JP2001089500A - 酸味抑制ペプチド及びその製法 - Google Patents
酸味抑制ペプチド及びその製法Info
- Publication number
- JP2001089500A JP2001089500A JP30448799A JP30448799A JP2001089500A JP 2001089500 A JP2001089500 A JP 2001089500A JP 30448799 A JP30448799 A JP 30448799A JP 30448799 A JP30448799 A JP 30448799A JP 2001089500 A JP2001089500 A JP 2001089500A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pro
- peptide
- glu
- val
- fraction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸味を有する食品などの酸味を低減できる酸
味抑制ペプチド及びそれを含有する酸味抑制剤を提供す
る。 【解決手段】 本発明の酸味抑制ペプチドは、豚肉の水
抽出物を限外濾過分画処理し、分子量500〜1000
の画分を採取することにより得られるペプチドであり、
本発明の酸味抑制剤は上記ペプチドを含有する。本発明
によれば、酸味を有する製品の酸味、刺激感を安全に緩
和又は改善することができる。
味抑制ペプチド及びそれを含有する酸味抑制剤を提供す
る。 【解決手段】 本発明の酸味抑制ペプチドは、豚肉の水
抽出物を限外濾過分画処理し、分子量500〜1000
の画分を採取することにより得られるペプチドであり、
本発明の酸味抑制剤は上記ペプチドを含有する。本発明
によれば、酸味を有する製品の酸味、刺激感を安全に緩
和又は改善することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸味抑制ペプチド、
酸味抑制剤及び酸味抑制ペプチドの製法に関する。より
詳細には、酸味を呈する食品、経口医薬品組成物などの
酸味を抑制し、塩味及び旨味を残す、天然物(食肉)由
来の酸味抑制ペプチド、その製法及び当該ペプチドを含
有する酸味抑制剤を提供するものである。
酸味抑制剤及び酸味抑制ペプチドの製法に関する。より
詳細には、酸味を呈する食品、経口医薬品組成物などの
酸味を抑制し、塩味及び旨味を残す、天然物(食肉)由
来の酸味抑制ペプチド、その製法及び当該ペプチドを含
有する酸味抑制剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】味には、塩味、甘味、酸味、苦味、旨味
の5基本味がある。従来、酸味を呈するビタミンC含有
飲料、果汁飲料、健康酢等の健康食品、経口医薬品組成
物などを食べやすく、飲みやすく、また不快感をマスキ
ングするために、酸味抑制物質として、例えば蔗糖、果
糖、オリゴ糖等の糖類、アラニン、グリシン等のアミノ
酸、モネリン、ソーマチン等の天然由来甘味料、アスパ
ルテーム等のペプチドの合成甘味料が使用されていた。
また、味覚修飾物質として、酸味を甘味に変えるミラク
リン(特開平3−218400号、特開平2−2270
43号)、かつそれ自体も甘味を有するクルクリン(特
開平5−292900号、特開平5−304901号)
が知られている。さらに、日持ち向上剤として利用され
る卵白リゾチーム(特開平9−224602号)にも酸
味抑制効果がある。上記の従来の酸味抑制物質は、カロ
リーが高かったり、化学的に合成されたもので安全性の
心配があったりするものが多く、健康志向の観点から問
題があり、また酸味抑制効果が十分ではないものもあっ
た。
の5基本味がある。従来、酸味を呈するビタミンC含有
飲料、果汁飲料、健康酢等の健康食品、経口医薬品組成
物などを食べやすく、飲みやすく、また不快感をマスキ
ングするために、酸味抑制物質として、例えば蔗糖、果
糖、オリゴ糖等の糖類、アラニン、グリシン等のアミノ
酸、モネリン、ソーマチン等の天然由来甘味料、アスパ
ルテーム等のペプチドの合成甘味料が使用されていた。
また、味覚修飾物質として、酸味を甘味に変えるミラク
リン(特開平3−218400号、特開平2−2270
43号)、かつそれ自体も甘味を有するクルクリン(特
開平5−292900号、特開平5−304901号)
が知られている。さらに、日持ち向上剤として利用され
る卵白リゾチーム(特開平9−224602号)にも酸
味抑制効果がある。上記の従来の酸味抑制物質は、カロ
リーが高かったり、化学的に合成されたもので安全性の
心配があったりするものが多く、健康志向の観点から問
題があり、また酸味抑制効果が十分ではないものもあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題から、
本発明者らは、十分な酸味抑制効果を有し、且つ天然物
に由来する安全性の高い酸味抑制物質を鋭意研究した結
果、豚肉から抽出したエキス及びそれから精製したペプ
チドが、酸味を呈する食品や経口医薬品組成物の酸味を
和らげ、塩味及び旨味を増強することを見出し、本発明
を完成するに至った。従来、食肉由来のエキスやペプチ
ドは調味料として使用されているが、酸味を抑制し、塩
味や旨味を増強する効果については知られていない。よ
り具体的には、家畜を屠殺すると屠殺後一定時間経過し
て、家畜の骨格筋は死後硬直を起こし硬くなる。それ
は、屠殺によって酸素の供給が絶たれるために起こる死
後筋肉特有の変化である。その一つの要因として、グリ
コーゲンよりグルコースを経て生成される乳酸蓄積によ
って引き起こされるpH低下によると考えられている。
屠殺後あまり時間が経過していない食肉を食したときの
酸味は、この乳酸によるものと考えられる。熟成期間中
にも食肉中の乳酸量は若干増加するが、熟成した食肉は
酸味をあまり感じなくなり、逆に旨味や「こく」や「ま
ろやかさ」を感じるようになる。熟成することによって
風味が改善されるのは、タンパク質の分解生成物である
