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JP2000080055A - 臭素化合物溶液の処理方法 - Google Patents

臭素化合物溶液の処理方法

Info

Publication number
JP2000080055A
JP2000080055A JP10320428A JP32042898A JP2000080055A JP 2000080055 A JP2000080055 A JP 2000080055A JP 10320428 A JP10320428 A JP 10320428A JP 32042898 A JP32042898 A JP 32042898A JP 2000080055 A JP2000080055 A JP 2000080055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bromine
bromine compound
dibromo
group
treating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10320428A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Takeya
竹谷  豊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Chemicals Ltd filed Critical Teijin Chemicals Ltd
Priority to JP10320428A priority Critical patent/JP2000080055A/ja
Publication of JP2000080055A publication Critical patent/JP2000080055A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 工程の操作が少なく時間が短い、特定臭素化
合物溶液中の臭素処理方法を提供する。 【解決手段】 一般式1の臭素化合物および臭素を含む
溶液と還元剤を含む水溶液とを混合して臭素を還元処理
する方法において、臭素化合物および臭素を含む溶液と
該還元剤を含む水溶液とをフローミキサーに導入し混合
した後ミキサーから混合溶液を撹拌槽に投入する臭素化
合物溶液の処理方法。 (ArとArは同一または異なり、C5〜16の芳
香族またはC5〜12の飽和脂環式炭化水素基を表し、
これらは1個以上のハロゲンにより置換されてもよく、
YはC1〜6の飽和炭化水素基、スルフォン基、スルフ
ィド基、ケトン基、C2〜6のアルキレンオキシド基ま
たは単結合を表し、RとRは同一または異なり、C
2〜11の炭化水素基を表し、pとqは0〜10の整
数、p+qは1以上の整数を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臭素化合物溶液中
の臭素を除去する臭素化合物溶液の処理方法であって、
さらに詳しくは、工程操作が少なく、工程時間が短く、
また、工程管理が容易な臭素化合物溶液の処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、脂肪族不飽和基への臭素化反応
は、有機化学の分野においては、臭素化合物を合成する
際に頻繁に採用される反応であり、また、脂肪族不飽和
基への臭素の付加反応率を向上させるために、通常、不
飽和基に対して過剰の臭素を使用して反応を行ってい
る。そのため、反応終了後、溶液中に臭素が残存し、こ
の残留臭素をそのまま処理しなければ、金属の腐食や低
純度の茶色に着色した臭素化合物が得られるという問題
を生じる。従って、通常、かかる臭素化合物溶液中に残
存する残留臭素は、還元剤で処理し、一旦臭化水素酸と
して、しかる後にアルカリ性の中和剤を加えてこの臭化
水素酸を中和する方法が採られている。そして、この処
理は通常の攪拌槽でバッチ方式により行なわれるのが一
般的である。しかしながら、臭素化反応は水と混じり合
わない溶媒中で行われることが多く、酸化性の過剰の臭
素と還元剤を含む水溶液との接触は、その不均一性のた
めに、かなりの時間と多数回の洗浄処理が必要となる。
【0003】例えば、特開昭55−111429号公報
では、テトラブロモビスフェノールAのジアリルエーテ
ル誘導体に臭素を付加させる方法が開示されており、こ
のなかで、芳香族ハロゲン化炭化水素溶媒中で臭素化を
行うことが記述されており、その実施例では、反応後の
処理に際し還元剤との接触において、還元剤の添加下で
反応液を攪拌し還元処理を行ない、さらに数回の水洗を
行なった後に中和処理を行なっている。
【0004】また、特開平3−271267号公報で
は、{(3,5−ジブロモ−4−アリルオキシ)フェニ
ル}スルフォンの臭素化において、該化合物を塩化メチ
レンに溶解し、臭素を添加し臭素化を行った後、還元剤
水溶液と接触させているが、この還元処理も、特別な方
法を用いているものではなく、通常の攪拌により処理し
ているものと考えられる。
【0005】これらの方法は、いわゆる工業的規模にお
いては、効率の低い方法となり、長時間の攪拌や、大型
の撹拌槽が必要となり、併せて、規模が増大すると、特
に、水と有機溶液との分液性が低下する事が多く、一層
煩雑となることが多い。それ故、簡便な装置で、短時間
に効率よく臭素を含む臭素化合物溶液を処理する方法が
望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、かかる現
状を鑑み、臭素化合物溶液中の臭素を簡単な操作で、短
時間に除去できる方法を提供することを目的として鋭意
研究を重ねた結果、該臭素化合物溶液と還元剤を含む溶
液とをフローミキサーで混合し、その後この混合溶液を
