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JP2000290610A - 長鎖アルキル系剥離剤とその製造方法ならびにセパレ―タおよび背面剥離処理された粘着シ―ト類 - Google Patents

長鎖アルキル系剥離剤とその製造方法ならびにセパレ―タおよび背面剥離処理された粘着シ―ト類

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Publication number
JP2000290610A
JP2000290610A JP11100502A JP10050299A JP2000290610A JP 2000290610 A JP2000290610 A JP 2000290610A JP 11100502 A JP11100502 A JP 11100502A JP 10050299 A JP10050299 A JP 10050299A JP 2000290610 A JP2000290610 A JP 2000290610A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
long
chain alkyl
group
release agent
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11100502A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiharu Yamamoto
道治 山本
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Kihachi Suzuki
喜八 鈴木
Takuya Shinno
卓哉 新野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP11100502A priority Critical patent/JP2000290610A/ja
Publication of JP2000290610A publication Critical patent/JP2000290610A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境衛生、安全性、作業性(塗工作業性)の
問題がなく、かつ粘着面に対する剥離性能にすぐれ、し
かも剥離後の粘着面の残留接着力の大きい長鎖アクリル
系剥離剤の製造方法を提供する。 【解決手段】 式(1A);CH2 =C(R1 )COOR
2 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数1
2〜22のアルキル基である)で表される長鎖アルキル
基含有単量体と、式(2A);CH2 =C(R3 )COO
4 (式中、R3は水素またはメチル基、R4 はエポキ
シ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ
基含有単量体とを含む単量体混合物を、遷移金属とその
配位子の存在下、重合開始剤を用いて、リビングラジカ
ル重合することにより、アクリル系共重合体を生成し、
これを長鎖アルキル系剥離剤の主剤として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長鎖アルキル基を
有するアクリル系共重合体を主剤とした長鎖アルキル系
剥離剤とその製造方法、ならびに支持体上に上記の長鎖
アルキル系剥離剤を硬化させてなる剥離層を有するセパ
レ―タと、片面側に粘着層を有する基材の背面側に上記
の長鎖アルキル系剥離剤を硬化させてなる剥離層を有す
る背面剥離処理された粘着シ―ト類(シ―ト、テ―プな
ど)に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着シ―ト類は、被着体に軽く圧着する
だけで接着できるため、多くの分野で使用されている。
このような粘着シ―ト類は、通常、片面側に粘着層を有
する基材の背面側に剥離層を設けて、使用時の巻き戻し
などを容易にしている。また、両面粘着シ―ト類などで
は、支持体上に剥離層を有するセパレ―タを使用して、
粘着面の保護や使用時の巻き戻しなどを容易にしてい
る。
【0003】このような背面剥離処理された粘着シ―ト
類やセパレ―タにおける剥離層は、主に、シリコ―ン
系、長鎖アルキル系、ワツクス系に分類され、用途に応
じて、各々の材料が使い分けられている。このうち、長
鎖アルキル系剥離剤は、シリコ―ン系剥離剤と比べて剥
離抵抗が高いが、加熱によるシリコ―ン成分の飛散がな
く、また極性基の導入など、合成の自由度が比較的高
く、ポリマ―の表面物性を調整できるので、ペインタブ
ル(油性インク印字性)を付与できる利点があり、各種
粘着シ―ト類、たとえば、結束用テ―プ、ガムテ―プ、
シリコ―ン成分を嫌う電子材料用テ―プなどに幅広く用
いられている。
【0004】この長鎖アルキル系剥離剤は、長鎖アルキ
ル基を有するアクリル系共重合体を主剤とし、粘度や均
質性を確保するため、通常、有機溶剤を使用した塗布液
として調製されているが、近年、環境衛生面や火災に対
する安全性の点より、無溶剤または少量の溶剤で塗工で
きることが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
長鎖アルキル系剥離剤は、主剤であるアクリル系共重合
体の分子量を高くすると、粘度が増大して塗工作業性な
どが悪化し、このため、大量の溶剤を使用して、溶液粘
度を低下させる必要があつた。一方、上記アクリル系共
重合体の分子量を低くすると、粘度を低下させることは
できるものの、これより形成される剥離層にべとつきが
生じ、粘着面に対する剥離性能が得られたとしても、剥
離後の粘着面の残留接着力が大きく低下し、剥離剤とし
ての本来の要求特性が欠落するという致命的な問題があ
つた。
【0006】本発明は、上記の事情に照らし、環境衛
生、安全性、作業性(塗工作業性)の問題がなく、しか
も粘着面に対する剥離性能にすぐれ、かつ剥離後の粘着
面の残留接着力の大きい、剥離剤としての本来の要求特
性を十分に満足する長鎖アクリル系剥離剤とその製造方
法、またこの長鎖アクリル系剥離剤を用いたセパレ―タ
