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JP2000128940A - 重合性ポリマー及びその製造方法 - Google Patents

重合性ポリマー及びその製造方法

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JP2000128940A
JP2000128940A JP10302800A JP30280098A JP2000128940A JP 2000128940 A JP2000128940 A JP 2000128940A JP 10302800 A JP10302800 A JP 10302800A JP 30280098 A JP30280098 A JP 30280098A JP 2000128940 A JP2000128940 A JP 2000128940A
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group
polymer
polymerizable
double bond
polymerizable polymer
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JP10302800A
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Nobuhisa Noda
信久 野田
Toshibumi Nishida
俊文 西田
Takahiro Aoyama
孝浩 青山
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって優れた光沢を保持し、しか
も変色しない表面硬度及び耐摩耗性に優れた塗膜を形成
する重合性ポリマーを提供すること。 【解決手段】 NMRチャートにおいて、プロトンの化
学シフトが5.7〜6.7ppmの範囲に不飽和二重結
合に由来する多重線を有し、かつ7.0〜8.5ppm
の範囲に紫外線吸収基の芳香環に由来する多重線を有す
る重合性ポリマーを開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収能を有
し、長期耐候性に優れた紫外線吸収性ポリマー及びその
製造方法に関するものである。より詳しくは、長期間に
わたって優れた光沢を保持し、しかも変色しない高硬度
で耐擦り傷性に優れた塗膜を形成する重合性ポリマー及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塗膜などの耐候性を向上させるため、樹
脂組成物に低分子量の紫外線吸収剤を添加することがこ
れまで一般的に行われてきたが、当該樹脂組成物から紫
外線吸収剤がブリードアウトするといった問題が生じて
いた。そこで、樹脂組成物から低分子量の紫外線吸収剤
がブリードアウトすることによる性能劣化などを防止す
るために、従来重合性二重結合を有する紫外線吸収剤を
用いて、これらを単独重合あるいは共重合させて紫外線
吸収剤を高分子化しそのブリードアウトを抑制する手段
が採られていた。たとえば、特公昭36−6771号公
報には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンとアクリ
ル酸とのエステルを重合性モノマーと共重合する方法が
開示されている。しかしベンゾフェノン系誘導体のアク
リル酸エステルは、最大吸収波長が比較的短く、紫外線
領域での比較的長い波長(320nm〜400nm)の
吸収能が十分ではない。
【0003】また重合性二重結合を有する紫外線吸収剤
を使用しても、紫外線吸収剤と重合性モノマーとの相溶
性が悪いと共重合しにくくなり、使用時に未反応の紫外
線吸収剤がブリードアウトする。さらに長期間使用して
いると紫外線吸収剤に起因する着色が生ずる。
【0004】一方、従来から塗膜に耐擦り傷性を付与す
るために、表面硬度を高める種々の硬化性樹脂が開発・
検討されてきた。たとえば、特公昭45−15630号
公報には、グリシジル型エポキシ基含有アクリルポリマ
ーにメタクリル酸を付加させて重合性二重結合を導入し
た重合性のアクリルポリマー(公知例)、特開平6−
100799号公報には、シクロヘキシルメタクリレー
トを繰り返し単位として加えたグリシジル型エポキシ基
含有アクリルポリマーにアクリル酸を付加させて重合性
二重結合を導入した重合性ポリマー(公知例)が、そ
れぞれ開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知例
のアクリルポリマーにメタクリル酸を付加させて重合
性二重結合を導入しただけのポリマーでは、電子線によ
って硬化したときの塗膜の耐候性は決して満足の行くも
のではない。また公知例では、確かに耐擦り傷性には
優れるものの光沢保持性や耐変色性といった耐候性は未
だ不十分である。
【0006】以上のように、これまでのポリマーでは、
比較的高い波長の紫外線領域での吸収能が十分ではな
く、また紫外線吸収剤と重合性モノマーとの相溶性が悪
いため、使用時に未反応の紫外線吸収剤がブリードアウ
トするといった問題がある。さらに光沢保持性や耐変色
性といった耐候性や硬度、耐擦り傷性が不十分であると
いった問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決するためになされたものであって、本発明者が紫外線
吸収性の共重合体を鋭意検討した結果、特定構造を有す
る紫外線吸収性単量体を繰り返し単位の一部として含
み、かつ側鎖に重合性二重結合を有する重合性ポリマー
が、紫外線吸収能に優れ、長期に渡ってブリードアウト
も生じないという新たな知見に基づきなされたものであ
る。
【0008】本願第1の発明に係る重合性ポリマーは、
NMRチャートにおいて、プロトンの化学シフトが5.