ペプチドやアミノ酸が増加するためである(Agri
c.Biol.Chem.,52,2323−233
0,1988,日畜会報67,360−367,199
6)。また、食肉の「こく」や「まろやかさ」はペプチ
ドが大きく関与しているといわれている。実際、船便で
チルド輸送された輸入豚肉が市場に出ており、短期間貯
蔵の国産豚肉に比べ美味しいと評価されるのは、このア
ミノ酸やペプチドの増加が寄与しているものと考えられ
る。このように、豚肉においては、熟成によるアミノ酸
やペプチドの増加が美味しさ向上の要因となることが知
られている。しかし、豚肉由来のペプチドに酸味抑制作
用があり、また塩味及び旨味を増強する作用があること
は知られておらず、本発明者らがはじめて見出した知見
である。本発明は係る知見に基づいてなされたもので、
本発明の目的は、酸味を呈する食品、経口医薬品組成物
などの酸味を抑制し、塩味及び旨味を増強する、天然物
(食肉)由来の酸味抑制ペプチド、その製法及びそれを
含有する酸味抑制剤を提供するものである。
本発明者らは、十分な酸味抑制効果を有し、且つ天然物
に由来する安全性の高い酸味抑制物質を鋭意研究した結
果、豚肉から抽出したエキス及びそれから精製したペプ
チドが、酸味を呈する食品や経口医薬品組成物の酸味を
和らげ、塩味及び旨味を増強することを見出し、本発明
を完成するに至った。従来、食肉由来のエキスやペプチ
ドは調味料として使用されているが、酸味を抑制し、塩
味や旨味を増強する効果については知られていない。よ
り具体的には、家畜を屠殺すると屠殺後一定時間経過し
て、家畜の骨格筋は死後硬直を起こし硬くなる。それ
は、屠殺によって酸素の供給が絶たれるために起こる死
後筋肉特有の変化である。その一つの要因として、グリ
コーゲンよりグルコースを経て生成される乳酸蓄積によ
って引き起こされるpH低下によると考えられている。
屠殺後あまり時間が経過していない食肉を食したときの
酸味は、この乳酸によるものと考えられる。熟成期間中
にも食肉中の乳酸量は若干増加するが、熟成した食肉は
酸味をあまり感じなくなり、逆に旨味や「こく」や「ま
ろやかさ」を感じるようになる。熟成することによって
風味が改善されるのは、タンパク質の分解生成物である
ペプチドやアミノ酸が増加するためである(Agri
c.Biol.Chem.,52,2323−233
0,1988,日畜会報67,360−367,199
6)。また、食肉の「こく」や「まろやかさ」はペプチ
ドが大きく関与しているといわれている。実際、船便で
チルド輸送された輸入豚肉が市場に出ており、短期間貯
蔵の国産豚肉に比べ美味しいと評価されるのは、このア
ミノ酸やペプチドの増加が寄与しているものと考えられ
る。このように、豚肉においては、熟成によるアミノ酸
やペプチドの増加が美味しさ向上の要因となることが知
られている。しかし、豚肉由来のペプチドに酸味抑制作
用があり、また塩味及び旨味を増強する作用があること
は知られておらず、本発明者らがはじめて見出した知見
である。本発明は係る知見に基づいてなされたもので、
本発明の目的は、酸味を呈する食品、経口医薬品組成物
などの酸味を抑制し、塩味及び旨味を増強する、天然物
(食肉)由来の酸味抑制ペプチド、その製法及びそれを
含有する酸味抑制剤を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた、本発明の要旨は、 下記のアミノ酸配列を含むペプチドからなる酸味抑制
ペプチド; −Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Ala−
Glu−Val−His−Glu−Val− ペプチドが、下記のアミノ酸配列のペプチドである上
記記載の酸味抑制ペプチド; (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val 上記又はに記載される酸味抑制ペプチドを含有す
る酸味抑制剤; 豚肉の水抽出物を限外濾過分画処理し、分子量500
〜1000の画分を採取することからなる酸味抑制ペプ
チドの製法;である。
めになされた、本発明の要旨は、 下記のアミノ酸配列を含むペプチドからなる酸味抑制
ペプチド; −Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Ala−
Glu−Val−His−Glu−Val− ペプチドが、下記のアミノ酸配列のペプチドである上
記記載の酸味抑制ペプチド; (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val 上記又はに記載される酸味抑制ペプチドを含有す
る酸味抑制剤; 豚肉の水抽出物を限外濾過分画処理し、分子量500
〜1000の画分を採取することからなる酸味抑制ペプ
チドの製法;である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係るペプチドは、豚肉か
ら水抽出したエキスを、限外濾過分画法により分画し、
分子量500−1000ペプチド画分を採取することに
より得ることができる。当該画分は、凍結乾燥などの慣
用の手段で粉末化することができ、また逆相カラムクロ
マト法などの慣用のペプチド精製法で更に精製すること
により目的ペプチドを精製することができる。原料とな
る豚肉は、熟成した豚肉を使用するのが好ましいが、未
成熟豚肉を使用することもできる。水抽出は水を用いた
抽出を意味し、水、温水、熱水の何れで抽出してもよ
い。なお、豚肉熟成期間中の廃棄処分となるドリップ、
冷凍肉塊の解凍工程中の解凍液などからも、本発明のペ
プチドを得ることができ、このような原料を使用するこ
とにより、安価に且つ大量にペプチドを調製することが
可能となる。
ら水抽出したエキスを、限外濾過分画法により分画し、
分子量500−1000ペプチド画分を採取することに
より得ることができる。当該画分は、凍結乾燥などの慣
用の手段で粉末化することができ、また逆相カラムクロ
マト法などの慣用のペプチド精製法で更に精製すること
により目的ペプチドを精製することができる。原料とな
