JP2001089230A - チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物および焼結体 - Google Patents
チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物および焼結体Info
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- JP2001089230A JP2001089230A JP26607199A JP26607199A JP2001089230A JP 2001089230 A JP2001089230 A JP 2001089230A JP 26607199 A JP26607199 A JP 26607199A JP 26607199 A JP26607199 A JP 26607199A JP 2001089230 A JP2001089230 A JP 2001089230A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】低温焼結が可能であり、かつチタン酸バリウム
のBa/Tiモル比を容易に制御できるチタン酸バリウ
ム系組成物粉末を提供する。 【解決手段】結晶相が室温で立方晶または立方晶と正方
晶との中間相であるチタン酸バリウム粉末と、焼成時に
チタン酸バリウムにおけるバリウムサイトのチタンに対
するモル比を増加させるようなBa化合物、Sr化合物
またはPb化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物
とからなる低温焼結可能なチタン酸バリウム系焼結体製
造用粉末組成物。前記チタン酸バリウム系焼結体製造用
粉末組成物と、Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、希土類金属、Ti、
Zr、Hf、Sn、V、Nb、Ta、Bi、Sb、W、Mo、Cr、Mn、Cu、
Ni、Co、Fe、Zn、AlおよびSiの化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物とを含むチタン酸バリウム系焼結体
製造用粉末組成物。
のBa/Tiモル比を容易に制御できるチタン酸バリウ
ム系組成物粉末を提供する。 【解決手段】結晶相が室温で立方晶または立方晶と正方
晶との中間相であるチタン酸バリウム粉末と、焼成時に
チタン酸バリウムにおけるバリウムサイトのチタンに対
するモル比を増加させるようなBa化合物、Sr化合物
またはPb化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物
とからなる低温焼結可能なチタン酸バリウム系焼結体製
造用粉末組成物。前記チタン酸バリウム系焼結体製造用
粉末組成物と、Mg、Ca、Sr、Ba、Pb、希土類金属、Ti、
Zr、Hf、Sn、V、Nb、Ta、Bi、Sb、W、Mo、Cr、Mn、Cu、
Ni、Co、Fe、Zn、AlおよびSiの化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物とを含むチタン酸バリウム系焼結体
製造用粉末組成物。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、誘電材料、圧電材料、半
導体、その他各種電子材料として用いられるチタン酸バ
リウム系粉末組成物および該粉末組成物を使用した焼結
体およびその製造方法に関する。
導体、その他各種電子材料として用いられるチタン酸バ
リウム系粉末組成物および該粉末組成物を使用した焼結
体およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】チタン酸バリウムに各種添加剤を
加えた原料から作製されたチタン酸バリウム系焼結体
は、積層セラミックコンデンサー等の誘電材料、圧電材
料、半導体、その他各種電子材料として用いられてい
る。近年、特に電子部品は小型化、大容量化が進んでい
る。このため、たとえば積層コンデンサーにおいては、
誘電体セラミックス焼結体層の一層の厚みを薄くして積
層数を増やすことで対応が図られている。
加えた原料から作製されたチタン酸バリウム系焼結体
は、積層セラミックコンデンサー等の誘電材料、圧電材
料、半導体、その他各種電子材料として用いられてい
る。近年、特に電子部品は小型化、大容量化が進んでい
る。このため、たとえば積層コンデンサーにおいては、
誘電体セラミックス焼結体層の一層の厚みを薄くして積
層数を増やすことで対応が図られている。
【0003】ところで、焼結体層の厚みを薄くするに
は、誘電体セラミックス焼結体層中の結晶粒子の粒径を
小さくすることが必要となる。通常、高温で焼結すると
結晶粒子が成長してしまう。このため、チタン酸バリウ
ムの原料粉末としては、微粉末であって、かつ、低温で
焼結しうることが要求される。このようなチタン酸バリ
ウム粉末の製造方法として、従来酸化チタンと炭酸バリ
ウムとの混合物を1300℃以上の高温に加熱して固相
反応させる固相法が知られている。しかしながら、固相
法では、均一な微粒子が得られにくく、また低温で焼結
しにくいという欠点があった。
は、誘電体セラミックス焼結体層中の結晶粒子の粒径を
小さくすることが必要となる。通常、高温で焼結すると
結晶粒子が成長してしまう。このため、チタン酸バリウ
ムの原料粉末としては、微粉末であって、かつ、低温で
焼結しうることが要求される。このようなチタン酸バリ
ウム粉末の製造方法として、従来酸化チタンと炭酸バリ
ウムとの混合物を1300℃以上の高温に加熱して固相
反応させる固相法が知られている。しかしながら、固相
法では、均一な微粒子が得られにくく、また低温で焼結
しにくいという欠点があった。
【0004】これに対し、液相法は、固相法に比べ、均
一で微粉末が得られやすく、しかも得られたチタン酸バ
リウム粉末は低温焼結しやすいという特性を有している
ため、低温焼結用チタン酸バリウム粉末の製造方法とし
て期待されている。このような液相法としては、具体的
には、水溶液中で、TiCl4、BaCl2およびシュウ
酸を反応させてBaTiO(C2O4)2・4H2Oの沈殿を
生成させたのち、該沈殿を熱分解するシュウ酸塩法、水
酸化バリウムと水酸化チタンとの混合物を水熱処理し、
得られた反応物を仮焼する水熱合成法、バリウムアルコ
キシドとチタンアルコキシドとの混合アルコキシド溶液
を加水分解し、得られた加水分解物を仮焼するアルコキ
シド法、水酸化バリウム水溶液中におけるチタンアルコ
キシドの加水分解により得られた反応物を仮焼する水酸
化物−アルコキシド法、その他共沈法、ゾル−ゲル法、
噴霧熱分解法等が提案されている。しかしながら、これ
らの液相法により得られたチタン酸バリウム粉末を使用
しても、固相法による粉末よりは焼結温度を多少低くす
ることができるものの、焼結温度は1200℃以上の高
温であり、低温焼結化は難しいという問題があった。
一で微粉末が得られやすく、しかも得られたチタン酸バ
リウム粉末は低温焼結しやすいという特性を有している
ため、低温焼結用チタン酸バリウム粉末の製造方法とし
て期待されている。このような液相法としては、具体的
には、水溶液中で、TiCl4、BaCl2およびシュウ
酸を反応させてBaTiO(C2O4)2・4H2Oの沈殿を
生成させたのち、該沈殿を熱分解するシュウ酸塩法、水
酸化バリウムと水酸化チタンとの混合物を水熱処理し、
得られた反応物を仮焼する水熱合成法、バリウムアルコ
キシドとチタンアルコキシドとの混合アルコキシド溶液
を加水分解し、得られた加水分解物を仮焼するアルコキ
シド法、水酸化バリウム水溶液中におけるチタンアルコ
キシドの加水分解により得られた反応物を仮焼する水酸
化物−アルコキシド法、その他共沈法、ゾル−ゲル法、
噴霧熱分解法等が提案されている。しかしながら、これ
らの液相法により得られたチタン酸バリウム粉末を使用
しても、固相法による粉末よりは焼結温度を多少低くす
ることができるものの、焼結温度は1200℃以上の高
温であり、低温焼結化は難しいという問題があった。
【0005】また、本願出願人は、チタン酸バリウムの
焼結温度を低下させる方法として、Ba/Tiモル比に
着目し、Baがわずかに過剰となるようなモル比とすれ
ば、焼結性が向上し、従来の技術に対して大幅に焼結温
度を下げうることを見出し、これを提案している(特開
平10−203867号公報参照)。しかしながら、こ
の方法では、所定のBa/Tiモル比の異なるチタン酸
バリウムをその都度合成する必要があり、工業的に多大
の労力を要していた。
焼結温度を低下させる方法として、Ba/Tiモル比に
着目し、Baがわずかに過剰となるようなモル比とすれ
ば、焼結性が向上し、従来の技術に対して大幅に焼結温
度を下げうることを見出し、これを提案している(特開
平10−203867号公報参照)。しかしながら、こ
の方法では、所定のBa/Tiモル比の異なるチタン酸
バリウムをその都度合成する必要があり、工業的に多大
の労力を要していた。
【0006】このような情況のもと、本発明者等は、チ
タン酸バリウムの焼結温度を大幅に低下させる方法につ
いて鋭意検討したところ、結晶相が室温で立方晶である
チタン酸バリウム粉末を使用し、このようなチタン酸バ
リウム粉末に、Baなどの化合物を添加すれば、飛躍的
に焼結性が向上し、大幅に焼結温度を下げられることを
見い出した。
タン酸バリウムの焼結温度を大幅に低下させる方法につ
いて鋭意検討したところ、結晶相が室温で立方晶である
チタン酸バリウム粉末を使用し、このようなチタン酸バ
リウム粉末に、Baなどの化合物を添加すれば、飛躍的
に焼結性が向上し、大幅に焼結温度を下げられることを
見い出した。
【0007】従来、チタン酸バリウム粉末へのBa化合
物(たとえば炭酸バリウム)の添加は焼結性を向上させ
ないか、むしろ焼結性を低下させると考えられていた。
ところが、本発明者らは、このような焼結性の低下は、
使用しているチタン酸バリウムの結晶相が正方晶であっ
たことに起因していることを発見した。そして立方晶の
チタン酸バリウムにBa化合物を添加すれば、大幅に焼
結温度を下げうることを見いだした。
物(たとえば炭酸バリウム)の添加は焼結性を向上させ
ないか、むしろ焼結性を低下させると考えられていた。
ところが、本発明者らは、このような焼結性の低下は、
使用しているチタン酸バリウムの結晶相が正方晶であっ
たことに起因していることを発見した。そして立方晶の
チタン酸バリウムにBa化合物を添加すれば、大幅に焼
結温度を下げうることを見いだした。
【0008】なお、立方晶のチタン酸バリウム粉末を焼
