JP2000220640A - モータ及びターボ分子ポンプ - Google Patents
モータ及びターボ分子ポンプInfo
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 セラミック気体軸受を使用するモータにおい
て、高回転数化等の理由によりセラミック気体軸受のク
リアランスを狭く設定した場合でも、高速回転時の熱に
対してセラミック気体軸受のクリアランスを確保し、大
気圧から高真空を得る。 【解決手段】 モータ10の回転体25はその外周部分
が内筒28によって形成され、内筒の外周面上には動圧
溝が形成されている。回転体の外周側には外筒29が配
置されている。回転軸13のラジアル方向の負荷を支持
する空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30は、内筒
と外筒とから構成される。ターボ分子ポンプに使用され
るモータでは、排気速度や使用回転数等からクリアラン
スが例えば3〜6μmに定められる。内筒のセラミック
材質は炭化珪素で、外筒のセラミック材質はアルミナか
らなり、内筒のセラミック材質の方が外筒のセラミック
材質より熱膨張率が小さくなっている。
て、高回転数化等の理由によりセラミック気体軸受のク
リアランスを狭く設定した場合でも、高速回転時の熱に
対してセラミック気体軸受のクリアランスを確保し、大
気圧から高真空を得る。 【解決手段】 モータ10の回転体25はその外周部分
が内筒28によって形成され、内筒の外周面上には動圧
溝が形成されている。回転体の外周側には外筒29が配
置されている。回転軸13のラジアル方向の負荷を支持
する空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30は、内筒
と外筒とから構成される。ターボ分子ポンプに使用され
るモータでは、排気速度や使用回転数等からクリアラン
スが例えば3〜6μmに定められる。内筒のセラミック
材質は炭化珪素で、外筒のセラミック材質はアルミナか
らなり、内筒のセラミック材質の方が外筒のセラミック
材質より熱膨張率が小さくなっている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミック気体軸受
を使用するモータ及びターボ分子ポンプに関するもので
ある。
を使用するモータ及びターボ分子ポンプに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、スパッタリング装置、CVD装
置、エッチング装置等の半導体関連装置および電子顕微
鏡、表面分析装置、環境試験装置などにおいて、超高真
空状態を得るためにターボ分子ポンプが使用されてい
る。ターボ分子ポンプは、動翼を有する回転軸を回転さ
せて分子流をつくることにより気体を排気して超高真空
を発生させるものである。超高真空を得るためにはモー
タの回転軸を高速回転させることが必要であり、高速回
転を円滑にするにはモータに高速回転に適した軸受を採
用する必要がある。
置、エッチング装置等の半導体関連装置および電子顕微
鏡、表面分析装置、環境試験装置などにおいて、超高真
空状態を得るためにターボ分子ポンプが使用されてい
る。ターボ分子ポンプは、動翼を有する回転軸を回転さ
せて分子流をつくることにより気体を排気して超高真空
を発生させるものである。超高真空を得るためにはモー
タの回転軸を高速回転させることが必要であり、高速回
転を円滑にするにはモータに高速回転に適した軸受を採
用する必要がある。
【0003】従来、回転軸の軸受には、一般にボールベ
アリングが使用されていた。ところが、ターボ分子ポン
プのように超高真空を作り出すポンプでは、ベアリング
に注入された潤滑油が高い真空度のために気化してしま
い、超高真空を得られないばかりか、気化した潤滑油が
真空室に流入して汚染を引き起こすという問題が生じ
る。 このため、潤滑油を使用しなくて済むように、空気
軸受や磁気軸受等の非接触式の軸受を使用するターボ分
子ポンプが提案されている(実開昭63−14894号
公報、特開平2−16389号公報等)。従来のターボ
分子ポンプは、大気から引くことができず、補助ポンプ
を必要とする。気体軸受でモータを構成することによ
り、大気から高真空を得るターボ分子ポンプができる。
アリングが使用されていた。ところが、ターボ分子ポン
プのように超高真空を作り出すポンプでは、ベアリング
に注入された潤滑油が高い真空度のために気化してしま
い、超高真空を得られないばかりか、気化した潤滑油が
真空室に流入して汚染を引き起こすという問題が生じ
る。 このため、潤滑油を使用しなくて済むように、空気
軸受や磁気軸受等の非接触式の軸受を使用するターボ分
子ポンプが提案されている(実開昭63−14894号
公報、特開平2−16389号公報等)。従来のターボ
分子ポンプは、大気から引くことができず、補助ポンプ
を必要とする。気体軸受でモータを構成することによ
り、大気から高真空を得るターボ分子ポンプができる。
【0004】例えば回転軸のラジアル方向の負荷を支持
する軸受の構造として、モータの回転体(回転子)の外
周面に圧力気体膜を形成するようにした空気軸受で構成
する。空気軸受を例えば動圧空気軸受とする場合、回転
体の回りに圧力気体膜を形成するための所定のクリアラ
ンスを開けて筒体を配置し、回転体の外周面上に動圧溝
を形成する。つまり、空気軸受は、クリアランスを開け
て外側に固定配置された外筒(軸受固定体)と、表面に
動圧溝が形成されて回転体と一体回転する内筒(軸受回
転体)とが対で構成される。回転体が圧力気体膜によっ
て浮上し始めるまでの間は内筒と外筒が摺動する。この
ため、空気軸受の材質としてアルミナやジルコニアなど
の比較的摩耗に強いセラミックが使用されていた。
する軸受の構造として、モータの回転体(回転子)の外
周面に圧力気体膜を形成するようにした空気軸受で構成
する。空気軸受を例えば動圧空気軸受とする場合、回転
体の回りに圧力気体膜を形成するための所定のクリアラ
ンスを開けて筒体を配置し、回転体の外周面上に動圧溝
を形成する。つまり、空気軸受は、クリアランスを開け
て外側に固定配置された外筒(軸受固定体)と、表面に
動圧溝が形成されて回転体と一体回転する内筒(軸受回
転体)とが対で構成される。回転体が圧力気体膜によっ
て浮上し始めるまでの間は内筒と外筒が摺動する。この
ため、空気軸受の材質としてアルミナやジルコニアなど
の比較的摩耗に強いセラミックが使用されていた。
【0005】ターボ分子ポンプを設計する場合、必要な
排気速度が決まると、翼の段数や回転数などの設計値が
決まる。例えば小型のターボ分子ポンプでは5万〜7万
rpmでの高速回転が必要になるため、この回転数から
空気軸受のクリアランスは約5μm以下に設定する必要
があった。
排気速度が決まると、翼の段数や回転数などの設計値が
決まる。例えば小型のターボ分子ポンプでは5万〜7万
rpmでの高速回転が必要になるため、この回転数から
空気軸受のクリアランスは約5μm以下に設定する必要
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ターボ分子ポンプで
は、動翼と静翼との相対回転によって空気が排気されて
超高真空状態が作られる。モータが高速回転すると、空
気の粘性摩擦によって空気軸受は高温になる。この際、
動圧気体軸受の外筒は外周面から熱が比較的逃げ易い状
態にあるのに対し、空中に浮上する回転体は熱の逃げ場
がないので、動圧気体軸受を構成する内筒と外筒との間
に温度差が生じる。従来の内筒や外筒はアルミナやジル
コニアから構成され、その熱膨張率が7〜8×10-6/
℃と比較的大きかったため、この温度差によって生じた
内筒と外筒の熱膨張差からクリアランスの値が大きく変
化し、場合によって内筒が外筒に接触し、その摺動摩擦
によって高速回転が得られなくなることがあった。
は、動翼と静翼との相対回転によって空気が排気されて
超高真空状態が作られる。モータが高速回転すると、空
気の粘性摩擦によって空気軸受は高温になる。この際、
動圧気体軸受の外筒は外周面から熱が比較的逃げ易い状
態にあるのに対し、空中に浮上する回転体は熱の逃げ場
がないので、動圧気体軸受を構成する内筒と外筒との間
に温度差が生じる。従来の内筒や外筒はアルミナやジル
コニアから構成され、その熱膨張率が7〜8×10-6/
℃と比較的大きかったため、この温度差によって生じた
内筒と外筒の熱膨張差からクリアランスの値が大きく変
化し、場合によって内筒が外筒に接触し、その摺動摩擦
によって高速回転が得られなくなることがあった。
【0007】また、動圧気体軸受で発生した熱を取り除
くため、空冷ファンで動圧気体軸受を冷却する試みをす
る場合、外筒が強制空冷されるために内筒と外筒の温度
差が一層大きくなり易く、内筒と外筒のクリアランスを
一層保ちにくくする。特にクリアランスは設計からある
程度決まる値なので、その値を大きく変更する対策をと
ることもできず、近年のさらなるターボ分子ポンプの小
型化と高回転数化の要望に対してクリアランスを小さく
する必要に迫られ、動圧気体軸受で発生する熱がクリア
ランスにもたらす影響が無視できなくなってきている。