る豚肉は、熟成した豚肉を使用するのが好ましいが、未
成熟豚肉を使用することもできる。水抽出は水を用いた
抽出を意味し、水、温水、熱水の何れで抽出してもよ
い。なお、豚肉熟成期間中の廃棄処分となるドリップ、
冷凍肉塊の解凍工程中の解凍液などからも、本発明のペ
プチドを得ることができ、このような原料を使用するこ
とにより、安価に且つ大量にペプチドを調製することが
可能となる。
【0006】より具体的には、適当な期間(好ましくは
10〜30日間、より好ましくは15〜20日間)豚肉
を冷蔵貯蔵し熟成した後、豚肉を挽肉とし、次いでヘキ
サンなどの適当な溶媒で脱脂する。脱脂された豚挽肉に
水を加えて抽出し、抽出物を1000MW用膜及び50
0MW用膜を用いた限外濾過法で限外濾過を行い、分子
量500〜1000の画分を採取することにより、本発
明のペプチドを含有する溶液が得られる。この画分は、
後記実施例に示されるように、酸味の抑制作用を有し、
更に塩味と旨味を有意に増強する作用を有することが明
らかとなった。
10〜30日間、より好ましくは15〜20日間)豚肉
を冷蔵貯蔵し熟成した後、豚肉を挽肉とし、次いでヘキ
サンなどの適当な溶媒で脱脂する。脱脂された豚挽肉に
水を加えて抽出し、抽出物を1000MW用膜及び50
0MW用膜を用いた限外濾過法で限外濾過を行い、分子
量500〜1000の画分を採取することにより、本発
明のペプチドを含有する溶液が得られる。この画分は、
後記実施例に示されるように、酸味の抑制作用を有し、
更に塩味と旨味を有意に増強する作用を有することが明
らかとなった。
【0007】上記で得られた画分を、HPLCで分析し
たところ、3つの大きなピークが認められ、各ピークの
ペプチドを分取し、その配列をシーケンサーで解析した
結果、下記の(1)、(2)及び(3)のペプチドであ
ることが判明した。 (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His そして、上記の3つのペプチドについて、官能検査によ
り酸味抑制効果を調べたところ、何れも酸味抑制作用を
有しており、これらペプチドは酸味抑制ペプチドである
ことが判明した。上記の知見に基づき、下記(4)の配
列からなる11残基のペプチドを、常法に準じてペプチ
ド合成装置で合成し、その酸味抑制効果を調べたとこ
ろ、このペプチドも酸味抑制作用を有することが明らか
となった。従って、本発明の酸味抑制ペプチドの基本的
要素は(4)の配列からなるペプチドであると推定され
た。 (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val
たところ、3つの大きなピークが認められ、各ピークの
ペプチドを分取し、その配列をシーケンサーで解析した
結果、下記の(1)、(2)及び(3)のペプチドであ
ることが判明した。 (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His そして、上記の3つのペプチドについて、官能検査によ
り酸味抑制効果を調べたところ、何れも酸味抑制作用を
有しており、これらペプチドは酸味抑制ペプチドである
ことが判明した。上記の知見に基づき、下記(4)の配
列からなる11残基のペプチドを、常法に準じてペプチ
ド合成装置で合成し、その酸味抑制効果を調べたとこ
ろ、このペプチドも酸味抑制作用を有することが明らか
となった。従って、本発明の酸味抑制ペプチドの基本的
要素は(4)の配列からなるペプチドであると推定され
た。 (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val
【0008】本発明の酸味抑制剤は、有効成分として上
記のペプチドを少なくとも含有するものであり、当該ペ
プチドは精製されたペプチドであってもよく、未精製の
ペプチドであってもよく、更に複数のペプチドを併用し
てもよい。本発明の酸味抑制剤は、酸味成分を本来的に
有するものや酸味成分の添加により酸味が付加されたも
のに配合することにより、その酸味を抑制でき、例え
ば、酸味を有する食品(例えば、ビタミンC含有飲料、
果汁飲料、健康酢など)、経口投与用製剤(例えば、シ
ロップ剤、粉剤、トローチ剤など)などの酸味抑制に使
用される。本発明の酸味抑制剤は、必要に応じて、前述
の甘味料、アミノ酸類、味覚修飾物質などを併用しても
よい。また、剤形は特に限定されず、用途に応じて、液
剤、ペースト剤、懸濁剤、乳化剤、粉剤などに製剤化さ
れる。
記のペプチドを少なくとも含有するものであり、当該ペ
プチドは精製されたペプチドであってもよく、未精製の
ペプチドであってもよく、更に複数のペプチドを併用し
てもよい。本発明の酸味抑制剤は、酸味成分を本来的に
有するものや酸味成分の添加により酸味が付加されたも
のに配合することにより、その酸味を抑制でき、例え
ば、酸味を有する食品(例えば、ビタミンC含有飲料、
果汁飲料、健康酢など)、経口投与用製剤(例えば、シ
ロップ剤、粉剤、トローチ剤など)などの酸味抑制に使
用される。本発明の酸味抑制剤は、必要に応じて、前述
の甘味料、アミノ酸類、味覚修飾物質などを併用しても
よい。また、剤形は特に限定されず、用途に応じて、液
剤、ペースト剤、懸濁剤、乳化剤、粉剤などに製剤化さ
れる。
【0009】本発明は上記の説明に限定されるものでは
ない。例えば、本発明のペプチドは豚肉から抽出された
ものに限定されず、後記実施例に示されるように、慣用
のペプチド合成装置を使用して合成されたものでもよ
く、また慣用の遺伝子工学的手法を用いて調製されたも
のであってもよい。また、食品の日持ち向上剤として有
機酸が使用されることがあるが、係る食品の酸味抑制に
も有効であるので、本発明のペプチドと有機酸を併用す
ると、有機酸の添加量を多くすることができ、食品の日
持ちを一層向上させることができる。従って、本発明の
ペプチドは、日持ち向上剤としても作用する。
ない。例えば、本発明のペプチドは豚肉から抽出された
ものに限定されず、後記実施例に示されるように、慣用
のペプチド合成装置を使用して合成されたものでもよ
