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JP2000017198A - 防錆塗料組成物 - Google Patents

防錆塗料組成物

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Publication number
JP2000017198A
JP2000017198A JP37086898A JP37086898A JP2000017198A JP 2000017198 A JP2000017198 A JP 2000017198A JP 37086898 A JP37086898 A JP 37086898A JP 37086898 A JP37086898 A JP 37086898A JP 2000017198 A JP2000017198 A JP 2000017198A
Authority
JP
Japan
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rust
core
shell
preventive
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37086898A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Takamatsu
靖 高松
Takahiro Shiguma
孝弘 志熊
Akihiro Yamazaki
章弘 山崎
Yoshihiro Fujita
義博 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP37086898A priority Critical patent/JP2000017198A/ja
Publication of JP2000017198A publication Critical patent/JP2000017198A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 内部架橋されたポリマー粒子を含有して
なるポリマーエマルション、及び、無機顔料を含有する
ことを特徴とするALC鉄筋用防錆塗料組成物であっ
て、該ポリマー粒子が、0.15〜0.5μmの平均粒
子直径を有するものであり、かつ、コアの少なくとも一
部が、少なくとも一層のシェルにより被覆されたコア/
シェル構造を有するポリマー粒子であり、コア部/シェ
ル部の重量比率が、コア部/シェル部=1/9〜7/3
であり、シェル部を構成するポリマーのガラス転移温度
(Tg)が、−10〜50℃であり、コア部を構成する
ポリマーと、シェル部を構成するポリマーの平均Tg
が、−30〜30℃であることを特徴とする、防錆塗料
組成物。 【効果】 少なくとも以下の〜の効果を発現するこ
とができる。 塗膜形成の際に上乾きを抑制でき
る。 塗膜形成の際に乾き斑を抑制できる。 デ
ィッピング塗装に好適な優れた厚膜塗装性を発現でき
る。 塗膜形成の際に優れた塗膜強度を発現でき
る。 塗膜形成の際に優れた防錆性を発現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防錆塗料組成物、
すなわち、金属表面の塗装に使用される防錆塗料組成物
に関するものである。本発明は、ALC鉄筋用防錆塗料
組成物、すなわち、ALCを補強するための鉄筋の塗装
に使用される防錆塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ALCとは、Autoclaved Light-weight
aerated Concreteの略で、高温高圧蒸気養生によって造
られる軽量気泡コンクリートである。ALCは、通常、
セメント、硅酸質、発泡剤、水を配合したスラリーに補
強のための鉄筋を埋没させ、160〜200℃、8〜1
2気圧中で8〜12時間養生して製造される。内包され
る鉄筋は、コンクリートが多孔質であるため、水や空気
が通過しやすいこと、また、通常のコンクリートよりア
ルカリ性が弱いことから、発錆しやすいという問題があ
った。このため鉄筋には、何らかの防錆処理が必要とさ
れる。
【0003】従来の防錆処理に使用される防錆塗料に
は、大きく分け有機溶剤系防錆塗料と水系防錆塗料があ
る。
【0004】このうち有機溶剤系防錆塗料は、防錆性に
優れるが、溶剤中毒、爆発、火災の危険性があった。さ
らに、揮発した有機溶剤による大気汚染という深刻な問
題があった。一方、水系防錆塗料は、分散媒が有機溶剤
ではなく水であるため、上記のような危険性が少なく、
環境対応の面からも好ましい。水系防錆塗料としては、
セメント系防錆塗料、水溶性樹脂防錆塗料、ポリマーエ
マルション系防錆塗料がある。このうち、セメント系防
錆塗料で代表的なものは、特公昭58−41624号、
特公平1−58143号等に開示されているものであ
る。しかるに、従来のセメント系防錆塗料では、セメン
トを使用するため、凝固現象を起こす問題があった。す
なわち、塗料のポットライフが短く、ディッピング塗装
では最適な粘度範囲に調整することが難しいという問題
があった。
【0005】水溶性樹脂防錆塗料で代表的なものは、特
開昭60−127377号、特開平5−93155号等
に開示されているものである。従来の水溶性樹脂防錆塗
料では、通常、エポキシ樹脂が使用されており、金属密
着性は優れるものの、酸価が高いためコンクリートの硬
化不良を起こし、コンクリートとの密着性が悪くなると
いう問題があった。また、エポキシ樹脂は、粘度が高
く、塗料配合時に取り扱いが不便であるという問題があ