結原料に使用することは、特開平5−139744号公
報、特開平6−279110号公報、特開平10−13
9535号公報に提案されている。しかしながらいずれ
もBa/Tiモル比に着目して焼結性の向上を図るものでは
なく、低温焼結の目的からは、必ずしも満足のゆくもの
ではなかった。
結原料に使用することは、特開平5−139744号公
報、特開平6−279110号公報、特開平10−13
9535号公報に提案されている。しかしながらいずれ
もBa/Tiモル比に着目して焼結性の向上を図るものでは
なく、低温焼結の目的からは、必ずしも満足のゆくもの
ではなかった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
課題を解決すべくなされたものであって、低温焼結が可
能であり、かつチタン酸バリウムのBa/Tiモル比を
容易に制御できるチタン酸バリウム系組成物粉末を提供
することを目的としている。
課題を解決すべくなされたものであって、低温焼結が可
能であり、かつチタン酸バリウムのBa/Tiモル比を
容易に制御できるチタン酸バリウム系組成物粉末を提供
することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】すなわち、本発明に係る低温焼結可能な
チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物は、結晶相
が室温で立方晶または立方晶と正方晶との中間相である
チタン酸バリウム粉末と、焼成時にチタン酸バリウムに
おけるバリウムサイトのチタンに対するモル比を増加さ
せるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合物か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物とからなる。
チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物は、結晶相
が室温で立方晶または立方晶と正方晶との中間相である
チタン酸バリウム粉末と、焼成時にチタン酸バリウムに
おけるバリウムサイトのチタンに対するモル比を増加さ
せるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合物か
ら選ばれる少なくとも1種の化合物とからなる。
【0011】前記Ba化合物としては、酸化バリウム、
過酸化バリウム、炭酸バリウム、水酸化バリウム、酢酸
バリウム、シュウ酸バリウム、バリウムアルコキシドか
ら選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられ、前記S
r化合物としては、酸化ストロンチウム、過酸化ストロ
ンチウム、炭酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウ
ム、酢酸ストロンチウム、シュウ酸ストロンチウム、ス
トロンチウムアルコキシドから選ばれる少なくとも1種
の化合物が挙げられ、前記Pb化合物としては、酸化
鉛、炭酸鉛、水酸化鉛、酢酸鉛、シュウ酸鉛、鉛アルコ
キシドから選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられ
る。
過酸化バリウム、炭酸バリウム、水酸化バリウム、酢酸
バリウム、シュウ酸バリウム、バリウムアルコキシドか
ら選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられ、前記S
r化合物としては、酸化ストロンチウム、過酸化ストロ
ンチウム、炭酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウ
ム、酢酸ストロンチウム、シュウ酸ストロンチウム、ス
トロンチウムアルコキシドから選ばれる少なくとも1種
の化合物が挙げられ、前記Pb化合物としては、酸化
鉛、炭酸鉛、水酸化鉛、酢酸鉛、シュウ酸鉛、鉛アルコ
キシドから選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられ
る。
【0012】このような低温焼結可能なチタン酸バリウ
ム系焼結体製造用粉末組成物は、前記チタン酸バリウム
粉末のBa/Tiモル比が0.950〜1.050の範
囲にあり、粉末組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiモ
ル比が0.990〜1.180の範囲にあり、かつ粉末
組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiモル比が、チタン
酸バリウム粉末のBa/Tiモル比よりも大きいことが
好ましい。このようなモル比に調整すると、焼結性が大
幅に向上し、従来1250℃以上の焼結温度が必要であ
ったものが、900〜1150℃の焼結温度であっても
理論密度の85%以上の相対密度を有する緻密な焼結体
の製造を可能とすることができる。
ム系焼結体製造用粉末組成物は、前記チタン酸バリウム
粉末のBa/Tiモル比が0.950〜1.050の範
囲にあり、粉末組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiモ
ル比が0.990〜1.180の範囲にあり、かつ粉末
組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiモル比が、チタン
酸バリウム粉末のBa/Tiモル比よりも大きいことが
好ましい。このようなモル比に調整すると、焼結性が大
幅に向上し、従来1250℃以上の焼結温度が必要であ
ったものが、900〜1150℃の焼結温度であっても
理論密度の85%以上の相対密度を有する緻密な焼結体
の製造を可能とすることができる。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明について、具体的に
説明する。本発明に係る粉末組成物は、結晶相が室温で
立方晶または立方晶と正方晶との中間相であるチタン酸
バリウム粉末と、Ba化合物、Sr化合物またはPb化
合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とからなるも
のである。
説明する。本発明に係る粉末組成物は、結晶相が室温で
立方晶または立方晶と正方晶との中間相であるチタン酸
バリウム粉末と、Ba化合物、Sr化合物またはPb化
合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とからなるも
のである。
【0014】チタン酸バリウム粉末 まず、本発明で使用するチタン酸バリウム粉末について
説明する。本発明ではチタン酸バリウム粉末として、結
晶相が室温で立方晶または立方晶と正方晶との中間相で
あるチタン酸バリウムが使用される。本来、チタン酸バ
リウムは、約0℃以下では斜方晶、約0℃からキュリー
点の約120℃の間では正方晶、キュリー点の約120
℃以上の温度では立方晶を示すことが知られている。し
たがって、チタン酸バリウムの室温での安定相は、正方
晶である。
説明する。本発明ではチタン酸バリウム粉末として、結
晶相が室温で立方晶または立方晶と正方晶との中間相で
あるチタン酸バリウムが使用される。本来、チタン酸バ
リウムは、約0℃以下では斜方晶、約0℃からキュリー
点の約120℃の間では正方晶、キュリー点の約120
℃以上の温度では立方晶を示すことが知られている。し
たがって、チタン酸バリウムの室温での安定相は、正方
晶である。
【0015】ところで、チタン酸バリウム粉末の中に
は、室温で測定する結晶相が、本来室温で安定な正方晶
を示さず、擬立方晶と言われる立方晶を示すものが知ら
れている(擬立方晶とは、キュリー点の約120℃以上
の温度で示す正規の立方晶と区別するために一部で使わ
れている用語である。本明細書では、擬立方晶は結晶系
でいえば立方晶であるため、擬立方晶という用語は使用
せず、立方晶という用語に統一して使用する)。
は、室温で測定する結晶相が、本来室温で安定な正方晶
を示さず、擬立方晶と言われる立方晶を示すものが知ら
れている(擬立方晶とは、キュリー点の約120℃以上
の温度で示す正規の立方晶と区別するために一部で使わ
れている用語である。本明細書では、擬立方晶は結晶系
でいえば立方晶であるため、擬立方晶という用語は使用
せず、立方晶という用語に統一して使用する)。
【0016】また、この様な立方晶チタン酸バリウムに
400〜1200℃以上の温度の熱処理を施すことによ
り、室温で測定される結晶相が立方晶から正方晶に移行
することも知られている。このように結晶相が立方晶か
ら完全な正方晶に移行する過程において、格子定数cと
格子定数aの差が縮まった正方晶であると解釈される中
間的な相が出現する。この中間的な相は、粉末X線回折
において、(100)面と(001)面、(200)面
と(002)面、(400)面と(004)面が完全に
分岐していないことから判断される。本発明で使用され
るチタン酸バリウム粉末は、このように立方晶から完全
な正方晶になるまでの中間的な相であってもよい。
400〜1200℃以上の温度の熱処理を施すことによ
り、室温で測定される結晶相が立方晶から正方晶に移行
することも知られている。このように結晶相が立方晶か
ら完全な正方晶に移行する過程において、格子定数cと
格子定数aの差が縮まった正方晶であると解釈される中
間的な相が出現する。この中間的な相は、粉末X線回折
において、(100)面と(001)面、(200)面
と(002)面、(400)面と(004)面が完全に
分岐していないことから判断される。本発明で使用され
るチタン酸バリウム粉末は、このように立方晶から完全
な正方晶になるまでの中間的な相であってもよい。
【0017】JCPDS(Joint Committee on Powder
Diffraction Standard)カードの5−0626によれ
ば、完全な正方晶のc/aは1.011である。したが
って、本発明で用いられる結晶相が室温で立方晶または
立方晶と正方晶との中間相であるチタン酸バリウムのc
/a(格子定数cと格子定数aの軸比)は、1.011
未満1.000以上であればよく、特に、c/aが1.
008以下、1.000以上であることがより好まし
い。
Diffraction Standard)カードの5−0626によれ
ば、完全な正方晶のc/aは1.011である。したが
って、本発明で用いられる結晶相が室温で立方晶または
立方晶と正方晶との中間相であるチタン酸バリウムのc
/a(格子定数cと格子定数aの軸比)は、1.011
未満1.000以上であればよく、特に、c/aが1.
