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JP2000175698A - ピラノースオキシダーゼを含有するピラノース測定用試薬 - Google Patents

ピラノースオキシダーゼを含有するピラノース測定用試薬

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Publication number
JP2000175698A
JP2000175698A JP10357423A JP35742398A JP2000175698A JP 2000175698 A JP2000175698 A JP 2000175698A JP 10357423 A JP10357423 A JP 10357423A JP 35742398 A JP35742398 A JP 35742398A JP 2000175698 A JP2000175698 A JP 2000175698A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pyranose
amino acid
thr
acid sequence
reagent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10357423A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimitsu Takakura
由光 高倉
Shigeru Kuwata
茂 桑田
Shozo Ota
象三 太田
Satoru Usami
悟 宇佐美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP10357423A priority Critical patent/JP2000175698A/ja
Publication of JP2000175698A publication Critical patent/JP2000175698A/ja
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糖類、特にグルコースの測定試薬、例えば血
糖値の検査薬、より具体的には糖尿病の診断薬として有
用な新規なピラノースオキシダーゼを同定し、さらに遺
伝子組み換え技術を適用して本酵素を大量に、安価に、
効率的に得ることができるように、本酵素タンパク質を
コードするDNA配列を特定すること。 【解決手段】 マツタケの水性抽出液から硫安沈殿法で
沈殿する画分から得ることができ、少なくともイネ紋枯
病菌またはイネイモチ病菌に対する抗菌活性を有し、ゲ
ル濾過法による分子量が約210kDであり、SDS−
PAGE法では約50kDと約15kDの成分の存在を
示し、中性水溶液中で60℃10分間の加熱により上記
抗菌活性が保持され、中性水溶液中で80℃10分間の
加熱により上記抗菌活性が失活することを特徴とするピ
ラノースオキシダーゼを含む、ピラノース測定用試薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グルコース並びに
他のアルドピラノースの酵素的測定法に有用なピラノー
スオキシダーゼ、より具体的には上記ピラノースオキシ
ダーゼを含むピラノース測定用の試薬、並びに上記試薬
を使用するピラノースの測定方法および糖尿病などの糖
類の代謝異常を伴う疾患の診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ピラノースオキシダーゼ(pyranose: ox
ygen 2-oxidoreductase, EC 1.1.3.10)は、D-グルコ
ースや他のアルドピラノースの2位の炭素を酸化し、2
−ケト産物と過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素
である。
【0003】本酵素はある抗生物質の生成(Koths et a
l.(1992) Carbohydr. Res. 232: 59-75)や、フルクト
ースの工業生産(Shaked and Wolfe (1988) Methods En
zymol137: 599-615)への応用可能性が述べられてい
る。また本酵素は、グルコースバイオセンサーとしての
実用的価値が知られている。本酵素によって生成した過
酸化水素を、パーオキシダーゼやカタラーゼなどを共役
させてから適切な発色系に供するなどして定量すること
により、試料中のグルコースの酵素的な測定を行うこと
ができる。具体的には食品や体液などのグルコースの測
定に用いることができる。特に、糖尿病診断検査などの
臨床場面においては、血糖の検査法として既に応用され
ている。
【0004】従来から使用されているグルコースオキシ
ダーゼと比較して、本酵素の利点としては、基質親和性
が高いこと(Nishimura et al. (1996) J. Biotechnol.
52:11-20)、並びにβ-D-グルコースのみならず同時
にα-D-グルコースにも作用するので、ムタロターゼを
加える必要のないこと(Taguchi et al. (1985) J. App
l. Biochem.7: 289)が挙げられる。さらに、本酵素
は、糖尿病の血糖コントロールマーカーとして注目され
ている1,5-アンヒドログルシトールを基質とすることが
近年になって判明し(Yabuuchi et al. (1989) Clin. C
hem. 35: 2039-2043)、糖尿病の診断薬としても有用で
あることが期待される。
【0005】本酵素はこれまでに様々な担子菌から精製
され、その酵素学的特性が解析されているが、本酵素を
コードする遺伝子の単離は、カワラタケ(Coriolus ver
sico lor)からの単離例があるのみである(特願平7-124
835)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、糖類、特にグルコースの測定試薬、例えば
血糖値の検査薬、より具体的には糖尿病の診断薬として
有用な新規なピラノースオキシダーゼを同定し、さらに
遺伝子組み換え技術を適用して本酵素を大量に、安価
に、効率的に得ることができるように、本酵素タンパク
質をコードするDNA配列を特定することである。即
ち、本発明の目的の一つは、新規なピラノースオキシダ
ーゼを同定してピラノース測定用試薬を提供することで
ある。また、本発明の別の目的は、本発明によるピラノ
ースオキシダーゼを含むピラノース測定用試薬を使用す
るピラノースの測定方法並びに糖類の代謝異常を伴う疾
患の診断方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明者は先ず、植物病原菌に対してin
vitroで抗菌的作用を持つタンパク質のアッセイ系を確
立し、食用キノコの一つであるマツタケからタンパク質
を抽出し、イオン交換カラムとゲル濾過カラムとを組み
合わせて、各画分を上記アッセイ系に供試することによ
り、抗菌的タンパク質画分を同定、そのタンパク質を分
離・精製した。次いで、この精製タンパク質のN末端ア
ミノ酸配列を決定し、この配列に関してデータベースサ
ーチを実施したところ、カワラタケ(Coriorus versico
lor)のピラノースオキシダーゼと相同性を有すること
が判明した。そこで精製したタンパク質のピラノースオ
キシダーゼ活性を測定したところ、実際に強い活性が検
出され、本発明を完成するに至った。
【0008】さらにまた、決定された部分アミノ酸配列
をもとにオリゴDNAを合成し、RT−PCRにより当
該タンパク質をコードする部分長cDNAを得た。次い
で、これをプローブとしてマツタケcDNAライブラリ
ーをスクリーニングすることにより当該タンパク質をコ
ードする完全長のcDNAを同定し、全塩基配列を決定
した。こうしてマツタケ由来ピラノースオキシダーゼの
全アミノ酸配列と、それをコードする遺伝子のDNA配
列を同定し、本発明を完成させた。
【0009】本発明の第1の側面によれば、マツタケの
水性抽出液から硫安沈殿法で沈殿する画分から得ること
ができ、少なくともイネ紋枯病菌またはイネイモチ病菌
に対する抗菌活性を有し、ゲル濾過法による分子量が約
210kDであり、SDS−PAGE法では約50kD
と約15kDの成分の存在を示し、中性水溶液中で60
℃10分間の加熱により上記抗菌活性が保持され、中性
水溶液中で80℃10分間の加熱により上記抗菌活性が
失活することを特徴とするピラノースオキシダーゼを含
む、ピラノース測定用試薬が提供される。
【0010】本発明におけるピラノースオキシダーゼは
好ましくは、以下の酵素学的性質を有する; (1)基質特異性:D(+)−グルコース、1,5−ア
ンヒドロ−D−グルシトール、L(−)−ソルボース、
D(+)−キシロース、トレハロース、D(+)−ガラ
クトースおよびマルトースを基質とし、マンノース、マ
ンニトール、D(−)−フルクトース、D−ソルビトー
ル、シュークロース、D(−)−アラビノースおよびN
−アセチル−D−グルコサミンを基質としない; (2)最適温度:約50℃が最適温度であり、40〜6
0℃の範囲では80%以上の酵素活性が保持される; (3)温度安定性:各温度で30分間保温した後の残存
活性は、30〜50℃の温度では95%以上、55〜6
0℃の温度では約50%、60〜70℃の温度では30
〜40%; (4)最適pH:pH7.5〜8.0が最適pHであ
り、pH6.5〜9.0の範囲では80%以上の酵素活
性が保持される; (5)pH安定性:各pHで50℃で30分間保温した
後の残存活性が80%以上である安定pH領域は7.0
から11.0;
【0011】好ましくは、本発明におけるピラノースオ
キシダーゼの約50kDの成分は配列表の配列番号3に
記載のN末端アミノ酸配列:His Glu Ile Val His Tyr
ThrAsp Val Phe Ile Ala Gly Ser Gly Pro Ile Ser Xaa
Thr Tyr Ala Arg His IleIle Asp Asn Thr Ser Thr Th
r:を有し、約15kDの成分は配列表の配列番号4に
記載のN末端アミノ酸配列:Arg Glu Trp Glu Ala Gly
Val Thr Asp Thr Tyr Gly Met Pro Gln Pro Thr Phe Hi
s Val Lys Arg Thr Asn Ala Asp Gly Asp Arg Asp Gln
Arg Met Met Asn Asp Met Thr Asn Val Ala Asn Met Le
u Gly Gly Tyr Leu Pro Gly Ser Tyr Pro Gln Phe Met
Ala Pro Gly Leu Val Leu His Ile Thr Gly Thrを有す
る。
【0012】好ましくは、本発明におけるピラノースオ
キシダーゼは、配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配
列;この配列中に1から複数個のアミノ酸変異を有する
アミノ酸配列;またはこの配列と50%以上、好ましく
は60%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ま
しくは80%以上、特に好ましくは90%、最も好まし
くは95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有す
る。
【0013】本発明の第2の側面によれば、配列表の配
列番号2の部分アミノ酸配列1−25からなるポリペプ
チド:部分アミノ酸配列26−435からなるポリペプ
チド:部分アミノ酸配列436−564からなるポリペ
プチド:部分アミノ酸配列1−435からなるポリペプ
チド:及び部分アミノ酸配列26−564からなるポリ
ペプチド:並びに上記アミノ酸配列の何れかの中に1〜
複数個のアミノ酸変異を有するポリペプチドおよび上記
アミノ酸配列の何れかと50%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列を有するポリペプチド;の単独又は何れかの
ポリペプチドの組み合わせから成るピラノースオキシダ
ーゼを含む、ピラノース測定用試薬が提供される。
【0014】本発明において、ピラノースは好ましく
は、D(+)−グルコース、1,5−アンヒドロ−D−
グルシトール、L(−)−ソルボース、D(+)−キシ
ロース、トレハロース、D(+)−ガラクトースまたは
マルトースから選択され、最も好ましくはピラノースは
D(+)−グルコースである。本発明のピラノース測定
用試薬は、例えば、糖類の代謝異常を伴う疾患の診断薬
として使用することができ、特には糖尿病の診断薬とし
て使用することができる。
【0015】本発明の第3の側面によれば、本発明のピ
ラノース測定用試薬を試料中のピラノースと反応させ、
生成する過酸化水素を酵素と反応させて発色させること
を含む、試料中のピラノースの測定方法が提供される。