く、また慣用の遺伝子工学的手法を用いて調製されたも
のであってもよい。また、食品の日持ち向上剤として有
機酸が使用されることがあるが、係る食品の酸味抑制に
も有効であるので、本発明のペプチドと有機酸を併用す
ると、有機酸の添加量を多くすることができ、食品の日
持ちを一層向上させることができる。従って、本発明の
ペプチドは、日持ち向上剤としても作用する。
【0010】
【発明の効果】本発明の酸味抑制ペプチドは、強い酸味
抑制作用を有すると共に塩味及び旨味を増強する作用を
有するので、酸味を有する食品などの呈味を著しく改善
することができる。更に、豚肉という慣用の食品に由来
するペプチドであるので、安全性が高いという特長を有
する。また、本発明のペプチドは水溶性であるので、配
合する食品などの適用範囲が広いという利点を有する。
従って、本発明によれば、酸味を有する製品の酸味、刺
激感を安全に緩和又は改善することができるという格別
の効果を奏する。
抑制作用を有すると共に塩味及び旨味を増強する作用を
有するので、酸味を有する食品などの呈味を著しく改善
することができる。更に、豚肉という慣用の食品に由来
するペプチドであるので、安全性が高いという特長を有
する。また、本発明のペプチドは水溶性であるので、配
合する食品などの適用範囲が広いという利点を有する。
従って、本発明によれば、酸味を有する製品の酸味、刺
激感を安全に緩和又は改善することができるという格別
の効果を奏する。
【0011】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、これは単に例にすぎず、本発明を限定する
ものではない。 実施例1 以下の方法により、豚肉から本発明のペプチドを得、そ
の官能検査を行った。なお、以下の試験に使用した豚試
料、熟成条件は下記の通りである。試料と熟成条件 供試豚としてLWD(ランドレース×大ヨークシャー×
デュロック)豚を用いた。供試豚は屠殺後、0〜2℃で
冷却し、ロイン部を採取した。各ロインをクライオバッ
クフィルムを用いて真空包装し、熟成の目的で、2〜3
0日間貯蔵した後、抽出時まで−20℃で凍結保存し
た。熟成豚肉からのペプチド画分の調製 20,30日間熟成した豚ロインの挽肉をヘキサンによ
り脱脂し、風乾後イオン交換水により水抽出することに
よりエキスを得た。得られたエキスを、アミコン社製の
限外濾過膜、1000MW用膜及び500MW用膜を用
いて、分子量500以下の画分(以下I画分)、分子量
500−1000の画分(以下II画分)、分子量10
00以上の画分(以下III画分)に分画した。各画分
は常法に準じて凍結乾燥し、粉末化した。
説明するが、これは単に例にすぎず、本発明を限定する
ものではない。 実施例1 以下の方法により、豚肉から本発明のペプチドを得、そ
の官能検査を行った。なお、以下の試験に使用した豚試
料、熟成条件は下記の通りである。試料と熟成条件 供試豚としてLWD(ランドレース×大ヨークシャー×
デュロック)豚を用いた。供試豚は屠殺後、0〜2℃で
冷却し、ロイン部を採取した。各ロインをクライオバッ
クフィルムを用いて真空包装し、熟成の目的で、2〜3
0日間貯蔵した後、抽出時まで−20℃で凍結保存し
た。熟成豚肉からのペプチド画分の調製 20,30日間熟成した豚ロインの挽肉をヘキサンによ
り脱脂し、風乾後イオン交換水により水抽出することに
よりエキスを得た。得られたエキスを、アミコン社製の
限外濾過膜、1000MW用膜及び500MW用膜を用
いて、分子量500以下の画分(以下I画分)、分子量
500−1000の画分(以下II画分)、分子量10
00以上の画分(以下III画分)に分画した。各画分
は常法に準じて凍結乾燥し、粉末化した。
【0012】官能検査による酸味抑制効果の確認 A.評価方法1(分画画分の酸味抑制効果) 乳酸を0.2%(w/w%、特に明示のない限り以下同
様)含む水溶液にI,II,III画分を、それぞれ
0.2,0.04,0.02%(20日間熟成豚肉中に
含まれる1/10の量)添加し、味覚専門パネラーによ
り、官能検査による酸味の評価を行った。酸味の評価は
0.2%乳酸溶液とそれぞれの画分を添加した溶液の比
較で行う二点嗜好試験変法を用い、どちらか一方を基準
とし−5〜+5までの評点法により行った。検査結果を
図1に示す。図1が示すように、II画分添加はI画分
とIII画分添加に比べ、酸味を有意に(p〈0.0
1)抑制することが認められた。 B.評価方法2(II画分の呈味) II画分の0.08%溶液の呈味について、官能検査に
よる評価を行った。検査結果を図2に示す。図2が示す
ように、II画分溶液に苦味や酸味を感じる人もいる
が、約7割の人が無味であると感じていることが認めら
れた。
様)含む水溶液にI,II,III画分を、それぞれ
0.2,0.04,0.02%(20日間熟成豚肉中に
含まれる1/10の量)添加し、味覚専門パネラーによ
り、官能検査による酸味の評価を行った。酸味の評価は
0.2%乳酸溶液とそれぞれの画分を添加した溶液の比
較で行う二点嗜好試験変法を用い、どちらか一方を基準
とし−5〜+5までの評点法により行った。検査結果を
図1に示す。図1が示すように、II画分添加はI画分
とIII画分添加に比べ、酸味を有意に(p〈0.0
1)抑制することが認められた。 B.評価方法2(II画分の呈味) II画分の0.08%溶液の呈味について、官能検査に
よる評価を行った。検査結果を図2に示す。図2が示す
ように、II画分溶液に苦味や酸味を感じる人もいる
が、約7割の人が無味であると感じていることが認めら
れた。
【0013】C.評価方法3(II画分添加の五味への
影響) II画分添加の酸味以外の五味への影響について、官能
検査による評価を行った。五味の評価は、評価方法1と
同様に、各基本味溶液と0.08%II画分を添加した
溶液との比較で行う二点嗜好試験変法を用いて行った。
各基本味溶液は下記の通りである。 甘味:1.0% スクロース 塩味:0.5% 食塩 苦味:0.001% キニーネ塩酸 旨味:0.04% グルタミン酸ソーダ 酸味:0.2% 乳酸 検査結果を図3に示す。図3が示すように、各基本味溶
