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JP2000119504A - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物および成形品 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物および成形品

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JP2000119504A
JP2000119504A JP10294872A JP29487298A JP2000119504A JP 2000119504 A JP2000119504 A JP 2000119504A JP 10294872 A JP10294872 A JP 10294872A JP 29487298 A JP29487298 A JP 29487298A JP 2000119504 A JP2000119504 A JP 2000119504A
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flame
polycarbonate resin
resin
parts
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Akio Nodera
明夫 野寺
Naoki Mitsuda
直樹 満田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリカーボネート樹脂の赤リンによる難燃化に
おいて、淡色、明色系への調色が容易で、衝撃強度、成
形品外観にすぐれた成形品を成形可能な難燃性ポリカー
ボネート樹脂組成物およびこの組成物を用いた成形品を
提供すること。 【解決手段】(A)ポリカーボネート樹脂20〜100
重量%および(B)スチレン系樹脂80〜0重量%から
なる樹脂100重量部に対して、(C)酸化チタン安定
化処理赤リン0.1〜10重量部を含有する難燃性ポリ
カーボネート樹脂組成物である。酸化チタン安定化処理
は、熱硬化性樹脂などの他の表面処理との複合処理赤リ
ンが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃性ポリカーボネ
ート樹脂組成物および成形品に関し、さらに詳しくは、
赤リンにより難燃化され、着色性が良好で、衝撃強度に
すぐれた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物および成形
品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、すぐれた耐衝
撃特性、耐熱性、電気的特性、寸法安定性などにより、
OA(オフィスオートメーション)機器、情報・通信機
器、電気・電子機器、家庭電化機器、自動車分野、建築
分野等様々な分野において幅広く利用されている。ポリ
カーボネート樹脂は、一般的に自己消火性樹脂ではある
が、OA機器、情報・通信機器、電気・電子機器、家庭
電化機器分野を中心として、高度の難燃性を要求される
分野があり、各種難燃剤の添加により、その改善が図ら
れている。
【0003】一方、近時、成形品が複写機、ファックス
などのOA機器、電話機、通信機などの情報・通信機
器、電気・電子機器などの部品やハウジングなどの場合
には、形状が複雑になること、リブやボスなどの凹凸が
成形品に形成されること、軽量化、省資源の見地から成
形品が薄肉化することなどの理由から、ボリカーボネー
ト樹脂の溶融流動性、すなわち射出成形性を高めた組成
物が求められている。この成形性の改善としては、耐衝
撃性などの物性も考慮して、ゴム変性スチレン系樹脂と
の配合組成物が多く提案されている。
【0004】ポリカーボネート樹脂の溶融流動性の改良
のために、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹
脂(ABS樹脂)、ゴム変性ポリスチレン樹脂(HIP
S)、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS樹脂)な
どのスチレン系樹脂をポリカーボネート樹脂に配合した
組成物は、ポリマーアロイとして、その耐熱性、耐衝撃
性の特性を生かし、多くの成形品分野に用いられてきて
いる。一方、これらの用途の中でも、OA機器、情報・
通信機器、電気・電子機器などの場合には、その製品の
安全性を高めるために、あるレベル以上の難燃性が求め
られている。
【0005】ポリカーボネート樹脂の難燃性を向上する
方法として、ハロゲン化ビスフェノールA、ハロゲン化
ポリカーボネートオリゴマーなどのハロゲン系難燃剤が
難燃剤効率の点から酸化アンチモンなどの難燃助剤とと
もに用いられてきた。しかし、近時安全性、環境への影
響の観点から、ハロゲンを含まない難燃剤による難燃化
方法が市場より求められている。ノンハロゲン系難燃剤
として、有機リン系難燃剤、特に有機リン酸エステル化
合物を配合したポリカーボネート樹脂組成物は優れた難
燃性を示し、多くの方法が提案されている。
【0006】具体的には、たとえば特開昭61−551
45号公報には、(A)芳香族ポリカーボネート樹脂、
(B)ABS樹脂、(C)AS樹脂、(D)ハロゲン化
合物、(E)リン酸エステル、(F)ポリテトラフルオ
ロエチレン成分からなる熱可塑性樹脂組成物が記載され
ている。特開平2−32154号公報には、(A)芳香
族ポリカーボネート樹脂、(B)ABS樹脂、(C)A
S樹脂、(D)リン酸エステル、(E)ポリテトラフル
オロエチレン成分からなる難燃性高衝撃性ポリカーボネ
ート成形用組成物が記載されている。特開平8−239
565号公報には、(A)芳香族ポリカーボネート、
(B)ゴム状弾性体を含有する耐衝撃ポリスチレン樹
脂、(C)ハロゲン非含有リン酸エステル、(D)コア
シエルタイプグラフトゴム状弾性体、(D)タルクを含
むポリカーボネート樹脂組成物が記載されている。
【0007】これらは、いずれも、ポリカーボネートの
溶融流動性の改良による成形性、耐衝撃性、難燃性の改
