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JP2000273591A - 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼 - Google Patents

高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼

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Publication number
JP2000273591A
JP2000273591A JP11082049A JP8204999A JP2000273591A JP 2000273591 A JP2000273591 A JP 2000273591A JP 11082049 A JP11082049 A JP 11082049A JP 8204999 A JP8204999 A JP 8204999A JP 2000273591 A JP2000273591 A JP 2000273591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
corrosion resistance
weight
steel
temperature strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11082049A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichiro Hirasawa
淳一郎 平澤
Atsushi Miyazaki
宮崎  淳
Kazuhide Ishii
和秀 石井
Susumu Sato
佐藤  進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP11082049A priority Critical patent/JP2000273591A/ja
Publication of JP2000273591A publication Critical patent/JP2000273591A/ja
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  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ステンレス鋼の範疇に入らない低いクロム含有
量でありながら、低Crステンレス鋼と同等あるいはそ
れ以上の耐食性および高温強度を持ち、さらに、従来に
ない優れた耐粒界腐食性を有する高耐食性クロム含有鋼
の提供。 【解決手段】重量%で、C、Si、Mn、P、S、N
i、Cr、AlおよびNを特定の量含み、さらに、N
b、V、およびZrから選ばれる1種を特定の割合で含
み、かつCr、Si、Nb、V、Zr、CおよびNの含
有量[Cr]、[Si]、[Nb]、[V]、[Z
r]、[C]および[N]が下記式を満たす関係にあ
り、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼の範
疇に入らない低いクロム(Cr)含有量でありながら、
低Crステンレス鋼(Cr含有量:11〜13重量%)
と同等あるいはそれ以上の耐食性および高温強度を持
ち、さらに、従来にない優れた耐粒界腐食性を有する高
耐食性クロム含有鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な耐食性鋼であるステンレス鋼
は、クロムを11重量%以上含有している。しかし、C
rは高価な元素成分であるため、経済的な面からCr含
有量を減らしてもその特性が劣化しない成分系を持つ鋼
が求められている。例えば、特開平4−232231号
公報には、5.0重量%〜11.0重量%未満のCr含
有量で、Siを3.0重量%以下、Vを0.01重量%
〜0.10重量%、Cuを2.0重量%以下などを含有
した高強度Cr含有鋼板が、また特開平7−22435
2号公報には、2.0〜10.0重量%未満のCrにS
iを0.6重量%以上、5.0重量%以下、さらにNb
またはTaの特定量以上などを含有したCr含有鋼が提
案されている。これらはCr含有量低減に伴う耐食性の
劣化を軽減するため、Siなどを添加し、耐食性鋼とし
て使用することができた。
【0003】しかしながら、これら従来提案されている
クロム含有鋼では、まず第一に、CrがCあるいはNと
化合物を作ってしまい、その周辺にCr欠乏層を形成す
ることに起因する鋭敏化腐食の防止が十分ではなかっ
た。そのため、例えば、自動車排気系部材用として、成
形時に溶接されたり、また実車に搭載された際に排ガス
温度の上昇により加熱されたりした場合に生じる鋭敏化
を防止できず、Crが炭化物あるいは窒化物として析出
し、それに伴いCr濃度が低下した部分で腐食が加速さ
