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JP2000272048A - 艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板及びその製造方法 - Google Patents

艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000272048A
JP2000272048A JP11086240A JP8624099A JP2000272048A JP 2000272048 A JP2000272048 A JP 2000272048A JP 11086240 A JP11086240 A JP 11086240A JP 8624099 A JP8624099 A JP 8624099A JP 2000272048 A JP2000272048 A JP 2000272048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
metal plate
coated metal
resin
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11086240A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Hattori
伸郎 服部
Masanobu Fukui
正信 福井
Shunichiro Maezono
俊一郎 前園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP11086240A priority Critical patent/JP2000272048A/ja
Publication of JP2000272048A publication Critical patent/JP2000272048A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板表面に形成される樹脂被膜の加工性や
密着性、さらには塗装性や生産性を低下させる原因とな
る艶消し剤を添加することなしに、艶消し外観を有する
樹脂被膜を被覆した金属板を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂を被覆した金属板におい
て、前記熱可塑性樹脂層の表面粗度がRaで 0.2乃至 5μ
m の艶消し表面に形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観品質が重視さ
れる建材、電機部品外装材、容器材等に加工して使用さ
れる樹脂被覆金属板に関するものであり、より詳細には
樹脂被膜表面が艶消し表面を有する熱可塑性樹脂を被覆
した金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼やアルミニウム等の金属材料は、セラ
ミックス材料や高分子材料と比較して優れた成形性と高
い機械的性質を有することから、建材、輸送機材、電機
部品材、容器材等、広い分野で構造材料として使用され
ている。その使用において、金属材料をその弱点である
腐食から守り初期の性能を長期にわたって維持するため
に、また様々な色調や光沢度などの表面品質を付与する
ために、通常、金属材料の表面には樹脂被膜が施される
場合が多い。
【0003】金属板への樹脂被膜形成方法には、加工前
の金属板にあらかじめ樹脂被膜を形成しておくプレコー
ト法と、加工後の部品一つ一つに樹脂被膜を形成するア
フターコート法とがあるが、後者は生産性の点でデメリ
ットが多いことから複雑形状の加工を伴う場合や加工度
の使用環境が特に厳しい場合に限られており、生産性の
高いプレコート法の割合が増えつつある。
【0004】金属板へのプレコート法の代表例として
は、塗料をロールにて塗装するロールコート法が知られ
ている。ロールコート法では塗料としてエポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等を有機溶剤に溶解、
あるいは分散させた有機溶剤型塗料や、エポキシ樹脂等
を親水性の高いアクリル樹脂等で表面改質し、水に分散
させた水性塗料が使用される。これらの塗料はいずれも
常温で液体であり、コーターパンにポンプで供給された