7〜6.7ppmの範囲に不飽和二重結合に由来する多
重線を有し、かつ7.0〜8.5ppmの範囲に紫外線
吸収性基の芳香環に由来する多重線を有することを特徴
とする。
【0009】本願第2の発明に係るアクリル系重合性ポ
リマーは、下記式(1)及び(2)で表される紫外線吸
収性単量体から選ばれる少なくとも一種を含む単量体組
成物をラジカル重合してなる重合体の側鎖に重合性二重
結合を有することを特徴とする。
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1 は水素原子または炭素数1〜
8の炭化水素基を表し、R2 は低級アルキレン基を表
し、R3 は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素、
ハロゲン、炭素数1〜8の炭化水素基、低級アルコキシ
基、シアノ基またはニトロ基を表す。)
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R4 は炭素数2または3のアルキ
レン基を表し、R5 は水素原子またはメチル基を表
す。)
【0014】また本発明に係るアクリル系重合性ポリマ
ーは、上記繰り返し単位以外に下記式(3)で表される
不飽和単量体を繰り返し単位の一部としてさらに含有す
ることができる。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、R6 は水素原子またはメチル基を
表し、Zは置換基を有してもよいシクロアルキル基を表
す。)
【0017】上記アクリル系重合性ポリマーは、式
(1)及び(2)で表される紫外線吸収性単量体から選
ばれる少なくとも一種と、官能基を有する単量体とを含
む単量体組成物をラジカル重合して得られた重合体に、
該官能基と反応する官能基及び重合性二重結合を有する
化合物を反応させることによって製造するのがよい。
【0018】以下本発明の内容を詳述する。本願請求項
1に係る発明の重合性ポリマーは、NMRチャートにお
いて、プロトンの化学シフトが5.7〜6.7ppmの
範囲に不飽和二重結合に由来する多重線を有し、その領
域のプロトン数は全プロトン数(基準物質であるトリメ
チルシランを除く)の0.5〜13%を占め、かつ7.
0〜8.5ppmの範囲に紫外線吸収性基の芳香環に由
来する多重線を有し、その領域のプロトン数は全プロト
ン数(基準物質であるトリメチルシランを除く)の0.
02〜9%を占める。プロトンの化学シフトが5.7〜
6.7ppmの範囲に不飽和二重結合に由来する多重線
を有することは、重合性ポリマーの側鎖に重合性二重結
合が存在することを意味する。またプロトンの化学シフ
トが7.0〜8.5ppmの範囲に紫外線吸収性基の芳
香環に由来する多重線を有することは、重合性ポリマー
の側鎖に紫外線吸収性基が存在することを意味する。重
合性ポリマーが、側鎖に重合性二重結合を有し、かつ特
定構造を有する紫外線吸収性単量体を繰り返し単位の一
部として含むことにより、紫外線吸収能に優れ、しかも
長期に渡ってブリードアウトも生じないという効果を奏
するのである。
【0019】ここで、NMRチャートは、横軸として基
準物質(トリメチルシラン)のシグナル位置をゼロとし
た化学シフト(ppm)をとり、縦軸として周波数νの
ラジオ波の吸収をとったチャートであり、化学シフト
は、試料と基準物質との共鳴周波数の差を装置発信器の
周波数に対するppmで表したものである。具体的測定
法は次の通りである。後述する合成法で得られた重合性
ポリマー溶液をn−ヘキサンを用いて再沈殿化させ固体
を取り出す。この固体を真空乾燥した後、重水素化クロ
ロホルム(CDCl3 )に溶解して、NMR測定装置
(「GEMINI2000」Varian社製、200
MHz)を用いて1 HNMRを測定する。
【0020】本願請求項2に係る発明のアクリル系重合
性ポリマーでは、まず従来と同様に重合可能な紫外線吸
収剤を使用することによって、紫外線吸収剤の重合組成
物からのブリードアウトといった問題を解消しながら同
時に、一般式(1)や(2)で表されるような特定構造
を有する紫外線吸収性単量体を共重合し、樹脂骨格に導
入することによって、優れた紫外線吸収能が発揮される
ようにした。さらに、当該ポリマーは側鎖に重合性二重
結合を有するので、自己架橋性のポリマーとなり、高硬
度で耐擦り傷性が優れる。さらにアクリルポリマーであ
ることから、共重合されるモノマーの側鎖アルキル基の
長さや芳香環の有無により物性バランスがとれやすい。
【0021】また、上記アクリル系重合性ポリマーは、
一般式(3)で表されるような不飽和単量体を他の繰り
返し単位としてさらに含有するので、一般式(1)
(2)で表される紫外線吸収性単量体との相乗効果によ
り、長期耐候性がさらに向上する。また、当該不飽和単
量体は、立体的にかさ高い置換基を持つために、電子線
又は紫外線による硬化のような塗膜に内部ひずみを生じ
やすい硬化方法において、塗膜の内部ひずみを緩和させ
る効果があり、塗膜にクラックを生じさせることがな
い。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明における前記一般式(1)
で表される紫外線吸収性単量体は、式中、R 1 は水素原
子または炭素数1〜8の炭化水素基で構成され、R2
低級アルキレン基で構成され、R3 は水素原子またはメ
チル基で構成され、Xは水素、ハロゲン、炭素数1〜8
の炭化水素基、低級アルコキシ基、シアノ基またはニト
ロ基で構成されるベンゾトリアゾール類である。
【0023】上記式中、R1 で表される置換基は、具体
的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基