【0016】本発明の第4の側面によれば、本発明のピ
ラノース測定用試薬を被験者から採取した試料中のピラ
ノースと反応させ、生成する過酸化水素を酵素と反応さ
せて発色させることを含む、糖類の代謝異常を伴う疾患
(例えば、糖尿病)の診断方法が提供される。
【0017】本発明の第5の側面によれば、本発明のピ
ラノース測定用試薬を含む、ピラノース分析用あるいは
糖類の代謝異常を伴う疾患の診断用のキットが提供され
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明のより詳細な態様を
説明する。本発明におけるピラノースオキシダーゼは、
マツタケからの抗菌タンパク質の分離・精製過程で、得
られたものであるが、本明細書に記載した特徴を有する
限り、その起源、製法などは限定されず、天然産のタン
パク質、遺伝子工学的手法により組換えDNAから発現
させたタンパク質、あるいは化学合成タンパク質の何れ
でもよい。
【0019】本発明におけるピラノースオキシダーゼは
典型的には、配列表の配列番号2に記載の564個のア
ミノ酸配列を有する。しかし、天然のタンパク質の中に
はそれを生産する生物種の品種の違いや、生態型の違い
による遺伝子の変異、あるいはよく似たアイソザイムの
存在などに起因して1から複数個のアミノ酸変異を有す
る変異タンパク質が存在することは周知である。なお、
本明細書で使用する用語「アミノ酸変異」とは、1以上
のアミノ酸の置換、欠失、挿入及び/又は付加などを意
味する。本発明におけるピラノースオキシダーゼは、ク
ローニングされた遺伝子の塩基配列からの推測に基づい
て、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するが、その
配列を有するタンパク質のみに限定されるわけではな
く、本明細書中に記載した特性を有する限り全ての相同
タンパク質を含むことが意図される。相同性は少なくと
も50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは
70%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好まし
くは90%以上、最も好ましくは95%以上である。
【0020】一般的に、同様の性質を有するアミノ酸同
士の置換(例えば、疎水性アミノ酸同士の置換、親水性
アミノ酸同士の置換、酸性アミノ酸同士の置換または塩
基性アミノ酸同士の置換)を導入した場合、得られる変
異タンパク質は元のタンパク質と同様の性質を有するこ
とが多い。遺伝子組換え技術を使用して、このような所
望の変異を有する組換えタンパク質を作製する手法は当
業者に周知であり、このような変異タンパク質も本発明
の範囲に含まれる。
【0021】本発明のピラノースオキシダーゼは、SDS
−PAGEで分子量が約50kD(配列表の配列番号2の配列
のうち第26番目から第435番目のアミノ酸配列からなる
ポリペプチドに相当)、および15kD(第436番目から
第564番目のアミノ酸配列からなるポリペプチドに相
当)と見積もられる2つのポリペプチドから成り、ゲル
濾過カラムで分子量が約210kDと推定されることを特
徴とするタンパク質として同定された。しかしながら、
配列番号2のうち第1番目から第25番目のアミノ酸配列
からなるポリペプチドもこのタンパク質の一つのサブユ
ニットとなっている可能性は残る。
【0022】本発明におけるピラノースオキシダーゼ
は、例えば後述の実施例に従ってマツタケ子実体から硫
安沈殿法およびイオン交換カラムクロマトグラフィー等
を用いて精製することができる。即ち、細粉化したマツ
タケをマツタケを緩衝液で抽出した後、ろ過し、その上
清に硫安(硫酸アンモニウム)を好適な濃度、例えば、
75%飽和になるまで添加して静置することにより本発
明のタンパク質を含む沈殿が得られる。この沈殿をさら
に透析した後、イオン交換クロマトグラフィーにかけ、
塩濃度のグラジェント(例えば、塩化ナトリウムで50
mMから1M)で溶出し、所望のタンパク質を含む画分
を回収すればよい。
【0023】あるいは、本発明によるピラノースオキシ
ダーゼは、本発明によるマツタケピラノースオキシダー
ゼをコードする配列表の配列番号1のDNA配列のう
ち、第101番目から第1792番目の配列であることを特徴
とするDNA配列、第176番目から第1792番目の配列で
あることを特徴とするDNA配列、あるいは、第176番
目から第1405番目の配列であるDNA配列、第1406番目
から第1792番目の配列であるDNA配列、またはこれら
の両方を、大腸菌や酵母、あるいはカイコの幼虫などの
昆虫やアフリカツメガエル等のある種の動物細胞に、そ
れぞれの宿主で増幅可能な発現ベクターを用いて導入、
発現させることによっても得ることができると考えられ
る。
【0024】発現ベクターは、発現させるタンパク質が
そのままの形で生産させるもの、あるいはそのN末端ま
たはC末端にヒスチジンのタグが付加された形で生産さ
れるもの、あるいはN末端またはC末端にマルトース結
合タンパク質やGSTペプチドが融合された形で生産さ
れるものなどから、適宜選択される。
【0025】本発明の遺伝子が組込まれた発現ベクター
の宿主細胞への導入(形質転換(形質移入))は従来公
知の方法を用いて行うことができる。例えば、細菌(E.
col iBacillus subtilis等)の場合は、例えばCohen
らの方法(Proc.Natl.Acad.Sci. USA.、第69巻、第2
110頁、1972年)、プロトプラスト法(Mol.Gen.
Genet.、第168巻、第111頁、1979年)やコン
ピテント法(ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオ
ロジー(J.Mol.Biol.)、第56巻、第209頁、19
71年)によって、酵母(Saccharomyces cerevisiae
Pichia postoris等)の場合は、例えばハイネン(Hinne
n)らの方法(Proc.Natl.Acad.USA.、第75巻、第19
27頁、1978年)やリチウム法(J.Bacteriol.、第
153巻、第163頁、1983年)によって、動物細
胞の場合は、例えば、グラハム(Graham)の方法(バイ
ロロジー(Virology)、第52巻、第456頁、197
3年)によって、昆虫細胞の場合は、例えば、サマーズ
(Summers)らの方法(Mol.Cell.Biol.、第3巻、第2
156〜第2165頁、1983年)によってそれぞれ
形質転換することができる。
【0026】本発明のタンパク質は、上記の如く調整さ
れた発現ベクターを含む形質転換細胞を栄養培地で培養
することによって発現(生産)することができる。栄養
培地は、宿主細胞(形質転換体)の生育に必要な炭素
源、無機窒素源もしくは有機窒素源を含んでいることが
好ましい。炭素源としては、例えばグルコース、デキス
トラン、可溶性デンプン、ショ糖、メタノールなどが例
示されるが、本発明のピラノースオキシダーゼの基質と
なる栄養を使用した場合、過酸化水素が発生し、これが
宿主細胞の性質に影響を及ぼすことも予想される。無機
窒素源もしくは有機窒素源としては、例えばアンモニウ
ム塩類、硝酸塩類、アミノ酸、コーンスチープ・リカ
ー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイシ
ョ抽出液などが例示される。また、所望により他の栄養
素(例えば無機塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カル
シウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウ
ム)、ビタミン類、抗生物質(例えばテトラサイクリ
ン、ネオマイシン、アンピシリン、カナマイシン等)な
ど)を含んでいてもよい。培養は、当業界において知ら
れている方法により行われる。培養条件、例えば温度、
培地のpH及び培養時間は、本発明のタンパク質が大量
に生産されるように適宜選択される。
【0027】なお、下記に宿主細胞に応じて用いられる
具体的な培地及び培養条件を例示するが、何らこれらに
限定されるものではない。宿主が細菌、放線菌、酵母、
糸状菌である場合、例えば上記栄養源を含有する液体培
地が適当である。好ましくは、pHが5〜8である培地
としてLB培地、M9培地(ミラー(Miller)ら、Exp.
Mol.Genet.、Cold Spring Harbor Laboratory、第43
1頁、1972年)等が例示される。かかる場合、培養
は、必要により通気、攪拌しながら、通常14〜43
℃、約3〜24時間行うことができる。宿主が、Bacill
us属菌の場合、必要により通気、攪拌しながら、通常3
0〜40℃、約16〜96時間行うことができる。
【0028】宿主が酵母である場合、培地として、例え
ばBurkholder最小培地(ボスチアン(Bostian)、Proc.
Natl.Acad.ScI.USA.、第77巻、第4505頁、198
0年)を挙げることができ、pHは5〜8であることが
望ましい。培養は通常約20〜35℃で約14〜144
時間行われ、必要により通気や攪拌を行うこともでき
る。宿主が動物細胞の場合、培地として例えば約5〜2
0%の胎児牛血清を含むMEM培地(サイエンス(Scie
nce)、第122巻、第501頁、1952年)、DM
EM培地(バイロロジー(Virology)、第8巻、第39
6頁、1959年)、RPMI1640培地(J.Am.Me
d.Assoc.、第199巻、第519頁、1967年)、1
99倍地(Proc.Soc.Exp.Biol.Med.、第73巻、第1
頁、1950年)などを用いることができる。培地のp
Hは約6〜8であることが好ましく、培養は通常30〜
40℃で約15〜72時間行われ、必要により通気や攪
拌を行うこともできる。宿主が昆虫細胞の場合、例えば
胎児牛血清を含むGrace's培地(Proc.Natl.Acad.Sci. U
SA.、第82巻、第8404頁、1985年)などを挙
げることができ、そのpHは約5〜8であることが好ま
しい。培養は通常約20〜40℃で15時間〜100時
間行われ、必要により通気や攪拌を行うこともできる。
【0029】本発明のタンパク質は、上記培養により得
られる培養物より以下のようにして取得することができ
る。すなわち、本発明のタンパク質が宿主細胞内に蓄積
する場合には、遠心分離やろ過などの操作により宿主細
胞を集め、これを適当な緩衝液(例えば濃度が10mM
〜100mM程度のトリス緩衝液、リン酸緩衝液、HE
PES緩衝液、MES緩衝液などの緩衝液。pHは用い
る緩衝液によって異なるが、pH5.0〜9.0の範囲
が望ましい)に懸濁した後、用いる宿主細胞に適した方
法で細胞を破壊し、遠心分離により宿主細胞の内容物を
得る。一方、本発明のタンパク質が宿主細胞外に分泌さ
れる場合には、遠心分離や濾過などの操作により宿主細
胞と培地を分離し、培養ろ液を得る。宿主細胞破壊液、
あるいは培養ろ液はそのまま、または硫安沈殿と透析を
行った後に、本発明のタンパク質の精製、単離に供する
ことができる。精製・単離の方法としては、以下の方法
を挙げることができる。即ち、当該タンパク質に6×ヒ
スチジンやGST、マルトース結合タンパク質といった
タグを付けている場合には、一般に用いられるそれぞれ
のタグに適したアフィニティークロマトグラフィーによ
る方法を挙げることができる。一方、そのようなタグを
付けずに本発明のタンパク質を生産した場合には、例え
ば後述する実施例に詳しく述べられている方法、即ちイ
オン交換クロマトグラフィーによる方法を挙げることが
できる。また、これに加えてゲルろ過や疎水性クロマト
グラフィー、等電点クロマトグラフィーなどを組み合わ
せる方法も挙げることができる。
【0030】本発明のタンパク質、即ち配列表の配列番
号3のアミノ酸配列をN末端側の配列として有すること
を特徴とする、SDS-PAGEで分子量がおよそ50kDのタン
パク質と、配列表の配列番号4のアミノ酸配列をN末端
側の配列として有することを特徴とする、SDS-PAGEで分
子量がおよそ15kDのタンパク質が結合した、ゲル濾過
カラムで分子量がおよそ210kDと推定されることを特
徴とするタンパク質は、強いピラノースオキシダーゼ活
性を持つ。
【0031】本タンパク質のピラノースオキシダーゼ活
性は25.78 U/mgであり、従来報告されているPolyporus
obtususからのピラノースオキシダーゼ(Janssen and R
uelius (1975) Methods Enzymol. 41: 170-173)、ある
いはCoriolus versicolor由来のピラノースオキシダー
ゼ(Nishimura et al. (1996) J. Biotechnol. 52: 11-
20)よりも2倍程度強く、Phanerochaete chrysosporiu
m由来のピラノースオキシダーゼ(Artolozaga et al.