後、2本もしくは3本の塗装ロールにて金属板へ転写さ
れる。金属板表面に転写された塗料は焼付炉内通過中に
硬化して樹脂被膜となる。
【0005】上記ロールコート法で安定した塗装性を確
保するためには、通常、塗料の粘度範囲として 0.1乃至
10ポイズの塗料が要求されるが、このような低い粘度の
塗料を使用する場合、塗装ロールにて金属板に転写され
た塗料は焼付け硬化するまでに流動して広がり、表面が
平滑化する。従ってロールコート法で得られる樹脂被膜
の外観は、一般に光沢表面となりやすい。
【0006】そこで、ロールコート法で艶消し外観を得
る方法として、塗料中に艶消し剤を添加する方法が採用
されている。艶消し剤としては無機微粒子や有機微粒子
が一般に用いられ、無機微粒子の例としてはシリカ微粒
子、アルミナ微粒子、炭酸カルシウム微粒子等があり、
有機微粒子としてはポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のビーズがよく
利用される。例えば特公平 6− 900号公報には塗膜中に
平均粒子径が15乃至80μm の有機微粒子と平均粒子径が
前記有機微粒子の平均粒子径の 1/3 以下の無機質系塗
膜表面調整剤を配合して用いる技術が、特開平 5−1240
号公報にはビニル系樹脂にシリカ系艶消し剤を配合して
用いる技術が、また特開平 9− 24339号公報には塗膜中
に粒径 1乃至 7μm の沈降性シリカを添加して用いる技
術が、それぞれ開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、艶消し
剤を添加した塗料を使用してロールコートを行う場合、
次に挙げるような問題がある。すなわち、ロールコート
法に使用する有機溶剤型塗料や水性塗料の粘度は一般に
0.1乃至10ポイズと低い。このような塗料に艶消し剤を
添加する場合、艶消し剤の比重が塗料の比重より大きい
と艶消し剤は沈殿し、逆に艶消し剤の比重が小さいと艶
消し剤が塗料表面に浮かんで分離するため、どちらの場
合においても艶消し剤を塗膜中に均一に分散させること
が難しくなる。
【0008】また、艶消し剤を添加すると塗料そのもの
の粘度が高くなるため、ロールコート法による塗装性が
そこなわれると言った問題もある。またこのような塗料
を使いこなすためには塗装スピードを遅くする必要が生
じるため生産性が大きく損なわれると言った問題が生じ
る。
【0009】さらに、上記のように艶消し剤の添加量が
高くなると、塗膜そのものの伸びが小さくなるため、で
きあがった金属板を曲げ加工や絞り加工して使用する際
に、加工部の塗膜に割れや塗膜剥離と言った不具合が発
生しやすくなる。
【0010】本発明は、上述した問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、金属板表面に形成される樹
脂被膜の加工性や密着性、さらには塗装性や生産性を低
下させる原因となる艶消し剤を添加することなしに、艶
消し外観を有する樹脂被膜を被覆した金属板及びその製
造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、樹脂層中に艶
消しを目的とする添加剤を含ませなくても、押出機を使
用して限定された溶融粘度が得られる熱可塑性樹脂を金
属板の表面に押し出し、微細凹凸形状が形成された圧着
ロールにより押圧しながら冷却固化することにより、艶
消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板が得られるこ
とに着目し、本発明に至った。すなわち、本発明の要旨
構成は下記の通りである。
【0012】請求項1の発明は、 熱可塑性樹脂を被覆
した金属板において、前記熱可塑性樹脂層の表面粗度が
Raで 0.2乃至 5μm の艶消し表面に形成されてなること
を特徴とする艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属
板。
【0013】請求項2の発明は、熱可塑性樹脂層中に平
均粒径が 0.2μm 以上の艶消しを目的とする添加剤を含
まない、又は平均粒径が 0.2μm 以上の添加剤を全く含
まない請求項1に記載の艶消し表面を有する熱可塑性樹
脂被覆金属板。
【0014】請求項3の発明は、金属板を予熱する工程
