JP2001089395A - 錠剤用賦形剤及び錠剤 - Google Patents
錠剤用賦形剤及び錠剤Info
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Abstract
性が良く、直接圧縮による錠剤の成形に適しており、錠
剤として高い硬度を得ることが可能となる、従来の糖ア
ルコールが有していた錠剤成形にとって好ましくない性
質を持たない、新しい錠剤用賦形剤及びそれを用いて製
造された錠剤を提供する。 【解決手段】 直接圧縮による錠剤の成形が可能であ
り、錠剤用賦形剤中にセロビトールを60.0重量%以
上、好ましくは80.0重量%以上、さらに好ましくは
90.0重量%以上含有する。
Description
詳細には、直接圧縮により錠剤の成形が可能なセロビト
ールを主成分とした錠剤用賦形剤及びそれを用いて製造
された錠剤に関する。
と、携帯しやすいこと、などの利便性を兼ね備えてお
り、医薬品、食品の分野において広範囲に使用される形
態である。
って錠剤の形状を維持できる硬度を有する必要があるた
め、主薬以外に各種添加物を使用することが一般的であ
る。
賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤などが挙げられる。こ
れらの添加物の一つである賦形剤は、主薬の量が少ない
時、または主薬のみでは圧縮成形によって錠剤に成形で
きない時など、錠剤に大きさや重量を与えたり、錠剤成
形を可能にするために用いられる。
必要不可欠な要素であり、使用量が主薬より多くなるこ
ともあるため、錠剤そのものの物性を決める要因とな
る。よって賦形剤には、錠剤の成形性の他に、錠剤の硬
度付与性、化学的安定性、低吸湿性なども要求されてい
た。
的な方法として、湿式顆粒圧縮法、乾式顆粒圧縮法、直
接粉末圧縮法などが挙げられる。
用添加物を混合したものを、そのまま直接圧縮すること
で錠剤に成形する方法であり、錠剤の原料となる粉末の
2次的加工を必要としないため、顆粒状に造粒する必要
が無いこと、水や熱などの影響を受けないので、錠剤成
分の安定性を損なわない等の利点を有している。
た工程を必要としないため、湿式顆粒圧縮法や乾式顆粒
圧縮法と比較して、製造方法が容易であり、製造コスト
の低減が可能であるといった特徴も有している。
状で崩壊するため、迅速な崩壊及び速溶性が期待でき
る。
の錠剤成形法と比較して錠剤に成形することが難しく、
賦形剤の物性が圧縮成形性に影響しやすいため、この方
法によって錠剤の成形が可能となるような、新しい賦形
剤が求められていた。
ブドウ糖、結晶セルロースなどが使用されていた。しか
しながら、結晶セルロースは流動性が悪いこと、また、
乳糖、澱粉、ブドウ糖は、直接圧縮しても錠剤に成形す
ることができないことから、これらの物質は直接圧縮に
よる錠剤の製造に適した賦形剤として利用できなかっ
た。
エリスリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチ
トール、等の糖アルコールの粉末を賦形剤として使用す
ることが多い。これは糖アルコールが、虫歯になりにく
い、砂糖よりもカロリーが低い、酸に安定である、メイ
ラード反応が起りにくく着色が少ない、などの特徴を有
していることに起因している。
を用いた直接圧縮による錠剤の製造は、キャッピングや
スティッキングなどの打錠性の欠点や、成形後の錠剤硬
度が低いこと、吸湿性が高いことなど、錠剤にとって好
ましくない性質も有している。
いては吸湿性が高いという欠点を有しており、吸湿安定
性という点で、これらを賦形剤とした錠剤は好ましくな
かった。また、キシリトール、エリスリトール、マンニ
トール、マルチトール、ラクチトールを賦形剤とした場
合、直接圧縮によって得られる錠剤の硬度が低いため、
錠剤の保型性や食感において、好ましくなかった。
い糖アルコールを錠剤の賦形剤として用いる場合、粉末
を造粒するかバインダーを添加するなどして圧縮成形性
の改善を試みる必要があったが、粉末の造粒は容易に行
なえるものではなく、また、バインダーの添加は錠剤の
味質を損なう原因となってしまう。
賦形剤として用いる場合、直接圧縮によって製造された
錠剤は長期保存に適さず、保型性も良くなかった。この
