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JP2001079983A - 加工性及び加工部耐食性に優れた表面被覆金属板 - Google Patents

加工性及び加工部耐食性に優れた表面被覆金属板

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Publication number
JP2001079983A
JP2001079983A JP26418699A JP26418699A JP2001079983A JP 2001079983 A JP2001079983 A JP 2001079983A JP 26418699 A JP26418699 A JP 26418699A JP 26418699 A JP26418699 A JP 26418699A JP 2001079983 A JP2001079983 A JP 2001079983A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
metal plate
elongation
corrosion resistance
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26418699A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Watase
岳史 渡瀬
Tadashige Nakamoto
忠繁 中元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP26418699A priority Critical patent/JP2001079983A/ja
Publication of JP2001079983A publication Critical patent/JP2001079983A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき剥離防止に加え、加工部耐食性にも優
れた表面被覆金属板を提供する。 【解決手段】 めっき金属板に複数層の皮膜が形成され
た表面被覆金属板であって、上記皮膜のうち、最表層皮
膜はガラス転移点が50〜110℃の皮膜であり、最表
層皮膜より内側の下層皮膜には、伸びの優れた樹脂皮膜
を任意に有する表面被覆金属板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工性及び加工部
耐食性が改善された表面被覆金属板に関するものであ
る。本発明の表面被覆金属板は、最表層には、所定のガ
ラス転移点を有する皮膜を有し、それよりも内側には、
伸びの優れた樹脂皮膜を任意に有してなり、この様な複
数皮膜とすることにより、めっき剥離防止及び加工部耐
食性の両特性を兼ね備えた金属板が得られる点で極めて
有用である。
【0002】
【従来の技術】家電製品等の内部部品には、耐食性を目
的としてめっき鋼板が汎用されており、更に耐指紋性や
加工性等の向上を目指して、上記めっき鋼板に薄膜樹脂
が塗装された樹脂塗装めっき鋼板が使用されている。
【0003】ところが、適用用途によっては、より高度
の耐食性が要求される様になり、この様な要求特性に対
応すべく、上記樹脂塗装めっき鋼板において、めっきの
種類やめっき付着量を制御した鋼板が種々提案されてい
る。しかしながら、めっきの種類によっては、めっき
硬度が高くなり過ぎる為、加工により、めっき層のクラ
ックに起因する剥離が発生する;めっき付着量を高め
た場合も同様に、加工の際、めっき層にクラックに起因
する剥離が発生する;等の問題が顕著に見られた。この
様な加工時におけるめっきの剥離は、従来の薄膜樹脂塗
装鋼板では有効に防止することができず、加工部耐食性
(めっきが剥離した部分の耐食性)が著しく劣化してい
た。
【0004】そこで、この様な問題を回避すべく、めっ
き鋼板に、伸びの優れた樹脂皮膜が被覆された鋼板が使
用されている。この様なめっき鋼板を使用すれば、プレ
ス加工やロールフォーミング等の加工により、めっきに
クラックが発生したとしても、クラックの発生による局
