JP2000263208A - ダイカストマシン用プランジャスリーブ - Google Patents
ダイカストマシン用プランジャスリーブInfo
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Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 二層構造のダイカストマシン用プランジャス
リーブにおいて、溶湯に対する保温性及び耐熱衝撃性を
備え、且つ長寿命を備えたプランジャスリーブを提供す
る。 【解決手段】 本発明のダイカストマシン用プランジャ
スリーブは、複合構造を備え、低熱伝導率の合金鋼製の
外筒部11と、耐ヒートチェック性に優れた熱間金型用
合金工具鋼SKD8からなる内筒部19とから構成され
る。外筒部11の300℃における熱伝導率は、10W
/(m・K)以上25W/(m・K)以下である。内筒
部19の厚さは、1mm以上6mm以下である。外筒部
11と内筒部19とは、互いに治金的に接合されてい
る。好ましくは、外筒部11を、SUS630またはS
US631(JIS G 4305)の析出硬化系ステ
ンレス鋼で構成するとともに、内筒部19の内面に窒化
処理を施す。
リーブにおいて、溶湯に対する保温性及び耐熱衝撃性を
備え、且つ長寿命を備えたプランジャスリーブを提供す
る。 【解決手段】 本発明のダイカストマシン用プランジャ
スリーブは、複合構造を備え、低熱伝導率の合金鋼製の
外筒部11と、耐ヒートチェック性に優れた熱間金型用
合金工具鋼SKD8からなる内筒部19とから構成され
る。外筒部11の300℃における熱伝導率は、10W
/(m・K)以上25W/(m・K)以下である。内筒
部19の厚さは、1mm以上6mm以下である。外筒部
11と内筒部19とは、互いに治金的に接合されてい
る。好ましくは、外筒部11を、SUS630またはS
US631(JIS G 4305)の析出硬化系ステ
ンレス鋼で構成するとともに、内筒部19の内面に窒化
処理を施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムある
いはマグネシウム合金用のダイカストマシンにおいて溶
湯受けと加圧シリンダを兼ねるプランジャスリーブの構
造に関する。
いはマグネシウム合金用のダイカストマシンにおいて溶
湯受けと加圧シリンダを兼ねるプランジャスリーブの構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイカストマシンにおいて溶湯受
けと加圧シリンダを兼ねるプランジャスリーブには、S
KD61(JIS G 4404)などの熱間金型用合
金工具鋼が使用されていた。
けと加圧シリンダを兼ねるプランジャスリーブには、S
KD61(JIS G 4404)などの熱間金型用合
金工具鋼が使用されていた。
【0003】この様な熱間金型用合金工具鋼は、熱伝導
率が29W/(m・K)と比較的高いので、プランジャ
スリーブ内に充填された溶湯(溶融金属)が短時間で冷
却され、特に、プランジャスリーブの内面と接触した溶
湯が凝固を始める。そのため、プランジャスリーブから
射出されて金型内に注入された後、すぐに溶湯が凝固す
ることによって、湯回り不良、湯境いなどの製品欠陥が
発生するという問題があった。特に、溶湯の充填量が少
ない薄肉成形品の製造の際、湯回り不良、湯境い、充填
不良などの製品欠陥が多く発生する傾向にあった。
率が29W/(m・K)と比較的高いので、プランジャ
スリーブ内に充填された溶湯(溶融金属)が短時間で冷
却され、特に、プランジャスリーブの内面と接触した溶
湯が凝固を始める。そのため、プランジャスリーブから
射出されて金型内に注入された後、すぐに溶湯が凝固す
ることによって、湯回り不良、湯境いなどの製品欠陥が
