JP2001032038A - ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 - Google Patents
ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法Info
- Publication number
- JP2001032038A JP2001032038A JP20750699A JP20750699A JP2001032038A JP 2001032038 A JP2001032038 A JP 2001032038A JP 20750699 A JP20750699 A JP 20750699A JP 20750699 A JP20750699 A JP 20750699A JP 2001032038 A JP2001032038 A JP 2001032038A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- steel sheet
- magnetic permeability
- annealing
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 防爆性に問題を生じないレベルの強度を保ち
つつ、充分な磁気シールド性を維持し、色ずれの少ない
ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.005%以下、Si:1%以
下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、S:0.02%
以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以下、Ti:0.0
1%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0を含む)を含
み、焼きばめ後の状態で0.3 Oeの磁界における透磁率μ
と板厚t(mm)との積μ×tが380以上であるヒートシュ
リンクバンド用鋼板。前記鋼板は、熱間圧延し、引き続
いて冷間圧延し、次いで、得られた鋼板を650℃以上900
℃以下の温度域にて焼鈍し、あるいは、この焼鈍の後さ
らに圧延率0.5%以下の調質圧延を施し得られる。
つつ、充分な磁気シールド性を維持し、色ずれの少ない
ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.005%以下、Si:1%以
下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、S:0.02%
以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以下、Ti:0.0
1%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0を含む)を含
み、焼きばめ後の状態で0.3 Oeの磁界における透磁率μ
と板厚t(mm)との積μ×tが380以上であるヒートシュ
リンクバンド用鋼板。前記鋼板は、熱間圧延し、引き続
いて冷間圧延し、次いで、得られた鋼板を650℃以上900
℃以下の温度域にて焼鈍し、あるいは、この焼鈍の後さ
らに圧延率0.5%以下の調質圧延を施し得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビ等のカラー
陰極線管において、パネル部周囲を緊締するヒートシュ
リンクバンド用鋼板およびその製造方法に関する。
陰極線管において、パネル部周囲を緊締するヒートシュ
リンクバンド用鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管では、管体内が1.0×10
-7Torrの高真空状態であることから、パネル面の変形防
止および管体の内爆防止といった処理を必要としてい
る。このような観点から、バンド状に成形した鋼板から
なるヒートシュリンクバンドを400℃から600℃程度の温
度域で数秒〜数十秒間加熱・膨張させ、カラー陰極線管
ガラスパネルにはめこみ、冷却・収縮によって張力を付
与する、いわゆる焼きばめ処理することによってパネル
面の変形を補正している。
-7Torrの高真空状態であることから、パネル面の変形防
止および管体の内爆防止といった処理を必要としてい
る。このような観点から、バンド状に成形した鋼板から
なるヒートシュリンクバンドを400℃から600℃程度の温
度域で数秒〜数十秒間加熱・膨張させ、カラー陰極線管
ガラスパネルにはめこみ、冷却・収縮によって張力を付
与する、いわゆる焼きばめ処理することによってパネル
面の変形を補正している。
【0003】さらに、このようなヒートシュリンクバン
ドは、内部磁気シールドと同様、地磁気のシールドを行
う機能をも有しており、地磁気による電子ビームの蛍光
面上に対する着弾位置のずれを防止し、結果的に色ずれ
が生じるのを防止する機能を有している。
ドは、内部磁気シールドと同様、地磁気のシールドを行
う機能をも有しており、地磁気による電子ビームの蛍光
面上に対する着弾位置のずれを防止し、結果的に色ずれ
が生じるのを防止する機能を有している。
【0004】従来から、このヒートシュリンクバンド用
鋼板には、地磁気レベル(約0.3 Oe)での透磁率がおよ
そ200程度の軟鋼板にめっきを施した鋼板が用いられて
いるが、その磁気シールド性は不充分であり、色ずれ防
止効果は充分とはいえない。また、地磁気による色ずれ
に対しては、蛍光面の位置を調整するなどの煩雑な工程
が必要となっていた。
鋼板には、地磁気レベル(約0.3 Oe)での透磁率がおよ
そ200程度の軟鋼板にめっきを施した鋼板が用いられて
いるが、その磁気シールド性は不充分であり、色ずれ防
止効果は充分とはいえない。また、地磁気による色ずれ
に対しては、蛍光面の位置を調整するなどの煩雑な工程
が必要となっていた。
【0005】特開平10−208670号公報には、大気圧によ
るパネル面の変形を補正する張力が確保されるととも
に、十分な磁気シールド性を有するヒートシュリンクバ
ンドの製造方法が提案されている。
るパネル面の変形を補正する張力が確保されるととも
に、十分な磁気シールド性を有するヒートシュリンクバ
ンドの製造方法が提案されている。
【0006】この技術では、重量%で、C≦0.005%、2.