良を目的としたもので、すぐれた効果を生かし、各種成
形品として用いられてきている。しかしながら、ポリカ
ーボネート樹脂、あるいはポリカーボネート樹脂とゴム
変性スチレン系樹脂からなる良溶融流動性組成物を有機
リン系難燃剤で難燃化する場合には、リン酸エステル化
合物などを比較的多量に配合する必要がある。また、リ
ン酸エステル化合物は難燃性には寄与するものの、成形
加工時の金型腐食、成形品が加熱下に置かれたり、高湿
度下に置かれた場合の、衝撃強度の低下、変色の発生な
どの問題点がある。
【0008】他方、ポリカーボネート樹脂の非ハロゲン
系難燃化の方法として、赤リンを用いることが良く知ら
れている。例えば特公平5−18356号公報には、黄
リン転化処理法により直接的に得られる破砕面のない球
体様赤リンに転化した赤リンを含む難燃性熱可塑性樹脂
組成物、さらに赤リンを被覆処理することも開示されて
いる。また、特開平7−53779号公報には、前記に
おいて、分散剤の存在下に転化処理した球体様または微
粉末状赤リンに表面処理をした赤リンを用いることが開
示されている。これらの記載からも明らかなように、難
燃剤としての赤リンは、その表面を熱硬化性樹脂や無機
化合物で被覆する安定化処理により、貯蔵、保管、輸
送、取り扱い時、熱可塑性樹脂との混練時における、安
全性の確保、ホスフィンガスの発生の抑制が図られてい
る。
【0009】しかしながら、赤リンは比較的少量の添加
により、すぐれた難燃性を示すものであるが、ポリカー
ボネート樹脂への添加により、着色し、淡色、明色系
(例えばL値が70以上)に着色する場合には、赤リン
による赤着色が発生し、この赤着色を補うために、酸化
チタンを多く添加する必要性がある。ポリカーボネート
樹脂に3重量%以上の酸化チタンを添加すると、加熱溶
融時に樹脂が分解し易く、結果として、衝撃強度など強
度の大幅な低下、成形品表面にシルバーが発生するなど
の問題点があり、すぐれた難燃効果がありながら赤リン
の使用は、大きく制限されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状の
下、ポリカーボネート樹脂の赤リンによる難燃化におい
て、ポリカーボネート樹脂に悪影響がなく、衝撃強度、
成形品外観にすぐれた成形品を成形可能な難燃性ポリカ
ーボネート樹脂組成物およびこの組成物を用いた成形品
の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、本発明者らは、難燃性ポリカーボネート樹脂の赤
リンによる難燃化において、成形性、外観、物性などの
改良について鋭意検討した。その結果、赤リンを難燃剤
として含有するポリカーボネート樹脂、またはゴム変性
スチレン系樹脂を含有してなる樹脂組成物に、特定の安
定化処理赤リンを選択使用することにより、難燃性を低
下させることなく、成形性、外観、衝撃強度の低下を防
止できることを見出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、 (1)(A)ポリカーボネート樹脂20〜100重量%
および(B)スチレン系樹脂80〜0重量%からなる樹
脂100重量部に対して、(C)酸化チタン安定化処理
赤リン0.1〜10重量部を含有する難燃性ポリカーボ
ネート樹脂組成物。 (2)酸化チタン安定化処理赤リンが他の安定化処理と
の複合処理赤リンである上記(1)記載の難燃性ポリカ
ーボネート樹脂組成物。(3)スチレン系樹脂がゴム変
性スチレン系樹脂であり、(A)ポリカーボネー ト樹脂50〜95重量%および(B)ゴム変性スチレン
系樹脂50〜5重量%からなる上記(1)または(2)
記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 (4)さらに、(D)フルオロオレフィン樹脂を、
(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し
て、0.05〜5重量部含有する上記(1)〜(3)の
いずれかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 (5)さらに、(E)コアシェルタイプグラフトゴム状
弾性体を、(A)および(B)からなる樹脂100重量
部に対して、1〜30重量部含有する上記(1)〜
(4)のいずれかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂
組成物。 (6)さらに、(F)官能基含有シリコーン化合物を、
(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し
て、0.05〜5重量部含有する上記(1)〜(5)の
いずれかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。 (7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物を成形してなるL値が70以
上の成形品。 (8)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の難燃性ポ
リカーボネート樹脂組成物を射出成形してなるOA機
器、情報・通信機器、電気・電子機器または家庭電化機
器のハウジングまたはそれらの部品を提供するものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の構
成成分(A)〜(C)について説明する。 (A)ポリカーボネート樹脂(PC) 本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を構成する
(A)成分であるポリカーボネート樹脂(PC)として
は、特に制限はなく種々のものが挙げられる。通常、二
価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造
される芳香族ポリカーボネートを用いることができる。
すなわち、2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶
液法あるいは溶融法、すなわち、二価フエノールとホス
ゲンの反応、2価フエノールとジフェニルカーボネート
などとのエステル交換法により反応させて製造されたも
のを使用することができる。
【0014】2価フェノールとしては、様々なものが挙
げられるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキ
シド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトンなどが挙げられる。
【0015】特に好ましい2価フエノールとしては、ビ
ス(ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェノ
ールAを主原料としたものである。また、カーボネート
前駆体としては、カルボニルハライド、カルボニルエス
テル、またはハロホルメートなどであり、具体的にはホ
スゲン、2価フェノールのジハロホーメート、ジフェニ
ルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカー
ボネートなどである。この他、二価フェノールとして
は、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げ
られる。これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0016】なお、ポリカーボネート樹脂は、分岐構造
を有していてもよく、分岐剤としては、1,1,1−ト
リス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α’,
α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5
−トリイソプロピルベンゼン、フロログリシン、トリメ
リット酸、イサチンビス(o−クレゾール)などがあ
る。また、分子量の調節のためには、フェノール、p−
t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、
p−クミルフェノールなどが用いられる。
【0017】また、本発明に用いるポリカーボネート樹
脂としては、ポリカーボネート部とポリオルガノシロキ
サン部を有する共重合体、あるいはこの共重合体を含有
するポリカーボネート樹脂であってもよい。また、テレ
フタル酸などの2官能性カルボン酸、またはそのエステ
ル形成誘導体などのエステル前駆体の存在下でポリカー
ボネートの重合を行うことによって得られるポリエステ
ル−ポリカーボネート樹脂であってもよい。また、種々
のポリカーボネート樹脂の混合物を用いることもでき
る。本発明において用いられる(A)成分のポリカーボ
ネート樹脂は、構造中に実質的にハロゲンを含まないも
のが好ましい。また、機械的強度および成形性の点か
ら、その粘度平均分子量は、10,000〜100,0
00のものが好ましく、特に14,000〜40,00
0のものが好適である。
【0018】(B)スチレン系樹脂 本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を構成する
(B)成分のスチレン系樹脂としては、スチレン、α−
メチルスチレンなどのモノビニル系芳香族単量体20〜
100重量%、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
などのシアン化ビニル系単量体0〜60重量%、および
これらと共重合可能なマレイミド、(メタ)アクリル酸
メチルなどの他のビニル系単量体0〜50重量%からな
る単量体または単量体混合物を重合して得られる重合体
がある。これらの重合体としては、ポリスチレン(GP
PS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹
脂)などがある。
【0019】また、スチレン系樹脂としてはゴム変性ス
チレン系樹脂が好ましく利用できる。このゴム変性スチ
レン系樹脂としては、好ましくは、少なくともスチレン
系単量体がゴムにグラフト重合した耐衝撃性スチレン系
樹脂である。ゴム変性スチレン系樹脂としては、たとえ
ば、ポリブタジエンなどのゴムにスチレンが重合した耐
衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリブタジエンにア
クリロニトリルとスチレンとが重合したABS樹脂、ポ
リブタジエンにメタクリル酸メチルとスチレンが重合し
たMBS樹脂などがあり、ゴム変性スチレン系樹脂は、
二種以上を併用することができるとともに、前記のゴム
未変性であるスチレン系樹脂との混合物としても使用で
きる。
【0020】ゴム変性スチレン系樹脂中のゴムの含有量
は、例えば2〜50重量%、好ましくは、5〜30重量
%、特に5〜15重量%である。ゴムの割合が2重量%
未満であると、耐衝撃性が不十分となり、また、50重
量%を超えると熱安定性が低下したり、溶融流動性の低
下、ゲルの発生、着色などの問題が生じる場合がある。
上記ゴムの具体例としては、ポリブタジエン、アクリレ
ートおよび/またはメタクリレートを含有するゴム質重
合体、スチレン・ブタジエン・スチレンゴム(SB
S)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエ
ン・アクリルゴム、イソプレン・ゴム、イソプレン・ス
チレンゴム、イソプレン・アクリルゴム、エチレン・プ
ロピレンゴム等が挙げられる。このうち、特に好ましい
ものはポリブタジエンである。ここで用いるポリブタジ
エンは、低シスポリブタジエン(例えば1,2−ビニル
結合を1〜30モル%、1,4−シス結合を30〜42
モル%含有するもの)、高シスポリブタジエン(例えば
1,2−ビニル結合を20モル%以下、1,4−シス結
合を78モル%以上含有するもの)のいずれを用いても
よく、また、これらの混合物であってもよい。
【0021】つぎに、本発明においては、(B)成分の
スチレン系樹脂は、本発明の難燃性とは直接関係はな
く、ポリカーボネート樹脂の溶融流動性を改良する必要
がある場合に配合されるものである。ここで、(A)ポ