攪拌槽に投入することで上記目的を達成することを見出
し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、下記式(1)で示される臭素化合物および臭素を含
む溶液と還元剤を含む水溶液とを混合して、臭素を還元
し処理する方法において、該臭素化合物および臭素を含
む溶液と該還元剤を含む水溶液とをフローミキサーに導
入し、混合させ、その後該フローミキサーから導出した
混合溶液を撹拌槽に投入することを特徴とする臭素化合
物溶液の処理方法が提供される。
【0008】
【化3】
【0009】(式中Ar1およびAr2は同一または異な
っていてもよく、炭素数5〜16の芳香族炭化水素基ま
たは炭素数5〜12の飽和脂環式炭化水素基を表し、こ
れら炭化水素基は少なくとも1個のハロゲン原子により
置換されていてもよく、Yは炭素数1〜6の飽和炭化水
素基、スルフォン基、スルフィド基、ケトン基、炭素数
2〜6のアルキレンオキシド基または単結合を表し、R
1およびR2は同一または異なっていてもよく、炭素数2
〜11の炭化水素基を表し、pおよびqはそれぞれ0〜
10の整数であり、(p+q)は1以上の整数を表
す。)
【0010】本発明の方法で使用される臭素化合物は、
上記式(1)で示される。この上記式(1)において、
Ar1およびAr2は同一または異なっていてもよく、炭
素数5〜16、好ましくは炭素数6〜12の芳香族炭化
水素基または炭素数5〜12、好ましくは炭素数6〜1
0の飽和脂環式炭化水素基である。Ar1およびAr2
同一でかつ芳香族炭化水素基であるのが工業的に有利で
ある。Ar1およびAr2の具体例としては、1,4−フ
ェニレン基、1,4−メチルフェニレン基、1,4−ジ
メチルフェニレン基、2,6−ナフチレン基、2,7−
ナフチレン基が挙げられ、1,4−フェニレン基が好ま
しい。
【0011】これらAr1およびAr2は、その炭化水素
を形成している炭素原子にハロゲン原子が置換されてい
てもよく、特に難燃剤として使用する目的の場合にはハ
ロゲン原子、殊に臭素原子が置換されているのが好まし
い。Ar1およびAr2のそれぞれに置換されるハロゲン
原子の数は、Ar1(またはAr2)に対して1〜6個、
好ましくは2〜4個が有利である。
【0012】上記式(1)において、YはAr1および
Ar2を連結する基または結合であり、炭素数1〜6、
好ましくは炭素数1〜3の飽和炭化水素基;スルフォン
基(−SO2−);スルフィド基(−S−);ケトン基
(−CO−);炭素数2〜6、好ましくは炭素数2〜4
のアルキレンオキシド基;または単結合から選ばれる。
好ましいYは、メチレン基、イソプロピリデン基、シク
ロヘキシリデン基、スルフォン基、スルフィド基、ケト
ン基または単結合である。
【0013】上記式(1)において、R1およびR2は同
一または異なっていてもよく、炭素数2〜11、好まし
くは炭素数2〜5の炭化水素基を表す。炭化水素基の具
体例としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基およびイソブチル基であり、好ましくはエ
チル基およびプロピル基である。
【0014】上記式(1)において、pおよびqはそれ
ぞれ0〜10の整数であり、(p+q)は1以上の整
数、好ましくはpおよびqはそれぞれ2〜10の整数で
ある。
【0015】かかる式(1)で示される臭素化合物とし
て、具体的には、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4
−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3
−ジブロモ−2−メチルプロピルオキシ)フェニル]プ
ロパン、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブ
ロモプロピルオキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5
−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロ
ピルオキシ)フェニル]メタン、[3,3′,5,5′
−テトラブロモ−4,4′−(2,3−ジブロモプロピ
ルオキシ)]ビフェニル、[3,3′,5,5′−テト
ラブロモ−4,4′−(1,2−ジブロモエチルオキ
シ)]ビフェニル、ビス[3,5−ジブロモ−4−
(2,3−ジブロモプロピルオキシ)フェニル]スルフ
ォンおよびビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジ
ブロモ−2−メチルプロピルオキシ)フェニル]スルフ
ォン等が挙げられ、なかでも2,2−ビス[3,5−ジ
ブロモ−4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4
−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルオキシ)フ
ェニル]プロパン、ビス[3,5−ジブロモ−4−
(2,3−ジブロモプロピルオキシ)フェニル]メタ
ン、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモ
−2−メチルプロピルオキシ)フェニル]メタン、
[3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′−
(2,3−ジブロモプロピルオキシ)]ビフェニルおよ
び[3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′−
(1,2−ジブロモエチルオキシ)]ビフェニルが好ま
しく、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3
−ジブロモプロピルオキシ)フェニル]プロパン、2,