部的な応力に上記樹脂皮膜がうまく追随することがで
き、クラックに起因するめっきの剥離を有効に防止する
ことができるからである。しかしながら、樹脂皮膜自体
の硬度は大きく低下するため、加工により樹脂皮膜が剥
離し、疵が発生する等、加工性が大きく低下するという
問題を抱えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであり、その目的は、めっき剥離防
止に加え、加工部耐食性にも優れた表面被覆金属板を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明の表面被覆金属板は、めっき金属板に複数層の皮膜
が形成された表面被覆金属板であって、上記皮膜のう
ち、最表層皮膜はガラス転移点が50〜110℃の皮膜
であり、最表層皮膜より内側の下層皮膜には、伸びの優
れた樹脂皮膜を任意に有することにより、加工性及び加
工部耐食性が改善されたものであるところに要旨を有す
るものである。
【0007】ここで、下層側に形成される樹脂皮膜が1
0%以上の伸びを有するもの、当該樹脂皮膜のガラス転
移点が10〜80℃であるもの、当該樹脂皮膜の膜厚が
単層当たりで0.2〜4.0μmであるもの;また、最
表層皮膜の膜厚が0.2〜4.0μmであるものは、い
ずれも本発明の好ましい態様である。
【0008】また、最表層皮膜をクリヤー皮膜としたも
のは耐疵付き性が一層高められる。この態様は、特に、
下層皮膜を着色皮膜とし、最表層皮膜をクリヤー皮膜と
した場合に有効であり、万が一、加工により最表層皮膜
に疵が生じたとしても、最上層皮膜はクリヤー皮膜で形
成されているため疵が目立ち難くなることから、とりわ
け、意匠性が要求される着色金属板の用途に適用するこ
とが推奨される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、プレス加工やロー
ルフォーミング等の加工時における、めっき層のクラッ
クに起因する耐めっき剥離性に優れると共に、加工部耐
食性にも優れた表面被覆金属板を提供すべく、特に、伸
びの優れた樹脂皮膜が形成されためっき金属板を中心に
検討を重ねてきた。前述した通り、伸びの優れた樹脂皮
膜が形成されためっき金属板を使用すれば、クラックに
起因するめっき剥離を有効に防止できるからである。し
かし、その反面、上記金属板は、加工部の樹脂皮膜が剥
離し、加工部耐食性が低下するという問題を抱えてお
り、この様な問題を解決すべく研究を重ねた。その結
果、最表層側には、所定のガラス転移点(Tg)を有す
る皮膜を、一方、最表層より内側には、伸びの優れた樹
脂皮膜を被覆すれば所期の目的が達成されことを見出
し、本発明を完成した。本発明によれば、従来の樹脂塗
装金属板では達成できなかった「耐めっき剥離性」及び
「加工部耐食性」の双法に優れた表面被覆金属板を提供
することができた点で、極めて意義深い。
【0010】以下、本発明を構成する各要件について説
明する。
【0011】本発明の表面被覆金属板は、めっき金属板
に複数層の皮膜が形成された表面被覆金属板であり、上
記皮膜のうち、最表層皮膜はTgが50〜110℃の皮
膜を、また、最表層皮膜より内側(下層側)には、伸び
の優れた樹脂皮膜を任意に有するものである。
【0012】この様に本発明の表面被覆金属板は、めっ
き金属板に複数層の皮膜が形成されており、この皮膜構
成に特徴を有するものである。本発明によれば、第一
に、最表層皮膜(以下、上層皮膜と呼ぶ場合がある)よ
り内側の皮膜は、伸びの優れた皮膜(以下、当該「伸び
の優れた皮膜」を下層皮膜と呼ぶ場合がある)を任意に
有していることが必要である。この様な皮膜を使用すれ
ば、加工の際、クラックに起因するめっき剥離を有効に
防止することができるからである。耐めっき剥離性の防
止という観点からすれば、上層皮膜の真下に、伸びの優
れた下層皮膜が形成されていることが推奨される(この
場合、該下層皮膜の下に更に単数または複数の皮膜が形
成されていても良いが、かかる単数または複数の皮膜の
構成は特に限定されず、伸びの優れた皮膜が形成されて
いても良いし、形成されていなくても良い)。勿論、本
発明ではこれに限定する趣旨では決してなく、複数層の
皮膜のうち、最表層皮膜を除く下層側の皮膜の少なくと
