換領域
の結晶構造が変化するためと考えられる。アニール温度
と表面屈折率との関係をみると、アニール温度が約25
0℃を越えると、表面屈折率の減少が大きくなることが
明らかになった。
6のアニール温度(第2のアニール処理の温度)は、2
50℃以下に設定することが好ましい。
ル処理温度の下限についても検討したところ、アニール
処理温度が130℃以下になると、どれだけアニール処
理しても屈折率分布の変化が小さく、必要とするステッ
プライクなグレーディッド形状を達成できないことが分
かった。従って、第2のプロトン交換領域6に対する第
2のアニール処理温度としては、130℃以上が好まし
い。
O:LiNbO3基板を用いている。或いは、その他
に、Z板や87度カットZ板など結晶方位の異なる基板
を使用しても、同様の効果が得られる。特に、結晶表面
を結晶軸から傾けた基板の使用が、有効である。結晶軸
と基板表面とを傾けた基板を用いる場合、例えばX板
(結晶のX軸に垂直な面で切り出した基板)に対してX
軸を数度だけ傾けた基板では、より深い分極反転構造の
形成が可能となり、より高効率の光波長変換素子の形成
が可能になることが報告されている。
交換により形成した光導波路の伝搬損失の低減が重要と
なる。結晶軸を傾けた基板においては、伝搬損失のアニ
ール処理依存性が大きく、通常のX板よりも容易に伝搬
損失が増大することが見出されたが、これを解決するに
は、第1のプロトン交換領域5のアニール処理を300
℃以上で行う必要がある。更に、本実施形態で示したよ
うに、第2のプロトン交換領域6をアニール処理して、
そのプロトン交換濃度の分布形状(屈折率分布の形状)
を、ステップ形状からステップライクなグレーディッド
形状に変化させることが非常に有効であることが分かっ
た。
のLiTaO3基板に代えて、その他の材料(非線形光
学結晶)からなる基板、例えばZn或いはInドープの
LiTaO3基板、或いはLiNbO3基板、LiTaO
3基板、更には、これらの混晶であるLiNbxTa1-x
O3結晶(0≦x≦1)からなる基板、また、これにM
g、Zn、Inなどをドーピングした材料からなる基板
も、同様に使用可能である。これらの何れの基板におい
てもプロトン交換が可能であり、プロトン交換領域のア
ニール特性も同様であるため、同じ効果が得られる。
変換素子について、図9(a)及び(b)を参照して説
明する。
変換素子60の斜視図であり、(b)は、そこに含まれ
る光導波路の断面図である。また、(b)では、深さ方
向の屈折率分布もあわせて示している。
基板1の表面近傍にストライプ状の第1のプロトン交換
領域5が形成されており、第1のプロトン交換領域5の
表面近傍には、第2のプロトン交換領域6が形成されて
いる。LiNbO3基板1には、位相整合のため周期状
の分極反転構造7が形成されている。第1のプロトン交
換領域5は、幅W1=約5μm、深さD1=約2.5μ
mであり、第2のプロトン交換領域6は、深さD2=約
0.22μmである。
3をプロトン交換した後にアニール処理して形成されて
おり、Li1-xHxO3(0<x<1)として示される組
成を有しており、LiNbO3結晶内のLiの一部がH
に交換されている。具体的には、第1のプロトン交換領
域5は、まずプロトン交換領域を深さ0.2μm程度形
成し、これを330℃で3時間のアニール処理により、
2.5μmまで拡大した。
トン交換により形成されている。第2のプロトン交換領
域6は、プロトン交換領域を深さ約0.18μmに形成
し、これを180℃で1時間アニール処理して0.22
μmに拡大し、ステップライクな屈折率分布を備えてい
る。
0の構成において、導波路部分として機能する第1のプ
ロトン交換領域5と、高屈折率クラッド層として機能す
る第2のプロトン交換領域6とは、図9(b)に示され
るように、異なる形状のグレーディッドな屈折率分布を
有している。この光波長変換素子には、波長850nm
の基本波がTE00モードで入射され、導波路内でTE
10モードの高調波と擬似的に位相整合する。
へ高効率で波長変換できる原理について説明する。
を有する光導波路においては、基本波と高調波との間で
のオーバラップが増大し、導波光の閉じ込めが強化され
て、高効率の波長変換が可能となる。これは、高屈折率
層により基本波の電界分布が基板1の表面に引き寄せら
れて、光導波路への閉じ込めが強化されるためであり、
あわせて光のパワー密度も増大する。一方、発生する第
2高調波に関しては、その伝搬モードとして高次のTE
10モードを選択することで、高屈折率クラッド層によ
る光導波路への閉じ込め強化の影響を受けない。これに
よって、閉じ込め強化された基本波と波長変換で得られ
る第2高調波との間で、オーバラップの増大が図られ
る。このような基本波のパワー密度の増大と基本波−第
2高調波間のオーバラップの増大により、波長変換効率
の大幅な向上が実現される。
第2のプロトン交換領域6を、アニール処理によりステ
ップライクなグレーディッドな形状にすることで、耐光
損傷強度を大幅に向上させることが可能になった。この
結果、10mW以上の青色光出力を、数100時間以上
の長時間に渡って安定に出力させることが可能になっ
た。また、光波長変換素子の経時変化もなくなり、室温
では数万時間、60℃の環境下での数1000時間の放
置実験でも、特性の変化は観測されなかった。
子の実現が可能となった。
高効率な動作特性(波長変換特性)を実現するために
は、第2のプロトン交換領域6において、光導波路(第
1のプロトン交換領域5)を伝搬する基本波がカットオ
フされる一方、第2高調波は導波可能となる条件を満足
する必要がある。第2のプロトン交換領域6を基本波が
カットオフとなることで、基本波は、導波路部(第1の
プロトン交換領域5)を導波することが可能となる。ま
た、高調波が高屈折率層(第2のプロトン交換領域6)
を導波可能な条件においては、高調波の高次導波モード
を、高効率の波長変換に利用できる。
(第2のプロトン交換領域6)と導波路部(第1のプロ
トン交換領域5)との間で、屈折率が所定の関係を満た
すことが要求される。
光する際、サブピークの大きさにより集光特性が劣化す
る。集光スポットをシングルスポットにし、且つ回折限
界と同等或いはそれ以下の集光スポットを得るには、導
波モードのサブピークを集光レンズの回折限界以下に低
減する必要がある。サプピークの幅は高屈折率層(第2
のプロトン交換領域6)の幅及びその屈折率で規定され
るが、実際には、高屈折率層の深さとほぼ等しくなる。
従って、サブピークの幅を回折限界以下に抑えるには、
高屈折率層(第2のプロトン交換領域6)の深さD2
を、高調波の回折限界以下に抑える必要がある。これよ
り、第2のプロトン交換領域6の深さD2のアニール処
理による拡大は、少なくとも、アニール前の値の2倍以
下に抑えなければならない。
0.5μm程度の時は、かなり集光特性が改善され、D
2<0.4μmのときは、回折限界以下の集光特性が得
られた。集光レンズの開口数NA=1で且つ波長425
nmと仮定して回折限界を計算すると、その値は約0.
34μmとなり、第2のプロトン交換領域6の深さD2
が回折限界より小さければ、集光特性に優れた出射ビー
ムが得られる。
の基板を用いたが、他にY板、Z板、また結晶軸が表面
から傾いた基板でも良い。例えば、Z板、或いは結晶軸
が基板表面から傾いた基板の使用は、深い分極反転構造
の形成が容易であり、高効率化が図れるために、有望で
ある。
向を利用したが、その理由は、通常の半導体レーザから
出射される光の偏光方向と導波路の偏光方向とを、一致
させるためである。半導体レーザと同じ偏光方向を有す
る光導波路にすることで、導波路同士を低損失で結合さ
せることが可能となる。但し、TMモード偏光の光導波
路も利用可能であり、TMモードの光導波路では、偏光
方向をλ/2板により制御することで、結合損失を低減
することが可能である。
波長変換素子について説明したが、本発明の光導波路
は、他の光導波路素子にも有効である。高屈折率層(第
2のプロトン交換領域6)を光導波路(第1のプロトン
交換領域5)の上に形成することにより、光導波路を伝
搬する導波光の電界分布が表面近傍に強く引き寄せられ
るので、光導波路上に形成するプレーナ電極やグレーテ
ィング素子の影響を導波光に強く与えることが可能とな
り、効率の高い変調及び回折効果が得られる。
変換素子の構成について述べる。
O:LiNbO3基板の上に、周期状分極反転と光導波
路とが形成されている。MgO:LiNbO3基板は、
結晶のZ軸が基板の表面に対して3度傾くように基板を
切り出している。このように結晶軸の傾いた基板を用い
ると、深い分極反転構造が形成できるため、高効率の光
波長変換素子が構成できる。これは、分極反転が結晶の
Z軸に沿って形成されるため、基板表面から基板内部に
形成されるためである。
子を形成した。得られる光波長変換素子では、分極反転
領域は基板内部に形成されており、表面の第1のプロト
ン交換領域と第2のプロトン交換領域との境界近傍部分
から基板内部に向けて周期状の分極反転構造を持ち、第
2のプロトン交換領域の内部には分極反転構造を持たな
いように形成されている。これによって、光波長変換素
子における波長変換動作の高効率化を図れる。
転構造と光導波路とを伝搬する導波光(基本波及び高調
波)とのオーバラップに依存する。ところが、一般に高
効率化のために、高調波として高次の導波モード(TE
10モード)を用いるため、高調波の電界分布は、高屈
折率層(第2のプロトン交換領域6)と導波路部(第1
のプロトン交換領域5)との境界で、高調波の電界強度
における位相が逆転している。このため、高調波の電界
強度が、高屈折率クラッド層を形成する第2のプロトン
交換領域6と導波路部を構成する第1のプロトン交換領
域5との境界で、0になる。このように両者の境界部分
で高調波の強度が急激に変化すると、高調波のパワー分
布が形成されて、光損傷発生の原因となる。これを防止
するためには、第2のプロトン交換領域6をアニール処
理してグレーディッドな形状にすることで、境界の分布
を拡大することが有効であった。
光導波路(第1のプロトン交換領域5)は、分極反転構
造を有さない基板上に形成した光導波路に比べ伝搬損失
が高い。これは、電界印加により周期状の分極反転を形
成した際に内部電界が発生し、これによって分極反転部
分に屈折率変化を生じていることが原因と考えられる。
そのため、光導波路が分極反転による周期的な屈折率変
化の影響を受けて、導波損失を増大させていた。
低減するため、分極反転構造7に内在する内部電界を除
去して、屈折率変化を低減する検討を行った。
された場合に発生する。そこで、熱処理を行うことで、
内部電界を形成している不純物順位を励起して電荷を放
出させ、これによって内部電界を低減することを試み
た。具体的には、光導波路(第1のプロトン交換領域
5)を形成する前に、分極反転構造7を熱処理する検討
を行った。その結果、高い温度で熱処理することで、内
部電界を低減できることを見出した。
路の伝搬損失の変化を観測したところ、熱処理温度が3
