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JP2000301651A - 複合建築材料 - Google Patents

複合建築材料

Info

Publication number
JP2000301651A
JP2000301651A JP11308536A JP30853699A JP2000301651A JP 2000301651 A JP2000301651 A JP 2000301651A JP 11308536 A JP11308536 A JP 11308536A JP 30853699 A JP30853699 A JP 30853699A JP 2000301651 A JP2000301651 A JP 2000301651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite
weight
inorganic
resin
amorphous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11308536A
Other languages
English (en)
Inventor
Kichiya Matsuno
吉弥 松野
Tetsuji Ogawa
哲司 小川
Kenji Sato
健司 佐藤
Toshihiro Nomura
敏弘 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP11308536A priority Critical patent/JP2000301651A/ja
Publication of JP2000301651A publication Critical patent/JP2000301651A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性が優れるとともに曲げ強度および圧縮
強度にも優れ、しかもクラックが生ずることなしに釘を
打ち込むことができる建築材料を安価に提供する複合建
築材料について提案することにある。 【解決手段】 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基材
および樹脂からなる複合層が形成された複合建築材料に
おいて、前記芯材が、少なくとも2種以上の酸化物の複
合系からなる非晶質体を含むとともに、前記非晶質体中
に、繊維状物を有していることを特徴とする複合建築材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複合建築材料に
関するものであって、特には、従来のものより性能を低
下させることなく低コスト化を実現でき、環境保護にも
役立つ複合建築材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等を設置するいわゆるOA
フロアーの床材は、コンピュータの重量に耐え、地震時
にコンピュータ等が転倒した場合でもその衝撃で破損し
ないことが要求され、また、配線を床下面に配設するこ
とになるため、ケーブル火災等でも耐えられるように耐
火性に優れていることが必要とされている。このため、
例えば従来、熱可塑性樹脂製のプリプレグを石膏ボード
に貼付けした不燃性の建築材料が、特開平7−3292
36号にて提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開平7−329236号公報記載の技術では、熱可塑性
樹脂製のプリプレグと石膏ボードとを使用するため、強
度が十分でないという問題があり、しかも、釘等を打ち
つけることができず、無理に打ちつけるとクラックが発
生してしまうという問題があった。
【0004】この発明は、上記した諸問題を克服し、強
度および釘打ち性に優れた複合建築材料を提案すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨構成は、
次のとおりである。 (1) 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基材および樹脂
からなる複合層が形成された複合建築材料において、前
記芯材が、無機非晶質体を含むとともに、その無機非晶
質体中に繊維状物を有していることを特徴とする複合建
築材料。なお、芯材中の繊維状物は、特定方向に配向し
ていてもよい。特定方向への配向により、曲げ強度を向
上させることができるからである。
【0006】(2) 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基
材および樹脂からなる複合層が形成された複合建築材料
において、前記芯材が、無機非晶質体からなる無機非晶
質粉体を結合材を介して成形したものであることを特徴
とする複合建築材料。
【0007】(3) 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基
材および樹脂からなる複合層が形成された複合建築材料
において、前記芯材が、多糖類からなる有機質繊維状物
を含むことを特徴とする複合建築材料。
【0008】(4) 上記(1) から(3) までの何れかにおい
て、複合層が、樹脂の含有量が繊維基材100重量部に
対して20〜200重量部のものであることを特徴とす
る複合建築材料。
【0009】(5) 上記(1) から(3) までの何れかにおい
て、複合層の厚みが、0.1〜3.5mmであることを
特徴とする複合建築材料。
【0010】(6) 上記(1) から(3) までの何れかにおい
て、複合層の比重が、0.5〜3.9であることを特徴
とする複合建築材料。
【0011】(7) 上記(1) から(3) までの何れかにおい
て、複合層が、弾性高分子を含むものであることを特徴
とする複合建築材料。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の複合建築材料における
芯材の第1の実施形態を構成する複合硬化体の構造を、
図1に模式で示す。この複合硬化体1は、無機非晶質体
2を含むとともに、該無機非晶質体2中に、繊維状物3
が混在していることを基本とする。なお、その無機非晶
質体は、特に限定はされないが、2種以上の酸化物の系
からなる非晶質体であることが望ましい。ここでいう2
種以上の酸化物の系からなる非晶質体とは、酸化物
(1)−酸化物(2)・・・−酸化物(n)系(但しn
は自然数であり、酸化物(1)、酸化物(2)、・・・
酸化物(n)は、それぞれ異なる酸化物)の非晶質体で
ある。
【0013】かかる無機非晶質体は、正確な定義づけが
困難であるが、2種以上の酸化物を固溶あるいは水和反