と背面剥離処理された粘着シ―ト類を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、鋭意検討した結果、長鎖アルキル基
含有単量体とエポキシ基含有単量体とを含む特定の単量
体混合物を使用して、これらを、特定の活性化剤および
重合開始剤を用いて、リビングラジカル重合させるよう
にすると、無溶剤または少量の溶剤の存在下で、塗工可
能な粘度を示す分子内にエポキシ基を持つアクリル系共
重合体を製造でき、これを上記エポキシ基を利用して架
橋し硬化させることにより、大量の溶剤を用いないた
め、環境衛生、安全性、作業性(塗工作業性)などの問
題を本質的に回避できるとともに、粘着面に対する剥離
性能にすぐれ、かつ剥離後の粘着面の残留接着力の大き
い、剥離剤としての本来の要求特性を十分に満足する剥
離層を形成できるものであることを知り、本発明を完成
するに至つたものである。
【0008】すなわち、本発明は、式(1);−〔CH
2 −C(R1 )COOR2 〕−(式中、R1 は水素また
はメチル基、R2 は炭素数12〜22のアルキル基であ
る)で表される長鎖アルキル基含有構造単位と、式
(2);−〔CH2 −C(R3 )COOR4 〕−(式
中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキシ基を含
有するアルキル基である)で表されるエポキシ基含有構
造単位とを有するアクリル系共重合体を主剤としたこと
を特徴とする長鎖アルキル系剥離剤(請求項1〜4)に
係るものである。また、本発明は、支持体上に上記構成
の長鎖アルキル系剥離剤を硬化させてなる剥離層を有す
ることを特徴とするセパレ―タ(請求項5)、また、基
材の片面側に粘着層を有し、背面側に上記構成の長鎖ア
ルキル系剥離剤を硬化させてなる剥離層を有することを
特徴とする背面剥離処理された粘着シ―ト類(請求項
6)に係るものである。
【0009】さらに、本発明は、上記構成の長鎖アルキ
ル系剥離剤の製法として、式(1A);CH2 =C
(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素またはメチル
基、R2 は炭素数12〜22のアルキル基である)で表
される長鎖アルキル基含有単量体と、式(2A);CH2
=C(R3 )COOR4 (式中、R3 は水素またはメチ
ル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)
で表されるエポキシ基含有単量体と、必要により、式
(3A);CH2 =C(R5 )CN(式中、R5 は水素ま
たはメチル基、CNはニトリル基である)で表されるニ
トリル基含有単量体を含む単量体混合物を、遷移金属と
その配位子の存在下、重合開始剤を用いて、リビングラ
ジカル重合することにより、アクリル系共重合体を生成
することを特徴とする長鎖アルキル系剥離剤の製造方法
(請求項7〜11)に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】リビングラジカル重合法に関して
は、たとえば、(1)Pattenらによる報告、“Radical
Polymerization Yielding Polymers with Mw/Mn 〜 1.0
5 by Homogeneous Atom Transfer Radical Polymerizat
ion ”Polymer Preprinted,pp 575-6,No37(March 199
6)、(2)Matyjasewskiらによる報告、“Controlled
/LivingRadical Polymerization. Halogen Atom Trans
fer Radical Polymerization Promoted by a Cu(I)/Cu
(II)Redox Process ”Macromolecules 1995,28,7901-10
(October 15,1995)、(3)同著PCT/US96/0330
2,International Publication No.WO96/30421 (Oc
tober 3,1996)、(4)M.Sawamotoらの報告、“Ruthen
ium-mediated Living Radical polymerization of Meth
yl Methacrylate ”Macromolecules,1996,29,1070.など
が知られている。
【0011】本発明者らは、このようなリビングラジカ
ル重合法に着目し、活性化剤としてとくに遷移金属とそ
の配位子を使用し、これらの存在下、重合開始剤を用い
て、長鎖アルキル基含有単量体とエポキシ基含有単量体
とを含む単量体混合物を、リビングラジカル重合させる
ことにより、上記単量体混合物の共重合体からなる、分
子内に剥離性能を付与するための長鎖アルキル基ととも
にエポキシ基を有するアクリル系共重合体を容易に生成
できることを見い出した。
【0012】遷移金属としては、Cu、Ru、Fe、R
h、VまたはNiがあり、通常、これら金属のハロゲン
化物(塩化物、臭化物など)の中から、用いられる。ま
た、配位子は、遷移金属を中心にして配位して錯体を形
成するものであつて、ビピリジン誘導体、メルカプタン
誘導体、トリフルオレ―ト誘導体などが好ましく用いら
れる。遷移金属とその配位子の組み合わせの中でも、C
+1−ビピリジン錯体が、重合の安定性や重合速度の面
で、最も好ましい。
【0013】重合開始剤としては、α−位にハロゲンを
含有するエステル系またはスチレン系誘導体が好まし
く、とくに2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸誘
導体、塩化(または臭化)1−フエニル誘導体が好まし
く用いられる。具体的には、2−ブロモ(またはクロ
ロ)プロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロロ)
プロピオン酸エチル、2−ブロモ(またはクロロ)−2
−メチルプロピオン酸メチル、2−ブロモ(またはクロ
ロ)−2−メチルプロピオン酸エチル、塩化(または臭
化)1−フエニルエチル、エチレンビス(2−ブロモ−
2−メチルプロピオネ―ト)などを挙げることができ
る。
【0014】本発明に使用する単量体混合物は、長鎖ア
ルキル基含有単量体を主成分とし、これにエポキシ基含