50℃以下では伝搬損失の変化はほとんどなく、伝搬損
失の低減を図るには、400℃以上の熱処理が必要なこ
とが分かった。熱処理温度が400℃を越えると、熱処
理時間に比例して伝搬損失は低減した。更に、屈折率変
化を完全に除去するには、500℃以上の熱処理が好ま
しい。但し、LiNbO3基板、或いはMgO:LiN
bO3基板の場合、熱処理温度が800℃を越えると、
分極反転構造が縮小して分極反転の厚さが減少するた
め、光波長変換素子の特性が劣化することが分かった。
構造に対するアニール処理温度としては400℃〜80
0℃が好ましく、光導波路の伝搬損失を更に低減するに
は500℃〜800℃がより好ましいことが分かった。
は基本波の閉じ込めが強化されているため、屈折率変化
による導波損失の発生が大きくなる。特に、高屈折率層
の部分(第2のプロトン交換領域6)での基本波−高調
波のオーバラップは、高調波への波長変換を低下させ
る。これを防止するには、基本波−高調波の高屈折率層
でのオーバラップが、波長変換に影響を与えないように
する必要がある。
る周期状の分極反転構造を無くすことで、選択的に、高
屈折率層における位相整合条件が成立しないようにする
ことができる。これによって、光波長変換素子の高効率
化が実現される。
用いたが、結晶軸の傾きが10度以下の結晶であれば、
深い分極反転構造が形成できるために使用できる。特
に、結晶軸の傾きが3度〜0.5度の結晶は、分極反転
の傾きが小さく、使用面積が増大するために有望であ
る。
明の光波長変換素子を用いて構成される短波長光発生装
置(短波長光源)について、添付の図を参照して説明す
る。
400の構成を示す。
ーザ421及び光波長変換素子422を含み、半導体レ
ーザ421の発光領域423より出射された基本波P1
は、光波長変換素子422に形成されている光導波路
(第1のプロトン交換領域)402に入射する。光導波
路402の表面には、第2のプロトン交換領域403が
形成されている。また、それぞれの部品は、Siマウン
ト420に固定されている。
1は、その導波路402の中をTE00モードで伝搬
し、高調波の高次モードであるTE10モードに変換さ
れている。この高調波P2は、光波長変換素子422よ
り放射され、短波長レーザビームとして使用される。
2の光導波路402の中を伝搬する高調波P2のTE1
0モードのモードプロファイルである。TE10モード
は高次の導波モードであるため、強度分布として2つの
ピークを有する。ここで、2つのピークの中で大きい方
をメインピーク、小さい方をサブピークと呼ぶことにす
る。
ドは、集光光学系で集光される、導波モードと同様のサ
ブピークを有する集光スポットとなり、回折限界近傍の
単一ピークの集光光として使用する場合に問題となる。
そこで、本願発明者らは、高調波P2を集光する際に問
題となるサブピークをほぼ無くす方法を、新たに見い出
した。これによれば、導波モードの状態におけるサブピ
ークの幅を、集光に用いる集光光学系の回折限界に対し
て十分に小さな値にする。具体的には、集光光学系の分
解能以下の幅にサブピークを抑えることにより、集光ス
ポットにサブピークが与える影響を無くすことができ
る。
ンズを用いて、波長425nmの高調波を集光した。こ
のときの空気中での光の回折限界は、約0.34μmで
ある。サブピークの幅として0.32μm以下になるよ
うに光波長変換素子422の光導波路402を設計した
ところ、得られた集光スポットにおいて、サブピークは
全く観測されなかった。すなわち、サブピークを有する
高次の導波モードは、サブピークの幅が空気中での光の
回折限界(0.8・λ/NA)程度以下であれば、集光
時に集光スポットに与える影響はなく、有効に利用でき
ることが分かった。このため、ビーム整形により低下す
る出力の利用効率を80%以上に向上させることが可能
となり、有効であった。
クを有する導波光を利用すると、レンズの回折限界以下
にビームを集光できる超解像効果が得られることが分か
った。TE00モードの光を集光すると、集光ビームの
幅として、レンズの回折限界(0.8・λ/NA)に近
い値が得られた。一方、サブピークを有する高次のTE
10モードの光を集光すると、サブピークを有する側の
ビーム形状が切り立った形になり、集光スポットの幅と
して回折限界の90%程度まで集光が可能となって、超
解像効果を有することが分かった。実験によると、サブ
ピークの幅を、波長λの光の空気中での回折限界(=約
0.8λ)以下にすることで、集光スポットの幅が、使
用するレンズ(開口数:NA)の回折限界(0.8λ/
NA)より小さくなっていることが明らかになった。こ
のように、回折限界以下の幅を有するサブピークを持つ
導波モードを集光することで、より小さな集光スポット
が得られる。
関係について詳しく調べたところ、 (1)サブピークの幅:<0.8×λ 回折限界以下の集光特性(超解像効果)が得られる (2)サブピークの幅:0.8×λ×(1+0.2(1
/NA−1))〜0.8×λ×(1+0.5(1/NA
−1)) 回折限界とほぼ同等の集光スポットが得られ、サブピー
クによる集光特性の劣化は観測されない (3)サブピークの幅:0.8×λ×(1+0.7(1
/NA−1))〜集光スポットにサブピークが現れ、集
光特性が劣化するという結果が得られた。
化を防止するためには、サブピークの幅を、0.8×λ
×(1+0.5(1/NA−1))程度以下に抑える必
要がある。更に、サブピークの幅を0.8×λ以下にな
るように導波路を設計すると、集光レンズの回折限界よ
り更に小さな集光スポットが得られて、非常に有効であ
る。また、使用するレンズの回折限界(0.8×λ/N
A)より集光スポットの幅が大きいと、集光スポットは
導波モードとほぼ等しい形状を有し、サブピークを持つ
2ピークの集光スポットとなって、単一ピークの集光ス
ポットは得られない。
ロトン交換領域6の屈折率及び深さに依存し、第2のプ
ロトン交換領域6の深さが大きくなると、サプピークの
幅も増大する。また、第2のプロトン交換領域6の表面
屈折率が減少すると、第1のプロトン交換領域5との屈
折率差が低下し、サプピークの幅が増大する。アニール
処理により第2のプロトン交換領域6をステップライク
なグレーディッド形状にする場合、サプピークの幅の増
大を限定しなければ、上述したように、導波光の集光特
性が劣化する。集光特性を劣化させないためには、第2
のプロトン交換領域6の表面屈折率を、アニール処理に
より低下させないことが好ましい。更に、第2のアニー
ル処理による第2のプロトン交換領域6の広がり(深さ
の増加)を、アニール前の1.8倍以下に抑えること
が、より好ましいことが分かった。
て基本波P1を高調波P2に波長変換する際に、回折限
界以下の幅のサブピークを有する高次モードに変換して
いるが、その他に、サブピークを有する導波光を集光す
れば、同様の効果が得られる。例えば、周期状のグレー
ティング構造を導波路上に設けて、TE00モード導波
光をTE10モードの導波光に変換し、これを集光する
ことで、超解像効果による回折限界以下の集光スポット
を得ることができる。
10モードを用いているが、更に高次の導波モードで
も、サブピークの幅が回折限界であれば、同様の効果が
得られる。例えば、メインピークの両側にサブピークを
有するTE20モードであれば、超解像効果は更に強く
なり、より小さなスポット径が得られて有効である。ま
た深さ方向だけでなく、幅方向にサブピークを有するT
E01モード或いはTE02モード、及び幅と深さとの
両方向にサブピークを有するTE11モード或いはTE
22でも、より小さな集光スポットが得られて、有効で
ある。
ードを扱っているが、その他に、TMモードを使用して
も、同様の効果が得られる。
明の光波長変換素子を用いた他の短波長光発生装置(短
波長光源)15について、図13を参照しながら説明す
る。
構成により、高効率で安定な光波長変換素子の実現が可
能となった。そこで、本光波長変換素子を用いた短波長
光源の作製を試みた。この短波長光源15は、図13に
示すように、波長800nm帯の半導体レーザ21、集
光光学系24及び25、並びに光波長変換素子22を含
む。これらの半導体レーザ21、集光光学系24及び2
5、並びに光波長変換素子22は、適切な形状の支持部
材20に搭載されている。
出射された光P1を、集光光学系24及び25を介して
光波長変換素子22の導波路2の端面に集光して、導波
モードを励起する。そして、光波長変換素子22の導波
路2の他の端面より、波長変換された第2高調波光(S
HG光)P2が出射される。
変換素子22が実現されているために、図13の構成に
おいて、出力100mW程度の半導体レーザ21を用い
て、20mWの青色SHG光P2が得られる。また、用
いた光波長変換素子22は耐光損傷性に優れ且つ安定な
出力が得られるので、出力変動を2%以下に抑えること
ができて、安定な出力が得られた。この短波長光源15
によって得られる400nm帯の波長は、印刷製版、バ
イオエンジニアリング、蛍光分光特性などの特殊計測分
野、或いは光ディスク分野など、広い応用分野において
望まれている。本発明の光波長変換素子を用いた本実施
形態の短波長光源は、出力特性及び安定性の両方の観点
から、これらの応用分野での要求事項を満たしている。
の光P1を、集光光学系24及び25を用いて波長変換
素子22の光導波路2に結合させているが、半導体レー
ザ21と光導波路2(波長変換素子22)とを直接結合
させることも可能である。例えば、TEモードを伝搬さ
せる光導波路を用いれば、半導体レーザの導波モードと
光導波路における導波光の電界分布とを等しくすること
が可能となるため、集光レンズなしでも、高効率の結合
が実現される。実験では、結合効率80%で直接結合が
可能であり、レンズを介した結合と、ほぼ同等の結合特
性が得られることを確認した。直接結合を使用すれば、
小型で且つ低価格の短波長光源が実現できて、有望であ
る。
明による光情報処理装置について、図14を参照して説
明する。
において、第5の実施形態で説明した半導体レーザ52
1及び光波長変換素子522を含む構成を有する短波長
光発生装置(短波長光源)520から出た出力10mW
のビームP1は、コリメータレンズ540によってコリ
メートされた後に、ビームスプリッタ541を透過し、
レンズ542により、情報再生媒体である光ディスク5
43に照射される。光ディスク543からの反射光は、
逆にレンズ542によりコリメートされ、ビームスプリ
ッタ541でディテクタ545の方向に反射されて、レ
ンズ544によってディテクタ545に集光される。デ
ィテクタ545では、集光された光から、信号が読みと
られる。
度変調することで、光ディスク543に情報を書き込む
ことができる。短波長光発生装置520から出力される
のはサブピークを有するTE10モードの光であるが、
これを集光すると、レンズ542の回折限界以下である
小さなスポット径を有する集光ビームが得られる。これ
より、短波長光による集光特性に加え、超解像効果によ
る小さなスポット径が得られて、記録密度を従来の1.
