JP2000273591A - 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼 - Google Patents
高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ステンレス鋼の範疇に入らない低いクロム含有
量でありながら、低Crステンレス鋼と同等あるいはそ
れ以上の耐食性および高温強度を持ち、さらに、従来に
ない優れた耐粒界腐食性を有する高耐食性クロム含有鋼
の提供。 【解決手段】重量%で、C、Si、Mn、P、S、N
i、Cr、AlおよびNを特定の量含み、さらに、N
b、V、およびZrから選ばれる1種を特定の割合で含
み、かつCr、Si、Nb、V、Zr、CおよびNの含
有量[Cr]、[Si]、[Nb]、[V]、[Z
r]、[C]および[N]が下記式を満たす関係にあ
り、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。
量でありながら、低Crステンレス鋼と同等あるいはそ
れ以上の耐食性および高温強度を持ち、さらに、従来に
ない優れた耐粒界腐食性を有する高耐食性クロム含有鋼
の提供。 【解決手段】重量%で、C、Si、Mn、P、S、N
i、Cr、AlおよびNを特定の量含み、さらに、N
b、V、およびZrから選ばれる1種を特定の割合で含
み、かつCr、Si、Nb、V、Zr、CおよびNの含
有量[Cr]、[Si]、[Nb]、[V]、[Z
r]、[C]および[N]が下記式を満たす関係にあ
り、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼の範
疇に入らない低いクロム(Cr)含有量でありながら、
低Crステンレス鋼(Cr含有量:11〜13重量%)
と同等あるいはそれ以上の耐食性および高温強度を持
ち、さらに、従来にない優れた耐粒界腐食性を有する高
耐食性クロム含有鋼に関する。
疇に入らない低いクロム(Cr)含有量でありながら、
低Crステンレス鋼(Cr含有量:11〜13重量%)
と同等あるいはそれ以上の耐食性および高温強度を持
ち、さらに、従来にない優れた耐粒界腐食性を有する高
耐食性クロム含有鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な耐食性鋼であるステンレス鋼
は、クロムを11重量%以上含有している。しかし、C
rは高価な元素成分であるため、経済的な面からCr含
有量を減らしてもその特性が劣化しない成分系を持つ鋼
が求められている。例えば、特開平4−232231号
公報には、5.0重量%〜11.0重量%未満のCr含
有量で、Siを3.0重量%以下、Vを0.01重量%
〜0.10重量%、Cuを2.0重量%以下などを含有
した高強度Cr含有鋼板が、また特開平7−22435
2号公報には、2.0〜10.0重量%未満のCrにS
iを0.6重量%以上、5.0重量%以下、さらにNb
またはTaの特定量以上などを含有したCr含有鋼が提
案されている。これらはCr含有量低減に伴う耐食性の
劣化を軽減するため、Siなどを添加し、耐食性鋼とし
て使用することができた。
は、クロムを11重量%以上含有している。しかし、C
rは高価な元素成分であるため、経済的な面からCr含
有量を減らしてもその特性が劣化しない成分系を持つ鋼
が求められている。例えば、特開平4−232231号
公報には、5.0重量%〜11.0重量%未満のCr含
有量で、Siを3.0重量%以下、Vを0.01重量%
〜0.10重量%、Cuを2.0重量%以下などを含有
した高強度Cr含有鋼板が、また特開平7−22435
2号公報には、2.0〜10.0重量%未満のCrにS
iを0.6重量%以上、5.0重量%以下、さらにNb
またはTaの特定量以上などを含有したCr含有鋼が提
案されている。これらはCr含有量低減に伴う耐食性の
劣化を軽減するため、Siなどを添加し、耐食性鋼とし
て使用することができた。
【0003】しかしながら、これら従来提案されている
クロム含有鋼では、まず第一に、CrがCあるいはNと
化合物を作ってしまい、その周辺にCr欠乏層を形成す
ることに起因する鋭敏化腐食の防止が十分ではなかっ
た。そのため、例えば、自動車排気系部材用として、成
形時に溶接されたり、また実車に搭載された際に排ガス
温度の上昇により加熱されたりした場合に生じる鋭敏化
を防止できず、Crが炭化物あるいは窒化物として析出
し、それに伴いCr濃度が低下した部分で腐食が加速さ
れる粒界腐食が発生し、重度の場合にはその腐食部位が
破損する場合があった。この鋭敏化腐食の問題は、Cr
含有量が低いほど顕著であった。
クロム含有鋼では、まず第一に、CrがCあるいはNと
化合物を作ってしまい、その周辺にCr欠乏層を形成す
ることに起因する鋭敏化腐食の防止が十分ではなかっ
た。そのため、例えば、自動車排気系部材用として、成