有単量体を含ませてなるものであり、必要により、ニト
リル基含有単量体を含ませるようにしてもよく、さらに
必要により、上記以外の改質用単量体として、アルキル
基の炭素数が12未満である(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸のモ
ノまたはジエステル、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレ―ト、N,N−ジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレ―ト、N−ビニルピロリドン、(メ
タ)アクリロイルモルホリンなどの公知の各種の単量体
を含ませることができる。
【0015】長鎖アルキル基含有単量体は、式(1A);
CH2 =C(R1 )COOR2 (式中、R1 は水素また
はメチル基、R2 は炭素数12〜22のアルキル基であ
る)で表される長鎖アルキル基を持つ(メタ)アクリル
酸アルキルエステルで、たとえば、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)ア
クリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルな
どがある。使用量は、単量体混合物中、30重量%以
上、通常は50〜99.99重量%、好ましくは60〜
99.9重量%であるのがよく、少なすぎると剥離性能
が悪くなる。
【0016】エポキシ基含有単量体は、式(2A);CH
2 =C(R3 )COOR4 (式中、R3 は水素またはメ
チル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基であ
る)で表されるエポキシ基を持つ(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルである。具体的には、グリシジル(メ
タ)アクリレ―ト、メチルグリシジル(メタ)アクリレ
―ト、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)
アクリレ―ト、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル(メタ)アクリレ―トなどがある。使用量
としては、単量体混合物中、40〜0.01重量%、好
ましくは4〜0.1重量%であるのがよく、少なすぎる
と架橋硬化後の皮膜形成能に劣り、多すぎると剥離性能
と剥離後の粘着面の残留接着力とのバランスをとりにく
い。
【0017】ニトリル基含有単量体は、式(3A);CH
2 =C(R5 )CN(式中、R5 は水素またはメチル
基、CNはニトリル基である)で表される単量体、すな
わち、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルであ
る。この単量体を使用すると、得られるアクリル系共重
合体の凝集性が増大するためか、長鎖アルキル系剥離剤
の耐熱性を向上できる。使用量は、前記したこれ以外の
改質用単量体との合計量が、単量体混合物中、70重量
%未満、好ましくは40重量%以下となるようにするの
がよい。多すぎると剥離性能と剥離後の粘着面の残留接
着力とのバランスをとりにくかつたり、架橋硬化後の皮
膜形成能に問題を生じやすい。
【0018】リビングラジカル重合において、重合開始
剤としては、上記の単量体混合物に対して、通常0.0
1〜10モル%、好ましくは0.1〜2モル%の割合で
用いられる。また、遷移金属の使用量は、ハロゲン化物
などの形態として、上記の重合開始剤1モルに対して、
通常0.01〜3モル、好ましくは0.1〜1モルの割
合で用いられる。さらに、その配位子は、上記の遷移金
属(ハロゲン化物などの形態)1モルに対して、通常1
〜5モル、好ましくは2〜3モルの割合で用いられる。
重合開始剤と活性化剤とをこのような割合で使用する
と、リビングラジカル重合の反応性、生成ポリマ―の分
子量などに好結果が得られる。
【0019】このようなリビングラジカル重合は、無溶
剤でも進行させることができるし、酢酸ブチル、トルエ
ン、キシレンなどの溶剤の存在下で進行させてもよい。
溶剤を用いる場合、重合速度の低下を防ぐため、重合終
了後の溶剤濃度が50重量%以下となる少量の使用量と
するのがよい。無溶剤または少量の溶剤量とすること
で、環境衛生や安全性などの面で好結果が得られる。ま
た、重合条件は、重合速度や触媒の失活の点より、70
〜130℃の重合温度で、最終的な分子量や重合温度に
も依存するが、約1〜100時間の重合時間とすればよ
い。
【0020】本発明において、上記のリビングラジカル
重合にて得られるアクリル系共重合体は、前記の式(1
A)で表される長鎖アルキル基含有単量体に由来する式
(1);−〔CH2 −C(R1 )COOR2 〕−(式
中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数12〜2
2のアルキル基である)で表される長鎖アルキル基含有
構造単位と、前記の式(2A)で表されるエポキシ基含有
単量体に由来する式(2);−〔CH2 −C(R3 )C
OOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチル基、R4
はエポキシ基を含有するアルキル基である)で表される
エポキシ基含有構造単位とを必須成分として有してな
り、必要により、前記の式(3A)で表されるニトリル基
含有単量体に由来する式(3);−〔CH2 −C
(R5 )CN〕−(式中、R5 は水素またはメチル基、
CNはニトリル基である)で表されるニトリル基含有構
造単位を有し、さらに、上記以外の改質用単量体を使用
したものでは、これら単量体に由来する構造単位をも有
するものである。
【0021】このようなアクリル系共重合体として、と
くに好適なものは、上記の式(2)で表されるエポキシ
基含有構造単位を共重合体分子鎖の末端または末端近傍
部に有するものである。すなわち、前記の式(2A)で表
されるエポキシ基含有単量体の使用により、この単量体
の添加時点に応じて共重合体分子鎖の任意位置に上記の
エポキシ基含有構造単位を導入できるが、とくに、上記
の単量体を重合後期に添加する、つまり重合転化率が8
0重量%以上に達した時点で添加すると、共重合体分子