液にII画分添加することにより、酸味を抑制する以外
に、塩味(p〈0.05)と旨味(p〈0.05)を有
意に増強することが認められた。 D.評価方法4 II画分の添加による酸味抑制効果について乳酸と舌膜
画分との結合量から調査した。豚舌膜画分は「Ca2+
沈殿法」(新生化学実験講座 生体膜と膜輸送(上)、
(株)東京化学同人出版、p298−302)の変法に
準じて調製した。豚舌膜画分(タンパク質濃度:2.2
mg/ml)150μlと1MのK−リン酸緩衝液(p
H7.2)20μlを混合しプレインキュベーションし
た後、乳酸と[13C]ラベルした乳酸の混合液150
μlとII画分溶液または水80μlを加え、常温で1
0分間インキュベーションした。この時に使用した乳酸
混合液は、0.2%乳酸と[13C]ラベルした乳酸を
1:1に混合したものであり、II画分溶液は、濃度が
0,0.05,0.25,1.25%のものであった。
次に、インキュベーションした溶液を0.45μmのセ
ルロースフィルターで吸引濾過し、さらに、このフィル
ターを1MのK−リン酸緩衝液(pH7.2)8mlを
吸引濾過することにより洗浄した。フィルターを入れた
バイアルに5mlのシンチレーターを加え、液体シンチ
レーションカウンターにより[13C]を測定した。測
定結果を図4に示す。ここでは、II画分を加えていな
い時の豚舌膜画分に結合した[13C]の量を100%
として、その相対結合活性として示している。図4が示
すように、II画分添加により乳酸が膜画分と結合する
量が抑制され、それが濃度依存的であることが示され
た。II画分0.25%添加で60%の乳酸の結合が抑
制された。これらのことから、膜画分と乳酸との結合の
抑制が酸味抑制としての効果をもたらしていることが示
唆された。
影響) II画分添加の酸味以外の五味への影響について、官能
検査による評価を行った。五味の評価は、評価方法1と
同様に、各基本味溶液と0.08%II画分を添加した
溶液との比較で行う二点嗜好試験変法を用いて行った。
各基本味溶液は下記の通りである。 甘味:1.0% スクロース 塩味:0.5% 食塩 苦味:0.001% キニーネ塩酸 旨味:0.04% グルタミン酸ソーダ 酸味:0.2% 乳酸 検査結果を図3に示す。図3が示すように、各基本味溶
液にII画分添加することにより、酸味を抑制する以外
に、塩味(p〈0.05)と旨味(p〈0.05)を有
意に増強することが認められた。 D.評価方法4 II画分の添加による酸味抑制効果について乳酸と舌膜
画分との結合量から調査した。豚舌膜画分は「Ca2+
沈殿法」(新生化学実験講座 生体膜と膜輸送(上)、
(株)東京化学同人出版、p298−302)の変法に
準じて調製した。豚舌膜画分(タンパク質濃度:2.2
mg/ml)150μlと1MのK−リン酸緩衝液(p
H7.2)20μlを混合しプレインキュベーションし
た後、乳酸と[13C]ラベルした乳酸の混合液150
μlとII画分溶液または水80μlを加え、常温で1
0分間インキュベーションした。この時に使用した乳酸
混合液は、0.2%乳酸と[13C]ラベルした乳酸を
1:1に混合したものであり、II画分溶液は、濃度が
0,0.05,0.25,1.25%のものであった。
次に、インキュベーションした溶液を0.45μmのセ
ルロースフィルターで吸引濾過し、さらに、このフィル
ターを1MのK−リン酸緩衝液(pH7.2)8mlを
吸引濾過することにより洗浄した。フィルターを入れた
バイアルに5mlのシンチレーターを加え、液体シンチ
レーションカウンターにより[13C]を測定した。測
定結果を図4に示す。ここでは、II画分を加えていな
い時の豚舌膜画分に結合した[13C]の量を100%
として、その相対結合活性として示している。図4が示
すように、II画分添加により乳酸が膜画分と結合する
量が抑制され、それが濃度依存的であることが示され
た。II画分0.25%添加で60%の乳酸の結合が抑
制された。これらのことから、膜画分と乳酸との結合の
抑制が酸味抑制としての効果をもたらしていることが示
唆された。
【0014】酸味抑制ペプチドの精製 さらに、II画分を0.05%TCA溶液に溶解し、O
DS(センシューパックVP−318、4×250m
m)を用いたHPLCで、ペプチドの分離、分取を行っ
た。溶出液にはA液(1.0%TFA)とB液(0.8
5%TFA/50%アセトニトリル)を使用し、溶出開
始はA液とし、0.5%アセトニトリル/分のリニアグ
ラジェント法でペプチドを溶出した。なお、分取精製し
たペプチドはABIシーケンサーでアミノ酸配列を分析
し、さらに、分子量を分析した。HPLC分析結果を図
5に示す。図5が示すように、熟成2日目のものと比
べ、20日目のものは多くのピークが増加した。特に、
(1)、(2)、(3)の増加量が大きく、主な成分で
あることが示された。この3種のペプチドが酸味抑制に
大きく寄与することが示唆された。
DS(センシューパックVP−318、4×250m
m)を用いたHPLCで、ペプチドの分離、分取を行っ
た。溶出液にはA液(1.0%TFA)とB液(0.8
5%TFA/50%アセトニトリル)を使用し、溶出開
始はA液とし、0.5%アセトニトリル/分のリニアグ
ラジェント法でペプチドを溶出した。なお、分取精製し
たペプチドはABIシーケンサーでアミノ酸配列を分析
し、さらに、分子量を分析した。HPLC分析結果を図
5に示す。図5が示すように、熟成2日目のものと比
べ、20日目のものは多くのピークが増加した。特に、
(1)、(2)、(3)の増加量が大きく、主な成分で
あることが示された。この3種のペプチドが酸味抑制に
大きく寄与することが示唆された。
【0015】精製ペプチドの同定 分離精製したペプチド(1)、(2)、(3)を、AB
Iシーケンサー(model 477A)でアミノ酸配
列を分析し、さらに、ESI/MS(model TS
Q7000)で分子量を分析した。その結果、ペプチド
(1)、(2)、(3)は、 (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