と、その金属板の表面に加熱溶融された熱可塑性樹脂を
押し出す工程と、表面に微細凹凸形状が形成され、且つ
冷却された圧着ロールによって押し出された熱可塑性樹
脂を金属板へ押圧しながら冷却固化する工程を含むこと
を特徴とする艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属
板の製造方法。
【0015】請求項4の発明は、圧着ロールの表面粗度
がRaで 0.2乃至 5μm の微細凹凸形状に形成されてなる
請求項3に記載の艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆
金属板の製造方法。
【0016】請求項5の発明は、押出工程にて押し出さ
れる熱可塑性樹脂の溶融粘度が100乃至100000ポイズで
ある請求項3又は4に記載の艶消し表面を有する熱可塑
性樹脂被覆金属板の製造方法。
【0017】請求項6の発明は、押出工程にて押し出さ
れる熱可塑性樹脂の溶融粘度が100乃至100000ポイズで
あり、且つその熱可塑性樹脂中に平均粒径が 0.2μm 以
上の艶消しを目的とする添加剤を含まない請求項3又は
4に記載の艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板
の製造方法。
【0018】請求項7の発明は、押出工程にて押し出さ
れる熱可塑性樹脂の溶融粘度が100乃至100000ポイズで
あり、且つその熱可塑性樹脂中に平均粒径が 0.2μm 以
上の添加剤を全く含まない請求項3又は4に記載の艶消
し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。以
下、本発明の構成並びに作用について詳細に説明する。
【0019】本発明で提供される艶消し表面を有する樹
脂被覆金属板の樹脂被膜には、ロールコート法で使用さ
れるような塗料ではなく、熱可塑性樹脂が使用される。
また、その樹脂被膜を被覆した金属板は図1に示すよう
な溶融押し出しラミネート法にて成形される。その熱可
塑性樹脂被覆金属板(以下樹脂被覆金属板と言うことも
ある)の成形要領の大要を図1を参照して説明する。ま
ず、熱可塑性樹脂ペレット1をホッパー2より押出機3
に投入し押出機3内で溶融、混練、昇圧した後押出ダイ
4より熱可塑性樹脂シート5として押し出す一方、金属
板6を予備加熱器7に通して加熱し、次いで、これら押
出後の熱可塑性樹脂シート5と加熱後の金属板6を積層
して、冷却された圧着ロール8に通し、圧着ロール8に
よって熱可塑性樹脂シート5を金属板6へ押圧しながら
冷却固化し樹脂被覆金属板9に成形するものである。そ
して、前記圧着ロール8の内の熱可塑性樹脂シート5側
の圧着ロール8Aの表面に微細凹凸形状を形成しておくこ
とで、本発明で提供される艶消し表面を有する樹脂被覆
金属板9が得られるものである。なお、圧着ロール8は
図示省略しているが軸を通して給排水がなされ内部水冷
なされている。
【0020】上記によって得られた熱可塑性樹脂被覆金
属板9の樹脂被膜表面は、圧着ロール8Aの表面微細凹凸
形状が転写、形成されて艶消しがなされており、樹脂被
膜被覆層中に艶消しを目的とする添加剤を含ませなくて
も、十分な艶消し状態が得られる。従って、ロールコー
ト法に使用されるような艶消しを目的とする添加剤を必
ずしも必要としないが、艶消しを目的とする添加剤を添
加したことにより生じる、樹脂被覆金属板を曲げ加工や
絞り加工するとき樹脂被膜の割れや剥離と言った塗膜性
能上の不具合、塗料中への添加剤の分散不良に起因する
外観不具合、及び塗料の粘度が増粘することによる塗装
性や生産性の低下と言った不具合等を生じない範囲にお
いての添加は何ら差し支えないし、また、樹脂被覆金属
板の用途等に応じて求められる特性を満たすためにこれ
までも添加されていた、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、滑剤、安定剤、難燃剤、帯電防止剤等の副材料に
ついても、前記不具合等を生じない範囲において添加す
ることは何ら差し支えない。
【0021】そして、上記したことより、本発明に係る
熱可塑性樹脂被覆金属板においては、熱可塑性樹脂層中
に平均粒径が 0.2μm 以上の艶消しを目的とする添加剤
を含まないことが望ましく、より望ましくは平均粒径が
0.2μm 以上の添加剤を全く含まないことが望ましい。