008以下、1.000以上であることがより好まし
い。
【0018】なおc/a比の測定は、粉末X線回折によ
る格子定数の精密測定によって行われる。このような室
温で測定する結晶相が立方晶を示すチタン酸バリウム粉
末の合成方法としては、水酸化物−アルコキシド法(Bu
lletin of the Chemical SocietyOF Japan、第47巻、第
1168〜1171頁(1974))、アルコキシド法(J. Am. Cera
m.Soc.、第52巻、第523〜526頁(1969))、水熱法(日
本化学会誌、NO.6、第985〜990頁(1975))、シュウ酸
塩法(J. Am. Ceram. Soc.、第49巻、第291〜295頁(19
66))、共沈法(工業化学雑誌、第71巻、第114〜118頁
(1968))等の液相法が知られている。
る格子定数の精密測定によって行われる。このような室
温で測定する結晶相が立方晶を示すチタン酸バリウム粉
末の合成方法としては、水酸化物−アルコキシド法(Bu
lletin of the Chemical SocietyOF Japan、第47巻、第
1168〜1171頁(1974))、アルコキシド法(J. Am. Cera
m.Soc.、第52巻、第523〜526頁(1969))、水熱法(日
本化学会誌、NO.6、第985〜990頁(1975))、シュウ酸
塩法(J. Am. Ceram. Soc.、第49巻、第291〜295頁(19
66))、共沈法(工業化学雑誌、第71巻、第114〜118頁
(1968))等の液相法が知られている。
【0019】以後、水酸化バリウム−アルコキシド法を
例にとって、立方晶チタン酸バリウム粉末の製造方法を
説明するが、室温での結晶相が立方晶であるチタン酸バ
リウム粉末が得られれば、製造方法は水酸化バリウム−
アルコキシド法に限定されるものではない。水酸化バリ
ウム−アルコキシド法は、水酸化バリウム水溶液とチタ
ンアルコキシドとを混合して加水分解することによっ
て、チタン酸バリウムの粉末を調製する方法である。
例にとって、立方晶チタン酸バリウム粉末の製造方法を
説明するが、室温での結晶相が立方晶であるチタン酸バ
リウム粉末が得られれば、製造方法は水酸化バリウム−
アルコキシド法に限定されるものではない。水酸化バリ
ウム−アルコキシド法は、水酸化バリウム水溶液とチタ
ンアルコキシドとを混合して加水分解することによっ
て、チタン酸バリウムの粉末を調製する方法である。
【0020】水酸化バリウム水溶液は、Ba(OH)2・
8H2O等の水酸化バリウム水和物、水酸化バリウム無
水物、または酸化バリウムを水に溶解して調製される。
またバリウムアルコキシドを加水分解して水酸化バリウ
ム水溶液を調製してもよく、BaCl2あるいはBa(N
O3)2などの水溶性バリウム塩にカセイソーダ等のアル
カリを加えて、反応させて得られたBa(OH)2・nH2
Oを水に溶解して調製してもよい。
8H2O等の水酸化バリウム水和物、水酸化バリウム無
水物、または酸化バリウムを水に溶解して調製される。
またバリウムアルコキシドを加水分解して水酸化バリウ
ム水溶液を調製してもよく、BaCl2あるいはBa(N
O3)2などの水溶性バリウム塩にカセイソーダ等のアル
カリを加えて、反応させて得られたBa(OH)2・nH2
Oを水に溶解して調製してもよい。
【0021】使用される水酸化バリウム水溶液の濃度
は、水酸化バリウムが溶解していれば特に制限されるも
のではない。なお、水酸化バリウムの水100g当たり
の溶解度は、0℃で1.67g、25℃で4.29g、
80℃で101.4gである。水酸化バリウムの溶解度
は室温付近で低いため、溶解度を上げるために、40〜
90℃に加温して使用してもよい。なお、この場合、水
酸化バリウム水溶液はバリウム濃度0.1〜3mol/
kgの範囲に調製することが実用的かつ経済的である。
は、水酸化バリウムが溶解していれば特に制限されるも
のではない。なお、水酸化バリウムの水100g当たり
の溶解度は、0℃で1.67g、25℃で4.29g、
80℃で101.4gである。水酸化バリウムの溶解度
は室温付近で低いため、溶解度を上げるために、40〜
90℃に加温して使用してもよい。なお、この場合、水
酸化バリウム水溶液はバリウム濃度0.1〜3mol/
kgの範囲に調製することが実用的かつ経済的である。
【0022】水酸化バリウム水溶液を調製する際に使用
される上記の原料は、特別に精製を施した高純度品だけ
でなく、一般的な工業グレード品も使用できる。チタン
アルコキシドは、公知の方法で製造することができる。
たとえばアルコールに溶解した四塩化チタンに、アンモ
ニアガスを吹き込み、副生するNH4Clを除去するこ
とにより製造することができる。
される上記の原料は、特別に精製を施した高純度品だけ
でなく、一般的な工業グレード品も使用できる。チタン
アルコキシドは、公知の方法で製造することができる。
たとえばアルコールに溶解した四塩化チタンに、アンモ
ニアガスを吹き込み、副生するNH4Clを除去するこ
とにより製造することができる。
【0023】なお、チタンアルコキシド[Ti(O
R)4、R=アルキル基]の種類は特に限定されるもので
はなく、任意のものを使用できる。実用性を考慮する
と、Rは1〜6の炭素数を有する直鎖または分岐状のア
ルキル基が好ましい。代表的なアルキル基としては、メ
チル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル
基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチ
ル基、ノルマルヘキシル基等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。なお、使用されるチタンアル
コキシドは、精製された高純度品であっても、一般的な
工業グレード品であってもよい。
R)4、R=アルキル基]の種類は特に限定されるもので
はなく、任意のものを使用できる。実用性を考慮する
と、Rは1〜6の炭素数を有する直鎖または分岐状のア
ルキル基が好ましい。代表的なアルキル基としては、メ
チル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル
基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチ
ル基、ノルマルヘキシル基等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。なお、使用されるチタンアル
コキシドは、精製された高純度品であっても、一般的な
工業グレード品であってもよい。
【0024】チタンアルコキシドを溶解する有機溶媒と
しては、チタンアルコキシドが可溶であれば特に制限は
なく、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ノルマルブチルアルコール等のアルコ
ール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
等の有機溶媒が使用でき、これらは単独であるいは2種
類以上を混合して使用することができる。有機溶媒に溶
解したチタンアルコキシド溶液の濃度は、0.1〜3m
ol/kg、好ましくは0.5〜2mol/kgの範囲
にあることが望ましい。
しては、チタンアルコキシドが可溶であれば特に制限は
なく、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ノルマルブチルアルコール等のアルコ
ール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
等の有機溶媒が使用でき、これらは単独であるいは2種
類以上を混合して使用することができる。有機溶媒に溶
解したチタンアルコキシド溶液の濃度は、0.1〜3m
ol/kg、好ましくは0.5〜2mol/kgの範囲
にあることが望ましい。
【0025】なお、チタンアルコキシドを溶解する有機
溶媒としてベンゼン、トルエン、キシレンなどの水と相
溶しない溶媒を使用する場合には、メチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマル
ブチルアルコールなどの水溶性溶媒を添加しておくこと
が望ましい。このような水溶性溶媒を添加しておくと、
水酸化バリウム水溶液との相溶性を向上できるので、均
一に加水分解できるとともに、加水分解速度が速くなる
ので、微細な粒子を調製することができる。水溶性溶媒
の添加方法としては、チタンアルコキシドに添加してお
く場合、あるいは水酸化バリウム水溶液中に添加してお
く場合、あるいは加水分解と同時に添加する場合など、
いずれの場合であってもよい。上記の水溶性溶媒の添加
量は、チタンアルコキシド溶液および水酸化バリウム水
溶液の濃度にも依存するが、水酸化バリウム水溶液中の
水の量に対して、0.2体積倍〜5体積倍程度が適当で
ある。
溶媒としてベンゼン、トルエン、キシレンなどの水と相
溶しない溶媒を使用する場合には、メチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマル
ブチルアルコールなどの水溶性溶媒を添加しておくこと
が望ましい。このような水溶性溶媒を添加しておくと、
水酸化バリウム水溶液との相溶性を向上できるので、均
一に加水分解できるとともに、加水分解速度が速くなる
ので、微細な粒子を調製することができる。水溶性溶媒
の添加方法としては、チタンアルコキシドに添加してお
く場合、あるいは水酸化バリウム水溶液中に添加してお
く場合、あるいは加水分解と同時に添加する場合など、
いずれの場合であってもよい。上記の水溶性溶媒の添加
量は、チタンアルコキシド溶液および水酸化バリウム水
溶液の濃度にも依存するが、水酸化バリウム水溶液中の
水の量に対して、0.2体積倍〜5体積倍程度が適当で
ある。
【0026】チタンイソプロポキシド、チタンノルマル
ブトキシド等のように、室温で液体のチタンアルコキシ
ドを用いる場合には、チタンアルコキシドと水酸化バリ
ウムとの反応を有機溶媒を用いることなく行うことが可
能である。なお、操作性を考慮すると、前述した有機溶
媒に溶解して用いることが好ましい。得られるチタン酸
バリウム粉末の粒径は、水酸化バリウム水溶液の濃度、
およびチタンアルコキシドの加水分解速度によって制御
される。具体的には、水酸化バリウム水溶液の濃度を高
くしたり、またチタンアルコキシドの加水分解速度を速
くすることにより、微粉末を得ることができる。
ブトキシド等のように、室温で液体のチタンアルコキシ
ドを用いる場合には、チタンアルコキシドと水酸化バリ
ウムとの反応を有機溶媒を用いることなく行うことが可
能である。なお、操作性を考慮すると、前述した有機溶
媒に溶解して用いることが好ましい。得られるチタン酸
バリウム粉末の粒径は、水酸化バリウム水溶液の濃度、
およびチタンアルコキシドの加水分解速度によって制御
される。具体的には、水酸化バリウム水溶液の濃度を高
くしたり、またチタンアルコキシドの加水分解速度を速
くすることにより、微粉末を得ることができる。
【0027】水酸化バリウム水溶液とチタンアルコキシ
ドとを混合して反応させた加水分解物のスラリーは、ろ
過、遠心分離、減圧乾固、スプレードライヤーなどの既
存の固液分離により沈殿物を取り出すことができる。ま
た、固液分離を行わずに加水分解物のスラリーに後述す
るSr、Ba、Pb化合物などを直接添加してもよい。
ドとを混合して反応させた加水分解物のスラリーは、ろ
過、遠心分離、減圧乾固、スプレードライヤーなどの既
存の固液分離により沈殿物を取り出すことができる。ま
た、固液分離を行わずに加水分解物のスラリーに後述す
るSr、Ba、Pb化合物などを直接添加してもよい。
【0028】固液分離により得られた沈殿物の乾燥は、
通風乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の一般的な方法が採用
できる。沈殿の乾燥温度は、凝集を防ぐため、できるだ
け低い方が好ましく、実用性を考慮すると、40〜15
0℃の範囲が好ましい。得られた乾燥粉末は、そのまま
立方晶チタン酸バリウム粉末として使用することも可能
であるが、必要に応じて400℃〜1150℃の範囲内
の温度で仮焼することが好ましい。
通風乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の一般的な方法が採用
できる。沈殿の乾燥温度は、凝集を防ぐため、できるだ
け低い方が好ましく、実用性を考慮すると、40〜15
0℃の範囲が好ましい。得られた乾燥粉末は、そのまま
立方晶チタン酸バリウム粉末として使用することも可能
であるが、必要に応じて400℃〜1150℃の範囲内
の温度で仮焼することが好ましい。
【0029】通常、乾燥直後のチタン酸バリウム粉末
は、格子の膨らんだ立方晶(格子定数a=4.028〜
4.030Å程度)チタン酸バリウムを示している。こ
の立方晶チタン酸バリウムは、熱処理することにより徐
々に格子は縮まり、室温で測定する格子定数aは4.0
05〜4.010Å程度に変化する。たとえば乾燥粉末
の電子顕微鏡観察による粒径が0.05μmと小さい場
合には、700〜800℃の熱処理により、室温で測定
する結晶相は正方晶へと変化し始め前記中間相を示す結
晶相となり、さらに900〜1000℃で仮焼すると、
室温で測定する結晶相が完全な正方晶を示すようにな
る。また、乾燥粉末の電子顕微鏡観察による粒径が0.