くため、空冷ファンで動圧気体軸受を冷却する試みをす
る場合、外筒が強制空冷されるために内筒と外筒の温度
差が一層大きくなり易く、内筒と外筒のクリアランスを
一層保ちにくくする。特にクリアランスは設計からある
程度決まる値なので、その値を大きく変更する対策をと
ることもできず、近年のさらなるターボ分子ポンプの小
型化と高回転数化の要望に対してクリアランスを小さく
する必要に迫られ、動圧気体軸受で発生する熱がクリア
ランスにもたらす影響が無視できなくなってきている。
【0008】本発明は上記課題を解決するためなされた
ものであり、その目的は、セラミック気体軸受を使用す
るモータにおいて、高回転数化等の理由によりセラミッ
ク気体軸受のクリアランスを狭く設定した場合でも、高
速回転時の熱に対してもセラミック気体軸受のクリアラ
ンスを確保できるモータ及びターボ分子ポンプを提供す
ることにある。
ものであり、その目的は、セラミック気体軸受を使用す
るモータにおいて、高回転数化等の理由によりセラミッ
ク気体軸受のクリアランスを狭く設定した場合でも、高
速回転時の熱に対してもセラミック気体軸受のクリアラ
ンスを確保できるモータ及びターボ分子ポンプを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、回転軸を回転させるた
めの回転体と、前記回転体の外周側に配置された電機子
と、前記回転体のラジアル方向の負荷を支持するセラミ
ック気体軸受と、前記回転体のスラスト方向の負荷を支
持する非接触式軸受とを備え、前記セラミック気体軸受
は、前記回転体の外周面を形成する軸受回転体と、前記
軸受回転体の外周側にクリアランスを設けて配置された
軸受固定体とから構成され、前記軸受回転体のセラミッ
ク材質が、前記軸受固定体のセラミック材質より熱膨張
率が小さいことをその要旨とする。
に、請求項1に記載の発明では、回転軸を回転させるた
めの回転体と、前記回転体の外周側に配置された電機子
と、前記回転体のラジアル方向の負荷を支持するセラミ
ック気体軸受と、前記回転体のスラスト方向の負荷を支
持する非接触式軸受とを備え、前記セラミック気体軸受
は、前記回転体の外周面を形成する軸受回転体と、前記
軸受回転体の外周側にクリアランスを設けて配置された
軸受固定体とから構成され、前記軸受回転体のセラミッ
ク材質が、前記軸受固定体のセラミック材質より熱膨張
率が小さいことをその要旨とする。
【0010】請求項2に記載の発明では、回転軸を回転
させるための回転体と、前記回転体の外周側に配置され
た電機子と、前記回転体のラジアル方向の負荷を支持す
るセラミック気体軸受と、前記回転体のスラスト方向の
負荷を支持する非接触式軸受とを備え、前記セラミック
気体軸受は、前記回転体の外周面を形成する軸受回転体
と、前記軸受回転体の外周側にクリアランスを設けて配
置された軸受固定体とから構成され、少なくとも軸受回
転体を熱膨張率5×10-6/℃以下の低熱膨張セラミッ
ク材質で構成した。
させるための回転体と、前記回転体の外周側に配置され
た電機子と、前記回転体のラジアル方向の負荷を支持す
るセラミック気体軸受と、前記回転体のスラスト方向の
負荷を支持する非接触式軸受とを備え、前記セラミック
気体軸受は、前記回転体の外周面を形成する軸受回転体
と、前記軸受回転体の外周側にクリアランスを設けて配
置された軸受固定体とから構成され、少なくとも軸受回
転体を熱膨張率5×10-6/℃以下の低熱膨張セラミッ
ク材質で構成した。
【0011】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記軸受回転体のセラミック材質の
熱膨張率が5×10-6/℃以下である。請求項4に記載
の発明では、請求項3に記載の発明において、前記軸受
固定体のセラミック材質が酸化物である。
載の発明において、前記軸受回転体のセラミック材質の
熱膨張率が5×10-6/℃以下である。請求項4に記載
の発明では、請求項3に記載の発明において、前記軸受
固定体のセラミック材質が酸化物である。
【0012】請求項5に記載の発明において、請求項2
〜請求項4のいずれか一項の発明において、前記軸受回
転体のセラミック材質が炭化物又は窒化物である。請求
項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか
一項において、前記セラミック気体軸受の前記軸受固定
体の外周面を強制空冷するために、モータケーシングに
空冷用孔を形成した。
〜請求項4のいずれか一項の発明において、前記軸受回
転体のセラミック材質が炭化物又は窒化物である。請求
項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか
一項において、前記セラミック気体軸受の前記軸受固定
体の外周面を強制空冷するために、モータケーシングに
空冷用孔を形成した。
【0013】請求項7に記載の発明では、ターボ分子ポ
ンプには、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の
前記モータと、該モータの前記回転軸に設けられる動翼
と、該動翼の回転によって分子流を作るために必要な静
翼とが備えられている。
ンプには、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の
前記モータと、該モータの前記回転軸に設けられる動翼
と、該動翼の回転によって分子流を作るために必要な静
翼とが備えられている。
【0014】請求項8に記載の発明では、請求項7の発
明において、前記セラミック気体軸受の前記軸受固定体
の外周面を強制空冷するための空冷手段を備えた。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、回転体が電機
子によって回転することで回転軸が回転する。このと
き、回転体のラジアル方向の負荷がセラミック気体軸受
によって支持され、回転体のスラスト方向の負荷が非接
触式軸受によって支持される。高速回転時は、セラミッ
ク気体軸受を構成する軸受回転体と軸受固定体は回転摩
擦熱のために高温となる。軸受回転体は非接触状態に閉
じ込められているため、熱の逃げ場がなく高温になる。
一方、軸受固定体はその外周面側から熱が逃げるので、
軸受回転体と軸受固定体との間に温度差が生じる。ここ
で、高温側の軸受回転体のセラミック材質が、低温側の
軸受固定体のセラミック材質より熱膨張率が小さい材質
であるため、このような温度差が生じても両者間のクリ
アランスが確保され易い。
明において、前記セラミック気体軸受の前記軸受固定体
の外周面を強制空冷するための空冷手段を備えた。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、回転体が電機
子によって回転することで回転軸が回転する。このと
き、回転体のラジアル方向の負荷がセラミック気体軸受
によって支持され、回転体のスラスト方向の負荷が非接
触式軸受によって支持される。高速回転時は、セラミッ
ク気体軸受を構成する軸受回転体と軸受固定体は回転摩
擦熱のために高温となる。軸受回転体は非接触状態に閉
じ込められているため、熱の逃げ場がなく高温になる。
一方、軸受固定体はその外周面側から熱が逃げるので、
軸受回転体と軸受固定体との間に温度差が生じる。ここ
で、高温側の軸受回転体のセラミック材質が、低温側の
軸受固定体のセラミック材質より熱膨張率が小さい材質
であるため、このような温度差が生じても両者間のクリ
アランスが確保され易い。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、回転体が
電機子によって回転することで回転軸が回転する。この
とき、回転体のラジアル方向の負荷がセラミック気体軸
受によって支持され、回転体のスラスト方向の負荷が非
接触式軸受によって支持される。高速回転時は、セラミ
ック気体軸受を構成する軸受回転体と軸受固定体は回転
摩擦熱のために高温となる。軸受回転体は非接触状態に
閉じ込められているため、熱の逃げ場がなく高温にな
る。一方、軸受固定体はその外周面側から熱が逃げるの
で、軸受回転体と軸受固定体との間に温度差が生じる。
ここで、少なくとも高温側の軸受回転体が熱膨張率5×
10-6/℃以下の低熱膨張セラミック材質であるため、
このような温度差が生じても両者間のクリアランスが確
保され易い。
電機子によって回転することで回転軸が回転する。この
とき、回転体のラジアル方向の負荷がセラミック気体軸
受によって支持され、回転体のスラスト方向の負荷が非
接触式軸受によって支持される。高速回転時は、セラミ
ック気体軸受を構成する軸受回転体と軸受固定体は回転
摩擦熱のために高温となる。軸受回転体は非接触状態に
閉じ込められているため、熱の逃げ場がなく高温にな
る。一方、軸受固定体はその外周面側から熱が逃げるの
で、軸受回転体と軸受固定体との間に温度差が生じる。
ここで、少なくとも高温側の軸受回転体が熱膨張率5×
10-6/℃以下の低熱膨張セラミック材質であるため、
このような温度差が生じても両者間のクリアランスが確
保され易い。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