発生するという問題があった。特に、溶湯の充填量が少
ない薄肉成形品の製造の際、湯回り不良、湯境い、充填
不良などの製品欠陥が多く発生する傾向にあった。
【0004】この様な問題を解決するために開発された
のが、セラミックス製の内筒部を鋼製あるいは金属製の
外筒部の中に嵌め込んで構成した複合構造のプランジャ
スリーブである(特開平2−179346号公報、特開
平5−038563号公報)。
のが、セラミックス製の内筒部を鋼製あるいは金属製の
外筒部の中に嵌め込んで構成した複合構造のプランジャ
スリーブである(特開平2−179346号公報、特開
平5−038563号公報)。
【0005】これらのセラミックス製の内筒部は、熱伝
導率が低い(約20W/(m・K))ので、溶湯に対す
る保温性に優れ、上記の様な問題が生じにくい。従っ
て、ダイガスト製品の不良率を低減することができる。
更に、セラミックス製の内筒部は、アルミニウム溶湯に
対する耐腐食性に優れているので、溶湯の落下部におい
て侵食が生じにくいという利点を備えている。
導率が低い(約20W/(m・K))ので、溶湯に対す
る保温性に優れ、上記の様な問題が生じにくい。従っ
て、ダイガスト製品の不良率を低減することができる。
更に、セラミックス製の内筒部は、アルミニウム溶湯に
対する耐腐食性に優れているので、溶湯の落下部におい
て侵食が生じにくいという利点を備えている。
【0006】しかし、セラミックス製の内筒部は、熱伝
導率が低いという上記の性質のために、溶湯の接触によ
って大きな熱応力が発生し、それによって、瞬時に破損
すると言う問題があった。
導率が低いという上記の性質のために、溶湯の接触によ
って大きな熱応力が発生し、それによって、瞬時に破損
すると言う問題があった。
【0007】この問題を解決するため、セラミックス製
の内筒部と鋼製の外筒部の間に応力緩和層を設けるなど
(特開平5−050204号公報)の改善がなされてい
るが、十分な効果は得られていない。これは、熱伝導率
が低く、靭性に乏しく、強度に対する信頼性が低いと言
うセラミックスの基本的な性質に起因する結果であり、
現状では有効な対策は見出されていない。
の内筒部と鋼製の外筒部の間に応力緩和層を設けるなど
(特開平5−050204号公報)の改善がなされてい
るが、十分な効果は得られていない。これは、熱伝導率
が低く、靭性に乏しく、強度に対する信頼性が低いと言
うセラミックスの基本的な性質に起因する結果であり、
現状では有効な対策は見出されていない。
【0008】セラミックス製の内筒部を用いたプランジ
ャスリーブのもう一つの欠点は、切削加工が難しく、加
工効率が低い研削加工に頼らざるを得ない点にあり、こ
のことが、このタイプのプランジャスリーブの製作コス
トを引き上げる要因となっている。
ャスリーブのもう一つの欠点は、切削加工が難しく、加
工効率が低い研削加工に頼らざるを得ない点にあり、こ
のことが、このタイプのプランジャスリーブの製作コス
トを引き上げる要因となっている。
【0009】この様なセラミックス製の内筒部を用いた
プランジャスリーブの欠点を補うために開発されたの
が、内筒部に金属溶湯に対する耐食性を備えた熱間金型
用合金工具鋼SKD61を、外筒部にSUS630(あ
るいはSUS631等)を用いた二層構造のプランジャ
スリーブである(特願平10−109408号)。
プランジャスリーブの欠点を補うために開発されたの
が、内筒部に金属溶湯に対する耐食性を備えた熱間金型
用合金工具鋼SKD61を、外筒部にSUS630(あ
るいはSUS631等)を用いた二層構造のプランジャ
スリーブである(特願平10−109408号)。
【0010】このプランジャスリーブは、外筒部を構成
するSUS630(あるいはSUS631等)の熱伝導
率が16〜20W/(m・K)と低く、溶湯に対する保
