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JP2000328164A - 強度及び靱性に優れた耐熱アルミニウム合金並びにその製造方法 - Google Patents

強度及び靱性に優れた耐熱アルミニウム合金並びにその製造方法

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Publication number
JP2000328164A
JP2000328164A JP11140174A JP14017499A JP2000328164A JP 2000328164 A JP2000328164 A JP 2000328164A JP 11140174 A JP11140174 A JP 11140174A JP 14017499 A JP14017499 A JP 14017499A JP 2000328164 A JP2000328164 A JP 2000328164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum alloy
less
strength
toughness
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11140174A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimasa Okubo
喜正 大久保
Kazuhisa Shibue
和久 渋江
Naoki Tokizane
直樹 時実
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Light Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Priority to JP11140174A priority Critical patent/JP2000328164A/ja
Publication of JP2000328164A publication Critical patent/JP2000328164A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温時においても高強度を保持しうる強度及
び靱性に優れた耐熱アルミニウム合金並びにその製造方
法を提供する。 【解決手段】 少なくともSi:15%以上30%未満
(重量%、以下同じ)、Fe:1.0%以上5.0%未
満を含有するAl−Si−Fe系アルミニウム合金A
と、少なくともFe:5.0%以上10.0%未満を含
有するAl−Fe系アルミニウム合金Bとの混合相から
なり、該混合重量比、B/(A+B)を0.1以上0.
4未満にすることで、Al−Fe系アルミニウム合金B
がAl−Fe系金属間化合物を形成し、アルミニウム合
金Aの中に球状のAl−Fe系金属間化合物が混在し、
その結果高温時においても高強度を保持し、靱性にも優
れたものになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンロッド、ピス
トン、ブレーキディスク等に適用できる強度及び靱性に
優れた耐熱アルミニウム合金並びにその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】急冷凝固技術を利用して製造したAl−
高Si系アルミニウム合金には、高ヤング率、低線膨張
係数、高強度、耐磨耗性など、優れた特性が期待される
ことから、とくに車両用部材に好適なものとして各種の
合金が開発されている。例えば、高強度、耐磨耗性を備
えたAl−高Si−Cu−Mg系アルミニウム合金(特
許第1689710号)が本出願人により提案され、ま
た、このアルミニウム合金にFeを添加してさらに強度
特性を改善したアルミニウム合金(特許第173480
8号)も本出願人により提案されている。
【0003】すなわち、Al−高Si系アルミニウム合
金にFeを添加すると、Siと共にAl8 SiFe2
Al5 SiFe、Al4 Si2 Fe等のAl−Si−F
e系金属間化合物を構成し、これらの金属間化合物が微
細に分散することにより強度が高まり、ある種の用途に
は適用可能である。しかしながら、Al−Si−Fe系
金属間化合物は、高温強度の向上に対してはその寄与す
るところが必ずしも大きくなく、200℃付近になると
強度が不充分となり、更に温度条件に関係なく延性や靱
性が低下するという難点がある。
【0004】従って、上記本出願人の提案するアルミニ
ウム合金は、高温強度を必要とする各種車両用部品、例
えば、コンロッド、ピストン、ブレーキディスク等に適
用することが難しく、強度不足を補うために、例えば肉
厚を大きくしなければならず、小型化、軽量化の目的を
達成することができない。
【0005】Al−高Si系アルミニウム合金にFeを
添加したアルミニウム合金において、高温時においても
高い強度を得るには、高温下でもその粒子の粒径が粗大
化し難く、かつ強度の高いAl3 Fe、Al6 Fe等の
Al−Fe系金属間化合物を構成し、これらの金属間化
合物を微細に分散させる必要がある。しかし、Al−高
Si系アルミニウム合金にFeを添加した状態の溶湯を
凝固させたとき、Feを化学量論比以上に過剰に添加し
ない限り、Al−Fe−Si系金属間化合物を構成し、
Al−Fe系金属間化合物を構成することはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Al−高S
i系アルミニウム合金にFeを添加したアルミニウム合
金における上記従来の問題点を解消するためになされた
ものであり、その目的は、高温時においても高強度を保
持することができ、特に、高温強度、耐熱性を要求され
るコンロッド、ピストン、ブレーキディスクなどに適用
し得る強度及び靱性に優れた耐熱アルミニウム合金並び
にその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成できるアルミニウム合金を得るために、Al−
高Si−Fe系合金の組成、マトリックス性状と高温強
度との関係について鋭意研究を重ねた結果、Si15%
以上30%未満、Fe1.0%以上5.0%未満を含有
するAl−Si−Fe系アルミニウム合金Aの粉末に、
Fe5.0%以上10.0%未満を含有するAl−Fe
系アルミニウム合金Bの粉末を混合重量比、B/(A+
B)が0.1以上0.4未満になるように混合し、粉末
冶金法で固化させることにより、Al−Fe系金属間化
合物が形成し、この化合物が微細に分散して、高温時に
おいても強度及び靱性に優れたものになることを見い出
した。また、粉末冶金法に代えてスプレイフォーミング
法によっても同様な結果が得られることも見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明によると、少なくともS