の発明の作用に加え、軸受回転体のセラミック材質の熱
膨張率が5×10-6/℃以下であることから、両者間の
クリアランスが確保され易い。
の発明の作用に加え、軸受回転体のセラミック材質の熱
膨張率が5×10-6/℃以下であることから、両者間の
クリアランスが確保され易い。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
の発明の作用に加え、軸受固定体のセラミック材質が酸
化物であることから、軸受固定体を軸受回転体より大き
な熱膨張率に設定し易く、しかも軸受固定体の製造・加
工がし易く比較的安価で済む。
の発明の作用に加え、軸受固定体のセラミック材質が酸
化物であることから、軸受固定体を軸受回転体より大き
な熱膨張率に設定し易く、しかも軸受固定体の製造・加
工がし易く比較的安価で済む。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
〜請求項4のいずれか一項の発明と同様の作用に加え、
軸受回転体のセラミック材質が炭化物又は窒化物である
ことから、酸化物に比べ一般に熱伝導率がよく放熱効果
が高いうえ、高い耐摩耗性が得られ易い。
〜請求項4のいずれか一項の発明と同様の作用に加え、
軸受回転体のセラミック材質が炭化物又は窒化物である
ことから、酸化物に比べ一般に熱伝導率がよく放熱効果
が高いうえ、高い耐摩耗性が得られ易い。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5のいずれか一項の発明の作用に加え、モータ
ケーシングに形成された空冷用孔によって、セラミック
気体軸受の軸受固定体の外周面が強制空冷される。セラ
ミック気体軸受の高温化を小さく抑えられる。
〜請求項5のいずれか一項の発明の作用に加え、モータ
ケーシングに形成された空冷用孔によって、セラミック
気体軸受の軸受固定体の外周面が強制空冷される。セラ
ミック気体軸受の高温化を小さく抑えられる。
【0020】請求項7に記載の発明によれば、ターボ分
子ポンプには、動翼を回転させるのに請求項1〜請求項
6のいずれか一項に記載のモータが使用されるので、動
翼の高速回転による高真空度の達成が可能となる。
子ポンプには、動翼を回転させるのに請求項1〜請求項
6のいずれか一項に記載のモータが使用されるので、動
翼の高速回転による高真空度の達成が可能となる。
【0021】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
の発明の作用に加え、セラミック気体軸受の軸受固定体
の外周面を空冷手段によって強制空冷するため、動翼の
高速回転が可能となる。
の発明の作用に加え、セラミック気体軸受の軸受固定体
の外周面を空冷手段によって強制空冷するため、動翼の
高速回転が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
を具体化した第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説
明する。
を具体化した第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説
明する。
【0023】図1はターボ分子ポンプを示す。ターボ分
子ポンプ1のハウジング2は、アッパハウジング3と、
ロアハウジング4と、両ハウジング3,4間に挟持され
た環状の支持ブロック5とによって構成される。両ハウ
ジング3,4は支持ブロック5を挟持する状態で複数本
のボルト6によって接合されている。
子ポンプ1のハウジング2は、アッパハウジング3と、
ロアハウジング4と、両ハウジング3,4間に挟持され
た環状の支持ブロック5とによって構成される。両ハウ
ジング3,4は支持ブロック5を挟持する状態で複数本
のボルト6によって接合されている。
【0024】アッパハウジング3の先端部には、真空室
(図示せず)から排気する空気の引込口となる吸気口3
aが形成されている。アッパハウジング3の内周面には
複数の静翼7が支持部材8を用いて内方へ延出する状態
に取付けられている。また、支持ブロック5の下面には
環状の支持ブロック9が固定されている。
(図示せず)から排気する空気の引込口となる吸気口3
aが形成されている。アッパハウジング3の内周面には
複数の静翼7が支持部材8を用いて内方へ延出する状態
に取付けられている。また、支持ブロック5の下面には
環状の支持ブロック9が固定されている。
【0025】ブラシレスモータ(以下、単にモータとい
う)10は、各支持ブロック5,9の内周面側にゴム製
のシール部材(オーリング)11,12を介して嵌め込
み固定されている。モータ10は回転軸13の突出端部
が吸気口3a側に位置する状態で配置されている。ロー
タ14は、回転軸13の先端部にナット15を締結する
ことにより取付けられている。ロータ14は略有底円筒
状で、その外周面から延出する複数の動翼16が各静翼
7の間隙に入り込んだ状態で配置されている。
う)10は、各支持ブロック5,9の内周面側にゴム製
のシール部材(オーリング)11,12を介して嵌め込
み固定されている。モータ10は回転軸13の突出端部
が吸気口3a側に位置する状態で配置されている。ロー
タ14は、回転軸13の先端部にナット15を締結する
ことにより取付けられている。ロータ14は略有底円筒
状で、その外周面から延出する複数の動翼16が各静翼
7の間隙に入り込んだ状態で配置されている。
【0026】ロータ14は、モータケーシング17に対
してその外周面と極く僅かなクリアランスを隔した状態
で相対回転するようになっている。支持ブロック5を境
界としてその上面側の空間が空気引込室18となってお
り、支持ブロック5の下面側の空間が排気室19となっ
ている。モータケーシング17の上部外周面にはロータ
14の内周面と相対する部位に螺旋溝17aが形成され
ている。また、モータケーシング17には排気室19に
突出する下部部分に空冷用孔としての多数本のスリット
孔17bが形成されている。
してその外周面と極く僅かなクリアランスを隔した状態
で相対回転するようになっている。支持ブロック5を境
界としてその上面側の空間が空気引込室18となってお
り、支持ブロック5の下面側の空間が排気室19となっ
ている。モータケーシング17の上部外周面にはロータ
14の内周面と相対する部位に螺旋溝17aが形成され
ている。また、モータケーシング17には排気室19に
突出する下部部分に空冷用孔としての多数本のスリット
孔17bが形成されている。
【0027】モータ10が駆動されてロータ14が回転
することにより、動翼16と静翼7との間に吸気口3a
の空気を引込む吸引力が生じるようになっている。引込
まれた空気はロータ14とモータケーシング17との間
にある螺旋溝17aを通って回転軸13の回りの隙間か
らモータケーシング17の内部に引き込まれ、モータケ
ーシング17の下部に形成された複数のスリット孔17
bから排気室19に排気される。排気室19に排気され
た空気は、ロアハウジング4に形成された排気口4aか
ら外部へ排気されるようになっている。ここで、螺旋溝
17aは一種のガスシールとして機能し、螺旋溝17a
を通過する過程で圧力差が生じることで、吸引口3aの
真空度を高める一躍を担っている。
することにより、動翼16と静翼7との間に吸気口3a
の空気を引込む吸引力が生じるようになっている。引込
まれた空気はロータ14とモータケーシング17との間
にある螺旋溝17aを通って回転軸13の回りの隙間か
らモータケーシング17の内部に引き込まれ、モータケ
ーシング17の下部に形成された複数のスリット孔17
bから排気室19に排気される。排気室19に排気され
た空気は、ロアハウジング4に形成された排気口4aか
ら外部へ排気されるようになっている。ここで、螺旋溝
17aは一種のガスシールとして機能し、螺旋溝17a
を通過する過程で圧力差が生じることで、吸引口3aの
真空度を高める一躍を担っている。
【0028】ロアハウジング4の側部には空冷手段とし
ての空冷用ファンユニット20が取付けられている。空
冷用ファンユニット20はモータ21および空冷用ファ
ン22を備え、空冷用ファン22の回転によってモータ
10の下部に形成されたスリット孔17bを指向して送
風がなされるようになっている。
ての空冷用ファンユニット20が取付けられている。空
冷用ファンユニット20はモータ21および空冷用ファ
ン22を備え、空冷用ファン22の回転によってモータ
10の下部に形成されたスリット孔17bを指向して送
風がなされるようになっている。
【0029】次にブラシレスモータ10の構造を説明す
る。図1,図2に示すように、モータケーシング17の
両端部は円環状の閉塞部材23,24によって塞がれて
いる。回転軸13は、閉塞部材23,24の軸心部分に
形成された挿通孔23a,24aに挿通された状態で回
転可能に支持されている。
る。図1,図2に示すように、モータケーシング17の
両端部は円環状の閉塞部材23,24によって塞がれて
いる。回転軸13は、閉塞部材23,24の軸心部分に
形成された挿通孔23a,24aに挿通された状態で回
転可能に支持されている。
【0030】図2に示すように、回転軸13には回転体