温性に優れているので、湯回り不良、湯境い、充填不良
などの製品不良が発生しにくい。従って、ダイカスト製
品の不良率を低減することができる。
するSUS630(あるいはSUS631等)の熱伝導
率が16〜20W/(m・K)と低く、溶湯に対する保
温性に優れているので、湯回り不良、湯境い、充填不良
などの製品不良が発生しにくい。従って、ダイカスト製
品の不良率を低減することができる。
【0011】しかし、このプランジャスリーブは、内筒
部に従来の単層構造によるプランジャスリーブの代表的
な材料であるSKD61を使用しているので、内径部か
ら成長したヒートチェックによって破壊する問題があ
り、その寿命については、従来のSKD61を用いた単
層構造のプランジャスリーブと大差がなかった。
部に従来の単層構造によるプランジャスリーブの代表的
な材料であるSKD61を使用しているので、内径部か
ら成長したヒートチェックによって破壊する問題があ
り、その寿命については、従来のSKD61を用いた単
層構造のプランジャスリーブと大差がなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の様な
従来のダイカストマシン用プランジャスリーブの問題点
に鑑み成されたもので、本発明の目的は、二層構造のダ
イカストマシン用のプランジャスリーブにおいて、溶湯
に対する保温性及び耐熱衝撃性を備え、且つ長寿命を備
えたプランジャスリーブを提供することにある。
従来のダイカストマシン用プランジャスリーブの問題点
に鑑み成されたもので、本発明の目的は、二層構造のダ
イカストマシン用のプランジャスリーブにおいて、溶湯
に対する保温性及び耐熱衝撃性を備え、且つ長寿命を備
えたプランジャスリーブを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のダイカストマシ
ン用プランジャスリーブは、300℃における熱伝導率
が10W/(m・K)以上25W/(m・K)以下の金
属材料からなる外筒部と、熱間金型用合金工具鋼SKD
8(JIS G 4404,1983;C:0.35〜
0.45wt%、Si:0.50wt%以下、Mn:
0.60wt%以下、Cr:4.0〜4.7wt%、M
o:0.3〜0.5wt%、W:3.8〜4.5wt
%、V:1.7〜2.2wt%、Co:3.8〜4.5
wt%))からなり、厚さが1mm以上6mm以下で、
前記外筒部に対して治金的に接合された内筒部と、から
構成されたことを特徴とする。
ン用プランジャスリーブは、300℃における熱伝導率
が10W/(m・K)以上25W/(m・K)以下の金
属材料からなる外筒部と、熱間金型用合金工具鋼SKD
8(JIS G 4404,1983;C:0.35〜
0.45wt%、Si:0.50wt%以下、Mn:
0.60wt%以下、Cr:4.0〜4.7wt%、M
o:0.3〜0.5wt%、W:3.8〜4.5wt
%、V:1.7〜2.2wt%、Co:3.8〜4.5
wt%))からなり、厚さが1mm以上6mm以下で、
前記外筒部に対して治金的に接合された内筒部と、から
構成されたことを特徴とする。
【0014】好ましくは、前記内筒部の内径面を金属窒
化物及び窒素の拡散層によって構成する。
化物及び窒素の拡散層によって構成する。
【0015】好ましくは、前記外筒部を、SUS630
またはSUS631(JIS G4305,1991)
の析出硬化系ステンレス鋼で構成する。
またはSUS631(JIS G4305,1991)
の析出硬化系ステンレス鋼で構成する。
【0016】あるいは、前記外筒部を、C:0.1〜
0.5wt%、Si:3〜7wt%、Mn:0.1〜
1.0wt%、Ni:5〜18wt%、Cr:0.5〜
8wt%、残部が実質的にFeからなる合金鋼で構成す
る。