すなわち、平均粒径が 0.2μm 以上の添加剤を熱可塑性
樹脂層中に含む場合は、上記不具合等を生じる懸念があ
るためで、特に熱可塑性樹脂層中に艶消しを目的とする
添加剤(例えばシリカ粒子等)を添加した場合には後記
実施例で述べるように樹脂被覆金属板の曲げ加工で割れ
の発生が見られるためである。
【0022】本発明において使用される金属板は、特に
種類を制限するものではないが、鋼板、鉄板、ステンレ
ス板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、銅板など
が好適に使用できる。これらの金属板の板厚、調質など
は特に制限されるものではなく、厚さ10μm 程度の箔か
ら 3mm程度の厚板まで好適に使用可能である。また金属
板の表面処理についても特に制限されるものではなく、
鋼板についてはメッキ鋼板やクロメート処理鋼板など
が、またアルミニウム板及びアルミニウム合金板として
はりん酸クロメート処理や塗布型クロメート処理、アル
マイト(陽極酸化被膜)処理等を施した表面処理板が好
適に使用される。
【0023】本発明に係る熱可塑性樹脂被覆金属板の製
造において使用される熱可塑性樹脂の溶融粘度は100 乃
至100000ポイズとすることが望ましい。この溶融粘度は
ロールコート法で使用される塗料の粘度 0.1乃至10ポイ
ズと比較すると極めて高い。このように高い粘度とする
のは、溶融状態の熱可塑性樹脂を、表面に微細凹凸を有
する冷却されたロールを使用して金属板に押圧すると、
ロール表面に形成された微細凹凸形状が樹脂被膜表面に
転写され、しかも転写された微細凹凸形状が塗料のよう
に流動して平滑になることが殆どなく、艶消し外観の樹
脂被膜を有する金属板が得られるためである。
【0024】また、本発明において使用される熱可塑性
樹脂は、溶融粘度が100 乃至100000ポイズになるもので
あれば特に種類を制限するものではないが、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロンMXD6、ポリイミド、ポリカーボネート、ポ
リアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェ
ニレンオキサイド、フッ素樹脂等が好適に使用される。
また、これらの樹脂の共重合体やポリマーブレンド、ポ
リマーアロイなども特に制限されることなく使用でき
る。
【0025】本発明に係る熱可塑性樹脂被覆金属板の製
造において、融点以上に加熱溶融された熱可塑性樹脂を
金属板に押圧する圧着ロールの表面粗度及び金属板に被
覆した熱可塑性樹脂層の表面粗度をRaで 0.2乃至 5μm
に限定するが、その限定理由は、圧着ロールの表面粗度
がRaで 0.2μm を下回る場合には、できあがった金属板
の熱可塑性樹脂層の表面粗度もRaで 0.2μm を下回るこ
とになり、光沢が強く艶消し表面とは言えなくなるため
である。また圧着ロールの表面粗度がRaで 5μm を越え
る場合には、溶融した熱可塑性樹脂の一部が圧着ロール
の微細凹凸に付着してしまうためであり、言い換えると
本方式では熱可塑性樹脂層の表面粗度がRaで 5μm を越
えるような艶消し表面の製造はできないために、圧着ロ
ールの表面粗度及び熱可塑性樹脂層の表面粗度の上限を
Raで 5μm 以下までとしたものである。
【0026】また、本発明の製造方法において熱可塑性
樹脂の溶融粘度を100 乃至100000ポイズとするが、これ
は段落番号〔0023〕の作用効果を得るためであり、
溶融粘度が100 ポイズを下回ると、押出した樹脂はもは
や液状であり、均一な膜とすることができないし、また
溶融粘度が100000ポイズを越える場合には粘度が高すぎ
て圧着ロールの微細凹凸が樹脂被膜に転写しにくくなる
ためである。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例を含めて説明
する。 (実施例1)図1に示す構成の装置を用い、添加剤を含
まない各種熱可塑性樹脂〔ポリエチレン(PE)、ナイ
ロン6、ポリエチレンテレフタレート(PET)〕を融
点以上に加熱溶融した後、表面粗度がRaにて 0.223μm
、1.35μm 、4.89μm の20℃に温度調節した圧着ロー
ルを使用して板厚 0.2mmの JIS5052−H18 アルミニウム