25が一体回転可能に設けられている。回転体25に
は、界磁マグネット26が内蔵されている。界磁マグネ
ット26は4個の永久磁石片から構成されており、各永
久磁石片は回転軸13の周囲に互いに隣接する磁極が異
極となるように周方向に配列されている。界磁マグネッ
ト26を軸線方向両側から挟んで保持している一対のブ
ッシュ27,27には内筒28が外嵌された状態で固定
されている。なお、ブッシュ27は回転体25のバラン
ス調整の機能を有する。
25が一体回転可能に設けられている。回転体25に
は、界磁マグネット26が内蔵されている。界磁マグネ
ット26は4個の永久磁石片から構成されており、各永
久磁石片は回転軸13の周囲に互いに隣接する磁極が異
極となるように周方向に配列されている。界磁マグネッ
ト26を軸線方向両側から挟んで保持している一対のブ
ッシュ27,27には内筒28が外嵌された状態で固定
されている。なお、ブッシュ27は回転体25のバラン
ス調整の機能を有する。
【0031】内筒28を内部に収容配置する外筒29
は、モータ10と同一軸心となるようにモータケーシン
グ17側に固定されている。内筒28と外筒29とによ
ってセラミック気体軸受としての空気軸受(セラミック
動圧気体軸受)30が構成される。外筒29の外周面上
には電機子としての三つの電機子コイル31が周方向に
等間隔に配置されている。各電機子コイル31の周方向
の機械角はほぼ90°〜120°の範囲に設定されてい
る。また、モータケーシング17の内周面には電機子コ
イル31の外側に位置するように円筒状のヨーク32が
設けられている。なお、軸受回転体は内筒28によって
構成され、軸受固定体は外筒29によって構成される。
は、モータ10と同一軸心となるようにモータケーシン
グ17側に固定されている。内筒28と外筒29とによ
ってセラミック気体軸受としての空気軸受(セラミック
動圧気体軸受)30が構成される。外筒29の外周面上
には電機子としての三つの電機子コイル31が周方向に
等間隔に配置されている。各電機子コイル31の周方向
の機械角はほぼ90°〜120°の範囲に設定されてい
る。また、モータケーシング17の内周面には電機子コ
イル31の外側に位置するように円筒状のヨーク32が
設けられている。なお、軸受回転体は内筒28によって
構成され、軸受固定体は外筒29によって構成される。
【0032】外筒29の外周面上には各電機子コイル3
1と対応する位置に三つの磁気センサ(ホール素子)3
3が設けられている。三つの電機子コイル31および各
磁気センサ33は、閉塞部材24に挿着された複数本の
コネクタピン34(但し、図2では1本のみ図示)のそ
れぞれに接続されている。コネクタピン34は、外部の
制御回路(図示せず)と電気的に接続されている。そし
て、磁気センサ33が界磁マグネット26を構成する永
久磁石片の磁極を検出して得られる回転数検出信号が、
各電機子コイル31を流れる電流の制御にフィードバッ
クされて回転軸13が定速制御される。
1と対応する位置に三つの磁気センサ(ホール素子)3
3が設けられている。三つの電機子コイル31および各
磁気センサ33は、閉塞部材24に挿着された複数本の
コネクタピン34(但し、図2では1本のみ図示)のそ
れぞれに接続されている。コネクタピン34は、外部の
制御回路(図示せず)と電気的に接続されている。そし
て、磁気センサ33が界磁マグネット26を構成する永
久磁石片の磁極を検出して得られる回転数検出信号が、
各電機子コイル31を流れる電流の制御にフィードバッ
クされて回転軸13が定速制御される。
【0033】回転体25の軸方向前後両端部付近には、
非接触式軸受としての一対の磁気軸受37,38が設け
られている。一対の磁気軸受37,38により回転軸1
3のスラスト方向の負荷が支持される。一対の磁気軸受
37,38は、それぞれ回転体25の両端部に固定され
た永久磁石39,40と、閉塞部材23,24に固定さ
れた永久磁石41,42とからなる。磁気軸受37を構
成する一組の永久磁石39,41と、磁気軸受38を構
成する一組の永久磁石40,42は、対をなすもの同士
の対向面が互いに同極となるように配置され、両者間に
反発力が作用するようになっている。永久磁石39〜4
2の材質は、ネオジウム系磁石またはサマリウム系磁石
である。
非接触式軸受としての一対の磁気軸受37,38が設け
られている。一対の磁気軸受37,38により回転軸1
3のスラスト方向の負荷が支持される。一対の磁気軸受
37,38は、それぞれ回転体25の両端部に固定され
た永久磁石39,40と、閉塞部材23,24に固定さ
れた永久磁石41,42とからなる。磁気軸受37を構
成する一組の永久磁石39,41と、磁気軸受38を構
成する一組の永久磁石40,42は、対をなすもの同士
の対向面が互いに同極となるように配置され、両者間に
反発力が作用するようになっている。永久磁石39〜4
2の材質は、ネオジウム系磁石またはサマリウム系磁石
である。
【0034】一方、空気軸受30を構成する内筒28と
外筒29は、ともにセラミック焼結材料からなる。内筒
28と外筒29は両者の軸心が一致するように配置さ
れ、両者の間には所定の軸受クリアランスC1が設定さ
れている。初期の軸受クリアランスC1はターボ分子ポ
ンプ1の排気速度や回転数などの設計値から決まり、回
転数5万〜7万rpmで使用される本実施形態では例え
ばC1=3〜6μmに設定されている。
外筒29は、ともにセラミック焼結材料からなる。内筒
28と外筒29は両者の軸心が一致するように配置さ
れ、両者の間には所定の軸受クリアランスC1が設定さ
れている。初期の軸受クリアランスC1はターボ分子ポ
ンプ1の排気速度や回転数などの設計値から決まり、回
転数5万〜7万rpmで使用される本実施形態では例え
ばC1=3〜6μmに設定されている。
【0035】内筒28の材質には炭化珪素を使用し、外
筒28の材質にはアルミナを使用している。炭化珪素の
熱膨張率は3〜4×10-6/℃であり、アルミナの熱膨
張率は7〜8×10-6/℃である。つまり、内筒28の
セラミック材質よりも外筒29のセラミック材質を熱膨
張率の大きなものとしている。この実施形態では、内筒
28のセラミック材質として熱膨張率の比較的小さな
(5×10-6/℃以下)低熱膨張セラミック材質を使用
している。
筒28の材質にはアルミナを使用している。炭化珪素の
熱膨張率は3〜4×10-6/℃であり、アルミナの熱膨
張率は7〜8×10-6/℃である。つまり、内筒28の
セラミック材質よりも外筒29のセラミック材質を熱膨
張率の大きなものとしている。この実施形態では、内筒
28のセラミック材質として熱膨張率の比較的小さな
(5×10-6/℃以下)低熱膨張セラミック材質を使用
している。
【0036】図3に示すように、内筒28の外周面上に
は2つの空気軸受帯43と、1つのガスシール帯44と
が形成されている。空気軸受帯43には複数のヘリング
ボーン状の動圧溝45が周方向に等間隔に複数形成され
ている。また、ガスシール帯44は、2つの空気軸受帯
43のロータ14側に隣接し、その表面上にはスパイラ
ル状のガスシール溝46が形成されている。また、内筒
28の外周面上には、2つの空気軸受帯43およびガス
シール帯44の境界部位に2つの円周溝47が形成され
ている。なお、本例では、各溝45〜47の溝深さを個
別に適合させている。動圧溝45はガスシール溝46よ
りも溝深さが浅く、円周溝47の溝深さが一番深くなっ
ている。
は2つの空気軸受帯43と、1つのガスシール帯44と
が形成されている。空気軸受帯43には複数のヘリング
ボーン状の動圧溝45が周方向に等間隔に複数形成され
ている。また、ガスシール帯44は、2つの空気軸受帯
43のロータ14側に隣接し、その表面上にはスパイラ
ル状のガスシール溝46が形成されている。また、内筒
28の外周面上には、2つの空気軸受帯43およびガス
シール帯44の境界部位に2つの円周溝47が形成され
ている。なお、本例では、各溝45〜47の溝深さを個
別に適合させている。動圧溝45はガスシール溝46よ
りも溝深さが浅く、円周溝47の溝深さが一番深くなっ
ている。
【0037】図2,図3に示すように、外筒29には各
円周溝47と対向する位置に給気孔48が形成されてい
る。モータ10が駆動される際は、各給気孔48を通し
て外筒29の内周面と内筒28の外周面とのクリアラン
スに動圧溝45により空気が導入される。そして、回転
体25が所定方向に回転する回転時には動圧溝45の作
用により内筒28と外筒29とのクリアランスへの空気
の導入が促進されて圧力気体膜が形成され、回転軸13
のラジアル方向の負荷が支持される。なお、外筒28の
内周面は、接触摺動性に優れた周面となるように研磨加
工されている。
円周溝47と対向する位置に給気孔48が形成されてい
る。モータ10が駆動される際は、各給気孔48を通し
て外筒29の内周面と内筒28の外周面とのクリアラン
スに動圧溝45により空気が導入される。そして、回転
体25が所定方向に回転する回転時には動圧溝45の作
用により内筒28と外筒29とのクリアランスへの空気
の導入が促進されて圧力気体膜が形成され、回転軸13
のラジアル方向の負荷が支持される。なお、外筒28の
内周面は、接触摺動性に優れた周面となるように研磨加