鎖の停止末端またはその近傍部に上記のエポキシ基含有
構造単位を導入でき、本発明に好適なアクリル系共重合
体を得ることができる。
【0022】また、上記のリビングラジカル重合に際し
て、分子内にエポキシ基を有する重合開始剤を使用する
と、共重合体分子鎖の開始末端に上記のエポキシ基を導
入させることができるので、望ましい。とくに、前記の
式(2A)で表されるエポキシ基含有単量体を重合後期に
添加して、共重合体分子鎖の停止末端またはその近傍部
に上記のエポキシ基含有構造単位を導入する一方、分子
内にエポキシ基を有する重合開始剤を用いて、共重合体
分子鎖の開始末端にエポキシ基を導入すると、2個のエ
ポキシ基が共重合体分子鎖にテレケリツク的に導入され
ることになる。このようなアクリル系共重合体による
と、これを架橋し硬化させたときに、共重合体分子鎖が
より直線状に延長され、架橋間距離のばらつきの小さい
均一な架橋ポリマ―を生成させ、これが剥離性能と剥離
後の粘着面の残留接着力とのバランス特性に非常に好結
果を与えるため、望ましい。
【0023】上記の分子内にエポキシ基を有する重合開
始剤としては、α−位にハロゲンを含有するエステル系
またはスチレン系誘導体であつて、その分子内にエポキ
シ基を有するもので、リビングラジカル重合の進行を阻
害するものでない限り、使用することができる。具体的
には、2−ブロモ(またはクロロ)プロピオン酸グリシ
ジル、2−ブロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピ
オン酸グリシジル、2−ブロモ(またはクロロ)プロピ
オン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、2−ブ
ロモ(またはクロロ)−2−メチルプロピオン酸3,4
−エポキシシクロヘキシルメチルなどが挙げられる。こ
れらの分子内にエポキシ基を有する重合開始剤は、分子
内にエポキシ基を有しない前記の重合開始剤と併用して
もよく、この場合、両者の合計量が前記範囲となるよう
にすればよい。
【0024】本発明において、このようなアクリル系共
重合体は、GPC(ゲルパ―ミエ―シヨンクロマトグラ
フイ―)によりポリスチレン換算にて求められる数平均
分子量が、通常5,000〜500,000、好適には
5,000〜100,000の範囲にあり、無溶剤もし
くは少量の溶剤量で塗工可能な粘度を示すことから、塗
工作業性などになんら支障をきたすことはない。
【0025】なお、上記のアクリル系共重合体の数平均
分子量(Mn)は、重合開始剤と単量体混合物のモル比
から、Mn(計算値)=Σ(総和)〔各単量体体の分子
量×(各単量体のモル比)/(重合開始剤のモル比)〕
として、求められるものである。したがつて、理論的に
は、上記各原料成分の仕込み比率を調整することで、数
平均分子量を任意に制御することが可能である。
【0026】本発明の長鎖アルキル系剥離剤は、上記の
ような分子鎖中の好ましくは分子鎖末端にエポキシ基を
有するアクリル系共重合体を主剤とし、上記のエポキシ
基を利用して架橋し硬化させることにより、粘着シ―ト
類の粘着面に対してすぐれた剥離性能を発揮させること
ができる。ここで、上記の硬化は、150℃以上の温度
に加熱して行つてもよいが、好ましくはオニウム塩系硬
化触媒を配合し、紫外線を照射して行うのがよい。その
際、エポキシ基含有化合物や水酸基含有化合物を配合し
て、硬化反応を促進または制御することもできる。
【0027】オニウム塩系硬化触媒は、ArN
2 + - 、Y3 + - またはY2 + -〔式中、A
rはビス(ドデシルフエニル)基などのアリ―ル基、Y
はアルキル基もしくは上記同様のアリ―ル基、Q- はB
4 - 、PF6 - 、As 6 - 、SbF6 - 、SbCl
6 - 、HSO4 - 、Clなどの非塩基性かつ求核性の陰
イオンである〕で表されるジアゾニウム塩、スルホニウ
ム塩またはヨ―ドニウム塩などが用いられる。配合量
は、主剤であるアクリル系共重合体100重量部に対
し、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量
部とするのがよい。過少では硬化性に乏しく、過多とな
ると剥離特性が阻害されるおそれがある。
【0028】エポキシ基含有化合物は、分子内に1個ま
たは2個以上のエポキシ基を有する化合物であつて、エ
チレングリコ―ルジグリシジルエ―テル、グリセリンジ
グリシジルエ―テル、ビニルシクロヘキセンジオキサイ
ド、リモネンジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキシルカ
ルボキシレ―ト、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)アジペ―トなどが挙げられる。水酸基含有化合物
は、分子内に2個以上の水酸基を有する化合物であつ
て、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ―ルなどが挙げ
られる。
【0029】本発明の長鎖アルキル系剥離剤を使用する
際は、被処理体上にロ―ルコ―タ、キスコ―タ、スロツ
トダイコ―タ、スクイズコ―タなどの適宜の塗工手段に
て、上記剥離剤を0.01〜10g/m2、好ましくは
0.5〜5g/m2の割合で塗工し、これを必要により乾
燥したのち、硬化処理して、剥離層を形成すればよい。
硬化処理方式には、既述のとおり、加熱方式と紫外線照
射方式とがあるが、紫外線照射方式は、省エネルギ―
性、効率性、被処理体に耐熱性が要求されない(つま
り、適用対象の非制約性)などの点より、好ましい。紫
外線照射方式では、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、
メタルハライドランプなどの適宜の紫外線源が用いられ
る。照射量はとくに限定されないが、通常は50mJ〜
5J/cm2 とするのがよい。その際、必要により、短波
長側の紫外線をカツトするフイルタやポリエステルシ―
トを用いるようにしてもよい。
【0030】本発明のセパレ―タは、支持体として、
紙、プラスチツクラミネ―ト紙、布、プラスチツクラミ
ネ―ト布、プラスチツクフイルム、金属箔、発泡体など
を使用し、この支持体の片面または両面に、本発明の長
鎖アルキル系剥離剤を上記のように塗工し硬化処理し