板に押圧することにより、熱可塑性樹脂被覆金属板を作
製した。熱可塑性樹脂の被膜厚みは 9乃至11μm となる
ようにした。作製した板について表面粗度及び外観評価
を行うとともに、 1T−180 度曲げ試験後の樹脂被膜の
割れを観察した。その結果を表1にまとめる。
【0028】
【表1】
【0029】上記表1から明らかなように、何れの実施
例においても、熱可塑性樹脂面は艶消し外観が得られ、
また曲げ試験後の加工部の割れは認められなかった。ま
た熱可塑性樹脂被膜の表面粗度はすべて 0.2乃至 5μm
の範囲であった。
【0030】(実施例2)上記実施例1と同様の要領
で、 0.2μm 以下の艶消しを目的としない添加剤を添加
したPET樹脂を、融点以上(265℃)に加熱溶融した
後、表面粗度がRaにて0.223μm 、1.35μm 、4.89μm
の20℃に温度調節した圧着ロールを使用して板厚 0.2mm
の JIS5052−H18 アルミニウム板に押圧することによ
り、PET樹脂被覆金属板を作製した。PET樹脂の被
膜厚みは 9乃至11μm となるようにした。作製した板に
ついて表面粗度及び外観評価を行うとともに、 1T−18
0 度曲げ試験後の樹脂被膜の割れを観察した。その結果
を表2にまとめる。
【0031】
【表2】
【0032】上記表2から明らかなように、何れの実施
例においても、熱可塑性樹脂面は艶消し外観が得られ、
また曲げ試験後の加工部の割れは認められなかった。ま
た熱可塑性樹脂被膜の表面粗度はすべて 0.2乃至 5μm
の範囲であった。すなわち、熱可塑性樹脂中に添加剤が
含まれていても、その粒径が 0.2μm 以下であれば、良
好な艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板が得ら
れることが分かる。
【0033】(比較例1)上記実施例1及び2と同様の
要領で、艶消し剤として 5μm のシリカ微粒子を5%添
加したPET樹脂を、融点以上(265℃)に加熱溶融した
後、表面粗度がRaにて 0.223μm 、1.35μm 、4.89μm
の20℃に温度調節した圧着ロールを使用して板厚 0.2mm
の JIS5052−H18 アルミニウム板に押圧することによ
り、PET樹脂被覆金属板を作製した。PET樹脂の被
膜厚みは 9乃至11μm となるようにした。作製した板に
ついて表面粗度及び外観評価を行うとともに、 1T−18
0 度曲げ試験後の樹脂被膜の割れを観察した。その結果
を表3にまとめる。
【0034】
【表3】
【0035】上記表3から明らかなように、何れの比較
例においても、熱可塑性樹脂面は艶消し外観が得られ、
また熱可塑性樹脂被膜の表面粗度はすべて 0.2乃至 5μ
m の範囲であったが、曲げ試験後の加工部には割れが認
められた。すなわち、熱可塑性樹脂中に粒径が 0.5μm
もの艶消しを目的とする添加剤が含まれた場合には、艶
消し表面が得られていても、曲げ加工や絞り加工で割れ
が懸念されることになる。
【0036】(比較例2)上記実施例1と同様の要領
で、添加剤を含まない各種熱可塑性樹脂を融点以上に加
熱溶融した後、表面粗度がRaにて 0.162μm 及び、7.33
μm の20℃に温度調節した圧着ロールを使用して板厚
0.2mmの JIS5052−H18 アルミニウム板に押圧すること
により、熱可塑性樹脂被覆金属板を作製した。熱可塑性
樹脂の被膜厚みは 9乃至11μm となるようにした。作製
した板について表面粗度及び外観評価を行うとともに、
1T−180 度曲げ試験後の樹脂被膜の割れを観察した。
その結果を表4にまとめる。
【0037】
【表4】
【0038】上記表4から明らかなように、表面粗度が
Raで 0.162μm の圧着ロールを使用した比較例において
は、何れも作製した熱可塑性樹脂被覆金属板の樹脂表面
に光沢があり艶消し外観を得ることができなかった。ま
た、表面粗度がRaで7.33μmの圧着ロールを使用した比
較例においては、何れも樹脂が圧着ロールに付着し、熱
可塑性樹脂被覆金属板を作製することができなかった。
すなわち、圧着ロールの表面粗度がRaで 0.2乃至 5μm
の微細凹凸形状から外れると、良好な艶消し表面を有す
る熱可塑性樹脂被覆金属板が得られにくくなることがわ
かる。
【0039】(比較例3)図1に示す構成の装置を用
い、PET樹脂を使用し、溶融粘度が100 ポイズ未満も