形時に溶接されたり、また実車に搭載された際に排ガス
温度の上昇により加熱されたりした場合に生じる鋭敏化
を防止できず、Crが炭化物あるいは窒化物として析出
し、それに伴いCr濃度が低下した部分で腐食が加速さ
れる粒界腐食が発生し、重度の場合にはその腐食部位が
破損する場合があった。この鋭敏化腐食の問題は、Cr
含有量が低いほど顕著であった。
【0004】第二に、従来のクロム含有鋼を自動車排気
系上流部のエキゾーストマニホールドなど、700℃程
度の高温部に使用する際には、高温強度が不足し、部品
としての寿命が極端に短くなるという問題が生じた。
系上流部のエキゾーストマニホールドなど、700℃程
度の高温部に使用する際には、高温強度が不足し、部品
としての寿命が極端に短くなるという問題が生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記の問題を解決し、鋼成分の適正化により、ステ
ンレス鋼の範疇に入らない低いCr含有量でありなが
ら、低Crステンレス鋼と同等あるいはそれ以上の耐食
性および高温強度を持ち、さらに、従来にない優れた耐
粒界腐食性を持つ高耐食性Cr含有鋼を提供することに
ある。
は、前記の問題を解決し、鋼成分の適正化により、ステ
ンレス鋼の範疇に入らない低いCr含有量でありなが
ら、低Crステンレス鋼と同等あるいはそれ以上の耐食
性および高温強度を持ち、さらに、従来にない優れた耐
粒界腐食性を持つ高耐食性Cr含有鋼を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成すべく、Cr含有鋼の耐食性、高温強度および耐
粒界腐食性に及ぼす種々の添加元素の影響について詳細
に調査した。その結果、Siと、Nb、VおよびZrか
ら選ばれる少なくとも1種とを含み、また必要に応じて
Mo等を添加し、さらにCrおよびSiの含有量に応じ
てNb、VおよびZrと(C+N)の比をある適正値以
上とする鋼が、低Crステンレス鋼と同等あるいはそれ
以上の耐食性、高温強度および耐粒界腐食性を有するこ
とを新たに見出した。
を達成すべく、Cr含有鋼の耐食性、高温強度および耐
粒界腐食性に及ぼす種々の添加元素の影響について詳細
に調査した。その結果、Siと、Nb、VおよびZrか
ら選ばれる少なくとも1種とを含み、また必要に応じて
Mo等を添加し、さらにCrおよびSiの含有量に応じ
てNb、VおよびZrと(C+N)の比をある適正値以
上とする鋼が、低Crステンレス鋼と同等あるいはそれ
以上の耐食性、高温強度および耐粒界腐食性を有するこ
とを新たに見出した。
【0007】すなわち、本発明者らによれば、クロム含
有鋼において、耐食性および高温強度を改善するために
は、まずSiと、Nb、VおよびZrから選ばれる少な
くとも1種とを特定の値以上添加し、さらに必要に応じ
てMo、Cu、Co、CaおよびBから選んだ元素を添
加することが有効であることを見出した。一方、耐粒界
腐食性を改善するには、まず上に述べたSiと、Nb、
VおよびZrから選ばれる少なくとも1種と、また、M
oなどを添加して素材の耐食性を改善し、さらに、Cr
およびSiの含有量[Cr]および[Si]に応じて、
Nb、VおよびZrの含有量[Nb]、[V]および
[Zr]の和と、Cの含有量[C]とNの含有量[N]
の和の比:([Nb]+[V]+[Zr])/([C]
+[N])を特定の値以上とすることが有効であること
を見出した。
有鋼において、耐食性および高温強度を改善するために
は、まずSiと、Nb、VおよびZrから選ばれる少な
くとも1種とを特定の値以上添加し、さらに必要に応じ
てMo、Cu、Co、CaおよびBから選んだ元素を添
加することが有効であることを見出した。一方、耐粒界
腐食性を改善するには、まず上に述べたSiと、Nb、
VおよびZrから選ばれる少なくとも1種と、また、M
oなどを添加して素材の耐食性を改善し、さらに、Cr
およびSiの含有量[Cr]および[Si]に応じて、
Nb、VおよびZrの含有量[Nb]、[V]および
[Zr]の和と、Cの含有量[C]とNの含有量[N]
の和の比:([Nb]+[V]+[Zr])/([C]
+[N])を特定の値以上とすることが有効であること
を見出した。
【0008】ここで、実験例として、Fe−9重量%C
rの組成をベースとし、Si、Nb、V、CおよびNの
含有量を変化させたクロム含有鋼に対し、粒界腐食試験
を行った結果を図1に示す。
rの組成をベースとし、Si、Nb、V、CおよびNの
含有量を変化させたクロム含有鋼に対し、粒界腐食試験
を行った結果を図1に示す。
【0009】粒界腐食試験は、2枚の供試材をTIG溶
接で突き合わせ溶接して作成した試験片を、沸騰させた
2%硫酸+6%硫酸銅溶液に16時間浸漬し、その後R
=2mm、角度180度の曲げ試験を行ったのち、断面
組織観察により粒界腐食の有無を確認して行った。図1