(1997) Appl. Microbiol. Biotechnol. 47: 508-514)
と同程度の活性を有する。
【0032】またマツタケピラノースオキシダーゼは、
グルコースの他、1,5-アンヒドログルシトールをよい基
質とし、ソルボースやキシロース、およびトレハロー
ス、ガラクトース、マルトースも基質とすることが明ら
かとなった。Polyporus obtusu sのピラノースオキシダ
ーゼとの比較では、マツタケピラノースオキシダーゼは
特に1,5-アンヒドログルシトールに対する活性が約1.6
倍高かった。
【0033】マツタケピラノースオキシダーゼのグルコ
ースに対するKmは1.28mM、1,5-アンヒドログルシトール
に対するKmは10.7mMと算出された。このことから、マツ
タケピラノースオキシダーゼは、グルコースの測定のみ
ならず、近年、糖尿病の診断用マーカーとして注目され
ている1,5-アンヒドログルシトールの酵素的測定にも特
に有効であることが示された。
【0034】マツタケピラノースオキシダーゼの最適温
度は50℃付近であり、40℃〜60℃の範囲では80%以上の
酵素活性を有していた。また温度安定性(30分間)は50
℃付近までであった。50℃までは95%以上の活性を保持
しているが、55〜60℃では約半分、それ以上の温度では
30〜40%の残存活性を示した。
【0035】マツタケピラノースオキシダーゼの最適pH
は7.5〜8.0付近であり、pH6.5〜9.0の範囲では80%以上
の酵素活性を有していた。また安定pH領域(50℃で30
分間)はpH7.0〜11.0であった。マツタケピラノースオ
キシダーゼを-20℃で凍結させた後の残存活性は、凍結
融解前の活性を100%とした場合、78%であった。マツ
タケピラノースオキシダーゼは、Polyporus obtusus
ラノースオキシダーゼと比較して、グルコースに対する
Km、温度安定性、pH安定性はほぼ同じ値を示すが、1,
5-アンヒドログルシトールに対する作用性とKm、およ
び凍結融解安定性に優れていた。
【0036】以上の酵素学的諸性質は、配列表の配列番
号2の配列のうち第26番目から第435番目のアミノ酸配
列からなるポリペプチドと、第436番目から第564番目の
アミノ酸配列からなるポリペプチドがある一定の数で結
合したタンパク質においても、当然のことながら保持さ
れていることが期待される。本発明のマツタケ由来のピ
ラノースオキシダーゼは、強い酵素活性を有することか
ら、従来のピラノースオキシダーゼと比較して、より少
ない量の酵素でグルコース測定が可能となる。また、1,
5-アンヒドログルシトールに対するKmが低く、作用性も
従来のものよりも高いことから、糖尿病の診断薬として
特に有効に用いられることが可能である。
【0037】本発明のマツタケ由来タンパク質およびそ
の遺伝子について、データベースDDBJのBLAST
による相同性検索を行うと、カワラタケのピラノースオ
キシダーゼと相同性を示す。マツタケ由来タンパク質
と、カワラタケのピラノースオキシダーゼについてタン
パク質の全アミノ酸配列、および遺伝子の全塩基配列を
比較すると、それぞれ35%、46%の相同性を示す。ま
た、これ以外で相同性のある配列は存在していないこ
と、さらにマツタケからのピラノースオキシダーゼの精
製・単離報告は未だないことから、本タンパク質は新規
なピラノースオキシダーゼであると考えられる。
【0038】本発明によってこのタンパク質のアミノ酸
配列およびそれをコードするDNA配列が開示されれ
ば、この配列またはその一部を利用して、ハイブリダイ
ゼーションや、PCRという遺伝子工学の基本的手法を
用いて、他の生物種から同様の生理活性を有するタンパ
ク質をコードする遺伝子が単離され得る。このような場
合、ピラノースオキシダーゼ活性を有する当該タンパク
質を使用することも本発明の範囲に含まれる。
【0039】本発明のピラノース測定用試薬は、ピラノ
ースオキシダーゼを必須成分として含むものであり、そ
の他の成分は特に限定されず、当分野で慣用される任意
の添加剤を所望により含んでいてもよい。そのような添
加剤の例としては、緩衝剤(例えば、リン酸塩、酢酸
塩、炭酸塩、トリス塩酸塩、ホウ酸塩、クエン酸塩な
ど)、溶解補助剤(例えば、トリトンX−100、Noni
det P−40など)、安定化剤(例えば、グリセリン、
牛血清アルブミン、α−又はβ−シクロデキストリンな
ど)、補酵素FADが挙げられる。
【0040】本発明のピラノース測定用試薬は、乾燥物
の形態または溶解した形態の何れでも使用することがで
き、薄膜状の担体、例えばシート、含浸性の紙などに含
浸させて用いてもよい。
【0041】上記の通り、本発明によれば、本明細書中
上記したような特徴を有するピラノースオキシダーゼを
含む、ピラノース測定用試薬が提供される。本発明の試
薬ををピラノースを含む試料と接触させて、当該試料中
のピラノースとピラノースオキシダーゼとを反応させる
と過酸化水素が生成する。この過酸化水素をパーオキシ
ダーゼまたはカタラーゼと反応させて、パーオキシダー
ゼの場合は、4−アミノアンチピリンとフェノール類と
の縮合反応により生じるキノン色素を、カタラーゼの場
合は、まずメタノール類と反応させてホルムアルデヒド
とし、これをアセチルアセトンを用いてHantzsch反応で
lutidine誘導体とし、生じた黄色色素を定量することで
試料中のピラノース量を測定することができる。
【0042】試料は、血漿、血清、尿、または他の体液
から選択することができ、また、このような生物学的試
料に限定されるわけではなく、化学製品や食料品などの
産業上または商業上の製品に由来する試料に適用するこ
ともできる。上記のようなピラノースオキシダーゼによ
るピラノースの測定方法は当業者に周知であり、例え
ば、Machida and Nakanishi (1984) Agric.Biol.Chem.4
8:2463-2470、あるいは佐々木禎一(1984)臨床検
査MOOK18:13−28などに記載されている。
【0043】本発明によるピラノース測定方法の一例に
ついて以下に説明する。これは典型的なピラノースオキ
シダーゼ/パーオキシダーゼ反応を利用した測定法で、
ピラノースとピラノースオキシダーゼによって生じた過
酸化水素を、パーオキシダーゼ存在下の4−アミノアン
チピリンとフェノールとの縮合反応で赤色キノン色素と
して測定する。先ず、ピラノースを含む試料に、1〜4
0mU/ml、好ましくは5〜20mU/mlの本発明
のピラノース測定用試薬、0.2〜3mM、好ましくは
0.4〜1.6mMの4−アミノアンチピリン、0.2
〜12mM、好ましくは0.4〜1.6mMのフェノー
ル、および0.2〜10U/ml、好ましくは1〜2U
/mlのパーオキシダーゼの含まれたpH6.5〜1
0、好ましくはpH7.5〜8.0の適切な緩衝液を加
え、温度35〜60℃、好ましくは45〜55℃におい
て、3〜20分間、好ましくは5〜10分間反応させ
る。次に、生成したキノン色素の発色の度合いを比色計
などを用いて500〜510nmで吸光度を測定する。
最後に、予め測定しておいた既知の濃度のピラノースを
含む標準品の吸光度の値と、試料を用いて得た吸光度と
を対比することによって試料中のピラノース濃度を算出
する。
【0044】本発明によれば、ピラノース分析用あるい
は糖類の代謝異常を伴う疾患の診断用のキットが提供さ
れる。キットの成分としては、(1)本発明のピラノー
ス測定用試薬、(2)試料と当該ピラノース測定用試薬
との反応のための緩衝液、(3)発色反応のために使用
する酵素(例えば、パーオキシダーゼ、カタラーゼな
ど)、並びに(4)発色反応用の基質(例えば、4−ア
ミノアンチピリンとフェノールなど)などが含まれる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明は実施例によって限定されることはない。
【0045】
【実施例】実施例1:アッセイ系の構築 1)検定系の確立 病原菌の培養:イネいもち病菌(菌株TUS-1、レース33
7;農水省東北農業試験場より分譲)はオートミル培地
(Difco社製,1%ショ糖添加)上で培養して分生胞子を
得た。胞子液は10%グリセロールを加えて、-80℃で保存
した。イネ紋枯病菌(菌株JT872)は1/2ジャガイモ
煎汁培地(PD培地:Difco社製)で2日間培養し、5mm程
度の菌糸塊を3個をテフロンホモジナイザーで1/2PD培地
とともに軽く磨砕して得られた断片化菌糸を接種源とし
た。
【0046】上記の接種源を96穴マイクロタイタープレ
ート(コーニング社製)に1ウエル当たりいもち病菌分
生胞子は約1,000個、紋枯病菌は断片化菌糸は約300個に
なる様に100μlの1/2PD培地とともに加え、28℃の恒温
器で培養した。菌の増殖はマイクロプレートリーダー
(Bio-Rad社製Benchmark)で595nmの吸光度を測定し
た。菌の増殖に対する塩や緩衝液の影響を、培地にNaCl
やリン酸緩衝液、Tris緩衝液、Hepes緩衝液、牛血清ア
ルブミン、ジチオスレイトールなどを一定量加えて判定
した。
【0047】2)マツタケからのタンパク質抽出 日本産マツタケ20gをあらかじめハサミで細かく切断
後、液体窒素を用いて凍結して乳鉢で細粉となるまで磨
砕し、3倍量の50mM Hepes緩衝液を加えて30分間抽出を
行った。抽出液はミラクロスでろ過後、10,000Xg、20分
間の遠心を行った上清に硫安を75%飽和になるように加
えて、一晩4℃で静置した。再度、15,000Xg、20分間の
遠心で沈殿させて、沈殿物を3mlの10mM Hepes緩衝液, p
H7.5に溶解し、透析チューブ(Spectra/Por1 MWCO 6-80
00, Spectrum Medical Industries 社製)またはベンゾ
イル化透析チューブ(SIGMA社製)を用いて10mM Hepes
緩衝液、pH7.5に対して透析を行って、不溶物を遠心に
よって除去してマツタケタンパク質試料とした。マツタ
ケタンパク質試料のタンパク質濃度は牛血清アルブミン
(BSA)を標準タンパク質としてBradford法で測定し
た。
【0048】実施例2:抗菌活性を有するタンパク質の
精製 1)マツタケ粗タンパク質試料の抗菌活性 上記のいもち病菌、紋枯れ病菌の培養系に培養開始直後
にマツタケタンパク質試料を一定量加えて、2日間まで
培養して、吸光度変化を経時的に測定して抗菌性の有無
について判定した。タンパク質試料は希釈系列を作成
し、抗菌性に対するdillution end pointを検出した。
その結果、いもち病菌と紋枯れ病菌の両方に対する非常
に高い抗菌活性が見いだされた(表1)。
【0049】
【表1】 表1:マツタケ水性抽出液の抗菌活性 キノコ 抽出時pH 完全生長阻害濃度(μg/ml) いもち病菌 紋枯れ病菌 マツタケ 7.5 0.07<〜0.7 <3.6
【0050】いもち病菌に対する完全生長阻害濃度は0.