った。
【0006】ポリマーエマルション系防錆塗料で代表的
なものは、特公昭63−20468号、特公平1−54
387号等に開示されているものである。従来のポリマ
ーエマルション系防錆塗料は、上記の水系塗料に比べ
て、ポットライフが長く、粘性調整が簡便であり、取り
扱いが容易であるといった長所を有している。しかしな
がら、厚膜塗装性、防錆性、塗膜強度が劣るなどの欠点
があった。特に問題とされるのは、ディッピング塗装時
の厚膜塗装性である。
【0007】通常、ALC鉄筋の防錆処理方法として、
防錆塗料のディッピング塗装が行われる。このディッピ
ング塗装では膜厚が、100〜300μm程度で塗装さ
れるが、鉄筋の部位によっては、膜厚が2000μmに
及ぶことがある。水系防錆塗料は、分散媒が水であるこ
とから、乾燥性が悪く、特に、ポリマーエマルション系
防錆塗料では、塗膜表層で分散質のポリマー粒子が融着
しやすいため、上乾き、乾き斑を起こしやすい。そし
て、これらに起因して、うみ、ふくれ、しわ、ピンホー
ル等の塗膜欠陥を生じやすく、これらの塗膜欠陥が防錆
性を悪化させる。造膜助剤、アスファルト乳剤の使用に
より改善されるが、根本的解決には至らない。すなわ
ち、造膜助剤の使用量が多くなれば、有機溶剤系塗料と
同様に溶剤中毒、大気汚染等の問題が起き、また、アス
ファルト乳剤の使用量が多くなれば、塗料中でアスファ
ルト乳剤が分離したり、塗膜強度の低下、ブロッキング
等の問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本出願に係る発明が解
決しようとする課題は、 上乾きの抑制、 乾き斑の抑制、 ディッピング塗装に好適な優れた厚膜塗装性の発
現、 優れた塗膜強度の発現、 優れた防錆性の発現、 に極めて有効なポリマーエマルション系防錆塗料を提供
することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ディッピ
ング塗装に好適な優れた厚膜塗装性、優れた塗膜強度、
優れた防錆性等をを有する防錆塗料組成物を実現するた
めには、上乾きの抑制、乾き斑の抑制等が必要であると
考え、種々の特性を有するポリマーエマルションを重合
し、鋭意検討を重ねた結果、 ポリマーエマルションを構成するポリマー粒子の平
均粒子直径を制御すること、 ポリマーエマルションを構成するポリマー粒子を内
部架橋させること、 ポリマーエマルションを構成するポリマー粒子をコ
ア/シェル化し、シェル部のTgとコア部とシェル部の
平均Tgをそれぞれ制御すること、 ポリマーエマルションを構成するコア/シェル構造
を有するポリマー粒子の重合に、官能基を有するエチレ
ン性不飽和単量体を使用し、官能基を有するエチレン性
不飽和単量体をシェル部の重合により多く使用するこ
と、 粒子径の適当な無機顔料を選択すること、により、 上乾きの抑制、 乾き斑の抑制、 ディッピング塗装に好適な優れた厚膜塗装性の発
現、 優れた塗膜強度の発現、 優れた防錆性の発現、 に極めて有効であるという知見を見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0010】本発明は、以下の[1]〜[16]に記載
した事項により特定される。 [1] 内部架橋されたポリマー粒子を含有してなるポ
リマーエマルション、及び、無機顔料を含有することを
特徴とする防錆塗料組成物。 [2] ポリマー粒子が、0.15〜0.5μmの平均
粒子直径を有するものである、[1]に記載した防錆塗
料組成物。
【0011】[3] ポリマー粒子が、コアの少なくと
も一部が、少なくとも一層のシェルにより被覆されたコ
ア/シェル構造を有するポリマー粒子であり、コア部/
シェル部の重量比率が、コア部/シェル部=1/9〜7
/3であり、シェル部を構成するポリマーのガラス転移
温度(Tg)が、−10〜50℃であり、コア部を構成
するポリマーと、シェル部を構成するポリマーの平均T
gが、−30〜30℃であることを特徴とする、[1]
又は[2]に記載した防錆塗料組成物。
【0012】[4] 内部架橋されたポリマー粒子が、
架橋性のエチレン性不飽和単量体を使用して重合するこ
とにより得られたものである、[1]乃至[3]の何れ
かに記載した防錆塗料組成物。 [5] 架橋性のエチレン性不飽和単量体が、モノエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレートを含有するもの
である、[4]に記載した防錆塗料組成物。 [6] 架橋性のエチレン性不飽和単量体の使用量が、
重合により得られるポリマーエマルション固形分を基準
として、0.01〜10重量%に相当する量であること
を特徴とする、[4]又は[5]に記載したALC鉄筋
用防錆塗料組成物。
【0013】[7] コアの少なくとも一部が、少なく
とも一層のシェルにより被覆されたコア/シェル構造を
有するポリマー粒子が、官能基を有するエチレン性不飽
和単量体を使用して重合することにより得られたもので
あり、かつ、官能基を有するエチレン性不飽和単量体の
使用量の重量比率が、コア部/シェル部=0/10〜3
/7であることを特徴とする、[3]乃至[6]の何れ
かに記載した防錆塗料組成物。 [8] 官能基を有するエチレン性不飽和単量体の「官
能基」が、カルボキシル基、アミド基、水酸基、及び、
スルホン酸基からなる群から選択された少なくとも一種
である[7]に記載した防錆塗料組成物。 [9] 無機顔料が、20〜300μmの平均粒子直径
を有するものであることを特徴とする、[1]乃至
[8]の何れかに記載した防錆塗料組成物。
【0014】[10] 無機顔料が、珪砂、炭酸カルシ