2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモ
−2−メチルプロピルオキシ)フェニル]プロパン、ビ
ス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロピ
ルオキシ)フェニル]メタンおよびビス[3,5−ジブ
ロモ−4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルオ
キシ)フェニル]メタンがより好ましく、特に2,2−
ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロ
ピルオキシ)フェニル]プロパンが好ましく使用され
る。
【0016】本発明において、処理の対象とする臭素化
合物溶液は、前記式(1)で示される臭素化合物および
臭素を含む溶液である。この溶液としては、前記式
(1)で示される臭素化合物を合成した際の反応後の溶
液が好ましく用いられる。
【0017】かかる溶液は、具体的には臭素(Br2
の付加反応によって製造された臭素化合物を含有する溶
液である。この付加反応は、下記一般式(3)で表され
る不飽和臭素化合物を臭素化する反応であり、この反応
によって得られた溶液に対して本発明の処理方法は有利
に適用される。
【0018】
【化4】
【0019】(式中、Ar1、Ar2およびYは前記式
(1)における定義と同じものを意味する。Q1および
2は同一もしくは異なる、不飽和基を少なくとも1
個、好ましくは1個または2個有する炭素数2〜11、
好ましくは炭素数2〜5の炭化水素基を示す。)
【0020】前記式(3)において、Ar1、Ar2およ
びYの定義は前記一般式(1)と同じものを意味し、ま
た、好ましい定義も同じものを意味する。Q1およびQ2
の炭化水素基としては、具体的にはビニル基、アリル基
またはイソブテニル基が挙げられ、好ましくはアリル基
である。
【0021】前記式(3)で表される不飽和臭素化合物
として、具体的には、2,2−ビス{(3,5−ジブロ
モ−4−アリルオキシ)フェニル}プロパン、2,2−
ビス{(3,5−ジブロモ−4−イソブテニルオキシ)
フェニル}プロパン、ビス{(3,5−ジブロモ−4−
アリルオキシ)フェニル}メタン、ビス{(3,5−ジ
ブロモ−4−イソブテニルオキシ)フェニル}メタン、
(3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′−ジア
リルオキシ)ビフェニル、(3,3′,5,5′−テト
ラブロモ−4,4′−ジビニルオキシ)ビフェニル、ビ
ス{(3,5−ジブロモ−4−アリルオキシ)フェニ
ル}スルフォンおよびビス{(3,5−ジブロモ−4−
イソブテニルオキシ)フェニル}スルフォン等が挙げら
れ、なかでも、2,2−ビス{(3,5−ジブロモ−4
−アリルオキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス
{(3,5−ジブロモ−4−イソブテニルオキシ)フェ
ニル}プロパン、ビス{(3,5−ジブロモ−4−アリ
ルオキシ)フェニル}メタン、ビス{(3,5−ジブロ
モ−4−イソブテニルオキシ)フェニル}メタン、
(3,3′,5,5′−テトラブロモ−4,4′−ジア
リルオキシ)ビフェニルおよび(3,3′,5,5′−
テトラブロモ−4,4′−ジビニルオキシ)ビフェニル
が好ましく、さらに、2,2−ビス{(3,5−ジブロ
モ−4−アリルオキシ)フェニル}プロパン、2,2−
ビス{(3,5−ジブロモ−4−イソブテニルオキシ)
フェニル}プロパン、ビス{(3,5−ジブロモ−4−
アリルオキシ)フェニル}メタンおよびビス{(3,5
−ジブロモ−4−イソブテニルオキシ)フェニル}メタ
ンがより好ましく、特に2,2−ビス{(3,5−ジブ
ロモ−4−アリルオキシ)フェニル}プロパンが好まし
く使用される。
【0022】前記不飽和臭素化合物と臭素との反応は、
溶媒の存在下に行われ、その溶媒は反応に悪影響を及ぼ
さず不活性である。かかる溶媒は、不飽和臭素化合物に
対する溶解性が高いほど好ましいが、一部溶解するもの
であっても構わない。また、不飽和臭素化合物の臭素化
反応により生成する臭素化合物が、該溶媒に実質的に溶
解するものが好ましい。
【0023】前記臭素化反応における溶媒は、反応を均
一に行なうための単なる溶媒として使用されるばかりで
なく、好適には、反応熱を効果的に反応系外へ除去する
ための溶媒としての機能を有している。そのため溶媒
は、常圧沸点が0〜100℃、好ましくは20〜90℃
の範囲のものが有利であり、殊に反応熱を実質的に溶媒
の気化熱で除去する場合、常圧沸点が20〜80℃、特
に20〜60℃の範囲のものが望ましい。
【0024】かかる溶媒としては、塩化メチレン、クロ
ロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロ
エタン、ブロモエタン、ブチルクロライド、クロロプロ
パン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アセトンク
ロライド等のハロゲン化炭化水素化合物、ジエチルエー
テル、エチルイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系炭化水素化合物、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、シ
クロヘキサノン、酢酸エチル等が挙げられる。また、臭
素を溶媒として使用することもできる。
【0025】これら溶媒中、ハロゲン化炭化水素化合物
および芳香族炭化水素化合物が好ましく、塩化メチレ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−
ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、
トルエンがより好ましく、特に、塩化メチレンおよびク
ロロベンゼンが好ましく用いられる。これらの溶媒は単
独若しくは二種以上混合して使用される。
【0026】前記臭素化反応において使用する臭素の量
は、所望の臭素化合物を得るために、不飽和臭素化合物
に対して十分なモル比であれば良く、かかる不飽和臭素
化合物中の不飽和基1個当り、好ましくは1〜5個の臭
素分子の数に相当する量、より好ましくは1〜3個の臭
素分子の数に相当する量の範囲で臭素が使用される。
【0027】また、前記臭素化反応においては、臭素は
それ自体または臭素溶液として使用される。臭素溶液で
使用する場合の溶媒としては、上記の溶媒と同様のもの
が使用され、その場合の臭素の濃度は、10〜90重量
%の範囲が好ましい。
【0028】前記臭素化反応では、具体的手段として、
不飽和臭素化合物を反応に不活性な溶媒に溶解した溶液
と、臭素または臭素溶液とを混合することにより、不飽
和臭素化合物と臭素とを反応させる。この臭素化反応の
際、臭素化の反応熱の実質量を、溶媒または臭素の気化
熱で除去することが好ましい。この反応熱の実質量と
は、所望する臭素化反応により発生する理論発熱量の8
0%以上、好ましくは85%以上を意味する。
【0029】また、エレメント数4〜20のスタティッ
クミキサー内に、脂肪族不飽和結合を有する化合物の溶
液と臭素または臭素溶液との混合溶液の流速が15cm
/秒以上の速度となるように導入し、該スタティックミ
キサー内での滞留時間を180秒以内として混合させ、
その後該スタティックミキサーの容量の30倍以上の容
量を有する撹拌槽に投入する方法を用いることもでき
る。混合器としてスタティックミキサーを用いることに
より、効率良く混合が行われ、短時間で高純度の臭素化
合物を収率良く得ることができる。
【0030】上記臭素化方法を採用することにより短時
間で臭素化反応を行うことは、後述する還元、中和反応
による残留臭素の除去処理を短時間で簡単な操作によっ
て行う方法と相俟って、臭素化反応から臭素化合物粉粒
体を得るまでの工程を短時間にすることが可能となり好
ましい。
【0031】臭素化反応における反応温度は、前述した
ように臭素化の反応熱の実質量が、臭素または溶媒の気
化熱で除去される温度が好ましく、また、かかる臭素化
反応は常圧下に限定されず、加圧下または減圧下で行う
ことができる。反応温度は、使用する溶媒の種類(沸
点)および臭素の量に関係して、操作する圧力により制
御することができる。通常、反応温度は0〜60℃の範
囲、好ましくは5〜55℃の範囲、特に好ましくは10
〜50℃の範囲が有利である。
【0032】本発明の処理方法は、前記した臭素化反応
によって得られた反応混合物が有利に適用される。かか
る反応混合物中には、未反応の臭素が残留しており、そ
の残留臭素は、精製工程や回収工程に悪影響を及ぼすの
で、化学的処理を施して他の化合物に変換させることが
必要である。
【0033】本発明においては、上記式(1)で示され
る臭素化合物および臭素を含む溶液と還元剤を含む水溶
液とをフローミキサーに導入し、混合させ、その後該フ
ローミキサーから導出した混合溶液を撹拌槽に投入する
臭素化合物溶液の処理方法が用いられる。
【0034】かかる臭素化合物および臭素を含む溶液に
おける溶媒は、水と実質的に混じり合わない溶媒であ
り、溶媒に対する水の溶解度が5重量%以下の溶媒が好
ましく、具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、ブ
ロモエタン、ブチルクロライド、クロロプロパン、クロ
ロベンゼン、ジクロロベンゼン、アセトンクロライド等
のハロゲン化炭化水素化合物、ジエチルエーテル、エチ
ルイソプロピルエーテル等のエーテル系炭化水素化合
物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
化合物、二硫化炭素、ペンタン等が挙げられ、なかでも
ハロゲン化炭化水素化合物および芳香族炭化水素化合物
が好ましく、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン、1,1−ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン、ベンゼン、トルエンおよびキシ
レンがより好ましく、特に塩化メチレンおよびクロロベ
ンゼンが好ましい。
【0035】かかる還元剤としては、通常の還元反応に
用いられる還元剤であり、具体的には、亜硫酸水素ナト
リウム、亜二チオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、
シュウ酸、硫化水素、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウ
ム、硫酸ヒドロキシルアミン、スズ、酸化第1スズおよ
びヒドラジン等が挙げられ、亜硫酸水素ナトリウム、亜
二チオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、シュウ酸お
よび亜硝酸ナトリウムが好ましく用いられる。これらの
還元剤は水溶液として使用される。また、これらの還元
剤は単独若しくは二種以上混合して使用される。
【0036】本発明において使用される還元剤の量は、
臭素化合物および臭素を含む溶液中の臭素1モルに対し
て、2モル以上が好ましく、2〜100モルがより好ま
しく、2〜50モルがさらに好ましく、2〜20モルが
特に好ましい。2モルより少なくなると還元反応が不十
分となり、臭素が残存し易くなる。
【0037】臭素に対する還元反応は、臭素を含む溶液
と還元剤を含む水溶液との混合を効率よく行わねばなら
ない。従って、通常の撹拌装置を使用すると、その撹拌
効率が十分でなく、還元反応を完結させるには何度かに