応等させることにより生成する、非晶質の化合物である
と考えられる。このような無機非晶質の化合物は、蛍光
X線分析により、酸化物を構成する元素(Al、Si、
Ca、Na、Mg、P、S、K、Ti、Mn、Fe、Z
nから選ばれる少なくとも1種以上)が確認され、X線
回折による分析のチャートでは2θ:15°〜40°の
範囲でハローが見られる。このハローは、X線の強度の
緩やかな起伏であり、X線チャートでブロードな盛り上
がりとして観察される。なお、ハローは半値幅が2θ:
2°以上である。
【0014】この複合硬化体1は、まず無機非晶質体2
が強度発現物質となり、しかも、繊維状物3が無機非晶
質体2中に分散して破壊靱性値を改善するため、曲げ強
度値や耐衝撃性を向上させることができる。また、強度
に異方性がなく、均質な硬化体が得られる。さらに、非
晶質体であるため、低密度で充分な強度が得られるとい
う利点もある。
【0015】なお、上記非晶質体2が強度発現物質とな
る理由は定かではないが、結晶質の構造に比べてクラッ
クの進展が阻害されるためではないかと推定される。ま
た、結晶質中に比べて非晶質中の方が繊維状物が均一に
分散しやすいことから、破壊靱性値も向上すると考えら
れる。その結果、釘を打ち込んだり貫通孔を設けたりし
ても、クラックが生じないために、建築材料などの加工
を必要とする材料に最適なものとなる。
【0016】上記酸化物としては、金属および/または
非金属の酸化物を使用でき、Al23 、SiO2 、C
aO、Na2 O、MgO、P25 、SO3 、K2 O、
TiO2 、MnO、Fe23 およびZnOから選ばれ
ることが望ましい。そして上記酸化物の複合系として
は、Al23 −SiO2 −CaO系またはAl23
−SiO2 −CaO−酸化物(Al23 、SiO2
よびCaOを除く金属および/または非金属の酸化物の
1種以上)系からなる非晶質体、もしくはこれら非晶質
体の複合体が最適である。
【0017】まず、Al23 −SiO2 −CaO系か
らなる無機非晶質体は、Al23、SiO2 およびC
aOの各成分の全部または一部が互いに固溶あるいは水
和反応などにより生成する非晶質構造を有する化合物で
ある。すなわち、Al23とSiO2 、SiO2 とC
aO、Al23 とCaO、そしてAl23 、SiO
2 およびCaOの組合せで固溶あるいは水和反応等させ
ることにより生成する化合物のいずれかを含むと考えら
れる。このような無機非晶質の化合物は、蛍光X線分析
により、Al、Si、Caが確認され、X線回折による
分析のチャートでは2θ:15°〜40°の範囲でハロ
ーが見られる。
【0018】また、Al23 、SiO2 およびCaO
以外に少なくとも1種の酸化物を加えた系、つまりAl
23 −SiO2 −CaO−酸化物系からなる無機非晶
質体は、上記Al23 −SiO2 −CaO系での組み
合わせ以外に、Al23 と酸化物、SiO2 と酸化
物、CaOと酸化物、Al23 、SiO2 および酸化
物、SiO2 、CaOおよび酸化物、Al23 、Ca
Oおよび酸化物、そしてAl23 、SiO2 、CaO
および酸化物の組合せで固溶あるいは水和反応等させる
ことにより生成する化合物のいずれかを含むと考えられ
る。
【0019】なお、前記酸化物が2以上、つまり、Al
23 −SiO2 −CaO−酸化物(1)・・・−酸化
物(n)系(nは2以上の自然数)の無機非晶質体であ
れば、これらの酸化物、例えば酸化物(1)、酸化物
(2)・・・酸化物(n)(nは2以上の自然数で、酸
化物(n)は、nの値が異なればそれぞれ異なる酸化物
を意味し、かつAl23 、SiO2 、CaOを除いた
ものである)のそれぞれから選ばれる少なくとも2種以
上の組合せで固溶あるいは水和反応等させることにより
生成する化合物、Al23 、SiO2 、CaOから選
ばれる少なくとも2種以上の組合せで固溶あるいは水和
反応等させることにより生成する化合物、さらに酸化物
(1)、酸化物(2)・・・酸化物(n)(nは2以上
の自然数)のそれぞれから選ばれる少なくとも1種以上
と、Al23 、SiO2 、CaOから選ばれる少なく
とも1種以上との組合せで固溶あるいは水和反応等させ
ることにより生成する化合物のいずれかを含むと考えら
れる。
【0020】このような無機非晶質の化合物は、蛍光X
線分析により、Al、Si、Caに加えて、酸化物を構
成する元素(Na、Mg、P、S、K、Ti、Mn、F
e、Znから選ばれる少なくとも1種以上)が確認さ
れ、X線回折による分析のチャートでは2θ:15°〜
40°の範囲でハローが見られる。
【0021】ここで、Al23 、SiO2 およびCa
Oと組み合わせる酸化物は、1種または2種以上であ
り、Al23 、SiO2 、CaOを除く金属および/
または非金属の酸化物を使用でき、例えばNa2 O、M
gO、P25 、SO3 、K2O、TiO2 、MnO、
Fe23 およびZnOから選ぶことができる。この選
択は、複合硬化体に期待する特性を基準に行うことがで
きる。
【0022】例えば、Na2 OまたはK2 Oは、アルカ
リなどで除去できるため、めっき処理に先立って除去処
理を行えば、複合硬化体表面の被めっき面が粗くなって
めっきのアンカーとして作用させることができる。Mg
Oは、Al23 、SiO2 、CaOと固溶して強度発
現に寄与し、曲げ強度や耐衝撃性を大きく改善する。P
25 は、金属との密着性を改善する。SO3 は、殺菌
作用があり抗菌建築材料に適している。TiO2 は、白
系着色材であるとともに、光酸化触媒として作用するこ
とから、付着した有機汚染物質を強制的に酸化でき、光
を照射しただけで洗浄できるという自浄力のある建築材
料、あるいは各種フィルター、反応触媒として使用でき
るという特異な効果を有する。MnOは暗色系の着色
材、Fe23 は明色系の着色材、ZnOは白系の着色
材として有用である。なお、これらの酸化物は非晶質体
中にそれぞれ単独で存在していてもよい。
【0023】上記複合硬化体1の各成分は、それぞれA
23 、SiO2 およびCaOに換算して、以下の組
成であることが望ましい。 Al23 :複合硬化体の全重量に対して3〜51重量
% SiO2 :複合硬化体の全重量に対して6〜53重量% CaO:複合硬化体の全重量に対して8〜63重量% 但し、それらの合計が100重量%をこえない範囲とす
る。
【0024】なぜなら、Al23 の含有量が3重量%
未満あるいは51重量%をこえると、複合硬化体1ひい
てはこの発明の複合建築材料の芯材の強度が低下し、ま
た、SiO2 の含有量が6重量%未満あるいは53重量
%をこえても、複合硬化体1の強度が低下する。そして
CaOの含有量が8重量%未満あるいは63重量%をこ