において、○は粒界腐食なしを表し、●は粒界腐食あり
を表す。
接で突き合わせ溶接して作成した試験片を、沸騰させた
2%硫酸+6%硫酸銅溶液に16時間浸漬し、その後R
=2mm、角度180度の曲げ試験を行ったのち、断面
組織観察により粒界腐食の有無を確認して行った。図1
において、○は粒界腐食なしを表し、●は粒界腐食あり
を表す。
【0010】図1に示されるように、Cr含有量が9重
量%の鋼では、([Nb]+[V])/([C]+
[N])を、Si含有量に応じて、(21+12/[S
i])の値以上とすることにより、優れた耐粒界腐食性
が得られることが分かった。
量%の鋼では、([Nb]+[V])/([C]+
[N])を、Si含有量に応じて、(21+12/[S
i])の値以上とすることにより、優れた耐粒界腐食性
が得られることが分かった。
【0011】さらに詳細な調査を行った結果、優れた耐
粒界腐食性を有する鋼を得るためには、[Cr]および
[Si]の低下に伴い、より高い([Nb]+[V]+
[Zr])/([C]+[N])の値が必要となり、そ
の関係式を導いた結果、この値が(75−6×[Cr]
+12/[Si])以上必要であることを確認し、本発
明に至った。
粒界腐食性を有する鋼を得るためには、[Cr]および
[Si]の低下に伴い、より高い([Nb]+[V]+
[Zr])/([C]+[N])の値が必要となり、そ
の関係式を導いた結果、この値が(75−6×[Cr]
+12/[Si])以上必要であることを確認し、本発
明に至った。
【0012】したがって、前記知見に基づき、本発明
は、第一に、重量%で、C:0.015%以下、Si:
0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
の含有量の和(C+N):0.02%以下、さらに、N
b:0.6%以下、V:0.6%以下、およびZr:
0.6%以下、から選ばれる1種または2種以上を合計
で0.35%以上、0.6%以下含有し、かつCr、S
i、Nb、V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および
[N]が下記式を満たす関係にあり、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提
供するものである。
は、第一に、重量%で、C:0.015%以下、Si:
0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
の含有量の和(C+N):0.02%以下、さらに、N
b:0.6%以下、V:0.6%以下、およびZr:
0.6%以下、から選ばれる1種または2種以上を合計
で0.35%以上、0.6%以下含有し、かつCr、S
i、Nb、V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および
[N]が下記式を満たす関係にあり、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提
供するものである。
【0013】第2に、前記の成分のNb、V、Zrに代
えて、Nb:0.3%を超え、0.5%以下、および
V:0.1%を超え、0.3%以下を含有し、かつC
r、Si、Nb、V、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[C]および[N]が下
記式(2)を満たす関係にある高温強度および耐粒界腐
食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提供するものであ
る。 ([Nb]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (2)
えて、Nb:0.3%を超え、0.5%以下、および
V:0.1%を超え、0.3%以下を含有し、かつC
r、Si、Nb、V、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[C]および[N]が下
記式(2)を満たす関係にある高温強度および耐粒界腐
食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提供するものであ
る。 ([Nb]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (2)
【0014】第3に、前記の成分に加えて、さらに、重
量%で、Mo:0.02%以上、2%以下、Cu:0.
02%以上、2%以下、およびCo:0.02%以上、
2%以下から選ばれる少なくとも1種を含有する高温強
度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を
提供するものである。
量%で、Mo:0.02%以上、2%以下、Cu:0.
