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JP2000001511A - 含フッ素重合体の製造方法 - Google Patents

含フッ素重合体の製造方法

Info

Publication number
JP2000001511A
JP2000001511A JP8980499A JP8980499A JP2000001511A JP 2000001511 A JP2000001511 A JP 2000001511A JP 8980499 A JP8980499 A JP 8980499A JP 8980499 A JP8980499 A JP 8980499A JP 2000001511 A JP2000001511 A JP 2000001511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorine
fluorinated
containing monomer
rod
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8980499A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuhide Sugiyama
徳英 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP8980499A priority Critical patent/JP2000001511A/ja
Publication of JP2000001511A publication Critical patent/JP2000001511A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱安定性・化学的安定性・透明性に優れる含フ
ッ素重合体の提供。 【解決手段】10時間半減温度が30〜130℃である
含フッ素有機過酸化物からなる重合開始剤を用いて、含
フッ素環構造を有する含フッ素モノマーや2つ以上の重
合性二重結合を有する含フッ素モノマーを塊状重合し、
主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性および化
学的安定性に優れ、かつ透明性の高い含フッ素重合体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有
する含フッ素重合体の製造において重合開始剤として、
シクロヘキシルペルオキシジカーボネートやジイソプロ
ピルペルオキシジカーボネートなどの非フッ素系過酸化
物が用いられてきた。しかし、通常、ラジカル重合開始
剤は100%重合反応に寄与するものではなく含フッ素
モノマーの種類や重合温度に依存し、20%程度しか重
合反応に寄与しない場合もある。
【0003】このため余剰の開始剤は分解し、この分解
生成物と含フッ素重合体の相溶性が低いと重合の進行と
ともに白濁物を生じる。このような白濁物の混入した含
フッ素重合体を用いて加熱変形加工、圧縮成形、押出成
形などの高温溶融成形によりレンズや透明板などの各種
成形体を製造しようとすると、成形体が白濁したり、発
泡や着色が生じるなどにより目的の成形体が得られない
問題が生じる。
【0004】また、成形体を直接、塊状重合により比較
的低温で製造する場合にも白濁が生じ、成形体の意匠性
や機能性を損ねることになる。また、未反応含フッ素モ
ノマーの残存率を減らすため、または生産性を上げるた
めに含フッ素重合体を高温で製造する場合に、重合開始
剤としてジ−tert−ブチルペルオキシドやtert
−ブチルペルオキシベンゾエートなどの高温分解型の非
フッ素系過酸化物を用いると重合中に着色する問題があ
った。
【0005】一方、含フッ素モノマーの重合開始剤とし
て[C37 C(O)O]2 や[C25 C(O)O]
2 などのペルフルオロ(ジアシルペルオキシド)などを
用いることもあるが、これらは10時間半減温度が30
℃未満であり分解温度が低く、爆発の危険性があるた