分けて繰り返し行うことが必要となる。そこで、混合器
としてフローミキサーを用いることにより、効率良く混
合が行われ、簡便な装置で、短時間に臭素を処理するこ
とができる。
【0038】上記臭素化合物および臭素を含む溶液や還
元剤を含む水溶液をフローミキサーに導入する手法とし
ては、特に限定されず、滴下ロートを用いて導入しても
よく、また、所望の流速を与え易くするために、ポンプ
により定時間内に定容量を供給することも好ましく用い
られる。
【0039】このフローミキサーは、液体混合流を短時
間に効果的に均一に混合することができるものであれば
よく、液の流れによる運動エネルギーを利用する方法で
液滴分散を行なう装置であり、分散器が液輸送時の流路
内に設置することができるものである。フローミキサー
として、具体的には、ノズル、オリフィス板、インジェ
クター、スタティックミキサーなどが挙げられ、特に好
ましいのはスタティックミキサーである。このスタティ
ックミキサーとしては、4〜20のエレメント、好まし
くは5〜18のエレメントを有するものが有利に利用さ
れる。かかるエレメント数を有するスタティックミキサ
ーは、混合が十分となり好ましい。
【0040】スタティックミキサーは、混合器または熱
交換機として、通常良く知られた化学工学上の装置であ
る。スタティックミキサーは、米国ケニックス社より開
発され、市販されている混合器であって、駆動部を有し
ない管型の混合器であって、その内部にエレメントと称
する長方形の板を左右逆方向に直角にねじった構造の物
体が内蔵されており、そのねじれ方向を、左右交互にそ
れぞれの断面が直角に交わるように配列されたものであ
る。
【0041】スタティックミキサーを使用する際の条件
としては、その管内でのエレメントの数により実質的な
混合の程度が判別でき、通常はエレメントの数が2のべ
き乗として分割し、混合が行われると考えられ、混合効
率は、管内への液成分の流速、粘性、レイノルズ数等の
因子が考えられるが、特に重要なのは流速である。本発
明の処理方法においては、臭素化合物および臭素を含む
溶液と還元剤を含む水溶液との混合溶液のスタティック
ミキサーの導入口における流速が好ましくは5〜500
cm/秒、より好ましくは10〜500cm/秒の速度
となるようにスタティックミキサーに導入する。かかる
流速を満足すると、混合の効率が十分となり、還元反応
が十分に進行する。ここで、流速は、スタティックミキ
サーへ導入する臭素化合物および臭素を含む溶液の添加
速度をA(mL/秒)、還元剤を含む水溶液の添加速度
をB(mL/秒)とし、またスタティックミキサーの断
面積をC(cm2)とした場合に、(A+B)/C(c
m/秒)の計算式で算出される。
【0042】スタティックミキサー内に導入した臭素化
合物および臭素を含む溶液と還元剤を含む水溶液との混
合溶液のスタティックミキサー内における滞留時間は、
0.001〜300秒が好ましく、0.005〜180
秒がより好ましく、0.01〜120秒がさらに好まし
く、0.05〜60秒がよりさらに好ましく、0.1〜
10秒が特に好ましい。滞留時間をかかる範囲内にする
と、後の有機溶媒相と水相との分液が容易で好ましい。
ここで、滞留時間は、前記スタティックミキサーへ導入
する臭素化合物および臭素を含む溶液の添加速度をA
(mL/秒)、還元剤を含む水溶液の添加速度をB(m
L/秒)とし、またスタティックミキサーの内容積をX
(cm3)とした場合に、X/(A+B)(秒)の計算
式で算出される。
【0043】本発明の処理方法においては、さらに、該
フローミキサー内で混合した臭素化合物および臭素を含
む溶液と還元剤を含む水溶液との混合溶液を、フローミ
キサーから導出し、この混合溶液を撹拌槽に投入する。
【0044】本発明の処理方法において、上記臭素化合
物および臭素を含む溶液と還元剤を含む水溶液とをフロ
ーミキサー内で混合することにより、還元反応の一部は
進行するが、さらに還元反応を行い、また、フローミキ
サー内での反応熱を放熱するために、かかる混合溶液を
別の撹拌槽に導入する必要がある。ここで撹拌槽とは、
フローミキサー内で混合された溶液を継続的に混合溶液
の状態で保持するようなものであれば良く、攪拌の方式
は限定されないが、例えば、攪拌翼を回転することによ
り攪拌を行う方式(槽の中心軸と攪拌軸とを一致させる
もの、攪拌軸を傾斜させるもの、槽の側壁に攪拌軸を設
けるもの等)、槽を揺動させることにより攪拌を行う方
式、ポンプにより槽内の液を循環させる方式等が用いら
れる。
【0045】かかる撹拌槽の容量は、フローミキサー容
量の20倍以上の容量を有するものが好ましく、30倍
以上の容量を有するものがより好ましい。また、かかる
撹拌槽の大きさの上限は特に限定されないが、フローミ
キサー容量の200,000倍以下の攪拌槽であれば十
分であり、200,000倍を超える攪拌槽の使用は経
済的に不利である。かかる容量の大きい攪拌槽は、攪拌
混合することにより還元反応を完結する働きがあり、ま
た、フローミキサー内において還元反応した際に生じる
反応熱を、かかる攪拌槽内で放熱させる働きがある。ま
た、かかる攪拌槽からフローミキサーの導入口への配管
を設置し、攪拌槽中の溶液をフローミキサー内に再度導
入してもよい。
【0046】かかる攪拌槽中の溶液の攪拌時間は2分以
上が好ましく、2〜90分がより好ましく、3〜60分
がさらに好ましく、5〜45分が特に好ましい。かかる
時間の攪拌混合により還元反応が完結する。
【0047】かかる還元反応が完了した後は、臭素は臭
化水素となり、その大半は還元剤を含む水溶液に溶解
し、比較的pHの低い酸性水となる。かかる状態で、目
的の臭素化合物を回収しても構わないが、反応装置は通
常金属製であるために、酸による腐食、穴あき等の安全
上の問題を生起することが多く、このために臭化水素を
中和することが好ましく、アルカリ性の中和剤が好まし