02%以上、2%以下、およびCo:0.02%以上、
2%以下から選ばれる少なくとも1種を含有する高温強
度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を
提供するものである。
【0015】第4に、前記の成分に加えて、さらに重量
%で、Ca:0.0005%以上、0.003%以下、
およびB:0.0002%以上、0.005%以下から
選ばれる少なくとも1種を含有する高温強度および耐粒
界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提供するもの
である。
%で、Ca:0.0005%以上、0.003%以下、
およびB:0.0002%以上、0.005%以下から
選ばれる少なくとも1種を含有する高温強度および耐粒
界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提供するもの
である。
【0016】以下、本発明の高耐食性クロム含有鋼(以
下、「本発明の鋼」という)について詳細に説明する。
本発明の鋼において、Cは、耐食性および耐粒界腐食性
に悪影響を及ぼす元素であり、0.015重量%を超え
ると、その影響が顕著となるので、0.015重量%以
下に制限される。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向
上の観点から、Cの含有量は低いほど良く、0.008
重量%以下が望ましい。
下、「本発明の鋼」という)について詳細に説明する。
本発明の鋼において、Cは、耐食性および耐粒界腐食性
に悪影響を及ぼす元素であり、0.015重量%を超え
ると、その影響が顕著となるので、0.015重量%以
下に制限される。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向
上の観点から、Cの含有量は低いほど良く、0.008
重量%以下が望ましい。
【0017】本発明の鋼において、Siは、耐食性、高
温強度および耐粒界腐食性の向上に有効な成分であり、
これらの効果を発揮するためには0.6重量%以上の添
加が必要である。耐食性、高温強度および耐粒界腐食性
の向上の観点から、Siの含有量は高いほど良く、1重
量%を超える含有量が望ましい。3重量%を超えるとそ
の効果が飽和するばかりでなく、鋼を硬化させて成形性
を劣化させることから、これを上限とする。
温強度および耐粒界腐食性の向上に有効な成分であり、
これらの効果を発揮するためには0.6重量%以上の添
加が必要である。耐食性、高温強度および耐粒界腐食性
の向上の観点から、Siの含有量は高いほど良く、1重
量%を超える含有量が望ましい。3重量%を超えるとそ
の効果が飽和するばかりでなく、鋼を硬化させて成形性
を劣化させることから、これを上限とする。
【0018】また、Mnは、脱酸および脱硫作用があ
り、製鋼上必要な元素成分であるが、過剰に添加すると
鋼の耐食性および成形性を劣化させるため0.5重量%
以下に制限される。
り、製鋼上必要な元素成分であるが、過剰に添加すると
鋼の耐食性および成形性を劣化させるため0.5重量%
以下に制限される。
【0019】Pの含有量は、できる限り低い方が、得ら
れる鋼の耐食性および成形性の向上に有効であるが、製
鋼上の経済的制限から0.05重量%以下とするのが望
ましい。本発明の鋼において、Sの含有量は、低い方が
耐食性が向上するが、製鋼時の脱S処理における経済的
制限から0.01重量%以下に制限される。また、耐食
性および耐粒界腐食性の観点から、Sの含有量は低いほ
ど良く、0.005重量%以下であることが望ましい。
れる鋼の耐食性および成形性の向上に有効であるが、製
鋼上の経済的制限から0.05重量%以下とするのが望
ましい。本発明の鋼において、Sの含有量は、低い方が
耐食性が向上するが、製鋼時の脱S処理における経済的
制限から0.01重量%以下に制限される。また、耐食
性および耐粒界腐食性の観点から、Sの含有量は低いほ
ど良く、0.005重量%以下であることが望ましい。
【0020】本発明の鋼において、Niは、耐食性を向
上させる元素成分であるが、高価であり、積極的な添加
はコストの上昇を招くため1.0重量%以下に限定す
る。また、本発明の鋼において、Crは、耐食性、高温
強度および耐粒界腐食性の向上に有効な元素成分であ
り、ステンレス鋼と同等あるいはそれ以上の耐食性を得
るためには5.0重量%以上が必要であり、これを下限
とする。耐食性、高温強度および耐粒界腐食性はCr量
の増加に伴い向上するため、8.0重量%以上が好まし
い。しかしながら、Crは高価であり過剰な添加はコス
トの上昇をまねくため10.4重量%以下に制限され
る。ただし、Cr量が10重量%未満でも本発明の主旨
である耐食性、高温強度および耐粒界腐食性が十分に得
られる。
上させる元素成分であるが、高価であり、積極的な添加
はコストの上昇を招くため1.0重量%以下に限定す
る。また、本発明の鋼において、Crは、耐食性、高温
強度および耐粒界腐食性の向上に有効な元素成分であ
り、ステンレス鋼と同等あるいはそれ以上の耐食性を得
るためには5.0重量%以上が必要であり、これを下限
とする。耐食性、高温強度および耐粒界腐食性はCr量
の増加に伴い向上するため、8.0重量%以上が好まし
い。しかしながら、Crは高価であり過剰な添加はコス
トの上昇をまねくため10.4重量%以下に制限され
る。ただし、Cr量が10重量%未満でも本発明の主旨