れる粒界腐食が発生し、重度の場合にはその腐食部位が
破損する場合があった。この鋭敏化腐食の問題は、Cr
含有量が低いほど顕著であった。
【0004】第二に、従来のクロム含有鋼を自動車排気
系上流部のエキゾーストマニホールドなど、700℃程
度の高温部に使用する際には、高温強度が不足し、部品
としての寿命が極端に短くなるという問題が生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記の問題を解決し、鋼成分の適正化により、ステ
ンレス鋼の範疇に入らない低いCr含有量でありなが
ら、低Crステンレス鋼と同等あるいはそれ以上の耐食
性および高温強度を持ち、さらに、従来にない優れた耐
粒界腐食性を持つ高耐食性Cr含有鋼を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成すべく、Cr含有鋼の耐食性、高温強度および耐
粒界腐食性に及ぼす種々の添加元素の影響について詳細
に調査した。その結果、Siと、Nb、VおよびZrか
ら選ばれる少なくとも1種とを含み、また必要に応じて
Mo等を添加し、さらにCrおよびSiの含有量に応じ
てNb、VおよびZrと(C+N)の比をある適正値以
上とする鋼が、低Crステンレス鋼と同等あるいはそれ
以上の耐食性、高温強度および耐粒界腐食性を有するこ
とを新たに見出した。
【0007】すなわち、本発明者らによれば、クロム含
有鋼において、耐食性および高温強度を改善するために
は、まずSiと、Nb、VおよびZrから選ばれる少な
くとも1種とを特定の値以上添加し、さらに必要に応じ
てMo、Cu、Co、CaおよびBから選んだ元素を添
加することが有効であることを見出した。一方、耐粒界
腐食性を改善するには、まず上に述べたSiと、Nb、
VおよびZrから選ばれる少なくとも1種と、また、M
oなどを添加して素材の耐食性を改善し、さらに、Cr
およびSiの含有量[Cr]および[Si]に応じて、
Nb、VおよびZrの含有量[Nb]、[V]および
[Zr]の和と、Cの含有量[C]とNの含有量[N]
の和の比:([Nb]+[V]+[Zr])/([C]
+[N])を特定の値以上とすることが有効であること
を見出した。
【0008】ここで、実験例として、Fe−9重量%C
rの組成をベースとし、Si、Nb、V、CおよびNの
含有量を変化させたクロム含有鋼に対し、粒界腐食試験
を行った結果を図1に示す。
【0009】粒界腐食試験は、2枚の供試材をTIG溶
接で突き合わせ溶接して作成した試験片を、沸騰させた
2%硫酸+6%硫酸銅溶液に16時間浸漬し、その後R
=2mm、角度180度の曲げ試験を行ったのち、断面
組織観察により粒界腐食の有無を確認して行った。図1
において、○は粒界腐食なしを表し、●は粒界腐食あり
を表す。
【0010】図1に示されるように、Cr含有量が9重
量%の鋼では、([Nb]+[V])/([C]+
[N])を、Si含有量に応じて、(21+12/[S
i])の値以上とすることにより、優れた耐粒界腐食性
が得られることが分かった。
【0011】さらに詳細な調査を行った結果、優れた耐
粒界腐食性を有する鋼を得るためには、[Cr]および
[Si]の低下に伴い、より高い([Nb]+[V]+
[Zr])/([C]+[N])の値が必要となり、そ
の関係式を導いた結果、この値が(75−6×[Cr]
+12/[Si])以上必要であることを確認し、本発
明に至った。
【0012】したがって、前記知見に基づき、本発明
は、第一に、重量%で、C:0.015%以下、Si:
0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
の含有量の和(C+N):0.02%以下、さらに、N
b:0.6%以下、V:0.6%以下、およびZr:
0.6%以下、から選ばれる1種または2種以上を合計
で0.35%以上、0.6%以下含有し、かつCr、S
i、Nb、V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および
[N]が下記式を満たす関係にあり、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提
供するものである。
【0013】第2に、前記の成分のNb、V、Zrに代
えて、Nb:0.3%を超え、0.5%以下、および
V:0.1%を超え、0.3%以下を含有し、かつC
r、Si、Nb、V、CおよびNの含有量[Cr]、
[Si]、[Nb]、[V]、[C]および[N]が下
記式(2)を満たす関係にある高温強度および耐粒界腐
食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提供するものであ
る。 ([Nb]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (2)
【0014】第3に、前記の成分に加えて、さらに、重
量%で、Mo:0.02%以上、2%以下、Cu:0.