えても、やはり複合硬化体1の強度が低下するからであ
る。
【0025】さらに、酸化物に換算してCaO/SiO
2 の比率を0.2〜7.9、CaO/Al23 の比率
を0.2〜12.5に調整することが、強度の大きい複
合硬化体を得るのに有利である。
【0026】また、複合硬化体1が、Al23 、Si
2 およびCaO以外の酸化物として、Na2 O、Mg
O、P25 、SO3 、K2 O、TiO2 、MnO、F
23 およびZnOのうち1種または2種以上を含有
する場合、各成分の好適含有量は次のとおりである。な
お、これら酸化物の合計量は、100重量%を越えない
ことはいうまでもない。 Na2 O :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.2重量% MgO :複合硬化体の全重量に対して0.3〜11.0重量% P25 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜7.3重量% SO3 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜3.5重量% K2 O :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.2重量% TiO2 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜8.7重量% MnO :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.5重量% Fe23 :複合硬化体の全重量に対して0.2〜17.8重量% ZnO :複合硬化体の全重量に対して0.1〜1.8重量% これら酸化物の含有量を上記範囲に限定した理由は、上
記範囲を逸脱すると複合硬化体の強度が低下するからで
ある。
【0027】非晶質構造であるか否かは、X線回折によ
り確認できる。すなわち、X線回折により2θ:15°
〜40°の領域でハローが観察されれば、非晶質構造を
有していることになる。なお、この発明では、完全に非
晶質構造となっているもの以外に、非晶質構造中にHydr
ogen Aluminium Silicate 、Kaolinite 、Zeolite 、Ge
hlenite,syn 、Anorthite 、Melitite、Gehlenite-synt
hetic 、tobermorite、xonotlite 、ettringiteや、S
iO2 、Al 23 、CaO、Na2 O、MgO、P2
5 、SO3 、K2 O、TiO2 、MnO、Fe2
3 、ZnOなどの酸化物、そしてCaCO3 (Calcite
)などの結晶体が混在していてもよい。
【0028】これら結晶体は、それ自体が強度発現物質
になるとは考えられないが、例えば硬度および密度を高
くして圧縮強度を改善したり、クラックの進展を抑制し
たりするなどの効果があると考えられる。なお、結晶体
の含有量は、複合硬化体1の全重量に対して0.1〜5
0重量%であることが望ましい。なぜなら、0.1重量
%未満では、硬度および密度を高くして圧縮強度を改善
したり、クラックの進展を抑制したりするなどの効果が
十分得られず、逆に50重量%を超えると、曲げ強度低
下を招くからである。
【0029】ちなみに、上記Al23 −SiO2 系の
結晶性化合物がHydrogen AluminiumSilicate 、Kaolini
te 、Zeolite 、Al23 −CaO系の結晶性化合物
がCalcium Aluminate 、CaO−SiO2 系の結晶性化
合物がCalcium Silicate、Al23 −SiO2 −Ca
O系の結晶性化合物がGehlenite,syn 、Anorthite であ
り、またAl23 −SiO2 −CaO−MgO系の結
晶性化合物がMelitite、Gehlenite-synthetic である。
さらに、上記結晶体としてはCaを含むものが望まし
く、Gehlenite,syn (Ca2 Al27 )、Melitite-s
ynthetic(Ca2 (Mg0.5 Al0.5 )(Si1. 5 Al
0.57 ))、Gehlenite-synthetic (Ca2 (Mg
0.25Al0.75)(Si1.25Al0.757 ))、Anorthit
e,ordered (Ca2 Al2 Si28 )、炭酸カルシウ
ム(Calcite )を含有していても良い。
【0030】また、この発明の複合建築材料では、芯材
を構成する複合硬化体1は、無機非晶質体2中に、ハロ
ゲンを有していてもよい。このハロゲンは、固溶体、水
和物の生成反応の触媒となり、また燃焼抑制物質として
作用する。ハロゲンの含有量は、0.1〜1.2重量%
が望ましい。なぜなら、0.1重量%未満では強度が低
く、1.2重量%を越えると燃焼により有害物質を発生
するからである。このハロゲンとしては、塩素、臭素、
フッ素が望ましい。
【0031】同様に、この発明の複合建築材料では、上
記無機非晶質体2中に、炭酸カルシウム(Calcite )を
有していてもよい。炭酸カルシウムそれ自体は強度発現
物質ではないが、炭酸カルシウムの周囲を無機非晶質体
が取り囲むことにより、クラックの進展を阻止するなど
の作用により強度向上に寄与すると考えられる。この炭
酸カルシウムの含有量は、複合硬化体1の全重量に対し
て48重量%以下が望ましい。その理由は、48重量%
を越えると曲げ強度が低下するからである。また、0.
1重量%以上が望ましい。0.1重量%未満では、強度
向上に寄与しないからである。
【0032】さらに、この発明の複合建築材料では、芯
材を構成する複合硬化体1中に、結合剤を有していても
良く、結合剤を有することは、強度のさらなる向上や、
耐水性、耐薬品性および耐火性の向上に有利である。こ
の結合剤は、熱硬化性樹脂および無機結合剤のいずれか
一方または両方からなることが望ましい。上記熱硬化性
樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキ
シ樹脂、ユリア樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の
樹脂が望ましい。また、上記無機結合剤としては、珪酸
ソーダ、シリカゲル及びアルミナゾルの群から選ばれる
少なくとも1種以上が望ましい。
【0033】この発明の複合建築材料において無機非晶
質体2中に混在させる繊維状物は、有機質および無機質
のいずれでもよい。有機質繊維状物としては、ビニロ
ン、ポリプロピレンおよびポリエチレンなどの化学繊維
および、多糖類からなる有機質繊維状物から選ばれる少
なくとも1種以上を使用できるが、多糖類からなる有機