リカーボネート樹脂と(B)スチレン系樹脂の配合比
は、通常(A)ポリカーボネート樹脂20〜100重量
%、好ましくは50〜95重量%、(B)スチレン系樹
脂が80〜0重量%、好ましくは50〜5重量%であ
る。ここで、(A)成分のポリカーボネート樹脂が20
重量%未満では、耐熱性、強度が十分でなく、(B)成
分のスチレン系樹脂が5重量%未満では成形性の改良効
果が不十分である場合がある。なお、この場合の(B)
スチレン系樹脂としては、前記したゴム変性スチレン系
樹脂が好ましく用いられる。これらの配合比は、ポリカ
ーボネート樹脂の分子量、スチレン系樹脂の種類、分子
量、メルトインデックス、ゴムの含有量や成形品の用
途、大きさ、厚みなどを考慮して適宜決定される。
【0022】(C)酸化チタン安定化処理赤リン 本発明で用いる酸化チタン安定化処理赤リンとは、赤リ
ンの安定化のための多くの各種処理の中から酸化チタン
安定化処理(表面被覆)を選択したものである。この酸
化チタンに用いられる赤リンとしては、古くから知られ
ている粉砕赤リンを篩別して粒度を調整したものや、黄
リンを熱転化することにより直接得られる球体状のもの
であってもよい。酸化チタンによる安定化のための処理
量は、赤リンに対して、通常1〜50重量%程度であ
る。なお、赤リンの酸化チタンによる処理は、必ず必要
であるが、他の公知の赤リンの安定化のための表面処理
(表面被覆)が併用されていてもよく、特に他の安定化
処理との複合処理が好ましく用いられる。
【0023】これらの他の安定化表面処理としては、熱
硬化性樹脂、無機化合物、金属などによる処理がある。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フェノール−
ホルマリン樹脂、尿素樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メ
ラミン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、アルキッド樹
脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを例示
できる。無機化合物としては、シリカ、ベントナイト、
ゼオライト、カオリン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、
炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜
鉛、水酸化チタンなどをあげることができる。また、金
属としては、通常無電解メッキが可能な金属であり、
鉄、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、アルミ
ニウムなどを例示できる。
【0024】また、これらの安定化表面処理は、2種以
上を併用することもできる。これらの表面処理と酸化チ
タンの表面処理は、同時に行うこともでき、また、酸化
チタン処理を、他の安定化表面処理の前後で別々に二段
処理することもできる。これらの安定化表面処理の赤リ
ンへの被覆量は、赤リンの含有率が20重量%以上とな
ることが、難燃化効率とコストの点から好ましい。本発
明で用いる安定化処理赤リンとしては、平均粒子径が
0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μmの範
囲である。
【0025】(C)成分の酸化チタン安定化処理赤リン
の含有量は、前記(A)ポリカーボネート樹脂およびと
(B)スチレン系樹脂からなる樹脂100重量部に対し
て、0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜6重量
部、より好ましくは0.3〜4重量部である。ここで、
含有量が0.1未満では、成形品の難燃性が十分でな
く、10重量部を越えると成形時の臭気の発生、物性な
どの点から望ましくない。なお、本発明では、赤リンと
ともに、安定剤として公知のトリフェニルホスファイ
ト、トリス(2,4ジ−t−ブチルフェニルホスファイ
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト
などのホスファイト系化合物を(A)および(B)から
なる樹脂100重量部に対して、0.05〜5重量部の
範囲で併用することにより安定性を更に向上させること
ができる。したがって、この酸化チタン安定化処理赤リ
ン、ホスファイト系化合物の含有量は、成形品の難燃要
求特性を考慮して、安定化処理赤リン中の赤リンの含有
量、他のゴム状弾性体や無機充填剤の含有量などをもと
に総合的に判断して決定される。
【0026】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物には、燃焼時の溶融滴下防止を目的にさらに、(D)
フルオロオレフィン樹脂を含有することができる。ここ
で(D)フルオロオレフィン樹脂としては、通常フルオ
ロエチレン構造を含む重合体、共重合体であり、たとえ
ば、ジフルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレ
ン重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ素を
含まないエチレン系モノマーとの共重合体である。好ま
しくは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であ
り、その平均分子量は、500,000以上であること
が好ましく、特に好ましくはは500,000〜10,
000,000である。本発明で用いることができるポ
リテトラフルオロエチレンとしては、現在知られている
すべての種類のものを用いることができる。
【0027】なお、ポリテトラフルオロエチレンのう
ち、フィブリル形成能を有するものを用いると、さらに
高い溶融滴下防止性を付与することができる。フィブリ
ル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)には特に制限はないが、例えば、ASTM規格にお
いて、タイプ3に分類されるものが挙げられる。その具