て、剥離層を設けるようにしたものである。
【0031】また、本発明の背面剥離処理された粘着シ
―ト類は、基材として、上記セパレ―タの支持体と同様
のものを使用し、この基材の片面側に、アクリル系粘着
剤、天然ゴムや合成ゴム系粘着剤などの公知の各種粘着
剤からなる粘着層を所望厚さに設けるとともに、その背
面側に、本発明の長鎖アルキル系剥離剤を上記のように
塗工し硬化処理して、剥離層を設けるようにしたもので
ある。
【0032】このようなセパレ―タおよび背面剥離処理
された粘着シ―ト類は、剥離層にべとつきがみられず、
粘着面に対する剥離性能にすぐれ、しかも剥離後の粘着
面の残留接着力が大きく、剥離層本来の要求特性を十分
に発揮する。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。なお、実施例で用いたアクリル系共重
合体 (1)〜(11)と、比較例で用いたアクリル系重合体(1
2),(13)は、それぞれ、下記の製造例1〜11と比較製
造例1,2により、製造したものである。また、下記の
製造例1〜11において、重合開始剤である、2−ブロ
モ−2−メチルプロピオン酸3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル(以下、単に2−MPEという)、2−ブ
ロモプロピオン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル(以下、単に2−HPEという)、エチレンビス(2
−ブロモ−2−メチルプロピオネ―ト)(以下、単にE
BMPという)は、それぞれ、下記の方法で合成したも
のである。
【0034】<2−MPEの合成>3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチルアルコ―ル41.7g(326ミリ
モル)、トリエチルアミン50ml(359ミリモ
ル)、ピリジン10ml(124ミリモル)およびアセ
トン350mlを反応容器に入れ、これにアセトン15
0mlと2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸ブロミド
40.3ml(326ミリモル)との混合物を、発熱反
応を抑えるために、氷浴で冷却しながら、添加した。終
夜反応させたのち、析出物をろ去し、これからアセトン
を減圧留去して、粗生成物を得た。この粗生成物をシリ
カゲルクロマトグラフイ―法(展開溶剤:アセトン/ヘ
キサン=2/1混合溶剤)で精製し、目的物である2−
MPEを得た。この2−MPEの収量は34g(収率3
8重量%)であつた。
【0035】<2−HPEの合成>2−ブロモ−2−メ
チルプロピオン酸ブロミドの代わりに、2−ブロモプロ
ピオン酸ブロミドを用いた以外は、上記の2−MPEの
合成と同様の操作により、2−HPEを合成した。
【0036】<EBMPの合成>無水エチレングリコ―
ル12ml(215ミリモル)とピリジン10ml(1
00ミリモル)を反応容器に入れ、これにアセトン35
0mlと2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸ブロミド
75g(326ミリモル)を、発熱反応を抑えるため
に、氷浴で冷却しながら、添加した。終夜反応させたの
ち、析出物をろ去し、これに酢酸エチル1リツトルと飽
和食塩水500mlとを加え、よく振とうした。しばら
く静置後、上層の酢酸エチル層を希塩酸で2回、飽和食
塩水500mlで3回洗浄したのち、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去したのち、酢
酸エチルを減圧留去し、粗生成物を得た。この粗生成物
をシリカゲルクロマトグラフイ―法(展開溶剤:酢酸エ
チル/ヘキサン=1:1混合溶剤)で精製し、目的物で
あるEBMPを得た。このEBMPの収量は52g(収
率67重量%)であつた。
【0037】製造例1 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルアクリレ
―ト25g(77ミリモル)を入れ、これに2,2′−
ビピリジン3g(19.2ミリモル)を加えて、系内を
窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅920mg
(6.4ミリモル)を加え、反応系を90℃に加熱し、
重合開始剤として酢酸ブチル2mlに希釈したEBMP
を1.15g(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、
窒素気流下、90℃で4時間重合した。重合率〔ガスク
ロマトグラフイを用いて、重合開始時の2,2′−ビピ
リジンに対するオクタデシルアクリレ―トの面積比率
(転化率So)を算出し、重合中の上記面積比率(転化
率St)を求めて、1―(転化率St)/(転化率S
o)で定義される割合〕が80%以上であることを確認
したのち、これに3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ルアクリレ―ト4.6g(25ミリモル)をラバ―セプ
タムから添加し、これをさらに12時間加熱した。得ら
れた重合物をトルエンに20重量%程度に希釈して、触
媒をろ去し、このトルエン溶液を冷アセトン1リツトル
に加え、白色沈殿物を得た。最後に、この再沈殿物を乾
燥して、アクリル系共重合体 (1)を製造した。
【0038】製造例2 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルメタクリ
レ―ト25g(74ミリモル)を入れ、これに2,2′
−ビピリジン1.5g(9.6ミリモル)を加えて、系
内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化銅458mg
(3.2ミリモル)を加え、反応系を90℃に加熱し、
重合開始剤として酢酸ブチル2mlに希釈した2−MP
Eを885mg(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、
窒素気流下、90℃で2時間重合した。重合率が80%
以上であることを確認したのち、これに3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチルメタクリレ―ト1.2g(6.