i15%以上30%未満、Fe1.0%以上5.0%未
満を含有するAl−Si−Fe系アルミニウム合金A
と、少なくともFe5.0%以上10.0%未満を含有
するAl−Fe系アルミニウム合金Bとの混合相からな
り、該混合重量比 B/(A+B)が0.1以上0.4
未満であることを特徴とする強度及び靱性に優れた耐熱
アルミニウム合金が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】前記Al−Si−Fe系アルミニ
ウム合金A(以下単にアルミ合金Aという)は、その溶
湯からガスアトマイズ法等により急冷凝固させたもので
あり、Siを15%以上30%未満の範囲で含有し、F
eを1.0%以上5.0%未満の範囲で含有しているこ
とが重要であり、Siがこの範囲にあると硬いSi粒子
がアルミ合金A内に充分に分散し必要な耐磨耗性が得ら
れ、かつ弾性率を向上させ、線膨張係数を低下させる。
Siが15%未満では耐磨耗性が不充分となり、30%
以上になると靱性が低下することに加え、被削性、押出
成形性、鍛造性等が低下する。
【0010】また、Feが上記の範囲にあると強度及び
弾性率を高め、線膨張係数を低下させる。Feが1.0
%未満では充分な強度を得ることが出来ず、5.0%以
上になると強度に対する効果が飽和傾向となることに加
え、被削性、押出成形性、鍛造性等が低下する。なお、
アルミ合金Aは、Si、Fe以外にCu0.4%以上
5.0%未満、Mg0.2%以上2.0%未満、Mn
0.1%以上1.0%未満を含有していても良い。
【0011】Cuはアルミ合金A中に固溶及びS´相
(Al2 CuMg中間相)を構成することによって、常
温から高温までの疲労強度を高めるが、アルミ合金A中
に0.5%以上5.0%未満の範囲で含有していること
が重要である。Cu量が0.4%未満では上記疲労強度
が不充分となり、5.0%以上になると常温での靱性が
低下する。
【0012】MgはCuと同様な傾向を示し、アルミ合
金A中のMgの添加量が多くなると、常温から高温まで
の疲労強度を高めが、アルミ合金A中に0.2%以上
2.0%未満の範囲で含有していることが重要である。
Mg量が0.2%未満では疲労強度が不充分となり、
2.0%以上になると常温での靱性が低下する。Mnは
強度を高める効果があるが、0.1%に満たないとその
効果を確認できず、1.0%以上だと押出成形性、鍛造
性等が低下する。
【0013】前記Al−Fe系アルミニウム合金B(以
下単にアルミ合金Bという)は、その溶湯からガスアト
マイズ法等により急冷凝固させたものであり、Feを
5.0%以上10.0%未満の範囲で含有していること
が重要である。Feがこの範囲にあると熱的に安定なA
l−Fe系金属間化合物を構成し、この化合物がマトリ
ックス中に微細に分散して常温強度及び高温強度を高
め、弾性率も高め、更に線膨張係数を低下させる。Fe
が5.0%未満では常温及び高温強度の向上効果が少な
く、10.0%以上になると延性、靱性が低下し実用的
でなくなる。
【0014】なお、アルミ合金Bは、Zr、V、Mo、
Crの1種以上で、これらの合計が1.0%以上6.0
%未満を含有していてもよい。Zr、V、Mo、Crの
1種以上の金属元素の一部は、Al−Fe系金属間化合