0%≦Si≦4.0%、0.1%≦Mn≦1.0%、P≦0.2%、S≦0.0
20%、Sol.Al≦0.004%又は0.1%≦Sol.Al≦1.0%、N≦
0.005%を含有する鋼を、熱間圧延及び/又は冷間圧延す
る工程と、700〜900℃で焼鈍する工程と、冷圧率3〜15
%で軽冷圧する工程とを備える。その結果、上記軽冷圧
する工程後に、加熱冷却された後の0.3 Oeにおける透磁
率μが250以上となり、降伏応力YSが40kgf/mm2以上と
なる。
0%≦Si≦4.0%、0.1%≦Mn≦1.0%、P≦0.2%、S≦0.0
20%、Sol.Al≦0.004%又は0.1%≦Sol.Al≦1.0%、N≦
0.005%を含有する鋼を、熱間圧延及び/又は冷間圧延す
る工程と、700〜900℃で焼鈍する工程と、冷圧率3〜15
%で軽冷圧する工程とを備える。その結果、上記軽冷圧
する工程後に、加熱冷却された後の0.3 Oeにおける透磁
率μが250以上となり、降伏応力YSが40kgf/mm2以上と
なる。
【0007】また、特開平11−158548号公報には、スク
ラップの多量消費および磁気特性と強度の両立を目的
に、Si、Mn、P、Alなどの固溶体強化元素および介在物
のAl2O3の割合を規定した、TVブラウン管シュリンクバ
ンド用熱延鋼板およびその製造方法が開示されている。
ラップの多量消費および磁気特性と強度の両立を目的
に、Si、Mn、P、Alなどの固溶体強化元素および介在物
のAl2O3の割合を規定した、TVブラウン管シュリンクバ
ンド用熱延鋼板およびその製造方法が開示されている。
【0008】特開平11−158549号公報には、スクラップ
の多量消費および磁気特性と強度の両立を目的に、Si、
Mn、P、Alなどの固溶体強化元素および介在物のAl2O3の
割合を規定した、TVブラウン管シュリンクバンド用冷延
鋼板およびその製造方法が開示されている。
の多量消費および磁気特性と強度の両立を目的に、Si、
Mn、P、Alなどの固溶体強化元素および介在物のAl2O3の
割合を規定した、TVブラウン管シュリンクバンド用冷延
鋼板およびその製造方法が開示されている。
【0009】特開平11−140601号公報には、Ti、Sを複
合添加し、Si、Mnにより固溶体強化し、熱間圧延温度を
制御することにより析出物を粗大化した地磁気シールド
性の良好な冷延鋼板およびめっき鋼板とその製造方法が
開示されている。
合添加し、Si、Mnにより固溶体強化し、熱間圧延温度を
制御することにより析出物を粗大化した地磁気シールド
性の良好な冷延鋼板およびめっき鋼板とその製造方法が
開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−208670号公報記載の技術では、Si量の増加により、
透磁率が向上するという効果はあるが、3%前後添加し
ているため、強度が高すぎ、40kgf/mm2未満の降伏応力
が要求される場合には対応が困難である、および、表面
欠陥が発生しやすく、歩留まり低下に伴うコストアップ
につながりかねない、という問題があった。
10−208670号公報記載の技術では、Si量の増加により、
透磁率が向上するという効果はあるが、3%前後添加し
ているため、強度が高すぎ、40kgf/mm2未満の降伏応力
が要求される場合には対応が困難である、および、表面
欠陥が発生しやすく、歩留まり低下に伴うコストアップ
につながりかねない、という問題があった。
【0011】特開平11−158548号公報および特開平11−
158549号公報記載の技術では、通常、磁気シールド性の
指標とされる地磁気程度の低磁場透磁率に関する記載
は、低磁場透磁率と保磁力がほぼ反比例することに言及
しているのみであり、地磁気シールド性と保磁力との相
関に関する記載がないため、ブラウン管の地磁気シール
ド性向上効果が必ずしも明確ではない。
158549号公報記載の技術では、通常、磁気シールド性の
指標とされる地磁気程度の低磁場透磁率に関する記載
は、低磁場透磁率と保磁力がほぼ反比例することに言及
しているのみであり、地磁気シールド性と保磁力との相
関に関する記載がないため、ブラウン管の地磁気シール
ド性向上効果が必ずしも明確ではない。
【0012】特開平11−140601号公報には、粗大化した
といえども析出物の存在は磁壁移動に少なからず障害と
なるため、地磁気シールド性の向上には限界がある。
といえども析出物の存在は磁壁移動に少なからず障害と
なるため、地磁気シールド性の向上には限界がある。
【0013】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、防爆性に問題を生じないレベルの強度を保ち
つつ、充分な磁気シールド性を維持し、色ずれの少ない
ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法を提
供することを目的とする。
であって、防爆性に問題を生じないレベルの強度を保ち
つつ、充分な磁気シールド性を維持し、色ずれの少ない
ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく研究を重ねた結果、以下の知見を得た。
を解決すべく研究を重ねた結果、以下の知見を得た。
【0015】(1)焼きばめ処理後の透磁率を高く保つ
ためには、窒化物・炭化物などの形成元素であるTiおよ
びNbの含有量を低く限定することが有効であること。
ためには、窒化物・炭化物などの形成元素であるTiおよ
びNbの含有量を低く限定することが有効であること。
【0016】(2)Bは窒化物形成元素であるものの、そ
の添加は磁気特性にさほどの影響をおよぼさないこと。
の添加は磁気特性にさほどの影響をおよぼさないこと。
【0017】(3)地磁気レベルの外部磁界強度である
0.3 Oeでの透磁率μ(比透磁率)と板厚t(mm)との
積:μ×tが380以上となると、色ずれの改良がみられる
こと。
0.3 Oeでの透磁率μ(比透磁率)と板厚t(mm)との
積:μ×tが380以上となると、色ずれの改良がみられる
こと。
【0018】本発明は、このような知見に基づいて完成
されたものであり、次の発明により解決される。
されたものであり、次の発明により解決される。
【0019】第1発明は、重量%で、C:0.005%以下、S
i:1%以下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、
S:0.02%以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以
下、Ti:0.01%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0
を含む)を含み、焼きばめ後の状態で0.3 Oeの磁界にお
ける透磁率μと板厚t(mm)との積μ×tが380以上であ
ることを特徴とするヒートシュリンクバンド用鋼板であ
る。
i:1%以下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、
S:0.02%以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以
下、Ti:0.01%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0
を含む)を含み、焼きばめ後の状態で0.3 Oeの磁界にお
ける透磁率μと板厚t(mm)との積μ×tが380以上であ
ることを特徴とするヒートシュリンクバンド用鋼板であ
る。
【0020】第2発明は、重量%で、C:0.005%以下、S
i:1%以下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、
S:0.02%以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以
下、Ti:0.01%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0
を含む)、B:0.0003%以上0.005%以下を含み、焼きば
め後の状態で0.3 Oeの磁界における透磁率μと板厚t(m
m)との積μ×tが380以上であることを特徴とするヒー
トシュリンクバンド用鋼板である。
i:1%以下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、
S:0.02%以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以
下、Ti:0.01%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0
を含む)、B:0.0003%以上0.005%以下を含み、焼きば
め後の状態で0.3 Oeの磁界における透磁率μと板厚t(m
m)との積μ×tが380以上であることを特徴とするヒー
トシュリンクバンド用鋼板である。
【0021】第3発明は、第1発明または第2発明記載の
化学成分を有する鋼を熱間圧延し、引き続いて冷間圧延
し、次いで、得られた鋼板を650℃以上900℃以下の温度
域にて焼鈍し、あるいは、この焼鈍の後さらに圧延率0.