である耐食性、高温強度および耐粒界腐食性が十分に得
られる。
【0021】Alは製鋼上脱酸剤として必要であるが、
過度の添加は介在物の生成により耐食性および表面性状
が劣化するため0.1重量%以下に限定する。本発明の
鋼において、Nは耐食性および耐粒界腐食性に悪影響を
及ぼす元素であり、0.015重量%を超えると、その
影響が顕著となるので、0.015重量%以下に限定す
る。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向上の観点か
ら、N含有量は低いほど良く、0.008重量%以下が
望ましい。
過度の添加は介在物の生成により耐食性および表面性状
が劣化するため0.1重量%以下に限定する。本発明の
鋼において、Nは耐食性および耐粒界腐食性に悪影響を
及ぼす元素であり、0.015重量%を超えると、その
影響が顕著となるので、0.015重量%以下に限定す
る。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向上の観点か
ら、N含有量は低いほど良く、0.008重量%以下が
望ましい。
【0022】さらに、耐食性および耐粒界腐食性改善の
観点から、C量とN量の和(C+N)は0.02重量%
以下に限定する。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向
上の観点から、(C+N)は低いほど良く、0.015
重量%以下が望ましい。
観点から、C量とN量の和(C+N)は0.02重量%
以下に限定する。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向
上の観点から、(C+N)は低いほど良く、0.015
重量%以下が望ましい。
【0023】本発明の鋼は、Nb、VおよびZrから選
ばれる少なくとも1種を含有するものである。Nb、V
およびZrは、1種のみを含有していてもよいし、2種
以上の組み合わせを含有していてもよい。Nb、Vおよ
びZrは、鋼中のCおよびNを固定し耐食性および耐粒
界腐食性を向上させるとともに、高温強度を向上させる
元素であり、この効果は、本発明の鋼においてはその含
有量の和が0.35重量%以上となる場合に発揮され
る。特に、Nb、VおよびZrの含有量の和が0.40
重量%以上となる場合に高温強度が向上する。一方、N
b、VおよびZrの含有量の和が0.60重量%を超え
て含有しても効果が飽和するばかりでなく、鋼の硬化に
よる加工性の劣化をまねくため、Nb、VおよびZrの
含有量の和は、0.6重量%以下とする。
ばれる少なくとも1種を含有するものである。Nb、V
およびZrは、1種のみを含有していてもよいし、2種
以上の組み合わせを含有していてもよい。Nb、Vおよ
びZrは、鋼中のCおよびNを固定し耐食性および耐粒
界腐食性を向上させるとともに、高温強度を向上させる
元素であり、この効果は、本発明の鋼においてはその含
有量の和が0.35重量%以上となる場合に発揮され
る。特に、Nb、VおよびZrの含有量の和が0.40
重量%以上となる場合に高温強度が向上する。一方、N
b、VおよびZrの含有量の和が0.60重量%を超え
て含有しても効果が飽和するばかりでなく、鋼の硬化に
よる加工性の劣化をまねくため、Nb、VおよびZrの
含有量の和は、0.6重量%以下とする。
【0024】さらに、本発明の鋼において、NbとVを
一緒に添加すること(複合添加)は、高温での強度を著
しく向上させるために有効である。この複合添加の場合
には、0.3重量%を超えるNb含有量および0.1重
量%を超えるV含有量が必要である。また、鋼の硬化に
よる加工性劣化防止の観点から、Nb含有量の上限は
0.5重量%以下、V含有量の上限は0.3重量%以下
である。
一緒に添加すること(複合添加)は、高温での強度を著
しく向上させるために有効である。この複合添加の場合
には、0.3重量%を超えるNb含有量および0.1重
量%を超えるV含有量が必要である。また、鋼の硬化に
よる加工性劣化防止の観点から、Nb含有量の上限は
0.5重量%以下、V含有量の上限は0.3重量%以下
である。
【0025】また、本発明の鋼において、Cr、Si、
V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、[Si]、
[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および[N]は、
[Cr]が5〜10.4重量%の範囲で下記式(1)を
満たす関係にある。 ([Nb]+[Zr]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1)
V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、[Si]、
[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および[N]は、
[Cr]が5〜10.4重量%の範囲で下記式(1)を
満たす関係にある。 ([Nb]+[Zr]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1)
【0026】本発明の鋼において、左辺:([Nb]+
[Zr]+[V])/([C]+[N])の値が、右
辺:75−6×[Cr]+12/[Si]の値よりも小
であると、CおよびNがNb、VあるいはZrとの化合
物として十分に固定されず、Crとの化合物を多く形成