7μg全抽出タンパク質/ml以下と概算され、このことか
ら、マツタケの抽出物の中には極めて高い抗菌活性をも
つ物質が含まれていることが明らかとなった。またその
阻害の様式は、濃度の高い場合は発芽の完全抑制、低い
場合は菌糸の生長阻害が観察された。菌糸の伸長阻害程
度は、明らかに濃度依存的であった。また、いもち病菌
の細胞は、その細胞質が細胞壁から離れ、原形質分離様
の様相を呈していた。
【0051】これらの結果が、タンパク質によるものか
否かを確認するために、まず熱処理を行い、残存活性を
調査した。次に、およその分子量を把握するため、限外
濾過膜により、サンプルを分画した。マツタケタンパク
質サンプルについていもち病菌に対する抗菌活性を調査
した。熱処理は60℃、80℃、100℃をそれぞれ10分間行
い、限外濾過膜はセントリカットミニV-10(カットオ
フ分子量10000)、V-20(カットオフ分子量20000)
(ともにクラボウ社製)を用い、膜を通過した画分と、
膜を通過しなかった画分に分けてアッセイを行った。そ
の結果、60℃では活性は保持されたが(多少失活)、80
℃、100℃では活性はほぼ完全に消失した。また用いた
限外濾過膜では、活性はともに膜不通過画分のみに存在
していた(表2)。
【0052】
【表2】 表2:抗菌性に対する熱処理の影響と分子量の推定 キノコ 熱処理(10分間) 限外濾過膜 60℃ 80℃ 100℃ V-10 V-20 通過画分 不通過画分 通過画分 不通過画分 マツタケ + − − − + − + (+:活性あり −:活性なし)
【0053】熱による失活が見られた点、分子量は少な
くとも20000以上であると見積もられる点から抗菌活性
を示しているのはタンパク質性物質であることが強く示
唆された。
【0054】2)イオン交換カラムによる精製 次に抗菌活性を有するタンパク質の精製を行った。タン
パク質試料3.6 mg/10mlをまず、イオン交換カラムMonoQ
HR5/5(Pharmacia社製)にかけ、抗菌タンパク質を部分
精製した。流速は1ml/分とし、基本緩衝液は50 mM Mes
pH 6.0, 50mM NaCl、溶出緩衝液は50 mM Mes pH6.0, 1
M NaClを用い、グラジエント(NaClで50 mMから1M)
は、試料を打った20分後から40分間かけた。各画分(1
ml)の一部をいもち病菌に対する抗菌アッセイと、SDS-
PAGE電気泳動に供試した。抗菌活性はMonoQの各画分か
ら5、1、0.2、0.04μlをとり、イモチ病菌に対するアッ
セイを行い、+++(0.2μlまで阻害、0.04μlでは阻害し
ない)、++(1μlまで阻害)、+(5μlまで阻害)、−
(5μlでも阻害しない)の4段階で表示した。その結
果、A280と、いもち菌に対する抗菌活性によりタンパク
質をモニターすると、pH6.0においてイオン強度(NaCl
濃度)が375mM付近に抗菌活性を有するタンパク質の溶
出ピークが現れた。その後、イオン強度が高くなるにつ
れ、単位溶出液あたりのタンパク質の抗菌性は徐々に減
少することが明らかとなった(図1)。
【0055】次に各画分から5μlをとり、等量の2×SDS
泳動用緩衝液(Sambrook et al. 1989)を加え、95℃で
5分間処理した後、Laemmli (1970)の方法に従い、SDS-
PAGE電気泳動を行った。ゲルは15%のPAGEL(ATTO社
製)を用い、銀染色IIキットワコー(和光純薬社製)に
よりタンパク質を検出した。タンパク質のおよその分子
量と量を見積もるため、分子量マーカー(LMW :Pharma
cia LKB社製、分子量の大きい順に94kD、67kD、43kD、3
0kD、20.1kD、14.4kD)を1本のバンドが20 ngとなるよ
うに泳動した。電気泳動像と抗菌性の強さの関係を図2
に示した。各レーンの上に表示した数字は、図1の画分
の番号と同じもので、抗菌性の強さも図1に準じて表示
した。抗菌性とリンクすると考えられるタンパク質のバ
ンドを精査すると、約50 kDと、約15 kDの2つのバンド
が有力候補として挙げられた(図2矢印)。これら2種
のバンドの濃度と抗菌活性の度合いは正の相関関係にあ
るので、これらのバンドが抗菌作用を持つタンパク質本
体である可能性が強く示唆された。分子量マーカー(67
kDのアルブミン)から、イメージングデンシトメーター
(モデルGS-670、BIO-RAD社製)により抗菌タンパク
質の量を推定し、いもち病菌に対する完全生長阻害濃度
を算出すると、およそ20 ngタンパク質/ml抗菌アッセ
イ培地となった。
【0056】3)ゲルろ過カラムによる分子量の推定 次に、マツタケ抗菌タンパク質のnativeな状態でのおよ
その分子量を推定するため、また、本当に50 kDと15kD
の2つのバンドのみが抗菌性に関与しているか否かを確
認するため、さらにこれら2つのバンドが一つのタンパ
ク質複合体のサブユニットになっているか否かを推定す
るために、上記のMonoQ画分の#39をセントリカットV-
20で濃縮し、ゲル濾過カラムSuperose6 HR 10/30(Phar
macia社製)にかけた。流速は0.5 ml/分とし、緩衝液は
上記の基本緩衝液を用いた。まずGel filtration stand
ard (BIO-RAD社製)によりタンパク質の分子量とおよそ
の溶出時間を把握した後、抗菌活性のあるMonoQ画分を
打ち込んだ。その結果、A280でタンパク質をモニターす
ると210kDを頂点とする鋭いピークと、22kDを頂点とす
る比較的なだらかなピークが現れた(図3)。抗菌活性
は210kDのピークと、近接したその前後に集中し、総抗
菌活性量は、添加したMonoQ画分の抗菌活性量とほぼ一
致したことから、マツタケの有する抗菌性は、ゲル濾過
でおよそ210kDの分子量を有する単一のタンパク質に由
来することが分かった。また、各フラクション(0.25 m
l)の20μlをSDS−PAGE後、銀染色すると、210kD付近に
のみ、2)でみられた50kDと15kDのバンドが検出された
(図4)。隣接して泳動したMonoQ画分#39(5μl)の
抗菌力(+++)と、Superose6により分画された抗菌性の
検出された画分#28〜#32の抗菌力、およびそれらの画
分のバンドパターンから、抗菌性に寄与しているのは、
やはり50 kDと15 kDであることがここでも強く示唆され
た。また分子量の違いでタンパク質を分画するゲル濾過
カラムにおいても、50kDと15kDバンドがともに抗菌性と
挙動を同じくしていたことから、両タンパク質は抗菌活
性を有するタンパク質のサブユニットを形成しているこ
とが示唆された。なお、22kDを含むその他のフラクショ
ンにはメインバンドは見られなかった。
【0057】4)マツタケタンパク質のアミノ酸配列の
解読 上記のMonoQ画分#39〜44をセントリカットV-20(クラ
ボウ社製)で濃縮し、SDS-PAGE電気泳動した。トリスを
除去し、グリシンを含まない緩衝液系でPVDF膜(ミリポ
ア社製)へ転写し、クマシーブリリアントブルーR-250
で染色した後、脱色した。その後、抗菌性に関与すると
考えられた50kDと、15kDのタンパク質バンドを切り
出した。N末端アミノ酸配列は、気相プロテインシーク
エンサー(HP G1005A Protein Sequencing System)を
用いて、エドマン分解法により決定した。
【0058】その結果、50kDタンパク質からは次のよ
うな32アミノ酸(配列番号3)N末端-HEIVHYTDVFIAGSG
PISXTYARHIIDNTSTT-C末端が、また、15kDタンパク質
からは次のような67アミノ酸(配列番号4)N末端−RE
WEAGVTDT YGMPQPTFHV KRTNADGDRD QRMMNDMTNV ANML
GGYLPG SYPQFMAPGL VLHITGT-C末端が決定された。
【0059】これらのアミノ酸配列をデータベースDD
BJに対してBLASTによる相同性検索を行ったとこ
ろ、カワラタケ(Coriorus versicolor)のピラノースオ
キシダーゼと相同性を示した。この酵素はグルコースを
酸化し、グルコソンにする過程で副産物として過酸化水
素を生じる。このことから、我々が検出した抗菌性は直
接的には培地に含まれるグルコースから本酵素によって
生成された過酸化水素に起因する可能性が示唆された。
【0060】実施例3:ピラノースオキシダーゼ活性の
測定 上述のイオン交換カラム、ゲル濾過カラムからの各画分
のピラノースオキシダーゼ活性を測定した。活性測定は
Machida and Nakanishi (1984)の方法に従い、グルコー
スの酸化に伴って生産されるH2O2の量を決定することに
より行った。即ち全量120μlの反応液中に4μmolのTris
-HCl緩衝液(pH7.0)、0.08μmol の4-アミノアンチピ
リン、0.08μmolのフェノール、0.16 Uの ペルオキシダ
ーゼ(タイプII, SIGMA社製)、4μmol のグルコース、
および酵素溶液を加え、37℃で10分間保温し、H2O2の生
産を500 nmの吸光の増加を測定することにより行った。
酵素活性の1単位(1 U)はpH7.0、37℃において、グル
コースより1分間に1μmolのH2O2を生産する活性と定義
した。
【0061】その結果、MonoQによる分画では、塩濃度
が350mM(画分番号38)からピラノースオキシダーゼ活
性が検出されはじめ、塩濃度が400mM(画分番号40)
で、活性は最大となり(0.66U/ml)、その後活性は減少
していった。各画分のピラノースオキシダーゼ活性の強
さとその画分における抗菌活性の強さは非常によく一致
した(図1)。またSuperose6による分画でも、分子量
が210kDaのあたりで活性の値は最大となり、やはり抗菌
活性の強さとよく一致した(図3)。
【0062】以上のことからイネいもち病菌に対する強
い抗菌性は、マツタケのピラノースオキシダーゼ活性に
起因するものであると考えられた。その作用機作は、お
そらく、ピラノースオキシダーゼによる培地中のグルコ
ースや、他のアルドピラノースの酸化の際に生じる過酸
化水素が、いもち病菌細胞にダメージを与えるものであ
ると推定された。
【0063】実施例4:マツタケ由来ピラノースオキシ
ダーゼの酵素学的諸性質の分析 次に、MonoQカラムによって得られた画分番号42〜44の
画分を用いて、マツタケピラノースオキシダーゼの比活
性、基質特異性、Km、最適温度、温度安定性、最適p
H、pH安定性、及び凍結融解耐性について検討を加え
た。対照として担子菌の一種Polyporus obtususのピラ
ノースオキシダーゼ(宝酒造製)を用いた。反応液中の
酵素量はマツタケピラノースオキシダーゼが20 ng(0.52
mU)、Polyporus obtususのピラノースオキシダーゼが80
ng(0.91mU)とした。
【0064】1)比活性 MonoQカラムによる画分番号42の画分の一部と、一本の
バンドが1μgになるように量を調節した分子量マーカ
ー(LMW :Pharmacia LKB社製)とを、SDS-PAGE電気泳
動し、クマシーブリリアントブルー(CBB)R-250により
染色し、脱色した。マーカーのバンドの濃度から、50kD
aと15kDaのバンドの量を、イメージングデンシトメータ
ー(モデルGS-670、BIO-RAD社製)により定量した。
次に画分番号42のピラノースオキシダーゼ活性を測定
し、比活性を算出した。その結果、マツタケピラノース
オキシダーゼの比活性は、25.8 U/mgタンパク質と算出
された。
【0065】同じ方法で、市販のPolyporus obtusus
ピラノースオキシダーゼの量を定量し、比活性を計算す
ると、11.3 U/mgタンパク質となった。この値は酵素に
添付されたデータシートに記載された活性11.7 U/mgタ
ンパク質とよく一致した。このことからマツタケのピラ
ノースオキシダーゼは、Polyporus obtususのピラノー
スオキシダーゼの2倍程度強い比活性をもつことが明ら
かとなった。
【0066】2)基質特異性 グルコースをはじめ、総計14種の糖を基質とした場合
の活性を各々測定した。各糖の濃度は33mMとし、各々の
活性を、グルコースのそれを100として、相対値で示し
た(表3)。その結果、マツタケピラノースオキシダー
ゼは、グルコースの他、1,5-アンヒドログルシトールを
よい基質とし、また、ソルボースやキシロース、および
トレハロース、ガラクトース、マルトースも基質とする
ことが分かった。Polyporus obtususのピラノースオキ
シダーゼとの比較では、マツタケピラノースオキシダー
ゼは特に1,5-アンヒドログルシトールに対する活性が高
かった(約1.6倍)。
【0067】
【表3】 表3:マツタケピラノースオキシダーゼの基質特異性 相対活性(%) マツタケ Polyporus obtusus 基質(33mM) ピラノースオキシダーゼ ピラノースオキシダーゼ D(+)-グルコース 100 100 1,5-アンヒドロ-D-グルシトール 52.4 32.6 L(-)-ソルボース 24.1 25 D(+)-キシロース 12.9 14.5 トレハロース 8.8 15.8 D(+)-ガラクトース 3.2 0.5 マルトース 3.1 4.4 マンノース 0 2.9 マンニトール 0 0 D(-)-フラクトース 0 0 D-ソルビトール 0 0 シュークロース 0 0 D(-)-アラビノース 0 0N-アセチル-D-グルコサミン 0 0
【0068】3)Km 次にグルコースと1,5-アンヒドログルシトールに対する
Km値を求めた。グルコースは、0.04mM〜100mMの範囲の
9点、1,5-アンヒドログルシトールは、0.1mM〜300mMの
範囲の10点について酵素活性を測定した。結果を表4に
示す。マツタケピラノースオキシダーゼのグルコースに
対するKmは1.28mM、1,5-アンヒドログルシトールに対す
るKmは10.7 mMと算出された。一方、Polyporus obtusus
のピラノースオキシダーゼのグルコースに対するKmは1.