(12残基) (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (13残基) (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His(16残基) であった。また、ペプチドの推定分子量は、(1):1
242、(2):1371、(3):1774であり、
(1)、(2)、(3)のアミノ酸配列が決定した。
Iシーケンサー(model 477A)でアミノ酸配
列を分析し、さらに、ESI/MS(model TS
Q7000)で分子量を分析した。その結果、ペプチド
(1)、(2)、(3)は、 (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
(12残基) (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (13残基) (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His(16残基) であった。また、ペプチドの推定分子量は、(1):1
242、(2):1371、(3):1774であり、
(1)、(2)、(3)のアミノ酸配列が決定した。
【0016】精製ペプチドの酸味抑制効果の確認 ペプチド(1)を常法に準じて合成し、実施例1と同様
な二点嗜好試験変法により、酸味抑制効果を官能検査で
調べたところ、その効果は同濃度のII画溶液と比べ大
きいことが確認された。また、ペプチド(1)と同様な
配列を含むペプチド(2)と(3)にも、酸味抑制効果
があった。
な二点嗜好試験変法により、酸味抑制効果を官能検査で
調べたところ、その効果は同濃度のII画溶液と比べ大
きいことが確認された。また、ペプチド(1)と同様な
配列を含むペプチド(2)と(3)にも、酸味抑制効果
があった。
【0017】実施例2II画分の簡易大量製造法 II画分の大量精製法を以下の通り開発した。 熟成豚肉からの製造法 熟成豚肉からのII画分の調製を以下の方法で行った。
2,10,20,30日間熟成した豚ロイン挽肉から、
実施例1と同様な調製方法によりII画分を調製し、熟
成期間中のII画分の消長を調査した。調査結果を図6
が示す。図6が示すように、II画分は熟成20日目ま
で熟成期間に伴い増加し、その後はあまり変化がなかっ
た。また、熟成20日目の豚肉から調製したII画分が
最も収量が大きいことが示唆された。このことから、熟
成した豚肉を入手するだけで、抽出方法が簡易であり大
量に調製されることが示された。また、熟成20日目が
嗜好性が最も優れている報告(日畜会報67,360−
367,1996)と相関し、このペプチド画分が酸味
抑制、すなわち熟成による美味しさに貢献していると考
えられた。
2,10,20,30日間熟成した豚ロイン挽肉から、
実施例1と同様な調製方法によりII画分を調製し、熟
成期間中のII画分の消長を調査した。調査結果を図6
が示す。図6が示すように、II画分は熟成20日目ま
で熟成期間に伴い増加し、その後はあまり変化がなかっ
た。また、熟成20日目の豚肉から調製したII画分が
最も収量が大きいことが示唆された。このことから、熟
成した豚肉を入手するだけで、抽出方法が簡易であり大
量に調製されることが示された。また、熟成20日目が
嗜好性が最も優れている報告(日畜会報67,360−
367,1996)と相関し、このペプチド画分が酸味
抑制、すなわち熟成による美味しさに貢献していると考
えられた。
【0018】未熟成豚肉からの熱水(加熱)抽出法 加熱抽出法による、熟成した豚肉以外からのII画分の
調製法を、以下方法で行った。真空包装した熟成2日目
の豚ロインを40,60,80℃で2,6,12時間恒
温水槽で加熱した。その後、実施例1と同様に水抽出し
た後、限外濾過で分画しII画分を調製した。収量の測
定結果を図7に示す。ここでは、比較対象として未加熱
のものも示した。図7が示すように、熟成していない豚
肉からも、加熱抽出によりII画分を調製されることが
認められた。60℃、40℃、80℃の順にII画分の
生成量が多いことが示された。また、II画分の生成量
は加熱時間に伴い増加するが、6時間と12時間の生成
量には差は認められなかった。以上のことから、水温が
40℃から60℃で6時間程度の加熱抽出を行えば、未
熟成の豚肉からもII画分を大量に精製されることが示
唆された。
調製法を、以下方法で行った。真空包装した熟成2日目
の豚ロインを40,60,80℃で2,6,12時間恒
温水槽で加熱した。その後、実施例1と同様に水抽出し
た後、限外濾過で分画しII画分を調製した。収量の測
定結果を図7に示す。ここでは、比較対象として未加熱
のものも示した。図7が示すように、熟成していない豚
肉からも、加熱抽出によりII画分を調製されることが
認められた。60℃、40℃、80℃の順にII画分の
生成量が多いことが示された。また、II画分の生成量
は加熱時間に伴い増加するが、6時間と12時間の生成
量には差は認められなかった。以上のことから、水温が
40℃から60℃で6時間程度の加熱抽出を行えば、未
熟成の豚肉からもII画分を大量に精製されることが示
唆された。
【0019】実施例3ペプチド(4)の合成とその官能検査結果 下記のペプチド(4)をペプチド合成装置を用いて合成
し、その酸味抑制効果を官能検査で調べた。 (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val 官能検査は、0.15%乳酸溶液と、0.01%ペプチ
ド(4)添加0.15%乳酸溶液との比較で行い、実施
例1と同様に二点嗜好試験変法により行った。その結果
を図8に示す。図8に示されるように、ペプチド(4)
を添加することにより、酸味が抑制されることが認めら
れた。係る結果から、ペプチド(4)のアミノ酸配列
が、本発明のペプチドの酸味抑制作用の基本的要素であ
ると推定された。