質繊維状物であることが望ましい。なぜなら、多糖類に
はOH基が存在し、水素結合により、無機非晶質体を形
成していたAl23 、SiO2 またはCaOなどの各
種化合物と結合しやすいからである。この多糖類は、ア
ミノ糖、ウロン酸、デンプン、グリコーゲン、イヌリ
ン、リケニン、セルロース、キチン、キトサン、ヘミセ
ルロースおよびペクチンから選ばれる少なくとも1種以
上の化合物であることが望ましい。これら多糖類からな
る有機質繊維状物としては、パルプ、パルプかす、新聞
や雑誌などの古紙の粉砕物が有利に適合する。ちなみ
に、パルプは、セルロースの他にリグニンを10〜30
重量%程度含んでいる。一方、無機質繊維状物として
は、アルミナウイスカー、SiCウイスカー、シリカア
ルミナ系のセラミックファイバー、ガラスファイバー、
カーボンファイバー、金属ファイバーから選ばれる少な
くとも1種以上を使用できる。
【0034】なお、上記繊維状物の含有率は、2〜75
重量%であることが望ましい。その理由は、2重量%未
満では複合硬化体の強度が低下し、一方75重量%を越
えると防火性能、耐水性、寸法安定性などが低下するお
それがあるからである。さらに、繊維状物の平均長さ
は、10〜3000μmが望ましい。平均長さが短すぎ
ると絡み合いが生じず、また長すぎると空隙が生じて無
機硬化体の強度が低下しやすいからである。
【0035】以上の複合硬化体1は、産業廃棄物を乾燥
させて凝集硬化させて得たものが推奨され、とりわけ製
紙スラッジ(スカム)を乾燥させて凝集硬化させたもの
が最適である。すなわち、製紙スラッジは無機物を含む
パルプかすであるから、産業廃棄物を原料として使用す
ることになるため、低コストであり、環境問題の解決に
寄与するからである。しかも、この製紙スラッジは、そ
れ自体がバインダーとしての機能を有しているので、他
の産業廃棄物と混練することにより、所望の形状に成形
することができるという利点を持つ。
【0036】この製紙スラッジ中には、パルプの他に、
Al、Si、Ca、Na、Mg、P、S、K、Ti、M
n、FeおよびZn等の酸化物、水酸化物もしくはこれ
らの前駆体であるゾル状物、またはそれらの複合物、ハ
ロゲンおよび炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1
種、そして水が含まれるのが、一般的である。とりわ
け、上質紙の古紙は、カオリンや炭酸カルシウムなどの
カルシウム系結晶を多く含むことから、上記製紙スラッ
ジとしては、古紙を多く含むものが適している。上記製
紙スラッジ中の含水率は、20〜80重量%であること
が望ましい。かかる範囲の場合に成形しやすいからであ
る。なお、製紙スラッジを使用した硬化体に関する技術
は散見されるが、いずれも本発明とは異なる。例えば特
開昭49−86438号には、パルプかす(セルロース
成分)と石灰かす(炭酸カルシウム)を混合してホット
プレスしたものであるが、パルプかすはセルロールを意
味しており、本発明のように製紙スラッジ中の無機成分
を利用するものではなく、無機非晶質中に繊維が分散し
たものではない。このため石灰かすの粒界で破断した
り、クラックの進展を防止できず曲げ強度、圧縮強度に
劣る。また、石灰かすは、結晶質であり、本発明のよう
な非晶質体ではない。特開平5−270872号、特開
平6−293546号、特開平7−47537号および
特開平7−69701号は、セメントと無機補強繊維と
の複合技術であって、本発明のような無機非晶質体中に
繊維状物質を分散させたものとは異なる。特開平10−
15923号は、パルプスラッジと結晶質である石膏を
混合する技術であって、本発明のような無機非晶質体中
に繊維状物質を分散させたものとは異なる。特開昭51
−30088号は、パルプ廃棄物の焼成灰と軽量無機材
料を成形する技術であるが、焼成条件等が記載されてお
らず、非晶質の焼成灰を得ることできない。特開昭49
−2880号は、パルプ廃棄物中の繊維のみに着目した
技術であり、本発明のような無機非晶質体中に繊維が分
散したものではない。特開昭53−81388号は、パ
ルプかす中の繊維(繊維20%、土砂0.01%)と木
屑を混ぜて成形したもので、本発明のような無機非晶質
体中に繊維が分散したものではない。特開平8−246
400号は、製紙スラッジではなく古紙パルプそのもの
(セルロースのみ)を使用する技術である。特開昭48
−44349号は、有機質と無機質を含むパルプ廃棄物
と高分子エマルジョンなどを混合した技術であるが、無
機質とは、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化鉄をい
い、実質的に各1種類の結晶質の金属酸化物単体を指し
ており、本発明のような2種以上の金属酸化物が結合し
て複雑な非晶質系を構成するものとは異なる。特開昭4
9−99524号は、セラミック化(多結晶体)した基
材であって、本発明のような非晶質系とは異なる。
【0037】また、この発明の複合建築材料における芯
材の第2の実施形態を構成する複合硬化体1は、先の第
1の実施形態における無機非晶質体2と同様、特に限定
されるものではないが、少なくとも2種以上の酸化物の
系からなる無機非晶質体を有する無機非晶質粉体を、先
の第1の実施形態における結合材と同様の結合材を介し
て成形したものでも良い。一般に無機非晶質体は、結晶
体に比べて強度、靱性が高く、かかる無機非晶質体を有
する粉体を結合材で固めることにより、圧縮強度および
曲げ強度に優れた複合硬化体ひいては芯材を得ることが
できる。また非晶質体は結晶体と比べて密度が小さいた
め、結合材で固めることにより、軽い芯材を得ることが
できる。
【0038】なお、上記無機非晶質粉体は、その平均粒
子径が1〜100μmであることが望ましい。平均粒子
径が大き過ぎても小さ過ぎても、十分な強度および靱性
を持つ複合硬化体1が得られないからである。上記無機
非晶質粉体は、製紙スラッジ(スカム)を焼成したもの
であることが最適である。すなわち、製紙スラッジは無
機物を含むパルプかすであるから、産業廃棄物を原料と
して使用することになるため、低コストであり、環境問
題の解決に寄与するからである。
【0039】製紙スラッジを焼成した無機非晶質粉体
は、製紙スラッジを300〜1500℃で加熱処理する
ことによって得られる。かくして得られる無機粉体は、
非晶質であり、強度および靱性に優れ、かつ密度も小さ
いため、複合硬化体に分散させることにより軽量化を実
現できる。また、製紙スラッジを300℃以上800℃
未満で焼成した場合および、300〜1500℃で加熱
処理後に急冷した場合によって得られる無機粉体は、確
実に非晶質体を含むため有利である。
【0040】製紙スラッジ中には、パルプの他に、A