5%以下の調質圧延を施すことを特徴とするヒートシュ
リンクバンド用鋼板の製造方法である。
化学成分を有する鋼を熱間圧延し、引き続いて冷間圧延
し、次いで、得られた鋼板を650℃以上900℃以下の温度
域にて焼鈍し、あるいは、この焼鈍の後さらに圧延率0.
5%以下の調質圧延を施すことを特徴とするヒートシュ
リンクバンド用鋼板の製造方法である。
【0022】また、本明細書において、鋼の成分を示す
%はすべて重量%である。
%はすべて重量%である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。
明する。
【0024】まず、色ずれと透磁率との関係について説
明する。試料として、C:0.002%、Si:0.01%、Mn:0.
9%、P:0.07%、S:0.006%、sol.Al:0.03%、N:0.
0014%、Ti:0.005%未満、Nb:0.005%未満、B:0.001
5%の組成を有する鋼を実験室溶解後、まず板厚3.2mmま
で熱間圧延した。その後、板厚0.8mm〜1.6mmまで冷間圧
延し、700〜850℃で90秒の焼鈍後、そのまま調質圧延を
施さずに、所定の形状のバンドに加工した。
明する。試料として、C:0.002%、Si:0.01%、Mn:0.
9%、P:0.07%、S:0.006%、sol.Al:0.03%、N:0.
0014%、Ti:0.005%未満、Nb:0.005%未満、B:0.001
5%の組成を有する鋼を実験室溶解後、まず板厚3.2mmま
で熱間圧延した。その後、板厚0.8mm〜1.6mmまで冷間圧
延し、700〜850℃で90秒の焼鈍後、そのまま調質圧延を
施さずに、所定の形状のバンドに加工した。
【0025】加工したバンドを、500℃で60秒間加熱
後、29インチTV陰極線管パネルにはめ込み、地磁気ドリ
フト性の評価を行なった。結果を図1に示す。ここで、
従来鋼として、C:0.04%、Si:0.01%、Mn:0.21%、
P:0.015%、S:0.013%、sol.Al:0.02%、N:0.002
%の組成を有し、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、過時効処
理後、さらに1%の調質圧延を施した板厚1.2mmの材料に
ついても同様のバンドに加工し、同様の評価を行なっ
た。
後、29インチTV陰極線管パネルにはめ込み、地磁気ドリ
フト性の評価を行なった。結果を図1に示す。ここで、
従来鋼として、C:0.04%、Si:0.01%、Mn:0.21%、
P:0.015%、S:0.013%、sol.Al:0.02%、N:0.002
%の組成を有し、熱間圧延、冷間圧延、焼鈍、過時効処
理後、さらに1%の調質圧延を施した板厚1.2mmの材料に
ついても同様のバンドに加工し、同様の評価を行なっ
た。
【0026】図中の横軸は、地磁気相当の外部磁界0.3
Oeでの透磁率μと板厚t(mm)との積μ×tの値である。
なお、透磁率μは、焼きばめ前の焼鈍板から採取したリ
ング試験片について、焼きばめ相当の500℃で60秒の熱
処理を施した後に測定を行なった。
Oeでの透磁率μと板厚t(mm)との積μ×tの値である。
なお、透磁率μは、焼きばめ前の焼鈍板から採取したリ
ング試験片について、焼きばめ相当の500℃で60秒の熱
処理を施した後に測定を行なった。
【0027】また、地磁気ドリフト性は地磁気による電
子ビ−ムのランディングポイントのドリフト量をもって
評価した。図1の縦軸はこのようなドリフト量Bh、Bvを
示す。具体的には、カラー陰極線管(CRT)に対して0.3
5 Oeの垂直磁界と0.3 Oeの水平磁界を印加した状態で、
CRTを360°回転させ、電子ビームのランディングポイン
トの基準点に対する位置ずれ(ランディングエラー)を
測定し、これのピークからピークの値を水平ドリフト量
Bhとした。また、水平磁界を0 Oeとし、垂直磁界を0 Oe
から0.35 Oeに変化させたときのランディングエラーを
垂直ドリフト量Bvとして測定した。なお、縦軸のランデ
ィングエラーのドリフト量については、従来鋼の値を1
としたときの相対値をもって示している。
子ビ−ムのランディングポイントのドリフト量をもって
評価した。図1の縦軸はこのようなドリフト量Bh、Bvを
示す。具体的には、カラー陰極線管(CRT)に対して0.3
5 Oeの垂直磁界と0.3 Oeの水平磁界を印加した状態で、
CRTを360°回転させ、電子ビームのランディングポイン
トの基準点に対する位置ずれ(ランディングエラー)を
測定し、これのピークからピークの値を水平ドリフト量
Bhとした。また、水平磁界を0 Oeとし、垂直磁界を0 Oe
から0.35 Oeに変化させたときのランディングエラーを
垂直ドリフト量Bvとして測定した。なお、縦軸のランデ
ィングエラーのドリフト量については、従来鋼の値を1
としたときの相対値をもって示している。
【0028】図1から明らかなように、μ×tが300程度
まではBh、Bv共に従来鋼との比が1.0前後で、従来鋼と
同程度の値であるが、380以上では、Bh、Bv共に顕著に
減少する傾向が見られる。これより、地磁気による色ず
れは、μ×tが増加することによって改善され、その値
が380以上で従来鋼よりも優れた値になることがわか
る。以上より、μ×tは380以上、より好ましくは400以
上、さらに好ましくは420以上とする。
まではBh、Bv共に従来鋼との比が1.0前後で、従来鋼と
同程度の値であるが、380以上では、Bh、Bv共に顕著に
減少する傾向が見られる。これより、地磁気による色ず
れは、μ×tが増加することによって改善され、その値
が380以上で従来鋼よりも優れた値になることがわか
る。以上より、μ×tは380以上、より好ましくは400以
上、さらに好ましくは420以上とする。
【0029】以下、鋼成分限定理由について説明する。 C:鋼板の強化に寄与する元素であるが、透磁率にとっ