2倍に向上させることが可能となる。
耐光損傷強度に優れ、高出力の青色光の発生が可能とな
るため、光ディスクからの情報の読み取り(再生)だけ
ではなく、光ディスクへの情報の書き込みのために使用
されることも可能である。更に、長時間の高温試験に対
しても特性の劣化のない素子であるため、光情報処理装
置の温度特性を改善することが可能になる。また、半導
体レーザを基本波の光源として用いることで、全体サイ
ズの大幅な小型化が達成され、民生用の小型の光ディス
ク読み取り/記録装置にも利用できる。
形態の光波長変換素子100の構成を示す斜視図であ
る。この光波長変換素子100は、MgO:LiNbO
3(マグネシウムをドーピングしたニオブ酸リチウムか
らなる)基板101の表面近傍に、例えば4本の互いに
平行な分極反転領域102が一定の間隔で配置され、周
期的な分極反転構造が形成されている。さらに、この基
板101の表面近傍には、分極反転領域102と交差
(ここでは直交)する方向に配置された、例えば3本の
光導波路103a、103b、103cからなる光導波
路群103が形成されている。この光導波路群103に
入射された基本波104は、光導波路群103内を伝搬
して光導波路103a、103b、103c内で高調波
または和周波105に変換され、入射部とは反対側の出
射部から出射する。
のようにして作製することができる。まず、基板にくし
形電極を形成し、これに高電圧を印加することにより分
極が反転した領域を部分的に有する周期状分極反転構造
を形成する。そして、光導波路形成用のストライプ状マ
スクパターンを形成した後、基板を酸性溶液中で処理す
ることによってプロトン交換を行って光導波路を形成す
る。
変換素子100では、光導波路の吸収損失を低減して耐
光損傷強度を向上することが可能となり、基本波から高
効率で波長変換が可能となり、さらに、変換された波長
光の集光特性が向上可能である。まず、耐光損傷強度の
向上に関して説明する。
波または和周波により光誘起屈折率変化が生じることが
挙げられる。この光誘起屈折率変化は光導波路の光吸収
性に依存する。一方、プロトン交換により光導波路を形
成する場合、プロトン交換後にアニール処理を行って光
吸収を低減することができるが、初期のプロトン交換に
より基板表面に化学損傷を受けるため、表面近傍の光散
乱や光吸収が生じ易くなる。よって、初期のプロトン交
換面積を小さくすることが望ましい。しかしながら、プ
ロトン交換面積を小さくするために光導波路の幅を狭く
すると、基本波がカットオフされやすく、光導波路内で
基本波と高調波または和周波のオーバラップが最適とな
る条件が得られない。本願発明者らの実験によれば、例
えば波長850nmの基本波から波長425nmの第2
高調波に変換する場合、最適な光導波路幅は4μm〜6
μm程度であり、3μm以下では変換効率が大幅に低く
なるという結果が得られた。そこで、本実施形態のよう
に、複数の光導波路からなる光導波路群を用いることに
より、光導波路および光導波路群の幅を自由に設計する
ことができ、かつ、プロトン交換面積を小さくすること
ができる。
プロトン交換体積に比例して増大する。これは結晶歪み
に起因する現象であり、プロトン交換体積が増大する
と、歪みの大きさによって結晶表面にクラックが入る。
これを防ぐため、光導波路を分割して複数の光導波路か
らなる光導波路群とすることにより、プロトン交換面積
および体積を減少させて、結晶の化学損傷を大幅に低減
することができる。
103bを基板101の中央に形成し、その両側に1μ
m間隔を開けて幅1μmの光導波路103a、103c
を形成した。これにより、波長850nmの基本波10
4は、各光導波路幅ではカットオフ条件となり、3本の
光導波路103a、103b、103cを1本の光導波
路としてシングルモード伝搬させることができた。ま
た、プロトン交換面積を大幅に小さくして、光導波路の
伝搬損失を1.5dB/cmから0.8dB/cmと半
分程度に低減することができた。この結果、光導波路の
光吸収を低減して、耐光損傷強度を約2倍と大幅に増大
することが可能となった。
変換効率の向上について説明する。ここでは、第2高調
波または和周波を発生させる場合について説明する。
の基本波に対して波長λ/2の高調波が発生する。ま
た、和周波を発生させる場合には、波長λ1と波長λ2
の光から波長λ3の高調波が発生する。いずれの場合
も、基本波の波長が変換された波長光の波長に対して長
い。これらの場合、光導波路群に要求されるのは、複数
の光導波路を合わせた状態で基本波がシングルモード伝
搬するという特性である。例えば3本の光導波路からな
る光導波路群の場合、光導波路群を構成する光導波路が
1本で、または2本合わせた状態で、基本波に対して導
波条件を満足しないように光導波路を設計する必要があ
る。導波路群が基本波に対してシングルモード伝搬の条
件を満足しない場合には、基本波の導波条件が伝搬中に
変化するおそれがあるため、安定して波長変換を行うこ
とが困難である。すなわち、光導波路群を伝搬する基本
波は、図16(a)に示すように、光導波路群103を
1つの光導波路としてシングルモードの電界分布で導波
する。これに対して、変換された高調波または和周波
は、図16(b)に示すように、例えば中央の光導波路
103bを選択的に伝搬する導波モードの電界分布で伝
搬する。
は、 ・基本波は導波路群をシングルモード伝搬し、 ・変換された波長光は光導波路を伝搬するように設計を
行い、異なる伝搬状態である基本波と変換された波長光
との間で位相整合条件を成立させる。高調波または和周
波の導波モードは、例えば基本波の波長を制御すること
で実現することができる。
とで、高効率で波長変換可能な光波長変換素子を実現可
能であった。この理由としては、第1に、基本波と変換
された波長光の電界分布のオーバラップを大幅に高める
ことが可能となったことが挙げられる。従来において
は、基本波の導波モードの電界分布と高調波の導波モー
ドの電界分布を独立して制御することは困難であった。
これに対して、本実施形態では、基本波の伝搬モードは
導波路群で制御し、高調波または和周波等の変換された
波長光の伝搬モードは導波路群を構成する光導波路によ
って制御することができる。この結果、基本波と変換さ
れた波長光のオーバラップを高めることが可能となっ
た。第2の理由としては、高調波または和周波等の変換
された波長光の閉じ込めが強化されたことが挙げられ
る。従来の光導波路において、基本波が伝搬可能なもの
は、高調波に対してはマルチモード伝搬となるため、高
調波の閉じ込めを充分行うことが困難であった。これに
対して、本実施形態のような光導波路構造によれば、変
換された波長光に対しても光導波路をシングルモード伝
搬させることができる。これによって、高調波または和
周波のパワー密度を大幅に向上させることが可能となっ
た。このように、基本波および変換された波長光の電界
分布のオーバラップの増大と、高調波または和周波の光
の閉じ込め向上により、変換効率を飛躍的に向上させる
ことができた。
の集光特性の向上について説明する。従来の光導波路構
造では、高調波に対してはマルチモード伝搬となるた
め、出射される高調波出力ビームは縦横比が1:3以上
のものになっていた。このような出射光を集光するため
には、ビーム整形を行ってビーム形状を1:1に近い値
にする必要があった。これに対して、本実施形態のよう
な光導波路構造によれば、変換された波長光がシングル
モード伝搬可能であるので、出射ビームの横方向広がり
を抑えることが可能となり、出射ビームの縦横比も1:
1.5まで向上させることが可能となった。これによっ
て、集光特性を大幅に向上させることができた。
17に示すような構造が有効であった。この構造は、光
波長変換素子の光導波路群103を構成する光導波路の
本数を出射部107近傍で異ならせて、一本の光導波路
にした構成である。光導波路103bは単独では基本波
104に対してカットオフ条件を満たしているため、基
本波104は放射モードとなって出射部107近傍で放
射される。このため、出射ビームに基本波成分が混在し
ないという特徴があり、さらに、出射端で発射された基
本波が光源に戻って光源の出力を不安定にするという問
題も解決することができた。さらに、出射部107近傍
で単一の光導波路にすることで、出射ビームの縦横比を
さらに1:1.3まで向上させることも可能となった。
波路構造について実験を行った結果、以下のような点に
注意する必要があることが明確になった。
の伝搬特性について、注意が必要であることが分かっ
た。各光導波路が共に等しい伝搬定数(=(2π/λ)
×N、λ:波長、N:λに対する実効屈折率)を有する
場合、光導波路群を伝搬する基本波とそれぞれの光導波
路を伝搬する高調波または和周波の位相整合波長が一致
する。このため、特定の光導波路を伝搬する高調波また
は和周波を選択的に発生させることが困難になって、変
換効率が低下し、さらに、出射される高調波または和周
波も複数ビームの出射パターンとなった。また、各光導
波路の伝搬定数が近い場合、光導波路間の結合が発生し
て、ある光導波路を伝搬する高調波または和周波が他の
光導波路に乗り移るという現象も観測された。この場
合、光の伝搬状態が変化することとなり、出力光が安定
しないという問題も生じるので、高調波または和周波を
発生させたい光導波路と他の光導波路との伝搬定数は大
きく異なっていることが望ましい。この問題を解決する
ためには、光導波路の伝搬定数が異なるように導波路を
設計する必要がある。例えば、本実施形態のように、3
本の光導波路からなる場合は、中央の光導波路と両端の
光導波路の伝搬定数が0.1%程度異なるように設計す
るのが望ましい。例えば、光導波路の幅、屈折率や光導
波路の深さを変えることにより、容易に伝搬定数が異な
る光導波路を形成することができる。
間の間隔を十分開ける必要があることが分かった。光導
波路の形成は、通常、プロトン交換または金属拡散等の
方法で行われ、いずれの方法においてもプロトンや金属
を基板内部に拡散させる方法で光導波路を形成する。こ
のため、フォトリソグラフィ法により光導波路パターン
を形成しても、内部に拡散するに従って互いの光導波路