0.5wt%、Si:3〜7wt%、Mn:0.1〜
1.0wt%、Ni:5〜18wt%、Cr:0.5〜
8wt%、残部が実質的にFeからなる合金鋼で構成す
る。
【0017】本発明のダイカストマシン用プランジャス
リーブでは、プランジャスリーブを二層構造とし、その
内筒部を熱間金型用合金工具鋼SKD8で構成してい
る。SKD8は、従来の二層構造のプランジャスリーブ
の内筒部に使用されているSKD61と比べて高温強度
が高く、耐ヒートチェック(クラック)性に優れてい
る。
リーブでは、プランジャスリーブを二層構造とし、その
内筒部を熱間金型用合金工具鋼SKD8で構成してい
る。SKD8は、従来の二層構造のプランジャスリーブ
の内筒部に使用されているSKD61と比べて高温強度
が高く、耐ヒートチェック(クラック)性に優れてい
る。
【0018】図1に、SKD8及びSKD61のヒート
チェック試験結果を示す。
チェック試験結果を示す。
【0019】但し、SKD8は、SKD61と同等の熱
伝導率を有しているので、保温性に関しては十分ではな
い。従って、このSKD8からなる内筒部の厚さは、薄
い方が好ましく、特に、6mmを越えるとプランジャス
リーブの保温性が低下するので好ましくない。なお、プ
ランジャスリーブ製作上の寸法のバラツキも考慮しなけ
ればならないので、内筒部の厚さとしては1〜6mm程
度が適当である。
伝導率を有しているので、保温性に関しては十分ではな
い。従って、このSKD8からなる内筒部の厚さは、薄
い方が好ましく、特に、6mmを越えるとプランジャス
リーブの保温性が低下するので好ましくない。なお、プ
ランジャスリーブ製作上の寸法のバラツキも考慮しなけ
ればならないので、内筒部の厚さとしては1〜6mm程
度が適当である。
【0020】また、SKD8は、SKD61と比べて焼
入れ焼戻し後の靭性が低い。例えば、半冷時間15分の
焼入れ後の焼戻しで硬度をHRC44とした場合におけ
る両材料の破壊靭性値K1Cを比較すると、SKD61
では約270kgf/(mm 2/3 )であるのに対し、S
KD8では約90kgf/(mm2/3 )と低い。このた
め、プランジャスリーブの内筒部にSKD8を使用する
ためには、外筒部を靭性の優れた材料で構成して、これ
を補う必要があるまた、プランジャスリーブの外筒部
は、溶湯に対する保温性を確保するため、熱伝導率が低
い材料で構成する必要がある。その熱伝導率の値は、低
い方が好ましく、少なくともSKD61の熱伝導率より
も低い値でなければ保温効果が期待できない。一方、熱
伝導率の値が低過ぎると、プランジャスリーブへの溶湯
充填時に内筒部の温度が上がり過ぎて、内筒部に生ずる
熱応力が増大する。熱応力の増大は、内筒部の耐ヒート
クラック性を低下させる要因となる。従って、外筒部に
は、300℃における熱伝導率が10〜25W/(m・
K)程度の材料を使用する。
入れ焼戻し後の靭性が低い。例えば、半冷時間15分の
焼入れ後の焼戻しで硬度をHRC44とした場合におけ
る両材料の破壊靭性値K1Cを比較すると、SKD61
では約270kgf/(mm 2/3 )であるのに対し、S
KD8では約90kgf/(mm2/3 )と低い。このた
め、プランジャスリーブの内筒部にSKD8を使用する
ためには、外筒部を靭性の優れた材料で構成して、これ
を補う必要があるまた、プランジャスリーブの外筒部
は、溶湯に対する保温性を確保するため、熱伝導率が低
い材料で構成する必要がある。その熱伝導率の値は、低
い方が好ましく、少なくともSKD61の熱伝導率より
も低い値でなければ保温効果が期待できない。一方、熱
伝導率の値が低過ぎると、プランジャスリーブへの溶湯
充填時に内筒部の温度が上がり過ぎて、内筒部に生ずる
熱応力が増大する。熱応力の増大は、内筒部の耐ヒート
クラック性を低下させる要因となる。従って、外筒部に