め、通常は溶媒で希釈され使用される。したがって、製
造した重合体中に溶媒が残存することになり物性低下の
原因となる。
【0006】また、これらの重合開始剤は分解速度が速
いため含フッ素モノマーの重合速度が比較的遅い場合、
反応率が充分に高まる前に開始剤が消費され、重合途中
で追添加する必要がある。このため、通常より多くの開
始剤を必要とし、前述のような成形体製造の際に発泡や
着色の原因となる。また、反応に伴う発熱の除去が困難
な塊状重合においては、一度に大量の開始剤を用いると
反応速度の制御ができないため成形体の直接製造は困難
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術における課題を解決し、熱安定性および化学的安定
性に優れ、かつ透明性の高い含フッ素重合体を得る方法
の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、10時間半減
温度が30〜130℃である含フッ素有機過酸化物から
なる重合開始剤を用いて、下記含フッ素モノマー
(a)、(b)、(c)または(d)を塊状重合し、主
鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合体を得
ることを特徴とする含フッ素重合体の製造方法である。 (a)含フッ素環構造を有する含フッ素モノマー。 (b)2つ以上の重合性二重結合を有する含フッ素モノ
マー。 (c)含フッ素モノマー(a)と、含フッ素モノマー
(b)。 (d)含フッ素モノマー(a)、(b)から選ばれる1
種以上の含フッ素モノマーと、含フッ素モノマー
(a)、(b)以外の他の含フッ素モノマー。
【0009】本発明で用いる含フッ素有機過酸化物は、
「主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有する含フッ素重合
体」(以下、単に含フッ素重合体という)に対する溶解
性が良く、さらに重合開始反応に寄与しなかった含フッ
素有機過酸化物の分解生成物も含フッ素重合体に対する
溶解性が良い。したがって、塊状重合により得られた含
フッ素重合体は白濁することなく透明である。
【0010】主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有すると
は、脂肪族環を構成する炭素原子の1以上が主鎖を構成
する炭素連鎖中の炭素原子であり、かつ脂肪族環を構成
する炭素原子の少なくとも一部にフッ素原子またはフッ
素含有基が結合している構造を有していることを意味す
る。
【0011】また、比較的高温で分解するタイプの開始
剤を使用したときには含フッ素モノマーの反応率が非常
に高まり、含フッ素重合体中の残存含フッ素モノマーが
非常に少なくなる。このため、含フッ素重合体を加熱変
形加工成形、圧縮成形、押出成形、射出成形などの、加
熱または溶融成形により形成された成形体(以下、単に
含フッ素成形体という)が含フッ素モノマー分解により
経時的に白濁または着色するなどの変質が起こりにくく
なる。
【0012】本発明で用いられる重合開始剤は10時間
半減温度が30〜130℃である含フッ素有機過酸化物
である。10時間半減温度とは重合開始剤が熱分解し1
0時間で重合開始剤の重量が半分となるのに必要な温度
である。好ましい10時間半減温度は40〜100℃で
ある。10時間半減温度が低すぎると爆発の危険性があ
るため好ましくなく、10時間半減温度が高すぎると反
応温度が高くなり原料モノマーが揮発しやすくなるため
好ましくない。
【0013】含フッ素有機過酸化物としては、含フッ素
ジアシルペルオキシド、含フッ素ペルオキシジカーボネ
ート、含フッ素ペルオキシエステル、含フッ素ジアルキ
ルペルオキシドおよび含フッ素ジアリールペルオキシド
から選ばれる1種以上が好ましい。より好ましい含フッ
素有機過酸化物は含フッ素ジアルキルペルオキシドであ
る。
【0014】本発明における有機過酸化物の骨格構造に