し、その酸味抑制効果を官能検査で調べた。 (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val 官能検査は、0.15%乳酸溶液と、0.01%ペプチ
ド(4)添加0.15%乳酸溶液との比較で行い、実施
例1と同様に二点嗜好試験変法により行った。その結果
を図8に示す。図8に示されるように、ペプチド(4)
を添加することにより、酸味が抑制されることが認めら
れた。係る結果から、ペプチド(4)のアミノ酸配列
が、本発明のペプチドの酸味抑制作用の基本的要素であ
ると推定された。
【0020】実施例4ジュース製品への応用例 市販されている酸味を有するオレンジ果汁ジュース、グ
レープフルーツジュース、乳酸菌発酵飲料とそれぞれに
0.2%II画分を添加したときの酸味の比較を、実施
例1と同様な方法の官能検査で行った。検査結果を図9
に示す。図9が示すように、オレンジ果汁ジュース、グ
レープフルーツジュース及び乳酸菌発酵飲料のいずれに
おいても酸味が低減し、まろやかな飲料が得られた。
レープフルーツジュース、乳酸菌発酵飲料とそれぞれに
0.2%II画分を添加したときの酸味の比較を、実施
例1と同様な方法の官能検査で行った。検査結果を図9
に示す。図9が示すように、オレンジ果汁ジュース、グ
レープフルーツジュース及び乳酸菌発酵飲料のいずれに
おいても酸味が低減し、まろやかな飲料が得られた。
【0021】実施例5健康飲料製品への応用例 市販されているビタミンC含有ドリンク剤A(500m
gビタミンC配合)及び同B(1000mgビタミンC
配合)にそれぞれ0.2%II画分を添加したときの比
較を、実施例1と同様な方法の官能検査で行った。検査
結果を図10に示す。図10が示すように、ビタミンC
含有ドリンク剤A及びBのいずれにおいてもその酸味が
低減し、飲みやすいドリンクが得られた。
gビタミンC配合)及び同B(1000mgビタミンC
配合)にそれぞれ0.2%II画分を添加したときの比
較を、実施例1と同様な方法の官能検査で行った。検査
結果を図10に示す。図10が示すように、ビタミンC
含有ドリンク剤A及びBのいずれにおいてもその酸味が
低減し、飲みやすいドリンクが得られた。
【図1】豚肉水抽出物を限外濾過により分画した各画分
の酸味抑制効果を示す図である。
の酸味抑制効果を示す図である。
【図2】II画分の呈味を示す図である。
【図3】II画分の五味への影響を示す図である。
【図4】乳酸と舌膜画分との結合に対するII画分の影
響を示す図である。
響を示す図である。
【図5】熟成期間2日及び20日におけるII画分のH
PLCの結果を示す図である。
PLCの結果を示す図である。
【図6】II画分の消長に対する熟成期間の影響を示す
図である。
図である。
【図7】未熟成豚肉から熱水抽出したときの各温度にお
けるII画分の量を示す図である。
けるII画分の量を示す図である。
【図8】合成ペプチド(4)の酸味抑制効果を示す図で
ある。
ある。
【図9】オレンジ果汁ジュース、グレープフルーツジュ
ース及び乳酸発酵飲料にII画分を添加したときの酸味
抑制効果を示す図である。
ース及び乳酸発酵飲料にII画分を添加したときの酸味
抑制効果を示す図である。
【図10】ビタミンC含有飲料にII画分を添加したと
きの酸味抑制効果を示す図である。
きの酸味抑制効果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 1/34 C07K 1/34 7/08 7/08 (72)発明者 西村 敏英 広島県東広島市八本松原町6440−1 松岡 住宅2−211 Fターム(参考) 4B018 LB08 MD20 MD25 ME14 MF01 4B035 LC01 LG15 LK01 4B042 AC10 AD39 AG03 AH01 AP15 AP25 4H045 AA10 AA20 AA30 BA16 BA17 CA40 EA01 EA20 GA01 GA10 HA02
Claims (4)
- 【請求項1】 下記のアミノ酸配列を含むペプチドか
らなる酸味抑制ペプチド。 −Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Ala−
Glu−Val−His−Glu−Val− - 【請求項2】 ペプチドが、下記のアミノ酸配列のペ
プチドである請求項1記載の酸味抑制ペプチド。 (1)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val (2)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−Val
−Glu (3)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val−His
−Glu−Glu−Val−His (4)Ala−Pro−Pro−Pro−Pro−Al
a−Glu−Val−His−Glu−Val - 【請求項3】 請求項1又は2に記載される酸味抑制
ペプチドを含有する酸味抑制剤。 - 【請求項4】 豚肉の水抽出物を限外濾過分画処理
し、分子量500〜1000の画分を採取することから
なる酸味抑制ペプチドの製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30448799A JP2001089500A (ja) | 1999-09-19 | 1999-09-19 | 酸味抑制ペプチド及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30448799A JP2001089500A (ja) | 1999-09-19 | 1999-09-19 | 酸味抑制ペプチド及びその製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001089500A true JP2001089500A (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=17933634