が接触するという問題が生じる。本願発明者らが光導波
路の間隔として幾つかの値について検討したところ、
0.5μm以下では隣接する光導波路が完全にくっつい
て単一の光導波路となってしまうため、光導波路間隔を
0.8μm以上にするのが好ましいことが分かった。
変換素子によれば、 ・表面の化学損傷の低減により耐光損傷強度が向上する ・光導波路の低損失化が可能である ・導波モード間のオーバラップの向上により変換効率が
向上する ・出射光のビーム形状を最適化できるため、集光特性が
向上する 等の効果が得られる。
には、光導波路群の構造が中心対称であって、光導波路
群を構成する光導波路が奇数本であるのが好ましい。光
導波路を中心対称にするのが好ましい理由は、導波光
(変換された波長光および基本波光)の伝搬モードが左
右対称な構造となるためである。導波光の伝搬モードが
左右非対称な構造であると、出射光のビーム形状が非対
称となり、集光特性が劣化する。また、基本波と変換さ
れた波長光の非対称性が異なるため、オーバラップの低
下を招いて変換効率が低下する。また、光導波路の本数
を奇数にするのが好ましい理由は、光導波路群の中央の
光導波路に高調波または和周波が発生する場合に、高い
変換効率が得られるからである。光導波路群を伝搬する
基本波と光導波路を伝搬する変換された波長光間で最も
オーバラップが高くなるのは、導波路群の中央の光導波
路を高調波または和周波が伝搬する場合である。これ
は、パワー密度の高い部分が基本波および変換された波
長光ともに中央の光導波路に集中するからである。この
ため、奇数本の光導波路を形成して、中央近傍の光導波
路に基本波から変換された波長光を伝搬させる場合が最
も高い変換効率が得られる。
間隔を、光伝搬方向に対して徐々に変化させることによ
り、伝搬方向が異なる複数の光導波路とすることがで
き、図18(a)および図18(b)に示すようなテー
パ導波路(形状が伝搬方向に対してテーパ状に狭くなっ
たり、広くなったりしている導波路)や、伝搬定数が伝
搬方向に対して分布を有する光導波路を形成することが
可能となる。このように光導波路を伝搬方向に対して分
布を持たせることにより、位相整合波長が伝搬方向に対
して分布を有する光導波路を形成することができる。こ
れにより、例えば光波長変換素子において、位相整合波
長の許容度を拡大する構造を実現することができる。非
線形光学効果を利用した光波長変換素子においては、位
相整合波長の許容度が狭いため、位相整合条件を精密に
制御する必要がある。よって、光導波路の伝搬定数に分
布を持たせて、位相整合波長の許容度を拡大することに
より位相整合条件を緩和し、安定した出力特性を実現可
能であるということは非常に有用である。
施形態において、光導波路を形成する方法としては、耐
光損傷強度の向上を実現可能なプロトン交換が有効な手
段である。その他にも、例えばTi拡散、Zn拡散、I
n拡散、Sc拡散等の金属拡散により形成した光導波路
に対しても適用可能である。金属拡散においても、基板
表面荒れの問題は深刻であり、表面荒れによる耐光損傷
強度の低減が問題となる。このような表面荒れは、拡散
面積に比例して大きくなるため、金属拡散される表面積
を小さくすることにより、表面荒れを大幅に低減するこ
とができ、また、表面荒れの面積も小さくすることがで
きる。このため、光損傷の原因である光の吸収を少なく
して、耐光損傷強度を大幅に向上することができる。
やパラメトリック等を発生させる光導波路構造について
も適用可能である。この場合、基本波は発生する光に対
して波長が短いため、光導波路の設計が一番の問題とな
る。差周波やパラメトリックを発生させる場合、光導波
路は基本波および変換された波長光が共に伝搬可能な構
造であることが必要である。ところが、この条件を満足
する光導波路は、基本波に対してマルチモードとして働
く。このため、光導波路に励起される基本波は幾つかの
伝搬モード(マルチモード)に分かれて伝搬する状態と
なり、パワーが分散されて変換効率が大幅に低減してし
まう。そこで、以下の第8の実施形態では、本発明をパ
ラメトリックを発生させる光波長変換素子に適用した例
について説明する。
形態の光波長変換素子110の構成を示す斜視図であ
る。この光波長変換素子110は、MgO:LiNbO
3からなる基板101の表面近傍に、第10の実施形態
1と同様に周期的な分極反転構造(周期は第7の実施形
態と異なる)が形成されている。さらに、この基板10
1の表面近傍には、分極反転領域102と交差(ここで
は直交)する方向に配置された、例えば3本の光導波路
103a、103b、103cからなる光導波路群10
3が形成されている。入射部近傍では光導波路103b
一本のみが形成され、途中から複数の光導波路103
a、103cが形成されている。この光導波路103b
に基本波104が入射されると、光導波路内103bを
伝搬して光導波路群103を伝搬するパラメトリックま
たは差周波105aに変換され、入射部とは反対側の出
射部から出射する。この光波長変換素子は、第7の実施
形態と同様にして作製することができる。
の動作原理について説明する。この光波長変換素子で
は、光導波路103bにおいて基本波104を励起し、
光導波路群103を伝搬するパラメトリックまたは差周
波105aに波長変換する。このとき、光導波路103
bに励起された基本波が導波路103a、103cに伝
搬しないように、光導波路103bと光導波路103
a、103cが異なる伝搬定数を有するように設計して
いる。例えば、光導波路の幅を変えることにより、容易
に伝搬定数が異なる光導波路を形成することができる。
本実施形態では、幅1.4μmの光導波路103bを基
板101の中央に形成し、その両側に1μm間隔を開け
て幅1μmの光導波路103a、103cを形成した。
これにより、基本波がシングルモード伝搬で光導波路1
03bを伝搬することが可能となり、光導波路群103
において光導波路群103を伝搬するパラメトリックま
たは差周波に変換される。光導波路を共にシングルモー
ド伝搬する基本波とパラメトリック間または基本波と差
周波間で位相整合することが可能となるため、高効率で
パラメトリックまたは差周波を発生させることができ
た。さらに、本実施形態においても、第7の実施形態と
同様に、プロトン交換面積を小さくすることができるの
で、表面の化学損傷を低減して耐光損傷強度の向上を図
ることが可能である。なお、本実施形態において、入射
部近傍に光導波路103a、103cを形成しない理由
は、光導波路103bに基本波を励起する場合に、隣接
する光導波路に光が励起されるのを防ぐためである。
群は、光導波路の入射部および出射部として用いること
で、光導波路の結合効率の向上、および出射ビーム整形
に利用することも可能である。この場合は、入射部近傍
または出射部近傍に光導波路群を形成して、単一の光導
波路と接続することにより、入射部または出射部のビー
ム形状を制御することができる。光導波路の設計によっ
て単一の光導波路と光導波路群との結合効率も大きく取
ることができるため、低損失でビーム整形が可能な光導
波路構造として利用することができる。
合には、光導波路を伝搬方向に分割することで、入射部
の伝搬モードを広げる入射テーパ構造をとることができ
る。この場合、直線状の光導波路の入射部近傍に複数の
光導波路からなる光導波路群を形成することにより、入
射部を複数の光導波路に分割する。これにより、プロト
ン交換される面積が減少するため、屈折率変化量が低下
し、光導波路がカットオフ条件に近づいてモードの分布
が広がって大きくなる。これを利用して入射部の伝搬モ
ードを拡大し、入射テーパを形成することができる。ま
た、出射部に光導波路群を利用する場合には、上述した
様に光導波路のビームアスペクト比が改善されるため、
導波モードのアスペクト比が改善されて、出射ビーム整
形が可能となる。
向上を目的としたプロトン交換導波路について、新たな
結晶特性を見出した。そこで、以下の第9の実施形態で
は、耐光損傷強度の向上を図った他の本発明の例につい
て説明する。
光波長変換素子を用いた場合の光損傷の原因としては、
結晶中の欠陥が挙げられる。すなわち、光により励起さ
れる電界によって電荷が移動し、その電荷が結晶欠陥中
にトラップされることにより内部電界が維持され、これ
が電気光学効果を介して屈折率変化を誘起して、光損傷
を発生させるのである。LiNbO3はチョコラルスキ
ー法により結晶育成され、育成条件の安定しているコン
グルエント組成をとっている。コングルエント組成と
は、Liのmol濃度比が48mol%、Nbのmol
濃度比が52mol%程度であって、完全結晶から僅か
に組成比のずれた結晶組成比の状態のことである。
のLiモル濃度比は結晶中のH2O,Li2O、Nb2O5
のそれぞれのモル数に対して以下の式で表される。 Liのモル濃度比(%)=Li2O/(Li2O+H2O
+Nb2O5) *100(%) の式で表される。
金属元素Zmol添加した場合、 金属元素のmol濃度:Zmol *100 (%) となる。
3結晶中に存在するLiとNbのmol濃度の比率を表
し、結晶中ではLiのmol濃度比とNbのmol濃度
比を加えた値は100mol%である。完全な結晶の場
合には、LiとNbが同じmol数だけ存在するので、
それぞれのmol濃度比は50mol%である。このた
め、コングルエント組成の結晶構造には多くの欠陥が存
在する。LiNbO3の結晶欠陥モデルには、幾つかの
説が提唱されているが、特に強く支持されているモデル
にLi欠陥モデルがある。この結晶モデルは、定組成比
からずれたNbが結晶中のLiサイトに存在し、さらに
Liサイトの空位欠陥が存在するモデルである。
元素であるMg、Zn、Sc、In等を添加して、結晶
欠陥を添加金属で埋めることにより耐光損傷強度を向上
させる方法が提案されている。これらの添加金属が結晶
に添加されると、まず、Liサイトに存在する空位が添
加金属で埋められ、さらに、Liサイトに存在するNb
が添加金属で置換されることにより、結晶の欠陥(空
位)がなくなって耐光損傷強度が向上する。耐光損傷強
度は、金属元素の添加量が、Liサイトの空位がなくな
る程度の量を越えた時点から急激に向上する。この値