ウム、タルク、及び、クレーからなる群から選択された
少なくとも一種である、[1]乃至[9]の何れかに記
載した防錆塗料組成物。 [11] ポリマーエマルション固形分と無機顔料の合
計重量を基準として、ポリマーエマルション固形分10
〜90重量%、及び、無機顔料90〜10重量%である
ことを特徴とする、[1]乃至[10]の何れかに記載
した防錆塗料組成物。
【0015】[12] 防錆塗料組成物が、ALC鉄筋
用である、[1]乃至[11]の何れかに記載した防錆
塗料組成物。
【0016】[13] [1]乃至[11]の何れかに
記載した防錆塗料組成物を金属表面の塗装に使用するこ
とを特徴とする、金属表面防錆処理方法。 [14] [13]に記載した防錆処理方法により得ら
れた、表面防錆処理を施した金属製品。 [15] [12]に記載した防錆塗料組成物をALC
鉄筋の塗装に使用することを特徴とする、ALC鉄筋防
錆処理方法。 [16] [15]に記載した防錆処理方法により得ら
れたALC鉄筋。 [17] [12]に記載した防錆塗料組成物で表面を
塗装してなる防錆性ALC鉄筋。 [18] [1]乃至[11]の何れかに記載した防錆
塗料組成物で表面を塗装してなる防錆性鉄板。
【0017】
【発明の実施の形態】本出願に係る発明の実施の形態に
ついて、以下に説明する。ポリマーエマルションを構成
する内部架橋されたポリマー粒子が、0.15〜0.5
μmの平均粒子直径を有するものであれば、該ポリマー
粒子の分散安定性が良好である。
【0018】ポリマーエマルションを構成するポリマー
粒子は、内部架橋されているので、内部架橋されていな
い場合と比較すると、該ポリマーエマルションを塗布し
て被膜(塗膜)を形成せしめると、形成した被膜(塗
膜)の強度が顕著に向上される。ポリマーエマルション
を構成するポリマー粒子は、内部架橋されているので、
上乾きや、乾き斑を起こしにくく、それゆえ、塗膜欠陥
を防止することができる。このメカニズムは、必ずしも
明確ではないが、メカニズムの少なくとも一部は、ポリ
マー粒子を内部架橋させることにより、ポリマーエマル
ションを構成するポリマー粒子同士が融着しにくくなっ
ているためではないかと考察される。
【0019】本発明の好ましい態様において、ポリマー
粒子は、コアの少なくとも一部が、少なくとも一層のシ
ェルにより被覆されたコア/シェル構造を有するポリマ
ー粒子であり、コア部/シェル部の重量比率が、コア部
/シェル部=1/9〜7/3であり、シェル部を構成す
るポリマーのガラス転移温度(Tg)が、−10〜50
℃であり、コア部を構成するポリマーと、シェル部を構
成するポリマーの平均Tgが、−30〜30℃である。
ここで、シェル部及びコア部とシェル部の平均Tgを当
該範囲に制御することにより、上乾きや、乾き斑を抑制
し、造膜性を好適なものとし、優れた塗膜強度を有する
塗膜を発現することができるのである。
【0020】本発明の好ましい態様において、ポリマー
粒子は、コアの少なくとも一部が、少なくとも一層のシ
ェルにより被覆されたコア/シェル構造を有するポリマ
ー粒子であり、かつ、該ポリマー粒子が、官能基を有す
るエチレン性不飽和単量体を使用して重合することによ
り得られたものであり、官能基を有するエチレン性不飽
和単量体の使用量の重量比率が、コア部/シェル部=0
/10〜3/7である。ここで、シェル部に、官能基を
有するエチレン性不飽和単量体を多く使用することによ
り、粒子表面に官能基を密に存在させることができ、分
散安定性を向上させることができる。
【0021】本発明の好ましい態様において、無機顔料
は、20〜300μmの平均粒子直径を有するものであ
る。無機顔料の平均粒子直径が、当該数値範囲内にあれ
ば、塗料組成物としたときに、良好な塗膜を形成するこ
とできる。無機顔料の平均粒子直径が、20μm未満だ
と、上乾きや、乾き斑を起こしやすい場合があり、一
方、300μmを超えると、無機顔料が塗膜の膜厚より
大きいため塗膜表層と基材を無機顔料が貫通し均一な塗
膜が形成できず、塗膜欠陥を生ずる場合がある。
【0022】本発明おいて、ポリマーエマルションを構
成するポリマー粒子の平均粒子直径(平均粒子径)は、
通常、ポリマーエマルションを構成するポリマー粒子
を、動的光散乱法、光線透過率法、コールターカウンタ
ー、電子顕微鏡等により測定して得られるが、測定法
は、特に限定されるものではない。ここで、平均粒子直
径は、必ずしも、絶対的粒子径の基準によるものでなく
てよく、粒子表層の乳化剤及び水和相を含めたポリマー
エマルション粒子を分光学的に観測した平均粒子径の値
であってもよい。
【0023】本発明の好ましい態様においては、この平
均粒子径は、0.15〜0.5μmの範囲である。一般
的には、平均粒子径の制御は、ポリマーエマルションの
重合の際に使用する界面活性剤の種類と使用量を適宜選
択することにより可能となる。本発明のポリマーエマル
ションの製造に使用される界面活性剤は、特に制限され
るものではない。
【0024】本発明のポリマーエマルションの製造に使
用される界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリ
ウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジア
ルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホ
サクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレ
イン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤;ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポ
リマー等の非イオン性界面活性剤;ラウリルトリメチル
アンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤;ラウリル
ベタイン、ステアリルベタイン等の両性界面活性剤を挙
げることができる。これらは、単独で、又は、2種以上
を混合して使用することができる。
【0025】界面活性剤の使用量は、特に限定されない
が、一般的には、得られる全ポリマーエマルション固形
分を基準として、0.1〜5重量%が好ましい。0.1
重量部未満では、重合安定性が低下する場合があり、5
重量部を超えると塗膜の防錆性が低下する場合がある。
【0026】本発明において、平均粒子径を0.15〜
0.5μmの範囲に調整するには、界面活性剤の使用量
は、一般的には、得られる全ポリマーエマルション固形
分を基準として、0.1〜1重量%が好ましい。通常、
ポリマーエマルションの平均粒子径は、0.15μmよ
り小さいと分散安定性が低下し、塗膜表層で粒子同士が
融着し、上乾き、乾き斑を生じやすくなる場合があり、
一方、0.5μmを超えると、緻密な塗膜を形成しにく
くなる。
【0027】ポリマー粒子を内部架橋させるために、ポ
リマーエマルションの重合において使用される架橋性を
有するエチレン性不飽和単量体(架橋性単量体)は、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ジビ
ニルベンゼン等のラジカル重合において共重合体に内部
架橋構造を導入できるものであれば特に限定されない。
【0028】ポリマー粒子を内部架橋させるために、ポ
リマーエマルションの重合において使用される架橋性単
量体の好ましい具体例としては、例えば、内部架橋反応
性や重合安定性の面から、モノエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これら
は、単独で、又は、2種以上を混合して使用することが
できる。架橋性単量体の使用量は、一般的には、得られ
るポリマーエマルション固形分を基準として、0.01
〜10重量%が好ましい。通常、10重量%を超える
と、重合時に、増粘しゲル化したり、汚れが酷くなり、
重合安定性が悪くなる不都合が生じる場合がある。本発
明において、塗膜強度の向上と、上乾きや乾き斑の抑制
の効果をいっそう発揮させるためには、架橋性単量体の
使用量は、得られるポリマーエマルション固形分を基準
として、1〜5重量%がより好ましい。
【0029】本発明のポリマーエマルションを製造する
ために使用されるエチレン性不飽和単量体は特に制限さ
れるものではない。本発明のポリマーエマルションを製
造するために使用されるエチレン性不飽和単量体の具体
例としては、(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミ
ル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレ
ート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル
類;スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン、クロロスチレン、ビニルアニソー
ル、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル類; 塩化ビニ
リデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン
類;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジェン、
ビニルピロリドン、塩化ビニル、(メタ)アクリロニト
リル、ビニルアミド、クロロプレン等を挙げることがで
きる。これらは、単独で、又は、2種以上を混合して使
用することができる。本発明において、官能基を有する
エチレン性不飽和単量体とは、側鎖に少なくとも一つの
官能基を有するエチレン性不飽和単量体を意味する。こ
こで、官能基の具体例としては、カルボキシル基、アミ
ド基、水酸基、及び、スルホン酸基を挙げることができ
る。
【0030】本発明において、官能基を有するエチレン
性不飽和単量体の具体例としては、例えば、(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸等のエチレン系不飽和カルボン酸
類;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のエチレ
ン系不飽和アミド類;2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート類;ポリエチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート類等;2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸等を挙げることができる。これら
は、単独で、又は、2種以上を混合して使用することが
できる。本発明において、コア/シェル構造とは、一般
的な高分子化学におけるコア/シェル型の概念を含むと
ともに、コア部が部分的にシェル部に包まれる構造も包
含する。
【0031】本発明において、ポリマー粒子のコア/シ
ェル構造は、コア部/シェル部の重量比率が1/9〜7
/3である。この重量比率は、コア部、シェル部に使用
する上記のエチレン性不飽和単量体と官能基を有するエ