18mM、1,5-アンヒドログルシトールに対するKmは15.1 m
Mであった。1,5-アンヒドログルシトールは、近年糖尿
病の診断用マーカーとして注目されているが、マツタケ
ピラノースオキシダーゼは、グルコースの測定のみなら
ず、1,5-アンヒドログルシトールの酵素的測定にも特に
有効であることが示された。
【0069】4)最適温度と温度安定性 ピラノースオキシダーゼ活性を、30℃〜70℃の温度範囲
において(各温度で10分間反応)測定した。その結果、
マツタケピラノースオキシダーゼの最適温度は50℃付近
であることが判明した(図5)。また、40℃〜60℃の範
囲では80%以上の酵素活性を有していた。
【0070】次に温度安定性(温度耐性)を調査した。
30℃〜70℃の温度範囲において、酵素を各温度で30分
間、0.1M Tris-HCl pH7.0中で保温した後、基質等を含
む反応液中で37℃、10分間反応させ、残存酵素活性を測
定した。その結果、マツタケピラノースオキシダーゼの
耐性温度は50℃付近までであることが判明した(図
6)。50℃までは95%以上の残存活性を示したが、55〜
60℃では約半分、それ以上の温度では30〜40%の残存活
性を示した。なお、Polyporus obtususのピラノースオ
キシダーゼの最適温度は55℃、温度安定性は50℃であっ
た。
【0071】5)最適pHとpH安定性 ピラノースオキシダーゼ活性を、pH3.5〜11の範囲にお
いて(37℃で10分間反応)測定した。その結果、マツタ
ケピラノースオキシダーゼの最適pHは7.5〜8.0付近であ
ることが判明した(図7)。また、pH6.5〜9.0の範囲で
は80%以上の酵素活性を有していた。
【0072】次にpH安定性(pH耐性)を調査した。
pH3.5〜11の範囲において、酵素を各pHで50℃、30分
間保温した後、基質等を含む反応液中で37℃、10分間反
応させ、残存酵素活性を測定した。その結果、マツタケ
ピラノースオキシダーゼの安定pH領域(80%以上の残
存活性)はpH7.0〜11.0であることが判明した(図
8)。なお、Polyporus obtususのピラノースオキシダ
ーゼの最適pHは7.0〜7.5、安定pHは7.0〜11.0であ
った。
【0073】緩衝液の塩濃度は、最適pH測定時が33m
M、pH安定性解析時が100mMとし、各pHに合わせて、
酢酸ナトリウム-酢酸緩衝液(pH3.5〜5.5)、メス-水酸
化ナトリウム緩衝液(pH5.5〜7.0)ヘペス-水酸化ナト
リウム緩衝液(pH7.0〜8.0)、トリス-塩酸緩衝液(pH
8.0〜9.5)、キャプス-水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.5
〜11.0)を用いた。
【0074】6)凍結融解耐性 酵素をグリセロールを含まない0.1M Tris-HCl pH7.0中
で、-20℃で2時間処理し凍結させ、その後融解した後
の残存活性を調査した。その結果、マツタケピラノース
オキシダーゼ、およびPolyporus obtususのピラノース
オキシダーゼの残存活性は、凍結融解前の活性を100%
とした場合、それぞれ78%、44%であった。以上のマツ
タケピラノースオキシダーゼの酵素学的諸性質を表4に
まとめた。対照として、Polyporus obtususのピラノー
スオキシダーゼの実験結果も併せて記載した。
【0075】
【表4】 表4:マツタケとPolyporus obtususのピラノースオキシダーゼの酵素学的諸性質 酵素タンパク質 比活性 Km (mM) (U/mg protein) グルコース 1,5-アンヒドログルシトール マツタケピラノース オキシダーゼ 25.8 1.28 10.7Polyporus obtusus ピラノースオキシダーゼ 11.3 1.18 15.1 最適温度 温度耐性 最適pH 安定pH 凍結耐性 (℃) (℃) マツタケ ピラノースオキシダーゼ 50 50 7.5〜8.0 7.0〜11.0 78%Polyporus obtusus ピラノースオキシダーゼ 55 50 7.0〜7.5 7.0〜11.0 44%
【0076】マツタケピラノースオキシダーゼは、Poly
porus obtususピラノースオキシダーゼと比較して、グ
ルコースに対するKm、温度安定性、pH安定性はほぼ同
じ値を示すが、1,5-アンヒドログルシトールに対するK
m、および凍結融解安定性に優れていた。また、比活性
が高く、Polyporus obtususの約2倍、また先述のCorio
rus versicolorのピラノースオキシダーゼのそれ(Nish
imura et al. (1996) J.Biotechnol. 52: 11-20)と比
較してもおよそ2倍程度の比活性を有することが明らか
となった。
【0077】実施例5:cDNAの単離 1)ディジェネレートプライマーの設計 実施例2の4)で決定されたアミノ酸配列を基に、考え
られる全ての塩基がミックスされたプライマーを合成し
た(Tmは50〜54℃、括弧内の数字はdegeneracyを示
す)。50kDタンパク質(33アミノ酸分を解読)から2
つのプライマー、MT50R1(5'-caytwyacigaygtittyathgc
-3'(96))(配列番号5)、およびMT50F1(5'-gtigaigt
rttrtcdatdatrtg-3'(72))(配列番号6)を、15kDタ
ンパク質(67アミノ酸分を解読)から3つのプライマー
MT15R1(5'-acigayacitayggiatgcc-3'(4))(配列番号
7)、MT15F-1(5'-crttigtcatrtcrttcatca-3'(8))
(配列番号8)、およびMT15F-2(5'-aaicciggigccatra
aytg-3'(4))(配列番号9)を合成した(ただし、iは
イノシン、yはcまたはt、rはaまたはg、wはaまたは
t、hはcまたはaまたはt、dはgまたはaまたはt、をそ
れぞれ示す)。
【0078】2)マツタケ子実体cDNAライブラリー
の構築 マツタケ子実体からSDSフェノール法で全核酸を抽出
し、塩化リチウム沈殿により全RNAを回収した。ここ
からmRNA purification kit(Pharmacia社製)によりマ
ツタケmRNAを調製した。子実体約5 gから10 μgの
mRNAが得られた。このうち5μgをZAP cDNA synthes
is kit (Stratagene社製)に供試し、cDNAを合成し
た。ゲル濾過カラムにより1〜5 kbのcDNAを分画
し、Uni-ZAP XR ベクター(Stratagene社製)にライゲ
ーションし、GigapackIII(Stratagene社製)によりパ
ッケージングを行った。全ての手順はキット添付の説明
書に従った。構築したマツタケcDNAライブラリーの
タイターは、およそ100万pfuと算出された。
【0079】3)RT−PCRによるプローブの取得 1)で合成したプライマーを用いて2)で合成したcD
NAを鋳型にPCRを行い、ライブラリーをスクリーニ
ングするためのプローブとなるマツタケタンパク質の部
分長cDNAの増幅を試みた。反応条件は以下のように
行った。50μlの反応液中に、cDNA 60 ng、10X Ex taq
buffer 5μl、dNTPs 4μl、プライマー10 pmoles /各
配列、Ex taq (Takara社製)+ Taq START antibody (Clo
ntech社製) 1μl をそれぞれ含み、プログラムテンプコ
ントロールシステムPC-700(ASTEK社製)を用いて、9
4℃ 3分を1回、次いで94℃ 1分、50℃ 1分及び72℃ 2分
のサイクルを40 回、最後に72℃ 6分を1回行った。。そ
の結果、MT50R1-15F1、MT50R1-15F2のプライマー組み合
わせにおいて各々1.3kb、1.4kbの産物が増幅され
た。これらのうち増幅効率のより高かった50R1-15F1の
組み合わせによる1.3kbの断片をゲル精製し、ベクタ
ーpCRII(Invitrogen社製)にクローニングした。サイ
ズの微妙に異なる6つのクローンに関して塩基配列を決
定した結果、うち2つのクローンにおいて、実施例2の
4)で決定された2カ所のアミノ酸配列と非常によく似
た(92〜98%の相同性)配列が両方とも含まれていた。
このことから得られたクローンは精製したタンパク質を
コードする配列であることが明らかとなった。また精製
した50 kDと15kDの抗菌タンパク質は、この順序で両ペ
プチドを含むある一つの前駆体タンパク質から生成する
ことが示唆された。
【0080】4)ゲノミックサザン分析によるコピー数
の推定 マツタケから全DNAを抽出し、5μgのDNAを6種の
制限酵素で消化し、アガロースゲル電気泳動で分画した
後、Zeta-probeブロッティングメンブレン(BIO-RAD社
製)にアルカリブロティングした。3)のクローン化R
T−PCR産物をRedi-primeラベリングキット(Amarsh
am社製)によりRIラベルし、これをプローブとしてゲノ
ミックサザン分析を行った。ハイブリダイゼーション、
洗浄の条件はメンブレン添付の説明書きに従った。その
結果、EcoRIとXhoI消化では1本、BamHIとPstI消化では
2本、HindIII消化で3本のバンドが検出された。ま
た、SalI消化では高分子側にスメアーバンドが検出され
た(図9)。このことからマツタケタンパク質をコード
する遺伝子はマツタケゲノム内に最少で1コピー、最多
でも3コピー程度存在することが明らかとなった。EcoR
Iのバンドの濃度が濃いことからこれはdoubletであると
考えられ、マツタケピラノースオキシダーゼ遺伝子は、
マツタケゲノム中におそらく2コピー存在するのではな
いかと考えられた。
【0081】5)完全長cDNAのスクリーニング 3)で得られたクローンをベクターから切り出し、これ
をプローブに用いて2)で構築したマツタケcDNAラ
イブラリーをスクリーニングした。14×10 cmの角形シ
ャーレにZAP cDNA synthesis kit (Stratagene社製)の
説明書きに従って、約15,000 pfuのファージを宿主菌XL
1-blue MRF'とともにプレーティングした。プラークをH
ybond-N+ナイロンメンブレンフィルター(Amersham社
製)に接触させ、メンブレン添付の説明書きに従ってア
ルカリ処理を行い、DNAを変性させ、メンブレン上に
固定させた。ハイブリダイゼーションおよび洗浄の条件
は、Zeta-probeメンブレンに添付の説明書に従って高い
ストリンジェンシーの条件下で行った。1次スクリーニ
ングで約120,000 pfuのファージから40個の陽性クロ
ーンが得られた。うち16個のクローンに関して、2次
スクリーニング、プラークの精製を兼ねた3次スクリー
ニングを行い、16個全てについてZAP cDNAsynthesis
kit (Stratagene社製)の説明書に従って、in vivo exci
sionを行った。その結果、5個(#1、4、5、11、
14)のクローンが、ファージミドベクターpBluescrip
t SKに組み込まれたcDNAとして回収された。これら
のクローンの長さは1.7〜2.3kbであり、制限酵素分析
から非常によく似た遺伝子由来であることが示唆され
た。
【0082】実施例6:塩基配列の決定 上記の5つのcDNAクローンについて、5'側の塩基
配列およそ500 bpを決定した。得られた塩基配列データ
をGenetyx ver.9.0解析ソフト(Software Development
社製)を用いて解析した。その結果、#1(2.0 kb)と1
4(1.9 kb)は、同じ遺伝子由来であり、#5(2.3 kb)は
このグループとは異なることが示唆された。即ち、#5
の5'側の塩基配列には、実施例2の4)で決定した50
kDの31アミノ酸と非常によく似た配列(31アミノ酸中
29アミノ酸が一致)をコードするDNA配列が存在する
が、その読み枠においては上流域に翻訳開始コドンが現
れず、翻訳終始コドンが連続して現れ、最初の翻訳開始
コドンは、実施例2の4)で決定した31アミノ酸をコー
ドするDNA配列の後に初めて現れた。
【0083】一方、#1と14のクローンにおいては、
実施例2の4)で決定した31アミノ酸と非常によく似た
配列(31アミノ酸中29アミノ酸が一致)が含まれ、その
読み枠において31アミノ酸のN末端から25アミノ酸分上
流に翻訳開始コドンATGが存在していた。しかもその27
bp(同じ読み枠)上流に翻訳終始コドンTAAが存在して
いたことから、このATGが翻訳開始点であることが強く
示唆された。#4(1.8kb)と11(1.7 kb)については、
cDNAインサートの配列の長さが短く、両クローンと
も50kDの31アミノ酸の一部は保持しているが、それよ
り上流の差異のある領域が存在していないことから、グ
ループ分けは困難であった。
【0084】なお、実施例2の4)の50kDaのN末端配
列中で、唯一決定されなかった第19番目のアミノ酸は、
その部分に相当するcDNA配列からシステイン(Cy
s)であることが明らかとなった。エドマン分解法では
システインは解析できないため、アミノ酸シーケンシン
グの際に検出不能であったのであろう。
【0085】次に、3'側のおよそ500 bpの塩基配列を
5つのクローンについて比較したところ、全クローンと
も塩基配列はほぼ一致し、実施例2の4)で決定した15