も一層に、伸びの優れた皮膜が形成されていれば良い。
従って、例えば、めっき金属板に三層の皮膜が形成され
ているときは、最表層皮膜を除く最下層皮膜及び中間皮
膜には、伸びの優れた皮膜を両方有していても良いし、
いずれか一方に伸びの優れた皮膜を有していても良い。
但し、耐めっき剥離性や製造効率などを考慮すれば、め
っき金属板の上に、伸びの優れた皮膜、及び所定のTg
を有する皮膜が順次被覆された二層皮膜の表面被覆金属
板が最も推奨される。
【0013】ここで、本発明において「伸びの優れた」
とは、JIS K 7113に記載の引張試験に基づい
て測定される引張破壊伸びが10%以上であるものを意
味する。伸びが10%未満では、クラックの発生による
局部的な応力にめっき皮膜が対応できず、めっき層の剥
離が生じてしまう。より好ましくは20%以上、更によ
り好ましくは30%以上である。
【0014】本発明における第二の必須要件として、最
表層皮膜には、Tgが50〜110℃の皮膜を有するこ
とが必要である。この様な複数の皮膜とすることによ
り、金属板に伸びの優れた皮膜のみを被覆した単層皮膜
金属板に比べ、加工部耐食性を著しく高めることができ
るのである。即ち、本発明の金属板は、伸びの優れた下
層皮膜の形成に伴う加工部耐食性の劣化を防止すべく、
最上層皮膜には、所定のTgを有する皮膜を形成したと
ころに最重要ポイントが存在するものであり、この様な
複数の皮膜構成を採用することにより、めっき剥離防止
に加え、加工部耐食性を改善せしめたところに本発明の
技術的意義が存在する。
【0015】この様に最上層皮膜のTgは50〜110
℃でなければならない。50℃未満では、皮膜の硬度が
不充分であるため、下層皮膜を充分保護することができ
ず、剥離してしまう。より好ましくは60℃以上、更に
より好ましくは70℃以上である。但し、Tgが110
℃を超えると、皮膜が硬くなり過ぎてしまい、上層皮膜
のクラック発生を招き、表面外観の劣化を招く。この様
なクラック発生による弊害は、クリヤー皮膜を最上層皮
膜として用いた場合に、特に顕著に見られる。より好ま
しくは100℃以下、更により好ましくは90℃以下で
ある。
【0016】この様に本発明では、従来の表面被覆金属
板では達成できなかった「めっき剥離防止」と「加工部
耐食性(加工部樹脂皮膜の剥離防止)」の両作用を具備
させるべく、下層皮膜側では「めっき剥離防止」を、最
上層皮膜側では「加工部耐食性」を、夫々有効に発揮さ
せることにより、上記課題を見事に達成し得たところに
ポイントがある。本発明によれば、各皮膜が夫々、所定
の作用を有効に発揮させる様、下層皮膜では「伸びの優
れた」皮膜を採用し、上層皮膜では「Tgの高い」皮膜
を採用しているので、所望の特性が有効に発揮されるの
である。
【0017】以上が本発明に用いられる複数皮膜に要求
される必須要件であるが、上記作用の更なる向上を目指
して、以下の態様にすることが推奨される。
【0018】まず、下層皮膜側では、伸びに加え、Tg
を10〜80℃に制御することが好ましい。前述した通
り、下層皮膜側では「めっき剥離防止」を有効に発揮さ
せるべく、「優れた伸び」を有することが不可欠であ
り、この伸び特性を備える限り、Tgについては特に限
定されないが、Tgを上記範囲に制御したものは、特に
優れた特性を発揮することが分かった。Tgが10℃未
満では、たとえ前述の最上層皮膜を被覆したとしても耐
疵付き性に劣り、加工時に皮膜の剥離が発生する。より
好ましくは20℃以上、更により好ましくは30℃以上
である。尚、Tgが80℃を超えるとプレス加工時、皮
膜にクラックが発生する等の不具合が生じる。より好ま
しくは70℃以下、更により好ましくは60℃以下であ
る。尚、下層皮膜と最上層皮膜のTg値とは、同程度で
あっても良いし、異なっていても良い。
【0019】また、下層皮膜の膜厚は単層当たり0.2
〜4.0μmとすることが好ましい。0.2μm未満で
は、めっき層のクラックに起因するめっき剥離を有効に
防止できないからである。より好ましくは0.4μm以
上、更により好ましくは0.6μm以上である。但し、
4.0μmを超えると耐疵付き性が低下してしまう。よ
り好ましくは3.5μm以下、更により好ましくは3.