は、コングルエント組成のLiNbO3の場合には、5
mol%程度のMg添加量またはZn添加量に相当す
る。
加したLiNbO3結晶に対してプロトン交換を行った
場合に、結晶欠陥が増加することを見出した。すなわ
ち、LiNbO3は金属添加によって結晶欠陥が低減さ
れるが、プロトン交換は結晶中のLiをプロトンと交換
する方法であるため、Liサイトの欠陥を大幅に増大さ
せる。これは、プロトン交換によるLiの交換量は数1
0%にも達し、Liサイトの正しい位置にプロトンが交
換される割合がすくないこと、およびLiNbO 3が3
方晶の結晶構造をとるのに対して、HNbO3は立方晶
の結晶構造をとるため、プロトン交換層の結晶歪みが大
きいこと、の2点に起因する。よって、プロトン交換層
の耐光損傷を向上させるには、結晶歪みを低減し、か
つ、プロトンを正しいLiサイトに落ち着かせる必要が
ある。本願発明者らは種々の実験を行って、アニール処
理によりこれらの問題を解決可能であること、特に、ア
ニール後のプロトン濃度を特定の規定量以下(例えば数
%程度)にすることにより耐光損傷強度が大幅に増大す
ることを見出した。アニール処理を行うと、プロトンの
熱拡散によってプロトン濃度が低下し、結晶歪みが大幅
に低減する。さらに、アニール処理によって、プロトン
を存在すべきLi位置に据え置くことが可能となる。
い場合には結晶歪みが残り、結果的にLiサイトの欠陥
が十分除去されないことが判明した。本願発明者らの実
験によれば、アニール処理を行わないプロトン交換層の
場合には、電気光学定数が大幅に減少するため、電気光
学効果による屈折率変化は発生しない。しかし、アニー
ル処理によりプロトン濃度を低くした場合には、アニー
ルにより光損傷が顕著になり、さらにアニールを続ける
と光損傷が低下する。特に、光波長変換素子に利用する
プロトン交換導波路においては、非線形光学効果を高め
るためにアニール処理が必須であるため、光損傷が顕著
となる。プロトン交換により形成した光導波路を非線形
光学素子に適用する場合には、光導波路として使用する
状態で耐光損傷強度を十分に強い状態にする必要があ
る。そこで、本願発明者らは、以下のようにして耐光損
傷強度に優れたプロトン交換光導波路の特性について検
討を行った。
けるプロトン交換濃度と耐光損傷強度との関係について
検討を行った。コングルエント組成のLiNbO3にM
gを5mol%ドープした基板を用いて、プロトン交換
時間およびアニール時間を制御し、光導波路中のプロト
ン交換濃度と耐光損傷強度の関係を測定した。その結果
を図20に示す。プロトン交換を行った直後はLiのm
ol濃度比が20mol%前後に低下しているが、この
ときの耐光損傷強度は非常に高い。但し、アニール処理
を全く行わない場合には、非線形定数が低下するため、
変換効率が低下する。そして、アニール処理によりプロ
トン濃度が低下してLi濃度が増大すると、耐光損傷強
度は徐々に低下する。さらに、アニール処理を行ってL
i濃度が30mol%以上になると、再び耐光損傷強度
が増加する。これは、プロトン濃度の低下によって結晶
欠陥が減少した結果と考えられる。よって、耐光損傷強
度を増加させるためには、プロトン濃度を低下させる必
要があり、Liのmol濃度比を40mol%以上に回
復させるのが好ましいことが分かった。さらに、Liの
mol濃度比が43mol%以上であれば、耐光損傷強
度がプロトン交換前の結晶の90%以上になるので、よ
り好ましい。
処理してプロトンの濃度を十分低減させることにより、
耐光損傷強度をプロトン交換前の結晶とほぼ同等まで回
復させることが可能であることが分かった。しかしなが
ら、アニール処理したプロトン交換層は、プロトン濃度
が低いために屈折率変化が小さく、光導波路の閉じ込め
を強くすることが困難であるという問題が残る。この問
題を解決するには、プロトン交換層のプロトン量が多い
場合でも、結晶内の欠陥密度を低減可能な構造が必要に
なる。本願発明者らは、上述した欠陥モデルから考察し
て、プロトン交換層における結晶欠陥を完全に無くすた
めに、プロトン交換により増大する結晶欠陥を十分埋め
ることが可能な量のLiまたは添加金属を、予めプロト
ン交換層を形成する結晶内に存在させるようにすれば、
この問題を解決可能であると考えた。従来、添加金属の
量としては、例えばMgの場合には、5mol程度が最
適であると考えられており、5mol程度を越えると、
結晶欠陥が増大すると同時に吸収が増大するため、耐光
損傷強度が低下すると報告されていた。しかしながら、
これは、LiNbO3結晶自体に対しての量であり、L
iNbO3に形成したプロトン交換光導波路に対するも
のではない。本願発明者らの実験により、プロトン交換
光導波路の耐光損傷強度を向上させるためには、LiN
bO3結晶における最適値よりも高い濃度の添加物を加
えて、プロトン交換層を形成した場合に結晶欠陥が無く
なる構造とする必要があることが明らかになった。
種々異なる結晶を引き上げ、プロトン交換を行った層の
耐光損傷強度を測定した。その結果、プロトン交換層の
耐光損傷強度は、プロトン交換層におけるLiのmol
濃度比Yと添加金属のmol濃度Zを加えた値Y+Zに
強く依存することを見出した。なお、Liのmol濃度
比とは結晶中におけるLiとNbとの比率であり、理想
的な結晶の場合にはLiとNbのmol濃度比は50m
ol%となる。通常の結晶(コングルエント組成)で
は、Liのmol濃度比は48mol%、Nbのmol
濃度比は52mol%程度である。添加金属のmol濃
度は、LiNbO3結晶1molに対して添加金属が何
mol含まれているかを%で示したものである。
係を求めた値である。Y+Zの値が20mol%以下の
場合には、結晶の電気光学効果が殆どなくなるため、耐
光損傷強度は大幅に増大する。Y+Zが34mol%〜
40mol%では耐光損傷強度が低下し、45mol%
でほぼMgを5mol%ドープしたLiNbO3と等し
い耐光損傷強度を示した。Li濃度および添加金属濃度
で耐光損傷強度は僅かに異なるが、Y+Zの値が48m
ol%以上の結晶では何れも、Mgを5mol%ドープ
したLiNbO3基板と同等の耐光損傷強度が得られ、
強い耐性を有していることが確認できた。従って、プロ
トン交換層におけるY+Zの値が48mol%以上にな
ることがより好ましい。これは、プロトン交換により生
じる結晶欠陥が添加金属とLiにより補われるためと考
えられる。プロトン交換により結晶中のLiがプロトン
に置き換わるため、結晶内のLiサイトに欠陥が増大す
る。これを熱処理することにより、交換されたプロトン
は結晶内の最適な位置に移動するが、Li結晶欠陥を完
全に埋めることはできない。そこで、プロトン交換層を
熱処理し、プロトンを最適な位置に移動させた状態にお
いて、発生する程度の結晶欠陥を防止できるだけの量の
Liと添加金属を予めプロトン交換される結晶部分に存
在させることにより、プロトン交換層の結晶欠陥を限り
なく低減することが可能となる。この値がLiのmol
濃度比Yと添加金属のmol濃度Zの和が45mol%
〜50mol%以上になる値である。
5mol%ドープしたコングルエント組成の結晶から目
的とする結晶を作製するのは難しい。その理由は以下の
通りである。市販されている結晶では、Liのmol濃
度比とMgのmol濃度を加えた値は53mol%程度
であり、プロトン交換を行うとこの値が20mol%程
度に低下する。これをアニール処理しても、周辺の濃度
が53mol%と低いため、プロトン交換層の濃度が4
8mol%を越えるのは困難であった。これは、Liの
mol濃度比と添加金属のmol濃度の和が48mol
%以上となる程度までプロトン濃度を低下させると、光
導波路と基板の屈折率差が小さくなるため、断面積が小
さく閉じ込めの強い光導波路を形成が困難になるからで
ある。
法が考えられる。第1は、添加金属のmol濃度を向上
させる方法である。例えば、コングルエント結晶(Li
濃度比48mol%)にMgを7molドープした場
合、Liのmol濃度比とMgのmol濃度の和は55
mol%となる。プロトン交換とアニール処理によりプ
ロトン交換層のLiのmol濃度比とMgのmol濃度
の和を48mol%にすると、耐光損傷に優れた光導波
路を形成することができた。第2は、結晶のLi濃度を
増加させる方法である。例えば、完全結晶であるLiN
bO3(Liのmol濃度比が50mol%)にMgを
5mol%添加した結晶である。Liのmol濃度比と
添加金属のmol濃度の和は55mol%である。これ
にプロトン交換を行った後、アニール処理を加えること
で、Liのmol濃度比と添加金属のmol濃度の和は
50mol%を越えることが可能になり、耐光損傷強度
の強いプロトン交換光導波路の形成が可能となった。何
れの場合も、基板自体は最適な組成からのずれが大きく
なるので、耐光損傷強度は最適な値より低下したが、プ
ロトン交換層において最適な構造をとることで、光導波
路自体は耐光損傷強度が大幅に向上した。よって、プロ
トン交換を行った光導波路において、耐光損傷強度の優
れた結晶構造を実現できた。Liのmol濃度比または
添加金属のmol濃度をさらに上昇させると、アニール
処理が少ない場合(即ちプロトン濃度が高い場合)で
も、耐光損傷強度の強い光導波路を形成することが可能
となった。この場合、光導波路と基板の屈折率変化を大
きく取ることができるため、さらに閉じ込めの強い光導
波路の形成が可能となり、高効率の光波長変換素子の形
成が可能となった。なお、Liのmol濃度比は50m
ol%以下であるのが好ましく、これを超えると結晶欠
陥が増大する。
を用いると、光導波路の非線形光学定数が増加するた
め、高効率の光波長変換素子が形成できた。この理由
は、以下の通りである。プロトン交換光導波路内におけ
るLiのmol濃度比は非線形光学定数に影響する。L
iのmol濃度比を45mol%以上にすると、40m
ol%以下にした光導波路に比べて、非線形光学定数は
1.05倍程度となり、変換効率は1.1倍に向上し
た。さらに、金属添加により金属添加物のmol濃度と
Liのmol濃度比の和が50mol%以上になると、
非線形光学定数は1.1倍程度になり、変換効率は1.