などの鎖式炭化水素基;シクロプロピル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロ
オクチル基などの脂環式炭化水素基;フェニル基、トリ
ル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル基などの芳
香族炭化水素基であり、R2 で表される置換基は、具体
的には炭素数1〜6のアルキレン基であって、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレ
ン基、ヘキシレン基などの直鎖状アルキレン基及びイソ
プロピレン基、イソブチレン基、s−ブチレン、t−ブ
チレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基などの
分枝鎖状アルキレン基であり、Xで表される置換基は、
水素;フッ素、塩素、シュウ素、ヨウ素などのハロゲ
ン;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの鎖式炭
化水素基:シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基な
どの脂環式炭化水素基:フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ベンジル基、フェネチル基などの芳香族炭化水素
基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペントキシ基、ヘプトキシ基など炭素数1〜6の低
級アルコキシ基;シアノ基;ニトロ基である。
【0024】前記一般式(1 )で表される紫外線吸収性
単量体としては、具体的には2−[2' −ヒドロキシ−
5' −(メタクリロイルオキシメチル)フェニル]−2
H−ベンゾトリアゾール、2−[ 2' −ヒドロキシ−
5' −(メタクリロイルオキシエチル)フェニル] −2
H−ベンゾトリアゾール、2−[2' −ヒドロキシ−
3' −t−ブチル−5' −(メタクリロイルオキシエチ
ル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−
[2' −ヒドロキシ−5' −t−ブチル−3' −(メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾト
リアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−5' −(メタク
リロイルオキシエチル)フェニル]−5−クロロ−2H
−ベンゾトリアゾール、2−[2' −ヒドロキシ−5'
−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−5−メ
トキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2' −ヒド
ロキシ−5' −(メタクリロイルオキシエチル)フェニ
ル]−5−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−
[2' −ヒドロキシ−5' −(メタクリロイルオキシエ
チル)フェニル]−t−ブチル−2H−ベンゾトリアゾ
ール、2−[2' −ヒドロキシ−5' −(メタクリロイ
ルオキシエチル)フェニル]−5−ニトロ−2H−ベン
ゾトリアゾールなどが挙げられるが、特にこれらに限定
されるものではない。一般式(1)で表されるこれら紫
外線吸収性単量体は一種類のみを用いてもよく、また二
種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0025】また前記一般式(2)で表される紫外線吸
収性単量体は、式中、R4 で表される置換基は炭素数2
または3のアルキレン基で構成され、R5 で表される水
素原子またはメチル基で構成されるベンゾトリアゾール
類である。
【0026】上記式中、R4 で表される置換基は、具体
的にはエチレン基、トリメチレン基、プロピレン基など
である。
【0027】前記一般式(2)で表される紫外線吸収性
単量体としては、たとえば、2−〔2' ヒドロキシ−
5' −(β−メタクリロイルオキシエトキシ)−3' −
t−ブチルフェニル〕−4−t−ブチル−2H−ベンゾ
トリアゾールが挙げられるが、特にこれに限定されるも
のではない。一般式(2)で表されるこれら紫外線吸収
性単量体は一種類のみを用いてもよく、また二種類以上
を適宜混合してもよい。
【0028】本発明に係る一般式(3)に表される不飽
和単量体は、式中、R6 で示される置換基が水素原子ま
たはメチル基で構成され、Zで示される置換基は置換基
を有してもよいシクロアルキル基である。
【0029】本発明に係る一般式(3)に表される不飽
和単量体としては、具体的には、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アク
リレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、シクロドデシル(メタ)アクリレートなどが挙げ
られ、これらの一種または二種以上が使用できる。本発
明の重合性ポリマーは、アクリル系単量体を主たる単量
体とし、その他の共重合可能な不飽和単量体との共重合
ポリマーであってもよい。
【0030】本発明で使用するアクリル系単量体として
は、(メタ)アクリル酸などのアクリル系カルボン酸;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、ラウリルトリデシル(メ
タ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン
変性ヒドロキシ(メタ)アクリル酸エステル(例えば、