ため、吸湿を抑えるような物質と併用して使用する必要
があった。
錠剤の製造が可能であり、吸湿性が低く、糖アルコール
によってもたらされる好ましい特徴を有した、新しい錠
剤用賦形剤の開発が切望されていた。
鋭意研究し、糖アルコールの中でもセロビトールの物性
に着目した。
り、1,4−β−グルコシド結合したβ−D−グルコピ
ラノース2分子から成るセロビオースを、ラネー触媒な
どを用いた公知の水素化方法によって製造される。β−
1,4−グルコシド結合したグルコース分子で構成され
る最も代表的な多糖類として、植物細胞壁の主成分であ
るセルロースがあり、自然界において最も多量に存在す
る糖類である。
する錠剤用賦形剤としての検討を行なったところ、意外
なことに造粒工程やバインダーの添加など、従来までの
糖アルコールを賦形剤とした錠剤製造において必須とも
言える2次的加工を必要とせず、単純に直接圧縮するこ
とにより、錠剤の製造が可能となる錠剤用賦形剤を見出
した。
ルと同様、虫歯になりにくい、砂糖よりも低カロリーで
ある、メイラード反応が起りにくい、着色しにくい等の
好ましい特徴を有しているだけでなく、吸湿性が低く、
直接圧縮により錠剤として十分な硬度を有し、圧縮成形
性が良く、吸湿安定性に優れており、耐酸及び耐熱性能
も従来の糖アルコールよりも優れていることを見出し
た。
るのは、錠剤用賦形剤中のセロビトールが60.0重量
%以上、好ましくは80.0重量%以上、さらに好まし
くは90.0重量%以上含有した場合である。さらに特
異なことに、実質セロビトールのみを圧縮成形しても十
分な硬度を有した錠剤として成形可能であり、錠剤用途
の賦形剤として、従来の糖アルコールにはない非常に好
ましい特徴を有していることが解った。
の通りである。
り、セロビトールを60.0重量%以上、好ましくは8
0.0重量%以上、さらに好ましくは90.0重量%以
上含有する、錠剤用賦形剤。第2に、直接圧縮によって
成形が可能であり、セロビトールを60.0重量%以
上、好ましくは80.0重量%以上、さらに好ましくは
90.0重量%以上含有し、残部にソルビトール、キシ
リトール、マンニトール、エリスリトール、ラクチトー
ル、マルチトール、還元パラチノース、還元麦芽糖水
飴、還元澱粉糖化物、結晶セルロース、乳糖、澱粉糖化
物、澱粉からなる群から選ばれるいずれか1種又は2種
以上の糖、糖アルコール及び糖質を含有する、錠剤用賦
形剤。第3に、セロビトールが結晶性粉末であり、直接
圧縮による錠剤の成形において、2次的加工を必要とし
ない請求項1又は2に記載の錠剤用賦形剤。第4に、セ
ロビトールを60.0重量%以上、好ましくは80.0
重量%以上、さらに好ましくは90.0重量%以上含有
した錠剤用賦形剤を用いた、錠剤。
圧縮法によって錠剤に成形することが可能であり、圧縮
工程前に錠剤の原料となる粉末の2次的加工を行なうこ
と無く、錠剤の成形ができるという特徴を有している。
工程に供して錠剤とする前に、予め錠剤の原料となる粉
末に、何らかの加工を加えることを指す。代表的な2次
的加工の例としては、湿式顆粒圧縮法において行われ
る、錠剤の原料となる粉末にバインダー溶液を添加した
り、水、有機溶媒などを加えた後、各成分を練合し、各
種造粒機によって錠剤の原料である粉末を顆粒状にする
ことが挙げられる。また、乾式顆粒圧縮法において行わ
れる、一旦、錠剤の原料となる粉末を、高い圧力を加え
て錠剤に成形した後、その錠剤を粉砕し粒度調整するこ
とが挙げられる。
や品質については、経口摂取した場合に人体に害の無い
物であれば、その品質について特に制約されるものでは
なく、一般的にはセルロース由来のセロビオースを、ラ
ネーニッケル触媒などを用いた公知の水素化方法によっ
て水素添加したものを使用することができる。
は結晶性粉末状であることが好ましいが、その由来につ
いて格別の制約は無く、マスキット状のものを乾燥した
ものや、結晶及びその含蜜結晶を粉砕し篩い分けしたも
の、など何れも問題なく使用できる。また、セロビトー
ル粉末の粒子サイズについても格別の制約は無いが、通
常の直接圧縮による錠剤成形工程に供される賦形剤とし
て、粉末が扱い易いことや入手し易いという理由から、
20メッシュパス、300メッシュオンの範囲に含まれ