2倍に向上した。プロトン交換導波路内のLi濃度比を
制御することは、高効率化においても非常に有効であ
る。
について説明したが、LiTaO3、またはLiNbO3
とLiTaO3の混合物であるLiNbxTa1-xO3(0
≦x≦1)でも、同様の効果が得られた。また、金属添
加物は、Mg、Zn、In、Scの単体または複数の金
属元素を同時に添加しても有効であった。LiTa
O 3、およびLiNbO3とLiTaO3の混合物である
LiNbxTa1-xO3(0≦x≦1)は、LiNbO3と
同様のコングルエント組成および耐光損傷特性を有し、
プロトン交換による光損傷特性の変化も同様の特性を有
する。すなわち、結晶欠陥の増大により耐光損傷強度が
低下するという特性である。従って、プロトン交換層に
おけるLi欠陥の防止方法として、Liまたは金属添加
物を予め多めに添加することで、プロトン交換による結
晶欠陥の増大を防止することができる。
としては、Liを熱拡散する方法も挙げられる。LiN
bO3基板を、Liを含むパウダー中で1000℃〜1
100℃程度の温度で熱処理すると、LiがLiNbO
3表面に拡散し、表面近傍にLi濃度の高い結晶を形成
することができる。光導波路に使用するのは、基板表面
近傍の数μmであるため、この方法により得られた基板
に形成したプロトン交換層は、強い耐光損傷強度を示し
た。
方法としては、結晶を引き上げる際の添加量を増大させ
る以外に、金属を熱拡散させる方法がある。例えば、Z
nの場合には、LiNbO3上にZnO膜を堆積し、こ
れを1000℃程度で熱処理することによりZnが結晶
に拡散して、基板の表面近傍に金属添加物濃度が高い層
が形成される。この層中にプロトン交換光導波路を形成
することで、耐光損傷強度に優れた光導波路を形成する
ことができる。
も、上記金属元素の複数を同時に添加しても、同等の効
果が得られた。
は、直線状の単一光導波路に対して行ったが、第7の実
施形態や第8の実施形態で示したような、複数の光導波
路からなる光導波路群を用いた光導波路構造に適用する
ことにより、さらなる耐光損傷強度の向上が確認され
た。すなわち、光導波路群を利用することでプロトン交
換面積を小さくして化学損傷を低減することができ、さ
らに、Li濃度や金属添加濃度を制御することで光導波
路自体の耐光損傷強度を向上させることができた。この
結果、低損失で高出力特性を有する光波長変換素子を実
現することができた。
導体レーザと光波長変換素子を備え、常に安定な出力特
性の実現が可能なコヒーレント光発生装置について説明
する。本発明のコヒーレント光発生装置の特徴は、耐光
損傷強度の優れた本発明の光波長変換素子を用いること
により、安定な出力特性を実現することができるという
点である。
傷強度が十分ではなかった。そのため、波長425nm
程度の青色光を10mW程度出力すると、光損傷により
位相整合波長が変動するという現象が観測された。この
ため、コヒーレント光発生装置の出力が徐々に変動する
という問題があった。これを安定化させるためには、半
導体レーザの発振波長を制御して常にSHG(第2高調
波)出力が一定の値をとるように安定化させる必要があ
り、出力安定化回路が必要であった。これに対して、本
発明の光波長変換素子は耐光損傷強度に優れているた
め、これを用いたコヒーレント光発生装置は、出力安定
化回路を必要とせず、簡単な構成で安定した出力を得る
ことができる。
装置120の構成を示す斜視図である。このコヒーレン
ト光発生装置120は、第7の実施形態において図15
に示したような光波長変換素子121と半導体レーザ1
22からなり、光波長変換素子121は入射部123と
出射部124を有する。半導体レーザ122は、例えば
DBRグレーティング構造をLD上に集積化したDBR
半導体レーザ、または温度や外部グレーティングにより
波長を可変する半導体レーザ等、出射波長を可変できる
機能を有する半導体レーザであり、光波長変換素子の位
相整合条件を満足する波長に出射波長を合わせること
で、コヒーレント光発生装置の出力安定化を図ってい
る。
波長変換素子の耐光損傷特性の向上による特性の向上に
加えて、以下の特徴を有している。光波長変換素子12
1としては、3本の光導波路からなる光導波路群を有
し、波長850nmの基本波を波長425nmの第2高
調波に変換するものを用いている。この光波長変換素子
121において、基本波は光導波路群を伝搬し、第2高
調波(SHG)は中央の光導波路を伝搬する。SHGは
中央の光導波路を伝搬するため、出射ビームのアスペク
ト比は約1:1.5となった。このため、出射光を集光
光学系により集光する場合に90%以上の光を取り込ん
で集光することが可能となり、光の利用効率が大幅に向
上した。従来の構造では、出射光のアスペクト比が1:
3以上あったため、アスペクト比改善にプリズム光学系
等を必要とし、光の利用効率が低下していた。
長可変コヒーレント光発生装置においては、導波路型デ
バイスが小さいため、図22に示すように半導体レーザ
と波長変換素子を直接結合することによりコヒーレント
光発生装置の小型化が可能である。例えば、第8の実施
形態と同様の周期状の分極反転構造を有する光波長変換
素子とレーザ光源を用いることによりパラメトリック発
振が可能である。パラメトリック発振は、基本波λ3を
入力すると、光の波長1/λ3=1/λ1+1/λ2の
関係を満足するシグナル光λ2およびアイドラーλ1を
発生し、発生した各光は光導波路群を1つの光導波路と
してシングルモード伝搬する。よって、λ3の基本波か
ら上記条件を満足する波長の光を波長変化させながら出
力することができ、波長可変なコヒーレント光発生装置
を実現することができる。このコヒーレント光発生装置
に高効率で波長変換が可能な本発明の光波長変換素子を
用いることにより、半導体レーザの波長変換によっても
mWオーダの高調波出力が可能となり、半導体レーザと
一体化した波長可変コヒーレント光発生装置を実現する
ことができる。波長変換素子の温度を例えばヒータやペ
ルチェ素子等を用いて調整することで位相整合波長を変
調して、出力波長を変化させることができた。なお、和
周波発生および差周波発生の場合には、外部で2つの光
を合波して光導波路に入射する。
おいて、高効率で安定した出力が可能な光波長変換素子
を実現することができた。そこで、本実施形態では、本
発明の光波長変換素子を用いて短波長光源の作製を試み
た。波長850nm帯の半導体レーザと集光光学系と第
7の実施形態において図15に示したような光波長変換
素子を用いて、半導体レーザからの出射光を集光光学系
により光波長変換素子の導波路端面に集光し、導波モー
ドを励起する。そして、光波長変換素子の他の導波路端
面より、波長変換されたSHG光を出射する。ここで
は、変換効率が高い光波長変換素子を用いているため、
出力100mW程度の半導体レーザを用いて10mWの
青色SHG光が得られた。400nm帯の波長は、印刷
製版、バイオ、蛍光分光特性等の特殊計測や、光ディス
ク等、広い応用分野において望まれている。本実施形態
による光波長変換素子を用いた短波長光源は、出力特性
および安定性ともに、これらの応用分野での実用化が可
能である。
集光光学系を用いて光導波路に結合させたが、半導体レ
ーザと光導波路を直接結合させることも可能である。T
Eモード伝搬(Transverse Electri
c)の光導波路を用いると、半導体レーザの導波モード
と電界分布を等しくすることが可能となるため、集光レ
ンズなしでも高効率で結合することができる。本願発明
者らの実験によれば、結合効率80%で直接結合が可能
であり、レンズ結合とほぼ同等の結合特性が得られるこ
とが確認できた。直接結合を用いると、小型で低価格の
光源が実現できるので、有望である。
発明の光学システム140について説明する。図23は
本実施形態の光学システム140の構成を示す断面図で
ある。この光学システムは、第10の実施形態のコヒー
レント光発生装置145を備えており、ここから出射し
た出力10mWのビームはレンズ146により集光さ
れ、ビームスプリッタ147およびλ/4板157を透
過して対物レンズ149により情報再生媒体である光デ
ィスク150に照射される。反射光は、対物レンズ14
9によりコリメートされてビームスプリッタ147で反
射され、光検出器148で信号が読み取られる。さら
に、コヒーレント光発生装置の出力を強度変調すること
により、光ディスク150に情報を書き込むことができ
る。
素子の位相整合条件の許容度が拡大されているため、出
力の安定化を図ることができ、外部の温度変化に対して
も5%以下の出力変動に抑えることができた。
るため、光ディスクの情報を読み取るだけではなく、光
ディスクに情報を書き込むことも可能となった。また、
半導体レーザを基本波光源として用いることで小型化す
ることができるため、民生用として小型の光ディスク読
み取り装置および記録装置にも利用することができる。
めには、コヒーレント光発生装置の出力を変調する必要
がある。本実施形態の光学システムでは、半導体レーザ
の出力強度を変調することにより、コヒーレント光発生
装置からの出力変調を行うことができる。
適化することで、出力ビームのアスペクト比の最適化を
行うことができる。例えば、3本の光導波路からなる光
導波路群において高調波を中央の光導波路に伝搬させる
構造とし、特に、出射部近傍では光導波路を中央の一本
として、他の光導波路を途中で伝搬できないように切断
する光導波路構造とすることで、出射ビームのアスペク
ト比を1:1に近づけることができた。これにより、光
ピックアップの集光特性を向上させるためのビーム成形
プリズム等が不要になり、高い伝達効率、優れた集光特
性および低価格化を実現することができた。さらに、ビ
ーム成形時に発生する散乱光のノイズを低減することが
でき、光ピックアップの簡素化を実現することができ
た。
ば、高屈折率層を有する光導波路構造において、第1の
プロトン交換領域(第1のイオン交換領域)をアニール
処理してグレーディッド形状にした後、第2のプロトン
交換領域(第2のイオン交換領域)を形成し、これをス
テップライクなグレーディッド形状にすることで、耐光
損傷強度の大幅な向上、波長変換効率の向上、高温時の
寿命の大幅な延長、導波路伝搬損失の低減による特性の
向上を実現することが可能となり、その実用効果は大き
い。
ば、半導体レーザの光をステップライクなグレーディッ
ドな屈折率分布を有する高屈折率層を備えた光導波路内
で波長変換することで、高出力且つ高信頼性の短波長光
源が実現され、その実用効果は大きい。
率なクラッド層を形成するためのアニール処理として、
第1のプロトン交換領域(第1のイオン交換領域)に対
するアニール処理と第2のプロトン交換領域(第2のイ
オン交換領域)に対するアニール処理とを異なる温度で
行うことで、第2のプロトン交換領域(第2のイオン交
換領域)に必要とされるグレーディッドな屈折率分布を
均一に精度良く形成することが可能となり、光波長変換
素子特性を大幅に向上させることが実現され、その実用
効果は大きい。
波路構造を用いることで、光導波路の低損失化を図るこ
とができ、耐光損傷強度の大幅な向上が可能となった。
さらに、光導波路群の構造を最適化することにより、変
換効率の向上および集光特性の向上が可能となり、その
実用効果は非常に大きい。
波路を用いた光波長変換素子において、光導波路中のL
i濃度を制御することにより、耐光損傷強度の大幅な向
上が可能となり、その実用効果は非常に大きい。
れた本発明の光波長変換素子を用いることで、高出力
で、かつ安定した出力特性を有するコヒーレント光発生
装置を実現することができ、その実用効果は非常に大き
い。
動が小さい本発明のコヒーレント光発生装置を用いるこ
とで、ノイズの少ない光学システムを実現することがで
き、その実用効果は大きい。
す図 (b)(a)の構成における深さ方向の屈折率分布を示
す図 (c)(a)の構成の中を伝搬する基本波及び高調波の
深さ方向の電界分布を示す図
交換導波路(光導波路)の構成を示す断面図 (b)は、(a)の構成における深さ方向の屈折率分布
を表す図
ニール温度依存性を示す図
ン濃度分布の変化に伴った屈折率分布形状の変化の様子
を示す図具体的には、(a)はステップ形状 (b)はステップライクなグレーディッド形状、(c)
はグレーディッド形状
波路におけるプロトン交換率の分布 (b)プロトン交換率の分布図で第1のプロトン交換層
の分布の拡大図 (c)プロトン交換率の分布図で第2のプロトン交換層
の分布の拡大図
法の各工程を説明するための模式的な断面図 (b)〜(e)各々の工程によって得られる形状におけ
る深さ方向の屈折率分布形状
屈折率分布を示す図
率と第2のプロトン交換層の深さとの関係を示す図
トン交換層の深さとの関係を示す図
成を示す図
成を示す図
す斜視図
導波路の断面図と光導波路を伝搬する光の電界分布を示
す特性要因図 (a)基本波 (b)変換された波長光
を示す斜視図
ける他の光導波路構成を示す平面図 (b)第7の実施形態の光波長変換素子における他の光
導波路構成を示す平面図
す斜視図
光損傷強度とプロトン交換層内のLimol濃度比の関
係を表す特性要因図
光損傷強度と、プロトン交換層内のLimol濃度比Y
および添加金属mol濃度Zの和Y+Zとの関係を表す
特性要因図