工されている。
【0038】次に、このように構成された装置の動作に
ついて説明する。モータ10の駆動が開始されてロータ
14が回転すると、動翼16と静翼7との相対回転によ
って吸気口3aから空気が引込まれる。引き込まれた空
気はモータケーシング17とロータ14のとの隙間にあ
る螺旋溝17aを通り抜け、さらにガスシール溝46を
通ってクリアランスに至る。クリアランスに至った空気
は給気孔48を通って室36へ抜け出る。そして、室3
6からスリット孔17bを通ってモータケーシング17
の外部に排気され、さらに排気口4aからハウジング2
の外部へ排気される。この際、螺旋溝17aとガスシー
ル溝46を空気が通り抜けるときに生じる差圧によって
減圧効果が高められるので、これらの箇所での減圧効果
が加わることによって吸気口3aでは高い真空度が得ら
れる。
ついて説明する。モータ10の駆動が開始されてロータ
14が回転すると、動翼16と静翼7との相対回転によ
って吸気口3aから空気が引込まれる。引き込まれた空
気はモータケーシング17とロータ14のとの隙間にあ
る螺旋溝17aを通り抜け、さらにガスシール溝46を
通ってクリアランスに至る。クリアランスに至った空気
は給気孔48を通って室36へ抜け出る。そして、室3
6からスリット孔17bを通ってモータケーシング17
の外部に排気され、さらに排気口4aからハウジング2
の外部へ排気される。この際、螺旋溝17aとガスシー
ル溝46を空気が通り抜けるときに生じる差圧によって
減圧効果が高められるので、これらの箇所での減圧効果
が加わることによって吸気口3aでは高い真空度が得ら
れる。
【0039】モータ10が駆動されると、動圧溝45の
作用により、各給気孔48から導入された空気によって
空気軸受帯3の中央箇所に高圧の空気溜まりが形成さ
れ、これが圧力気体膜となる。この圧力気体膜によっ
て、回転数が5,000 rpmを超えたあたりから、回転体
25が外筒29の内周面に対して浮上する。回転軸13
のラジアル方向の負荷は、内筒28と外筒29の間のク
リアランスに圧力気体膜を作る空気軸受30によって支
持される。
作用により、各給気孔48から導入された空気によって
空気軸受帯3の中央箇所に高圧の空気溜まりが形成さ
れ、これが圧力気体膜となる。この圧力気体膜によっ
て、回転数が5,000 rpmを超えたあたりから、回転体
25が外筒29の内周面に対して浮上する。回転軸13
のラジアル方向の負荷は、内筒28と外筒29の間のク
リアランスに圧力気体膜を作る空気軸受30によって支
持される。
【0040】モータ10が定常高速回転してある程度の
時間が経過すると、空気の粘性摩擦によって内筒28と
外筒29は発熱する。このとき空冷用ファンユニット2
0からの送風がスリット孔17bを介して外筒29の外
周面に直接当たって外筒29が強制空冷される。外筒2
9は強制空冷されることもあって熱はその外周面から逃
げることになる。一方、内筒28は空気膜に覆われて浮
上しておりその熱の逃げ場がほとんどない。よって、使
用範囲では、内筒28と外筒29の間に例えば80〜1
00℃程度の温度差が生じることになる。
時間が経過すると、空気の粘性摩擦によって内筒28と
外筒29は発熱する。このとき空冷用ファンユニット2
0からの送風がスリット孔17bを介して外筒29の外
周面に直接当たって外筒29が強制空冷される。外筒2
9は強制空冷されることもあって熱はその外周面から逃
げることになる。一方、内筒28は空気膜に覆われて浮
上しておりその熱の逃げ場がほとんどない。よって、使
用範囲では、内筒28と外筒29の間に例えば80〜1
00℃程度の温度差が生じることになる。
【0041】しかし、炭化珪素からなる内筒28は、そ
の熱膨張率が3〜4×10-6/℃と比較的小さいので、
その使用範囲で達する高温の割にその外径の増加率が小
さくて済む。また、外筒29はそのセラミック材質がア
ルミナからなり、内筒28のセラミック材質である炭化
珪素に比べて熱膨張率が大きいので、強制空冷されるな
どして外筒28の使用範囲での温度増加が内筒28に比
べ小さい割には、外筒29の内径の増加率が大きくな
る。よって、両者の温度差の割に内筒28と外筒29と
の間のクリアランスが小さくなり難くなる。
の熱膨張率が3〜4×10-6/℃と比較的小さいので、
その使用範囲で達する高温の割にその外径の増加率が小
さくて済む。また、外筒29はそのセラミック材質がア
ルミナからなり、内筒28のセラミック材質である炭化
珪素に比べて熱膨張率が大きいので、強制空冷されるな
どして外筒28の使用範囲での温度増加が内筒28に比
べ小さい割には、外筒29の内径の増加率が大きくな
る。よって、両者の温度差の割に内筒28と外筒29と
の間のクリアランスが小さくなり難くなる。
【0042】図4は、空気軸受30の内筒28と外筒2
9との温度差ΔT(℃)と、軸受クリアランス(μm)
との関係をグラフで示したものである。内筒28と外筒
29の材質の組合せが「炭化珪素−アルミナ」である実
施品と、「アルミナ−アルミナ」である比較品とを比べ
たものである。
9との温度差ΔT(℃)と、軸受クリアランス(μm)
との関係をグラフで示したものである。内筒28と外筒
29の材質の組合せが「炭化珪素−アルミナ」である実
施品と、「アルミナ−アルミナ」である比較品とを比べ
たものである。
【0043】初期の軸受クリアランスC1は、小型のタ
ーボ分子ポンプ1にその排気速度や回転数等から要求さ
れる設計値で、例えば3〜6μmである。使用回転数は
5万〜7万rpmである。また、グラフにおいてΔTma
x は、内筒28と外筒29の使用範囲内での最大温度差
であり、5万〜7万rpmの回転数で使用する場合、Δ
Tmax は80〜120℃程度となる。
ーボ分子ポンプ1にその排気速度や回転数等から要求さ
れる設計値で、例えば3〜6μmである。使用回転数は
5万〜7万rpmである。また、グラフにおいてΔTma
x は、内筒28と外筒29の使用範囲内での最大温度差
であり、5万〜7万rpmの回転数で使用する場合、Δ
Tmax は80〜120℃程度となる。
【0044】このグラフにおいて、内筒と外筒の温度差
に対するクリアランスの減少率(減少勾配)は、内筒2
8の熱膨張率が小さいほど、また内筒28の熱膨張率に
対して外筒29の熱膨張率がどれだけ大きいかの熱膨張
率差が大きいほど、小さくなる。
に対するクリアランスの減少率(減少勾配)は、内筒2
8の熱膨張率が小さいほど、また内筒28の熱膨張率に
対して外筒29の熱膨張率がどれだけ大きいかの熱膨張
率差が大きいほど、小さくなる。
【0045】比較品では、内筒と外筒の熱膨張率がとも
に7〜8×10-6/℃であり、内筒28の熱膨張率が比
較的大きく、しかも熱膨張率差が「0」である。このた
め比較品では、最大温度差ΔTmax となる手前でクリア
ランスが「0」になってしまう。つまり、使用範囲で使
用できないことになる。
に7〜8×10-6/℃であり、内筒28の熱膨張率が比
較的大きく、しかも熱膨張率差が「0」である。このた
め比較品では、最大温度差ΔTmax となる手前でクリア
ランスが「0」になってしまう。つまり、使用範囲で使
用できないことになる。
【0046】これに対し、実施品は、内筒28の熱膨張
率が3〜4×10-6/℃であるのに対し、外筒29の熱
膨張率が7〜8×10-6/℃である。このため、内筒2
8の熱膨張率が比較的小さく、しかも熱膨張率差が約4
×10-6/℃あるので、比較品に比べ、温度差に対する
クリアランスの減少勾配が緩やかになる。このため、使
用範囲での最大温度差ΔTmax に達しても、内筒28と
外筒29とのクリアランスが「0」にはならない。その
結果、軸受クリアランスの初期値C1が3〜6μmとか
なり小さくしても、高速回転が維持されることになり、
さらなる高回転数化も可能となる。また、内筒28は熱
膨張率5×10-6/℃以下の低熱膨張セラミックであれ
ば一応の効果が得られ、特に熱膨張率4×10-6/℃以
下であれば大きな効果が期待できる。また、内筒と外筒
の熱膨張率差は、1×10-6/℃以上あれば一応の効果
が得られ、特に2×10-6/℃以上あれば大きな効果が
期待できる。
率が3〜4×10-6/℃であるのに対し、外筒29の熱
膨張率が7〜8×10-6/℃である。このため、内筒2
8の熱膨張率が比較的小さく、しかも熱膨張率差が約4
×10-6/℃あるので、比較品に比べ、温度差に対する
クリアランスの減少勾配が緩やかになる。このため、使
用範囲での最大温度差ΔTmax に達しても、内筒28と
外筒29とのクリアランスが「0」にはならない。その
結果、軸受クリアランスの初期値C1が3〜6μmとか
なり小さくしても、高速回転が維持されることになり、
さらなる高回転数化も可能となる。また、内筒28は熱
膨張率5×10-6/℃以下の低熱膨張セラミックであれ
ば一応の効果が得られ、特に熱膨張率4×10-6/℃以
下であれば大きな効果が期待できる。また、内筒と外筒
の熱膨張率差は、1×10-6/℃以上あれば一応の効果
が得られ、特に2×10-6/℃以上あれば大きな効果が
期待できる。
【0047】さらに、外筒29のセラミック材質として
ジルコニアを使用しても、ジルコニアの熱膨張率がアル
ミナのそれと近い値7〜8×10-6/℃であることか