く用いられる。
【0048】かかるアルカリ性の中和剤としては、例え
ば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アル
カリ土類金属水酸化物およびアルカリ土類金属炭酸塩等
が挙げられ、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カルシ
ウムおよび炭酸カルシウム等が好ましく、特に水酸化ナ
トリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ性の
中和剤は水溶液として使用することが好ましい。また、
これらのアルカリ性の中和剤は単独若しくは二種以上混
合して使用される。
【0049】また、この場合臭素化合物および臭素を含
む溶液中の臭素1モルに対して、2モル以上、好ましく
は2〜100モル、より好ましくは2〜50モル、さら
に好ましくは2〜20モルのアルカリ性の中和剤が、か
かる還元反応が終了した溶液と混合される。この際かか
る溶液のpHが7.5以上であることが好ましく、pH
が8以上であることがより好ましい。中和剤の添加量を
かかる範囲内にすると、臭化水素が水溶液に残留せず、
この水溶液はそのまま廃棄でき、また、金属の腐食もな
く、作業環境上においても好ましい。
【0050】かかる中和反応に要する時間は2分以上が
好ましく、2〜90分がより好ましく、5〜60分がさ
らに好ましく、10〜45分が特に好ましい。
【0051】本発明の方法で処理された溶液から臭素化
合物は、それ自体知られた方法、例えば貧溶媒による沈
殿等の手段により回収される。また、得られた臭素化合
物は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリ
オレフィン樹脂やABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ゴム
変性ポリスチレン(HIPS)樹脂用の難燃剤として極
めて有用である。
【0052】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明を詳述す
る。なお、溶液中の臭素濃度の測定は、次の方法に従っ
た。
【0053】(1)臭素濃度の測定 試料溶液に、KI溶液を加えて放置した後、生じたI2
をNa223の標準溶液で滴定する方法により、溶液
中の臭素の濃度を測定した。なお、この測定法による臭
素の濃度の検出限界は0.03g/Lであった。
【0054】[調整例1]攪拌装置、コンデンサー、温
度計及び滴下漏斗を備えた10Lのガラス製反応容器
に、2,2−ビス{(3,5−ジブロモ−4−アリルオ
キシ)フェニル}プロパン2700g(4.33mo
l)及び塩化メチレン4600gを入れ溶解させた。こ
の溶液を攪拌しながら、39〜41℃の温度で塩化メチ
レンを還流させながら、臭素1394g(8.72mo
l)を80分で滴下漏斗より滴下した。滴下終了後、反
応溶液を39〜41℃の温度で塩化メチレンを還流させ
ながら1時間攪拌し続け、臭素の付加反応を終了した。
この反応溶液からホールピペットで10mLを分取し、
臭素化合物溶液中の残留臭素を測定した結果3.68g
/Lであった。
【0055】[調整例2]攪拌装置、コンデンサー、温
度計及び滴下漏斗を備えた10Lのガラス製反応容器
に、2,2−ビス{(3,5−ジブロモ−4−アリルオ
キシ)フェニル}プロパン2700g(4.33mo
l)及びクロロベンゼン4600gを入れ溶解させた。
この溶液を攪拌しながら、15℃の温度で、臭素139
4g(8.72mol)を10時間で滴下漏斗より滴下
した。滴下終了後、反応溶液を15℃の温度で2時間攪
拌し続け、臭素の付加反応を終了した。この反応溶液か
らホールピペットで10mLを分取し、臭素化合物溶液
中の残留臭素を測定した結果3.60g/Lであった。
【0056】[調整例3]調整例1において、2,2−
ビス{(3,5−ジブロモ−4−アリルオキシ)フェニ
ル}プロパン2700gの代わりに、ビス{(3,5−
ジブロモ−4−アリルオキシ)フェニル}メタン258
0g(4.33mol)を用いた以外は、調整例1と同
様に臭素化反応を行い、臭素化合物溶液中の残留臭素を
測定した結果3.05g/Lであった。
【0057】[実施例1]内容積20cm3のエレメン
ト数12からなるスタティックミキサー(断面積0.5
cm2)に、調整例1で調整した塩化メチレン溶液を添
加速度10.7g/秒(7.2mL/秒)、15.6重
量%の亜硫酸水素ナトリウムの水溶液を添加速度0.4
g/秒(0.38mL/秒)、すなわち混合溶液の流速
が15.3cm/秒となるようにスタティックミキサー
内に連続的に導入し、混合させた後(このスタティック
ミキサー内での滞留時間は2.6秒であり、臭素1モル
に対して亜硫酸水素ナトリウム3.7モルである)、容
量30Lの底部に底抜きバルブのある撹拌槽に投入し
た。この攪拌槽内で、引き続き混合溶液を攪拌し、攪拌
槽内で約10分間滞留させた後に、一部を底部より取り
出した。塩化メチレン溶液相の臭素濃度を測定したとこ
ろ臭素は検出されなかった。
【0058】次に、攪拌槽の底部より取り出した還元処
理した混合溶液14Lを2.5重量%の水酸化ナトリウ
ムの水溶液3000gに激しく攪拌しながら加えた(臭
素1モルに対して水酸化ナトリウム5.9モルであ
る)。この攪拌を20分間行った。攪拌終了後、塩化メ
チレン相と水相とを分離した。水相を除去し、塩化メチ
レン相に純水2000gを加えて20分間攪拌、洗浄し
た。還元および中和反応を終了させるに要した時間は約
1時間であった。
【0059】[実施例2]実施例1の内容積20cm3
のエレメント数12からなるスタティックミキサー(断
面積0.5cm2)の代わりに内容積30cm3のエレメ
ント数18からなるスタティックミキサー(断面積0.