チレン性不飽和単量体の合計重量の重量比率と実質的に
等価である。また、本発明において、ガラス転移温度
(Tg)とは、共重合体のガラス転移温度であり、示差
走査熱量測定(DSC)等で測定でき、理論的に、フォ
ックスの式(Bull.Am.Phys.Soc.,1
巻,3号,123〜頁[1956年])により計算する
こともできる。
【0032】本発明において、コア/シェル構造を有す
るポリマー粒子は、シェル部のTgが、−10〜50℃
の範囲であり、コア部/シェル部全体の平均Tgが、−
30〜30℃である。シェル部のTgは、粒子同士の融
着のし易さと相関し、上乾きや乾き斑を抑えるために
は、シェル部のTgを制御することが有効である。シェ
ル部のTgが−10℃未満だと、粒子同士が融着し易す
くなり、上乾きや乾き斑を生じやすく、一方、Tgが5
0℃を超えると、造膜不良を起こしやすくなる。
【0033】また、コア部/シェル部全体の平均のTg
とは、それぞれのTgを重量分率で平均した値である。
この値が、−30℃未満だと、形成した塗膜の塗膜強度
が弱くなり、30℃を超えると、塗膜が堅くなりすぎ、
応力緩和できず、乾燥時に割れ等の塗膜欠陥を生じやす
くなる。なお、ポリマーエマルションが当該コアーシェ
ル比でなければ、シェル部のTgの制御による上乾きや
乾き斑を抑える効果が有効に働かない。
【0034】ポリマー粒子に官能基を導入するために
は、コア部とシェル部に、官能基を有するエチレン性不
飽和単量体を、同種や異種のものを使用することができ
る。ポリマー粒子に官能基を導入するために、コア部と
シェル部に、同種の官能基を有するエチレン性不飽和単
量体を使用する場合には、同種の官能基を有するエチレ
ン性不飽和単量体が複数種類あるときは、そのうち一つ
でもその重量比率がコア部/シェル部=0/10〜3/
7であれば、『課題を解決するための手段』の項の
[7]に記載した事項により特定される発明における、
『コア部/シェル部=0/10〜3/7』の要件に包含
される。
【0035】また、多層構造のコア/シェル構造を有す
るポリマー粒子の場合も、最外殻のシェル部と他のコア
部との合計の官能基を有するエチレン性不飽和単量体の
重量比率がコア部の合計/シェル部=0/10〜3/7
であれば、『課題を解決するための手段』の項の[7]
に記載した事項により特定される発明における、『コア
部/シェル部=0/10〜3/7』の要件に包含され
る。コア部/シェル部の官能基を有するエチレン性不飽
和単量体の重量比率は、最も好ましくは、コア部/シェ
ル部=0/10である。これは、粒子表層に官能基を密
に存在させ、分散安定性を向上させる効果が最も高いた
めである。
【0036】一方、コア部/シェル部=3/7よりシェ
ル部の重量比率が小さくなると、粒子表層に官能基を密
に存在させる効果が十分ではなくなり、分散安定性の向
上が認められない。また、粒子表層に官能基を密に存在
させるために、単純にポリマーエマルションを構成する
ポリマー粒子の全体量に対して、官能基を有するエチレ
ン性不飽和単量体を多く使用すると、重合中にゲル化し
やすくなったり、防錆性が悪化するといった問題が生じ
る。このような背景から、官能基を有するエチレン性不
飽和単量体の使用量は、一般的には、コア部、シェル部
を含めた全エチレン性不飽和単量体を基準として、0〜
30重量%が好ましい。
【0037】ラジカル重合開始剤は、特に制限されるも
のではない。ラジカル重合開始剤の具体例としては、例
えば、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
系開始剤;クメンハイドロパーオキシド、tert−ブ
チルハイドロパーオキシド等の有機過酸化物等を挙げる
ことができる。これらの開始剤の使用量は、特に制限さ
れるものではないが、一般的には、得られるエマルショ
ン全固形分を基準として、0.1〜4重量%が好まし
い。0.1重量%未満だと、重合が進行しにくく、4重
量%を超えると、増粘し、ゲル化しやすくなる。
【0038】重合温度は、使用する重合開始剤によって
異なるが、通常は、30〜90℃の温度範囲が適当であ
る。さらに、必要に応じてメルカプタン類等の連鎖移動
剤を添加することも可能である。本発明において、ポリ
マーエマルションは、公知の乳化重合方法に従って製造
する。エチレン性不飽和単量体の添加方法は、一括、連
続又は分割して滴下できる。この場合、予め単量体を、
水及び界面活性剤と混合して乳化物として滴下してもよ
い。乳化重合により得られたポリマーエマルション組成
物は、最終的に、塩基性物質で中和する。pHの値は、
6〜10にすることが好ましい。当該pH範囲でないと
ポリマーエマルションの貯蔵安定性が低下してしまう。
【0039】使用する塩基物質の具体例としては、例え
ば、アンモニア、モノメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノール
アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチ
ルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等を挙げることができる。
【0040】本発明において使用する無機顔料の具体例
としては、例えば、珪砂、炭酸カルシウム、タルク、ク
レー等を挙げることができる。本発明に係る防錆塗料組
成物において、無機顔料を添加することにより発現され
る効果の具体例としては、塗膜とコンクリートとの密着
性を向上させること、塗膜を補強して、ひび、割れを防
止すること等が挙げられる。本発明において、無機顔料
の平均粒子直径(平均粒子径)は、メッシュ残査法、空