る粒径の粉末が好ましい。
用賦形剤中に占めるセロビトールの含有量を60.0重
量%以上、好ましくは80.0重量%以上、さらに好ま
しくは90.0重量%以上とすることが好ましい。錠剤
用賦形剤中に占めるセロビトールの含有量が60.0重
量%未満の場合には、本発明の特色である、直接圧縮に
よって成形される錠剤の硬度、吸湿安定性、圧縮成形
性、耐酸性、耐熱性、等の効果が損なわれてしまうため
好ましくない。
剤用賦形剤以外の成分については特に制限はなく、一般
的に錠剤の原料として使用されている物質であれば問題
なく使用できる。また、本願発明にかかる錠剤用賦形剤
は、滑沢剤、崩壊剤、結合剤など、錠剤の成形に用いら
れる各種添加剤と併用して用いても、問題なく錠剤の製
造が可能である。
っているので、錠剤用賦形製剤が本質的にセロビトール
のみで構成されている場合や、錠剤用賦形剤中のセロビ
トール以外の成分として糖アルコールが用いられた場
合、虫歯になりにくい性質を併せ持った錠剤用賦形剤と
して使用することができる。
ているため、着色や分解が殆ど生じない。よって、アス
コルビン酸やクエン酸などを主薬とした錠剤の賦形剤と
して好適に使用できる。
複数であってもよく、主薬の種類は、錠剤の成分に使わ
れるものであれば、何れも問題なく使用できる。
圧縮成形して錠剤とすることも可能である。
造粒するなどの、錠剤硬度を増強させるために一般的に
行われている、これら公知の手段を組み合わせても問題
なく実施できる。
的に本願発明を説明するが、本願発明の技術的範囲は以
下の例に制限されるものではない。
9.0%)を、スピードカッター(MK−K70、ナシ
ョナル製)で微粉砕した。粉砕後、セロビトール粉末
を、24メッシュパス、48メッシュオンに分級し、平
均粒径300μm(最大粒径:700μm、最小粒径:
140μm)となるように粒度調整を行ない、セロビト
ール含有率99.0%の錠剤用賦形剤を製造した。
5.05重量部、クエン酸1.2重量部、オレンジフレ
ーバー1.5重量部、アスパルテーム0.2重量部、リ
ボフラビン0.05重量部、滑沢剤2.0重量部を良く
混合し、錠剤原料とした。なお、滑沢剤としては、第一
工業製薬株式会社製のDKS F−20Wを用いた(以
下の例も同様)。混合した錠剤原料を、回転式打錠機8
F−3型(菊水製作所製)を用いて、15mmφ×19
mm(R型)の杵により、打錠速度12rpmで圧縮成
形を行ない、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を
製造した。
的加工を行なわず粉体状態で直接圧縮成形する工程に供
して、錠剤に成形することが可能であった。また、得ら
れた錠剤は、適度な噛み応えを有し、オレンジ味であっ
た。
そのまま錠剤原料とし、実施例2と同様、粉末を直接圧
縮成形する製造方法で錠剤を製造した。得られた錠剤
は、本質的にセロビトールのみからなり、バインダーの
添加や造粒など、錠剤原料の2次的加工を行なっていな
いが、粉体状態で直接圧縮成形する工程に供して、錠剤
に成形することが可能であり、適度な噛み応えを有して
いた。
を粉砕後、ふるいにより、24メッシュパス、48メッ
シュオンに分級し、粒度調整を行なったセロビトール粉
末58.0重量部と、同じく24メッシュパス、48メ
ッシュオンに分級し、粒度調整を行なったキシリトール
粉末5.0重量部を良く混合し、セロビトールの含有率
が91.1%の錠剤用賦形剤を製造した。なお、キシリ
トール粉末としては、東和化成工業株式会社製のキシリ
ット(商品名)を用いた(以下の例も同様)。上述の錠
剤用賦形剤63.0重量部に、水溶性コーンファイバー
(商品名:セルエース、日本食品化工株式会社製)3
0.0重量部、ココアパウダー5.0重量部、滑沢剤
2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とした。混合した
錠剤原料を用いて、実施例2と同様の粉末圧縮による製
造方法により、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤
を製造した。上述の構成で調製された錠剤原料は、2次
的加工を行なわず粉体状態で直接圧縮成形する工程に供
して、錠剤に成形することが可能であった。また、得ら