物のFeの一部と置換して、Al−Fe系金属間化合物
の熱的安定性を高め、加えて他の一部がAl−Zr系、
Al−V系、Al−Mo系、Al−Cr系金属間化合物
として分散し常温強度及び高温強度を高める。特に高温
強度への寄与が大きい。Zr、V、Mo、Crの合計が
1.0%未満では常温及び高温強度の向上効果が少な
く、6.0%以上になると延性、靱性が低下し、加えて
これらの金属元素の添加はアルミ合金Bの融点を急激に
押し上げ溶解作業が困難となる。
【0015】前記アルミ合金Aは、この中にアルミ合金
Bを分布させることにより、すなわち、混合相を構成す
るアルミ合金Bの相中に、前記した高温でも粒子の粒径
が粗大化しにくく、かつ高温強度の高いAl3 Fe、A
6 Fe等のAl Fe系金属間化合物を平均粒径0.
2μm〜2.0μmで分散させることにより、単独の場
合より200℃付近の強度が高まるが、150℃付近の
強度は逆に低下する。延性、靱性は温度に係わりなく改
善される。アルミ合金Aとアルミ合金Bとの混合相にお
ける混合比、B/(A+B)は、混合重量比が0.1以
上0.4未満であることが重要である。アルミ合金Bの
混合比が0.1未満では上記高温強度の改善が不充分で
あり、0.4以上では150℃までの強度低下が大き
く、常温強度に支障を来す。
【0016】上記構成の強度及び靱性に優れた耐熱アル
ミニウム合金は、少なくともSi15%以上30%未
満、Fe1.0%以上5.0%未満を含有するAl−S
i−Fe系アルミニウム合金Aの急冷凝固粉末と、少な
くともFe5.0%以上10.0%未満を含有するAl
−Fe系アルミニウム合金Bの急冷凝固粉末とを所定の
割合で混合し、該混合粉末を脱ガス処理を行った後固化
成形することにより製造される。
【0017】まず、上記成分のAl−Si−Fe系アル
ミニウム合金Aを溶解し、その溶湯をアトマイズし、微
細になった液滴をそのまま凝固させて急冷凝固粉末を得
る。同様にして上記成分のAl−Fe系アルミニウム合
金Bについても急冷凝固粉末を得る。これらアルミ合金
A及びBの急冷凝固粉末の粒径は、高強度と高靱性とを
得るためには微細であることが望ましいから、篩により
粗大粉末を除去し、平均粒径を50μm〜150μm程
度に調整する。
【0018】次にこれらアルミ合金A及びBの急冷凝固
粉末を攪拌式混合機あるいはボールミル等の粉砕機によ
り、所定の割合、すなわち、混合重量比で B/(A+
B)が0.1以上0.4未満で混合し、これらの混合粉
末に吸着している水分やガスの脱ガス処理をする。この
脱ガス処理は、缶に混合粉末を充填し400℃〜500
℃で真空引きするか、混合粉末を冷間圧縮した予備成形
体を不活性雰囲気又は真空中で400〜500℃に加熱
することにより行う。脱ガスの効果は、高温である程よ
いが、長時間高温を保持した時アルミ合金BのAl−F
e系金属間化合物の粒径が粗大化し、強度に悪影響を及
ぼすので望ましくは、420〜460℃で15分から2
時間保持するようにするのが良い。
【0019】脱ガス後、300〜500℃で熱間押出又
はホットプレス等により混合粉末を100%緻密化させ
る。この工程も、上記Al−Fe系金属間化合物の粒径
の粗大化を抑制するため、420℃以下で行うのが望ま
しい。次いで、混合粉末を充填している缶を除去し、混