ら、同様の効果が得られる。さらに、内筒28のセラミ
ック材質として窒化珪素を使用しても、窒化珪素の熱膨
張率が炭化珪素のそれと近い値3〜4×10-6/℃であ
ることから、同様の効果が得られる。また、内筒28の
材質として炭化珪素や窒化珪素を使用すれば、熱伝導率
が比較的高いので、この点から内筒28の放熱効果が高
まる。
ジルコニアを使用しても、ジルコニアの熱膨張率がアル
ミナのそれと近い値7〜8×10-6/℃であることか
ら、同様の効果が得られる。さらに、内筒28のセラミ
ック材質として窒化珪素を使用しても、窒化珪素の熱膨
張率が炭化珪素のそれと近い値3〜4×10-6/℃であ
ることから、同様の効果が得られる。また、内筒28の
材質として炭化珪素や窒化珪素を使用すれば、熱伝導率
が比較的高いので、この点から内筒28の放熱効果が高
まる。
【0048】以上詳述したように本実施形態によれば、
以下に示す効果が得られる。 (1)空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30を構成
する内筒28を外筒29より熱膨張率の小さい低熱膨張
率セラミック材質で構成したので、両者に使用範囲での
温度差が生じてもクリアランスを確保できる。よって、
クリアランスを数μmと小さな設計をする場合でも、内
筒28と外筒29の熱膨張率の最適化によって高回転数
化を実現できる。従って、モータ10を備えたターボ分
子ポンプ1においては、真空度を一層高めることができ
る。
以下に示す効果が得られる。 (1)空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30を構成
する内筒28を外筒29より熱膨張率の小さい低熱膨張
率セラミック材質で構成したので、両者に使用範囲での
温度差が生じてもクリアランスを確保できる。よって、
クリアランスを数μmと小さな設計をする場合でも、内
筒28と外筒29の熱膨張率の最適化によって高回転数
化を実現できる。従って、モータ10を備えたターボ分
子ポンプ1においては、真空度を一層高めることができ
る。
【0049】(2)外筒29にはアルミナまたはジルコ
ニアからなる酸化物セラミックを使用しているので、製
造・加工が比較的容易で、空気軸受30のコスト低減に
繋がる。
ニアからなる酸化物セラミックを使用しているので、製
造・加工が比較的容易で、空気軸受30のコスト低減に
繋がる。
【0050】(3)内筒28には炭化珪素または窒化珪
素を使用しているので、内筒28を低熱膨張に構成で
き、しかも熱伝導率が高く熱を逃がし易い材料であるた
め、内筒28の高温化を小さく抑え、クリアランスを狭
くし難くすることができる。よって、モータ10の一層
の高回転数化を実現できる。
素を使用しているので、内筒28を低熱膨張に構成で
き、しかも熱伝導率が高く熱を逃がし易い材料であるた
め、内筒28の高温化を小さく抑え、クリアランスを狭
くし難くすることができる。よって、モータ10の一層
の高回転数化を実現できる。
【0051】(4)内筒28のセラミック材質を炭化珪
素または窒化珪素とし、外筒28のセラミック材質をア
ルミナまたはジルコニアとし、両者の熱膨張率の差を2
×10-6/℃以上とする組合せとしたので、ターボ分子
ポンプ1の使用範囲において空気軸受30のクリアラン
スを確保し易い。なお、両者の熱膨張率の差を1×10
-6/℃以上とする組合せであれば一応の効果がある。
素または窒化珪素とし、外筒28のセラミック材質をア
ルミナまたはジルコニアとし、両者の熱膨張率の差を2
×10-6/℃以上とする組合せとしたので、ターボ分子
ポンプ1の使用範囲において空気軸受30のクリアラン
スを確保し易い。なお、両者の熱膨張率の差を1×10
-6/℃以上とする組合せであれば一応の効果がある。
【0052】(5)モータケーシング17に空冷用のス
リット孔17bを形成し、ターボ分子ポンプ1に空冷用
ファンユニット20をスリット孔17bを送風指向先と
するように取付けたので、空冷用ファンユニット20に
よって空気軸受30を強制空冷することができ、モータ
10の一層の高回転数化を実現できる。
リット孔17bを形成し、ターボ分子ポンプ1に空冷用
ファンユニット20をスリット孔17bを送風指向先と
するように取付けたので、空冷用ファンユニット20に
よって空気軸受30を強制空冷することができ、モータ
10の一層の高回転数化を実現できる。
【0053】[第2の実施形態]次に第2の実施形態を
図5に基づいて説明する。この実施形態は、内筒と外筒
のセラミック材料の組合せが、前記第1の実施形態と異
なる。なお、第1の実施形態と同様の構成については説
明は省略し、特に異なる点についてのみ説明をする。
図5に基づいて説明する。この実施形態は、内筒と外筒
のセラミック材料の組合せが、前記第1の実施形態と異
なる。なお、第1の実施形態と同様の構成については説
明は省略し、特に異なる点についてのみ説明をする。
【0054】空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30
は、内筒28のセラミック材料が炭化珪素、外筒29の
セラミック材料が窒化珪素からなる。内筒28と外筒2
9の熱膨張率はともに3〜4×10-6/℃とほぼ同じ値
である。
は、内筒28のセラミック材料が炭化珪素、外筒29の
セラミック材料が窒化珪素からなる。内筒28と外筒2
9の熱膨張率はともに3〜4×10-6/℃とほぼ同じ値
である。
【0055】このような内筒28と外筒29の熱膨張率
差がほとんどない構成でも、内筒28の熱膨張率が3〜
4×10-6/℃と比較的小さい。よって、図5に示すよ
うに、内筒28と外筒29が「炭化珪素−窒化珪素」の
組合せである実施品は、内筒28と外筒29が「アルミ
ナ−アルミナ」の組合せである比較品に比べ、温度差に
対するクリアランスの減少勾配が緩やかになるので、使
用範囲での最大温度差ΔTmax に達してもクリアランス
は「0」にはならない。
差がほとんどない構成でも、内筒28の熱膨張率が3〜
4×10-6/℃と比較的小さい。よって、図5に示すよ
うに、内筒28と外筒29が「炭化珪素−窒化珪素」の
組合せである実施品は、内筒28と外筒29が「アルミ
ナ−アルミナ」の組合せである比較品に比べ、温度差に
対するクリアランスの減少勾配が緩やかになるので、使
用範囲での最大温度差ΔTmax に達してもクリアランス
は「0」にはならない。
【0056】また、内筒28と外筒29の材質の組合せ
を、「炭化珪素−炭化珪素」や「窒化珪素−窒化珪
素」、さらに上記と逆で「窒化珪素−炭化珪素」とする
ことができる。これらの場合も、熱膨張率の関係が上記
と同様なので、同様の理由で使用範囲内で内筒28と外
筒29のクリアランスが確保され、ターボ分子ポンプ1
としての使用が可能となる。なお、内筒28と外筒29
の熱膨張率差がほぼ同じ場合でも、内筒28の熱膨張率
が5×10-6/℃以下の低熱膨張セラミックであれば一
応の効果が得られ、さらに4×10-6/℃以下であれば
大きな効果が期待できる。また、内筒28と外筒29の
セラミック材質がともに炭化物又は窒化物であることか
ら、酸化物に比べ一般に熱伝導率がよく放熱効果が高い
うえ、高い耐摩耗性が得られる。
を、「炭化珪素−炭化珪素」や「窒化珪素−窒化珪
素」、さらに上記と逆で「窒化珪素−炭化珪素」とする
ことができる。これらの場合も、熱膨張率の関係が上記
と同様なので、同様の理由で使用範囲内で内筒28と外
筒29のクリアランスが確保され、ターボ分子ポンプ1
としての使用が可能となる。なお、内筒28と外筒29
の熱膨張率差がほぼ同じ場合でも、内筒28の熱膨張率
が5×10-6/℃以下の低熱膨張セラミックであれば一
応の効果が得られ、さらに4×10-6/℃以下であれば
大きな効果が期待できる。また、内筒28と外筒29の
セラミック材質がともに炭化物又は窒化物であることか
ら、酸化物に比べ一般に熱伝導率がよく放熱効果が高い
うえ、高い耐摩耗性が得られる。
【0057】なお、実施形態は上記に限定されず、以下
の態様でも実施できる。 ○ 内筒28と外筒29のセラミック材質の組合せは前
記実施形態に限定されない。内筒28のセラミック材質
が外筒29のセラミック材質より熱膨張率が小さいので
あれば、どのような材料の組合せも実施できる。この場
合、内筒28のセラミック材質は炭化珪素や窒化珪素な
どの炭化物や窒化物に限定されない。例えば内筒28を
アルミナ、外筒29をジルコニアとし、内筒28のセラ
ミック材質が外筒29のセラミック材質よりも熱膨張率
が小さくなるセラミック酸化物同士の組合せも可能であ
る。また、内筒28や外筒29の材質として、例えば窒
化ほう素、窒化アルミなどを用いることもできる。
の態様でも実施できる。 ○ 内筒28と外筒29のセラミック材質の組合せは前
記実施形態に限定されない。内筒28のセラミック材質
が外筒29のセラミック材質より熱膨張率が小さいので
あれば、どのような材料の組合せも実施できる。この場
合、内筒28のセラミック材質は炭化珪素や窒化珪素な
どの炭化物や窒化物に限定されない。例えば内筒28を
アルミナ、外筒29をジルコニアとし、内筒28のセラ
ミック材質が外筒29のセラミック材質よりも熱膨張率