kDの67アミノ酸と非常によく似た配列(67アミノ酸中
63アミノ酸が一致)が5つのクローン全てにおいて保存
されていた。なお、ポリA付加部位にはクローン間で差
異があり、#1のそれを起点とした場合、#4、5、1
1では10塩基上流、#14では17塩基下流であった。
【0086】#1と#14のクローンと、それらとは遺
伝子の一次構造が異なる#5のクローンにおいて、1)
で決定した50kDaのN末端32アミノ酸と、15kDaのN末端
67アミノ酸に相当する部分の塩基配列は全て保存されて
いた。特に15kDaのN末端67アミノ酸は、単離された5
つのcDNAクローン全てにおいて保存されていた。即
ち、精製タンパク質からアミノ酸シーケンシングによっ
て直接決定されたアミノ酸配列と、cDNAから予測さ
れたアミノ酸配列との間に存在した少数のアミノ酸配列
の差異の位置と種類は、全てのクローンで同一であっ
た。
【0087】このことから、実施例2の4)で決定した
アミノ酸配列と、その部分に相当するcDNAによって
コードされるアミノ酸配列が完全には一致しない理由と
して、良く似たアイソザイムの遺伝子由来のクローンを
単離したというよりはむしろ、タンパク質を精製し、ア
ミノ酸配列を決定した際に用いたマツタケ試料と、RN
Aを精製し、cDNAライブラリーを構築した際に用い
たマツタケ試料の微妙な品種、あるいは生態型の違いに
起因する可能性が高いと考えられる。しかしながら、単
離したcDNAクローンがコードするアミノ酸配列は、
アミノ酸シーケンシングによって決定されたアミノ酸と
非常に良く似ている(93〜94%)ことから、単離したc
DNAの発現によって得られるタンパク質も先述の精製
タンパク質と同様の活性、ならびに酵素学的諸性質を兼
ね備えている可能性が高いのはいうまでもない。
【0088】以上の結果より、マツタケピラノースオキ
シダーゼの全情報をコードするのは#1や#14のグル
ープであると考え、よりサイズの大きい、#1クローン
の全塩基配列を決定した。まず、2.0 kbのクローンを内
部にある数カ所の制限部位を利用して、ベクターpBlues
criptへサブクローニングし、M13プライマーを用い
て、ABI PRISM蛍光シークエンサー(Model 310 Genetic
Analyzer , Perkin Elmer社製)により塩基配列を決定
した。また、制限部位を含むその周辺配列は、内部の塩
基配列を基にプライマーを合成し、配列決定に利用し
た。以上のようにしてDNAの両鎖の配列を解読し、全
塩基配列を決定した(図10)。その結果、マツタケピラ
ノースオキシダーゼをコードするcDNAは全長1946塩
基からなり、564個のアミノ酸をコードしていた(配列
表配列番号1および2)。アミノ酸配列から推定される
分子量は約61.9kD、等電点は5.68と算出された。また
推定糖鎖付加部位が2カ所(配列表配列番号2のアミノ
酸番号53〜56、同287〜290のN)存在していた。
【0089】精製タンパク質から決定されたN末端のア
ミノ酸に相当する領域を検索すると、50kDのN末端32
アミノ酸が配列表の配列番号2のアミノ酸配列の26〜57
番目のアミノ酸配列に、15kDのN末端67アミノ酸が同
436〜502番目のアミノ酸配列にそれぞれ相当した。ま
た、配列番号2のアミノ酸配列のうち、第26番目から第
435番目のアミノ酸配列、及び第436番目から第564番目
のアミノ酸配列の分子量を計算すると、それぞれおよそ
45.3kD、13.8kDとなり、SDS-PAGEから推定された大
まかな分子量とよく似た値となった。このことから、マ
ツタケピラノースオキシダーゼは、マツタケ細胞内でま
ず前駆体型として翻訳された後、然るべき細胞内器官に
おいてN末のリーダー配列(25アミノ酸)が切り離さ
れ、またアミノ酸番号435と436の間で切断され、結果生
じたおよそ50kDと15kDの2つのポリペプチドが相互
に会合すると推定された。
【0090】以上の結果から、クローニングしたcDN
Aはマツタケピラノースオキシダーゼをコードする遺伝
子に由来すると結論された。本発明のマツタケ由来ピラ
ノースオキシダーゼの全アミノ酸配列およびその全DN
A配列について、データベース(DDBJ)に対する相
同性検索(BLAST)を実施したところ、やはりカワ
ラタケのピラノースオキシダーゼに対して相同性を示し
た。そこで両者の全アミノ酸配列、および全DNA配列
についてGenetyx ver.9.0解析ソフト(Software Develo
pment社製)を用いて相同性検索を行った。その結果、
アミノ酸配列は全体で35%、DNA配列は全体で46%の
相同性を示した。また、カワラタケのピラノースオキシ
ダーゼ以外で相同性のある配列は存在していないことか
ら、本タンパク質は新規なピラノースオキシダーゼであ
ると考えられた。
【0091】
【発明の効果】本発明の配列表の配列番号2の配列また
は、このうち第1番目から第25番目の配列を除いた全配
列あるいは、第26番目から第435番目のアミノ酸配列か
らなるポリペプチドおよび第436番目から第564番目のア
ミノ酸配列からなるポリペプチドを含むことを特徴とす
るピラノースオキシダーゼによって、グルコースをはじ
め、ソルボースやキシロース、あるいはトレハロース、
ガラクトース、マルトースといった糖を、従来のピラノ
ースオキシダーゼと比較して、より少量の酵素量で検出
することが可能となる。また、本発明のピラノースオキ
シダーゼは、1,5-アンヒドログルシトールに対しても高
い作用性を示すことから、糖尿病の診断薬としての利用
が期待できる。
【0092】しかも本発明によれば、配列表の配列番号
1のDNA配列のうち、第101番目から第1792番目の配
列であることを特徴とするDNA配列、または第176番
目から第1792番目の配列であることを特徴とするDNA
配列、若しくは第176番目から第1405番目のDNA配
列、第1406番目から第1792番目のDNA配列、またはこ
れらの両方を、大腸菌や酵母あるいは昆虫やある種の動
物細胞に、それぞれの宿主で増幅可能な発現ベクターを
用いて導入、発現させることにより、当該タンパク質を
大量に、しかも安価に得ることができると期待される。
【0093】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> JAPAN TOBACCO INC. <120> An agent for the determination of pyranose comprising a pyranose oxidase <130> 981883 <160> 9
【0094】 <210> 1 <211> 1946 <212> DNA <213> Tricholoma matsutake <400> 1 cttccttcga tttctaggtc tcatattatt tgatacatgc cgcggcatag gggcaaagtc 60 acaggccagg acataaggtc agtcttaccc acctactacc atg ccg ata cgt ctt 115 Met Pro Ile Arg Leu 1 5 tcc aaa gaa aaa atc aac gac ctg ctg caa cgt tct caa ggg gat ctt 163 Ser Lys Glu Lys Ile Asn Asp Leu Leu Gln Arg Ser Gln Gly Asp Leu 10 15 20 act tcc tcg caa gac gaa att gta cat tac act gat gtt ttc att gct 211 Thr Ser Ser Gln Asp Glu Ile Val His Tyr Thr Asp Val Phe Ile Ala 25 30 35 ggc agt ggt ccc att gcc tgt act tac gcc cgc cac atc att gac aat 259 Gly Ser Gly Pro Ile Ala Cys Thr Tyr Ala Arg His Ile Ile Asp Asn 40 45 50 acc tca act aca aag gtc tac atg gcc gaa ata ggt tct caa gat aac 307 Thr Ser Thr Thr Lys Val Tyr Met Ala Glu Ile Gly Ser Gln Asp Asn 55 60 65 cct gtc atc gga gcc cat cac agg aac tcc ata aag ttt cag aaa gac 355 Pro Val Ile Gly Ala His His Arg Asn Ser Ile Lys Phe Gln Lys Asp 70 75 80 85 act gac aag ttt gtg aat atc atc aac ggt gcc ctc cag ccc att tcg 403 Thr Asp Lys Phe Val Asn Ile Ile Asn Gly Ala Leu Gln Pro Ile Ser 90 95 100 att tcg cca tcg gac acc tac cag ccc act ctc gct gta gca gcg tgg 451 Ile Ser Pro Ser Asp Thr Tyr Gln Pro Thr Leu Ala Val Ala Ala Trp 105 110 115 gcg ccg ccc atc gat cct gcc gaa ggc cag ctc gtg att atg gga cac 499 Ala Pro Pro Ile Asp Pro Ala Glu Gly Gln Leu Val Ile Met Gly His 120 125 130 aat ccg aat cag gag gcc ggc ctg aac ctt ccc ggt agc gct gtc acg 547 Asn Pro Asn Gln Glu Ala Gly Leu Asn Leu Pro Gly Ser Ala Val Thr 135 140 145 agg aca gtc ggg gga atg gcg acc cac tgg act tgc gcg tgt cct act 595 Arg Thr Val Gly Gly Met Ala Thr His Trp Thr Cys Ala Cys Pro Thr 150 155 160 165 cca cat gac gaa gag agg gtc aac aac cca gtt gac aag cag gag ttc 643 Pro His Asp Glu Glu Arg Val Asn Asn Pro Val Asp Lys Gln Glu Phe 170 175 180 gac gca ctg ctc gaa cgt gct aaa aca ttg ctc aac gtt cac agc gac 691 Asp Ala Leu Leu Glu Arg Ala Lys Thr Leu Leu Asn Val His Ser Asp 185 190 195 cag tat gac gat tct atc cgt cag ata gtt gtc aaa gag acc ctt cag 739 Gln Tyr Asp Asp Ser Ile Arg Gln Ile Val Val Lys Glu Thr Leu Gln 200 205 210 cag acc ctt gat gcg tcg cgg ggt gtg acc act ctc ccg ctg ggg gtg 787 Gln Thr Leu Asp Ala Ser Arg Gly Val Thr Thr Leu Pro Leu Gly Val 215 220 225 gag cgc cgc acg gac aat cct att tat gtc acc tgg acc ggt gcc gat 835 Glu Arg Arg Thr Asp Asn Pro Ile Tyr Val Thr Trp Thr Gly Ala Asp 230 235 240 245 acc gtc ctt ggt gat gtg ccg aag agt ccc cga ttc gtt ttg gtt aca 883 Thr Val Leu Gly Asp Val Pro Lys Ser Pro Arg Phe Val Leu Val Thr 250 255 260 gag acg aga gtg acg aag ttt att gtc agt gaa acc aat ccg acg cag 931 Glu Thr Arg Val Thr Lys Phe Ile Val Ser Glu Thr Asn Pro Thr Gln 265 270 275 gtt gtt gct gcg ttg cta cgt aac ttg aat aca agc aac gat gaa ctt 979 Val Val Ala Ala Leu Leu Arg Asn Leu Asn Thr Ser Asn Asp Glu Leu 280 285 290 gtc gtg gcc cag agt ttc gtc ata gct tgt gga gca gtc tgc aca ccg 1027 Val Val Ala Gln Ser Phe Val Ile Ala Cys Gly Ala Val Cys Thr Pro 295 300 305 caa atc ctg tgg aac agc aac atc cgc cca cat gcg