体例としては、例えばテフロン6−J(三井・デュポン
フロロケミカル株式会社製)、ポリフロンD−1、ポリ
フロンF−103、ポリフロンF201(ダイキン工業
株式会社製)、CD076(旭アイシーアイフロロポリ
マーズ株式会社製)等が挙げられる。
【0028】また、上記タイプ3に分類されるもの以外
では、例えばアルゴフロンF5(モンテフルオス株式会
社製)、ポリフロンMPA、ポリフロンFA−100
(ダイキン工業株式会社製)等が挙げられる。これらの
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。上記の
ようなフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)は、例えばテトラフルオロエチレン
を水性溶媒中で、ナトリウム、カリウム、アンモニウム
パーオキシジスルフィドの存在下で、1〜100psi
の圧力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100
℃で重合させることによって得られる。
【0029】ここで、フルオロオレフィン樹脂の含有量
は、前記(A)および(B)からなる樹脂100重量部
に対して、0.05〜5重量部、好ましくは、0.1〜
2重量部である。ここで、0.05重量部未満である
と、目的とする難燃性における耐溶融滴下性が十分でな
い場合があり、5重量部を越ても、これに見合った効果
の向上はなく、耐衝撃性、成形品外観に悪影響を与える
場合がある。したがって、それぞれの成形品に要求され
る難燃性の程度、たとえば、UL−94のV−0、V−
1、V−2などにより他の含有成分の使用量などを考慮
して適宜決定することができる。
【0030】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物には、さらに、(E)成分としてコアシェルタイプゴ
ム状弾性体を難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の耐衝
撃性の一層の向上のために含有することができる。その
含有量は、前記(A)および(B)からなる樹脂100
重量部に対して、1〜30重量部、好ましくは2〜20
重量部である。このゴム状弾性体の含有量は、目的の成
形品に要求される耐衝撃性、耐熱性、剛性などを総合的
に考慮して決定される。(E)成分のコアシェルタイプ
ゴム状弾性体とは、コア(芯)とシェル(殻)から構成
される2層構造を有しており、コア部分は軟質なゴム状
態であって、その表面のシェル部分は硬質な樹脂状態で
あり、弾性体自体は粉末状(粒子状態)であるコアシェ
ルタイプグラフトゴム状弾性体が好ましい。このゴム状
弾性体は、ポリカーボネート樹脂と溶融ブレンドした後
も、その粒子状態は、大部分がもとの形態を保ってい
る。配合されたゴム状弾性体の大部分がもとの形態を保
っていることにより、表層剥離を起こさない効果が得ら
れる。
【0031】このコアシェルタイプグラフトゴム状弾性
体としては、種々なものを挙げることができる。市販の
ものとしては、例えばハイブレンB621(日本ゼオン
株式会社製)、KM−330(ローム&ハース株式会社
製)、メタブレンW529、メタブレンS2001、メ
タブレンC223、メタブレンB621(三菱レイヨン
株式会社製)等が挙げられる。
【0032】これらの中で、例えば、アルキルアクリレ
ートやアルキルメタクリレート、ジメチルシロキサンを
主体とする単量体から得られるゴム状重合体の存在下
に、ビニル系単量体の1種または2種以上を重合させて
得られるものが挙げられる。ここで、アルキルアクリレ
ートやアクリルメタクリレートとしては、炭素数2〜1
0アルキル基を有するものが好適である。具体的には、
例えばエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルメタクリレ
ート等が挙げられる。これらのアルキルアクリレート類
を主体とする単量体から得られるゴム状弾性体として
は、アルキルアクリレート類70重量%以上と、これと
共重合可能な他のビニル系単量体、例えばメチルメタク
リレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン等
30重量%以下とを反応させて得られる重合体が挙げら
れる。なお、この場合、ジビニルベンゼン、エチレンジ
メタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリル
イソシアヌレート等の多官能性単量体を架橋剤として適
宜添加して反応させてもよい。
【0033】ゴム状重合体の存在下に反応させるビニル
系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチ
レン等の芳香族ビニル化合物、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル等
が挙げられる。これらの単量体は、1種または2種以上
を組み合わせて用いてもよいし、また、他のビニル系重
合体、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のシアン化ビニル化合物や、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル等のビニルエステル化合物等と共重合させてもよ
い。この重合反応は、例えば塊状重合、懸濁重合、乳化
重合などの各種方法によって行うことができる。特に、
乳化重合法が好適である。
【0034】このようにして得られるコアシェルタイプ
グラフトゴム状弾性体は、前記ゴム状重合体を20重量
%以上含有していることが好ましい。このようなコアシ
ェルタイプグラフトゴム状弾性体としては、具体的には
60〜80重量%のn−ブチルアクリレートと、スチレ
ン、メタクリル酸メチルとのグラフト共重合体などのM
AS樹脂弾性体が挙げられる。中でも、ポリシロキサン
ゴム成分が5〜95重量%とポリアクリル(メタ)アク
リレートゴム成分95〜5重量%とが、分離できないよ
うに相互に絡み合った構造を有する、平均粒子径が0.