4ミリモル)をラバ―セプタムから添加し、これをさら
に6時間加熱した。以下、製造例1と同様にして、アク
リル系共重合体 (2)を製造した。
【0039】製造例3 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルアクリレ
―ト25g(77ミリモル)とアクリロニトリル5g
(94ミリモル)を入れ、これに2,2′−ビピリジン
3g(19.2ミリモル)を加えて、系内を窒素置換し
た。これに窒素気流下、臭化銅920mg(6.4ミリモ
ル)を加え、反応系を90℃に加熱し、重合開始剤とし
て酢酸ブチル2mlに希釈したEBMPを1.15g
(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、窒素気流下、
90℃で4時間重合した。重合率が80%以上であるこ
とを確認したのち、これに3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチルアクリレ―ト4.6g(25ミリモル)をラ
バ―セプタムから添加し、これをさらに6時間加熱し
た。以下、製造例1と同様にして、アクリル系共重合体
(3)を製造した。
【0040】製造例4〜9 単量体混合物の種類と量、重合開始剤の種類と量を、表
1のように変更した以外は、製造例1と同様の手法によ
り、アクリル系共重合体 (4)〜 (9)を製造した。各重合
に際して、臭化銅の使用量は重合開始剤と同モル量と
し、2,2′−ビピリジンはその3倍モル量使用した。
【0041】なお、表1において、「ODA」はオクタ
デシルアクリレ―ト、「ODM」はオクタデシルメタク
リレ―ト、「DDA」はドデシルアクリレ―ト、「3,
4−ECHMA」は3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チルアクリレ―ト、「3,4−ECHMMA」は3,4
−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレ―トであ
る。また、表1に記載される( )内の数値は、各原料
成分のモル数(ミリモル)を示したものである。さら
に、表1には、製造例1〜3の使用原料などについて
も、参考のために、併記した。
【0042】
【0043】製造例10 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管、ラバ―セプ
タムを備えた4つ口フラスコに、オクタデシルアクリレ
―ト25g(77ミリモル)、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチルアクリレ―ト4.6g(25ミリモル)
およびアクリルニトリル5g(94ミリモル)を入れ、
これに2,2′−ビピリジン3g(19.2ミリモル)
を加え、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、臭化
銅920mg(6.4ミリモル)を加え、反応系を90℃
に加熱し、重合開始剤としてEBMPを1.15g
(3.2ミリモル)加えて重合を開始し、酢酸ブチル2
mlを加えて、窒素気流下、90℃で12時間重合し
た。以下、製造例1と同様にして、アクリル系共重合体
(10)を製造した。
【0044】製造例11 オクタデシルアクリレ―トに代えてオクタデシルメタク
リレ―ト25g(74ミリモル)を、重合開始剤として
EBMPに代えて2−MPE885mg(3.2ミリモ
ル)を、それぞれ用いた以外は、製造例10と同様にし
て、アクリル系共重合体(11)を製造した。
【0045】上記の製造例1〜11で得たアクリル系共
重合体 (1)〜(11)について、数平均分子量〔Mn〕、重
量平均分子量〔Mw〕およびポリマ―分散度〔Mw/M
n〕を測定した。結果は、表2に示されるとおりであつ
た。なお、分子量の測定は、本文中に記載したGPC法
により、行つたものである。
【0046】
【0047】比較製造例1 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管を備えた3つ
口フラスコに、オクタデシルメタクリレ―ト25g(7
4ミリモル)とトルエン100mlを入れ、これにアゾ
イソブチロニトリル0.1gを加え、反応系を60℃で
5時間加熱して重合した。重合後、トルエンを留去し、
減圧加熱(60℃)して、油状のアクリル系重合体(12)
を得た。このアクリル系重合体(12)は、数平均分子量
〔Mn〕が60.8×1,000、重量平均分子量〔M
w〕が122.3×1,000であつて、ポリマ―分散
度〔Mw/Mn〕が2.01であつた。
【0048】比較製造例2 メカニカルスタ―ラ、窒素導入口、冷却管を備えた3つ
口フラスコに、オクタデシルメタクリレ―ト25g(7
4ミリモル)、2−メルカプトエタノ―ル0.1g
(1.3ミリモル)およびトルエン100mlを入れ、
これにアゾイソブチロニトリル0.1gを加え、反応系
を60℃で6時間加熱して重合した。重合後、トルエン
を留去し、減圧加熱(60℃)して、油状のアクリル系
重合体(13)を得た。このアクリル系重合体(13)は、数平
均分子量〔Mn〕が8.8×1,000、重量平均分子
量〔Mw〕が16.3×1,000であつて、ポリマ―
分散度〔Mw/Mn〕が1.85であつた。
【0049】実施例1 アクリル系共重合体 (1)10gをトルエン10mlで希
釈し、これに東芝シリコ―ン(株)製の「UV−938