02%以上、2%以下、およびCo:0.02%以上、
2%以下から選ばれる少なくとも1種を含有する高温強
度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を
提供するものである。
【0015】第4に、前記の成分に加えて、さらに重量
%で、Ca:0.0005%以上、0.003%以下、
およびB:0.0002%以上、0.005%以下から
選ばれる少なくとも1種を含有する高温強度および耐粒
界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼を提供するもの
である。
【0016】以下、本発明の高耐食性クロム含有鋼(以
下、「本発明の鋼」という)について詳細に説明する。
本発明の鋼において、Cは、耐食性および耐粒界腐食性
に悪影響を及ぼす元素であり、0.015重量%を超え
ると、その影響が顕著となるので、0.015重量%以
下に制限される。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向
上の観点から、Cの含有量は低いほど良く、0.008
重量%以下が望ましい。
【0017】本発明の鋼において、Siは、耐食性、高
温強度および耐粒界腐食性の向上に有効な成分であり、
これらの効果を発揮するためには0.6重量%以上の添
加が必要である。耐食性、高温強度および耐粒界腐食性
の向上の観点から、Siの含有量は高いほど良く、1重
量%を超える含有量が望ましい。3重量%を超えるとそ
の効果が飽和するばかりでなく、鋼を硬化させて成形性
を劣化させることから、これを上限とする。
【0018】また、Mnは、脱酸および脱硫作用があ
り、製鋼上必要な元素成分であるが、過剰に添加すると
鋼の耐食性および成形性を劣化させるため0.5重量%
以下に制限される。
【0019】Pの含有量は、できる限り低い方が、得ら
れる鋼の耐食性および成形性の向上に有効であるが、製
鋼上の経済的制限から0.05重量%以下とするのが望
ましい。本発明の鋼において、Sの含有量は、低い方が
耐食性が向上するが、製鋼時の脱S処理における経済的
制限から0.01重量%以下に制限される。また、耐食
性および耐粒界腐食性の観点から、Sの含有量は低いほ
ど良く、0.005重量%以下であることが望ましい。
【0020】本発明の鋼において、Niは、耐食性を向
上させる元素成分であるが、高価であり、積極的な添加
はコストの上昇を招くため1.0重量%以下に限定す
る。また、本発明の鋼において、Crは、耐食性、高温
強度および耐粒界腐食性の向上に有効な元素成分であ
り、ステンレス鋼と同等あるいはそれ以上の耐食性を得
るためには5.0重量%以上が必要であり、これを下限
とする。耐食性、高温強度および耐粒界腐食性はCr量
の増加に伴い向上するため、8.0重量%以上が好まし
い。しかしながら、Crは高価であり過剰な添加はコス
トの上昇をまねくため10.4重量%以下に制限され
る。ただし、Cr量が10重量%未満でも本発明の主旨
である耐食性、高温強度および耐粒界腐食性が十分に得
られる。
【0021】Alは製鋼上脱酸剤として必要であるが、
過度の添加は介在物の生成により耐食性および表面性状
が劣化するため0.1重量%以下に限定する。本発明の
鋼において、Nは耐食性および耐粒界腐食性に悪影響を
及ぼす元素であり、0.015重量%を超えると、その
影響が顕著となるので、0.015重量%以下に限定す
る。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向上の観点か
ら、N含有量は低いほど良く、0.008重量%以下が
望ましい。
【0022】さらに、耐食性および耐粒界腐食性改善の
観点から、C量とN量の和(C+N)は0.02重量%
以下に限定する。特に、耐食性および耐粒界腐食性の向
上の観点から、(C+N)は低いほど良く、0.015
重量%以下が望ましい。
【0023】本発明の鋼は、Nb、VおよびZrから選
ばれる少なくとも1種を含有するものである。Nb、V
およびZrは、1種のみを含有していてもよいし、2種
以上の組み合わせを含有していてもよい。Nb、Vおよ
びZrは、鋼中のCおよびNを固定し耐食性および耐粒
界腐食性を向上させるとともに、高温強度を向上させる
元素であり、この効果は、本発明の鋼においてはその含
有量の和が0.35重量%以上となる場合に発揮され
る。特に、Nb、VおよびZrの含有量の和が0.40
重量%以上となる場合に高温強度が向上する。一方、N
b、VおよびZrの含有量の和が0.60重量%を超え
て含有しても効果が飽和するばかりでなく、鋼の硬化に
よる加工性の劣化をまねくため、Nb、VおよびZrの
含有量の和は、0.6重量%以下とする。
【0024】さらに、本発明の鋼において、NbとVを
一緒に添加すること(複合添加)は、高温での強度を著
しく向上させるために有効である。この複合添加の場合
には、0.3重量%を超えるNb含有量および0.1重
量%を超えるV含有量が必要である。また、鋼の硬化に
よる加工性劣化防止の観点から、Nb含有量の上限は
0.5重量%以下、V含有量の上限は0.3重量%以下
である。
【0025】また、本発明の鋼において、Cr、Si、
V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、[Si]、
[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および[N]は、