ては好ましくなく、その透磁率に対する悪影響を防ぐた
めに、0.005%以下、好ましくは、0.003%以下、さらに
好ましくは0.002%以下とする。
ては好ましくなく、その透磁率に対する悪影響を防ぐた
めに、0.005%以下、好ましくは、0.003%以下、さらに
好ましくは0.002%以下とする。
【0030】Si:鋼板の強化に寄与し、また磁気特性を
向上される元素である。しかし、高温強度を高めること
から、1%を超えて添加すると、焼きばめ収縮時にパネ
ルとバンドとの密着性が低下し、隙間が生じ、磁気シー
ルド性を劣化されるおそれがある。そのため、1%以
下、好ましくは0.5%以下とする。
向上される元素である。しかし、高温強度を高めること
から、1%を超えて添加すると、焼きばめ収縮時にパネ
ルとバンドとの密着性が低下し、隙間が生じ、磁気シー
ルド性を劣化されるおそれがある。そのため、1%以
下、好ましくは0.5%以下とする。
【0031】Mn:熱間延性の改善に効果があり、また、
固溶強化による鋼板の強度上昇にも寄与する元素である
ため、0.1%以上添加する。ただし、2%を超えて添加し
た場合には、透磁率の劣化をもたらすため、2%以下と
する。なお、これらの規定範囲内では、所望の強度レベ
ルに応じてMnを選択すればよい。
固溶強化による鋼板の強度上昇にも寄与する元素である
ため、0.1%以上添加する。ただし、2%を超えて添加し
た場合には、透磁率の劣化をもたらすため、2%以下と
する。なお、これらの規定範囲内では、所望の強度レベ
ルに応じてMnを選択すればよい。
【0032】P:鋼板の強化に寄与する元素であり、必
要に応じて添加してもよい。しかし、0.15%を超えて添
加した場合には、鋼板の脆化を招き、冷間圧延時のコイ
ル破断などの問題を生じるため、0.15%以下とする。
要に応じて添加してもよい。しかし、0.15%を超えて添
加した場合には、鋼板の脆化を招き、冷間圧延時のコイ
ル破断などの問題を生じるため、0.15%以下とする。
【0033】S:熱間延性および透磁率の両者にとって
好ましくなく、これらに悪影響をおよぼさない観点か
ら、0.02%以下とする。
好ましくなく、これらに悪影響をおよぼさない観点か
ら、0.02%以下とする。
【0034】sol.Al:加工性を劣化させるので好ましく
なく、この影響を防ぐために、0.08%以下とする。
なく、この影響を防ぐために、0.08%以下とする。
【0035】N:Cと同様、鋼板の強化に寄与する元素で
あるが、透磁率にとって好ましくなく、この悪影響を防
ぐために、その含有量を0.005%以下、好ましくは0.003
%以下とする。
あるが、透磁率にとって好ましくなく、この悪影響を防
ぐために、その含有量を0.005%以下、好ましくは0.003
%以下とする。
【0036】Ti:Nbと共に、その含有量規定が本発明で
最も重要な成分である。Tiは、鋼中の窒素を窒化物とし
て、あるいは炭素を炭化物などとして固定し、これらの
析出物(窒化物、炭化物)は透磁率に悪影響をおよぼす
ため、0.01%未満、好ましくは0.005%未満、さらに好
ましくは0.002%未満とし、望ましくは含有しないもの
とする。
最も重要な成分である。Tiは、鋼中の窒素を窒化物とし
て、あるいは炭素を炭化物などとして固定し、これらの
析出物(窒化物、炭化物)は透磁率に悪影響をおよぼす
ため、0.01%未満、好ましくは0.005%未満、さらに好
ましくは0.002%未満とし、望ましくは含有しないもの
とする。
【0037】Nb:Tiと共に、その含有量規定が本発明で
最も重要な成分である。Nbは、鋼中の炭素を炭化物とし
て固定する。炭化物は透磁率に悪影響をおよぼすため、
0.005%未満、好ましくは0.002%未満、望ましくは含有
しないものとする。
最も重要な成分である。Nbは、鋼中の炭素を炭化物とし
て固定する。炭化物は透磁率に悪影響をおよぼすため、
0.005%未満、好ましくは0.002%未満、望ましくは含有
しないものとする。
【0038】B:鋼板の脆性改善に効果を有し、また、
固溶Nを固定する性質も有するので、0.0003%以上添加
してもよい。しかしながら、過度の添加は、鋼板の延性
劣化を招くため、その含有量を0.005%以下とする。さ
らに好ましい含有量範囲は、0.0010%以上0.0030%以下
である。
固溶Nを固定する性質も有するので、0.0003%以上添加
してもよい。しかしながら、過度の添加は、鋼板の延性
劣化を招くため、その含有量を0.005%以下とする。さ
らに好ましい含有量範囲は、0.0010%以上0.0030%以下
である。
【0039】なお、上記Ti、Nb以外の炭化物あるいは窒
化物を形成する元素(例えばV等)は透磁率の観点か
ら、積極的に添加しない。添加もしくは不純物として混
入する場合でも、これらの元素の含有量は極力少ないこ
とが望ましい。
化物を形成する元素(例えばV等)は透磁率の観点か
ら、積極的に添加しない。添加もしくは不純物として混
入する場合でも、これらの元素の含有量は極力少ないこ
とが望ましい。
【0040】以下、製造方法について説明する。製鋼・
鋳造・熱間圧延・冷間圧延は常法に従えばよい。最終板
厚は特に限定されるものではないが、たとえば、0.6mm
から2.0mmの範囲が好ましい。
鋳造・熱間圧延・冷間圧延は常法に従えばよい。最終板
厚は特に限定されるものではないが、たとえば、0.6mm
から2.0mmの範囲が好ましい。
【0041】次に、調質圧延率と透磁率との関係につい
て説明する。 C:0.002%、Si:0.03%、Mn:1.1%、P:0.08%、S:
0.005%、sol.Al:0.03%、N:0.0020%、Ti:0.005%
未満、Nb:0.005%未満、B:0.0019%の組成を有する鋼
を実験室溶解後、板厚2.8mmまで熱間圧延し、その後、
板厚1.0mmまで冷間圧延し、800℃で90秒の焼鈍後、圧延