するため、粒界にCr欠乏層を生じ、粒界腐食を起こし
やすくなる。通常、Cr含有量が11重量%以上のステ
ンレス鋼においては、([Nb]+[Zr]+[V])
/([C]+[N])の値は15以上で十分である。し
かし、本発明者らの調査によれば、11重量%未満のC
r含有量の鋼においては、地金のCrが少ないために、
より鋭敏化を起こしやすく、[Nb]+[Zr]+
[V])/([C]+[N])の値がより大であること
が必要であった。さらには、Cr、Siの含有量の低下
に伴い、([Nb]+[Zr]+[V])/([C]+
[N])はより大であることが必要とされることを見出
し、前記の式(1)の関係を得た。
[Zr]+[V])/([C]+[N])の値が、右
辺:75−6×[Cr]+12/[Si]の値よりも小
であると、CおよびNがNb、VあるいはZrとの化合
物として十分に固定されず、Crとの化合物を多く形成
するため、粒界にCr欠乏層を生じ、粒界腐食を起こし
やすくなる。通常、Cr含有量が11重量%以上のステ
ンレス鋼においては、([Nb]+[Zr]+[V])
/([C]+[N])の値は15以上で十分である。し
かし、本発明者らの調査によれば、11重量%未満のC
r含有量の鋼においては、地金のCrが少ないために、
より鋭敏化を起こしやすく、[Nb]+[Zr]+
[V])/([C]+[N])の値がより大であること
が必要であった。さらには、Cr、Siの含有量の低下
に伴い、([Nb]+[Zr]+[V])/([C]+
[N])はより大であることが必要とされることを見出
し、前記の式(1)の関係を得た。
【0027】また、本発明の鋼において、NbおよびV
を複合添加し、Cr、Si、Nb、V、CおよびNの含
有量[Cr]、[Si]、[Nb]、[V]、[C]お
よび[N]が、前記式(2)を満たす関係にある場合に
は、特に高温強度が向上する。これは、NbおよびVの
固溶強化の効果が複合添加により顕著に発揮されるため
と考えられる。
を複合添加し、Cr、Si、Nb、V、CおよびNの含
有量[Cr]、[Si]、[Nb]、[V]、[C]お
よび[N]が、前記式(2)を満たす関係にある場合に
は、特に高温強度が向上する。これは、NbおよびVの
固溶強化の効果が複合添加により顕著に発揮されるため
と考えられる。
【0028】本発明の鋼において、前記必須成分以外
に、Mo、CuおよびCoから選ばれる少なくとも1種
の元素成分を添加すると耐食性の向上に有効である。こ
れらのMo、CuおよびCoは、1種のみが添加されて
いても良いし、2種以上の組み合わせが添加されていて
も良い。特に、Moの添加はその効果が最も大きく、高
温強度も向上させることができる利点がある。このM
o、CuまたはCoは、いずれも0.02重量%以上の
添加により耐食性を向上させる効果を持つ。さらに優れ
た耐食性向上効果を得るためには、0.1重量%以上の
添加が好ましい。しかし、このMo、CuおよびCoの
それぞれが、2重量%を超えて含有しても効果が飽和す
るばかりでなく、表面品質および経済性を損なうので、
この値を上限とする。
に、Mo、CuおよびCoから選ばれる少なくとも1種
の元素成分を添加すると耐食性の向上に有効である。こ
れらのMo、CuおよびCoは、1種のみが添加されて
いても良いし、2種以上の組み合わせが添加されていて
も良い。特に、Moの添加はその効果が最も大きく、高
温強度も向上させることができる利点がある。このM
o、CuまたはCoは、いずれも0.02重量%以上の
添加により耐食性を向上させる効果を持つ。さらに優れ
た耐食性向上効果を得るためには、0.1重量%以上の
添加が好ましい。しかし、このMo、CuおよびCoの
それぞれが、2重量%を超えて含有しても効果が飽和す
るばかりでなく、表面品質および経済性を損なうので、
この値を上限とする。
【0029】さらに、本発明の鋼は、CaおよびBのう
ち少なくとも1種を含有すると、高温強度の向上に有効
である。高温強度を向上させるには、Caは0.000
5重量%以上、Bは0.0002重量%以上添加させる
ことが必要であるが、過剰に添加すると鋼の耐食性の低
下を招くため、添加量の上限をそれぞれCaは0.00
30重量%、Bは0.0050重量%とする。
ち少なくとも1種を含有すると、高温強度の向上に有効
である。高温強度を向上させるには、Caは0.000
5重量%以上、Bは0.0002重量%以上添加させる
ことが必要であるが、過剰に添加すると鋼の耐食性の低
下を招くため、添加量の上限をそれぞれCaは0.00
30重量%、Bは0.0050重量%とする。
【0030】本発明の鋼を製造する方法は、特に限定さ
れず、ステンレス鋼等のCr含有鋼の製造に一般的に採
用されている方法をほぼそのまま適用することができ
る。例えば、製鋼は、前記必須成分、および必要に応じ
て添加される成分とを、転炉あるいは電気炉等で溶製
し、VODにより2次精錬を行う方法が好適である。溶
製した溶鋼は、公知の鋳造方法にしたがって鋼素材とす
ることができる。特に、生産性および品質の観点から、
連続鋳造法を適用するのが好ましい。
れず、ステンレス鋼等のCr含有鋼の製造に一般的に採
用されている方法をほぼそのまま適用することができ
る。例えば、製鋼は、前記必須成分、および必要に応じ
て添加される成分とを、転炉あるいは電気炉等で溶製
し、VODにより2次精錬を行う方法が好適である。溶
製した溶鋼は、公知の鋳造方法にしたがって鋼素材とす
ることができる。特に、生産性および品質の観点から、