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30448799A Pending JP2001089500A (ja) | 1999-09-19 | 1999-09-19 | 酸味抑制ペプチド及びその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001089500A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013005362A1 (ja) | 2011-07-07 | 2013-01-10 | 高砂香料工業株式会社 | 風味改善ペプチド |
| KR101555357B1 (ko) | 2013-11-15 | 2015-09-30 | 한국식품연구원 | 흑초 유래 펩타이드를 포함하는 염미 증강제 |
| KR20230005769A (ko) * | 2021-07-01 | 2023-01-10 | 씨제이제일제당 (주) | 향미 증진용 펩타이드 물질 |
-
1999
- 1999-09-19 JP JP30448799A patent/JP2001089500A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013005362A1 (ja) | 2011-07-07 | 2013-01-10 | 高砂香料工業株式会社 | 風味改善ペプチド |
| US9901111B2 (en) | 2011-07-07 | 2018-02-27 | Takasago International Corporation | Taste-improving peptide |
| KR101555357B1 (ko) | 2013-11-15 | 2015-09-30 | 한국식품연구원 | 흑초 유래 펩타이드를 포함하는 염미 증강제 |
| KR20230005769A (ko) * | 2021-07-01 | 2023-01-10 | 씨제이제일제당 (주) | 향미 증진용 펩타이드 물질 |
| KR102838366B1 (ko) | 2021-07-01 | 2025-07-25 | 씨제이제일제당 (주) | 향미 증진용 펩타이드 물질 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH10507086A (ja) | フレーバー付けられた製品及びその製法 | |
| JP7367747B2 (ja) | コク味付与機能を有する組成物 | |
| JP4128892B2 (ja) | 飲食品の塩味増強方法及びそれに用いられる調味料 | |
| Shah et al. | Identification and sensory evaluation of flavour enhancers in Japanese traditional dried herring (Clupea pallasii) fillet | |
| JP2009511031A (ja) | コク味フレーバー化合物および使用 | |
| KR101255360B1 (ko) | 액체 조미료 | |
| JP2004275098A (ja) | 飲食品の味質改善方法 | |
| Chayovan et al. | Chemical characterization and sensory evaluation of a dietary sodium-potassium fish sauce | |
| JP7339376B2 (ja) | 自律神経調節用組成物 | |
| WO1995004481A1 (en) | Phosphatase inhibitor, and seasoning and food wherein said inhibitor is utilized | |
| JP2001089500A (ja) | 酸味抑制ペプチド及びその製法 | |
| JPS59154957A (ja) | 甘味料組成物および甘味付与方法 | |
| JP7031120B2 (ja) | コク味を付与するための組成物 | |
| JP2744595B2 (ja) | 飲食品の香味増強・改善剤及び飲食品の香味増強もしくは改善方法 | |
| JP4828890B2 (ja) | 食肉タンパク質由来の抗疲労ペプチド | |
| JP5354520B2 (ja) | コク味付与機能を有する新規ペプチド組成物 | |
| Mohamed et al. | High performance liquid chromatography, thin layer chromatography and spectrophotometric studies on the removal of biogenic amines from some Egyptian foods using organic, inorganic and natural compounds | |
| JP7710287B2 (ja) | レトロネーザル香の増強剤 | |
| JP6022168B2 (ja) | 風味改良剤 | |
| JP6772511B2 (ja) | コク味付与機能を有する組成物 | |
| JP3911366B2 (ja) | α−グルコシダーゼ阻害剤 | |
| JPH03112460A (ja) | 飲食品の香味増強・改善剤及び飲食品の香味増強もしくは改善方法 | |
| JP2020074702A (ja) | 先味増強剤 | |
| JPS61115464A (ja) | 鹹味付与剤 | |
| JP6969145B2 (ja) | 味質改善剤 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060913 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090710 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091110 |