気透過法等により測定することができる。無機顔料の粒
子径が20〜300μmであれば、本発明に係る防錆塗
料組成物により塗膜を形成した際に、良好な塗膜を得る
ことができるが、20μm未満だと、上乾きや乾き斑を
起こしやすい場合があり、一方、300μmを超える
と、顔料が塗膜の膜厚より大きいため塗膜表層と基材を
顔料が貫通し均一な塗膜が形成できず、塗膜欠陥を生じ
る場合がある。
【0041】また、必要に応じて、無機防錆顔料も使用
できる。無機防錆顔料の具体例としては、例えば、B
a、Zn、Cr、Mo及びAlの1種または2種以上の
酸化物を主体とする化合物を挙げることができ、例え
ば、ストロンチウムクロメート、クロム酸バリウム、リ
ンモリブデン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸カル
シウム、リン酸アルミニウム、メタホウ酸バリウム等を
挙げることができる。無機防錆顔料の使用量は、無機顔
料使用量を基準として、30重量%以下が好ましい。無
機防錆顔料の使用量は、ポリマーエマルション固形分を
基準として、20重量%以下が好ましい。30重量%を
超えると、水に溶解する無機防錆顔料の絶対量が多くな
り、防錆性がかえって低下する。
【0042】塗料配合は、通常、ポリマーエマルション
固形分と無機顔料の合計重量を基準として、ポリマーエ
マルション固形分10〜90重量%、及び、無機顔料9
0〜10重量%が好ましい。塗料配合は、ポリマーエマ
ルション固形分と無機顔料の合計重量を基準として、ポ
リマーエマルション固形分10〜80重量%、及び、無
機顔料90〜20重量%がより好ましい。塗料配合は、
ポリマーエマルション固形分と無機顔料の合計重量を基
準として、ポリマーエマルション固形分10〜70重量
%、及び、無機顔料90〜30重量%がより好ましい。
塗料配合は、ポリマーエマルション固形分と無機顔料の
合計重量を基準として、ポリマーエマルション固形分1
0〜60重量%、及び、無機顔料90〜40重量%がよ
り好ましい。ポリマーエマルション固形分が10重量%
未満では、塗膜を形成しにくくなり、90重量%を超え
ると、コンクリートとの密着性向上、ひび割れ防止とい
った無機顔料の効果が発現しにくくなる。全塗料固形分
は、10〜70重量%が好ましい。全塗料固形分が10
重量%未満では、厚膜塗装性が低下し、70重量%を超
えると、配合時作業性や、貯蔵安定性等に問題を生じや
すくなる。
【0043】また、本発明に係る防錆塗料組成物には、
所望の効果を阻害しない限り、通常の防錆塗料に使用さ
れる添加剤を添加してもよい。添加剤の具体例として
は、例えば、アスファルト乳剤、造膜助剤、消泡剤、分
散剤、増粘剤、可塑剤、防腐剤、防菌剤、防錆剤、着色
剤等である。
【0044】防錆処理方法は、通常、鉄筋に防錆塗料を
膜厚が100〜300μmになるようにディッピング塗
装し、60〜100℃で30分間程度プレ乾燥し、16
0〜200℃で数時間本乾燥する。プレ乾燥を行わない
と、通常、上乾きや乾き斑を起こしやすい。既に述べた
ように、ALC製造工程において、ALCは、通常、高
温高圧蒸気養生工程で、160〜200℃、8〜12気
圧中で8〜12時間で養生される。このためプレ乾燥を
行った鉄筋をそのままコンクリートスラリーに埋没さ
せ、高温高圧蒸気養生工程を本乾燥工程として工程を簡
略化することも可能である。
【0045】
【実施例】以下に実施例で本発明を詳細に説明する。 [実施例1] ポリマーエマルションの製造 撹拌機、温度計、還流コンデンサー付きセパラブルフラ
スコに脱イオン水586g及びドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム(以下、DBSと略す)0.5gを仕込
み、窒素雰囲気下、撹拌しながら、70℃に昇温し、過
硫酸カリウム(以下、KPSと略す)5gを添加した。
次に、コア部として、スチレン(以下、STと略す)1
11g、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、2E
HAと略す)89g、モノエチレングリコールジメタク
リレート(以下、MEDMと略す)6gを脱イオン水7
0g及びDBS1gで乳化したものを、1時間にわたっ
て連続的に反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間
熟成させた。さらに、シェル部として、ST378g、
2EHA362g、メタクリル酸(以下、MACと略
す)30g、ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、
HEMAと略す)20g、アクリルアマイド(以下、A
Mと略す)10g、及びMEDM24gを脱イオン水2
80g及びDBS4gで乳化したものを、3時間にわた
って連続的に反応容器中に滴下した。滴下終了後。2時
間熟成させた。その後、常温まで冷却し、中和剤として
アンモニア水を添加しpHを8.0に調整し、ポリマー
固形分約50重量部のポリマーエマルションを得た。
【0046】 防錆塗料の配合 得られたポリマーエマルション38gを撹拌しながら、
硅砂8号(丸尾カルシウム(株)製、平均粒子径=70
μm)42g、アスファルト乳剤2g、脱イオン水18
gを添加した。さらに、増粘剤アロンB300(東亞合
成(株)製)を添加し粘度が800〜1200mPa・
sになるように調整し、防錆塗料を得た。
【0047】[実施例2] ポリマーエマルションの製造 実施例1と同様の重合によりポリマーエマルションを製
造した。 防錆塗料の配合 得られたポリマーエマルション38gを撹拌しながら、