[Cr]が5〜10.4重量%の範囲で下記式(1)を
満たす関係にある。 ([Nb]+[Zr]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1)
【0026】本発明の鋼において、左辺:([Nb]+
[Zr]+[V])/([C]+[N])の値が、右
辺:75−6×[Cr]+12/[Si]の値よりも小
であると、CおよびNがNb、VあるいはZrとの化合
物として十分に固定されず、Crとの化合物を多く形成
するため、粒界にCr欠乏層を生じ、粒界腐食を起こし
やすくなる。通常、Cr含有量が11重量%以上のステ
ンレス鋼においては、([Nb]+[Zr]+[V])
/([C]+[N])の値は15以上で十分である。し
かし、本発明者らの調査によれば、11重量%未満のC
r含有量の鋼においては、地金のCrが少ないために、
より鋭敏化を起こしやすく、[Nb]+[Zr]+
[V])/([C]+[N])の値がより大であること
が必要であった。さらには、Cr、Siの含有量の低下
に伴い、([Nb]+[Zr]+[V])/([C]+
[N])はより大であることが必要とされることを見出
し、前記の式(1)の関係を得た。
【0027】また、本発明の鋼において、NbおよびV
を複合添加し、Cr、Si、Nb、V、CおよびNの含
有量[Cr]、[Si]、[Nb]、[V]、[C]お
よび[N]が、前記式(2)を満たす関係にある場合に
は、特に高温強度が向上する。これは、NbおよびVの
固溶強化の効果が複合添加により顕著に発揮されるため
と考えられる。
【0028】本発明の鋼において、前記必須成分以外
に、Mo、CuおよびCoから選ばれる少なくとも1種
の元素成分を添加すると耐食性の向上に有効である。こ
れらのMo、CuおよびCoは、1種のみが添加されて
いても良いし、2種以上の組み合わせが添加されていて
も良い。特に、Moの添加はその効果が最も大きく、高
温強度も向上させることができる利点がある。このM
o、CuまたはCoは、いずれも0.02重量%以上の
添加により耐食性を向上させる効果を持つ。さらに優れ
た耐食性向上効果を得るためには、0.1重量%以上の
添加が好ましい。しかし、このMo、CuおよびCoの
それぞれが、2重量%を超えて含有しても効果が飽和す
るばかりでなく、表面品質および経済性を損なうので、
この値を上限とする。
【0029】さらに、本発明の鋼は、CaおよびBのう
ち少なくとも1種を含有すると、高温強度の向上に有効
である。高温強度を向上させるには、Caは0.000
5重量%以上、Bは0.0002重量%以上添加させる
ことが必要であるが、過剰に添加すると鋼の耐食性の低
下を招くため、添加量の上限をそれぞれCaは0.00
30重量%、Bは0.0050重量%とする。
【0030】本発明の鋼を製造する方法は、特に限定さ
れず、ステンレス鋼等のCr含有鋼の製造に一般的に採
用されている方法をほぼそのまま適用することができ
る。例えば、製鋼は、前記必須成分、および必要に応じ
て添加される成分とを、転炉あるいは電気炉等で溶製
し、VODにより2次精錬を行う方法が好適である。溶
製した溶鋼は、公知の鋳造方法にしたがって鋼素材とす
ることができる。特に、生産性および品質の観点から、
連続鋳造法を適用するのが好ましい。
【0031】連続鋳造して得られた鋼素材は、必要に応
じて所定温度に加熱され、次いで熱間圧延により所望の
板厚の熱延板とされる。この熱延板は、必要に応じて、
好ましくは700〜1050℃の箱焼鈍あるいは連続焼
鈍を施した後、酸洗および冷間圧延を施され所定の板厚
の冷延板とされる。
【0032】冷延板は、好ましくは700〜1030℃
の連続焼鈍の後、酸洗を施して、冷延焼鈍板とされるの
が望ましい。用途によっては、熱延板もしくは熱延焼鈍
板のまま使用に供することも可能である。
【0033】さらに、本発明の鋼は、その形状および形
態は特に限定されず、板材は勿論のこと、パイプ、プレ
ス品および線材などのあらゆる加工品のどのような形状
および形態にも適用することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例により本
発明をより具体的に説明する。
【0035】(実施例1〜12、比較例A〜K)表1に
示す化学組成を有するクロム含有鋼を真空溶解炉で溶製
し、50kg鋼塊とし、厚さ3mmの板に熱間圧延し、
800℃、8時間の焼鈍をした後厚さ1mmの板に冷間
圧延した。その後、900℃で1分の仕上げ焼鈍、次い
で酸洗を行い、厚さ1mmの冷延焼鈍板を得た。この冷
延焼鈍板を供試材とし、下記の方法にしたがって、耐食
性、高温強度および耐粒界腐食性を評価した。その結果
を表1に示す。
【0036】耐食性 JIS Z2371に準拠して1時間の塩水噴霧試験を
行い、発錆面積率により下記の規準で評価した。 ◎ 発錆面積率が5%以下で最も耐食性が良好である ○ 発錆面積率が5%を超え20%以下で良好な耐食性
を示す × 発錆面積率が20%を超え耐食性の劣化が著しい
【0037】高温強度 JIS G0567に準拠し、700℃での引張強さを
測定した。 耐粒界腐食性 供試材を、TIG溶接(電圧:12V、電流:150
A、シールドガス:Ar、流量は表(電極側)10リッ
トル/分、裏5リットル/分、電極移動速度:60cm
/分)により突き合わせ溶接をした後、沸騰させた2%
硫酸+6%硫酸銅溶液中に16時間浸漬した。その後、
R=2mm、角度180度の曲げ試験を行い、断面組織