0μm以下である。尚、伸びの優れた樹脂皮膜が複数形
成されている場合は、当該樹脂皮膜の総膜厚は、単層当
たりの好ましい膜厚(0.2〜4.0μm)を複数層合
計した膜厚に制御することが推奨される。
【0020】一方、最上層皮膜の膜厚は0.2〜4.0
μmとすることが好ましい。0.2μm未満では、耐疵
付き性向上効果に乏しい。より好ましくは0.3μm以
上、更により好ましくは0.4μm以上である。但し、
4.0μmを超えると、加工部の上層皮膜自体に発生し
たクラックが目立ち、加工後の外観に劣る。より好まし
くは3.5μm以下、更により好ましくは3.0μm以
下である。
【0021】尚、最上層皮膜の伸びは特に限定されな
い。前述した通り、本発明では、加工部耐食性を向上さ
せるべく、最上層皮膜のTgを特定した次第であり、T
gが上記範囲を満足する限り、適用用途等に応じて適宜
好適な伸びを有する樹脂皮膜を選択すれば良い。勿論、
伸びのない樹脂皮膜を選択することも可能である。例え
ば本発明の金属板を深絞り用途へ適用する場合には、T
gが上記範囲を満足し、且つ伸びの優れた樹脂皮膜を最
上層皮膜として選択することが好ましく;一方、本発明
の金属板を、比較的伸びを必要としない用途へ適用する
場合には、Tgのみが上記範囲を満足する樹脂皮膜を最
上層皮膜として特定すれば良く、この場合は、伸びのな
い樹脂を選択しても構わない。
【0022】尚、従来においても、複数層の皮膜を施し
た表面被覆金属板(例えば二層皮膜金属板)は提案され
ている。しかしながら、従来の二層皮膜金属板は、着色
化を目的とするため、本発明の好適な薄膜態様とは異な
り、主に膜厚の大きい着色樹脂皮膜が被覆されており、
且つ、上層皮膜・下層皮膜共に、伸びの優れた樹脂皮膜
で構成されている。従来の態様によれば、下層皮膜側で
は、密着性向上を考慮して伸びの優れた樹脂皮膜を選択
しており;一方、上層皮膜側では、着色付与の目的で着
色顔料を使用しているため、クラックが発生すると皮膜
が割れて変色したりする等し、所望の着色外観が得られ
ないという理由により、優れた伸びを有する樹脂皮膜を
選択している次第である。しかしながら、この様な金属
板では、加工部耐食性に劣ることは前述した通りであ
る。
【0023】従って、従来の二層皮膜金属板は、その目
的においても、皮膜の構成においても、更に各皮膜の形
成意義においても、本発明の複数皮膜金属板とは全く相
違するものである。
【0024】ここで、本発明において、上層皮膜として
クリヤー皮膜を使用したものは好ましい態様である。こ
れにより、耐疵付き性が一段と高められるからである。
この様な態様は、例えば、下層皮膜として、着色顔料含
有皮膜を採用した場合に特に有効である。着色皮膜は、
疵や指紋が目立ち易く、加工により皮膜に疵が発生する
と割れや変色等が生じ、所望の外観が得られないという
問題を抱えており、従来の如く樹脂皮膜を着色した単層
皮膜金属板では、加工性、耐指紋性に劣り、適用用途が
極めて制限される等の不具合があったからである。これ
に対し、前述した本発明の構成からなり、且つ、下層皮
膜を着色皮膜とし、最上層皮膜をクリヤー皮膜とした場
合には、万が一、加工により最上層皮膜に疵が生じたと
しても、最上層にはクリヤー皮膜が形成されているため
疵が目立ち難くなり、上記不具合も全く見られない。従
って、上記態様は、特に意匠性が要求される着色金属板
の用途において、極めて有効である。
【0025】本発明に用いられる金属板としては、表面
被覆金属板に使用されるものであれば特に限定されず、
例えば、軟鋼やステレス鋼板を始めとする各種合金鋼
板;Al・Al合金板、Cu・Cu合金板、Ti・Ti
合金板等の金属板に、各種めっき(Zn・Zn合金めっ
き、Al・Al合金めっき、Cu系めっき、Ni系めっ
き、Cr系めっき等)が施されためっき金属板が挙げら
れる。具体的には、例えば、電気亜鉛めっき鋼板、電気
Zn−Ni合金めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金
化溶融亜鉛めっき鋼板、Al5%−Zn合金めっき鋼
板、Al55%−Zn合金めっき鋼板等が例示される。
なかでも、めっき付着量の多い溶融亜鉛めっき鋼板、め
っき層が硬い合金化溶融亜鉛めっき鋼板の使用が特に推
奨される。これらのめっき金属板に、皮膜密着性や耐食
性の向上を目的として、リン酸塩処理、クロメート処理
等の化成処理を施した金属板も本発明の範囲内に包含さ
れる。
【0026】また、上層皮膜・下層皮膜に用いられる樹