おいて、アルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、また
アラルキル基、すなわちアリール基で置換されたアルキ
ル基でもよい。また、含フッ素有機過酸化物はペルフル
オロ化合物であることが相溶性、熱安定性の点からより
好ましいが、分子中のフッ素原子の一部が水素原子、塩
素原子または臭素原子に置換されていてもよい。
【0015】一般に、−C(O)OO−、−C(O)O
OC(O)−などのペルオキシ結合含有構造部分に隣接
するα位の炭素原子にフッ素原子が結合していると、そ
の電子吸引性のために−OO−結合の開裂が起こりやす
くなり低温分解型の重合開始剤となる。このため本発明
においては、α位の炭素原子にフッ素原子が直接結合せ
ず、α位の炭素原子に(Rf)3 C−、(Rf)2 CH
−、RfCH2 −、ポリフルオロフェニル基などが直接
結合しているものなどが好ましい。ここでRfは炭素数
1〜10のポリフルオロアルキル基を示す。
【0016】含フッ素モノマーに対する含フッ素有機過
酸化物の割合は、含フッ素モノマー100重量部に対し
て含フッ素有機過酸化物が0.01〜5重量部が好まし
く、0.1〜1重量部がより好ましい。含フッ素有機過
酸化物の割合が少なすぎる場合には未反応含フッ素モノ
マーの残存量が多くなり、含フッ素成形体の物性低下や
高温使用時に含フッ素モノマーが分解して含フッ素成形
体が着色するなどの劣化の原因となる。一方、多すぎる
場合には重合に寄与しなかった含フッ素有機過酸化物の
割合が多くなり、この含フッ素有機過酸化物が誘発分解
するなどにより含フッ素重合体が白濁したり着色したり
するため好ましくない。
【0017】含フッ素ジアシルペルオキシドとしては
[C65 C(O)O]2 、[C65 C(CH32
C(O)O]2 、[CF3 OCF2 CF2 C(O)O]
2 、[CF3 CH2 C(O)O]2 、[(CF32
HC(O)O]2 、[(CF33 CC(O)O]2
どが例示される。ここでC65 はペルフルオロフェニ
ル基を示し、以下も同様である。
【0018】含フッ素ペルオキシジカーボネートとして
は[(CF32 CHOC(O)O]2 、[CF3 (C
2n CH2 OC(O)O]2 (n=1〜3)、[C
65 OC(O)O]2 、[C65 CH2 OC(O)
O]2 などが例示される。
【0019】含フッ素ペルオキシエステルとしてはCF
3 CF2 CH2 OOC(O)C(CF33 、(CF
32 CHOOC(O)C(CF33 、(CF32
CHOOC(O)CH2 CF2 CF3 、CF3 CF2
HOOC(O)CH2 CF2 CF3 、CF3 CF2 CH
OOC(O)C65 、(CF32 CHOOC(O)
65 などが例示される。
【0020】含フッ素ジアルキルペルオキシドとして
は、[CF364 C(CF32O]2 、[(CF3
3 CO]2 、C65 C(CF32 OOC(CF3
3などが例示される。ここでC64 は1,4−ペル
フルオロフェニレン基を示す。含フッ素ジアリールペル
オキシドとしては、[C65 O]2 などが例示され
る。
【0021】これらの含フッ素有機過酸化物を用いた塊
状重合の反応温度は30〜150℃が好ましく、40〜
100℃がより好ましい。塊状重合により得られた含フ
ッ素重合体はフッ素ガスで処理することにより熱安定性
を高めることができる。例えば、含フッ素重合体のガラ
ス転移温度以下の温度または軟化温度以下の温度でフッ
素ガスに暴露させることにより、白濁や着色を生じさせ
なくすることができる。フッ素ガスの作用は必ずしも明
確ではないが、フッ素ガスは未反応モノマーの二重結合
に付加し、未反応モノマーは安定な飽和化合物に変化し
ているものと思われる。これにより、含フッ素重合体の
熱安定性が向上するものと思われる。また、必要に応じ
て含フッ素重合体を加熱真空乾燥することにより揮発性
物質を除去することも有効である。
【0022】含フッ素重合体としては、フッ素含有量が
40〜75重量%であって、数平均分子量が1万〜10
0万である含フッ素重合体が好ましい。フッ素含有量は