2μm程度の場合には、800〜900℃の熱処理によ
り、室温で測定する結晶相は正方晶に変化し始め、前記
中間相を示す結晶相となり、さらに1150〜1200
℃で仮焼すると、室温で測定する結晶相は、完全な正方
晶に変化する。このため、仮焼温度は、得られたチタン
酸バリウム粉末の粒径によって適宜選択される。
は、格子の膨らんだ立方晶(格子定数a=4.028〜
4.030Å程度)チタン酸バリウムを示している。こ
の立方晶チタン酸バリウムは、熱処理することにより徐
々に格子は縮まり、室温で測定する格子定数aは4.0
05〜4.010Å程度に変化する。たとえば乾燥粉末
の電子顕微鏡観察による粒径が0.05μmと小さい場
合には、700〜800℃の熱処理により、室温で測定
する結晶相は正方晶へと変化し始め前記中間相を示す結
晶相となり、さらに900〜1000℃で仮焼すると、
室温で測定する結晶相が完全な正方晶を示すようにな
る。また、乾燥粉末の電子顕微鏡観察による粒径が0.
2μm程度の場合には、800〜900℃の熱処理によ
り、室温で測定する結晶相は正方晶に変化し始め、前記
中間相を示す結晶相となり、さらに1150〜1200
℃で仮焼すると、室温で測定する結晶相は、完全な正方
晶に変化する。このため、仮焼温度は、得られたチタン
酸バリウム粉末の粒径によって適宜選択される。
【0030】チタン酸バリウム粉末は、均質で微細であ
ると、焼結時に異常粒成長が抑制され、しかも活性が高
いので、焼結性の向上に寄与することができる。具体的
には、平均粒子径が、0.01〜1.0μmの範囲にあ
ることが望ましい。Ba化合物、Sr化合物またはPb化合物 次に、上記したチタン酸バリウム粉末に添加されるBa
化合物、Sr化合物およびPb化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物について説明する。
ると、焼結時に異常粒成長が抑制され、しかも活性が高
いので、焼結性の向上に寄与することができる。具体的
には、平均粒子径が、0.01〜1.0μmの範囲にあ
ることが望ましい。Ba化合物、Sr化合物またはPb化合物 次に、上記したチタン酸バリウム粉末に添加されるBa
化合物、Sr化合物およびPb化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物について説明する。
【0031】添加されるBa化合物、Sr化合物あるい
はPb化合物は焼成時にチタン酸バリウムにおけるバリ
ウムサイトのチタンに対するモル比を増加させるような
化合物から選ばれる。このような化合物はチタン酸バリ
ウムに添加混合後の熱処理、焼結過程において、酸化物
に分解するものであれば特に限定されるものではない
が、具体的には、酸化バリウム、過酸化バリウム、炭酸
バリウム、水酸化バリウム、酢酸バリウム、シュウ酸バ
リウム、バリウムアルコキシドなどのBa化合物、酸化
ストロンチウム、過酸化ストロンチウム、炭酸ストロン
チウム、水酸化ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、
シュウ酸ストロンチウム、ストロンチウムアルコキシド
などのSr化合物、酸化鉛、炭酸鉛、水酸化鉛、酢酸
鉛、シュウ酸鉛、鉛アルコキシドなどのPb化合物が挙
げられる。
はPb化合物は焼成時にチタン酸バリウムにおけるバリ
ウムサイトのチタンに対するモル比を増加させるような
化合物から選ばれる。このような化合物はチタン酸バリ
ウムに添加混合後の熱処理、焼結過程において、酸化物
に分解するものであれば特に限定されるものではない
が、具体的には、酸化バリウム、過酸化バリウム、炭酸
バリウム、水酸化バリウム、酢酸バリウム、シュウ酸バ
リウム、バリウムアルコキシドなどのBa化合物、酸化
ストロンチウム、過酸化ストロンチウム、炭酸ストロン
チウム、水酸化ストロンチウム、酢酸ストロンチウム、
シュウ酸ストロンチウム、ストロンチウムアルコキシド
などのSr化合物、酸化鉛、炭酸鉛、水酸化鉛、酢酸
鉛、シュウ酸鉛、鉛アルコキシドなどのPb化合物が挙
げられる。
【0032】このようなBa化合物、Sr化合物および
Pb化合物は、単独で使用してもよく、2種以上の化合
物を使用してもよい。つまり、Ba化合物とSr化合物
とを組み合わせたり、Sr化合物とPb化合物とを組み
合わせたり、Pb化合物とBa化合物とを組み合わせた
り、Ba化合物とSr化合物とPb化合物とを組み合わ
せたりしてもよい。
Pb化合物は、単独で使用してもよく、2種以上の化合
物を使用してもよい。つまり、Ba化合物とSr化合物
とを組み合わせたり、Sr化合物とPb化合物とを組み
合わせたり、Pb化合物とBa化合物とを組み合わせた
り、Ba化合物とSr化合物とPb化合物とを組み合わ
せたりしてもよい。
【0033】粉末組成物 本発明に係るチタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成
物は、上記した結晶相が室温で立方晶または立方晶と正
方晶との中間相であるチタン酸バリウム粉末と、Ba化
合物、Sr化合物またはPb化合物から選ばれる少なく
とも1種の化合物とからなる。使用されるチタン酸バリ
ウム粉末は、Ba/Tiモル比0.950〜1.05
0、好ましくは0.950〜1.000の範囲にあるこ
とが望ましい。Ba/Tiモル比が0.950以下のチ
タン酸バリウムでは焼結性を向上させるために加えるB
a化合物、Sr化合物、Pb化合物の添加量が多くなり
過ぎて、均一な分散ができにくくなり、得られる焼結体
の微構造も不均一になってしまう。またBa/Tiモル
比1.050以上では、Ba化合物、Sr化合物、Pb
化合物を添加しても焼結性向上の効果が小さい。
物は、上記した結晶相が室温で立方晶または立方晶と正
方晶との中間相であるチタン酸バリウム粉末と、Ba化
合物、Sr化合物またはPb化合物から選ばれる少なく
とも1種の化合物とからなる。使用されるチタン酸バリ
ウム粉末は、Ba/Tiモル比0.950〜1.05
0、好ましくは0.950〜1.000の範囲にあるこ
とが望ましい。Ba/Tiモル比が0.950以下のチ
タン酸バリウムでは焼結性を向上させるために加えるB
a化合物、Sr化合物、Pb化合物の添加量が多くなり
過ぎて、均一な分散ができにくくなり、得られる焼結体
の微構造も不均一になってしまう。またBa/Tiモル
比1.050以上では、Ba化合物、Sr化合物、Pb
化合物を添加しても焼結性向上の効果が小さい。
【0034】焼成時にチタン酸バリウムにおけるバリウ
ムサイトのチタンに対するモル比を増加させるようなB
a化合物、Sr化合物またはPb化合物から選ばれる少
なくとも1種の化合物のチタン酸バリウム粉末への添加
量は、添加後の組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiのモ
ル比が0.990〜1.180、好ましくは1.000
〜1.180の範囲にあることが望ましい。
ムサイトのチタンに対するモル比を増加させるようなB
a化合物、Sr化合物またはPb化合物から選ばれる少
なくとも1種の化合物のチタン酸バリウム粉末への添加
量は、添加後の組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiのモ
ル比が0.990〜1.180、好ましくは1.000
〜1.180の範囲にあることが望ましい。
【0035】このとき、上記Ba化合物、Sr化合物ま
たはPb化合物添加後の(Ba+Sr+Pb)/Tiモル
比は、Ba化合物、Sr化合物およびPb化合物を添加
する前のチタン酸バリウム粉末のBa/Tiモル比より
大きいことが条件である。(Ba+Sr+Pb)/Tiモ
ル比をこのような範囲にすることにより、チタン酸バリ
ウムの焼結性を大幅に向上させることができる。たとえ
ば、従来1250℃以上の焼結温度が必要であったもの
が、(Ba+Sr+Pb)/Tiモル比を上記範囲とすれ
ば、900〜1150℃の焼結温度でも相対密度85%
以上、好ましくは90%以上の緻密化が達成される。
たはPb化合物添加後の(Ba+Sr+Pb)/Tiモル
比は、Ba化合物、Sr化合物およびPb化合物を添加
する前のチタン酸バリウム粉末のBa/Tiモル比より
大きいことが条件である。(Ba+Sr+Pb)/Tiモ
ル比をこのような範囲にすることにより、チタン酸バリ
ウムの焼結性を大幅に向上させることができる。たとえ
ば、従来1250℃以上の焼結温度が必要であったもの
が、(Ba+Sr+Pb)/Tiモル比を上記範囲とすれ
ば、900〜1150℃の焼結温度でも相対密度85%
以上、好ましくは90%以上の緻密化が達成される。
【0036】なお、 (Ba+Sr+Pb)/Tiモル比
に応じて理論密度が若干変動するが、相対密度は、JC
PDS(Joint Committee on Powder Diffraction Stan
dard)カードの5−0626に記載されている化学量論
組成のBaTiO3の格子定数より計算される理論密度
6.012g/cm3に対する百分率(%)として便宜
上計算した。
に応じて理論密度が若干変動するが、相対密度は、JC
PDS(Joint Committee on Powder Diffraction Stan
dard)カードの5−0626に記載されている化学量論
組成のBaTiO3の格子定数より計算される理論密度
6.012g/cm3に対する百分率(%)として便宜
上計算した。
【0037】なお、特開平6−279110号公報に
は、BaTiO3とSrTiO3とPbTiO3とCaT
iO3とからなる粉末組成物が開示されている。また、
この特開平6−279110号公報には、BaTiO3
が疑似立方晶であり、さらにSrTiO3、PbTiO3
およびCaTiO3の少なくなくとも1種を、炭酸塩と