は、300℃における熱伝導率が10〜25W/(m・
K)程度の材料を使用する。
【0021】本発明のプランジャスリーブは、内筒部が
耐ヒートチェック性及び耐摩耗性を備え、外筒部が断熱
性及び耐熱衝撃性を備えているので、充填された溶湯に
対する保温性に優れているとともに長寿命を有してい
る。
耐ヒートチェック性及び耐摩耗性を備え、外筒部が断熱
性及び耐熱衝撃性を備えているので、充填された溶湯に
対する保温性に優れているとともに長寿命を有してい
る。
【0022】
【発明の実施の形態】(例1) (イ)先ず、外筒部11を、溶体化処理が施されたSU
S630(JIS G4305)を用いて、図2に示す
寸法で機械加工により製作した。なお、外筒部11の仕
上加工前の外径は125mm、内径は80mm(公差:
+0.1〜+0.2mm)である。
S630(JIS G4305)を用いて、図2に示す
寸法で機械加工により製作した。なお、外筒部11の仕
上加工前の外径は125mm、内径は80mm(公差:
+0.1〜+0.2mm)である。
【0023】(ロ)次いで、円柱部材12を(後に内筒
部となる部分)を、SDK8(JIS G4404)を
用いて、図3に示す寸法で機械加工により製作した。な
お、この円柱部材12の外径は80mm(公差:−0.
1〜0mm)である。
部となる部分)を、SDK8(JIS G4404)を
用いて、図3に示す寸法で機械加工により製作した。な
お、この円柱部材12の外径は80mm(公差:−0.
1〜0mm)である。
【0024】(ハ)外筒部11及び円柱部材12の表面
を脱脂し、外筒部11の中に円柱部材12を挿入した
後、両端面で外筒部11と円柱部材12との境界部を電
子ビーム溶接でシールした。
を脱脂し、外筒部11の中に円柱部材12を挿入した
後、両端面で外筒部11と円柱部材12との境界部を電
子ビーム溶接でシールした。
【0025】(二)次いで、HIP装置(熱間静水圧加
圧装置)を用いて、全体を1000気圧の下で1100
℃に加熱し、外筒部11と円柱部材12とを一体的に接
合した。
圧装置)を用いて、全体を1000気圧の下で1100
℃に加熱し、外筒部11と円柱部材12とを一体的に接
合した。
【0026】(ホ)次いで、図4に示す形状に機械加工
を施し、内筒部19を粗加工で形成するとともに、外筒
部11を仕上げた。
を施し、内筒部19を粗加工で形成するとともに、外筒
部11を仕上げた。
【0027】(ヘ)内筒部19に焼入れ焼戻しを施し
た。
た。
【0028】(ト)内筒部19の内面を研削して、図4
に示す形状に仕上げた。
に示す形状に仕上げた。
【0029】(チ)最後に、内筒部19の内面に窒化処
理を施し、この内面に金属窒化物及び窒素の拡散層を形
成してスリーブを完成させた。
理を施し、この内面に金属窒化物及び窒素の拡散層を形
成してスリーブを完成させた。
【0030】(例2) (イ)先ず、外筒部11を、溶体化処理を施したSUS
630(JIS G4305)を用いて、図2に示す寸
法で機械加工により製作した。なお、外筒部11の仕上
加工前の外径は125mm、内径は80mm(公差:+
0.1〜+0.2mm)である。
630(JIS G4305)を用いて、図2に示す寸
法で機械加工により製作した。なお、外筒部11の仕上
加工前の外径は125mm、内径は80mm(公差:+
0.1〜+0.2mm)である。
【0031】(ロ)次いで、円柱部材12(後に内筒部
となる部分)を、SKD8(JISG 4404)を用
いて、図3に示す寸法で機械加工により製作した。な
お、この円柱部材12の外径は80mm(公差:−0.
1〜0mm)である。
となる部分)を、SKD8(JISG 4404)を用
いて、図3に示す寸法で機械加工により製作した。な
お、この円柱部材12の外径は80mm(公差:−0.