ctt ggt cgc tac 1075 Gln Ile Leu Trp Asn Ser Asn Ile Arg Pro His Ala Leu Gly Arg Tyr 310 315 320 325 ctc agc gaa cag tcc atg act ttt tgt cag att gtt ctc aag agg agc 1123 Leu Ser Glu Gln Ser Met Thr Phe Cys Gln Ile Val Leu Lys Arg Ser 330 335 340 ata gtc gat tcc atc gct act gac cct cgc ttc gct gcg aag gtt gag 1171 Ile Val Asp Ser Ile Ala Thr Asp Pro Arg Phe Ala Ala Lys Val Glu 345 350 355 gcg cac aag aag aag cac ccc gat gac gtg ctg ccg att cca ttc cac 1219 Ala His Lys Lys Lys His Pro Asp Asp Val Leu Pro Ile Pro Phe His 360 365 370 gag cct gaa cct caa gtg atg att ccg tac acg tcg gac ttc cct tgg 1267 Glu Pro Glu Pro Gln Val Met Ile Pro Tyr Thr Ser Asp Phe Pro Trp 375 380 385 cat gtt cag gtc cat cgc tat gca ttt ggt gat gtt gga ccc aag gcc 1315 His Val Gln Val His Arg Tyr Ala Phe Gly Asp Val Gly Pro Lys Ala 390 395 400 405 gac ccg cgt gtt gtc gtc gat ctg agg ttt ttc ggc aaa tca gat att 1363 Asp Pro Arg Val Val Val Asp Leu Arg Phe Phe Gly Lys Ser Asp Ile 410 415 420 gtc gaa gaa aat cga gtg act ttc ggt ccg aac cct aag cta cgc gac 1411 Val Glu Glu Asn Arg Val Thr Phe Gly Pro Asn Pro Lys Leu Arg Asp 425 430 435 tgg gaa gcg ggt gtt aca gac act tat gga atg cca cag ccg aca ttc 1459 Trp Glu Ala Gly Val Thr Asp Thr Tyr Gly Met Pro Gln Pro Thr Phe 440 445 450 cat gtc aag cgg acc aac gcc gat gga gac cgt gac cag agg atg atg 1507 His Val Lys Arg Thr Asn Ala Asp Gly Asp Arg Asp Gln Arg Met Met 455 460 465 aat gat atg acc aac gtc gcg aac ata ctg ggc ggg tac ctt cct ggc 1555 Asn Asp Met Thr Asn Val Ala Asn Ile Leu Gly Gly Tyr Leu Pro Gly 470 475 480 485 tcc tac cct caa ttt atg gca cct ggt ctc gca cag cac atc acg gga 1603 Ser Tyr Pro Gln Phe Met Ala Pro Gly Leu Ala Gln His Ile Thr Gly 490 495 500 act act cgg atc ggg aca gat gat caa act tct gtt gct gat ccg aca 1651 Thr Thr Arg Ile Gly Thr Asp Asp Gln Thr Ser Val Ala Asp Pro Thr 505 510 515 tca aag gtt cat aac ttc gac aat ctg tgg gtc ggc ggg aat ggg tgc 1699 520 525 530 att cca gat gcg act gcc tgc aac ccg act cgt acg agc gtc gcg tat 1747 Ile Pro Asp Ala Thr Ala Cys Asn Pro Thr Arg Thr Ser Val Ala Tyr 535 540 545 gcg ctt aag ggt gct gag gct gta gtc agt tac ctt ggc gtc tcc tgaaa 1797 Ala Leu Lys Gly Ala Glu Ala Val Val Ser Tyr Leu Gly Val Ser 550 555 560 gattctcgtg tcttgagagc gattcaagtt tgaaaagctg tacttaatat atctaggtcc 1857 tgacgttcgc attttaacat gtacttgtat ccgattgttg tcttatgtga tgattttcgt 1917 catatttact tgaaaaaaaa aaaaaaaaa 1946
【0095】 <210> 2 <211> 564 <212> PRT <213> Tricholoma matsutake <400> 2 Met Pro Ile Arg Leu Ser Lys Glu Lys Ile Asn Asp Leu Leu Gln Arg 1 5 10 15 Ser Gln Gly Asp Leu Thr Ser Ser Gln Asp Glu Ile Val His Tyr Thr 20 25 30 Asp Val Phe Ile Ala Gly Ser Gly Pro Ile Ala Cys Thr Tyr Ala Arg 35 40 45 His Ile Ile Asp Asn Thr Ser Thr Thr Lys Val Tyr Met Ala Glu Ile 50 55 60 Gly Ser Gln Asp Asn Pro Val Ile Gly Ala His His Arg Asn Ser Ile 65 70 75 80 Lys Phe Gln Lys Asp Thr Asp Lys Phe Val Asn Ile Ile Asn Gly Ala 85 90 95 Leu Gln Pro Ile Ser Ile Ser Pro Ser Asp Thr Tyr Gln Pro Thr Leu 100 105 110 Ala Val Ala Ala Trp Ala Pro Pro Ile Asp Pro Ala Glu Gly Gln Leu 115 120 125 Val Ile Met Gly His Asn Pro Asn Gln Glu Ala Gly Leu Asn Leu Pro 130 135 140 Gly Ser Ala Val Thr Arg Thr Val Gly Gly Met Ala Thr His Trp Thr 145 150 155 160 Cys Ala Cys Pro Thr Pro His Asp Glu Glu Arg Val Asn Asn Pro Val 165 170 175 Asp Lys Gln Glu Phe Asp Ala Leu Leu Glu Arg Ala Lys Thr Leu Leu 180 185 190 Asn Val His Ser Asp Gln Tyr Asp Asp Ser Ile Arg Gln Ile Val Val 195 200 205 Lys Glu Thr Leu Gln Gln Thr Leu Asp Ala Ser Arg Gly Val Thr Thr 210 215 220 Leu Pro Leu Gly Val Glu Arg Arg Thr Asp Asn Pro Ile Tyr Val Thr 225 230 235 240 Trp Thr Gly Ala Asp Thr Val Leu Gly Asp Val Pro Lys Ser Pro Arg 245 250 255 Phe Val Leu Val Thr Glu Thr Arg Val Thr Lys Phe Ile Val Ser Glu 260 265 270 Thr Asn Pro Thr Gln Val Val Ala Ala Leu Leu Arg Asn Leu Asn Thr 275 280 285 Ser Asn Asp Glu Leu Val Val Ala Gln Ser Phe Val Ile Ala Cys Gly 290 295 300 Ala Val Cys Thr Pro Gln Ile Leu Trp Asn Ser Asn Ile Arg Pro His 305 310 315 320 Ala Leu Gly Arg Tyr Leu Ser Glu Gln Ser Met Thr Phe Cys Gln Ile 325 330 335 Val Leu Lys Arg Ser Ile Val Asp Ser Ile Ala Thr Asp Pro Arg Phe 340 345 350 Ala Ala Lys Val Glu Ala His Lys Lys Lys His Pro Asp Asp Val Leu 355 360 365 Pro Ile Pro Phe His Glu Pro Glu Pro Gln Val Met Ile Pro Tyr Thr 370 375 380 Ser Asp Phe Pro Trp His Val Gln Val His Arg Tyr Ala Phe Gly Asp 385 390 395 400 Val Gly Pro Lys Ala Asp Pro Arg Val Val Val Asp Leu Arg Phe Phe 405 410 415 Gly Lys Ser Asp Ile Val Glu Glu Asn Arg Val Thr Phe Gly Pro Asn 420 425 430 Pro Lys Leu Arg Asp Trp Glu Ala Gly Val Thr Asp Thr Tyr Gly Met 435 440 445 Pro Gln Pro Thr Phe His Val Lys Arg Thr Asn Ala Asp Gly Asp Arg 450 455 460 Asp Gln Arg Met Met Asn Asp Met Thr Asn Val Ala Asn Ile Leu Gly 465 470 475 480 Gly Tyr Leu Pro Gly Ser Tyr Pro Gln Phe Met Ala Pro Gly Leu Ala 485 490 495 Gln His Ile Thr Gly Thr Thr Arg Ile Gly Thr Asp Asp Gln Thr Ser 500 505 510 Val Ala Asp Pro Thr Ser Lys Val His Asn Phe Asp Asn Leu Trp Val 515 520 525 Gly Gly Asn Gly Cys Ile Pro Asp Ala Thr Ala Cys Asn Pro Thr Arg 530 535 540 Thr Ser Val Ala Tyr Ala Leu Lys Gly Ala Glu Ala Val Val Ser Tyr 545 550 555 560 Leu Gly Val Ser
【0096】 <210> 3 <211> 32 <212> PRT <213> Tricholoma matsutake <220> <221> UNSURE <222> 19 <400> 3 His Glu Ile Val His Tyr Thr Asp Val Phe Ile Ala Gly Ser Gly Pro 5 10 15 Ile Ser Xaa Thr Tyr Ala Arg His Ile Ile Asp Asn Thr Ser Thr Thr 20 25 30
【0097】 <210> 4 <211> 67 <212> PRT <213> Tricholoma matsutake <400> 4 Arg Glu Trp Glu Ala Gly Val Thr Asp Thr Tyr Gly Met Pro Gln Pro 5 10 15 Thr Phe His Val Lys Arg Thr Asn Ala Asp Gly Asp Arg Asp Gln Arg 20 25 30 Met Met Asn Asp Met Thr Asn Val Ala Asn Met Leu Gly Gly Tyr Leu 35 40 45 Pro Gly Ser Tyr Pro Gln Phe Met Ala Pro Gly Leu Val Leu His Ile 50 55 60 Thr Gly Thr 65
【0098】 <210> 5 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 9 and 15 <223> n represents i (inosine) <400> 5 caytwyacng aygtnttyat hgc 23