5cm2)を使用し、亜硫酸水素ナトリウムの水溶液の
濃度を5.2重量%とし、その添加速度を0.8g/秒
(0.75mL/秒)とする以外は実施例1と全く同様
の操作を行った(混合溶液の流速が15.9cm/秒で
あり、スタティックミキサー内での滞留時間は3.8秒
であり、臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム2.
5モルである)。実施例1と同様に還元反応後の塩化メ
チレン溶液相の臭素濃度を測定したところ臭素は検出さ
れなかった。
【0060】[実施例3]実施例1の内容積20cm3
のエレメント数12からなるスタティックミキサー(断
面積0.5cm2)の代わりに内容積30cm3のエレメ
ント数18からなるスタティックミキサー(断面積0.
5cm2)を使用し、塩化メチレン溶液を添加速度2
6.9g/秒(18.2mL/秒)とし、亜硫酸水素ナ
トリウムの水溶液の添加速度を1.04g/秒(0.9
5mL/秒)とする以外は実施例1と全く同様の操作を
行った(混合溶液の流速が38.3cm/秒であり、ス
タティックミキサー内での滞留時間は1.5秒であり、
臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム3.7モルで
ある)。実施例1と同様に還元反応後の塩化メチレン溶
液相の臭素濃度を測定したところ臭素は検出されなかっ
た。
【0061】[実施例4]実施例1において、亜硫酸水
素ナトリウムの水溶液の添加速度を0.8g/秒(0.
75mL/秒)に代える以外は実施例1と全く同様の操
作を行った(混合溶液の流速が16.0cm/秒であ
り、スタティックミキサー内での滞留時間は2.6秒で
あり、臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム7.4
モルである)。実施例1と同様に還元反応後の塩化メチ
レン溶液相の臭素濃度を測定したところ臭素は検出され
なかった。
【0062】[実施例5]実施例1において、調整例1
で調整した塩化メチレン溶液を調整例2で調整したクロ
ロベンゼン溶液に代え、その添加速度を10.9g/秒
(9.9mL/秒)とする以外は実施例1と全く同様の
操作を行った(混合溶液の流速が20.7cm/秒であ
り、スタティックミキサー内での滞留時間は1.9秒で
あり、臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム3.0
モルである)。実施例1と同様に還元反応後のクロロベ
ンゼン溶液相の臭素濃度を測定したところ臭素は検出さ
れなかった。
【0063】[実施例6]実施例1において、調整例1
で調整した塩化メチレン溶液を調整例3で調整した塩化
メチレン溶液に代える以外は実施例1と全く同様の操作
を行った(混合溶液の流速が15.2cm/秒であり、
スタティックミキサー内での滞留時間は2.7秒であ
り、臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム3.7モ
ルである)。実施例1と同様に還元反応後の塩化メチレ
ン溶液相の臭素濃度を測定したところ臭素は検出されな
かった。
【0064】[実施例7]実施例1において、塩化メチ
レン溶液を添加速度5.4g/秒(3.6mL/秒)と
し、亜硫酸水素ナトリウムの水溶液の添加速度を0.2
g/秒(0.19mL/秒)とする以外は実施例1と全
く同様の操作を行った(混合溶液の流速が7.6cm/
秒であり、スタティックミキサー内での滞留時間は5.
3秒であり、臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム
3.7モルである)。実施例1と同様に還元反応後の塩
化メチレン溶液相の臭素濃度を測定したところ臭素は検
出されなかった。
【0065】[実施例8]実施例1において、亜硫酸水
素ナトリウムの水溶液の代わりに15.6重量%の亜二
チオン酸ナトリウムの水溶液を使用し、その添加速度を
0.4g/秒(0.38mL/秒)とする以外は実施例
1と全く同様の操作を行った(混合溶液の流速が15.