率0〜2%の調質圧延を施して鋼板を製造した。その鋼板
について調質圧延率と透磁率との関係を調査した。
て説明する。 C:0.002%、Si:0.03%、Mn:1.1%、P:0.08%、S:
0.005%、sol.Al:0.03%、N:0.0020%、Ti:0.005%
未満、Nb:0.005%未満、B:0.0019%の組成を有する鋼
を実験室溶解後、板厚2.8mmまで熱間圧延し、その後、
板厚1.0mmまで冷間圧延し、800℃で90秒の焼鈍後、圧延
率0〜2%の調質圧延を施して鋼板を製造した。その鋼板
について調質圧延率と透磁率との関係を調査した。
【0042】図2は、調質圧延率と透磁率の関係を示す
図である。0.3 Oeの磁界における透磁率μの測定は、鋼
板に焼きばめ相当の熱処理である500℃、60秒の焼鈍を
施した材料について行った。
図である。0.3 Oeの磁界における透磁率μの測定は、鋼
板に焼きばめ相当の熱処理である500℃、60秒の焼鈍を
施した材料について行った。
【0043】図2より、調質圧延率が0.5%までは、調質
圧延率の増加に従い材料の透磁率が若干低下するもの
の、著しい透磁率の変化は認められない。一方、調質圧
延率が0.5%を超えると、透磁率の著しい低下が認めら
れる。
圧延率の増加に従い材料の透磁率が若干低下するもの
の、著しい透磁率の変化は認められない。一方、調質圧
延率が0.5%を超えると、透磁率の著しい低下が認めら
れる。
【0044】この原因は必ずしも明らかではないが、本
発明者らの考察結果によれば、調質圧延率が0.5%まで
の極めて小さい場合は、調質圧延により鋼板に導入され
る歪みが鋼板の極表面に比較的均一に導入されるもの
の、鋼板内部では極めて粗にしか導入されず、その結
果、透磁率の低下が少なかったものと推察される。
発明者らの考察結果によれば、調質圧延率が0.5%まで
の極めて小さい場合は、調質圧延により鋼板に導入され
る歪みが鋼板の極表面に比較的均一に導入されるもの
の、鋼板内部では極めて粗にしか導入されず、その結
果、透磁率の低下が少なかったものと推察される。
【0045】この種の鋼板において、調質圧延は、一般
的に加工成形後のストレッチャ・ストレインマークと呼
ばれる表面不良を防止する目的で行われるものである
が、ヒートシュリンクバンドの場合、バンドとするため
の成形・加工はもともと厳しいものではないため、調質
圧延を施さずとも著しい表面不良は発生しない。むし
ろ、高い透磁率を得るという観点からは、外観上問題な
い場合には、調質圧延を省略することが望ましい。以上
より、調質圧延率は0.5%以下(調質圧延を施さない場
合も含む)であるのが好ましい。
的に加工成形後のストレッチャ・ストレインマークと呼
ばれる表面不良を防止する目的で行われるものである
が、ヒートシュリンクバンドの場合、バンドとするため
の成形・加工はもともと厳しいものではないため、調質
圧延を施さずとも著しい表面不良は発生しない。むし
ろ、高い透磁率を得るという観点からは、外観上問題な
い場合には、調質圧延を省略することが望ましい。以上
より、調質圧延率は0.5%以下(調質圧延を施さない場
合も含む)であるのが好ましい。
【0046】次に焼鈍温度限定理由について説明する。
本発明では、透磁率を確保する1つの方法として、650℃
以上900℃以下の焼鈍を行う。焼鈍温度が650℃未満で
は、焼鈍温度の上昇にともない材料の透磁率が若干向上
するものの、著しい透磁率の変化は認められない。一
方、650℃〜900℃の温度域で焼鈍を施すと、透磁率が著
しく向上する。さらに、900℃を超えて焼鈍温度を高め
ると、逆に透磁率は減少する。
本発明では、透磁率を確保する1つの方法として、650℃
以上900℃以下の焼鈍を行う。焼鈍温度が650℃未満で
は、焼鈍温度の上昇にともない材料の透磁率が若干向上
するものの、著しい透磁率の変化は認められない。一
方、650℃〜900℃の温度域で焼鈍を施すと、透磁率が著
しく向上する。さらに、900℃を超えて焼鈍温度を高め
ると、逆に透磁率は減少する。
【0047】この透磁率の変化は鋼板のミクロ組織と対
応しており、焼鈍温度が650℃未満の場合は再結晶お
よびその後の粒成長が不十分なために透磁率の大幅な向
上が認められず、焼鈍温度が650℃以上900℃以下の場
合には再結晶・粒成長にともなって、透磁率が向上し、
焼鈍温度が900℃を超えると変態が生じるため結晶粒
が微細化して再び透磁率が低下するものと考えられる。
応しており、焼鈍温度が650℃未満の場合は再結晶お
よびその後の粒成長が不十分なために透磁率の大幅な向
上が認められず、焼鈍温度が650℃以上900℃以下の場
合には再結晶・粒成長にともなって、透磁率が向上し、
焼鈍温度が900℃を超えると変態が生じるため結晶粒
が微細化して再び透磁率が低下するものと考えられる。
【0048】したがって、焼鈍温度は、650℃以上900℃
以下であることが必要であり、750℃以上900℃以下であ
ることが好ましい。高温域での材質安定性を考慮する
と、焼鈍温度は750℃以上875℃以下であることがさらに
好ましい。
以下であることが必要であり、750℃以上900℃以下であ
ることが好ましい。高温域での材質安定性を考慮する
と、焼鈍温度は750℃以上875℃以下であることがさらに
好ましい。
【0049】なお、焼鈍後あるいは焼鈍と調質圧延の間
で、たとえば250℃以上500℃以下の温度域にて過時効処
理を実施してもよい。本発明に関わる鋼の場合、C量が
0.005%以下、好ましくは0.003%以下、さらに好ましく
は0.002%以下、と少なく、過時効処理時に析出の核と
なる炭化物が、焼鈍後の状態では実質的に存在しないも
のとみられる。このため、磁気特性におよぼす過時効処
理の影響が小さく、過時効処理を実施しても磁気特性の
面で支障はないと考えられる。したがって、焼鈍帯に引
き続いて過時効帯を有する連続焼鈍設備において本鋼板