の構成を示す斜視図
す断面図
す斜視図 (b)(a)の波長変換素子に入射される基本波P1が
高調波P2に変換される様子を模式的に示す図
す斜視図 (b)(a)の波長変換素子に入射される基本波P1の
光導波路への閉じ込めの様子を模式的に示す図
103f 光導波路 104、152 基本波 105 高調波または和周波 105a パラメトリックまたは差周波 106、123 入射部 107、124 出射部 121 光波長変換素子 122 半導体レーザ 145 コヒーレント光発生装置 146 レンズ 147 偏光ビームスプリッタ 148 光検出器 149 対物レンズ 150 光ディスク 151 光導波路 153 高調波 300 従来の光波長変換素子 301 基板 304 分極反転領域(分極反転構造) 305 光導波路 306 基本波 307 第2高調波 310 高屈折率層 400 短波長光発生装置 420 Siマウント 402 光導波路 403 第2のプロトン交換領域 421 半導体レーザ 422 光波長変換素子 500 光情報処理装置 520 短波長光発生装置 521 半導体レーザ 522 光波長変換素子 540 コリメータレンズ 541 ビームスプリッタ 542 レンズ 543 光ディスク 544 レンズ 545 ディテクタ 600 従来の光波長変換素子 640 従来の光波長変換素子
Claims (48)
- 【請求項1】 非線形光学結晶と、 該非線形光学結晶の表面の近傍に形成された第1のイオ
ン交換領域と、 該第1のイオン交換領域の表面の近傍に形成された第2
のイオン交換領域と、を備え、 該第2のイオン交換領域は、深さ方向にイオン交換率が
変化している領域が、0.02〜0.2μmである、光
導波路。 - 【請求項2】 前記第2のイオン交換領域はイオン交換
率の変化量が5〜50μm-1の領域を0.02〜0.2
μmに渡って有する、請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項3】 前記第1のイオン交換領域はイオン交換
率の変化量が0.06μm-1以下である、請求項1或い
は請求項2に記載の光導波路。 - 【請求項4】 前記第2のイオン交換領域は深さ方向に
イオン交換率が変化している領域が、0.03〜0.1
μmである、請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項5】 前記第2のイオン交換領域はイオン交換
率の変化量が10〜30μm-1である、請求項1に記載
の光導波路。 - 【請求項6】 前記第1のイオン交換領域の非線形光学
定数が前記結晶の非線形光学定数の90%以上であり、
前記第2のイオン交換領域の非線形光学定数は該結晶の
非線形光学定数の60%以下である、請求項1に記載の
光導波路。 - 【請求項7】 前記第1のイオン交換領域の表面屈折率
変化Δnは波長633nmの光に対し0.02以下であ
り、前記第2のイオン交換領域の表面屈折率変化Δnは
0.11以上である、請求項1に記載の光導波路。 - 【請求項8】 非線形光学結晶と、 該非線形光学結晶の表面の近傍に形成された第1のイオ
ン交換領域と、 該第1のイオン交換領域の表面の近傍に形成された第2
のイオン交換領域と、を備え、 該第2のイオン交換領域は、該第1のイオン交換領域よ
りも高い屈折率を有し、該第2のイオン交換領域の屈折
率分布がステップライクなグレーディッド形状を有して
いる、光導波路。 - 【請求項9】 非線形光学結晶と、 該非線形光学結晶の表面の近傍に形成された第1のイオ
ン交換領域と、 該第1のイオン交換領域の表面の近傍に形成された第2
のイオン交換領域と、を備え、 該第2のイオン交換領域は、該第1のイオン交換領域よ
りも高いイオン濃度を有し、該第2のイオン交換領域の
イオン濃度分布がステップライクなグレーディッド形状
を有している、光導波路。 - 【請求項10】 前記第1のイオン交換領域と前記第2
のイオン交換領域とは、異なる温度におけるアニール処
理により得られた異なるグレーディッドな形状を有して
いる、請求項8または9に記載の光導波路。 - 【請求項11】 前記第1のイオン交換領域の深さは、
アニール処理により、該アニール処理の実施前における
値の8倍以上に拡大している、請求項8から10のいず
れかに記載の光導波路。 - 【請求項12】 前記第2のイオン交換領域の深さは、
アニール処理により、該アニール処理の実施前における
値の1.2倍以上に拡大している、請求項8から11の
何れか一つに記載の光導波路。 - 【請求項13】 前記第2のイオン交換領域の深さは、
アニール処理により、該アニール処理の実施前における
値の2倍以上に拡大している、請求項8から11の何れ
か一つに記載の光導波路。 - 【請求項14】 前記第2のイオン交換領域の表面屈折
率は、アニール処理の実施前における表面屈折率の値と
ほぼ等しい、請求項8または10から13の何れか一つ
に記載の光導波路。 - 【請求項15】 前記第2のイオン交換領域の表面イオ
ン濃度は、アニール処理の実施前における表面イオン濃
度の値とほぼ等しい、請求項9から13の何れか一つに
記載の光導波路。 - 【請求項16】 前記第2のイオン交換領域の屈折率分
布の前記ステップライクなグレーディッド形状は、以下
の(1)及び(2)の関係: 【数1】 (但し、C(k,t):イオン交換濃度、k:深さ(μ
m)、t:アニール時間(時間)、C0:初期のイオン
交換濃度、Erf[]:エラー関数、h:初期のイオン
交換深さ(μm)、及び、Dp:アニール処理によるイ
オンの拡散定数(μm2/時間))、 【数2】 を満たすアニール処理によって形成される、請求項8ま
たは10から14の何れか一つに記載の光導波路。 - 【請求項17】 前記第2のイオン交換領域のイオン濃
度分布の前記ステップライクなグレーディッド形状は、
以下の(1)及び(2)の関係: 【数3】 (但し、C(k,t):イオン交換濃度、k:深さ(μ
m)、t:アニール時間(時間)、C0:初期のイオン
交換濃度、Erf[]:エラー関数、h:初期のイオン
交換深さ(μm)、及び、Dp:アニール処理によるイ
オンの拡散定数(μm2/時間))、 【数4】 を満たすアニール処理によって形成される、請求項9か
ら13または15の何れか一つに記載の光導波路。 - 【請求項18】 前記非線形光学結晶がLiNbxTa
1-xO3結晶(0≦x≦1)である、請求項8から17の
何れか一つに記載の光導波路。 - 【請求項19】 前記第1のイオン交換領域及び前記第
2のイオン交換領域を形成するイオン交換処理が、それ
ぞれプロトン交換処理である、請求項8から18の何れ
か一つに記載の光導波路。 - 【請求項20】 LiNbxTa1-xO3(0≦x≦1)
からなる前記非線形光学結晶の表面にイオン交換により
形成され、該光導波路内のLiのmol濃度比が40m
ol%以上である、請求項1、8または9のいずれかに
記載の光導波路。 - 【請求項21】 LiNbxTa1-xO3(0≦x≦1)
からなり、少なくとも表面近傍に金属元素が添加された
前記非線形光学結晶の該表面に、イオン交換により形成
され、該光導波路内のLiのmol濃度比Yと該金属元
素のmol濃度ZがY+Z≧45mol%である、請求
項1、8または9のいずれかに記載の光導波路。 - 【請求項22】 請求項1から21の何れか一つに記載
の光導波路と、周期状の分極反転構造と、を備え、 該光導波路は、波長λの基本波及び波長λ/2の第2高
調波の導波が可能で、 該光導波路に含まれる前記第2のイオン交換領域の屈折
率及び深さは、該第2高調波に対しては導波条件を満足
し、且つ該基本波に対してはカットオフ条件を満足して
いる、光波長変換素子。 - 【請求項23】 前記光導波路において基本モードの基
本波と高次モードの第2高調波とが位相整合している、
請求項22に記載の光波長変換素子。 - 【請求項24】 非線形光学結晶の表面に隣接する複数
の光導波路から構成される光導波路群を有し、該光導波
路群内で入射された基本波を異なる波長の光に変換する
光波長変換素子であって、 該基本波が該光導波路群をシングルモード伝搬し、か
つ、変換された波長光が該光導波路群を構成する光導波
路を導波モードで伝搬するか、 変換された波長光が該光導波路群をシングルモード伝搬
し、かつ、該基本波が該光導波路群を構成する光導波路
を伝搬する光波長変換素子。 - 【請求項25】 前記光導波路群は、伝搬方向が異なる
複数の光導波路から構成されている請求項24記載の光
波長変換素子。 - 【請求項26】 前記光導波路は、前記基本波および変
換された波長光のうちのいずれか一方の光に対してカッ
トオフ条件を満たし、他方の光に対しては導波条件を満
たす請求項24または請求項25記載の光波長変換素
子。 - 【請求項27】 前記光導波路のうちの少なくとも1本
は、他の光導波路と異なる伝搬定数を有する請求項24
から26のいずれかに記載の光波長変換素子。 - 【請求項28】 前記光導波路群は、前記基本波および
変換された波長光のうちのいずれか一方の光に対してシ
ングルモード伝搬条件を満たし、該一方の光と、前記光
導波路のうちのいずれか1本を導波する他方の光との間
で位相整合する請求項24から27のいずれかに記載の
光波長変換素子。 - 【請求項29】 前記光導波路群は奇数本の光導波路か
ら構成され、中央の光導波路を中心として中心対称の構
造を有する請求項24から28のいずれかに記載の光波
長変換素子。 - 【請求項30】 前記光導波路群は伝搬方向がほぼ等し
い3本の光導波路から構成され、中央の光導波路が両側
の光導波路とは異なる伝搬定数を有し、該光導波路群を
シングルモード伝搬する基本波および変換された波長光
のうちのいずれか一方の光と、該光導波路群の中央の光
導波路を伝搬する他方の光との間で位相整合する請求項
24から29のいずれかに記載の光波長変換素子。 - 【請求項31】 前記光導波路群は、前記入射部近傍お
よび出射部近傍の少なくともいずれか一方において、前
記光導波路の本数が異なる請求項24から30のいずれ
かに記載の光波長変換素子。 - 【請求項32】 LiNbxTa1-xO3(0≦x≦1)
からなる結晶の表面にイオン交換により形成した光導波
路を有し、該光導波路内のLiのmol濃度比が40m
ol%以上である光波長変換素子。 - 【請求項33】 LiNbxTa1-xO3(0≦x≦1)
からなり、少なくとも表面近傍に金属元素が添加された
結晶の該表面に、イオン交換により形成した光導波路を
有し、該光導波路内のLiのmol濃度比Yと該金属元
素のmol濃度ZがY+Z≧45mol%である光波長
変換素子。 - 【請求項34】 前記金属元素がMg、Zn、Scおよ
びInのうちのいずれか1種類であるか、または2種類
以上を混合したものである請求項33に記載の光波長変
換素子。 - 【請求項35】 半導体レーザと、請求項22から34
のいずれかに記載の光波長変換素子と、を備え、 該半導体レーザから出射された光の波長が該光波長変換
素子により所定の高調波に変換される、短波長光発生装
置。 - 【請求項36】 前記光波長変換素子による変換で得ら
れる前記高調波の導波モードが高次モードであり、 該高調波の高次モードの強度分布が有する複数のピーク
において、最大強度を有するメインピーク以外のサブピ
ークの一つの幅が、該高調波に対する回折限界より小さ
い、請求項35に記載の短波長光発生装置。 - 【請求項37】 前記高調波の高次モードが1次モード
である、請求項36に記載の短波長光発生装置。 - 【請求項38】 前記高調波の高次モードがTE10モ
ードである、請求項36或いは37に記載の短波長光発
生装置。 - 【請求項39】 請求項35から38の何れか一つに記
載の短波長光発生装置と、集光光学系と、を備え、 該短波長光発生装置から出射される短波長光を該集光光
学系により集光するように構成されている、光情報処理
装置。 - 【請求項40】 非線形光学結晶に周期的な分極反転構
造を形成する工程と、 該分極反転構造に第1のイオン交換領域を形成する工程
と、 該第1のイオン交換領域に対する第1のアニール処理を
行う工程と、 該第1のイオン交換領域の表面に第2のイオン交換領域
を形成する工程と、 該第2のイオン交換領域に対する第2のアニール処理を
行う工程と、を包含し、 該第1のアニール処理を行う第1のアニール温度と該第
2のアニール処理を行う第2のアニール温度とが異なっ
ている、光波長変換素子の製造方法。 - 【請求項41】 前記第1のアニール温度が300℃以
上であり、前記第2のアニール温度が250℃以下であ
る、請求項40に記載の光波長変換素子の製造方法。 - 【請求項42】 前記分極反転構造を形成する工程は、
形成された分極反転構造を400℃以上の温度で熱処理
する工程を含む、請求項40或いは41に記載の光波長
変換素子の製造方法。 - 【請求項43】 前記第2のアニール温度が130℃〜
200℃の範囲である、請求項40から42の何れか一
つに記載の光波長変換素子の製造方法。 - 【請求項44】 前記第2のアニール処理は、以下の
(1)及び(2)の関係: 【数5】 (但し、C(k,t):イオン交換濃度、k:深さ(μ
m)、t:アニール時間(時間)、C0:初期のイオン
交換濃度、Erf[]:エラー関数、h:初期のイオン
交換深さ(μm)、及び、Dp:アニール処理によるイ