ダイセル化学工業社製「プラクセルFM」)、フタル酸
とプロピレングリコールから得られるエステルジオール
のメタ)アクリル酸モノエステルなどの水酸基含有(メ
タ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリロニトリル、
(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド、イミド(メタ)アクリレート、2−スル
ホン酸エチル(メタ)アクリレートおよびその塩などの
その他アクリル系単量体などを挙げることができ、これ
らの一種または2種以上が使用される。特にプラスチッ
ク基材への密着性の点からイミド(メタ)アクリレート
を使用することが好ましい。
【0031】その他の共重合可能な不飽和単量体として
は、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン
含有不飽和単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエンなどの芳香族不飽和単量体;酢酸ビニルな
どのビニルエステル;ビニルエーテルなどが挙げられ、
必要に応じてこれらの一種または二種以上が使用でき
る。
【0032】各種単量体の使用量は、特に限定されるも
のではないが、一般式(1)、(2)で表される紫外線
吸収性単量体の合計使用量は、ポリマー組成物全量に対
して0.1〜30wt%とすることが望まれる。より好
ましい範囲について述べると、下限側として好ましくは
0.5wt%以上、更に好ましくは1wt%であり、他
方上限側として好ましくは20wt%以下、更に好まし
くは15wt%である。
【0033】紫外線吸収性単量体の合計使用量が0.1
wt%よりも少ない場合は、重合性ポリマーの紫外線吸
収能が不十分となり、30wt%よりも多い場合は、電
子線や紫外線照射のとき着色の原因となるおそれがあ
る。また重合性ポリマーが紫外線照射によって硬化処理
されて使用される場合には、当該紫外線吸収性単量体の
使用量は紫外線による硬化を阻害しない範囲にもちろん
限られる。
【0034】上記重合性ポリマーは、式(1)及び
(2)で表される紫外線吸収性単量体から選ばれる少な
くとも一種と、官能基を有する単量体とを含む単量体組
成物をラジカル重合して得られた重合体に、該官能基と
反応する官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反
応させることによって製造することができる。
【0035】重合性二重結合を導入するために用いる官
能基の具体例としては、エポキシ基、オキサゾリン基、
イソシアネート基、酸アミド基(アミノカルボニル
基)、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等が
挙げられる。これらの官能基を有する共重合可能な単量
体の具体例は、グリシジル(メタ)アクリレート、2−
イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−エポキシシク
ロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、エチルイソシ
アネート(メタ)アクリレート、N−アクリルアミドN
−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチル
アクリルアミド、イタコン酸ジアミド、フマル酸アミ
ド、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレ
イン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0036】重合性二重結合を導入するために用いられ
る化合物の具体例としては、官能基がエポキシ基、オキ
サゾリン基の場合には、(メタ)アクリル酸、イタコン
酸等のカルボキシル基を有する化合物;官能基がイソシ
アネート基の場合には、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等
の水酸基含有単量体;官能基がカルボキシル基の場合に
は、グリシジル(メタ)アクリレート、2−イソプロペ
ニル−2−オキサゾリン、4−エポキシシクロヘキシル
メチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量
体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量
体;官能基が水酸基の場合には、エチルイソシアネート
(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有単量
体、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル
基含有単量体;官能基が酸アミド基の場合には、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート等のエポキシ基又はヒドロキシル
基含有単量体;官能基がアミノ基の場合には、(メタ)
アクリル酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられ
る。
【0037】本発明のアクリルポリマーの二重結合当量
は、200〜3,000がよく、好ましくは300〜
1,500、さらに好ましくは350〜1,000がよ
い。二重結合当量が3,000より多いと、硬度不足、
耐擦り傷性が不十分となることがあり、200より少な
いと、経時的に硬化塗膜にクラックが生じやすくなり、
耐候性不良となる。
【0038】一般式(3)で表される不飽和単量体の使
用量は、5〜80wt%含有とすることが望まれる。よ