50〜70重量%がより好ましく、数平均分子量は2万
〜50万がより好ましい。
【0023】本発明における含フッ素重合体は、10時
間半減温度が30〜130℃である含フッ素有機過酸化
物からなる重合開始剤を用いて、下記含フッ素モノマー
(a)、(b)、(c)または(d)を塊状重合して得
られるものである。 (a)含フッ素環構造を有する含フッ素モノマー。 (b)2つ以上の重合性二重結合を有する含フッ素モノ
マー。 (c)含フッ素モノマー(a)と、含フッ素モノマー
(b)。 (d)含フッ素モノマー(a)、(b)から選ばれる1
種以上の含フッ素モノマーと、含フッ素モノマー
(a)、(b)以外の他の含フッ素モノマー。
【0024】含フッ素モノマー(a)としては、ペルフ
ルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)な
どが挙げられる。含フッ素モノマー(b)としては、ペ
ルフルオロ(アリルビニルエーテル)、ペルフルオロ
(ブテニルビニルエーテル)などの環化重合し得る含フ
ッ素モノマーが挙げられる。
【0025】含フッ素モノマー(a)、(b)以外の他
の含フッ素モノマーとしてはテトラフルオロエチレン、
クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(メチルビ
ニルエーテル)などの含フッ素環構造を有せず、環化重
合し得ない含フッ素モノマーが挙げられる。好ましい含
フッ素モノマー(または含フッ素モノマーの組み合わ
せ)は、含フッ素モノマー(a)、(b)および(c)
である。
【0026】含フッ素モノマー(a)を重合して得られ
る含フッ素重合体や含フッ素モノマー(a)と、含フッ
素モノマー(a)、(b)以外の他の含フッ素モノマー
を重合して得られる含フッ素重合体は、特公昭63−1
8964などにより知られている。
【0027】また、含フッ素モノマー(b)を環化重合
して得られる含フッ素重合体や含フッ素モノマー(b)
と、含フッ素モノマー(a)、(b)以外の他の含フッ
素モノマーを重合して得られる含フッ素重合体は、特開
昭63−238111や特開昭63−238115など
により知られている。
【0028】また、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)などの含フッ素モノマー(a)
とペルフルオロ(アリルビニルエーテル)やペルフルオ
ロ(ブテニルビニルエーテル)などの含フッ素モノマー
(b)とを共重合することによっても、含フッ素重合体
が得られる。
【0029】含フッ素重合体は、含フッ素重合体の全重
合単位に対して含フッ素脂肪族環構造を有する重合単位
を20モル%以上、特には40モル%以上含有するもの
が透明性、機械的特性などの面から好ましい。
【0030】上記の含フッ素重合体としては、具体的に
は下記一般式(1)〜(5)から選ばれる繰り返し単位
を有するものが例示される。これらの含フッ素重合体中
のフッ素原子は、一部塩素原子で置換されていてもよ
い。
【0031】
【化1】
【0032】[一般式(1)〜(5)において、hは0
〜5の整数、iは0〜4の整数、jは0または1、h+
i+jは1〜6、sは0〜5の整数、tは0〜4の整
数、uは0または1、s+t+uは1〜6、p、q、r
はそれぞれ独立に0〜5の整数、p+q+rは1〜6、
1 、R2 、R3 、R4 、X1 、X2 はそれぞれ独立に
H、D(重水素)、F、ClまたはCF3 である。R
5 、R6 、R7 、R8 はそれぞれ独立にH、D(重水
素)、F、Cl、Cn2n+1、Cn2n+1-mClmk
またはCn2n+1-mmk であり、nは1〜5の整
数、mは0〜5の整数、kは0〜2の整数であり、R
7 、R8 が連結して環を形成してもよい。]
【0033】本発明における含フッ素脂肪族環構造を有
する含フッ素モノマーとしては、下記一般式(6)〜
(8)で表される化合物から選ばれる含フッ素モノマー
が好ましい。
【0034】
【化2】
【0035】[一般式(6)〜(8)において、X3