れた錠剤は、適度な噛み応えを有し、ココア味であっ
た。
を粉砕後、ふるいにより、24メッシュパス、48メッ
シュオンに分級し、粒度調整を行なったセロビトール粉
末43.0重量部と、同じく24メッシュパス、48メ
ッシュオンに分級し、粒度調整を行なったキシリトール
粉末10.0重量部を良く混合し、セロビトールの含有
率が80.3%の錠剤用賦形剤を製造した。上述の錠剤
用賦形剤53.0重量部に、アスコルビン酸42.0重
量部、オレンジフレーバー1.5重量部、アスパルテー
ム1.5重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠
剤原料とした。混合した錠剤原料を用いて、実施例2と
同様の粉末圧縮による製造方法により、1錠の重量が
1.0gとなるように錠剤を製造した。上述の構成で調
製された錠剤原料は、2次的加工を行なわず粉体状態で
直接圧縮成形する工程に供して、錠剤に成形することが
可能であった。また、得られた錠剤は、適度な噛み応え
を有し、オレンジ味であった。
を粉砕後、ふるいにより、24メッシュパス、48メッ
シュオンに分級し、粒度調整を行なったセロビトール粉
末32.0重量部と、同じく24メッシュパス、48メ
ッシュオンに分級し、粒度調整を行なったキシリトール
粉末20.0重量部を良く混合し、セロビトールの含有
率が60.9%の錠剤用賦形剤を製造した。上述の錠剤
用賦形剤52.0重量部に、アスコルビン酸43.0重
量部、オレンジフレーバー1.5重量部、アスパルテー
ム1.5重量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠
剤原料とした。混合した錠剤原料を用いて、実施例2と
同様の粉末圧縮による製造方法により、1錠の重量が
1.0gとなるように錠剤を製造した。上述の構成で調
製された錠剤原料は、2次的加工を行なわず粉体状態で
直接圧縮成形する工程に供して、錠剤に成形することが
可能であった。また、得られた錠剤は、適度な噛み応え
を有し、オレンジ味であった。
ルビットWP、東和化成工業株式会社製)を賦形剤とし
て用いて、次の方法で錠剤を製造した。まず、ソルビト
ールの結晶を粉砕し、粉砕した結晶を24メッシュパス
48メッシュオンに分級し、平均粒径300μm(最大
粒径:700μm、最小粒径:140μm)となるよう
に粒度調整を行ない、これを錠剤用賦形剤とした。ソル
ビトールを用いた錠剤用賦形剤95.05重量部、クエ
ン酸1.2重量部、オレンジフレーバー1.5重量部、
アスパルテーム0.2重量部、リボフラビン0.05重
量部、滑沢剤2.0重量部を良く混合し、錠剤原料とし
た。得られた錠剤原料を用いて、実施例2と同様の製造
方法により、1錠の重量が1.0gとなるように錠剤を
製造した。また、他の対照区として、ソルビトールに代
えて、キシリトール粉末、マンニトール(商品名:マン
ニット、東和化成工業株式会社製)、エリスリトール
(日研化学株式会社製)、マルチトール(商品名:レシ
ス、東和化成工業株式会社製)、ラクチトール(商品
名:ミルヘン、東和化成工業株式会社製)、還元パラチ
ノース[商品名:パラチニット(登録商標)、三井製糖
株式会社製]を用い、ソルビトールの場合と同様に、各
糖アルコールを粉砕し、粒度調整したものを賦形剤とし
て錠剤を製造した。なお、対照区で用いた糖アルコール
は、スプレードライ製法等の造粒品など、一般品と結晶
形の異なるものは除いた。
について、錠剤の硬度を測定した。錠剤の硬度は、錠剤
破壊強度測定器TH−203CP(富山産業株式会社
製)を用い、加圧円柱により次のように測定した。錠剤
を、錠剤の圧縮面に対して垂直方向に加圧するように試
料台に設置した後、試料台に向かって加圧円柱を一定の
速度で降下させて、錠剤に荷重をかけた。そして、錠剤
が破壊されるまで荷重を与え続け、最終的に錠剤が破壊
した時に加えられた力を錠剤硬度として、kgf単位で
表した。また、錠剤硬度が20kgfを超える場合は、
木屋式硬度計(木屋製作所)を用いて、同様に測定を行
ない、錠剤硬度を求めた。
した錠剤について、吸湿安定性の試験を行なった。吸湿
安定性の試験では、各錠剤を予め80℃で24時間減圧
乾燥した後、塩化アンモニウム飽和溶液(相対湿度80