を観察し、粒界腐食の有無により評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】表1から明らかなごとく、本発明のクロム
含有鋼は、優れた耐食性、高温強度および耐粒界腐食性
を有するものであることが分かる。
【0043】
【発明の効果】本発明の鋼は、耐食性、高温強度および
耐粒界腐食性に優れたクロム含有鋼である。この鋼は高
価なCrを11重量%以上含有する従来のステンレス鋼
に比べて経済的でありながら、低Crステンレス鋼と同
等あるいはそれ以上の耐食性、高温強度および耐粒界腐
食性を有する。そのため、現在、低Crステンレス鋼が
用いられている用途への広範囲の適用が可能である。特
に、素材および溶接部の耐食性や高温での強度が必要と
なる自動車排気系のエキゾーストマニホールドやその直
下のパイプ(フロントパイプ)などの素材として好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Fe−9重量%クロムを基本組成とし、さら
にNb、V、Si、CおよびNの含有量を変化させたク
ロム含有鋼について、粒界腐食試験を行った結果を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 和秀 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.015%以下、Si:
    0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
    0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
    下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
    以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
    の含有量の和(C+N):0.02%以下、さらに、N
    b:0.6%以下、V:0.6%以下、およびZr:
    0.6%以下、から選ばれる1種または2種以上を合計
    で0.35%以上、0.6%以下含有し、かつCr、S
    i、Nb、V、Zr、CおよびNの含有量[Cr]、
    [Si]、[Nb]、[V]、[Zr]、[C]および
    [N]が下記式を満たす関係にあり、 ([Nb]+[V]+[Zr])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (1) 残部Feおよびその他不可避的不純物からなる高温強度
    および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。
  2. 【請求項2】重量%で、C:0.015%以下、Si:
    0.6%以上、3%以下、Mn:0.5%以下、P:
    0.05%以下、S:0.01%以下、Ni:1%以
    下、Cr:5%以上、10.4%以下、Al:0.1%
    以下、N:0.015%以下、ただし、Cの含有量とN
    の含有量の和(C+N):0.02%以下、Nb:0.
    3%を超え、0.5%以下、およびV:0.1%を超
    え、0.3%以下を含有し、かつCr、Si、Nb、
    V、CおよびNの含有量[Cr]、[Si]、[N
    b]、[V]、[C]および[N]が下記式を満たす関
    係にあり、 ([Nb]+[V])/([C]+[N]) ≧75−6×[Cr]+12/[Si] (2) 残部およびその他不可避的不純物からなる高温強度およ
    び耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼。
  3. 【請求項3】前記の成分に加えて、さらに、重量%で、
    Mo:0.02%以上、2%以下、Cu:0.02%以
    上、2%以下、およびCo:0.02%以上、2%以
    下、から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1
    または2に記載の高温強度および耐粒界腐食性に優れた
    高耐食性クロム含有鋼。
  4. 【請求項4】前記の成分に加えて、さらに重量%で、C
    a:0.0005%以上、0.003%以下、および
    B:0.0002%以上、0.005%以下から選ばれ
    る少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれかに
    記載の高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性ク
    ロム含有鋼。
JP11082049A 1999-03-25 1999-03-25 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼 Pending JP2000273591A (ja)

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JP11082049A JP2000273591A (ja) 1999-03-25 1999-03-25 高温強度および耐粒界腐食性に優れた高耐食性クロム含有鋼

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