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JP2000070842A - 自動車補修部品用の樹脂被覆鋼板 - Google Patents

自動車補修部品用の樹脂被覆鋼板

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Publication number
JP2000070842A
JP2000070842A JP24516598A JP24516598A JP2000070842A JP 2000070842 A JP2000070842 A JP 2000070842A JP 24516598 A JP24516598 A JP 24516598A JP 24516598 A JP24516598 A JP 24516598A JP 2000070842 A JP2000070842 A JP 2000070842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
steel sheet
coating
weight
coated steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24516598A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Ikishima
健司 壱岐島
Kiwamu Yoshida
究 吉田
Kiyoyuki Fukui
清之 福井
Ryuzo Kamimura
隆三 上村
Hiroaki Harada
宏昭 原田
Toshiharu Oshiba
敏春 大芝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Nippon Paint Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Nippon Paint Co Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Nippon Paint Co Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP24516598A priority Critical patent/JP2000070842A/ja
Publication of JP2000070842A publication Critical patent/JP2000070842A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下地に電着塗装を施さずに、低温焼付け型の
補修用上塗り塗料を直接塗装しても優れた上塗り密着性
を示し、かつ溶接性、プレス成形性、端面耐食性のいず
れにも優れた自動車補修部品用の樹脂被覆鋼板を提供す
る。 【解決手段】 Zn−Ni合金めっき鋼板に(a) Cr付着量が
30〜80 mg/m2のクロメート皮膜と、(b) その上に固形分
の合計量に基づいて、硬化剤含有バインダー樹脂46〜
58重量%、有機潤滑剤 0.5〜1.0 重量%、リン化鉄
を主成分とする導電顔料25〜45重量%、およびノンク
ロム系防錆顔料1〜15重量%を含有し、さらに硬化触
媒をバインダー樹脂に対して4重量%以下含有する塗料
組成物から形成された乾燥塗膜厚み2〜8μmの導電性
樹脂被覆層とを形成する。保管時には端面と接合部に防
錆油を 0.5〜10 g/m2 塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接性、端面耐食
性、成形性、および上塗り密着性に優れた、自動車補修
部品に最適の樹脂被覆鋼板と、この樹脂被覆鋼板から製
作された自動車補修部品に関するものである。本発明に
かかる自動車補修部品は、塗装工程の一部(例、電着塗
装) を省略することができ、塗装工程が簡略化される。
【0002】
【従来の技術】鋼板に予め塗装が施されている樹脂被覆
鋼板は、上塗り塗装が施されていて、成形された後そ
のまま製品の外板として使用されるプレコート鋼板と、
下塗り塗装 (プライマー塗装) だけが施され、成形後
にさらに上塗り塗装が施されるプレプライムド鋼板とに
大別される。
【0003】家電業界では、冷延鋼板やめっき鋼板を基
材としてプレス成形および組立を行った後に塗装を行う
いわゆるアフターコート方式から、塗装工程が全く不要
となるプレコート鋼板を使用した製造工程への移行がな
されており、工程省略化が実現している。
【0004】一方、自動車の製造工程では、様々な部品
を接合して組立てる際の接合法として溶接が多用されて
いる。従って、溶接性を有さないプレコート鋼板は自動
車業界ではほとんど採用されていないのが実状である。
【0005】しかし、自動車業界においても塗装工程の