2cm/秒であり、スタティックミキサー内での滞留時
間は2.6秒であり、臭素1モルに対して亜二チオン酸
ナトリウム2.5モルである)。実施例1と同様に還元
反応後の塩化メチレン溶液相の臭素濃度を測定したとこ
ろ臭素は検出されなかった。
【0066】[比較例1]10Lの攪拌槽に調整例1で
得られた臭素化合物溶液3300gを入れ、これに1
5.6重量%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液125g
(臭素1モルに対して亜硫酸水素ナトリウム3.7モ
ル)を添加して、20℃で30分間、50rpmの速さ
で攪拌を行った。攪拌終了後、塩化メチレン相と水相と
を分離した。塩化メチレン溶液相の残留臭素濃度を測定
した結果3.0g/Lであった。
【0067】さらにかかる溶液を再度30分づつ3回攪
拌を繰り返したが、残留臭素量は約10%づつ減少する
ものの2時間後でも臭素は完全に還元されず残留してい
た。そこで、この溶液に15.6重量%の亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液125gを添加して、4時間攪拌を行な
い、さらに、この溶液に15.6重量%の亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液125gを添加して、終夜攪拌を行なっ
た。その結果、塩化メチレン溶液相の臭素濃度を測定し
たところ臭素は検出されなかった。その後、実施例1と
同様にアルカリ処理と純水での洗浄を行なった。しかし
ながら、かかる方法は、実施例と比較して工程操作が多
く、工程時間が長くなる方法であった。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、工程操作が少なく、工
程時間の短い方法で、臭素化合物溶液中の臭素を除去す
ることができ、得られる高純度の臭素化合物は、樹脂用
の難燃剤として好適に使用され、その工業的効果は格別
なものである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示される臭素化合物およ
    び臭素を含む溶液と還元剤を含む水溶液とを混合して、
    臭素を還元し処理する方法において、該臭素化合物およ
    び臭素を含む溶液と該還元剤を含む水溶液とをフローミ
    キサーに導入し、混合させ、その後該フローミキサーか
    ら導出した混合溶液を撹拌槽に投入することを特徴とす
    る臭素化合物溶液の処理方法。 【化1】 (式中Ar1およびAr2は同一または異なっていてもよ
    く、炭素数5〜16の芳香族炭化水素基または炭素数5
    〜12の飽和脂環式炭化水素基を表し、これら炭化水素
    基は少なくとも1個のハロゲン原子により置換されてい
    てもよく、Yは炭素数1〜6の飽和炭化水素基、スルフ
    ォン基、スルフィド基、ケトン基、炭素数2〜6のアル
    キレンオキシド基または単結合を表し、R1およびR2
    同一または異なっていてもよく、炭素数2〜11の炭化
    水素基を表し、pおよびqはそれぞれ0〜10の整数で
    あり、(p+q)は1以上の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 臭素1モルに対して、2〜100モルの
    還元剤を使用する請求項1記載の臭素化合物溶液の処理
    方法。
  3. 【請求項3】 臭素化合物および臭素を含む溶液の溶媒
    が、ハロゲン化炭化水素化合物または芳香族炭化水素化
    合物である請求項1記載の臭素化合物溶液の処理方法。
  4. 【請求項4】 還元剤が、亜硫酸水素ナトリウム、亜二
    チオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、シュウ酸、硫
    化水素、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、硫酸ヒド
    ロキシルアミン、スズ、酸化第1スズおよびヒドラジン
    からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物である
    請求項1記載の臭素化合物溶液の処理方法。
  5. 【請求項5】 フローミキサー中における混合溶液の流
    速が、5〜500cm/秒である請求項1記載の臭素化
    合物溶液の処理方法。
  6. 【請求項6】 フローミキサー中における混合溶液の滞
    留時間が、0.001〜300秒である請求項1記載の
    臭素化合物溶液の処理方法。
  7. 【請求項7】 フローミキサーが、スタティックミキサ
    ーである請求項1記載の臭素化合物溶液の処理方法。
  8. 【請求項8】 フローミキサーが、エレメント数4〜2
    0を有するスタティックミキサーである請求項1記載の
    臭素化合物溶液の処理方法。
  9. 【請求項9】 前記式(1)で示される臭素化合物が、
    下記式(2)で示される化合物である請求項1記載の臭
    素化合物溶液の処理方法。 【化2】 (式中Y、R1およびR2は前記式(1)における定義と
    同じものを意味する。Ar1およびAr2は同一または異
    なっていてもよく、炭素数5〜16の芳香族炭化水素基
    または炭素数5〜12の飽和脂環式炭化水素基を表し、
    mおよびnは2〜4の整数を表し、pおよびqは2〜1
    0の整数を表す。)
  10. 【請求項10】 前記式(1)で示される臭素化合物
    が、2,2−ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−
    ジブロモプロピルオキシ)フェニル]プロパン、2,2
    −ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモ−
    2−メチルプロピルオキシ)フェニル]プロパン、ビス
    [3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロピル
    オキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジブロモ−
    4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルオキシ)
    フェニル]メタン、[3,3′,5,5′−テトラブロ
    モ−4,4′−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)]
    ビフェニル、[3,3′,5,5′−テトラブロモ−
    4,4′−(1,2−ジブロモエチルオキシ)]ビフェ
    ニル、ビス[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロ
    モプロピルオキシ)フェニル]スルフォンおよびビス
    [3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモ−2−メ
    チルプロピルオキシ)フェニル]スルフォンから選ばれ
    る一種の化合物である請求項1記載の臭素化合物溶液の
    処理方法。
  11. 【請求項11】 撹拌槽に投入された混合溶液と、臭素
    化合物および臭素を含む溶液中の臭素1モルに対して2
    モル以上のアルカリ性の中和剤とをさらに混合し、中和
    処理する請求項1記載の臭素化合物溶液の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002231255A (ja) * 2001-01-30 2002-08-16 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 高分子固体電解質型燃料電池用触媒の製造方法

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