R重炭(丸尾カルシウム(株)製、平均粒子径=13μ
m)42g、アスファルト乳剤2g、脱イオン水18g
を添加した。さらに、増粘剤アロンB300(東亞合成
(社)製)を添加し粘度が800〜1200mPa・s
になるように調整し、防錆塗料を得た。
【0048】[実施例3] ポリマーエマルションの製造 実施例1と同じ反応容器に脱イオン水586g及びDB
S0.5gを仕込み、窒素雰囲気下、撹拌しながら、7
0℃に昇温し、KPS5gを添加した。次に、コア部と
して、2EHA176g、MAC12g、HEMA8
g、AM4g、MEDM6gを脱イオン水70g及びD
BS1gで乳化したものを、1時間にわたって連続的に
反応容器中に滴下した。滴下終了後、1時間熟成させ
た。さらに、シェル部として、ST404g、2EHA
360g、MAC18g、HEMA12g、AM6g、
及びMEDM24gを脱イオン水280g及びDBS4
gで乳化したものを、3時間にわたって連続的に反応容
器中に滴下した。滴下終了後。2時間熟成させた。その
後、常温まで冷却し、中和剤としてアンモニア水を添加
しpHを8.0に調整し、ポリマー固形分約50重量部
のポリマーエマルションを得た。 防錆塗料の配合 実施例1と同様の配合により、防錆塗料を得た。
【0049】[実施例4] ポリマーエマルションの製造 実施例1と同じ反応容器に脱イオン水586g及びDB
S0.5gを仕込み、窒素雰囲気下、撹拌しながら、7
0℃に昇温し、KPS5gを添加した。次に、コア部と
して、ST111g、2EHA89g、及びMEDM6
gを脱イオン水70g及びDBS1gで乳化したもの
を、1時間にわたって連続的に反応容器中に滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させた。さらに、シェル部とし
て、ST640g、2EHA100g、MAC30g、
HEMA20g、AM10g、及びMEDM24gを脱
イオン水280g及びDBS4gで乳化したものを、3
時間にわたって連続的に反応容器中に滴下した。滴下終
了後。2時間熟成させた。その後、常温まで冷却し、中
和剤としてアンモニア水を添加しpHを8.0に調整
し、ポリマー固形分約50重量部のポリマーエマルショ
ンを得た。 防錆塗料の配合 実施例1と同様の配合により、防錆塗料を得た。
【0050】[比較例1] ポリマーエマルションの製造 実施例1と同じ反応容器に脱イオン水583g及びDB
S0.5gを仕込み、窒素雰囲気下、撹拌しながら、7
0℃に昇温し、KPS5gを添加した。次に、ST48
9g、2EHA451g、MAC30g、HEMA20
g、及びAM10gを脱イオン水350g及びDBS5
gで乳化したものを、4時間にわたって連続的に反応容
器中に滴下した。滴下終了後。3時間熟成させた。その
後、常温まで冷却し、中和剤としてアンモニア水を添加
しpHを8.0に調整し、ポリマー固形分約50重量部
のポリマーエマルションを得た。 防錆塗料の配合 実施例1と同様の配合により、防錆塗料を得た。
【0051】[比較例2] ポリマーエマルションの製造 実施例1と同じ反応容器に脱イオン水570g及びDB
S5gを仕込み、窒素雰囲気下、撹拌しながら、70℃
に昇温し、KPS5gを添加した。次に、ST489
g、2EHA451g、MAC30g、HEMA20
g、AM10g、及びMEDM30gを脱イオン水35
0g及びDBS5gで乳化したものを、4時間にわたっ
て連続的に反応容器中に滴下した。滴下終了後。3時間
熟成させた。その後、常温まで冷却し、中和剤としてア
ンモニア水を添加しpHを8.0に調整し、ポリマー固
形分約50重量部のポリマーエマルションを得た。 防錆塗料の配合 実施例1と同様の配合により、防錆塗料を得た。
【0052】[試験方法] 試験片作製方法 実施例、比較例で得た防錆塗料を亜鉛メッキ鋼板にアプ
リケーターを用い、乾燥膜厚300μmに塗装し、80
℃で30分間プレ乾燥し、180℃で2時間本乾燥し
た。 塗膜状態 本乾燥後の塗膜状態について、うみ、ふくれ、しわ、ピ
ンホール等の塗膜欠陥がないか目視にて観察した。 ◎・・・優秀 ○・・・良好 △・・・普通 ×・・・不良 塗膜硬度 プレ乾燥時の塗膜にて鉛筆硬度試験(JIS K540
0)を行った。
【0053】 防錆性 本乾燥後の試験片にクロスカットを入れ、塩水噴霧試験
(JIS Z2371)を200時間行った。 ◎・・・錆幅2mm未満 ○・・・錆幅2〜5mm未満 △・・・錆幅5〜10mm未満 ×・・・錆幅10mm以上 実施例1〜4、比較例1,2で得られた防錆塗料組成物
の各種特徴を表1に示す。また、これらの防錆塗料の評
価結果を表2に示す。
【0054】
【表1】
【0055】[表−1の凡例] 注1) 「粒子タイプ」において「ノーマル」とは通常
の一段乳化重合によって製造される粒子タイプである。 注2) 「粒子径」は、レーザー回折粒径測定装置LP
A3000(大塚電子(株)製)により測定した平均粒
子直径の値である。 注3) 「Tg」は、フォックスの式による、ガラス転
移温度計算値である。 注4) 「コア/シェル官能基比」はコア部/シェル部に使用する
官能基を有するエチレン性不飽和単量体の重量比率であ
る。 注5) 架橋性単量体「MEDM量」は、全ポリマーエマル
ション固形分に対する重量部である。
【0056】
【表2】
【0057】
【発明の効果】以上の結果より明らかなように、実施例
1〜4に示された防錆塗料は厚膜塗装性、塗膜強度、防
錆性の性能が、良好であり、特に、実施例1は、厚膜塗
装性、防錆性に優れていた。これに対して、比較例1・
2に示される内部架橋されていないポリマーエマルショ
ン、及び、粒子径が0.15μmより小さいポリマーエ