を製造する場合でも、過時効帯を室温付近にまで冷却す
ることなく、たとえば、250〜500℃の温度域のまま通板
しても差し支えないので、製造計画策定にあたり制約が
少なくなる、という利点もある。
で、たとえば250℃以上500℃以下の温度域にて過時効処
理を実施してもよい。本発明に関わる鋼の場合、C量が
0.005%以下、好ましくは0.003%以下、さらに好ましく
は0.002%以下、と少なく、過時効処理時に析出の核と
なる炭化物が、焼鈍後の状態では実質的に存在しないも
のとみられる。このため、磁気特性におよぼす過時効処
理の影響が小さく、過時効処理を実施しても磁気特性の
面で支障はないと考えられる。したがって、焼鈍帯に引
き続いて過時効帯を有する連続焼鈍設備において本鋼板
を製造する場合でも、過時効帯を室温付近にまで冷却す
ることなく、たとえば、250〜500℃の温度域のまま通板
しても差し支えないので、製造計画策定にあたり制約が
少なくなる、という利点もある。
【0050】なお、ヒートシュリンクバンドには、耐食
性の観点からめっきを施してもよい。例えば、電気めっ
きの場合には、上述の方法で製造された鋼板に、常法に
従って電気めっきを施せばよい。めっき種は、特に限定
されるものではなく、たとえば、Zn、Zn-Ni合金、Ni、S
n、Crなどの単層めっき、またはこれらの複層めっき、
などが適用可能である。
性の観点からめっきを施してもよい。例えば、電気めっ
きの場合には、上述の方法で製造された鋼板に、常法に
従って電気めっきを施せばよい。めっき種は、特に限定
されるものではなく、たとえば、Zn、Zn-Ni合金、Ni、S
n、Crなどの単層めっき、またはこれらの複層めっき、
などが適用可能である。
【0051】また、溶融めっきの場合、例えば、ライン
内に焼鈍設備を有する連続溶融めっきラインで製造する
場合を例にとると、ライン内焼鈍温度を本発明範囲内に
設定して通板すれば、所望の磁気特性を有するすなわち
地磁気シールド性の優れためっき鋼板が得られる。溶融
めっきの場合もめっき種は特に限定されるものではな
く、たとえば、Zn、Zn-Al合金、Alなどの単層めっき、
これらの複層めっき、あるいは、めっき層と地鉄とを一
部または全部合金化させためっき、などが適用可能であ
る。
内に焼鈍設備を有する連続溶融めっきラインで製造する
場合を例にとると、ライン内焼鈍温度を本発明範囲内に
設定して通板すれば、所望の磁気特性を有するすなわち
地磁気シールド性の優れためっき鋼板が得られる。溶融
めっきの場合もめっき種は特に限定されるものではな
く、たとえば、Zn、Zn-Al合金、Alなどの単層めっき、
これらの複層めっき、あるいは、めっき層と地鉄とを一
部または全部合金化させためっき、などが適用可能であ
る。
【0052】一方、鋼板表面、あるいはめっき表面に各
種の化成処理皮膜を形成することも可能である。
種の化成処理皮膜を形成することも可能である。
【0053】
【実施例】表1の供試鋼を溶製後、1200℃〜1280℃に加
熱し、仕上温度900℃、巻取温度680℃にて板厚3.2mmに
熱間圧延した。得られた熱延板を酸洗し、板厚0.8mm〜
1.6mmまで冷間圧延した後、600℃〜950℃にて90秒間焼
鈍し、その後、一部の鋼板については、2分間の過時効
処理を施し供試材を得た。
熱し、仕上温度900℃、巻取温度680℃にて板厚3.2mmに
熱間圧延した。得られた熱延板を酸洗し、板厚0.8mm〜
1.6mmまで冷間圧延した後、600℃〜950℃にて90秒間焼
鈍し、その後、一部の鋼板については、2分間の過時効
処理を施し供試材を得た。
【0054】
【表1】
【0055】以上の要領で得られた供試材について降伏
応力、直流磁気特性および地磁気ドリフト性を評価し
た。これらの性能評価は以下のようにして行った。
応力、直流磁気特性および地磁気ドリフト性を評価し
た。これらの性能評価は以下のようにして行った。
【0056】(1)降伏応力 供試材を焼きばめ相当の500℃、5秒間の加熱を施し、室
温まで空冷した後、降伏応力を測定した。
温まで空冷した後、降伏応力を測定した。
【0057】(2)直流磁気特性 供試材を焼きばめ相当の500℃、5秒間の加熱を施し、室
温まで空冷した後、0.3 Oeにおける透磁率および外部磁
界10 Oeまで励磁したときの保磁力)をリング試験片
(外径45mm、内径33mm)によって測定した。
温まで空冷した後、0.3 Oeにおける透磁率および外部磁
界10 Oeまで励磁したときの保磁力)をリング試験片
(外径45mm、内径33mm)によって測定した。
【0058】(3)地磁気ドリフト性 供試材(調質圧延を施したものも含む)を所定の形状の
バンドに加工し、500℃に加熱後29インチTV陰極線パネ
ルにはめ込み、評価を行った。なお、その値については
表1に示す従来材である供試鋼Hの1%調質圧延材の地磁
気ドリフト量を1としたときの相対値で表示した。
バンドに加工し、500℃に加熱後29インチTV陰極線パネ
ルにはめ込み、評価を行った。なお、その値については
表1に示す従来材である供試鋼Hの1%調質圧延材の地磁
気ドリフト量を1としたときの相対値で表示した。
【0059】これらの評価結果を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】表2に示すように、供試鋼成分、焼鈍温
度、調質圧延率が本発明範囲にある本発明例にあって
は、0.3 Oeの磁界における透磁率μと板厚t(mm)との
積μ×tが380以上であり、地磁気ドリフト性に優れた特
性を示すことが確認された。また、本発明例にあって
は、過時効処理の有無、あるいは過時効処理温度によら
ず、安定した磁気特性を示すことが確認された。一方、
供試鋼成分、焼鈍温度、調質圧延率の少なくとも一つが
本発明範囲を外れた比較例にあっては、μ×tが適正値
を外れており、色ずれ対策として煩雑な工程が必要とな
る。
度、調質圧延率が本発明範囲にある本発明例にあって