り好ましい範囲について述べると、下限側として好まし
くは10wt%、さらに好ましくは15wt%である。
他方上限側として好ましくは70wt%、さらに好まし
くは50wt%である。5wt%よりも少ないと、硬化
の際にクラックが生じやすくなるばかりでなく、耐候性
が不十分となり、80wt%よりも多いと、硬化塗膜が
脆くなるおそれがあるからである。
【0039】単量体の混合方法は、特に限定されるもの
ではなく、従来公知の混合方法が採用され得る。
【0040】また単量体成分を共重合させる際の重合方
法は、特に限定されるものではなく、従来公知の重合方
法が採用され得る。例えば、溶液重合、分散重合、懸濁
重合、乳化重合などの重合方法が使用できる。溶液重合
法を用いて単量体成分を重合させる場合に用いることが
できる溶媒としては、トルエン、キシレン、その他高沸
点の芳香族系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル、セロソル
ブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒などが
挙げられる。もちろん使用し得る溶媒がこれら溶媒に限
定されるものではない。これら溶媒は一種のみを使用し
てもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。な
お、溶媒の使用量は生成物の濃度などを考慮し適宜定め
ればよい。
【0041】また単量体組成物を共重合させる際には重
合開始剤を用いる。重合開始剤としては、たとえば2,
2' −アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、t−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,
2' −アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの通常の
ラジカル重合開始剤が挙げられる。重合開始剤の使用量
は、要求される重合生成物の特性値などから適宜決定さ
れるべきものであり、特に限定はないが、単量体成分全
量に対して0.01〜50wt%の範囲が好ましく、よ
り好ましくは0.05〜20wt%の範囲である。
【0042】反応温度は、特に限定されるものではない
が、室温〜200℃の範囲が好ましく、40〜140℃
がより好ましい。なお反応時間は、用いる単量体組成物
の組成や重合開始剤の種類などに応じて、重合反応が完
結するように適宜設定すればよい。
【0043】得られる共重合体の分子量は、反応時間、
反応温度あるいは用いる単量体組成物の組成や重合開始
剤の種類など、更に必要であれば連鎖移動剤などにより
調整することができる。このようにして得られる共重合
体の重量平均分子量(Mw)は2,000〜400,0
00の範囲が好ましく、3,000〜100,000の
範囲がより好ましい。
【0044】本発明の重合性ポリマーは、アルミニウ
ム、ステンレス、トタン、ブリキ、普通鋼板、塗装鋼、
コンクリート、モルタル、スレート、ガラスなどの無機
素材;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ABS
樹脂などのプラスチック、あるいは木材や紙などの有機
素材などからなる各種成形物品、板、棒またはフィルム
などの基材に塗布されて被膜を形成することができる。
塗布は浸漬、吹き付け、刷毛塗り、カーテンフローコー
タ、ロールコート、スピンコート、バーコート、静電塗
装などの方法により行うことができる。また、重合性ポ
リマーの被膜を基材に形成させた後に成形加工すること
もできるし、重合性ポリマーを単独で成形加工すること
もでき、その後にそれら成形加工物に紫外線や電子線を
照射し硬化させることによって最終成形物が得られる。
【0045】重合性ポリマーの側鎖に架橋性水酸基が含
まれる場合、メラミン樹脂やブロックイソシアネート化
合物から選ばれた少なくとも1種の化合物を併用するこ
とができる。この場合、電子線又は紫外線硬化及び加熱
硬化されて塗膜が形成される。
【0046】重合性ポリマーは、使用に際し種々の添加
剤を混合してもよい。添加剤としては、例えば、塗料な
どの被膜形成用組成物に一般に使用されるレベリング
剤;黄鉛、モリブデートオレンジ、紺青、カドミウム系
顔料、チタン白、複合酸化物顔料、透明酸化鉄、カーボ
ンブラック、環式高級顔料、溶性アゾ顔料、銅フタロシ
アニン顔料、染付顔料、顔料中間体などの顔料;顔料分
散剤;抗酸化剤;粘性改質剤;耐光安定剤;金属不活性
化剤;過酸化物分解剤;充填剤;補強剤;可塑剤;潤滑
剤;防食剤;防錆剤;蛍光性増白剤;有機・無機防炎
剤;滴下防止剤;溶融流改質剤;静電防止剤;シランカ
ップリング剤などが挙げられる。
【0047】重合性ポリマーが、紫外線照射によって硬
化されて使用される場合、その硬化方法は、使用される
光重合開始剤、紫外線を発生させる光源の種類や光源と
塗布面との距離などの条件によっても異なってくるが、
例えば波長1,000〜8,000オングストロームの
紫外線を通常数秒間、長くとも数十秒間照射する方法を
挙げることができる。
【0048】電子線照射によって硬化されて使用される
場合には、たとえば通常50〜1000kev、好まし
くは100〜300kevの加速電圧で、吸収線が1〜
20Mrad程度となるように電子線を照射する方法を
挙げることができる。電子線照射は大気中で行ってもよ
いが、窒素などの不活性ガス中で行うのが好ましい。吸
収線量については、被膜中に残存する重合性二重結合が
被膜物性に影響しないまで照射することができる。ま
た、紫外線照射または電子線照射後、必要に応じて加熱
を行い、硬化を一層進行させてもよい。