8 はそれぞれ独立にH、D(重水素)、F、Clまた
はCF3 である。R9 〜R14はそれぞれ独立にH、D
(重水素)、F、Cl、Cn2n+1、Cn2n+1-mCl
mk またはCn2n+1-mmk であり、nは1〜5
の整数、mは0〜5の整数、kは0〜2の整数であり、
9 とR10が連結して環を形成してもよく、R11とR12
が連結して環を形成してもよく、R13とR14が連結して
環を形成してもよい。]一般式(6)〜(8)で表され
る化合物の具体例としては、式(9)〜(16)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
【0036】
【化3】
【0037】2つ以上の重合性二重結合を有する含フッ
素モノマーとしては、下記一般式(17)〜(19)で
表される化合物が好ましい。
【0038】
【化4】
【0039】[一般式(17)〜(19)において、Y
1 〜Y10、Z1 〜Z8 およびW1 〜W8 は、それぞれ独
立にH、D(重水素)、F、Cl またはCF3 であ
る。] 一般式(17)〜(19)で表される化合物の具体例と
しては、以下の化合物などが挙げられる。
【0040】
【化5】 CF2 =CFOCF2 CF2 CF=CF2 、 CF2 =CFOCCl2 CF2 CF=CF2 、 CF2 =CFOCF2 CF2 CCl=CF2 、 CF2 =CFOCF2 CF2 CF=CF2 、 CF2 =CFOCF2 CFClCF=CF2 、 CF2 =CFOCF2 CF2 CF=CFCl、 CF2 =CFOCF2 CF(CF3 )CF=CF2 、 CF2 =CFOCF2 CF(CF3 )CCl=CF2 、 CF2 =CFOCF2 CF=CF2 、 CF2 =CFOCF(CF3 )CF=CF2 、 CF2 =CFOCF2 OCF=CF2 、 CF2 =CClOCF2 OCCl=CF2 、 CF2 =CFOCCl2 OCF=CF2 、 CF2 =CFOC(CF32 OCF=CF2 。 本発明における塊状重合の反応器形状により、塊状重合
で得られた含フッ素重合体をそのまま板状、管状、棒状
など種々の形状を有する物品とすることができる。ま
た、塊状重合で得られた含フッ素重合体を加熱変形加
工、圧縮成形、押出成形、射出成形などの溶融成形によ
り板状、管状、棒状など種々の形状を有する物品に成形
することもできる。本発明の製造方法で得られる含フッ
素重合体は透明性が高く、含フッ素重合体の光散乱損失
を100dB/km以下、50dB/km以下または3
0dB/km以下とすることができる。
【0041】本発明の製造方法により得られた透明性の
高い含フッ素重合体は光学樹脂材料として有用であり、
例えば、光ファイバまたはその母材、光導波路、光学レ
ンズ、コンパクトディスクなどのメディア用基板材料な
どに利用できる。また、耐薬品性に優れるため化学プラ
ントなどで用いられる窓材、また、紫外線透過性が高い
ため紫外線ランプの管などにも利用できる。
【0042】塊状重合する際に含フッ素モノマー中に可
溶であれば色素、高屈折率化合物、導電性化合物などの
ドーパントや各種の有機金属錯体などを混合させ、含フ
ッ素重合体中に均一分散させることもできるので、各種
のオプトエレクトロニックデバイスのマトリックス材と
しても利用できる。
【0043】
【実施例】以下の例において下記の略号を使用する。ま
た、例1〜3および例7〜8は実施例を、例4〜6は比
較例を示す。 PBTHF:ペルフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、 PBVE :ペルフルオロ(ブテニルビニルエーテル)、 PDD :ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、 PFBPO:ペルフルオロベンゾイルペルオキシド、 R225 :ジクロロペンタフルオロプロパン。
【0044】「例1」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管に10gのPBVE、0.1gのPFBPO