合プリフォームを得るが、必要に応じて鍛造や切削加工
を行い製品とする。
【0020】なお、上記強度及び靱性に優れた耐熱アル
ミニウム合金は、粉末冶金法以外にスプレイフォーミン
グ法によっても製造される。すなわち、少なくともSi
15%以上30%未満、Fe1.0%以上5.0%未満
を含有するAl−Si−Fe系アルミニウム合金Aの溶
湯をガスアトマイズし、微細にした合金Aの液滴を半凝
固状態で堆積して急冷凝固体にし、該急冷凝固体の堆積
面に少なくともFe5.0%以上10.0%未満を含有
するAl−Fe系アルミニウム合金Bの急冷凝固粉末を
所定量噴射して、混合プリフォームとし、該混合プリフ
ォームを塑性加工することによっても製造される。
【0021】このスプレイフォーミング法によれば、ま
ず、上記アルミ合金Aを溶解し、そのアルミ合金Aの液
相線温度の+50℃〜+150℃の範囲に保持し、ガス
アトマイズ法等によりアルミ合金Aを微細に液滴化し、
急冷させながら液滴をコレクタ上に半凝固状態で付着堆
積させてアルミ合金Aの急冷凝固体を得る。ここで、ガ
スアトマイズ法で使用するガスは、窒素あるいはアルゴ
ン等の不活性ガスであり、これにより溶湯の酸化を防い
で相対密度を100%に近い急冷凝固体を得るのであ
る。ガス量は溶湯1kg(M)あたり2〜8Nm3 (G)
の範囲(G/M比:2〜8)で調整される。
【0022】堆積させるコレクタは、堆積層を均一にす
るため、毎秒2〜5回転させながら、堆積した分だけそ
の位置を低下させて、円柱形のプリフォームを得る。こ
の際、アルミ合金Aの急冷凝固体における堆積面に、ア
ルミ合金Aの場合と同様にアルミ合金Bをガスアトマイ
ズ法等により製造した急冷凝固粉末(B)を噴射してや
ると、アルミ合金Aの急冷凝固体の堆積面に取り込まれ
て同時に堆積するから、上記の円柱形の混合プリフォー
ムを得ることが出来る。このアルミ合金Bの急冷凝固粉
末の噴射は、アルミ合金Aのアトマイズノズルの近くに
アルミ合金Bのアトマイズノズルを設けて噴射する方法
と、アルミ合金Aのアトマイズガス中に急冷凝固粉末
(B)を添加する方法とがあり、いずれも混合重量比
は、B/(A+B)が0.1以上0.4未満である。
【0023】続いて、この混合プリフォーム中にある0
〜数%の空隙を潰すためと、堆積層間の結合を強固にす
るために、製品の形状付与を兼ねた塑性加工、例えば、
熱間押出、ホットプレス、圧延又は鍛造あるいはこれら
を組み合わせた加工を行ない製品とする。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明すると共に、そ
れに基づいて効果を実証する。なお、これらの実施例
は、本発明の好ましい一実施態様を説明するためのもの
であって、これにより本発明が制限されるものではな
い。
【0025】実施例1〜4 まず、Si:17.0%、Fe:3.0%、Cu:3.
0%、Mg:1.0%を含有し、残部Alおよび不純物
からなるAl−Si−Fe系アルミニウム合金Aの溶湯
を820℃に保持し、スプレイフォーミング法に従っ
て、この溶湯(A)を窒素ガスによりアトマイズし(G
/M比3.3)、その液滴を回転コレクタ上に堆積させ
た。
【0026】この時、上記アトマイズガス中に、Fe:
8.0%、V:2.0%、Mo:1.0%、Zr:1.