酸化物の前駆体(たとえば、SrCO3とTiO2)で添
加することが開示されている。しかしながら、この特開
平6−279110号公報は、焼成時にチタン酸バリウ
ムにおけるバリウムサイトのチタンに対するモル比を増
加させるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合
物を添加させるという技術的思想を何ら開示するもので
はない。つまり、特開平6−279110号公報におい
て、疑似立方晶BaTiO3に添加されるSr、Pbま
たはCaの炭酸塩とTiO2は、焼成すると、SrTi
O3、PbTiO3およびCaTiO3を形成するだけ
で、チタン酸バリウムにおけるバリウムサイトのチタン
に対するモル比を増加させるものではない。
は、BaTiO3とSrTiO3とPbTiO3とCaT
iO3とからなる粉末組成物が開示されている。また、
この特開平6−279110号公報には、BaTiO3
が疑似立方晶であり、さらにSrTiO3、PbTiO3
およびCaTiO3の少なくなくとも1種を、炭酸塩と
酸化物の前駆体(たとえば、SrCO3とTiO2)で添
加することが開示されている。しかしながら、この特開
平6−279110号公報は、焼成時にチタン酸バリウ
ムにおけるバリウムサイトのチタンに対するモル比を増
加させるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合
物を添加させるという技術的思想を何ら開示するもので
はない。つまり、特開平6−279110号公報におい
て、疑似立方晶BaTiO3に添加されるSr、Pbま
たはCaの炭酸塩とTiO2は、焼成すると、SrTi
O3、PbTiO3およびCaTiO3を形成するだけ
で、チタン酸バリウムにおけるバリウムサイトのチタン
に対するモル比を増加させるものではない。
【0038】本発明において添加されるBa化合物、S
r化合物、Pb化合物の粒径、およびその添加方法は、
特に限定されるものではない。しかし、添加されるBa
化合物、Sr化合物あるいはPb化合物の粒径は小さい
程、チタン酸バリウム粉末と、均一に混合・分散させる
ことができるので望ましい。Ba化合物、Sr化合物、
Pb化合物の添加混合方法としては乾式混合、湿式混合
のいずれも選択可能である。なお、チタン酸バリウムが
微粉末であるため、水あるいは有機溶媒を媒体としてボ
ールミル、振動ミル、アトリッションミルなどを使用し
た湿式混合が好適である。また、Ba化合物、Sr化合
物、Pb化合物が水、有機溶媒に溶解する場合、溶液と
して、チタン酸バリウム粉末に添加することも可能であ
る。
r化合物、Pb化合物の粒径、およびその添加方法は、
特に限定されるものではない。しかし、添加されるBa
化合物、Sr化合物あるいはPb化合物の粒径は小さい
程、チタン酸バリウム粉末と、均一に混合・分散させる
ことができるので望ましい。Ba化合物、Sr化合物、
Pb化合物の添加混合方法としては乾式混合、湿式混合
のいずれも選択可能である。なお、チタン酸バリウムが
微粉末であるため、水あるいは有機溶媒を媒体としてボ
ールミル、振動ミル、アトリッションミルなどを使用し
た湿式混合が好適である。また、Ba化合物、Sr化合
物、Pb化合物が水、有機溶媒に溶解する場合、溶液と
して、チタン酸バリウム粉末に添加することも可能であ
る。
【0039】本発明に係るチタン酸バリウム系粉末組成
物には、上記粉末組成物とともに、Mg、Ca、Sr、
Ba、Pb、希土類金属、Ti、Zr、Hf、Sn、
V、Nb、Ta、Bi、Sb、W、Mo、Cr、Mn、
Cu、Ni、Co、Fe、Zn、Al、Siから選ばれ
る少なくとも1種の元素の化合物(以後、第3成分化合
物)が含まれていてもよい。
物には、上記粉末組成物とともに、Mg、Ca、Sr、
Ba、Pb、希土類金属、Ti、Zr、Hf、Sn、
V、Nb、Ta、Bi、Sb、W、Mo、Cr、Mn、
Cu、Ni、Co、Fe、Zn、Al、Siから選ばれ
る少なくとも1種の元素の化合物(以後、第3成分化合
物)が含まれていてもよい。
【0040】第3成分化合物として具体的には、混合後
の熱処理、焼結過程において酸化物に分解するものであ
れば特に限定されるものではない。たとえば、例示した
元素の酸化物、水酸化物、酢酸塩、シュウ酸塩、炭酸
塩、硝酸塩、アルコキシドなどが挙げられる。また、2
種類以上を添加する場合には、たとえばSrTiO3、
CaTiO3、BaZrO3等の複合酸化物あるいはその
前駆体であってもよい。
の熱処理、焼結過程において酸化物に分解するものであ
れば特に限定されるものではない。たとえば、例示した
元素の酸化物、水酸化物、酢酸塩、シュウ酸塩、炭酸
塩、硝酸塩、アルコキシドなどが挙げられる。また、2
種類以上を添加する場合には、たとえばSrTiO3、
CaTiO3、BaZrO3等の複合酸化物あるいはその
前駆体であってもよい。
【0041】このような第3成分化合物は、前記Ba化
合物あるいはSr化合物あるいはPb化合物とともにチ
タン酸バリウム粉末に同時に添加してもよく、またBa
化合物あるいはSr化合物あるいはPb化合物を添加し
た後にチタン酸バリウム粉末に添加してもよい。第3成
分化合物の添加・混合方法としては、前記したような乾
式混合、湿式混合のいずれも選択可能である。
合物あるいはSr化合物あるいはPb化合物とともにチ
タン酸バリウム粉末に同時に添加してもよく、またBa
化合物あるいはSr化合物あるいはPb化合物を添加し
た後にチタン酸バリウム粉末に添加してもよい。第3成
分化合物の添加・混合方法としては、前記したような乾
式混合、湿式混合のいずれも選択可能である。
【0042】こうして得られた本発明に係るチタン酸バ
リウム系粉末組成物を成形したのち焼成することによっ
て、チタン酸バリウム系焼結体を得ることができる。本
発明に係るチタン酸バリウム系粉末組成物を成形するに
際して、粉末組成物をそのまま成形したのち焼結しても
よく、また粉末組成物を仮焼した後成形してもよい。
リウム系粉末組成物を成形したのち焼成することによっ
て、チタン酸バリウム系焼結体を得ることができる。本
発明に係るチタン酸バリウム系粉末組成物を成形するに
際して、粉末組成物をそのまま成形したのち焼結しても
よく、また粉末組成物を仮焼した後成形してもよい。
【0043】成形方法としては、特に制限はなく、プレ
ス成形、静水圧成形、ドクターブレード法等のテープ成
形、押し出し成形、射出成形、鋳込み成形等の公知の技
術が適用可能である。またこれらの成形方法を組み合わ
せてもよい。なお湿式混合でチタン酸バリウム系粉末組
成物を調製した場合、得られたチタン酸バリウム系粉末
組成物スラリーを乾燥せずに、有機バインダーを添加
し、ドクターブレード法等の手法によりシート状に直接
成形することもできる。
ス成形、静水圧成形、ドクターブレード法等のテープ成
形、押し出し成形、射出成形、鋳込み成形等の公知の技
術が適用可能である。またこれらの成形方法を組み合わ
せてもよい。なお湿式混合でチタン酸バリウム系粉末組
成物を調製した場合、得られたチタン酸バリウム系粉末
組成物スラリーを乾燥せずに、有機バインダーを添加
し、ドクターブレード法等の手法によりシート状に直接
成形することもできる。
【0044】このような成形体の焼成は、粉末組成物が
結晶相が室温で立方晶であるチタン酸バリウム粉末と、
Ba化合物、Sr化合物またはPb化合物から選ばれる
少なくとも1種の化合物とからなる場合には、900〜
1150℃といった、従来より低い焼結温度で理論密度
の約85%以上の相対密度を有する焼結体が得られる。
なお、焼結は1150℃以上の温度で行ってもよい。焼
結温度は主原料に使用したチタン酸バリウム粉末の粒子
径に依存し、電子顕微鏡で観察した粒径が小さいほど、
低温で緻密化する。たとえば、チタン酸バリウム粉末の
粒径が0.05μmの場合は900〜1100℃の焼結
温度で、0.2μmの場合は900〜1150℃の焼結
温度で、理論密度の85%以上の相対密度を有する焼結
体が得られる。
結晶相が室温で立方晶であるチタン酸バリウム粉末と、
Ba化合物、Sr化合物またはPb化合物から選ばれる
少なくとも1種の化合物とからなる場合には、900〜
1150℃といった、従来より低い焼結温度で理論密度
の約85%以上の相対密度を有する焼結体が得られる。
なお、焼結は1150℃以上の温度で行ってもよい。焼
結温度は主原料に使用したチタン酸バリウム粉末の粒子
径に依存し、電子顕微鏡で観察した粒径が小さいほど、
低温で緻密化する。たとえば、チタン酸バリウム粉末の
粒径が0.05μmの場合は900〜1100℃の焼結
温度で、0.2μmの場合は900〜1150℃の焼結
温度で、理論密度の85%以上の相対密度を有する焼結
体が得られる。
【0045】また、このような粉末組成物に、前記した
第3成分化合物をさらに添加した粉末組成物では、焼結
温度は、900〜1350℃の温度範囲で、適宜選択さ
れる。焼結雰囲気は、大気下、加圧、減圧、酸化、還元
等の条件を適宜選択、組み合わせることができる。昇温
速度については、通常0.1〜50℃/分の範囲、好ま
しくは0.5〜20℃/分の範囲であり、焼結保持時間
は1〜20時間、好ましくは2〜8時間が適当である。
また、昇温途中で一定時間保持したり、昇温速度を変化
させることも可能である。
第3成分化合物をさらに添加した粉末組成物では、焼結
温度は、900〜1350℃の温度範囲で、適宜選択さ
れる。焼結雰囲気は、大気下、加圧、減圧、酸化、還元
等の条件を適宜選択、組み合わせることができる。昇温
速度については、通常0.1〜50℃/分の範囲、好ま
しくは0.5〜20℃/分の範囲であり、焼結保持時間
は1〜20時間、好ましくは2〜8時間が適当である。
また、昇温途中で一定時間保持したり、昇温速度を変化