01〜1μm程度の複合ゴムに少なくとも一種のビニル
単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共
重合体が特に好ましい。この共重合体は、それぞれのゴ
ム単独でのグラフト共重合体よりも耐衝撃改良効果が高
い。この複合ゴム系グラフト共重合体は、市販品として
の、三菱レーヨン株式会社製メタブレンS−2001な
どとして、入手できる。
【0035】また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物には、さらに、(F)官能基含有シリコーン化
合物を(A)ポリカーボネート樹脂および(B)スチレ
ン系樹脂からなる樹脂100重量部に対して、0.05
〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部含有すること
ができる。この官能基含有シリコーン化合物は、その原
因は明らかではないが、赤リンからのホスフィンガスの
発生を抑制する作用により、よりすぐれた成形性、強度
などにすぐれた組成物を得ることができる。
【0036】ここで官能基を有するシリコーン化合物と
しては、官能基を有する(ポリ)オルガノシロキサン類
であり、その骨格としては、式R1aR2bSiO
(4-a-b)/2 〔R1 は官能基含有基、R2 は炭素数1〜1
2の炭化水素基、0<a<2、0≦b<2、0<a+b
≦2〕で表される基本構造を有する重合体、共重合体で
ある。また、官能基としては、アルコキシ基、水素基、
カルボキシル基、シアノール基、アミノ基、エポキシ基
などを含有するものである。これらシリコーン化合物は
液状物、パウダーなどである。
【0037】また、本発明の難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物には、必要により無機充填剤を、成形品の剛
性、さらには難燃性をさらに向上させるために含有させ
ることができる。ここで、無機充填剤としては、タル
ク、マイカ、カオリン、珪藻土、炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、炭素繊維、チ
タン酸カリウム繊維などをあげることができる。なかで
も、板状であるタルク、マイカなどや、繊維状の充填剤
が好ましい。タルクとしては、、マグネシウムの含水ケ
イ酸塩であり、一般に市販されているものを用いること
ができる。タルクには、主成分であるケイ酸と酸化マグ
ネシウムの他に、微量の酸化アルミニウム、酸化カルシ
ウム、酸化鉄を含むことがあるが、本発明の樹脂組成物
を製造するには、これらを含んでいてもかまわない。ま
た、タルクなどの無機充填剤の平均粒径は0.1〜50
μm、好ましくは、0.2〜20μmである。これら無
機充填剤、特にタルクを含有させることにより、剛性向
上効果に加えて、難燃剤としてのハロゲン非含有リン酸
エステルの配合量を減少させることができる。
【0038】ここで、無機充填剤の含有量は、、前記
(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対し
て、1〜100重量部、好ましくは、2〜50重量部で
ある。ここで、1重量部未満であると、目的とする剛
性、難燃性改良効果が十分でない場合があり、100重
量部を越えると、耐衝撃性、溶融流動性が低下する場合
があり、成形品の厚み、樹脂流動長など、成形品の要求
性状と成形性を考慮して適宜決定することができる。
【0039】本発明のポリカーボネート樹脂組成物にあ
っては、従来知られているように、難燃剤として、赤リ
ンの他に有機リン系難燃剤、特にハロゲン非含有の有機
リン系難燃剤を、前記(A)および(B)からなる樹脂
100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは、
2〜15重量部併用することもできる。ハロゲン非含有
有機リン系難燃剤としては、特に制限なく用いることが
できる。好ましくは、リン原子に直接結合するエステル
性酸素原子を1つ以上有するリン酸エステル化合物が用
いられる。
【0040】リン酸エステル化合物としては、たとえ
ば、次式(1)
【0041】
【化1】
【0042】(ここで、R1 、R2 、R3 、R4 は、そ
れぞれ独立して、水素原子または有機基を表し、Xは2
価以上の有機基を表し、pは0または1であり、qは1
以上の整数であり、rは0以上の整数を表す。)で示さ
れるリン酸エステル系化合物である。式(1)におい
て、有機基とは、置換されていても、いなくてもよいア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基などである。
また置換されている場合の置換基としては、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ア
リールチオ基などがある。さらに、これらの置換基を組
み合わせた基であるアリールアルコキシアルキル基な
ど、またはこれらの置換基を酸素原子、窒素原子、イオ
ウ原子などにより結合して組み合わせたアリールスルホ
ニルアリール基などを置換基としたものなどがある。
【0043】また、式(1)において、2価以上の有機
基Xとしては、上記した有機基から、炭素原子に結合し
ている水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基
を意味する。たとえば、アルキレン基、(置換)フェニ
レン基、多核フェノール類であるビスフェノール類から
誘導されるものである。好ましいものとしては、ビスフ
ェノールA、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフエニ
ルメタン、ジヒドロキシジフェニル、ジヒドロキシナフ
タレン等がある。
【0044】ハロゲン非含有リン酸エステル系化合物
は、モノマー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの
混合物であってもよい。具体的には、トリメチルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オ
クチルジフェニルホスフェート、トリ(2−エチルヘキ
シル)ホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロ
ピルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェー
ト、ビスフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノン
ビスホスフェート、レゾルシンビスホスフェート、レゾ
ルシノール−ジフェニルホスフェート、トリオキシベン
ゼントリホスフェート、クレジルジフェニルホスフェー
ト、あるいはこれらの置換体などを例示できる。
【0045】ここで、市販のハロゲン非含有リン酸エス
テル化合物としては、たとえば、大八化学工業株式会社
製の、TPP〔トリフェニルホスフェート〕、TXP
〔トリキシレニルホスフェート〕、PFR〔レゾルシノ
ール(ジフェニルホスフェート)〕、PX200〔1,
3−フェニレン−テスラキス(2,6−ジメチルフェニ
ル)リン酸エステル、PX201L〔1,4−フェニレ
ン−テトラキス(2,6−ジメチルフェニル)リン酸エ
ステル、PX202〔4,4’−ビフェニレン−テスラ
キス)2,6−ジメチルフェニル)リン酸エステルなど
を挙げることができる。
【0046】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物は、成形性、耐衝撃性、外観改善、耐候性改善、剛性
改善等の目的で、上記(A)、(C)からなる必須成分
に、(B)、(E)〜(F)、さらには無機充填剤、リ
ン酸エステル化合物から選ばれた任意成分の一種以上と
ともに、熱可塑性樹脂に常用されている各種添加剤成分
を必要により含有することができる。例えば、フェノー
ル系、リン系、イオウ系酸化防止剤、帯電防止剤、ポリ
アミドポリエーテルブロック共重合体(永久帯電防止性
能付与)、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤(耐候
剤)、抗菌剤、相溶化剤、着色剤(染料、顔料)等が挙
げられる。任意成分の配合量は、本発明の,難燃性ポリ
カーボネート樹脂組成物の特性が維持される範囲であれ
ば特に制限はない。
【0047】次に、本発明の難燃性ポリカーボネート樹
脂組成物の製造方法について説明する。本発明の難燃性
ポリカーボネート樹脂組成物は、前記の各成分(A)、
(C)を上記割合で、さらに必要に応じて用いられる、
(B)、(E)〜(F)の各種任意成分、さらには他の
成分を適当な割合で配合し、混練することにより得られ
る。このときの配合および混練は、通常用いられている
機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラーなど
で予備混合して、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキ
サー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、
多軸スクリュー押出機、コニーダ等を用いる方法で行う
ことができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜3
00℃の範囲で適宜選択される。なお、ポリカーボネー
ト樹脂とスチレン系樹脂以外の含有成分は、あらかじ
め、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂あるいはこ
れ以外の他の熱可塑性樹脂と溶融混練、すなわちマスタ
ーバッチとして添加することもできる。
【0048】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物は、上記の溶融混練成形機、あるいは、得られたペレ
ットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出
成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、発
泡成形法などにより各種成形品を製造することができ
る。しかし、上記溶融混練方法により、ペレット状の成
形原料を製造し、ついで、このペレットを用いて、射出
成形、射出圧縮成形による射出成形品の製造に特に好適
に用いることができる。なお、射出成形方法としては、
外観のヒケ防止のため、あるいは軽量化のためのガス注
入成形を採用することもできる。
【0049】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成
物から得られる成形品(特に射出圧縮成形を含む射出成
形品)としては、複写機、ファックス、テレビ、ラジ
オ、テープレコーダー、ビデオデッキ、パソコン、プリ
ンター、電話機、情報端末機、冷蔵庫、電子レンジなど
のOA機器、情報・通信機器、電気・電子機器もしくは
家庭電化機器のハウジウングまたはそれらの各種部品、
さらには、自動車部品など他の分野にも用いられる。特
に、本発明は、成形品として、L値が70以上である成
形品、すなわち、淡色、明色外観である成形品の製造に
好適なものである。なお、L値とは、JIS K710
5「プラスチックの光学的特性試験方法」による、L、
a、bの測定により得られるものである。
【0050】
【実施例】本発明について実施例および比較例を示して
より具体的に説明するが、これらに、何ら制限されるも
のではない。 実施例1〜4および比較例1〜2 表1に示す割合で各成分を配合〔(A)、(B)成分は
重量%、他の成分は、(A)および(B)からなる樹脂
100重量部に対する重量部で示す。〕し、押出機(機
種名:VS40、田辺プラスチック機械株式会社製)に
供給し、260℃で溶融混練し、ペレット化した。な
お、すべての実施例および比較例において、酸化防止剤
としてイルガノックス1076(チバ・スペシヤルティ
・ケミカルズ株式会社製)0.2重量部およびアデカス
タブC(旭電化工業株式会社社製)0.1重量部をそれ
ぞれ配合した。
【0051】なお、本発明の実施例、比較例では、マン
セルナンバー2.0Y7.5/0.5(ライトグレー)
用の着色剤を用い、調色した場合についての実験であ
る。即ち、上記マンセルナンバーであるライトグレーに
なるように後添加の酸化チタン添加量を調整して調色し
た。得られたペレットを、80℃で12時間乾燥した
後、成形温度260℃で射出成形して試験片を得た。得
られた試験片を用いて性能を各種試験によって評価し、
その結果を表1に示した。
【0052】なお、用いた成形材料および性能評価方法
を次に示す。 (A)ポリカーボネート樹脂 PC:タフロン(A1900:出光石油化学株式会社
製):ビスフェノールAポリカーボネート樹脂、MI=
20g/10分(300℃、1.2Kg荷重)、粘度平