脂の種類は特に限定されず、アクリル系樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、およびそれらの混合ま
たは変性した樹脂等を適宜使用することができる。
【0027】また、上記クリヤー皮膜を構成する樹脂も
特に限定されず、上記の上層皮膜・下層皮膜に用いられ
る樹脂を使用することができる。
【0028】これらの皮膜中には、本発明の作用を損な
わない範囲で公知の添加剤を使用することができ、例え
ばシリカ、潤滑剤、架橋剤、ワックス、防錆顔料、艶消
し剤等を添加しても良い。また、上述した通り、下層皮
膜中には、着色顔料を添加することが推奨される。
【0029】次に本発明の金属板を製造する方法につい
て説明する。本発明の金属板は、上記成分を含む塗料
を、公知の塗装方法で原板の表面に塗布し、乾燥させて
製造することができる。塗装方法は特に限定されない
が、例えば表面を清浄化して、必要に応じて塗装前処理
(例えばリン酸塩処理、クロメート処理など)を施した
長尺金属帯表面に、ロールコーター法、スプレー法、カ
ーテンフローコーター法などを用いて塗料を塗工し、熱
風乾燥炉を通過させて乾燥させる方法などが挙げられ
る。被膜厚さの均一性や処理コスト、塗装効率などを総
合的に勘案して実用上好ましいのは、ロールコーター法
である。
【0030】尚、樹脂塗装を施す金属板には、樹脂被膜
との密着性または耐食性の向上目的で、塗装前処理とし
てリン酸塩処理またはクロメート処理を施しても構わな
い。但し、クロメート処理材については、樹脂塗装金属
板使用中のクロム溶出性の観点から、クロメート処理時
のCr付着量を35mg/m2以下に抑制することが好
ましい。この範囲であれば、本発明の表面処理金属板
は、下地クロメート処理層からのクロム溶出を抑えるこ
とが可能である。また、従来のクロメート処理材は必要
に応じて設けられる上塗り塗装の耐水密着性が、6価ク
ロムの溶出に伴って、湿潤環境下において低下する傾向
にあるが、本発明の表面処理金属板では溶出が抑制され
るため、上塗り被膜の耐水密着性が悪化することはな
い。
【0031】以下実施例によって本発明をさらに詳述す
るが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することはすべ
て本願発明に含まれる。
【0032】
【実施例】実施例1 表1〜4に示す種々の原板(板厚0.8mm)にクロメ
ート処理(Cr付着量20mg/m2)を施しためっき
鋼板に、Tg及び皮膜厚を種々変化させた下層皮膜及び
上層皮膜をロールコーター法により被覆した。尚、上層
皮膜は全てクリヤー皮膜とした。この様にして得られた
二層皮膜鋼板のTg、伸び、加工性及び加工部耐食性を
下記評価方法で評価した。
【0033】(1)Tg JIS K 7121に記載の示差走査熱量計(DS
C)を用い、Tgを測定した。
【0034】(2)伸び JIS K 7113に記載の引張試験を行い、下記条
件にて引張破壊伸びを測定した。 試験片 :2号型試験片 フィルム:バーコート塗装後、乾燥した厚さ40〜50
μmのフィルム 引張速度:200mm/min
【0035】(3)加工性 80トンプレス機により円筒成形を行ったサンプルにつ
いて、摺動部の皮膜剥離の有無、及び外観変化を観察し
た。プレス条件及び加工性の評価基準は以下の通りであ
る。
【0036】(4)加工部耐食性 上記(3)の加工性試験サンプルを用い、JIS Z
2371に記載の塩水噴霧試験(試験時間:120時
間)を行い、摺動部の白錆発生率を下記評価基準で評価
した。
【0037】(5)耐疵付き性試験 試験サンプル表面に、10円硬貨を45°に傾けた状態
で荷重200gで押付け、10cm/sの速度でサンプ
ル表面を擦った後の皮膜外観変化を下記基準で評価し
た。 評価基準 ◎:異常なし ○:僅かに痕跡あり
【0038】これらの結果を表1〜4に併記する。尚、
表中、GAは合金化溶融亜鉛めっき鋼板、GIは溶融亜
鉛めっき鋼板、GFは溶融Zn−5%Al合金めっき鋼
板、EGは電気亜鉛めっき鋼板を夫々意味する。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】このうち表1及び2は、上層皮膜・下層皮
膜にポリエステル系樹脂を使用した場合における結果を
示したものである。これらの表に示すNo.1〜56
は、いずれも下層皮膜の伸び及び上層皮膜のTgが本発
明の要件を満足する実施例であり、原板の種類を種々変
えたとしても、いずれも加工性及び加工後耐食性に優れ
ていることが分かる。また、表には示していないが、耐
疵付き性試験の結果はいずれも「異常なし」であった。