【0049】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。なお特に断りのない限り、実施
例および比較例に記載された「部」は重量部を、「%」
は「重量%」を示すものとする。
【0050】実施例1 攪拌機、滴下口、温度計、冷却管および窒素ガス導入口
を備えた1リットルのフラスコに酢酸ブチル200部を
仕込み、窒素ガスを導入し、攪拌しながら90℃に加熱
する。紫外線吸収性単量体としての2−[ 2' −ヒドロ
キシ−5' −(メタクリロイルオキシエチル)フェニ
ル] −2H−ベンゾトリアゾール45部、グリシジルメ
タクリレート90部、ブチルメタクリレート165部お
よび開始剤としての2,2' −アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)15部の混合物を4時間かけて仕込物に
滴下し、滴下後さらに2時間加熱する。つぎに、窒素と
酸素の混合ガスを吹き込みながら110℃に昇温し、ア
クリル酸51部、エステル化触媒としてのテトラフェニ
ルホスホニウムブロマイド0.51部、禁止剤としての
メトキノン0.05部の混合物を30分かけて滴下す
る。滴下後さらに6時間反応させて側鎖にアクリロイル
基を有するアクリル樹脂の63%溶液を得る。この得ら
れた溶液の酸価は13mgKOHで、数平均分子量は
6,800であった。次に後述する方法によって、生成
された上記重合性ポリマーを板上に塗膜化し、耐候性評
価を行った。結果を表1に示す。またアクリル酸を付加
する前のアクリルポリマーのNMRチャートを図1に示
す。
【0051】実施例2〜7 表1に示す組成物、配合量で実施例1と同様に重合して
アクリルポリマー溶液を製造し、後述する方法によって
生成したアクリルポリマーを板上に塗膜化し、耐候性評
価を行った。結果を表1に示す。また実施例4のアクリ
ルポリマーについて、アクリル酸を付加する前・後のN
MRチャートを図2、図3に、アクリル酸を付加した後
のUV吸収スペクトルを図4に示す。
【0052】比較例1 紫外線吸収性単量体は添加せず、グリシジルメタクリレ
ート90部、ブチルメタクリレート210部、および開
始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート15部を使用し、反応温度を120℃とした以外
は実施例1と同様にして重合を行う。次に窒素と酸素の
混合ガスを吹き込みながら110℃に下げて、アクリル
酸51部、エステル化触媒としてテトラフェニルホスホ
ニウムブロマイド0.51部、禁止剤としてメトキノン
0.02部を使用する以外は実施例1と同様にしてアク
リル樹脂の61%溶液を得た。この溶液の酸価は10m
gKOHで、数平均分子量は5,300であった。後述
する方法で試験板を作成し、耐候性評価を行った。結果
を表1に示す。またアクリル酸を付加する前のアクリル
ポリマーのNMRチャートを図5に示す。
【0053】比較例2 紫外線吸収性単量体は添加せず、シクロヘキシルメタク
リレート120部を添加し、グリシジルメタクリレート
90部、ブチルメタクリレート45部、ブチルアクリレ
ート45部、および開始剤としてのてのt−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート15部を使用し、反
応温度を120℃とした以外は実施例1と同様にして重
合を行う。次に窒素と酸素の混合ガスを吹き込みながら
110℃に下げて、アクリル酸34部、エステル化触媒
としてナフテン酸亜鉛0.68部を使用し、禁止剤とし
て4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−1−オキシル0.01部を使用する以外は実施
例1と同様にしてアクリル樹脂の61%溶液を得た。こ
の溶液の酸価は8mgKOHで、数平均分子量は5,0
00であった。後述する方法で試験板を作成し、耐候性
評価を行った。結果を表1に示す。
【0054】比較例3 紫外線吸収性単量体としての2−[ 2' −ヒドロキシ−
5' −(メタクリロイルオキシエチル)フェニル] −2
H−ベンゾトリアゾールの添加量を9部とし、シクロヘ
キシルメタクリレート150部をさらに添加し、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート45部、メチルメタクリ
レート30部、ブチルアクリレート66部を使用し、開
始剤としてのt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート15部を使用し、反応温度を120℃とした以
外は実施例1と同様にして重合を行う。重合生成物であ
るアクリル系樹脂の側鎖に重合性二重結合は付加しな
い。これによりアクリル樹脂の60%溶液を得た。この
溶液の数平均分子量は5,500であった。後述の方法
で試験板を作成し、耐候性評価を行った。結果を表1に
示す。
【0055】(重合性ポリマーの評価)上記実施例・比
較例で得られた重合性ポリマーを次のような方法によっ
てそれぞれ硬化させ、蛍光UV凝縮試験(QUV試験)
用の試験板を作成し耐候性の評価を行った。
【0056】重合性ポリマーの硬化 紫外線硬化(UV) 重合性ポリマー100部に、ラジカル光開始剤(チバ・
スペシャルティ・ケミカルズ社製「ダロキュアー295
9」)1部とレベリング剤(ビッグケミー社製「BYK
300」)0.1部とを加えてよく攪拌し、所定の粘度
となるよう調整した。アクリル白板(日本テストパネル
社製)上に乾燥膜厚が20ミクロンとなるようにアプリ
ケーターを用いてポリマー溶液を塗布し、80℃で30
分間熱風乾燥させて試験板を作成した。アイグラッフィ
クス社製の紫外線照射装置(水銀ランプ、120w/c
m、照射距離20cm、コンベア速度5m/min.)