【0099】 <210> 6 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 3 and 6 <223> n represents i (inosine) <400> 6 gtngangtrt trtcdatdat rtg 23
【0100】 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 3, 9 and 15 <223> n represents i (inosine) <400> 7 acngayacnt ayggnatgcc 20
【0101】 <210> 8 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 5 <223> n represents i (inosine) <400> 8 crttngtcat rtcrttcatc a 21
【0102】 <210> 9 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 3, 6 and 9 <223> n represents i (inosine) <400> 9 aanccnggng ccatraaytg 20
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、MonoQカラムによるマツタケタンパ
ク質の分離のチャートと抗菌性、およびピラノースオキ
シダーゼ活性との関係を示す。
【図2】 図2は、MonoQカラムによるマツタケタンパ
ク質の分離の電気泳動像と抗菌性との関係を示す。レー
ン上の番号は図1の画分番号に一致し、Mは分子量マー
カーを示す。またレーン下の記号(-、+、++、+++)は
抗菌活性の強さを示す。抗菌作用を有するタンパク質
(50kDと15kD)を矢印で示した。
【図3】 図3は、Superose6によるマツタケタンパク
質の精製のチャートと抗菌性、およびピラノースオキシ
ダーゼ活性との関係を示す。矢印はGel filtration sta
ndard (BIO-RAD社製)の各分子量のタンパク質標品の溶
出位置を示す。
【図4】 図4は、Superose6によるマツタケタンパク
質の精製の電気泳動像と抗菌性との関係を示す。レーン
上の番号は図3の画分番号に一致し、m39はSuperose6
にかけたmonoQの第39画分(図4参照)を、Mは分子量
マーカーを示す。またレーン下の記号(-、+、++、++
+)は抗菌活性の強さを示す。抗菌作用を有するタンパ
ク質(50kDと15kD)を矢印で示した。
【図5】 図5は、マツタケピラノースオキシダーゼの
最適温度の解析結果を示す。
【図6】 図6は、マツタケピラノースオキシダーゼの
温度安定性の解析結果を示す。
【図7】 図7は、マツタケピラノースオキシダーゼ最
適pHの解析結果を示す。▲は100mM酢酸ナトリウム-酢
酸緩衝液(pH3.5〜5.5)、□は100mMメス-水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH5.5〜7.0)、◆は100mMヘペス-水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH7.0〜8.0)、△は100mMトリス-塩酸
緩衝液(pH8.0〜9.5)、は100mMキャプス-水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH9.5〜11.0)をそれぞれ示す。
【図8】 図8は、マツタケピラノースオキシダーゼp
H安定性の解析結果を示す。▲は100mM酢酸ナトリウム-
酢酸緩衝液(pH3.5〜5.5)、□は100mMメス-水酸化ナト
リウム緩衝液(pH5.5〜7.0)、◆は100mMヘペス-水酸化
ナトリウム緩衝液(pH7.0〜8.0)、△は100mMトリス-塩
酸緩衝液(pH8.0〜9.5)、は100mMキャプス-水酸化ナト
リウム緩衝液(pH9.5〜11.0)をそれぞれ示す。
【図9】 図9は、マツタケピラノースオキシダーゼを
コードする遺伝子の、マツタケゲノムに対するサザンブ
ロット分析の結果を示す。XはXhoIを、SはSalIを、PはP
stIを、HはHindIIIを、EはEcoRIを、BはBamHIをそれぞ
れ示す。
【図10】 図10は、マツタケピラノースオキシダー
ゼをコードするcDNAの制限酵素地図と塩基配列決定
の方法を示す。太線はcDNAを示し、AAAA...はポリA
を示す。cDNA上にある制限酵素部位を太線上に示し
た(EcoRIとXhoIはベクターへのクローニング部位)。
各矢印は塩基配列を決定した領域の方向と長さを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:645) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:645) (72)発明者 太田 象三 静岡県磐田郡豊田町東原700番地 日本た ばこ産業株式会社遺伝育種研究所内 (72)発明者 宇佐美 悟 静岡県磐田郡豊田町東原700番地 日本た ばこ産業株式会社遺伝育種研究所内 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA34 BB50 BB51 CB20 CB21 CB30 DA30 DA31 DA36 FB01 FB11 GC12 4B024 AA11 AA20 BA08 CA02 DA01 HA11 HA19 4B050 CC01 DD05 LL03 4B063 QA01 QA13 QA18 QA19 QQ03 QQ16 QQ44 QQ68 QQ89 QR02 QR03 QR10 QR32 QR48 QR73 QS02 QS13

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マツタケの水性抽出液から硫安沈殿法で
    沈殿する画分から得ることができ、少なくともイネ紋枯
    病菌またはイネイモチ病菌に対する抗菌活性を有し、ゲ
    ル濾過法による分子量が約210kDであり、SDS−
    PAGE法では約50kDと約15kDの成分の存在を
    示し、中性水溶液中で60℃10分間の加熱により上記
    抗菌活性が保持され、中性水溶液中で80℃10分間の
    加熱により上記抗菌活性が失活することを特徴とするピ
    ラノースオキシダーゼを含む、ピラノース測定用試薬。
  2. 【請求項2】 ピラノースオキシダーゼが以下の酵素学
    的性質を有する、請求項1に記載のピラノース測定用試
    薬; (1)基質特異性:D(+)−グルコース、1,5−ア
    ンヒドロ−D−グルシトール、L(−)−ソルボース、
    D(+)−キシロース、トレハロース、D(+)−ガラ
    クトースおよびマルトースを基質とし、マンノース、マ
    ンニトール、D(−)−フルクトース、D−ソルビトー
    ル、シュークロース、D(−)−アラビノースおよびN
    −アセチル−D−グルコサミンを基質としない; (2)最適温度:約50℃が最適温度であり、40〜6
    0℃の範囲では80%以上の酵素活性が保持される; (3)温度安定性:各温度で30分間保温した後の残存
    活性は、30〜50℃の温度では95%以上、55〜6
    0℃の温度では約50%、60〜70℃の温度では30
    〜40%; (4)最適pH:pH7.5〜8.0が最適pHであ
    り、pH6.5〜9.0の範囲では80%以上の酵素活
    性が保持される; (5)pH安定性:各pHで50℃で30分間保温した
    後の残存活性が80%以上である安定pH領域は7.0
    から11.0;
  3. 【請求項3】 ピラノースオキシダーゼの約50kDの
    成分が配列表の配列番号3に記載のN末端アミノ酸配
    列:His Glu Ile Val His Tyr Thr Asp Val Phe Ile Al
    a Gly Ser Gly Pro Ile Ser Xaa Thr Tyr Ala Arg His
    Ile Ile Asp Asn Thr Ser Thr Thr:を有し、約15k
    Dの成分が配列表の配列番号4に記載のN末端アミノ酸
    配列:Arg Glu Trp Glu Ala Gly Val Thr Asp Thr Tyr
    Gly MetPro Gln Pro Thr Phe His Val Lys Arg Thr Asn
    Ala Asp Gly Asp Arg Asp GlnArg Met Met Asn Asp Me
    t Thr Asn Val Ala Asn Met Leu Gly Gly Tyr Leu ProG
    ly Ser Tyr Pro Gln Phe Met Ala Pro Gly Leu Val Leu
    His Ile Thr Gly Thrを有する、請求項1または2に記
    載のピラノース測定用試薬。
  4. 【請求項4】 ピラノースオキシダーゼが、配列表の配
    列番号2に記載のアミノ酸配列;この配列中に1から複
    数個のアミノ酸変異を有するアミノ酸配列;またはこの
    配列と50%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有す
    る、請求項1から3の何れか1項に記載のピラノース測
    定用試薬。
  5. 【請求項5】 ピラノースオキシダーゼが配列表の配列
    番号2に記載のアミノ酸配列と60%以上の相同性を有
    するアミノ酸配列を有する、請求項4に記載のピラノー
    ス測定用試薬。
  6. 【請求項6】 ピラノースオキシダーゼが配列表の配列
    番号2に記載のアミノ酸配列と70%以上の相同性を有
    するアミノ酸配列を有する、請求項4に記載のピラノー
    ス測定用試薬。
  7. 【請求項7】 ピラノースオキシダーゼが配列表の配列
    番号2に記載のアミノ酸配列と80%以上の相同性を有
    するアミノ酸配列を有する、請求項4に記載のピラノー
    ス測定用試薬。
  8. 【請求項8】 ピラノースオキシダーゼが配列表の配列
    番号2に記載のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有
    するアミノ酸配列を有する、請求項4に記載のピラノー
    ス測定用試薬。
  9. 【請求項9】 ピラノースオキシダーゼが配列表の配列
    番号2に記載のアミノ酸配列と95%以上の相同性を有
    するアミノ酸配列を有する、請求項4に記載のピラノー
    ス測定用試薬。
  10. 【請求項10】 配列表の配列番号2の部分アミノ酸配
    列1−25からなるポリペプチド:部分アミノ酸配列2
    6−435からなるポリペプチド:部分アミノ酸配列4
    36−564からなるポリペプチド:部分アミノ酸配列
    1−435からなるポリペプチド:及び部分アミノ酸配
    列26−564からなるポリペプチド:並びに上記アミ
    ノ酸配列の何れかの中に1〜複数個のアミノ酸変異を有
    するポリペプチドおよび上記アミノ酸配列の何れかと5
    0%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するポリペ
    プチド;の単独又は何れかのポリペプチドの組み合わせ
    から成るピラノースオキシダーゼを含む、ピラノース測
    定用試薬。
  11. 【請求項11】 ピラノースが、D(+)−グルコー
    ス、1,5−アンヒドロ−D−グルシトール、L(−)
    −ソルボース、D(+)−キシロース、トレハロース、
    D(+)−ガラクトースまたはマルトースから選択され
    る、請求項1から10の何れか1項に記載のピラノース
    測定用試薬。
  12. 【請求項12】 ピラノースがD(+)−グルコースで
    ある、請求項11に記載のピラノース測定用試薬。
  13. 【請求項13】 糖類の代謝異常を伴う疾患の診断薬で
    ある、請求項1から12の何れか1項に記載のピラノー
    ス測定用試薬。
  14. 【請求項14】 糖尿病の診断薬である、請求項13に
    記載のピラノース測定用試薬。
  15. 【請求項15】 請求項1から12の何れか1項に記載
    のピラノース測定用試薬を試料中のピラノースと反応さ
    せ、生成する過酸化水素を酵素と反応させて発色させる
    ことを含む、試料中のピラノースの測定方法。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載のピラノース測定用
    試薬を被験者から採取した試料中のピラノースと反応さ
    せ、生成する過酸化水素を酵素と反応させて発色させる
    ことを含む、糖類の代謝異常を伴う疾患の診断方法。
  17. 【請求項17】 糖類の代謝異常を伴う疾患が糖尿病で
    ある、請求項16に記載の診断方法。
  18. 【請求項18】 請求項1から14の何れか1項に記載
    の試薬を含む、ピラノース分析用あるいは糖類の代謝異
    常を伴う疾患の診断用のキット。
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