は、0.3 Oeの磁界における透磁率μと板厚t(mm)との
積μ×tが380以上であり、地磁気ドリフト性に優れた特
性を示すことが確認された。また、本発明例にあって
は、過時効処理の有無、あるいは過時効処理温度によら
ず、安定した磁気特性を示すことが確認された。一方、
供試鋼成分、焼鈍温度、調質圧延率の少なくとも一つが
本発明範囲を外れた比較例にあっては、μ×tが適正値
を外れており、色ずれ対策として煩雑な工程が必要とな
る。
【0062】
【発明の効果】本発明は、窒化物・炭化物などの形成元
素であるTiおよびNbの含有量を低く限定することによ
り、低Siにもかかわらず、高い透磁率を確保し、また透
磁率と板厚との関係に注目して色ずれの低減を図ってい
る。一方、低Si系であることからSiの固溶強化に起因す
る不必要な強度上昇を回避できるため、ヒートシュリン
クバンドの強度設計の自由度が増す。さらに、Bを添加
することにより、窒化物の存在にともなう透磁率の劣化
を最小限に抑えながらも透磁率の経時変化を抑制するこ
とが可能である。
素であるTiおよびNbの含有量を低く限定することによ
り、低Siにもかかわらず、高い透磁率を確保し、また透
磁率と板厚との関係に注目して色ずれの低減を図ってい
る。一方、低Si系であることからSiの固溶強化に起因す
る不必要な強度上昇を回避できるため、ヒートシュリン
クバンドの強度設計の自由度が増す。さらに、Bを添加
することにより、窒化物の存在にともなう透磁率の劣化
を最小限に抑えながらも透磁率の経時変化を抑制するこ
とが可能である。
【0063】その結果、本発明によれば、透磁率が高く
地磁気ドリフトが小さい鋼板が得られる。
地磁気ドリフトが小さい鋼板が得られる。
【0064】さらに、本発明による鋼板を陰極線管のヒ
ートシュリンクバンドに用いることによって、充分な磁
気シールド性が確保され、色ずれの問題が解決され、ヒ
ートシュリンクバンド用として好適な鋼板が提供され
る。
ートシュリンクバンドに用いることによって、充分な磁
気シールド性が確保され、色ずれの問題が解決され、ヒ
ートシュリンクバンド用として好適な鋼板が提供され
る。
【図1】μ×tと地磁気ドリフト量との関係を示す図で
ある。
ある。
【図2】調質圧延率とμとの関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田原 健司 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 田中 靖 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K033 RA01 SA01
Claims (3)
- 【請求項1】 重量%で、C:0.005%以下、Si:1%以
下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、S:0.02%
以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以下、Ti:0.0
1%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0を含む)を含
み、焼きばめ後の状態で0.3 Oeの磁界における透磁率μ
と板厚t(mm)との積μ×tが380以上であることを特徴
とするヒートシュリンクバンド用鋼板。 - 【請求項2】 重量%で、C:0.005%以下、Si:1%以
下、Mn:0.1%以上2%以下、P:0.15%以下、S:0.02%
以下、sol.Al:0.08%以下、N:0.005%以下、Ti:0.0
1%未満(0を含む)、Nb:0.005%未満(0を含む)、
B:0.0003%以上0.005%以下を含み、焼きばめ後の状態
で0.3 Oeの磁界における透磁率μと板厚t(mm)との積
μ×tが380以上であることを特徴とするヒートシュリン
クバンド用鋼板。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の化学成分を
有する鋼を熱間圧延し、引き続いて冷間圧延し、次い
で、得られた鋼板を650℃以上900℃以下の温度域にて焼
鈍し、あるいは、この焼鈍の後さらに圧延率0.5%以下
の調質圧延を施すことを特徴とするヒートシュリンクバ
ンド用鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20750699A JP2001032038A (ja) | 1999-07-22 | 1999-07-22 | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20750699A JP2001032038A (ja) | 1999-07-22 | 1999-07-22 | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001032038A true JP2001032038A (ja) | 2001-02-06 |
Family
ID=16540859
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20750699A Pending JP2001032038A (ja) | 1999-07-22 | 1999-07-22 | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001032038A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006085594A1 (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Nippon Steel Corporation | アルミ系めっき鋼板及びこれを用いた防爆バンド |