【0044】これに対し、表4に記載のNo.62〜7
0は、下層皮膜の伸び及びTg,並びに上層皮膜のTg
が本発明の要件または好ましい要件を外れるため、加工
性及び/又は加工部耐食性に劣っていた。
【0045】詳細には、No.62/63は上層皮膜の
Tgが本発明の要件を下回る/超える例;No.64/
65は下層皮膜のTgが本発明の好ましい要件を下回る
/超える例;No.66は下層皮膜の伸びが本発明の好
ましい要件を下回る例;No.67/68は下層皮膜の
膜厚が本発明の好ましい要件を下回る/超える例;N
o.69/70は上層皮膜の膜厚が本発明の好ましい要
件を下回る/超える例であり、いずれも加工性及び/又
は加工部耐食性に劣ることが分かる。
【0046】更に表4に記載のNo.71は上層皮膜を
施さない例、No.72は下層皮膜を施さない例であ
り、いずれも加工性及び加工部耐食性に劣っていた。
【0047】次に表3は、各皮膜中の樹脂の種類を種々
変化させた場合における結果を示したものである。
【0048】表3に示す通り、本発明の要件を満足する
No.57〜61は、樹脂の種類を種々変化させたとし
ても、加工性及び加工部耐食性に優れていた。また、表
には示していないが、耐疵付き性試験の結果はいずれも
「異常なし」であった。
【0049】実施例2 本実施例は、上層皮膜としてクリヤー皮膜を施した場合
における耐疵付き性への影響を調べたものである。
【0050】原板としてGAを用い、実施例1と同様に
して下層皮膜(ポリエステル樹脂を使用)を形成した
後、上層皮膜として、色の異なる種々の樹脂皮膜(ポリ
エステル樹脂を使用)を被覆した。尚、めっき付着量は
45g/m2である。
【0051】この様にして得られた供試材について、実
施例1と同様にして加工性および加工部耐食性を評価す
ると共に、耐疵付き性を測定した。
【0052】これらの結果を表5に記載する。
【0053】
【表5】
【0054】表5より、クリヤー皮膜を施したNo.7
3は、クリヤー皮膜を施さないNo.74及び75に比
べ、耐疵付き性が向上することが分かる。
【0055】
【発明の効果】本発明の表面被覆金属板は以上の様に構
成されているので、めっき剥離防止に加え、加工部耐食
性にも優れた表面被覆金属板を効率よく提供することが
できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AE03 CA33 DA06 DB02 DC18 EA43 EB33 EB35 EB38 EB53 4F100 AA22A AB01A AB03A AK01B AK01C AK41B AK41C AK51B AK51C AK53C AR00C BA03 BA07 BA10A BA10B BA13 CC00B CC00C EH71A EJ69A GB48 JA05B JA05C JA20B JA20C JB02 JK08C JK14B JL01 JN01B YY00B YY00C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき金属板に複数層の皮膜が形成され
    た表面被覆金属板であって、 前記皮膜のうち、最表層皮膜はガラス転移点が50〜1
    10℃の皮膜であり、 最表層皮膜より内側には、伸びの優れた樹脂皮膜を任意
    に有することにより、加工性及び加工部耐食性が改善さ
    れたものであることを特徴とする表面被覆金属板。
  2. 【請求項2】 前記樹脂皮膜は10%以上の伸びを有す
    るものである請求項1に記載の表面被覆金属板。
  3. 【請求項3】 前記樹脂皮膜のガラス転移点は、10〜
    80℃である請求項1または2に記載の表面被覆金属
    板。
  4. 【請求項4】 前記樹脂皮膜の膜厚は0.2〜4.0μ
    mであり、最表層皮膜の膜厚は0.2〜4.0μmであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の表面被覆金属板。
  5. 【請求項5】 前記最表層皮膜をクリヤー皮膜とするこ
    とにより耐疵付き性が高められたものである請求項1〜
    4のいずれかに記載の表面被覆金属板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013022840A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp 耐端面赤錆性に優れたクリアコート鋼板

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