を用いて、試験板に紫外線を2回照射し試験板を得た。
【0057】電子線硬化1(EB1) 重合性ポリマー100部に、レベリング剤(ビッグケミ
ー社製「BYK300」)0.1部を加えてよく攪拌
し、所定の粘度となるよう調整した。アクリル白板(日
本テストパネル社製)上に乾燥膜厚が20ミクロンとな
るようにアプリケーターを用いてポリマー溶液を塗布
し、80℃で30分間熱風乾燥させて試験板を作成し
た。日新ハイボルテージ社製のエリアビーム型電子線照
射装置(窒素雰囲気中、加速電圧200kv、線量10
Mrad.)を用いて試験板に電子線を照射して試験板
を得た。
【0058】電子線硬化2(EB2) 重合性ポリマー100部に、メラミン樹脂(三井サイア
ナミド社製「サイメル325」)25部をレベリング剤
(ビッグケミー社製「BYK300」)0.1部を加え
てよく撹拌し、所定の粘度となるよう調整した。
【0059】白エナメルをコートしたアルミ板に乾燥膜
厚が20ミクロンとなるようにアプリケータを用いてポ
リマー溶液を塗布し、80℃で30分間熱風乾燥させて
試験板を作成した。
【0060】日新ハイボルラージ社製のエリアビーム型
電子線照射装置(窒素雰囲気中、加圧電圧200kv、
線量10Mrad)を用いて試験板に電子線を照射し、
その後140℃で30分間加熱硬化させて試験板を得
た。
【0061】電子線硬化3(EB3) 重合性ポリマー50部と白顔料(石原産業社製「CR−
95」)40部とを予め塗料化しておく。つぎに塗料化
された重合性ポリマー50部とレベリング剤(ビッグケ
ミー社製「BYK300」)0.1部を加えてよく攪拌
し、所定の粘度となるよう調整した。アクリル白板(日
本テストパネル社製)上に乾燥膜厚が20ミクロンとな
るようにアプリケーターを用いてポリマー溶液を塗布
し、80℃で30分間熱風乾燥させて試験板を作成し
た。日新ハイボルテージ社製のエリアビーム型電子線照
射装置(窒素雰囲気中、加速電圧200kv、線量10
Mrad.)を用いて試験板に電子線を照射して試験板
を得た。
【0062】強制乾燥 アクリルポリマー100部に、イソシアネート(住友バ
イエルウレタン社製「スミジュールN3500」)14
部とレベリング剤(ビッグケミー社製「BYK30
0」)0.1部を加えてよく攪拌し、所定の粘度となる
よう調整した。アクリル白板(日本テストパネル社製)
上に乾燥膜厚が20ミクロンとなるようにアプリケータ
ーを用いてポリマー溶液を塗布し、80℃で30分間熱
風乾燥させて試験板を作成した。
【0063】耐候性評価 耐候性の測定は、「JISK5400−1976」に準
拠して行った。具体的には、ユウブコン「UVCONU
C−1」(東洋精機製作所社製)を用い、照射70℃×
4hrと湿潤50℃×4hrとを1セットとするサイク
ル試験を繰り返して行い、QUVが3000hrとなっ
た後の黄変度(「Δb」と記す。)と光沢保持率(「G
R」と記す。)を測定した。また層間密着性は、下記基
準により判定した。結果をまとめて表1に示す。
【0064】(密着性)塗膜に100個のゴバン目(1
mm2 )をつけ、ゴバン目部分にセロファンテープを密
着させ、次いで密着したセロファンテープを直角にかつ
急激に剥離する。このとき剥離せずに残ったゴバン目の
目数を数え、全目数100に対し何個残ったかで下記の
判定を行った。 A(塗膜密着性良好):残り目数100個(全部残って
いる) B(密着力が弱い) :残り目数99〜70個(部分的
に剥離) C(密着していない):残り目数70個以下(ほとんど
剥離)
【0065】硬度 JIS K5400 6.14の鉛筆引っかき試験(鉛筆硬
度試験)を行い、スリ傷による評価を行った。
【0066】耐擦り傷性 クレンザー分散液(濃度5%)をしみ込ませたフェルト
を、200g/cm2の荷重をかけながら硬化した塗膜
に押し当て、往復50回のラビングを行った後の光沢保
持率(ラビング後の光沢値をラビング前の光沢値で割
り、100倍した値)を測定し、耐擦り傷性を評価し
た。光沢保持率が大きい程、耐擦り傷性は高い。
【0067】
【表1】
【0068】UVA1:2−[ 2' −ヒドロキシ−5'
−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル] −2H−
ベンゾトリアゾール UVA2:2−[ 2' −ヒドロキシ−5' −(β−メタ
クリロイルオキシエトキシ)−3' −t−ブチルフェニ
ル] −4−t−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール CHMA:シクロヘキシルメタクリレート GMA:グリシジルメタクリレート M−100:脂環式エポキシモノマー(ダイセル化学工
業社製) IPO:2−イソプロペニル−2−オキサゾリン MAA:メタクリル酸 NCO:2−メタアクロイル−オキシエチル−イソシア
ネート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート MMA:メチルメタクリレート BMA:ブチルメタクリレート BA:ブチルアクリレート IA:イミドアクリレート(「アロニクスTO−142
9」東亜合成社製) ST:スチレン 開始剤1:2,2' −アゾビス(2−メチルブチロニト