が小さくなるセラミック酸化物同士の組合せも可能であ
る。また、内筒28や外筒29の材質として、例えば窒
化ほう素、窒化アルミなどを用いることもできる。
【0058】○ 内筒28と外筒29のセラミック材質
の組合せは所定値以上の熱膨張率差がある組合せに限定
されない。内筒28の熱膨張率が5×10-6/℃以下の
低熱膨張セラミック材質であれば、熱膨張率差があまり
ない材質の組合せでも、使用範囲の温度差で空気軸受の
クリアランスを確保できる。
の組合せは所定値以上の熱膨張率差がある組合せに限定
されない。内筒28の熱膨張率が5×10-6/℃以下の
低熱膨張セラミック材質であれば、熱膨張率差があまり
ない材質の組合せでも、使用範囲の温度差で空気軸受の
クリアランスを確保できる。
【0059】○ 外筒29のセラミック材質はアルミナ
やジルコニアに限定されない。ムライトやジルコンなど
一般に耐摩耗性があるといわれる酸化物セラミックであ
れば何でも使用できる。
やジルコニアに限定されない。ムライトやジルコンなど
一般に耐摩耗性があるといわれる酸化物セラミックであ
れば何でも使用できる。
【0060】○ 低熱膨張セラミック材料は炭化物や窒
化物に限定されない。例えば低熱膨張率の酸化物である
コージエライトを使用することができる。 ○ 空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30は、動圧
溝が外筒29の内周面に形成されている構成でもよい。
化物に限定されない。例えば低熱膨張率の酸化物である
コージエライトを使用することができる。 ○ 空気軸受(セラミック動圧気体軸受)30は、動圧
溝が外筒29の内周面に形成されている構成でもよい。
【0061】○ セラミック気体軸受はセラミック動圧
気体軸受に限定されない。例えばセラミック静圧気体軸
受で構成してもよい。 ○ モータの使用回転数は5万〜7万rpmに限定され
ない。さらなる高回転数化を図り、例えば8万〜9万r
pmを最高使用回転数とするモータやターボ分子ポンプ
で実施することができる。この場合、内筒28と外筒2
9のセラミック材質は、前記各実施形態の熱膨張率の組
合せに限定されず、クリアランスが使用範囲で確保可能
となるような適正化を図ることはできる。例えば、内筒
28のセラミック材質として、炭化珪素や窒化珪素より
も熱膨張率の小さいセラミック材質を選択したり、内筒
28と外筒29との熱膨張率差を広くするため、外筒2
9のセラミック材質としてアルミナやジルコニアより熱
膨張率の大きな材質を選択することもできる。
気体軸受に限定されない。例えばセラミック静圧気体軸
受で構成してもよい。 ○ モータの使用回転数は5万〜7万rpmに限定され
ない。さらなる高回転数化を図り、例えば8万〜9万r
pmを最高使用回転数とするモータやターボ分子ポンプ
で実施することができる。この場合、内筒28と外筒2
9のセラミック材質は、前記各実施形態の熱膨張率の組
合せに限定されず、クリアランスが使用範囲で確保可能
となるような適正化を図ることはできる。例えば、内筒
28のセラミック材質として、炭化珪素や窒化珪素より
も熱膨張率の小さいセラミック材質を選択したり、内筒
28と外筒29との熱膨張率差を広くするため、外筒2
9のセラミック材質としてアルミナやジルコニアより熱
膨張率の大きな材質を選択することもできる。
【0062】○ 回転軸のスラスト方向の負荷を支持す
る非接触式軸受は磁気軸受に限定されない。空気軸受で
あっても構わない。 ○ モータはターボ分子ポンプ用に限定されない。例え
ばモータ10をコンプレッサに使用してもよい。
る非接触式軸受は磁気軸受に限定されない。空気軸受で
あっても構わない。 ○ モータはターボ分子ポンプ用に限定されない。例え
ばモータ10をコンプレッサに使用してもよい。
【0063】前記各実施形態及び別例から把握される請
求項以外の技術的思想を、以下に記載する。 (1)請求項1、3、4のいずれかにおいて、前記軸受
固定体と軸受回転体との各セラミック材質の熱膨張率の
差が1×10-6/℃以上ある。この場合、熱膨張率の差
があるので、両者に使用範囲での温度差が生じても、空
気軸受のクリアランスを確保できる。
求項以外の技術的思想を、以下に記載する。 (1)請求項1、3、4のいずれかにおいて、前記軸受
固定体と軸受回転体との各セラミック材質の熱膨張率の
差が1×10-6/℃以上ある。この場合、熱膨張率の差
があるので、両者に使用範囲での温度差が生じても、空
気軸受のクリアランスを確保できる。
【0064】(2)請求項1、3、4のいずれかにおい
て、前記軸受固定体と軸受回転体との各セラミック材質
の熱膨張率の差が2×10-6/℃以上ある。この場合、
熱膨張率の差があるので、両者に使用範囲での温度差が
生じても、空気軸受のクリアランスを十分確保できる。
て、前記軸受固定体と軸受回転体との各セラミック材質
の熱膨張率の差が2×10-6/℃以上ある。この場合、
熱膨張率の差があるので、両者に使用範囲での温度差が
生じても、空気軸受のクリアランスを十分確保できる。
【0065】(3)請求項2〜8のいずれかにおいて、
セラミック材質の熱膨張率の値は5×10-6/℃以下に
替え、熱膨張率4×10-6/℃以下である。この場合、
両者に使用範囲での温度差が生じても、空気軸受のクリ
アランスを十分確保できる。
セラミック材質の熱膨張率の値は5×10-6/℃以下に
替え、熱膨張率4×10-6/℃以下である。この場合、
両者に使用範囲での温度差が生じても、空気軸受のクリ
アランスを十分確保できる。
【0066】(4)請求項5において、前記軸受回転体
のセラミック材質が炭化珪素又は窒化珪素である。 (5)請求項4において、前記酸化物は、アルミナまた
はジルコニアである。
のセラミック材質が炭化珪素又は窒化珪素である。 (5)請求項4において、前記酸化物は、アルミナまた
はジルコニアである。
【0067】(6)請求項2において、前記軸受回転体
と前記軸受固定体が共に、熱膨張率5×10-6/℃以下
の低熱膨張率のセラミック材質である。 (7)請求項1〜8及び前記(1)〜(6)の技術的思
想のいずれかにおいて、前記セラミック気体軸受は、セ
ラミック動圧気体軸受である。
と前記軸受固定体が共に、熱膨張率5×10-6/℃以下
の低熱膨張率のセラミック材質である。 (7)請求項1〜8及び前記(1)〜(6)の技術的思
想のいずれかにおいて、前記セラミック気体軸受は、セ
ラミック動圧気体軸受である。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1、3〜6に
記載の発明によれば、回転体のラジアル方向の負荷を支
持するセラミック気体軸受を構成する軸受回転体と軸受
固定体のセラミック材質を、軸受回転体の方が軸受固定
体より熱膨張率が小さい材質としたので、高回転数化等
の理由でクリアランスの設定を小さくせざるを得なくて
も、使用範囲の温度差でセラミック気体軸受のクリアラ
ンスを確保できる。
記載の発明によれば、回転体のラジアル方向の負荷を支
持するセラミック気体軸受を構成する軸受回転体と軸受
固定体のセラミック材質を、軸受回転体の方が軸受固定
体より熱膨張率が小さい材質としたので、高回転数化等
の理由でクリアランスの設定を小さくせざるを得なくて
も、使用範囲の温度差でセラミック気体軸受のクリアラ
ンスを確保できる。
【0069】請求項2〜6に記載の発明によれば、セラ
ミック気体軸受を構成する軸受回転体を熱膨張率5×1
0-6/℃以下の低熱膨張セラミック材質としたため、高
回転数化等の理由でクリアランスの設定を小さくせざる
を得なくても、使用範囲の温度差でセラミック気体軸受
のクリアランスを確保できる。
ミック気体軸受を構成する軸受回転体を熱膨張率5×1
0-6/℃以下の低熱膨張セラミック材質としたため、高
回転数化等の理由でクリアランスの設定を小さくせざる
を得なくても、使用範囲の温度差でセラミック気体軸受
のクリアランスを確保できる。
【0070】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加え、軸受回転体のセラミック材質の熱
膨張率が5×10-6/℃以下であることから、使用範囲
の温度差でセラミック気体軸受のクリアランスを確保で
きる。
の発明の効果に加え、軸受回転体のセラミック材質の熱
膨張率が5×10-6/℃以下であることから、使用範囲
の温度差でセラミック気体軸受のクリアランスを確保で
きる。
【0071】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
の発明の効果に加え、軸受固定体のセラミック材質が酸
化物であることから、軸受固定体を軸受回転体より大き
な熱膨張率に設定し易く、しかも軸受固定体の製造・加
工がし易く比較的安価に済む。
の発明の効果に加え、軸受固定体のセラミック材質が酸
化物であることから、軸受固定体を軸受回転体より大き
な熱膨張率に設定し易く、しかも軸受固定体の製造・加
工がし易く比較的安価に済む。
【0072】請求項5に記載の発明によれば、軸受回転
体のセラミック材質が炭化物又は窒化物であることか
ら、低熱膨張率を確保し易いうえ、酸化物に比べ一般に
熱伝導率が高く放熱効果が高く、しかも高い耐摩耗性が