させることも可能である。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、結晶相が
室温で立方晶であるチタン酸バリウム粉末にBa化合物
またはSr化合物またはPb化合物の少なくとも1種を
添加することにより、焼結温度を大幅に低下することが
できる。またその方法も、チタン酸バリウム粉末に混合
すればよいので、工業的にも労力を低減することができ
る。
室温で立方晶であるチタン酸バリウム粉末にBa化合物
またはSr化合物またはPb化合物の少なくとも1種を
添加することにより、焼結温度を大幅に低下することが
できる。またその方法も、チタン酸バリウム粉末に混合
すればよいので、工業的にも労力を低減することができ
る。
【0047】このため、本発明によれば、チタン酸バリ
ウム系焼結体の低温焼結を容易に行うことが可能とな
り、エネルギー節減効果による製造コストの低減並びに
粒成長をおさえた微粒子焼結体を得ることができるとい
う優れた効果が発現される。
ウム系焼結体の低温焼結を容易に行うことが可能とな
り、エネルギー節減効果による製造コストの低減並びに
粒成長をおさえた微粒子焼結体を得ることができるとい
う優れた効果が発現される。
【0048】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0049】
【実施例1】[立方晶BaTiO3粉末の調製]脱CO2した
イオン交換水58gに、15.78g(0.05モル)
の高純度Ba(OH)2・8H2Oを加え、80℃に加温し
溶解した。なお、高純度Ba(OH)2・8H2Oは、Sr
含有量を100ppm以下に精製したものを使用した。
イオン交換水58gに、15.78g(0.05モル)
の高純度Ba(OH)2・8H2Oを加え、80℃に加温し
溶解した。なお、高純度Ba(OH)2・8H2Oは、Sr
含有量を100ppm以下に精製したものを使用した。
【0050】この溶液をN2ガス中60℃に冷却し、撹
拌しながら1mol/kg濃度のチタニウムテトライソ
プロポキシド[Ti(O i-Pr)4]のイソプロピルアルコ
ール溶液50.25g[チタニウムテトライソプロポキ
シドとして14.284g(0.05025モル)を含
み、Ba/Tiモル比として0.995に相当]を加
え、還流下2時間撹拌を続けた。
拌しながら1mol/kg濃度のチタニウムテトライソ
プロポキシド[Ti(O i-Pr)4]のイソプロピルアルコ
ール溶液50.25g[チタニウムテトライソプロポキ
シドとして14.284g(0.05025モル)を含
み、Ba/Tiモル比として0.995に相当]を加
え、還流下2時間撹拌を続けた。
【0051】さらに加熱を続け溶媒を留去し、得られた
沈殿を減圧下に蒸発乾固したのち、60℃で乾燥後、乳
鉢で解砕して、100メッシュの篩で整粒し、チタン酸
バリウム粉末を得た。得られたチタン酸バリウム粉末の
X線回折分析を行ったところ、この粉末は立方晶のBa
TiO3であることが確認された。また、得られたチタ
ン酸バリウム粉末のBa/Tiモル比を蛍光X線による
ガラスビード法により求めた。その分析値は0.995
であった。
沈殿を減圧下に蒸発乾固したのち、60℃で乾燥後、乳
鉢で解砕して、100メッシュの篩で整粒し、チタン酸
バリウム粉末を得た。得られたチタン酸バリウム粉末の
X線回折分析を行ったところ、この粉末は立方晶のBa
TiO3であることが確認された。また、得られたチタ
ン酸バリウム粉末のBa/Tiモル比を蛍光X線による
ガラスビード法により求めた。その分析値は0.995
であった。
【0052】[チタン酸バリウム系成形用粉末組成物の
調製]次に得られたチタン酸バリウム粉末100重量部
に対し、BaCO3を3.88重量部添加し、アセトン
中で乳鉢を用いて混合し、60℃で乾燥したのち100
メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系成形用粉末組
成物を調製した。得られた粉末組成物の特性を表1に示
す。
調製]次に得られたチタン酸バリウム粉末100重量部
に対し、BaCO3を3.88重量部添加し、アセトン
中で乳鉢を用いて混合し、60℃で乾燥したのち100
メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系成形用粉末組
成物を調製した。得られた粉末組成物の特性を表1に示
す。
【0053】[焼結試験]この粉末組成物を2ton/cm2
の圧力で静水圧成形した後、得られた成形体を昇温速度
1℃/minで昇温し、表2に示す温度で4時間常圧焼成
した。各焼成温度における焼結体嵩密度および相対密度
(理論密度に対する百分率)を表2および図1に示す。
の圧力で静水圧成形した後、得られた成形体を昇温速度
1℃/minで昇温し、表2に示す温度で4時間常圧焼成
した。各焼成温度における焼結体嵩密度および相対密度
(理論密度に対する百分率)を表2および図1に示す。
【0054】
【実施例2】実施例1において、調製したチタン酸バリ
ウム粉末を、700℃で仮焼した。得られたチタン酸バ
リウム粉末のX線回折分析を行ったところ、この粉末は
立方晶のBaTiO3であることが確認された。次に、
得られたチタン酸バリウム粉末100重量部に対し、B
aCO3を4.08重量部添加し、アセトン中で乳鉢を
用いて混合し、60℃で乾燥したのち100メッシュで
整粒して、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製
した。
ウム粉末を、700℃で仮焼した。得られたチタン酸バ
リウム粉末のX線回折分析を行ったところ、この粉末は
立方晶のBaTiO3であることが確認された。次に、
得られたチタン酸バリウム粉末100重量部に対し、B
aCO3を4.08重量部添加し、アセトン中で乳鉢を
用いて混合し、60℃で乾燥したのち100メッシュで
整粒して、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製
した。
【0055】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
【0056】
【実施例3】実施例2と同様に、実施例1で調製したチ
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、Ba(OH)2
・8H2Oを6.53重量部添加し、アセトン中で乳鉢
を用いて混合し、60℃で乾燥したのち100メッシュ
で整粒して、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調
製した。
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、Ba(OH)2
・8H2Oを6.53重量部添加し、アセトン中で乳鉢
を用いて混合し、60℃で乾燥したのち100メッシュ
で整粒して、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調
製した。
【0057】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
【0058】
【実施例4】実施例1において、調製したチタン酸バリ
ウム粉末を、800℃で仮焼した。得られたチタン酸バ
リウム粉末のX線回折分析を行ったところ、この粉末は
立方晶と正方晶との中間相のBaTiO3であることが
確認された。次に、得られたチタン酸バリウム粉末10
0重量部に対し、BaCO3を4.08重量部添加し、
アセトン中で乳鉢を用いて混合し、60℃で乾燥したの
ち100メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系成形
用粉末組成物を調製した。
ウム粉末を、800℃で仮焼した。得られたチタン酸バ
リウム粉末のX線回折分析を行ったところ、この粉末は
立方晶と正方晶との中間相のBaTiO3であることが
確認された。次に、得られたチタン酸バリウム粉末10
0重量部に対し、BaCO3を4.08重量部添加し、
アセトン中で乳鉢を用いて混合し、60℃で乾燥したの
ち100メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系成形
用粉末組成物を調製した。
【0059】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
【0060】
【実施例5】実施例2と同様に、実施例1で調製したチ
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、SrCO3を
3.006重量部添加し、アセトン中で乳鉢を用いて混
合し、60℃で乾燥したのち100メッシュで整粒し
て、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、SrCO3を
3.006重量部添加し、アセトン中で乳鉢を用いて混
合し、60℃で乾燥したのち100メッシュで整粒し
て、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
【0061】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
【0062】
【実施例6】実施例2と同様に、実施例1で調製したチ
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、PbOを4.
62重量部添加し、アセトン中で乳鉢を用いて混合し、
60℃で乾燥したのち100メッシュで整粒して、チタ
ン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、PbOを4.