連続鋳造法を適用するのが好ましい。
【0031】連続鋳造して得られた鋼素材は、必要に応
じて所定温度に加熱され、次いで熱間圧延により所望の
板厚の熱延板とされる。この熱延板は、必要に応じて、
好ましくは700〜1050℃の箱焼鈍あるいは連続焼
鈍を施した後、酸洗および冷間圧延を施され所定の板厚
の冷延板とされる。
じて所定温度に加熱され、次いで熱間圧延により所望の
板厚の熱延板とされる。この熱延板は、必要に応じて、
好ましくは700〜1050℃の箱焼鈍あるいは連続焼
鈍を施した後、酸洗および冷間圧延を施され所定の板厚
の冷延板とされる。
【0032】冷延板は、好ましくは700〜1030℃
の連続焼鈍の後、酸洗を施して、冷延焼鈍板とされるの
が望ましい。用途によっては、熱延板もしくは熱延焼鈍
板のまま使用に供することも可能である。
の連続焼鈍の後、酸洗を施して、冷延焼鈍板とされるの
が望ましい。用途によっては、熱延板もしくは熱延焼鈍
板のまま使用に供することも可能である。
【0033】さらに、本発明の鋼は、その形状および形
態は特に限定されず、板材は勿論のこと、パイプ、プレ
ス品および線材などのあらゆる加工品のどのような形状
および形態にも適用することができる。
態は特に限定されず、板材は勿論のこと、パイプ、プレ
ス品および線材などのあらゆる加工品のどのような形状
および形態にも適用することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例により本
発明をより具体的に説明する。
発明をより具体的に説明する。
【0035】(実施例1〜12、比較例A〜K)表1に
示す化学組成を有するクロム含有鋼を真空溶解炉で溶製
し、50kg鋼塊とし、厚さ3mmの板に熱間圧延し、
800℃、8時間の焼鈍をした後厚さ1mmの板に冷間
圧延した。その後、900℃で1分の仕上げ焼鈍、次い
で酸洗を行い、厚さ1mmの冷延焼鈍板を得た。この冷
延焼鈍板を供試材とし、下記の方法にしたがって、耐食
性、高温強度および耐粒界腐食性を評価した。その結果
を表1に示す。
示す化学組成を有するクロム含有鋼を真空溶解炉で溶製
し、50kg鋼塊とし、厚さ3mmの板に熱間圧延し、
800℃、8時間の焼鈍をした後厚さ1mmの板に冷間
圧延した。その後、900℃で1分の仕上げ焼鈍、次い
で酸洗を行い、厚さ1mmの冷延焼鈍板を得た。この冷
延焼鈍板を供試材とし、下記の方法にしたがって、耐食
性、高温強度および耐粒界腐食性を評価した。その結果
を表1に示す。
【0036】耐食性 JIS Z2371に準拠して1時間の塩水噴霧試験を
行い、発錆面積率により下記の規準で評価した。 ◎ 発錆面積率が5%以下で最も耐食性が良好である ○ 発錆面積率が5%を超え20%以下で良好な耐食性
を示す × 発錆面積率が20%を超え耐食性の劣化が著しい
行い、発錆面積率により下記の規準で評価した。 ◎ 発錆面積率が5%以下で最も耐食性が良好である ○ 発錆面積率が5%を超え20%以下で良好な耐食性
を示す × 発錆面積率が20%を超え耐食性の劣化が著しい
【0037】高温強度 JIS G0567に準拠し、700℃での引張強さを
測定した。 耐粒界腐食性 供試材を、TIG溶接(電圧:12V、電流:150
A、シールドガス:Ar、流量は表(電極側)10リッ
トル/分、裏5リットル/分、電極移動速度:60cm
/分)により突き合わせ溶接をした後、沸騰させた2%
硫酸+6%硫酸銅溶液中に16時間浸漬した。その後、
R=2mm、角度180度の曲げ試験を行い、断面組織
を観察し、粒界腐食の有無により評価した。
測定した。 耐粒界腐食性 供試材を、TIG溶接(電圧:12V、電流:150
A、シールドガス:Ar、流量は表(電極側)10リッ
トル/分、裏5リットル/分、電極移動速度:60cm
/分)により突き合わせ溶接をした後、沸騰させた2%
硫酸+6%硫酸銅溶液中に16時間浸漬した。その後、
R=2mm、角度180度の曲げ試験を行い、断面組織
を観察し、粒界腐食の有無により評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】表1から明らかなごとく、本発明のクロム
含有鋼は、優れた耐食性、高温強度および耐粒界腐食性
を有するものであることが分かる。
含有鋼は、優れた耐食性、高温強度および耐粒界腐食性
を有するものであることが分かる。
【0043】
【発明の効果】本発明の鋼は、耐食性、高温強度および
耐粒界腐食性に優れたクロム含有鋼である。この鋼は高
価なCrを11重量%以上含有する従来のステンレス鋼
に比べて経済的でありながら、低Crステンレス鋼と同
等あるいはそれ以上の耐食性、高温強度および耐粒界腐
食性を有する。そのため、現在、低Crステンレス鋼が
用いられている用途への広範囲の適用が可能である。特
に、素材および溶接部の耐食性や高温での強度が必要と
なる自動車排気系のエキゾーストマニホールドやその直
下のパイプ(フロントパイプ)などの素材として好適で
ある。
耐粒界腐食性に優れたクロム含有鋼である。この鋼は高
価なCrを11重量%以上含有する従来のステンレス鋼
に比べて経済的でありながら、低Crステンレス鋼と同
等あるいはそれ以上の耐食性、高温強度および耐粒界腐
食性を有する。そのため、現在、低Crステンレス鋼が
用いられている用途への広範囲の適用が可能である。特
に、素材および溶接部の耐食性や高温での強度が必要と
なる自動車排気系のエキゾーストマニホールドやその直
下のパイプ(フロントパイプ)などの素材として好適で
ある。