1〜0mm)である。
【0032】(ハ)図5に示す様に、HIP用封入缶1
3の中に外筒部11を収容し、更に、外筒部11の中に
円柱部材12を挿入した。
3の中に外筒部11を収容し、更に、外筒部11の中に
円柱部材12を挿入した。
【0033】(二)図6に示す様に、HIP用封入缶1
3に蓋14を被せた後、HIP用封入缶13と蓋14と
の間を溶接によってシールした。なお、蓋14には、予
め、真空引き用パイプ15が取り付けられている。
3に蓋14を被せた後、HIP用封入缶13と蓋14と
の間を溶接によってシールした。なお、蓋14には、予
め、真空引き用パイプ15が取り付けられている。
【0034】(ホ)真空引きを行いながら、真空引き用
パイプ15を潰して、溶接で封じた。
パイプ15を潰して、溶接で封じた。
【0035】(へ)HIP装置(熱間静水圧加圧装置)
を用いて、全体を1000気圧の下で1100℃に加熱
し、外筒部11と円柱部材12とを一体に接合した。
を用いて、全体を1000気圧の下で1100℃に加熱
し、外筒部11と円柱部材12とを一体に接合した。
【0036】(ト)HIPの後、HIP用封入缶13を
切削除去し、次いで、図4に示す形状に機械加工を施
し、内筒部19を粗加工で形成するとともに、外筒部1
1を仕上げた。
切削除去し、次いで、図4に示す形状に機械加工を施
し、内筒部19を粗加工で形成するとともに、外筒部1
1を仕上げた。
【0037】(チ)内筒部19に焼入れ焼戻しを施し
た。
た。
【0038】(リ)内筒部19の内面を研削して、図4
に示す形状に仕上げた。
に示す形状に仕上げた。
【0039】(ヌ)最後に、内筒部19の内面に窒化処
理を施し、スリーブを完成させた。
理を施し、スリーブを完成させた。
【0040】(寿命試験結果)上記の例2に示した工程
によって作製された本発明に基づくプランジャスリー
ブ、及び、比較用にSKD61単層構造のプランジャス
リーブ並びにSKD61を内筒部に使用した従来の二層
構造のプランジャスリーブ(内筒部:SKD61、厚さ
3mm、外筒部:SUS630)を、コールドチャンバ
ー方式のダイカストマシンに取り付けて、マグネシウム
合金でパーソナルコンピュータのケースの鋳造を行い、
押し湯の量、製品歩留まり、プランジャスリーブの寿命
について調べた。
によって作製された本発明に基づくプランジャスリー
ブ、及び、比較用にSKD61単層構造のプランジャス
リーブ並びにSKD61を内筒部に使用した従来の二層
構造のプランジャスリーブ(内筒部:SKD61、厚さ
3mm、外筒部:SUS630)を、コールドチャンバ
ー方式のダイカストマシンに取り付けて、マグネシウム
合金でパーソナルコンピュータのケースの鋳造を行い、
押し湯の量、製品歩留まり、プランジャスリーブの寿命
について調べた。
【0041】その結果、本発明に基づくプランジャスリ
ーブに関して、次の様な効果が確認された。
ーブに関して、次の様な効果が確認された。
【0042】(イ)鋳造の際の押し湯の量が、従来のS
KD61単層構造のプランジャスリーブを使用した場合
と比較して、29%減少した。
KD61単層構造のプランジャスリーブを使用した場合
と比較して、29%減少した。
【0043】(ロ)ダイカスト製品の鋳造欠陥が減少
し、従来のSKD61単層構造のプランジャスリーブと
比較して、良品率が15%向上した。
し、従来のSKD61単層構造のプランジャスリーブと
比較して、良品率が15%向上した。
【0044】(ハ)プランジャスリーブの寿命は、従来
のSKD61単層構造のプランジャスリーブ、及びSK
D61を内筒部に使用した従来の二層構造のプランジャ
スリーブと比較して、1.6倍に向上した。
のSKD61単層構造のプランジャスリーブ、及びSK
D61を内筒部に使用した従来の二層構造のプランジャ
スリーブと比較して、1.6倍に向上した。
【0045】(二)上記の各要因から、本発明に基づく
プランジャスリーブを使用することによって、従来のS
KD61単層構造のプランジャスリーブの場合と比較し
て、ダイカスト製品1個当りの製造コストが28%減少
した。
プランジャスリーブを使用することによって、従来のS
KD61単層構造のプランジャスリーブの場合と比較し
て、ダイカスト製品1個当りの製造コストが28%減少
した。
【0046】
【発明の効果】本発明のプランジャスリーブは、内筒部
が耐ヒートチェック性及び耐摩耗性を備え、外筒部が断
熱性及び耐熱衝撃性を備えているので、従来のプランジ