62重量部添加し、アセトン中で乳鉢を用いて混合し、
60℃で乾燥したのち100メッシュで整粒して、チタ
ン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
【0063】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
【0064】
【実施例7】実施例2と同様に、実施例1で調製したチ
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、BaCO3を
2.04重量部、SrCO3を1.53重量部添加し、
アセトン中で乳鉢を用いて混合し、60℃で乾燥したの
ち100メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系成形
用粉末組成物を調製した。
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末100重量部に対し、BaCO3を
2.04重量部、SrCO3を1.53重量部添加し、
アセトン中で乳鉢を用いて混合し、60℃で乾燥したの
ち100メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系成形
用粉末組成物を調製した。
【0065】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例1と同様にして成形
し、焼結試験を行った。結果を表2および図1に示す。
【0066】
【比較例1】実施例2と同様に、実施例1で調製したチ
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末に何も添加せずに100メッシュで
整粒した。チタン酸バリウム粉末の特性を表1に示す。
このチタン酸バリウム粉末を2ton/cm2の圧力で静水圧
成形した後、得られた成形体を昇温速度1℃/minで昇
温し、表2に示す温度で4時間常圧焼成し、焼結体嵩密
度および相対密度を評価した。
タン酸バリウム粉末を、700℃で仮焼し、得られたチ
タン酸バリウム粉末に何も添加せずに100メッシュで
整粒した。チタン酸バリウム粉末の特性を表1に示す。
このチタン酸バリウム粉末を2ton/cm2の圧力で静水圧
成形した後、得られた成形体を昇温速度1℃/minで昇
温し、表2に示す温度で4時間常圧焼成し、焼結体嵩密
度および相対密度を評価した。
【0067】結果を表2および図1に示す。
【0068】
【実施例8】[立方晶BaTiO3粉末の調製]脱CO2した
イオン交換水117gに、15.78g(0.05モ
ル)の高純度Ba(OH)2・8H2Oを加え、80℃に加
温し溶解させた。なおBa(OH)2・8H2Oは、Sr含
有量を100ppm以下に精製した高純度品を使用し
た。
イオン交換水117gに、15.78g(0.05モ
ル)の高純度Ba(OH)2・8H2Oを加え、80℃に加
温し溶解させた。なおBa(OH)2・8H2Oは、Sr含
有量を100ppm以下に精製した高純度品を使用し
た。
【0069】この溶液をN2ガス中60℃に冷却し、撹
拌しながら1mol/kg濃度のチタニウムテトラn-ブトキ
シド[Ti(On-Bu)4]のトルエン溶液50.35g
[チタニウムテトラn-ブトキシドとして17.137g
(0.05035モル)を含み、Ba/Tiモル比とし
て、0.993に相当]を加え、還流下1時間撹拌を続
けた。
拌しながら1mol/kg濃度のチタニウムテトラn-ブトキ
シド[Ti(On-Bu)4]のトルエン溶液50.35g
[チタニウムテトラn-ブトキシドとして17.137g
(0.05035モル)を含み、Ba/Tiモル比とし
て、0.993に相当]を加え、還流下1時間撹拌を続
けた。
【0070】さらに加熱を続けトルエン、n-ブチルアル
コールを留去し、水系スラリー中、100℃で2時間の
撹拌を行った。得られた沈殿を減圧下に蒸発乾固し、8
0℃で乾燥後、100メッシュの篩で整粒し、チタン酸
バリウム粉末を得た。この粉末を、800℃で1時間の
仮焼を行い仮焼粉末を得た。得られた粉末のX線回折分
析を行ったところ、この粉末は立方晶のBaTiO3で
あることが確認された。また、仮焼粉末のBa/Tiモ
ル比を蛍光X線によるガラスビード法により求めたとこ
ろ、分析値は0.993であった。
コールを留去し、水系スラリー中、100℃で2時間の
撹拌を行った。得られた沈殿を減圧下に蒸発乾固し、8
0℃で乾燥後、100メッシュの篩で整粒し、チタン酸
バリウム粉末を得た。この粉末を、800℃で1時間の
仮焼を行い仮焼粉末を得た。得られた粉末のX線回折分
析を行ったところ、この粉末は立方晶のBaTiO3で
あることが確認された。また、仮焼粉末のBa/Tiモ
ル比を蛍光X線によるガラスビード法により求めたとこ
ろ、分析値は0.993であった。
【0071】このようにして得られたチタン酸バリウム
の粉末特性を表1に示す。[チタン酸バリウム系成形用
粉末組成物の調製]次に得られたチタン酸バリウム粉末
100重量部に対し、BaCO3を4.08重量部添加
し、アセトン中で乳鉢を用いて混合し、80℃で乾燥し
たのち100メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系
成形用粉末組成物を調製した。
の粉末特性を表1に示す。[チタン酸バリウム系成形用
粉末組成物の調製]次に得られたチタン酸バリウム粉末
100重量部に対し、BaCO3を4.08重量部添加
し、アセトン中で乳鉢を用いて混合し、80℃で乾燥し
たのち100メッシュで整粒して、チタン酸バリウム系
成形用粉末組成物を調製した。
【0072】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。 [焼結試験]この粉末組成物を2ton/cm2の圧力で静水
圧成形した後、得られた成形体を昇温速度10℃/min
で昇温し、表2に示す温度で3時間常圧焼成した。各焼
成温度における焼結体嵩密度および相対密度を表2およ
び図2に示す。
圧成形した後、得られた成形体を昇温速度10℃/min
で昇温し、表2に示す温度で3時間常圧焼成した。各焼
成温度における焼結体嵩密度および相対密度を表2およ
び図2に示す。
【0073】
【実施例9】実施例8において、得られたチタン酸バリ
ウム粉末100重量部に対し、BaCO3を2.04重
量部添加した以外は実施例8と同様にしてチタン酸バリ
ウム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成
物の特性を表1に示す。
ウム粉末100重量部に対し、BaCO3を2.04重
量部添加した以外は実施例8と同様にしてチタン酸バリ
ウム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成
物の特性を表1に示す。
【0074】この粉末組成物を実施例8と同様に成形し
たのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および
図2に示す。
たのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および
図2に示す。
【0075】
【実施例10】実施例8において、得られたチタン酸バ
リウム粉末100重量部に対し、SrCO3を3.06
重量部添加した以外は実施例8と同様にしてチタン酸バ
リウム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組
成物の特性を表1に示す。
リウム粉末100重量部に対し、SrCO3を3.06
重量部添加した以外は実施例8と同様にしてチタン酸バ
リウム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組
成物の特性を表1に示す。
【0076】この粉末組成物を実施例8と同様に成形し
たのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および
図2に示す。
たのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および
図2に示す。
【0077】
【実施例11】実施例8において、得られたチタン酸バ
リウム粉末100重量部に対し、PbOを4.62重量
部添加した以外は実施例8と同様にしてチタン酸バリウ
ム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成物
の特性を表1に示す。
リウム粉末100重量部に対し、PbOを4.62重量
部添加した以外は実施例8と同様にしてチタン酸バリウ
ム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成物
の特性を表1に示す。
【0078】この粉末組成物を実施例8と同様に成形し
たのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および
図2に示す。
たのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および
図2に示す。
【0079】
【実施例12】実施例8において、得られたチタン酸バ
リウム粉末100重量部に対し、SrCO3を1.53
重量部、PbOを2.31重量部添加した以外は実施例
8と同様にしてチタン酸バリウム系成形用粉末組成物を
調製した。得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
リウム粉末100重量部に対し、SrCO3を1.53
重量部、PbOを2.31重量部添加した以外は実施例
8と同様にしてチタン酸バリウム系成形用粉末組成物を
調製した。得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
【0080】この粉末組成物を用いて、実施例8と同様
に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表
2および図2に示す。
に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表
2および図2に示す。
【0081】
【比較例2】実施例8において、得られたチタン酸バリ
ウム粉末に何も添加しないで、100メッシュで整粒し
て、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
得られた粉末組成物の特性を表1に示す。この粉末組成
物を用いて、実施例8と同様に成形したのち焼成して、
焼結試験を行った。
ウム粉末に何も添加しないで、100メッシュで整粒し
て、チタン酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
得られた粉末組成物の特性を表1に示す。この粉末組成
物を用いて、実施例8と同様に成形したのち焼成して、
焼結試験を行った。
【0082】結果を表2および図2に示す。
【0083】
【実施例13】市販の水熱法により合成された立方晶と
正方晶の中間相であるチタン酸バリウム粉末(平均粒径
0.2μm)100重量部に対し、BaCO3を3.2
3重量部添加し、アセトン中で乳鉢を用いて混合し、8
0℃で乾燥したのち100メッシュで整粒して、チタン
酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
正方晶の中間相であるチタン酸バリウム粉末(平均粒径
0.2μm)100重量部に対し、BaCO3を3.2
3重量部添加し、アセトン中で乳鉢を用いて混合し、8
0℃で乾燥したのち100メッシュで整粒して、チタン
酸バリウム系成形用粉末組成物を調製した。
【0084】得られた粉末組成物の特性を表1に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例8と同様に成形したの
ち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および図3
に示す。
この粉末組成物を用いて、実施例8と同様に成形したの
ち焼成して、焼結試験を行った。結果を表2および図3
に示す。
【0085】
【実施例14】実施例13において、チタン酸バリウム
粉末100重量部に対し、SrCO3を2.42重量部
添加した以外は実施例13と同様にして、チタン酸バリ
ウム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成
物の特性を表1に示す。
粉末100重量部に対し、SrCO3を2.42重量部
添加した以外は実施例13と同様にして、チタン酸バリ
ウム系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成
物の特性を表1に示す。
【0086】この粉末組成物を用いて、実施例8と同様
に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表
2および図3に示す。
に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表
2および図3に示す。
【0087】
【実施例15】実施例13において、チタン酸バリウム
粉末100重量部に対し、PbOを3.66重量部添加
した以外は実施例13と同様にして、チタン酸バリウム
系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成物の
特性を表1に示す。
粉末100重量部に対し、PbOを3.66重量部添加
した以外は実施例13と同様にして、チタン酸バリウム
系成形用粉末組成物を調製した。得られた粉末組成物の
特性を表1に示す。
【0088】この粉末組成物を用いて、実施例8と同様
に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表
2および図3に示す。
に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。結果を表