オンの拡散定数(μm2/時間))、 【数6】 を満たすアニール処理であり、これによって形成される
前記第2のイオン交換領域の屈折率分布がステップライ
クなグレーディッド形状を有している、請求項40から
43の何れか一つに記載の光波長変換素子の製造方法。 - 【請求項45】 前記非線形光学結晶がLiNbxTa
1-xO3結晶(0≦x≦1)である、請求項40から44
の何れか一つに記載の光波長変換素子の製造方法。 - 【請求項46】 前記第1のイオン交換領域及び前記第
2のイオン交換領域を形成するイオン交換処理が、それ
ぞれプロトン交換処理である、請求項40から45の何
れか一つに記載の光波長変換素子の製造方法。 - 【請求項47】 請求項24から34のいずれかに記載
の光波長変換素子と、半導体レーザとを備え、該半導体
レーザの光を該光波長変換素子によって波長変換するコ
ヒーレント光発生装置。 - 【請求項48】 請求項47に記載のコヒーレント光発
生装置と、集光光学系とを備え、前記光波長変換素子か
ら出射された光を該集光光学系で集光する光学システ
ム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000083005A JP2001194694A (ja) | 1999-03-23 | 2000-03-23 | 光導波路、光波長変換素子及びその製造方法、並びにそれらを使用した短波長光発生装置、光情報処理装置、コヒーレント光発生装置、光学システム |
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7870699 | 1999-03-23 | ||
| JP11-303177 | 1999-10-25 | ||
| JP11-78706 | 1999-10-25 | ||
| JP30317799 | 1999-10-25 | ||
| JP2000083005A JP2001194694A (ja) | 1999-03-23 | 2000-03-23 | 光導波路、光波長変換素子及びその製造方法、並びにそれらを使用した短波長光発生装置、光情報処理装置、コヒーレント光発生装置、光学システム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001194694A true JP2001194694A (ja) | 2001-07-19 |
| JP2001194694A5 JP2001194694A5 (ja) | 2007-04-05 |
Family
ID=27302788
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000083005A Pending JP2001194694A (ja) | 1999-03-23 | 2000-03-23 | 光導波路、光波長変換素子及びその製造方法、並びにそれらを使用した短波長光発生装置、光情報処理装置、コヒーレント光発生装置、光学システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001194694A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006104051A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 波長変換素子 |
| WO2007013513A1 (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-01 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 波長変換素子、レーザ光源装置、2次元画像表示装置及びレーザ加工装置 |
| JP2009025399A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Oki Electric Ind Co Ltd | 導波路素子及び波長変換素子 |
| US7550701B2 (en) | 2003-02-25 | 2009-06-23 | Omnivision Cdm Optics, Inc. | Non-linear wavefront coding systems and methods |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1172810A (ja) * | 1997-06-19 | 1999-03-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光導波路とその製造方法、この光導波路を用いた光波長変換素子、短波長光発生装置および光ピックアップ |
-
2000
- 2000-03-23 JP JP2000083005A patent/JP2001194694A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1172810A (ja) * | 1997-06-19 | 1999-03-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光導波路とその製造方法、この光導波路を用いた光波長変換素子、短波長光発生装置および光ピックアップ |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7550701B2 (en) | 2003-02-25 | 2009-06-23 | Omnivision Cdm Optics, Inc. | Non-linear wavefront coding systems and methods |
| WO2006104051A1 (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 波長変換素子 |
| US7848011B2 (en) | 2005-03-25 | 2010-12-07 | Panasonic Corporation | Wavelength converting element |
| JP4860605B2 (ja) * | 2005-03-25 | 2012-01-25 | パナソニック株式会社 | 波長変換素子 |
| WO2007013513A1 (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-01 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 波長変換素子、レーザ光源装置、2次元画像表示装置及びレーザ加工装置 |
| US8018646B2 (en) | 2005-07-28 | 2011-09-13 | Panasonic Corporation | Wavelength conversion element, laser light source, two-dimensional image display and laser processing system |
| JP4855401B2 (ja) * | 2005-07-28 | 2012-01-18 | パナソニック株式会社 | 波長変換素子、レーザ光源装置、2次元画像表示装置及びレーザ加工装置 |
| JP2009025399A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-05 | Oki Electric Ind Co Ltd | 導波路素子及び波長変換素子 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6002515A (en) | Method for producing polarization inversion part, optical wavelength conversion element using the same, and optical waveguide | |
| US5991490A (en) | Optical waveguide and optical wavelength conversion device | |
| JP4545380B2 (ja) | 光導波路デバイスならびにそれを用いたコヒーレント光源およびそれを備えた光学装置 | |
| JP3460840B2 (ja) | 光素子、レーザ光源及びレーザ装置並びに光素子の製造方法 | |
| JPWO1996038757A1 (ja) | 光素子、レーザ光源及びレーザ装置並びに光素子の製造方法 | |
| US5373575A (en) | Frequency doubler and short wave laser source using the same and optical data processing apparatus using the short wave laser source | |
| JP3907762B2 (ja) | 光波長変換素子、短波長光発生装置および光ピックアップ | |
| US6519077B1 (en) | Optical waveguide, optical wavelength conversion device, method for producing the same, short wavelength light generation apparatus using the same, optical information processing apparatus using the same, coherent light generation apparatus using the same, and optical system using the same | |
| JP4660999B2 (ja) | 光導波路デバイス及びコヒーレント光源及び光学装置 | |
| JPH1172809A (ja) | 光波長変換素子とその製造方法、この素子を用いた光発生装置および光ピックアップ、回折素子、ならびに分極反転部の製造方法 | |
| Tohmon et al. | Blue light source using guided-wave frequency doubler with a diode laser | |
| JP4084460B2 (ja) | 光導波路と、この光導波路を用いた光波長変換素子、短波長光発生装置および光ピックアップ | |
| JP2001194694A (ja) | 光導波路、光波長変換素子及びその製造方法、並びにそれらを使用した短波長光発生装置、光情報処理装置、コヒーレント光発生装置、光学システム | |
| JP4706403B2 (ja) | 光波長変換素子および光波長変換器 | |
| JP2002258340A (ja) | 光波長変換素子、その製造方法、短波長光源及び光学システム | |
| JPH05341344A (ja) | 波長変換素子 | |
| Grisard et al. | Ferroelectric integrated optics: recent developments | |
| CN102804052A (zh) | 波长转换元件及使用该元件的短波光发生装置 | |
| JP3052693B2 (ja) | 光波長変換素子およびその製造方法および光波長変換素子を用いた短波長コヒーレント光発生装置および光波長変換素子の製造方法 | |
| JP2658381B2 (ja) | 導波路型波長変換素子 | |
| JPH0820655B2 (ja) | 光波長変換素子 | |
| JPH03191332A (ja) | 光波長変換素子およびその製造方法 | |
| JP2004157504A (ja) | レーザ装置 | |
| Roussev et al. | Reverse-proton-exchanged waveguide frequency doublers for green light generation | |
| JPH05249520A (ja) | 光第2高調波発生器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060901 |
|
| RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060901 |
|
| RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060911 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070216 |
|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070216 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091102 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091201 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100330 |