0C」(ヨ―ドニウム塩系硬化触媒)0.3gを添加
し、撹拌して、長鎖アルキル系剥離剤溶液を調製した。
つぎに、この長鎖アルキル系剥離剤溶液を、アプリケ―
タを用いて、厚さが27umのポリエチレンテレフタレ
―トフイルムの上に1g/m2の塗工量となるように塗工
し、120℃で3分間加熱乾燥してトルエンを除去した
のち、高圧水銀ランプを設置した紫外線照射装置を用い
て、剥離剤塗工面を100mJの照射条件で硬化処理し
て、剥離層を形成し、セパレ―タを作製した。
【0050】実施例2〜15 アクリル系共重合体とオニウム塩系硬化触媒の種類を、
表3のように変更し(両成分の使用量は変更なし)、他
は実施例1と同様にして、14種の長鎖アルキル系剥離
剤溶液を調製した。また、この各長鎖アルキル系剥離剤
溶液を用いて、紫外線照射量を表3のように設定した以
外は、実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレ
―トフイルム上に剥離層を形成し、セパレ―タを作製し
た。なお、表3において、オニウム塩系硬化触媒である
「TASHFP」は、トリアリ―ルスルフオニウムヘキ
サフルオロフオスフエ―トを意味する。
【0051】
【0052】比較例1 アクリル系重合体(12)10gをトルエン10mlで希釈
し、これをそのまま、つまりヨ―ドニウム塩系硬化触媒
を添加しないで、長鎖アルキル系剥離剤溶液とした。こ
の長鎖アルキル系剥離剤溶液を用い、高圧水銀ランプに
よる紫外線照射を行わなかつた以外は、実施例1と同様
にして、ポリエチレンテレフタレ―トフイルム上に剥離
層を形成し、セパレ―タを作製した。
【0053】比較例2 アクリル系重合体(12)に代えて、アクリル系重合体(13)
10gを使用した以外は、比較例1と同様にして、長鎖
アルキル系剥離剤溶液を調製した。また、この長鎖アル
キル系剥離剤溶液を用いて、比較例1と同様にして、ポ
リエチレンテレフタレ―トフイルム上に剥離層を形成
し、セパレ―タを作製した。
【0054】上記の実施例1〜15および比較例1,2
で作製した各セパレ―タについて、下記の方法により、
硬化性試験、粘着面に対する剥離性試験および剥離後の
残留接着力試験(粘着面の非汚染性試験)を行つた。ま
た、上記各セパレ―タの作製に使用した各長鎖アルキル
系剥離剤溶液について、その溶液粘度を測定した。これ
らの結果は、表4に示されるとおりであつた。
【0055】<硬化性試験>粘着面に適用するセパレ―
タは、その剥離層にべとつきがない方が望ましい。この
観点より、上記の剥離層にべとつきがないものを〇、べ
とつきが少しあるものを△、べとつきがあるものを×、
と評価した。
【0056】<粘着面に対する剥離性試験>セパレ―タ
を幅40mm、長さ80mmに切断し、これに幅19mmの市
販粘着テ―プ〔日東電工(株)製の「ポリエステルテ―
プNo.31B」〕を重さ2Kgのゴムロ―ラを1往復さ
せて圧着したのち、粘着テ―プ上に約70g/cm2 の荷
重をかけた状態で、室温で48時間放置した。その後、
荷重を解き、引張り試験機により、室温で300mm/分
の速度で粘着テ―プを180°剥離し、その剥離に要す
る力(2個の試料の平均値)を測定した。この測定値が
大きすぎると、粘着テ―プの巻き戻し力が大きくなり、
巻き戻し作業性が悪くなり、また逆に、上記測定値が小
さくなりすぎても、巻き戻し作業性が悪くなる。
【0057】<剥離後の残留接着力試験>ステンレス
(SUS−304)板を耐水研磨紙(280番)で十分
に研磨し、洗浄した。この研磨洗浄面に、上記の剥離性
試験を行つたのちの粘着テ―プを、重さ2Kgのゴムロ―
ラを1往復させて圧着した。室温で30分間放置したの
ち、300mm/分の速度で180°剥離し、その剥離に
要する力(3個の試料の平均値)を測定し、これを接着
力Srとした。また、これとは別に、上記の剥離性試験
を行う前の粘着テ―プ、つまり市販粘着テ―プをそのま
ま使用して、上記同様にして、接着力Soを測定した。
これらの測定値より、剥離後の粘着面の残留接着力を、
〔Sr/So〕×100(%)として、求めた。この値
が大きいほど、残留接着力が大で粘着面の非汚染性がな
いことを示している。
【0058】
【0059】上記の表4の結果から明らかなように、実
施例1〜15の長鎖アルキル系剥離剤は、溶液粘度が低
くて塗工作業性にすぐれ、これより形成される剥離層に
はべとつきがなく、粘着面に対する剥離性能と剥離後の
粘着面の残留接着力をともに満足するセパレ―タが得ら
れるものであることがわかる。
【0060】これに対して、従来の溶液重合法によるア
クリル系重合体を使用した長鎖アルキル系剥離剤は、上
記重合体の分子量を高くすると(比較例1)、溶液粘度
が高くなつて塗工困難となり、また上記重合体の分子量
を低くすると(比較例2)、剥離層にべとつきがみら
れ、粘着面に対する剥離性能と剥離後の粘着面の残留接
着力をともに満足するセパレ―タを得ることが難しい。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明では、長鎖アルキ
ル基含有単量体とエポキシ基含有単量体とを含む単量体
混合物を、無溶剤または少量の溶剤を用いてリビングラ
ジカル重合させることにより、塗工可能な粘度を示す分
子内にエポキシ基を持つアクリル系共重合体を合成し、
これを上記エポキシ基を利用して架橋し硬化させるよう
にしたことにより、環境衛生、安全性、作業性(塗工作