l、Si、Ca、Na、Mg、P、S、K、Ti、M
n、FeおよびZn等の酸化物、水酸化物もしくはこれ
らの前駆体であるゾル状物、またはそれらの複合物、さ
らにはハロゲンおよび炭酸カルシウムから選ばれる少な
くとも1種、そして水が含まれるのが、一般的である。
【0041】なお、製紙スラッジ中の含水率は、上述し
たとおりの20〜80重量%であることが望ましい。な
ぜなら、含水率が20重量%未満では、硬くなりすぎて
成形が難しくなり、一方80重量%をこえると、スラリ
ー状になって成形が難しくなるからである。
【0042】さらに、この発明の複合建築材料における
芯材の第3の実施形態を構成する複合硬化体1は、図2
に示すように、多糖類からなる有機質繊維状物3を含む
ものであり、具体的には、多糖類からなる有機質繊維状
物3と無機粉体4とから構成される複合硬化体や、多糖
類からなる有機質繊維状物3が無機非晶質体中に混在し
てなる複合硬化体である。無機粉体の表面、無機非晶質
体中、多糖類にはOH基が存在しているため、その無機
粉体と有機質繊維状物、無機非晶質体と有機質繊維状
物、あるいは有機質繊維状物同士が互いに水素結合を形
成し、無機粉体等と有機質繊維状物とが複雑に絡み合っ
て一体化するからである。このため、セメント化したり
鉄板のような補強板を使用したりしなくても強度を確保
でき、加工性、生産性に優れた芯材となる。
【0043】なお、上記無機非晶質体としては、前述の
ものを使用できる。また、上記無機粉体4としては、無
機産業廃棄物の粉体を使用することが望ましく、例えば
上述した製紙スラッジ(スカム)を焼成したものを使用
できる。また上記無機粉体4としては、磨きガラスの研
磨屑、珪砂の粉砕屑等を使用することもできる。
【0044】上記無機粉体中には、シリカ、アルミナ、
酸化鉄、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カリ
ウム、酸化ナトリウム、五酸化リンから選ばれる少なく
とも1種以上の無機物が含まれていることが望ましい。
これらは化学的に安定で耐候性に優れ、建築材料として
望ましい特性をそなえるからである。また、上記無機粉
体4は、その平均粒子径が1〜100μmであることが
望ましい。平均粒子径が大き過ぎても小さ過ぎても、十
分な強度および靱性を持つ複合硬化体1が得られないか
らである。
【0045】上記無機粉体の含有量は、芯材とする複合
硬化体1に対して10〜90重量%であることが望まし
い。多過ぎると脆くなり、逆に少な過ぎると強度が低下
し、いずれにしても強度が不足するからである。
【0046】上記多糖類は、先の第1実施形態における
と同様、アミノ糖、ウロン酸、デンプン、グリコーゲ
ン、イヌリン、リケニン、セルロース、キチン、キトサ
ン、ヘミセルロースおよびペクチンから選ばれる少なく
とも1種以上の化合物であることが望ましい。これらの
化合物からなる有機質繊維状物は、OH基を有している
ため、無機粉体等と水素結合を形成しやすく、また、繊
維状のものを得やすいからである。かかる多糖類からな
る有機質繊維状物としては、針葉樹や広葉樹の粉砕物で
あるチップ、パルプまたはパルプかすが望ましい。
【0047】また、上記多糖類からなる有機質繊維状物
は、芯材とする複合硬化体1に対して10〜90重量%
であることが望ましい。多過ぎると強度が低下し、逆に
少な過ぎると脆くなり、いずれにしても強度が不足する
からである。そして、上記多糖類からなる有機質繊維状
物の平均長さは、10〜1000μmであることが望ま
しい。平均長さが短過ぎると絡み合いが生じず、また長
過ぎると無機粉体や無機非晶質体を均一に混合できず、
いずれにしても充分な強度が得られないからである。
【0048】上記有機質繊維状物としては、産業廃棄物
が望ましい。低コストであり、環境問題の解決にも寄与
するからである。かかる産業廃棄物としては、製紙スラ
ッジ(スカム)の未焼成物が望ましい。この製紙スラッ
ジの未焼成物は、それ自体がバインダーとしての機能を
有しているため、無機粉体と混練することにより、所望
の形状に成形することができる。また、製紙スラッジの
未焼成物は、乾燥硬化させることにより、前述のような
無機非晶質体とすることができる。なお、この製紙スラ
ッジの未焼成物中の有機質繊維状物の含有量は、全固形
分量に対して5〜85重量%の範囲で調製することがで
きる。
【0049】さらに、上記第3の実施形態を構成する複
合硬化体1は、無機粉体、無機非晶質体、多糖類からな
る有機質繊維状物の他に、結合材を有していても良い。
結合材によって、耐水性や破壊靱性値を向上させること
ができるからである。この結合材は、先の第1の実施形
態における結合材と同様のものが望ましく、その結合材
の含有量は、3〜20重量%であることが望ましい。な
お、図2に示す例では、無機非晶質体2が結合材として
機能している。
【0050】この発明の複合建築材料は、図3に示すよ
うに、芯材5の少なくとも片面、図示例では両面に、樹
脂6aおよび繊維基材6bからなる複合層である補強層
6が形成された複合建築材料において、該芯材5に、上
述した第1〜第3の実施形態の何れかの複合硬化体1を
適用してなることを特徴とする。すなわち、芯材5を上
記何れかの複合硬化体1とすることによって、この複合
建築材料に引っ張り力が加わった場合でも、芯材5自体
が曲げ強度に優れているため容易に破壊が起きない構成
となっている。また、表面に局所的に圧力が加わっても
凹みや窪みが生じることもない。
【0051】しかも芯材5の表面に複合層である補強層
6を設けていることにより、応力集中部分の破断を抑制
して曲げ強度値をさらに高くすることができ、圧縮強度
もさらに向上させることができる。
【0052】さらに、この発明の複合建築材料は、その
使用に当たり、補強層6の上に、塗装や、化粧板、化粧
単板などによる化粧層を設けても良く、そのようにすれ
ば、耐衝撃性が向上して、凹みなどのキズが生じにくく
なり、化粧面がキズにより歪んで意匠性を低下させると
いったことも生じない。
【0053】複合層である補強層6を構成する樹脂6a
には、熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。すなわ
ち、熱硬化性樹脂は熱可塑性樹脂と異なって、耐火性に
優れ、高温下でも軟化しないため、補強層としての機能
が失われないからである。なお、芯材5に有機質繊維状
物が含まれている場合には、補強層6を構成する熱硬化
性樹脂と、その芯材5を構成する有機質繊維状物とが化
学的に結合するため、石膏ボードのような無機質基板の
表面に複合層を設ける場合と比べて、複合層と芯材との
間の密着性が優れている。
【0054】上記樹脂6aに使用する熱硬化性樹脂とし