ャスリーブと比較して、寿命が長く且つ製品の良品率も
高い。
が耐ヒートチェック性及び耐摩耗性を備え、外筒部が断
熱性及び耐熱衝撃性を備えているので、従来のプランジ
ャスリーブと比較して、寿命が長く且つ製品の良品率も
高い。
【図1】SKD8材及びSKD61材のヒートチェック
試験の結果を示す図。
試験の結果を示す図。
【図2】本発明に基づくプランジャスリーブの製造工程
の一例を説明する図。
の一例を説明する図。
【図3】本発明に基づくプランジャスリーブの製造工程
の一例を説明する図。
の一例を説明する図。
【図4】本発明に基づくプランジャスリーブの製造工程
の一例を説明する図。
の一例を説明する図。
【図5】本発明に基づくプランジャスリーブの製造工程
の他の例を説明する図。
の他の例を説明する図。
【図6】本発明に基づくプランジャスリーブの製造工程
の他の例を説明する図。
の他の例を説明する図。
11・・・外筒部、 12・・・円柱部材、 13・・・HIP用封入缶、 14・・・蓋、 15・・・真空引きパイプ、 19・・・内筒部。
Claims (4)
- 【請求項1】 300℃における熱伝導率が10W/
(m・K)以上25W/(m・K)以下の金属材料から
なる外筒部と、 熱間金型用合金工具鋼SKD8(JIS G 440
4)からなり、厚さが1mm以上6mm以下で、前記外
筒部に対して治金的に接合された内筒部と、 から構成されたことを特徴とするダイカストマシン用プ
ランジャスリーブ。 - 【請求項2】 前記内筒部は、その内径面が金属窒化物
及び窒素の拡散層によって構成されていることを特徴と
する請求項1に記載のダイカストマシン用プランジャス
リーブ。 - 【請求項3】 前記外筒部は、SUS630またはSU
S631(JISG 4305)の析出硬化系ステンレ
ス鋼であることを特徴とする請求項1に記載のダイカス
トマシン用プランジャスリーブ。 - 【請求項4】 前記外筒部は、C:0.1〜0.5wt
%、Si:3〜7wt%、Mn:0.1〜1.0wt
%、Ni:5〜18wt%、Cr:0.5〜8wt%、
残部が実質的にFeからなる合金鋼であることを特徴と
する請求項1に記載のダイカストマシン用プランジャス
リーブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11073079A JP2000263208A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | ダイカストマシン用プランジャスリーブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11073079A JP2000263208A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | ダイカストマシン用プランジャスリーブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000263208A true JP2000263208A (ja) | 2000-09-26 |
Family
ID=13507977
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11073079A Pending JP2000263208A (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | ダイカストマシン用プランジャスリーブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000263208A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014018830A (ja) * | 2012-07-18 | 2014-02-03 | Jatco Ltd | 機械部品又は電子部品の製造方法 |
-
1999
- 1999-03-18 JP JP11073079A patent/JP2000263208A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014018830A (ja) * | 2012-07-18 | 2014-02-03 | Jatco Ltd | 機械部品又は電子部品の製造方法 |
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