業性)などの問題を回避できるとともに、粘着面に対す
る剥離性能にすぐれ、かつ剥離後の粘着面の残留接着力
の大きい、剥離剤としての本来の要求特性を十分に満足
する長鎖アクリル系剥離剤とその製造方法、さらにこの
長鎖アクリル系剥離剤を用いたセパレ―タと背面剥離処
理された粘着シ―ト類を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 喜八 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 新野 卓哉 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK25A AK27A AK42 AK53A AL01A AT00B BA02 BA03 BA10A BA10C CA02A EH46 EJ05A EJ08A EJ54 JK06 JL05 JL06 JL11 JL13C JL14A 4J004 AA04 AA05 AA10 AB01 CA01 CA02 CA08 CB01 CB02 CB04 CC02 CC03 CC05 CD06 DB03 EA01 GA01 4J100 AL05P AL10Q AM02R BC54Q CA04 CA05 CA23 CA31 FA02 FA03 HA53 HC42 HC69 HC75 JA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1);−〔CH2 −C(R1 )CO
    OR2 〕−(式中、R1 は水素またはメチル基、R2
    炭素数12〜22のアルキル基である)で表される長鎖
    アルキル基含有構造単位と、式(2);−〔CH2 −C
    (R3 )COOR4 〕−(式中、R3 は水素またはメチ
    ル基、R4 はエポキシ基を含有するアルキル基である)
    で表されるエポキシ基含有構造単位とを有するアクリル
    系共重合体を主剤としたことを特徴とする長鎖アルキル
    系剥離剤。
  2. 【請求項2】 アクリル系共重合体は、式(1)で表さ
    れる長鎖アルキル基含有構造単位と式(2)で表される
    エポキシ基含有構造単位のほかに、式(3);−〔CH
    2 −C(R5 )CN〕−(式中、R5 は水素またはメチ
    ル基、CNはニトリル基である)で表されるニトリル基
    含有構造単位を有する請求項1に記載の長鎖アルキル系
    剥離剤。
  3. 【請求項3】 アクリル系共重合体は、式(2)で表さ
    れるエポキシ基含有構造単位を共重合体分子鎖の末端ま
    たは末端近傍部に有する請求項1または2に記載の長鎖
    アルキル系剥離剤。
  4. 【請求項4】 アクリル系共重合体にオニウム塩系硬化
    触媒を配合してなる請求項1〜3のいずれかに記載の長
    鎖アルキル系剥離剤。
  5. 【請求項5】 支持体上に請求項1〜4のいずれかに記
    載の長鎖アルキル系剥離剤を硬化させてなる剥離層を有
    することを特徴とするセパレ―タ。
  6. 【請求項6】 基材の片面側に粘着層を有し、背面側に
    請求項1〜4のいずれかに記載の長鎖アルキル系剥離剤
    を硬化させてなる剥離層を有することを特徴とする背面
    剥離処理された粘着シ―ト類。
  7. 【請求項7】 式(1A);CH2 =C(R1 )COOR
    2 (式中、R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数1
    2〜22のアルキル基である)で表される長鎖アルキル
    基含有単量体と、式(2A);CH2 =C(R3 )COO
    4 (式中、R3 は水素またはメチル基、R4 はエポキ
    シ基を含有するアルキル基である)で表されるエポキシ
    基含有単量体と、必要により、式(3A);CH2 =C
    (R5 )CN(式中、R5 は水素またはメチル基、CN
    はニトリル基である)で表されるニトリル基含有単量体
    を含む単量体混合物を、遷移金属とその配位子の存在
    下、重合開始剤を用いて、リビングラジカル重合するこ
    とにより、アクリル系共重合体を生成することを特徴と
    する長鎖アルキル系剥離剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 遷移金属がCu、Ru、Fe、Rh、V
    またはNiであり、その配位子がビピリジン誘導体、メ
    ルカプタン誘導体またはトリフルオレ―ト誘導体である
    請求項7に記載の長鎖アルキル系剥離剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 遷移金属と配位子の組み合わせがCu+1
    −ビピリジン錯体である請求項8に記載の長鎖アルキル
    系剥離剤の製造方法。
  10. 【請求項10】 重合開始剤がα−位にハロゲンを持つ
    エステル系またはスチレン系誘導体である請求項7に記
    載の長鎖アルキル系剥離剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 重合開始剤が分子内にエポキシ基を有
    する請求項10に記載の長鎖アルキル系剥離剤の製造方
    法。
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