| KR100851162B1 (ko) * | 2001-12-12 | 2008-08-08 | 주식회사 포스코 | 인너실드용 극박 냉연강판 제조방법 |
-
1999
- 1999-07-22 JP JP20750699A patent/JP2001032038A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100851162B1 (ko) * | 2001-12-12 | 2008-08-08 | 주식회사 포스코 | 인너실드용 극박 냉연강판 제조방법 |
| WO2006085594A1 (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-17 | Nippon Steel Corporation | アルミ系めっき鋼板及びこれを用いた防爆バンド |
| RU2388842C2 (ru) * | 2005-02-10 | 2010-05-10 | Ниппон Стил Корпорейшн | Стальной лист с покрытием на основе алюминия и термоусаживающий бандаж с его использованием |
| US7968210B2 (en) | 2005-02-10 | 2011-06-28 | Nippon Steel Corporation | Aluminum type plated steel sheet and heat shrink band using the same |
| JP4897108B1 (ja) * | 2005-02-10 | 2012-03-14 | 新日本製鐵株式会社 | 溶融アルミ系めっき鋼板及びこれを用いた防爆バンド |
| JP4896868B2 (ja) * | 2005-02-10 | 2012-03-14 | 新日本製鐵株式会社 | 溶融アルミ系めっき鋼板及びこれを用いた防爆バンド |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| RU2109839C1 (ru) | Холоднокатаный стальной лист для теневой маски и способ его изготовления | |
| US6635361B1 (en) | Magnetic shielding steel sheet and method for producing the same | |
| US6416594B1 (en) | Heat shrink band steel sheet and manufacturing method thereof | |
| JP2001032039A (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JP2004315883A (ja) | ブラウン管バンド用高強度高透磁率鋼板およびその製造法 | |
| JPWO2001012863A1 (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JPH11246945A (ja) | 色ずれの少ないヒートシュリンクバンド用メッキ鋼板 | |
| JP2001032038A (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| KR20000040620A (ko) | 자기차폐성이 우수한 이너쉴드용 극박냉연강판의 제조방법 | |
| JP3888020B2 (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JP3968964B2 (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板 | |
| JP3393053B2 (ja) | 色ずれの少ないヒートシュリンクバンド用鋼板 | |
| JP2001032040A (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JPH11286726A (ja) | 色ずれの少ないヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JP2001240946A (ja) | 地磁気シールド性に優れた高強度ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JPH10168551A (ja) | Tvブラウン管用磁気シールド材およびその製造方法 | |
| WO2001007669A1 (fr) | Tole d'acier pour bande thermoretractable et son procede de production | |
| JPWO2001007669A1 (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JP3765222B2 (ja) | 磁気シールド用鋼板およびその製造方法 | |
| JP3494107B2 (ja) | バンド伸延作業性に優れたヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 | |
| JPH1046249A (ja) | 高透磁率・高延性を有する磁気シールド材の製造方法 | |
| JPH11293397A (ja) | Tvブラウン管シュリンクバンド用冷延鋼板およびその製造方法 | |
| JP3741246B2 (ja) | Tvマスクフレーム用鋼板 | |
| JP3473739B2 (ja) | Tvインナーシールド材 | |
| JP2003193185A (ja) | ヒートシュリンクバンド用鋼板およびその製造方法 |