しくは100000ポイズを越える条件で加熱溶融した。この
実施においては、市販のPET樹脂の場合通常の使用条
件では溶融粘度を100 ポイズ未満とすることは困難なた
め、通常の使用条件よりもはるかに高温で押し出し溶融
粘度90ポイズとした。しかしながら、このような条件で
も粘度が低すぎるため、押出した樹脂はもはや液状であ
り、均一な膜とすることはできなかった。また、通常の
使用条件でPET樹脂の溶融粘度を100000ポイズを越え
させることは困難なため、PET樹脂に粒径0.15μm の
酸化チタンを90%添加し、これにより溶融粘度120000ポ
イズで溶融押出した。この溶融粘度120000ポイズの溶融
樹脂を、表面粗度がRaで0.223μm 、1.35μm 、4.89μm
の20℃に温度調節した圧着ロールを使用して板厚 0.2m
mの JIS5052−H18 アルミニウム板に押圧することによ
り、PET樹脂被覆金属板を作製した。PET樹脂の被
膜厚みは 9乃至11μm となるようにした。作製した板に
ついて表面粗度及び外観評価を行うとともに、 1T−18
0 度曲げ試験後の樹脂被膜の割れを観察した。その結果
を表5にまとめる。
【0040】
【表5】
【0041】上記表5から明らかなように、樹脂の溶融
粘度が100 ポイズ未満と低い場合には押出機によって樹
脂シートを形成することが難しく、熱可塑性樹脂被覆金
属板自体の作製ができない。一方、樹脂の溶融粘度が10
0000ポイズを越え高い場合には、表5の何れの場合にお
いても、圧着ロールの粗面が十分に転写されず光沢のあ
る外観となり、また 1T−180 度曲げ試験で熱可塑性樹
脂被膜に割れが発生した。
【0042】(比較例4)艶消し剤を含まないウレタン
系塗料、エポキシ系塗料、ポリエステル系塗料、アクリ
ル変性エポキシ塗料と、艶消し剤として 5μm のシリカ
微粒子を20%添加したウレタン系塗料とポリエステル系
塗料とを準備し、これらの塗料を表面粗度がRaで 0.128
μm 及び3.24μm のアプリケーターロールを有するロー
ルコーターを使用して板厚 0.2mmの JIS5052−H18 アル
ミニウム板にリバースコートにより塗装し樹脂被覆金属
板を作製した。塗膜厚みは 9乃至11μm となるようにし
た。作製した板について表面粗度及び外観評価を行うと
ともに、 1T−180 度曲げ試験後の樹脂被膜の割れを観
察した。その結果を表6にまとめる。
【0043】
【表6】
【0044】上記表6から明らかなように、艶消し剤を
含まない塗料では圧着ロールの表面粗度にかかわらず全
て光沢のある外観となった。一方、艶消し剤を添加した
塗料では、圧着ロールの表面粗度にかかわらず全て艶消
しを有する外観になったものの、曲げ試験において割れ
が発生した。すなわち、艶消し剤を添加した塗料を使用
してロールコートを行った場合、艶消し表面を有する樹
脂被覆金属板を作製することができるものの、艶消し剤
を含まない塗料よりも塗料の粘度が高くなり、ロールコ
ート法による塗装がしにくく塗装スピードが遅くなる上
に、曲げ加工や絞り加工で割れが懸念されることにな
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る艶消
し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板であれば、曲げ
加工性や絞り加工性をはじめとする金属板自体の特性向
上を図ることができるとともに、従来の塗料を用いた場
合の艶消し剤分散の問題をはじめとした生産技術上の問
題点をも解決することできる。
【0046】また、本発明に係る艶消し表面を有する熱
可塑性樹脂被覆金属板の製造方法によれば、艶消しを目
的とする添加剤を熱可塑性樹脂中に含まなくても、艶消
し表面を有する、新規な熱可塑性樹脂被覆金属板を製造
することができるとともに、鉄、アルミニウム、銅等の
幅広い素材分野に適用でき、また市場としても建材、電
機部品材、容器材と広い分野に適用でき、幅広い産業に
寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る艶消し表面を有する熱可塑性樹脂
被覆金属板の製造に用いられる製造装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1:熱可塑性樹脂ペレット
2:ホッパー 3:押出機 4:押出ダイ