ては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂、尿素樹脂などが適する。そして、補強
層6における熱硬化性樹脂の含有量は、繊維基材100
重量部に対して20重量部〜200重量部の範囲とする
ことが望ましい。この範囲とすれば、充分な剛性、耐衝
撃性等が得られ、かつ高い耐火性を維持できるからであ
る。なお、その熱硬化性樹脂の含有量は、繊維基材10
0重量部に対して40重量部〜120重量部の範囲とす
ればより好ましい。含有量が多いと補強層6が重くな
り、少ないと補強効果も小さくなるからである。
【0055】一方、補強層6を構成する繊維基材6bに
は、無機質繊維を用いることが望ましい。無機質繊維
は、補強層6の強度を向上させ、かつ熱膨張率を小さく
することができるからである。この無機質繊維には、ガ
ラス繊維、ロックウール、セラミックファイバー、ガラ
ス繊維チョップドストランドマット、ガラス繊維ロービ
ングクロス、ガラス繊維コンティニュアスストランドマ
ット、ガラス繊維ペーパーのうち一種以上を用いること
が、低価格でかつ耐熱性並びに強度に優れる点で好まし
い。
【0056】上記繊維基材6bは、非連続の繊維をマッ
ト状に成形したもの、または連続した長繊維を3〜7c
mに切断してマット状にしたもの(いわゆるチョップド
ストランドマット)、あるいは水で分散させてシート状
にすきあげたもの、連続した長繊維を渦巻き状に積層し
マット状にしたもの、さらには連続した長繊維を織りあ
げたものでも良い。
【0057】さらに、補強層6の厚さは、0.1mm〜
3.5mmとすることが望ましい。この範囲に設定する
と、充分な剛性、耐衝撃性等が得られ、かつ高い加工性
を維持できるからである。なお、補強層6には、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの難燃化剤、な
らびにシリカゾル、アルミナゾル、水ガラスなど一般に
使用される無機質の結合剤を添加してもよい。
【0058】また、上記補強層6は、弾性高分子を含む
ことが望ましい。弾性高分子を含んでいれば、釘を打ち
つけても釘を起点としたクラックが発生せず、またその
弾性高分子が釘表面との摩擦力を確保して釘の保持力を
向上させることができるからである。かかる補強層6を
構成するための樹脂としては、熱硬化性樹脂および弾性
高分子からなる釘耐力付与のための樹脂組成物が望まし
い。すなわち、未硬化の熱硬化性樹脂液中に弾性高分子
のエマルジョンが分散したものである。このような樹脂
が硬化することにより、熱硬化性樹脂マトリックスの
「海」の中に弾性高分子の「島」が分散した構成になっ
て、樹脂の強度を確保するとともに靱性を付与すること
ができるのである。
【0059】上記弾性高分子は、ゴム系ラテックス、ア
クリル系ラテックス、アクリレート系ラテックス、また
はウレタン系ラテックスであることが望ましい。これら
は未硬化の熱硬化性樹脂液中に液状で分散させることが
でき、熱硬化性樹脂、弾性高分子とも液状であるため、
繊維基材に含浸させやすいからである。上記ゴム系ラテ
ックスとしては、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)
や、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)が適してい
る。
【0060】そして上記熱硬化性樹脂と弾性高分子の固
形分との重量比は、95/5〜65/35であることが
望ましい。その理由は、熱硬化性樹脂量が多過ぎると靱
性が低下して、クラックが発生しやすくなるとともに釘
の保持力が低下し、逆に弾性高分子が多過ぎると樹脂強
度が低下して、釘の保持力が低下してしまうからであ
る。釘の保持力を充分なものにするには、熱硬化性樹脂
と弾性高分子の固形分との重量比を95/5〜65/3
5とするのが最適である。
【0061】次に、この発明の複合建築材料の製造方法
について説明する。まず、芯材5は、以下のようにして
製造する。 第1の製法 先の第1の実施形態に対応するものであり、芯材5とす
る複合硬化体1を、未焼成の製紙スラッジ(スカム)を
凝集硬化させることにより製造する。この凝集硬化は、
繊維基材と樹脂とからなる補強層6の形成と同時でも良
い。上記製紙スラッジとしては、印刷・情報用紙、クラ
フト紙、チタン紙、ティッシュペーパー、ちり紙、トイ
レットペーパー、生理用品、タオル用紙、工業用雑種
紙、家庭用雑種紙を抄造した際に排出される製紙スラッ
ジを使用することが望ましい。市販の製紙スラッジとし
ては、丸東窯材社が取り扱う「サイクロン灰」、「生ス
ラッジ」などを使用できる。
【0062】第2の製法 先の第2の実施形態に対応するものであり、上記製紙ス
ラッジを、300℃以上800℃以下で焼成するか、ま
たは300〜1500℃で焼成した後に急冷することに
より、非晶質構造を持つ無機非晶質粉体を得る。そし
て、この無機非晶質粉体を、結合材で固めることによ
り、シート状に成形する。これに使用する結合材は、熱
硬化性樹脂または/および無機結合材からなることが望
ましい。上記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂から選ばれる
少なくとも1種以上の樹脂が望ましい。また、上記無機
結合剤としては、珪酸ソーダ、シリカゲル及びアルミナ
ゾルの群から選ばれる少なくとも1種以上が望ましい。
さらに上記結合材として、未焼成の製紙スラッジを使用
することもできる。このように無機非晶質粉体を結合材
で固めて、芯材5とする複合硬化体1を形成する場合に
は、その形成を補強層6の形成と同時に行っても良い。
【0063】第3の製法 先の第3の実施形態に対応するものであり、無機粉体
と、多糖類からなる有機質繊維状物とを、乾式または湿
式混合する。この混合に際しては、必要に応じて上述し
た結合材を加えても良い。なお、多糖類からなる有機質
繊維状物として製紙スラッジの未焼成物を使用すると、
それ自体がバインダーとして作用し、また含水性である
ため湿式混合しやすいという利点がある。この混合物
を、従来公知の脱水プレス法、円網抄造法、長網抄造
法、押出し成形法などの方法によりシート状に成形した
後に乾燥させたり、コンベヤで搬送しながらロールで押
さえて、シート状成形体とし、そのシート状成形体を加
熱して乾燥させながら圧締し、芯材5に成形する。加熱
温度は80〜160℃とし、圧力は1〜20kgf/c
2 とするのが適当である。圧締によって繊維状物がそ
の圧締方向に対し直角方向に配向する。圧力をかけるこ
とにより水分を除去できるので、水を取り込んで結晶化
が進行しすぎるのを防止でき、適度に非晶質体を形成す