均分子量:19000 (B)スチレン系樹脂 HIPS:耐衝撃ポリスチレン樹脂(IDEMITSU
PS IT44:出光石油化学社株式会社製):ポリ
ブタジエンにスチレンがグラフト重合したもの、 ゴム含有量=10重量%、MI:8g/10分(200
℃、5Kg荷重) ABS:アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体
(DP−611:テクノポリマー株式会社製)、MI:
2g/10分(200℃、5Kg荷重) (C)赤リン P−1:フエノール系樹脂と酸化チタン複合安定化処理
赤リン(ノーバレッド280C:燐化学工業株式会社
製)、酸化チタン量:約50重量%、平均粒子径:8μ
m P−2:フエノール系樹脂安定化処理赤リン(ノーバレ
ッドエクセル140:燐化学工業株式会社製)、平均粒
子径:28μm (D)フルオロオレフィン樹脂 PTFE(F201L:ダイキン化学工業株式会社
製)、分子量400万〜500万 (E)ゴム状弾性体(コアシェルタイプグラフトゴム状
弾性体) 複合ゴム系グラフト共重合体(メタブレンS2001:
三菱レーヨン株式会社製)、ポリジメチルシロキサン含
有量:50重量%以上 (F)メトキシシリコーン(KC−89:信越化学工業
株式会社製) 酸化チタン(CR63:石原産業株式会社製) 〔性能評価方法] (1)溶融流動性 流れ値(Q値):JIS K7210:×10-2ml/
s(280℃、160kg荷重) (2)成形品外観評価 成形試験片を目視観察 (3)IZOD(アイゾット衝撃強度) ASTM D256に準拠、23℃(肉厚1/8イン
チ)、単位:kJ/m2 (4)難燃性 UL94燃焼試験に準拠(試験片厚み:1.5mm)
【0053】
【表1】
【0054】表1の結果から明らかなように、本発明の
難燃性ポリカーボネート樹脂組成物からの成形品は、実
施例1と比較例1から、調色のための後添加酸化チタン
量が大幅に少なくてすむことが明らかである。その結
果、同一調色において、組成物全体中の酸化チタンを削
減でき、ポリカーボネート樹脂の分解防止(比較例1は
Q値が増加)、衝撃強度の低下がないばかりか、難燃性
のレベルも高い。また、L値が70以上の淡色、明色系
の成形品であっても、赤リンによる赤着色の影響が少な
く成形品外観、難燃性、強度にすぐれた成形品が成形で
きることが明白である。このことは、スチレン系樹脂と
の複合組成物においても同様である。
【0055】
【発明の効果】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組
成物は、ノンハロゲンで、かつ優れた難燃性、成形性、
衝撃強度を有するとともに、耐熱性向上による成形時の
樹脂の分解、成形品外観にすぐれる。また、淡色、明色
の調色において、酸化チタンの使用量を大幅に削減でき
る。しかも、酸化チタンを赤リンの処理に使うことによ
り、同じ酸化チタンでありながら、全く量的に異なった
効果が得られることは、予想をはるかに越えた全く予期
できない効果であった。本発明の難燃性ポリカーボネー
ト樹脂組成物は、したがって、OA機器、情報・通信機
器、電気・電子機器、家庭電化機器、自動車部品などの
大型化、薄肉化にも十分対応できるものであり、その応
用分野の拡大が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29C 45/00 B29C 45/00 47/00 47/00 (C08L 69/00 25:02 51:04 27:12 83:04) B29K 69:00 Fターム(参考) 4F206 AA03 AA13 AA28 AA33 AA45 AB05 AB16 AH33 AH51 AR15 JA07 JF02 4F207 AA03 AA13 AA28 AA33 AA45 AB05 AB16 AH33 AH51 AR15 KA01 KA17 KF02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂20〜10
    0重量%および(B)スチレン系樹脂80〜0重量%か
    らなる樹脂100重量部に対して、(C)酸化チタン安
    定化処理赤リン0.1〜10重量部を含有する難燃性ポ
    リカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 酸化チタン安定化処理赤リンが他の安定
    化処理との複合処理赤リンである請求項1記載の難燃性
    ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂がゴム変性スチレン系樹
    脂であり、(A)ポリカーボネート樹脂50〜95重量
    %および(B)ゴム変性スチレン系樹脂50〜5重量%
    からなる請求項1または2記載の難燃性ポリカーボネー
    ト樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、(D)フルオロオレフィン樹脂
    を、(A)および(B)からなる樹脂100重量部に対
    して、0.05〜5重量部含有する請求項1〜3のいず
    れかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 さらに、(E)コアシェルタイプグラフ
    トゴム状弾性体を、(A)および(B)からなる樹脂1
    00重量部に対して、1〜30重量部含有する請求項1
    〜4のいずれかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 さらに、(F)官能基含有シリコーン化
    合物を、(A)および(B)からなる樹脂100重量部
    に対して、0.05〜5重量部含有する請求項1〜5の
    いずれかに記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性ポ
    リカーボネート樹脂組成物を成形してなるL値が70以
    上の成形品。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性ポ
    リカーボネート樹脂組成物を射出成形してなるOA機
    器、情報・通信機器、電気・電子機器または家庭電化機
    器のハウジングまたはそれらの部品。
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