(10時間半減温度68℃)、0.04gのクロロホル
ムを仕込み、液体窒素を用いて凍結脱気を3回繰り返し
た後に封管した。これを50℃のオーブン中に2日間保
持したところ完全に固化した。さらに70℃で1日保持
した後、ガラス管を壊してポリマーを取り出したところ
無色透明で強靭なロッド状固体が得られた。このロッド
状固体を90℃で1日間、真空乾燥した。
【0045】真空乾燥後のロッド状固体(以下、ロッド
Aという)のPBTHF中30℃における固有粘度は
0.36dl/gであった。また、ロッドAを200℃
で1時間加熱したところわずかな泡の発生も認められず
無色透明であった。加熱前後の重量を測定したところ重
量減少が0.8%であったことからPBVEの反応率は
99%以上の高い値であることがわかった。
【0046】また、波長633nmのレーザ光を用い
て、散乱角20〜120度の範囲における水平偏向成分
および垂直偏向成分のロッドAの光散乱強度を求め、全
散乱損失を計算したところ19dB/kmであった。こ
れにより、ロッドAは透明性に優れており、光ファイバ
などの光学樹脂材料として適することがわかった。ロッ
ドAを金型にセットして180℃、50kg荷重にて圧
縮成形することによりプラスチックレンズを得た。この
レンズ中には泡の形成はなく、また、着色も認められな
かった。
【0047】「例2」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE10g、[CF3 (CF22
2 OC(O)O]2 (10時間半減温度70℃)0.
1g、クロロホルム0.04gを仕込み液体窒素を用い
て凍結脱気を3回繰り返したのちに封管した。これを5
0℃のオーブン中に2日間保持したところ完全に固化し
た。さらに70℃で1日保持した後、ガラス管を壊して
ポリマーを取り出したところ無色透明で強靭なロッド状
固体が得られた。このロッド状固体を90℃で1日間、
真空乾燥した。
【0048】真空乾燥後のロッド状固体(以下、ロッド
Bという)のPBTHF中30℃における固有粘度は
0.39dl/gであった。また、ロッドBを200℃
で1時間加熱したところ泡の発生も認められず無色透明
であった。加熱前後の重量を測定したところ重量減少が
0.8%であったことからPBVEの反応率は99%以
上の高い値であることがわかった。
【0049】また、ロッドBの光散乱強度を波長633
nmのレーザ光を用いて測定し、例1と同様な方法によ
り全散乱損失を計算したところ16dB/kmであっ
た。これより、ロッドBは透明性に優れており、光ファ
イバなどの光学樹脂材料として適することがわかった。
ロッドBを金型にセットして180℃、50kg荷重に
て圧縮成形することによりプラスチックレンズを得た。
このレンズ中には泡の形成はなく、また、着色も認めら
れなかった。
【0050】「例3」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE10g、[(CF32 CHOC
(O)O]2 (10時間半減温度65℃)0.1g、ク
ロロホルム0.04gを仕込み液体窒素を用いて凍結脱
気を3回繰り返したのちに封管した。これを50℃のオ
ーブン中に2日間保持したところ完全に固化した。さら
に70℃で1日保持した後、ガラス管を壊してポリマー
を取り出したところ無色透明で強靭なロッド状固体であ
った。このロッド状固体を90℃で1日間、真空乾燥し
た。
【0051】真空乾燥後のロッド状固体(以下、ロッド
Cという)のPBTHF中30℃の固有粘度は0.32
dl/gであった。また、ロッドCを200℃で1時間
加熱したところ泡の発生も認められず無色透明であっ
た。加熱前後の重量を測定したところ重量減少が0.8
%であったことからPBVEの反応率は99%以上の高
い値であることがわかった。
【0052】また、ロッドCの光散乱強度を波長633
nmのレーザ光を用いて測定し、例1と同様な方法によ
り全散乱損失を計算したところ30dB/kmであっ
た。これより、ロッドCは透明性に優れており、光ファ
イバなどの光学樹脂材料として適することがわかった。
ロッドCを金型にセットして180℃、50kg荷重に
て圧縮成形することによりプラスチックレンズを得た。
このレンズ中には泡の形成はなく、また、着色も認めら
れなかった。
【0053】「例4」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE10g、ジイソプロピルペルオキ
シジカーボネート[IPP](10時間半減温度42
℃)0.1g、クロロホルム0.02gを仕込み液体窒
素を用いて凍結脱気を3回繰り返したのちに封管した。
これを50℃のオーブン中に2日間保持したところ固化
した。得られたポリマーロッドは若干白濁していた。さ
らに70℃で1日保持した後、ガラス管を壊してポリマ
ーを取り出した後、90℃で1日間、真空乾燥した。
【0054】真空乾燥後のロッド状固体(以下、ロッド
Dという)のPBTHF中30℃の固有粘度は0.18
dl/gであった。また、ロッドDを200℃で1時間
加熱したところ激しく発泡し、黄色に着色した。また、
加熱前後の重量変化が4%であったことから反応率が不
十分であることがわかった。
【0055】「例5」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE10g、tert−ブチルペルオ