5:熱可塑性樹脂シート 6:金属板 7:予備加熱器
8:圧着ロール 8a:表面に微細凹凸形状が形成されている圧着ロール 9:熱可塑性樹脂被覆金属板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 31/30 B32B 31/30 // B29L 9:00 31:10 (72)発明者 前園 俊一郎 栃木県真岡市鬼怒ケ丘15番地 株式会社神 戸製鋼所真岡製造所内 Fターム(参考) 4F100 AB01B AB10 AK01A AK04 AK42 AK48 BA02 CA23A DD07A DE01A DE01H EH232 EJ402 EJ421 EJ502 GB07 GB16 GB48 HB22A JA06A JB16A JL01 JN26A YY00A YY00H 4F207 AD03 AD08 AF15 AG03 AH42 AH47 AH55 AH56 AR12 AR13 AR17 KA01 KA17 KB13 KB22 KK65 KK88 KL84 KM16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を被覆した金属板におい
    て、前記熱可塑性樹脂層の表面粗度がRaで 0.2乃至 5μ
    m の艶消し表面に形成されてなることを特徴とする艶消
    し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂層中に平均粒径が 0.2μm
    以上の艶消しを目的とする添加剤を含まない、又は平均
    粒径が 0.2μm 以上の添加剤を全く含まない請求項1に
    記載の艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板。
  3. 【請求項3】 金属板を予熱する工程と、その金属板の
    表面に加熱溶融された熱可塑性樹脂を押し出す工程と、
    表面に微細凹凸形状が形成され、且つ冷却された圧着ロ
    ールによって押し出された熱可塑性樹脂を金属板へ押圧
    しながら冷却固化する工程を含むことを特徴とする艶消
    し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。
  4. 【請求項4】 圧着ロールの表面粗度がRaで 0.2乃至 5
    μm の微細凹凸形状に形成されてなる請求項3に記載の
    艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 押出工程にて押し出される熱可塑性樹脂
    の溶融粘度が100 乃至100000ポイズである請求項3又は
    4に記載の艶消し表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 押出工程にて押し出される熱可塑性樹脂
    の溶融粘度が100 乃至100000ポイズであり、且つその熱
    可塑性樹脂中に平均粒径が 0.2μm 以上の艶消しを目的
    とする添加剤を含まない請求項3又は4に記載の艶消し
    表面を有する熱可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。
  7. 【請求項7】 押出工程にて押し出される熱可塑性樹脂
    の溶融粘度が100 乃至100000ポイズであり、且つその熱
    可塑性樹脂中に平均粒径が 0.2μm 以上の添加剤を全く
    含まない請求項3又は4に記載の艶消し表面を有する熱
    可塑性樹脂被覆金属板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011532A1 (ja) * 2002-07-30 2004-02-05 Toyo Kohan Co., Ltd. 粗面樹脂フィルム、粗面樹脂フィルム被覆金属板、粗面樹脂フィルム被覆金属板の製造方法、粗面樹脂フィルム被覆面を有する金属缶およびその製造方法
JP2012521287A (ja) * 2009-03-26 2012-09-13 ハイドロ アルミニウム ドイチュラント ゲー エム ベー ハー 剛性パッケージ用押出し被覆ストリップ

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