0%を含有し、残部Alおよび不純物からなるAl−F
e系アルミニウム合金Bの急冷凝固粉末を、表1の実施
例1〜4に示す割合で混合し、同時に堆積させて円柱形
の混合プリフォームを得た。プリフォームの組織は、合
金Aと合金Bが融合したものではなく、図1(実施例
3)に示すように、合金A中に球状の合金Bが混在した
状態を呈している。混合プリフォームの寸法は、160
mm径、500mm長さであり、Al−Fe系アルミニ
ウム合金Bの急冷凝固粉末は窒素ガスアトマイズ法で製
造し、300μm以下に分級したものであり、平均粒径
は50μmであった。
【0027】次に、混合プリフォームの上下両端の非定
常堆積部を切断し、400mm長さのビレットとして4
00℃で直径30mmの丸棒に熱間押出しを行い、熱間
押出後480℃で0.5時間加熱、水冷後、180℃で
4.0時間時間の熱処理を行い空冷した。熱間押出後の
組織を図2(実施例3)に示す。
【0028】実施例1〜4で得られた直径30mmの熱
間押出丸棒について、常温と200℃の温度で引張試験
を行った。200℃での引張試験は、200℃で100
時間予加熱した後実施した。なお、実施例1〜4の混合
比は、直径30mmの熱間押出丸棒のSi量を測定し算
出した。
【0029】比較例1〜3 表1の実施例1〜4に示すAl−Si−Fe系アルミニ
ウム合金Aに、実施例1〜4に示すAl−Fe系アルミ
ニウム合金Bの急冷凝固粉末を、比較例1〜3に示す割
合で混合すること以外、実施例1〜4と同じ条件で直径
30mmの丸棒をそれぞれ製造し、更に同じ条件で常温
と200℃の温度での引張試験を行った。測定結果を表
1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1によれば、本発明に従う実施例1〜4
においては、常温及び200℃での強度、伸びが大きく
良好な製品が得られた。これに対して、比較例1では常
温の伸びが1%と小さく、高温強度も低い。比較例2も
比較例1と同様な傾向にあり、比較例3は常温強度が低
い。
【0032】実施例5〜13 Al−Si−Fe系アルミニウム合金A及びAl−Fe
系アルミニウム合金Bを、表2の実施例5〜13に示す
成分値にし、実施例1〜4と同じ手法により熱間押出丸
棒を製造した。その際、アルミ合金Aの溶湯量は8kg
/分、アルミ合金Bの粉末添加量は2kg/分に設定し
て、アルミ合金Bの混合比を0.2とし、スプレイは窒
素ガスでG/M比を3.5とし、アルミ合金Bの粉末は
500μm以下に分級し、窒素ガスアトマイズ粉末(平
均粒径は90μm)とした。得られた熱間押出丸棒につ
き実施例1〜4と同様な測定を行った。
【0033】比較例4〜11 Al−Si−Fe系アルミニウム合金A及びAl−Fe
系アルミニウム合金Bを、表2の比較例4〜11に示す
成分値にし、実施例5〜13と同じ手法により熱間押出
丸棒を製造し、得られた熱間押出丸棒につき実施例5〜
13と同様な測定を行った。測定結果を表3に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】表3によれば、本発明に従う実施例5〜1
3は、常温では、耐力400MPa以上、引張強さ48
0MPa 以上、伸び2.0%以上であり、200℃の高
温では、耐力230MPa 以上、引張強さ250MPa
以上、伸び8.0%以上で、良好な製品が得られた。
【0037】これに対して、比較例4はアルミ合金Bの
Fe量が低いから200℃での強度が低く、比較例5は
アルミ合金BのFe量が高いから常温の伸びが低い。比
較例6はアルミ合金BのZr+V+Mo+Cr量が低い
から200℃での強度が低く、比較例7はアルミ合金A
のSi量が高いため押出割れがひどく、熱間押出丸棒を
得ることが出来なかった。
【0038】比較例8はアルミ合金AのFe量が高いか
ら常温の伸びが低く、比較例9はアルミ合金AのCu量
が低いから常温の強度が低く、また、比較例10はアル
ミ合金AのCu量が高いから常温の伸びが低い。比較例
11はアルミ合金AのMg量が高いから常温の伸びが低
い。
【0039】実施例14 アルミ合金A及びアルミ合金Bについて、実施例3とほ
ぼ同じ混合比で、耐熱アルミニウム合金を粉末合金法に
より製造した。すなわち、アルミ合金Aの窒素ガスアト
マイズ粉末とアルミ合金Bの窒素ガスアトマイズ粉末
(共に300μm以下に分級し平均粒径が80μm)と
を、混合比7:3で混合し、直径155mmで長さ50
0mmの、材質6063系のアルミニウム合金からなる
容器に充填した。
【0040】次に、430℃で1時間容器内を真空保持
する脱ガス処理を行い、混合粉末を容器内に密封した。
これをビレットとして400℃で直径30mmの丸棒に
熱間押出し、熱間押出後480℃で0.5時間の加熱
後、水冷し、180℃で4.0時間の熱処理を行い、空
冷した。得られた丸棒について実施例1〜4と同じ測定
を行った。測定結果を表4に示す。
【0041】
【表4】
【0042】表4によれば、実施例14は、実施例3と
ほぼ同様な測定値を示し、製造方法の違いによる大きな
差は認められなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、少なくともSi15%