2および図3に示す。
【0089】
【比較例3】実施例13において、チタン酸バリウム粉
末に何も添加しないで、100メッシュで整粒した。こ
のチタン酸バリウム粉末の特性を表1に示す。このチタ
ン酸バリウム粉末を用いて、実施例8と同様に成形した
のち焼成して、焼結試験を行った。
末に何も添加しないで、100メッシュで整粒した。こ
のチタン酸バリウム粉末の特性を表1に示す。このチタ
ン酸バリウム粉末を用いて、実施例8と同様に成形した
のち焼成して、焼結試験を行った。
【0090】結果を表2および図3に示す。
【0091】
【比較例4】市販の水熱法により合成された平均粒径
0.5μmの正方晶チタン酸バリウム粉末100重量部
に対し、BaCO33.83重量部を添加し、アセトン
中で乳鉢を用いて混合したのち、80℃で乾燥し100
メッシュで整粒した。このチタン酸バリウム粉末を用い
て、実施例8と同様に成形したのち焼成して、焼結試験
を行った。
0.5μmの正方晶チタン酸バリウム粉末100重量部
に対し、BaCO33.83重量部を添加し、アセトン
中で乳鉢を用いて混合したのち、80℃で乾燥し100
メッシュで整粒した。このチタン酸バリウム粉末を用い
て、実施例8と同様に成形したのち焼成して、焼結試験
を行った。
【0092】結果を表2および図3に示す。
【0093】
【比較例5】比較例4で使用した市販の正方晶チタン酸
バリウム粉末に、Ba化合物、Sr化合物、Pb化合物
何も添加せずに、実施例8と同様に成形したのち焼成し
て、焼結試験を行った。結果を表2および図3に示す。
バリウム粉末に、Ba化合物、Sr化合物、Pb化合物
何も添加せずに、実施例8と同様に成形したのち焼成し
て、焼結試験を行った。結果を表2および図3に示す。
【0094】
【比較例6】市販の固相法により合成された平均粒径
1.0μmの正方晶チタン酸バリウム粉末100重量部
に対し、BaCO34.08重量部を添加し、アセトン
中で乳鉢を用いて混合し、80℃で乾燥後100メッシ
ュで整粒した。この粉末組成物を用いて、実施例8と同
様に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。
1.0μmの正方晶チタン酸バリウム粉末100重量部
に対し、BaCO34.08重量部を添加し、アセトン
中で乳鉢を用いて混合し、80℃で乾燥後100メッシ
ュで整粒した。この粉末組成物を用いて、実施例8と同
様に成形したのち焼成して、焼結試験を行った。
【0095】結果を表2および図3に示す。
【0096】
【比較例7】比較例6で使用した市販の正方晶チタン酸
バリウム粉末に、Ba化合物、Sr化合物、Pb化合物
何も添加せずに、実施例8と同様に成形したのち焼成し
て、焼結試験を行った。結果を表2および図3に示す。
バリウム粉末に、Ba化合物、Sr化合物、Pb化合物
何も添加せずに、実施例8と同様に成形したのち焼成し
て、焼結試験を行った。結果を表2および図3に示す。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】実施例1〜12と比較例1および2との対
比(表2および図1〜2参照)から明らかなように、立
方晶あるいは立方晶と正方晶の中間相のチタン酸バリウ
ム粉末に、バリウムサイトのチタンに対するモル比を増
加させるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合
物を添加しておくと、900〜1100℃といった低温
で焼成しても、85%以上の高い相対密度を有する焼結
体を得ることができる。
比(表2および図1〜2参照)から明らかなように、立
方晶あるいは立方晶と正方晶の中間相のチタン酸バリウ
ム粉末に、バリウムサイトのチタンに対するモル比を増
加させるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合
物を添加しておくと、900〜1100℃といった低温
で焼成しても、85%以上の高い相対密度を有する焼結
体を得ることができる。
【0100】また、実施例13〜15と比較例3〜7と
の対比(表2および図3参照)から明らかなように、正
方晶チタン酸バリウム粉末にバリウムサイトのチタンに
対するモル比を増加させるようなBa化合物、Sr化合
物またはPb化合物を添加しても、低温焼結化の効果は
なく、一方立方晶と正方晶の中間相のチタン酸バリウム
粉末に、バリウムサイトのチタンに対するモル比を増加
させるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合物
を添加することによって、低温焼結化が促進されること
が明らかである。
の対比(表2および図3参照)から明らかなように、正
方晶チタン酸バリウム粉末にバリウムサイトのチタンに
対するモル比を増加させるようなBa化合物、Sr化合
物またはPb化合物を添加しても、低温焼結化の効果は
なく、一方立方晶と正方晶の中間相のチタン酸バリウム
粉末に、バリウムサイトのチタンに対するモル比を増加
させるようなBa化合物、Sr化合物またはPb化合物
を添加することによって、低温焼結化が促進されること
が明らかである。
【図1】 図1は、実施例1〜7および比較例1におけ
る焼結温度と相対密度との関係を表す図である。
る焼結温度と相対密度との関係を表す図である。
【図2】 図2は、実施例8〜12および比較例2にお
ける焼結温度と相対密度との関係を表す図である。
ける焼結温度と相対密度との関係を表す図である。
【図3】 図3は、実施例13〜15および比較例3〜
7における焼結温度と相対密度との関係を表す図であ
る。
7における焼結温度と相対密度との関係を表す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G031 AA03 AA05 AA06 AA07 AA11 AA12 AA13 AA14 AA15 AA16 AA17 AA18 AA19 AA21 AA22 AA23 AA25 AA26 AA29 AA30 AA31 AA32 AA34 AA35 BA09 BA10 CA01 GA01 5E001 AE00 AE01 AE02 AE03 AE04 AH05 AH09 AJ02 5G303 AA01 AA10 AB15 BA12 CA01 CB01 CB03 CB05 CB06 CB09 CB10 CB11 CB13 CB17 CB18 CB21 CB23 CB25 CB28 CB30 CB31 CB32 CB33 CB35 CB36 CB37 CB38 CB39 CB40 CB43 DA05 DA06
Claims (8)
- 【請求項1】結晶相が室温で立方晶または立方晶と正方
晶との中間相であるチタン酸バリウム粉末と、 焼成時にチタン酸バリウムにおけるバリウムサイトのチ
タンに対するモル比を増加させるようなBa化合物、S
r化合物またはPb化合物から選ばれる少なくとも1種
の化合物とからなる低温焼結可能なチタン酸バリウム系
焼結体製造用粉末組成物。 - 【請求項2】前記Ba化合物が酸化バリウム、過酸化バ
リウム、炭酸バリウム、水酸化バリウム、酢酸バリウ
ム、シュウ酸バリウム、バリウムアルコキシドから選ば
れる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請
求項1に記載のチタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組
成物。 - 【請求項3】前記Sr化合物が酸化ストロンチウム、過
酸化ストロンチウム、炭酸ストロンチウム、水酸化スト
ロンチウム、酢酸ストロンチウム、シュウ酸ストロンチ
ウム、ストロンチウムアルコキシドから選ばれる少なく
とも1種の化合物であることを特徴とする請求項1に記
載のチタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物。 - 【請求項4】前記Pb化合物が酸化鉛、炭酸鉛、水酸化
鉛、酢酸鉛、シュウ酸鉛、鉛アルコキシドから選ばれる
少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項
1に記載のチタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成
物。 - 【請求項5】前記チタン酸バリウム粉末のBa/Tiモ
ル比が0.950〜1.050の範囲にあり、 粉末組成物の(Ba+Sr+Pb)/Tiモル比が0.
990〜1.180の範囲にあり、かつ粉末組成物の
(Ba+Sr+Pb)/Tiモル比が、チタン酸バリウ
ム粉末のBa/Tiモル比よりも大きいことを特徴とす
る請求項1〜4のいずれかに記載のチタン酸バリウム系
焼結体製造用粉末組成物。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のチタン酸
バリウム系焼結体製造用粉末組成物と、Mg、Ca、S
r、Ba、Pb、希土類金属、Ti、Zr、Hf、S
n、V、Nb、Ta、Bi、Sb、W、Mo、Cr、M
n、Cu、Ni、Co、Fe、Zn、Al、Siの化合
物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含むことを
特徴とするチタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成
物。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の粉末組成
物を成形・焼成してなるチタン酸バリウム系焼結体。 - 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載の粉末組成
物を成形・焼成することを特徴とするチタン酸バリウム
系焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26607199A JP2001089230A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物および焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26607199A JP2001089230A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物および焼結体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001089230A true JP2001089230A (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=17425965
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26607199A Pending JP2001089230A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | チタン酸バリウム系焼結体製造用粉末組成物および焼結体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001089230A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003051789A1 (en) * | 2001-12-19 | 2003-06-26 | Ngk Insulators,Ltd. | Piezoelectric/electrostrictive material and its production method |
| JP2003197462A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-07-11 | Murata Mfg Co Ltd | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
| US6887397B2 (en) | 2001-12-19 | 2005-05-03 | Ngk Insulators, Ltd. | Piezoelectric/electrostrictive material and process for production thereof |
| JP2006124212A (ja) * | 2004-10-27 | 2006-05-18 | Kyocera Corp | 誘電体磁器およびその製法、並びに積層セラミックコンデンサ |
| JP2008150247A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-03 | Toyama Prefecture | 圧電セラミックスの製造方法と圧電セラミックス、並びに圧電素子 |
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| JP2012036083A (ja) * | 2011-09-07 | 2012-02-23 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 焼結体及びセラミックコンデンサ並びにこれらの製造方法 |
| JP2019131438A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Tdk株式会社 | 誘電体磁器組成物および積層セラミックコンデンサ |
-
1999
- 1999-09-20 JP JP26607199A patent/JP2001089230A/ja active Pending
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| JP6996320B2 (ja) | 2018-01-31 | 2022-01-17 | Tdk株式会社 | 誘電体磁器組成物および積層セラミックコンデンサ |
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