マルションを使用した防錆塗料では、厚膜塗装性、防錆
性が実施例1〜4に比べ明らかに劣っていた。以上述べ
たように、本発明により、従来の技術と比較して、ディ
ッピング塗装に適し、厚膜塗装性が良好で、十分な塗膜
強度を有し、防錆性が優れるALC鉄筋用等の防錆塗料
組成物を提供することができる。
【0058】以上のように、本発明に係る防錆性塗料組
成物により、少なくとも以下の〜の効果を発現する
ことができる。 塗膜形成の際に上乾きを抑制できる。 塗膜形成の際に乾き斑を抑制できる。 ディッピング塗装に好適な優れた厚膜塗装性を発現
できる。 塗膜形成の際に優れた塗膜強度を発現できる。 塗膜形成の際に優れた防錆性を発現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 義博 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部架橋されたポリマー粒子を含有して
    なるポリマーエマルション、及び、無機顔料を含有する
    ことを特徴とする防錆塗料組成物。
  2. 【請求項2】 ポリマー粒子が、0.15〜0.5μm
    の平均粒子直径を有するものである、請求項1に記載し
    た防錆塗料組成物。
  3. 【請求項3】 ポリマー粒子が、コアの少なくとも一部
    が、少なくとも一層のシェルにより被覆されたコア/シ
    ェル構造を有するポリマー粒子であり、コア部/シェル
    部の重量比率が、コア部/シェル部=1/9〜7/3で
    あり、シェル部を構成するポリマーのガラス転移温度
    (Tg)が、−10〜50℃であり、コア部を構成する
    ポリマーと、シェル部を構成するポリマーの平均Tg
    が、−30〜30℃であることを特徴とする、請求項1
    又は2に記載した防錆塗料組成物。
  4. 【請求項4】 内部架橋されたポリマー粒子が、架橋性
    のエチレン性不飽和単量体を使用して重合することによ
    り得られたものである、請求項1乃至3の何れかに記載
    した防錆塗料組成物。
  5. 【請求項5】 架橋性のエチレン性不飽和単量体が、モ
    ノエチレングリコールジ(メタ)アクリレートを含有す
    るものである、請求項4に記載した防錆塗料組成物。
  6. 【請求項6】 架橋性のエチレン性不飽和単量体の使用
    量が、重合により得られるポリマーエマルション固形分
    を基準として、0.01〜10重量%に相当する量であ
    ることを特徴とする、請求項4又は5に記載したALC
    鉄筋用防錆塗料組成物。
  7. 【請求項7】 コアの少なくとも一部が、少なくとも一
    層のシェルにより被覆されたコア/シェル構造を有する
    ポリマー粒子が、官能基を有するエチレン性不飽和単量
    体を使用して重合することにより得られたものであり、
    かつ、官能基を有するエチレン性不飽和単量体の使用量
    の重量比率が、コア部/シェル部=0/10〜3/7で
    あることを特徴とする、請求項3乃至6の何れかに記載
    した防錆塗料組成物。
  8. 【請求項8】 官能基を有するエチレン性不飽和単量体
    の「官能基」が、カルボキシル基、アミド基、水酸基、
    及び、スルホン酸基からなる群から選択された少なくと
    も一種である請求項7に記載した防錆塗料組成物。
  9. 【請求項9】 無機顔料が、20〜300μmの平均粒
    子直径を有するものであることを特徴とする、請求項1
    乃至8の何れかに記載した防錆塗料組成物。
  10. 【請求項10】 無機顔料が、珪砂、炭酸カルシウム、
    タルク、及び、クレーからなる群から選択された少なく
    とも一種である、請求項1乃至9の何れかに記載した防
    錆塗料組成物。
  11. 【請求項11】 ポリマーエマルション固形分と無機顔
    料の合計重量を基準として、ポリマーエマルション固形
    分10〜90重量%、及び、無機顔料90〜10重量%
    であることを特徴とする、請求項1乃至10の何れかに
    記載した防錆塗料組成物。
  12. 【請求項12】 防錆塗料組成物が、ALC鉄筋用であ
    る、請求項1乃至11の何れかに記載した防錆塗料組成
    物。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至11の何れかに記載した
    防錆塗料組成物を金属表面の塗装に使用することを特徴
    とする、金属表面防錆処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載した防錆処理方法に
    より得られた、表面防錆処理を施した金属製品。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載した防錆塗料組成物
    をALC鉄筋の塗装に使用することを特徴とする、AL
    C鉄筋防錆処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載した防錆処理方法に
    より得られたALC鉄筋。
  17. 【請求項17】 請求項12に記載した防錆塗料組成物
    で表面を塗装してなる防錆性ALC鉄筋。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至11の何れかに記載した
    防錆塗料組成物で表面を塗装してなる防錆性鉄板。
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