得られ易い。
体のセラミック材質が炭化物又は窒化物であることか
ら、低熱膨張率を確保し易いうえ、酸化物に比べ一般に
熱伝導率が高く放熱効果が高く、しかも高い耐摩耗性が
得られ易い。
【0073】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれか一項の発明の効果に加え、モータケーシ
ングに形成された空冷用孔によって、セラミック気体軸
受の軸受固定体の外周面を強制空冷でき、セラミック気
体軸受の冷却効果を高めることができる。
〜5のいずれか一項の発明の効果に加え、モータケーシ
ングに形成された空冷用孔によって、セラミック気体軸
受の軸受固定体の外周面を強制空冷でき、セラミック気
体軸受の冷却効果を高めることができる。
【0074】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜6のいずれか一項のモータを使用することで、ターボ
分子ポンプの高回転数化を達成でき、一層高い真空度を
得ることができる。
〜6のいずれか一項のモータを使用することで、ターボ
分子ポンプの高回転数化を達成でき、一層高い真空度を
得ることができる。
【0075】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
の発明の効果に加え、セラミック気体軸受を空冷手段に
よって強制空冷するため、ターボ分子ポンプの高回転数
化に寄与できる。
の発明の効果に加え、セラミック気体軸受を空冷手段に
よって強制空冷するため、ターボ分子ポンプの高回転数
化に寄与できる。
【図1】第1の実施形態におけるターボ分子ポンプを示
す側断面図。
す側断面図。
【図2】ブラシレスモータを示す側断面図。
【図3】空気軸受を示す側面図。
【図4】空気軸受の内筒と外筒の温度差と軸受クリアラ
ンスとの関係を示すグラフ。
ンスとの関係を示すグラフ。
【図5】第2の実施形態において、空気軸受の内筒と外
筒の温度差と軸受クリアランスとの関係を示すグラフ。
筒の温度差と軸受クリアランスとの関係を示すグラフ。
1…ターボ分子ポンプ、7…静翼、10…モータとして
のブラシレスモータ、17…モータケーシング、17b
…空冷用孔としてのスリット孔、13…回転軸、16…
動翼、20…空冷手段としての空冷用ファンユニット、
22…空冷用ファン、25…回転体、28…軸受回転体
としての内筒、29…軸受固定体としての外筒、30…
セラミック気体軸受としての空気軸受(セラミック動圧
気体軸受)、31…電機子としての電機子コイル、3
7,38…非接触式軸受としての磁気軸受、43…空気
軸受帯、45…動圧溝。
のブラシレスモータ、17…モータケーシング、17b
…空冷用孔としてのスリット孔、13…回転軸、16…
動翼、20…空冷手段としての空冷用ファンユニット、
22…空冷用ファン、25…回転体、28…軸受回転体
としての内筒、29…軸受固定体としての外筒、30…
セラミック気体軸受としての空気軸受(セラミック動圧
気体軸受)、31…電機子としての電機子コイル、3
7,38…非接触式軸受としての磁気軸受、43…空気
軸受帯、45…動圧溝。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 32/00 F16C 32/00 C 5H607 37/00 37/00 A H02K 7/08 H02K 7/08 A 7/14 7/14 B Fターム(参考) 3H022 AA01 AA03 BA06 CA11 CA15 CA53 DA02 DA08 DA13 DA19 3H031 DA01 DA02 DA07 EA00 EA01 EA02 EA06 EA08 FA14 FA15 FA16 FA34 FA35 FA36 FA40 3J011 AA08 AA09 BA02 CA02 DA01 KA02 LA05 SD01 SD04 3J017 EA03 GA01 3J102 AA08 BA03 BA19 CA03 CA18 FA06 GA06 GA13 5H607 AA02 BB01 BB09 BB14 CC01 DD03 FF06 FF08 GG12 JJ05 KK00 KK10
Claims (8)
- 【請求項1】 回転軸を回転させるための回転体と、 前記回転体の外周側に配置された電機子と、 前記回転体のラジアル方向の負荷を支持するセラミック
気体軸受と、 前記回転体のスラスト方向の負荷を支持する非接触式軸
受とを備え、 前記セラミック気体軸受は、前記回転体の外周面を形成
する軸受回転体と、前記軸受回転体の外周側にクリアラ
ンスを設けて配置された軸受固定体とから構成され、前
記軸受回転体のセラミック材質が、前記軸受固定体のセ
ラミック材質より熱膨張率が小さいことを特徴とするモ
ータ。 - 【請求項2】 回転軸を回転させるための回転体と、 前記回転体の外周側に配置された電機子と、 前記回転体のラジアル方向の負荷を支持するセラミック
気体軸受と、 前記回転体のスラスト方向の負荷を支持する非接触式軸
受とを備え、 前記セラミック気体軸受は、前記回転体の外周面を形成
する軸受回転体と、前記軸受回転体の外周側にクリアラ
ンスを設けて配置された軸受固定体とから構成され、少
なくとも軸受回転体を熱膨張率5×10-6/℃以下の低
熱膨張セラミック材質で構成したことを特徴とするモー
タ。 - 【請求項3】 前記軸受回転体のセラミック材質の熱膨
張率が5×10-6/℃以下であることを特徴とする請求
項1に記載のモータ。 - 【請求項4】 前記軸受固定体のセラミック材質が酸化
物であることを特徴とする請求項3に記載のモータ。 - 【請求項5】 請求項2〜請求項4のいずれか一項にお
いて、前記軸受回転体のセラミック材質が炭化物又は窒
化物であることを特徴とするモータ。 - 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか一項にお
いて、前記セラミック気体軸受の前記軸受固定体の外周
面を強制空冷するために、モータケーシングに空冷用孔
を形成したことを特徴とするモータ。 - 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記
載の前記モータと、該モータの前記回転軸に設けられる
動翼と、該動翼の回転によって分子流を作るために必要
な静翼とを備えるターボ分子ポンプ。 - 【請求項8】 請求項7において、前記セラミック気体
軸受の前記軸受固定体の外周面を強制空冷するための空
冷手段を備えたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2201299A JP2000220640A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | モータ及びターボ分子ポンプ |
| EP00300489A EP1024294A3 (en) | 1999-01-29 | 2000-01-24 | Motor and turbo-molecular pump |
| US09/493,983 US6664683B1 (en) | 1999-01-29 | 2000-01-28 | Motor and turbo-molecular pump |
| US10/636,422 US6815855B2 (en) | 1999-01-29 | 2003-08-06 | Motor and turbo-molecular pump |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2201299A JP2000220640A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | モータ及びターボ分子ポンプ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000220640A true JP2000220640A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12071099
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2201299A Pending JP2000220640A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | モータ及びターボ分子ポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000220640A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN116950933A (zh) * | 2023-07-05 | 2023-10-27 | 合肥昱驰真空技术有限公司 | 一种磁悬浮分子泵水冷却设备 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP2201299A patent/JP2000220640A/ja active Pending
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