ることができる。また、配向によって曲げ強度を高くす
ることができる。
【0064】次に、複合建築材料は、例えば以下のよう
にして製造する。まず、芯材5の製法で説明したよう
に、第1の製法で製紙スラッジをシート状に成形し、第
2の製法で無機非晶質粉体を結合材で固めてシート状に
成形し、または第3の製法で混合物をシート状に形成す
ることで、シート状成形体を得る。その一方、繊維基材
に樹脂を含浸させたものを、25〜70℃で加熱処理
し、乾燥させて、補強シートとする。そしてそれらシー
ト状成形体と補強シートとを、積層し、加熱しながら圧
締することで、芯材5と補強層6とからなる複合建築材
料に成形する。この加熱温度は、80〜200℃、圧力
は、1〜20kgf/cm2 程度が適当である。ここ
で、圧締とは、圧力をかけたまま保持することをいう。
【0065】なお、上記製法に代えて、無機質繊維のマ
ットに樹脂組成物を含浸させ、乾燥させた後、加熱プレ
スし、熱硬化性樹脂を硬化せしめて成形して補強層6と
し、この補強層6を接着剤にて、予め硬化させておいた
芯材5に貼付する方法を用いてもよい。
【0066】また、ガラス繊維、ロックウールまたはセ
ラミックファイバーの繊維表面にフェノール樹脂などの
熱硬化性樹脂を別工程でコーティングしておき、これら
の繊維からなる繊維基材をシート状成形体上に積層して
加熱プレスする方法も採用できる。この繊維表面に熱硬
化性樹脂を別工程でコーティングしておく方法では、含
浸した樹脂との密着性が向上し、また繊維同士を接着し
やすく、さらに樹脂の含浸率を改善できるため有利であ
る。このようなコーティングの方法としては、前記繊維
基材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させ乾燥せしめる方
法、あるいはガラス繊維、ロックウールまたはセラミッ
クファイバーの原料溶融物をノズルから流出させて、ブ
ローイング法や遠心法により繊維化し、この繊維化と同
時にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の溶液を吹きつ
けて集綿する方法がある。
【0067】上記繊維基材の構成材料として、ガラス繊
維、ロックウールまたはセラミックファイバーを使用す
る場合は、シランカップリング剤をコーティングしてお
くとよい。このようにして得られた複合建築材料は、そ
の表面、裏面に塗装を施したり、化粧板、化粧単板を接
着剤等で貼りつけたりすることができる。塗装は、各種
顔料、インクなどを印刷、吹きつけすることにより行
う。また、化粧板には、フェノール樹脂含浸コア層、メ
ラミン樹脂含浸パターン層、メラミン樹脂含浸オーバー
レイ層からなる3層構造の化粧板や、メラミン樹脂含浸
バッカー層、フェノール樹脂含浸コア層、メラミン樹脂
含浸パターン層、メラミン樹脂含浸オーバーレイ層から
なる4層構造の化粧板を使用できる。特に、コア層とし
てフェノール樹脂含浸コア層を持つ化粧板の場合は、表
面強度が著しく高くなるため、床材などへの応用が可能
である。そして、化粧単板としては、スギ、ヒノキ等の
高級木材を使用できる。
【0068】
【実施例】以下、実施例に則して説明する。 (実施例1)未焼成の製紙スラッジ(丸東窯材社が取り
扱う「生スラッジ」:固形分34重量%,水分66重量
%)1512gを用意した。次いで、この製紙スラッジ
を、コンベアで搬送しながら、3kgf/cm2 の圧力
を加えつつ100℃で加熱して乾燥させることで、厚さ
10mmの板状の複合硬化体とした。
【0069】かくして得られた複合硬化体を、蛍光X線
分析装置(Rigaku製 RIX2100 )を用いて分析したとこ
ろ、酸化物に換算して、下記の組成であることが判っ
た。なお、パルプについては、1100℃で焼成して重量減
少量から測定した。 記 パルプ: 51.4 重量%, SO3 : 0.5 重量% SiO2 : 24.2 重量%, P25 :0.2 重量% Al23 :14.0 重量%, Cl: 0.2 重量% CaO: 8.0 重量%, ZnO: 0.1 重量% MgO: 1.4 重量%, その他: 微量 TiO2 : 1.0 重量%,
【0070】その一方、市販のフェノール樹脂溶液80
重量%と、弾性高分子であるラテックス20重量%のエ
マルジョン溶液(SBRラテックス固形分49重量%)
とを常温で混合して、液状の釘耐力付与のための樹脂組
成物を得た。なお、SBRラテックスには、日本ゼオン
株式会社製のNipol LX-436を使用した。次いで、シート
状ガラス繊維に、硬化剤を添加した上記樹脂組成物を含
浸(含浸量は固形分換算で45%)させた後、80℃の
温度にて20分間乾燥させて、補強シートを得た。
【0071】さらに、上記フェノール樹脂溶液を、上記
複合硬化体の表面と裏面とに塗布して、80℃の温度で
20分間乾燥させた。最後に、上記補強シートを上記複
合硬化体の表面と裏面とに重ね合わせ、その積層体を1
10℃の温度にて、圧力7kgf/cm2 で20分間プ
レスし、表裏両面で厚さ1mmの補強層6と、厚さ10
mmの芯材5とからなる複合建築材料を得た。
【0072】(実施例2)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う「生スラッジ」:固形分34重量%,
水分66重量%)1512重量部を用意した。次いで、
この製紙スラッジを攪拌しながら80℃で乾燥させ、得
られた乾燥体を、780℃で5時間焼成した後に直ちに
室温にさらして急冷した。そしてその焼成物をボールミ
ルで解砕して248重量部の無機非晶質粉体を得た。
【0073】上記得られた無機非晶質粉体を、蛍光X線
分析装置(Rigaku製 RIX2100 )を用いて分析したとこ
ろ、酸化物に換算して、下記の組成であることが判っ
た。 記 SiO2 : 34.1 重量%, TiO2 : 1.0 重量% CaO: 21.3 重量%, SO3 : 0.5 重量% Al23 :20.7 重量%, Cl: 0.2 重量% Fe23 :12.4 重量%, ZnO: 0.1 重量% MgO: 5.9 重量%, その他: 微量 P25 : 2.8 重量%,
【0074】次いで、上述した未焼成の製紙スラッジ1
512重量部と焼成物(無機非晶質粉体)248重量部
とを混練し、この得られた混練物を、コンベヤで搬送し
ながら、3kgf/cm2 の圧力を加えつつ100℃で
加熱して乾燥させることで、厚さ10mmの板状の複合
硬化体とした。上記得られた複合硬化体について、X線
回折により結晶構造を確認した。そのX線回折のチャー
トを図4に示す。なお、このX線回折は、Rigaku製 Min
iFlexを使用し、Cuをターゲットとした。2θ:22
°を中心に緩やかな起伏(ハロー)が観察されるととも