キシベンゾエート(10時間半減温度104℃)0.1
g、クロロホルム0.04gを仕込み液体窒素を用いて
凍結脱気を3回繰り返したのちに封管した。これを90
℃のオーブン中に2日間保持したところ反応液は黒色の
微粒子状の析出物が発生し、また、粘度がわずかに増加
したのみで固化しなかった。
【0056】「例6」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE10g、[CF3 CF2 CF2
(O)O]2 (10時間半減温度21℃)を5重量%含
有するR225溶液1g、クロロホルム0.04gを仕
込み液体窒素を用いて凍結脱気を3回繰り返したのちに
封管した。これを50℃のオーブン中に2日間保持した
が反応液の粘度がわずかに増加したのみで固化しなかっ
た。
【0057】「例7」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE6g、PDD4g、[CF3 OC
2 CF2 C(O)O]2 (10時間半減温度36℃)
0.5gおよびクロロホルム0.04gを仕込み液体窒
素を用いて凍結脱気を3回繰り返したのちに封管した。
これを30℃のオーブン中に2日間保持したところ完全
に固化した。さらに50℃で1日保持した後、ガラス管
を壊してポリマーを取り出したところ無色透明で強靭な
ロッド状固体であった。これを120℃で1日間、真空
乾燥した。
【0058】真空乾燥後のロッド状固体(以下、ロッド
Eという)のPBTHF中30℃の固有粘度は0.48
dl/gであった。ロッドEを200℃で1時間加熱し
たところ泡の発生も認められず無色透明であった。加熱
前後の重量を測定したところ重量減少が0.9%であっ
たことからモノマーの反応率は99%以上の高い値であ
ることがわかった。
【0059】また、ロッドEの光散乱強度を波長633
nmのレーザ光を用いて測定し、例1と同様な方法によ
り全散乱損失を計算したところ35dB/kmであっ
た。これより、ロッドEは透明性に優れており、光ファ
イバなどの光学樹脂材料として適することがわかった。
ロッドEを金型にセットして200℃、50kg荷重に
て圧縮成形することによりプラスチックレンズを得た。
このレンズ中には泡の形成はなく、また、着色も認めら
れなかった。
【0060】「例8」外径1.6mm、内径1.2mm
のガラス管にPBVE12g、PDD8g、[CF3
CF2 CF2 C(O)O]2 (10時間半減温度36
℃)0.2gおよびクロロホルム0.12gを仕込み液
体窒素を用いて凍結脱気を3回繰り返したのちに封管し
た。このガラス管を回転させながら30℃で2日間保持
して重合固化させることにより長さ約20cmの中空管
を作製した。
【0061】次に、この中空管の内部に45gのPBV
E、0.45gのPFBPO、および0.18gのクロ
ロホルムを仕込み、50℃で2日間、つづいて70℃で
1日間保持して重合固化させた後、90℃で1日間真空
乾燥することによりコア−クラッド型の光ファイバプリ
フォームを作製した。このプリフォームを250℃の加
熱炉により先端より加熱溶融させ、直径0.6mmの光
ファイバを紡糸した。
【0062】この光ファイバの光伝送損失をカットバッ
ク法により測定したところ波長780nmで180dB
/km、850nmで130dB/kmおよび1300
nmで90dB/kmであり、可視光から近赤外光まで
の光を良好に伝達できる光ファイバであることを確かめ
た。
【0063】
【発明の効果】本発明方法により熱安定性および化学的
安定性に優れ、かつ白濁、発泡、着色などの問題のない
透明性の高い含フッ素重合体が得られる。この含フッ素
重合体から熱安定性および化学的安定性に優れ、かつ白
濁、発泡、着色などの問題のない透明性の高い溶融成形
体が得られる。白濁や着色がないのは、含フッ素モノマ
ーおよび重合体に対する重合開始剤の相溶性が良く、か
つ含フッ素モノマーの反応率が高まるためと考えられ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10時間半減温度が30〜130℃である
    含フッ素有機過酸化物からなる重合開始剤を用いて、下
    記含フッ素モノマー(a)、(b)、(c)または
    (d)を塊状重合し、主鎖に含フッ素脂肪族環構造を有
    する含フッ素重合体を得ることを特徴とする含フッ素重
    合体の製造方法。 (a)含フッ素環構造を有する含フッ素モノマー。 (b)2つ以上の重合性二重結合を有する含フッ素モノ
    マー。 (c)含フッ素モノマー(a)と、含フッ素モノマー
    (b)。 (d)含フッ素モノマー(a)、(b)から選ばれる1
    種以上の含フッ素モノマーと、含フッ素モノマー
    (a)、(b)以外の他の含フッ素モノマー。
  2. 【請求項2】含フッ素有機過酸化物が含フッ素ジアシル
    ペルオキシド、含フッ素ペルオキシジカーボネート、含
    フッ素ペルオキシエステル、含フッ素ジアルキルペルオ
    キシドおよび含フッ素ジアリールペルオキシドから選ば
    れる1種以上である請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】含フッ素重合体の光散乱損失が100dB
    /km以下である請求項1に記載の製造方法。
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