以上30%未満、Fe1.0%以上5.0%未満を含有
するAl−Si−Fe系アルミニウム合金Aと、少なく
ともFe5.0%以上10.0%未満を含有するAl−
Fe系アルミニウム合金Bとを、混合重量比で B/
(A+B)が0.1以上0.4未満とすることで、Al
−Fe系金属間化合物が形成され、アルミニウム合金A
の中に球状のAl−Fe系金属間化合物が分散状態で混
在するマトリックス性状が得られ、その結果高温時にお
いても高強度を保持し得るし、靱性にも優れたものにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐熱アルミニウム合金の製造中、プリ
フォームの組織を示す顕微鏡写真である。
【図2】プリフォームを熱間押出加工した後の組織を示
す顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 3/17 C22C 21/02 C22C 1/04 B22F 3/02 P 21/02 101C (72)発明者 時実 直樹 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 4K018 AA16 BC12 GA01 KA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともSi15%以上30%未満(重
    量%、以下同じ)、Fe1.0%以上5.0%未満を含
    有するAl−Si−Fe系アルミニウム合金Aと、少な
    くともFe5.0%以上10.0%未満を含有するAl
    −Fe系アルミニウム合金Bとの混合相からなり、該混
    合重量比 B/(A+B)が0.1以上0.4未満であ
    ることを特徴とする強度及び靱性に優れた耐熱アルミニ
    ウム合金。
  2. 【請求項2】請求項1記載の混合相を構成するAl−F
    e系アルミニウム合金Bの相中に、平均粒径0.2μm
    〜2.0μmのAl−Fe系金属間化合物が分散してい
    ることを特徴とする強度及び靱性に優れた耐熱アルミニ
    ウム合金。
  3. 【請求項3】前記Al−Si−Fe系アルミニウム合金
    Aは、Cu0.4%以上5.0%未満、Mg0.2%以
    上2.0%未満、Mn0.1%以上1.0%未満を含有
    することを特徴とする請求項1又は2記載の強度及び靱
    性に優れた耐熱アルミニウム合金。
  4. 【請求項4】前記Al−Fe系アルミニウム合金Bは、
    Zr、V、Mo、Crの1種以上で、これらの合計が
    1.0%以上6.0%未満を含有することを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の強度及び靱性に優れた耐熱ア
    ルミニウム合金。
  5. 【請求項5】前記Al−Si−Fe系アルミニウム合金
    A及び前記Al−Fe系アルミニウム合金Bは、急冷凝
    固合金であることを特徴とする請求項1、2、3又は4
    記載の強度及び靱性に優れた耐熱アルミニウム合金。
  6. 【請求項6】少なくともSi15%以上30%未満、F
    e1.0%以上5.0%未満を含有するAl−Si−F
    e系アルミニウム合金Aの急冷凝固粉末と、少なくとも
    Fe5.0%以上10.0%未満を含有するAl−Fe
    系アルミニウム合金Bの急冷凝固粉末とを所定の割合で
    混合し、該混合粉末を脱ガス処理を行った後固化加工し
    てなることを特徴とする強度及び靱性に優れた耐熱アル
    ミニウム合金の製造方法。
  7. 【請求項7】少なくともSi15%以上30%未満、F
    e1.0%以上5.0%未満を含有するAl−Si−F
    e系アルミニウム合金Aの溶湯をガスアトマイズし、微
    細にした合金Aの液滴を半凝固状態で堆積して急冷凝固
    体にし、該急冷凝固体面に少なくともFe5.0%以上
    10.0%未満を含有するAl−Fe系アルミニウム合
    金Bの急冷凝固粉末を所定量噴射して、混合プリフォー
    ムとし、該混合プリフォームを塑性加工してなることを
    特徴とする強度及び靱性に優れた耐熱アルミニウム合金
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107649681A (zh) * 2017-08-31 2018-02-02 北京航星机器制造有限公司 一种制备耐热铝合金的方法
CN116790949A (zh) * 2023-06-21 2023-09-22 广西大学 一种v改性的耐热铝合金材料及其制备方法
CN117300116A (zh) * 2023-10-13 2023-12-29 合肥工业大学 一种高耐热铝铁合金的制备方法
CN119177377A (zh) * 2024-11-22 2024-12-24 中铝科学技术研究院有限公司 AlSi粉末材料及其制备方法和应用

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