【図1】 Fe−9重量%クロムを基本組成とし、さら
にNb、V、Si、CおよびNの含有量を変化させたク
ロム含有鋼について、粒界腐食試験を行った結果を示す
図である。
にNb、V、Si、CおよびNの含有量を変化させたク
ロム含有鋼について、粒界腐食試験を行った結果を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 和秀 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】重量%で、C:0.015%以下、Si:
0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
の含有量の和(C+N):0.02%以下、さらに、N
b:0.6%以下、V:0.6%以下、およびZr:
0.6%以下、から選ばれる1種または2種以上を合計
で0.35%以上、0.6%以下含有し、かつCr、S
i、Nb、V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および
[N]が下記式を満たす関係にあり、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。 - 【請求項2】重量%で、C:0.015%以下、Si:
0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
の含有量の和(C+N):0.02%以下、Nb:0.
3%を超え、0.5%以下、およびV:0.1%を超
え、0.3%以下を含有し、かつCr、Si、Nb、
V、CおよびNの含有量[Cr]、[Si]、[N
b]、[V]、[C]および[N]が下記式を満たす関
係にあり、 ([Nb]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (2) 残部およびその他不可避的不純物からなる高温強度およ
び耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。 - 【請求項3】前記の成分に加えて、さらに、重量%で、
Mo:0.02%以上、2%以下、Cu:0.02%以
上、2%以下、およびCo:0.02%以上、2%以
下、から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1
または2に記載の高温強度および耐粒界腐食性に優れた
高耐食性クロム含有鋼。 - 【請求項4】前記の成分に加えて、さらに重量%で、C
a:0.0005%以上、0.003%以下、および
B:0.0002%以上、0.005%以下から選ばれ
る少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれかに
記載の高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性ク
ロム含有鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11082049A JP2000273591A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11082049A JP2000273591A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000273591A true JP2000273591A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13763667
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11082049A Pending JP2000273591A (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000273591A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002086176A1 (en) * | 2001-04-19 | 2002-10-31 | National Institute For Materials Science | Ferritic heat-resistant steel and method for production thereof |
-
1999
- 1999-03-25 JP JP11082049A patent/JP2000273591A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002086176A1 (en) * | 2001-04-19 | 2002-10-31 | National Institute For Materials Science | Ferritic heat-resistant steel and method for production thereof |
| US7211159B2 (en) | 2001-04-19 | 2007-05-01 | National Institute For Materials Science | Ferritic heat-resistant steel and method for production thereof |
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