に結晶構造を示すピークも観察され、非晶質構造中に結
晶構造が混在していることが判る。また、ピークから
は、Gehlenite,syn 、Melilite-synthetic、Gehlenite-
synthetic 、Anorthite,ordered 、CaCO3 (Calcit
e )、Kaolinite 、SiO2 が同定された。
【0075】その一方、市販のフェノール樹脂溶液80
重量%と、弾性高分子であるラテックス20重量%のエ
マルジョン溶液(SBRラテックス固形分49重量%)
とを常温で混合して、液状の釘耐力付与のための樹脂組
成物を得た。なお、SBRラテックスには、日本ゼオン
株式会社製のNipol LX-436を使用した。次いで、シート
状ガラス繊維に、硬化剤を添加した上記樹脂組成物を含
浸(含浸量は固形分換算で45%)させた後、80℃の
温度にて20分間乾燥させて、補強シートを得た。
【0076】最後に、上記補強シートを上記複合硬化体
の表面と裏面とに重ね合わせ、その積層体を110℃の
温度にて、圧力7kgf/cm2 で20分間プレスし、
表裏両面で厚さ1mmの補強層6と、厚さ10mmの芯
材5とからなる複合建築材料を得た。
【0077】(実施例3)実施例1と基本的に同様であ
るが、未焼成の製紙スラッジ1800重量部と、その製
紙スラッジの焼成物248重量部と、水5500重量部
とを混練し、この得られたスラリーを脱水プレス法に
て、50kgf/cm2 (4.9MPa)の圧力で加圧
して、厚さ15mmのシート状成形体とし、このシート
状成形体を100℃で加熱して乾燥させて、板状の複合
硬化体とした。
【0078】(実施例4)実施例2と基本的に同様であ
るが、未焼成の製紙スラッジ1600重量部と、その製
紙スラッジの焼成物(無機非晶質と無機結晶質とを含
む)248重量部と、水5000重量部とを混練してス
ラリーを調整し、この得られたスラリーを脱水プレス法
にて、75kgf/cm2 (7.35MPa)の圧力で
加圧して成形した後、100℃で加熱して乾燥させるこ
とにより、厚さ20mmの複合硬化体とした。
【0079】(比較例1)上記実施例1,2と同様の補
強層を芯材の両面に設けたものであるが、芯材として複
合硬化体の代わりに厚さ12mmの石膏ボードを使用し
た。
【0080】以上の実施例および比較例で得られた複合
建築材料について曲げ強度、圧縮強度、加工性および釘
打ち性について試験を行った。その結果を表1に示す。
なお、試験方法は、曲げ強度がJIS A6901に規
定された方法に、また圧縮強度がJIS A 5416
に規定された方法に、それぞれ準じたものとした。ま
た、釘打ち性は、直径4mm、長さ50mmの釘を打ち
つけて、クラックの発生の有無を調べた。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の複合建
築材料によれば、生産性が優れるとともに曲げ強度およ
び圧縮強度にも優れ、しかもクラックが生ずることなし
に釘を打ち込むことができる建築材料を安価に提供する
ことができる。
【0083】なお、この発明は上記実施例の構成に限定
されるものでなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で当
業者が適宜変更し得る範囲を含むものであり、例えば、
この発明の複合建築材料の芯材は、上記複合硬化体以外
の材料をさらに含有していても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の複合建築材料の芯材を構成する複
合硬化体の一例の断面模式図である。
【図2】 この発明の複合建築材料の芯材を構成する複
合硬化体の他の例の断面模式図である。
【図3】 この発明の複合建築材料の断面模式図であ
る。
【図4】 実施例2の複合硬化体のX線回折のチャート
である。
【符号の説明】
1 複合硬化体 2 非晶質体 3 繊維状物 4 無機粉体 5 芯材 6 補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 3/00 C08L 3/00 5/00 5/00 97/02 97/02 101/00 101/00 D21J 1/00 D21J 1/00 E04B 1/94 E04B 1/94 U (72)発明者 佐藤 健司 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビデ ン株式会社大垣北工場内 (72)発明者 野村 敏弘 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビデ ン株式会社大垣北工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基材
    および樹脂からなる複合層が形成された複合建築材料に
    おいて、 前記芯材が、無機非晶質体を含むとともに、その無機非
    晶質体中に繊維状物を有していることを特徴とする複合
    建築材料。
  2. 【請求項2】 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基材
    および樹脂からなる複合層が形成された複合建築材料に
    おいて、 前記芯材が、無機非晶質体からなる無機非晶質粉体を結
    合材を介して成形したものであることを特徴とする複合
    建築材料。
  3. 【請求項3】 芯材の少なくとも一方の面に、繊維基材
    および樹脂からなる複合層が形成された複合建築材料に
    おいて、 前記芯材が、多糖類からなる有機質繊維状物を含むこと
    を特徴とする複合建築材料。
  4. 【請求項4】 前記複合層は、前記樹脂の含有量が、前
    記繊維基材100重量部に対して20〜200重量部の
    ものであることを特徴とする、請求項1から3までの何
    れか記載の複合建築材料。
  5. 【請求項5】 前記複合層の厚みは、0.1〜3.5m
    mであることを特徴とする、請求項1から3までの何れ
    か記載の複合建築材料。
  6. 【請求項6】 前記複合層の比重は、0.5〜3.9で
    あることを特徴とする、請求項1から3までの何れか記
    載の複合建築材料。
  7. 【請求項7】 前記複合層は、弾性高分子を含むもので
    あることを特徴とする、請求項1から3までの何れか記
    載の複合建築材料。
JP11308536A 1998-12-11 1999-10-29 複合建築材料 Pending JP2000301651A (ja)

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