リル) 開始剤2:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート A−200:脂環式エポキシモノマー(ダイセル化学工
業社製) HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレートエステル 化触媒1:テトラフェニルホスホニウムブロマイドエステル 化触媒2:オクテン酸亜鉛 禁止剤1:メトキノン 禁止剤2:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン−1−オキシル *:クラック発生
【0069】表1から明らかなように、特定構造の紫外
線吸収性単量体を含み、かつ側鎖に重合性二重結合を有
する重合性ポリマーを使用すると、いずれの硬化方法に
おいても、初期光沢は96以上と良好な値を示してい
る。QUVが3000hr後のΔbが3以下と塗膜の黄
変はほとんど見られず、しかも光沢保持率GR(%)
は、いずれの実施例においても95%以上と高い値を示
している。また塗膜硬度は3H以上と固く、耐擦り傷性
も93%以上と良好であった。
【0070】一方紫外線吸収性単量体を含まない比較例
1,2では、初期の光沢はよい結果を示しているもの
の、比較例1では耐候性試験途中で塗膜にクラックが生
じ、比較例2では3,000hr後の塗膜の黄変が△b
=20まで進行し、実施例に比べはるかに耐候性が悪い
ことが実証されている。また、紫外線吸収性単量体は含
まれているが重合性二重結合を側鎖に含まない比較例3
では、初期光沢が実施例に比べ若干劣り、QUVが30
00hr後の光沢保持率90%と実施例に比べ悪い値と
なっている。さらに、塗膜の硬度はHと実施例に比べ柔
らかく、耐擦り傷性も78%と悪い値となっている。
【0071】
【発明の効果】本発明の重合性ポリマーでは、重合可能
な紫外線吸収性単量体を使用するため、重合組成物から
の溶出やブリードアウトといった問題は生じることがな
く耐候性に優れる。また当該ポリマーは、側鎖に重合性
二重結合を有するので、自己架橋性ポリマーとなり、高
硬度、耐擦り傷性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施例1のアクリル酸を付加する前のアク
リルポリマーのNMRチャート図である。
【図2】本願実施例4のアクリル酸を付加する前のアク
リルポリマーのNMRチャート図である。
【図3】本願実施例4のアクリル酸を付加した後のアク
リルポリマーのNMRチャート図である。
【図4】本願実施例4のアクリル酸を付加した後のアク
リルポリマーのUV吸収スペクトル図である。
【図5】本願比較例1のアクリル酸を付加する前のアク
リルポリマーのNMRチャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 孝浩 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J027 AA01 BA01 CD08 4J036 AK11 HA02 HA03 JA01 4J100 CA05 CA31 HA62 HC29 HC30 HC38 HC39 HC48 HC50 HC51 HG23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NMRチャートにおいて、プロトンの化
    学シフトが5.7〜6.7ppmの範囲に不飽和二重結
    合に由来する多重線を有し、かつ7.0〜8.5ppm
    の範囲に紫外線吸収性基の芳香環に由来する多重線を有
    することを特徴とする重合性ポリマー。
  2. 【請求項2】 下記式(1)及び(2)で表される紫外
    線吸収性単量体から選ばれる少なくとも一種を含む単量
    体組成物をラジカル重合してなる重合体の側鎖に重合性
    二重結合を有することを特徴とするアクリル系重合性ポ
    リマー。 【化1】 (式中、R1 は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素
    基を表し、R2 は低級アルキレン基を表し、R3 は水素
    原子またはメチル基を表し、Xは水素、ハロゲン、炭素
    数1〜8の炭化水素基、低級アルコキシ基、シアノ基ま
    たはニトロ基を表す。) 【化2】 (式中、R4 は炭素数2または3のアルキレン基を表
    し、R5 は水素原子またはメチル基を表す。)
  3. 【請求項3】 単量体組成物が下記式(3)で表される
    不飽和単量体をさらに含有する請求項2記載のアクリル
    系重合性ポリマー。 【化3】 (式中、R6 は水素原子またはメチル基を表し、Zは置
    換基を有してもよいシクロアルキル基を表す。)
  4. 【請求項4】 式(1)及び(2)で表される紫外線吸
    収性単量体から選ばれる少なくとも一種と、官能基を有
    する単量体とを含む単量体組成物をラジカル重合して得
    られた重合体に、該官能基と反応する官能基及び重合性
    二重結合を有する化合物を反応させる請求項2又は3記
    載のアクリル系重合性ポリマーの製造方法。
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