%)の入ったデシメータ中に入れ、37℃の恒温器中に
5日間放置した。吸湿安定性については、錠剤の吸湿が
殆ど見られず、吸湿安定性の良かったものについては
「○」で、また、錠剤が吸湿してしまい、潮解の傾向が
見られたり、潮解してしまったものについては「×」と
して、それぞれの錠剤を評価した。各錠剤の硬度及び吸
湿安定性についての結果を表1に示す。
ロビトールを用いた錠剤用賦形剤で製造された錠剤は、
ソルビトールに次いで高い硬度を有していた。吸湿安定
性については、ソルビトールとキシリトールを除いた、
その他の糖アルコールについて、錠剤が潮解することな
く安定であった。この結果から、セロビトールを用いた
錠剤用賦形剤を用いて製造された錠剤は、糖アルコール
を原料とした錠剤の中で、錠剤硬度と吸湿性の両面にお
いて、優れた性質を持ち、バランスのとれた錠剤である
ことが解る。
ロビトールと同じ二糖類の糖アルコールであるマルチト
ールを比較サンプルとして、以下の手順に従って耐酸性
試験を行なった。まず、セロビトールを水に溶かして、
固形分濃度10%の水溶液を調製し、該水溶液に25%
濃度の塩酸を滴下し、pH2.5に調整した。pH調整
後の水溶液を120℃に加熱して、水溶液中のセロビト
ールの分解量の経時変化を測定した。同様の手順によ
り、マルチトールについても、水溶液中のマルチトール
の分解量の経時変化を測定した。セロビトールの結果を
表2に、マルチトールの結果を表3に示す。
ルチトールよりも分解が起りにくく、分解によって生じ
るグルコースとソルビトールの生成量も少ない。このこ
とから、本願発明に係るセロビトールは、糖アルコール
の中でも高い耐酸性を有していることが解る。
経時変化を下記の手順で測定した。まず、実施例3で得
られた錠剤を、予め80℃、24時間減圧乾燥し、該乾
燥後のものを吸湿性測定用試料として用いた。次に、該
試料を秤量瓶に入れ秤量し、塩化コバルト飽和溶液(相
対湿度59%)及び塩化アンモニウム飽和溶液(相対湿
度80%)の入ったデシケータに秤量瓶を2個ずつ入
れ、37℃の恒温器に放置した。この際、経時的に重量
測定を行ない、重量変化率(%)を求めた。その結果を
表4に示す。
条件では約0.55%前後の重量変化が見られ、相対湿
度80%の条件では約0.65%前後の重量変化が見ら
れた。しかし、吸湿が起っていたのは、測定開始から4
時間の間のみであり、それ以降は吸湿による重量変化が
殆ど見られなかった。このことから、本願発明に係る錠
剤用賦形剤は、初期の段階で若干の吸湿が見られるもの
の、吸湿による重量変化はすぐに停止し、その後は吸湿
することなく安定な状態を保ち続け、錠剤としての好ま
しい食感を損なわずに、長期間の保存に適した性質を有
することが解る。
により、直接圧縮によって錠剤に成形することが可能で
あり、錠剤として高い硬度を得ることが可能であり、吸
湿安定性が良好であり、耐酸性に優れ、錠剤の賦形剤と
して好ましいものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 直接圧縮によって成形が可能であり、セ
ロビトールを60.0重量%以上、好ましくは80.0
重量%以上、さらに好ましくは90.0重量%以上含有
する、錠剤用賦形剤。 - 【請求項2】 直接圧縮によって成形が可能であり、セ
ロビトールを60.0重量%以上、好ましくは80.0
重量%以上、さらに好ましくは90.0重量%以上含有
し、残部にソルビトール、キシリトール、マンニトー
ル、エリスリトール、ラクチトール、マルチトール、還
元パラチノース、還元麦芽糖水飴、還元澱粉糖化物、結
晶セルロース、乳糖、澱粉糖化物、澱粉からなる群から
選ばれるいずれか1種又は2種以上の糖、糖アルコール
及び糖質を含有する、錠剤用賦形剤。 - 【請求項3】 セロビトールが結晶性粉末であり、直接
圧縮による錠剤の成形において、2次的加工を必要とし
ない請求項1又は2に記載の錠剤用賦形剤。 - 【請求項4】 セロビトールを60.0重量%以上、好
ましくは80.0重量%以上、さらに好ましくは90.
0重量%以上含有した錠剤用賦形剤を用いた、錠剤。
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