簡略化は大きな課題である。その場合、使用する鋼板を
プレコート化して塗装工程を完全に省略する方法と、プ
レプライムド化して塗装工程の一部 (電着塗装工程、あ
るいは電着塗装工程および中塗り塗装工程) を省略する
方法が可能である。自動車の塗装が非常に精緻であるこ
とを考慮すると、当面はプレプライムド化が先行しよ
う。
【0006】プレプライムド化はボディ (車体部) 全体
を対象とするのが理想的であるが、接合方法の変更や厚
板の小物部品のプレプライムド化まで必要となるため、
現状技術レベルでは困難と考えられている。しかし、補
修部品については、部品ごとにその使用前に単独塗装さ
れることから、特定の部品 (例、薄板部品) については
プレプライムド化が可能である。それにより、現在行わ
れている装着前の部品ごとの塗装工程の一部 (例えば、
電着塗装工程、または中塗り工程と電着塗装工程) を省
略できる。電着塗装は特殊な塗装装置を必要とすること
から、この塗装工程が省略できると、補修部品の利用が
非常に容易になり、かつコスト削減効果も大きい。
【0007】ところで、従来から、自動車用の素材とし
て必要な、成形性 (加工性) 、耐食性、溶接性などの種
々の性能を合わせ持つ樹脂被覆鋼板の研究・開発が活発
に行われてきた。溶接性についても、樹脂被覆層に導電
顔料を加えたり、樹脂被覆層を極薄にすることにより、
スポット溶接を行うことが可能な樹脂被覆鋼板が開発さ
れ、一部では実用化されている。
【0008】導電顔料としては、亜鉛粉末やアルミニウ
ムフレークといった金属顔料が一般的であるが、金属顔
料は通電性と耐食性が一般に相反する傾向を示し、その
添加量が増加すると通電性は向上するが、平板部の耐食
性は低下する。比較的良好な導電性を有し、しかも添加
量の増大による耐食性の低下が少ない導電顔料として、
特公平3−76828 号公報には、リン化鉄の使用が効果的
であることが開示されている。
【0009】これまで自動車用に採用されてきた樹脂被
覆鋼板は、その大半が、亜鉛系めっき鋼板やアルミニウ
ム系めっき鋼板の表面に、下層のクロメート皮膜と、上
層の厚さ1μm程度の極薄の有機樹脂被覆層とを形成し
た、溶接と電着塗装が可能な高耐食性のいわゆる有機複
合被覆鋼板 (例えば特開昭6−155658号公報参照) であ
る。
【0010】しかし、高耐食性といっても、「耐穴あき
10年保証」等の平板部の耐食性や塗装後の耐食性等を意
味し、プレコート鋼板に要求されるような切断端面や打
ち抜き端面の耐食性 (以下、「端面耐食性」という) を
保証するものではない。この端面耐食性は、従来は電着
塗料の付き回りに依存していた。
【0011】従って、従来の有機複合被覆鋼板をプレプ
ライムド鋼板として適用し、成形・組立て後に上塗り塗
装 (または中塗り塗装と上塗り塗装) だけ施しても、端
面耐食性が不足する。1μm程度と非常に薄い有機樹脂
被覆層ではもちろん端面を十分に保護することができ
ず、中塗りや上塗り塗装も端面、特に打ち抜き端面を完
全に被覆することは困難であるからである。
【0012】そのため、従来の有機複合被覆鋼板では、
端面耐食性を確保するのに電着塗装が必要であると考え
られており、これを電着塗装が省略されるプレプライム
ド鋼板として利用することは行われていない。そうでは
なく、めっき鋼板よりさらに耐食性の向上が可能な鋼板
素材として、成形後に電着塗装工程を含む全ての塗装工
程が施されて、主に高級自動車のボディ用に使用されて
いるので、塗装工程の簡略化にはつながっていない。
【0013】さらに、補修部品には補修用塗料が塗装さ
れるが、補修用塗料は、自動車製造工程で使用される高
温焼き付け型の塗料とは異なり、50℃から80℃程度の低
温焼付け型塗料であり、従来の有機複合被覆鋼板ではこ
の低温焼付け型補修用塗料との密着性の確保は困難であ
る。
【0014】例えば、特許第1711387 号に開示されてい
る樹脂被覆金属板は、溶接性、加工性、平板部の耐食性
には優れるものの、端面耐食性は不十分であり、また低
温焼付け型の補修塗料との密着性にも問題がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶接性 (連
続スポット溶接性) 、成形性に加えて、優れた端面耐食
性、上塗り密着性を備えており、プレプライムド化鋼板
として自動車補修部品の製造に使用することができる樹
脂被覆鋼板と、これから製造された自動車補修部品を提
供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、樹脂被覆
層に導電顔料を含有させた溶接可能な樹脂被覆鋼板につ
いて、特に低温焼付け型補修用塗料の密着性 (以下、上
塗り密着性という) を高めることにより十分な端面耐食
性を具備させる方策を検討した結果、めっき種、バイン
ダー樹脂、有機潤滑剤、導電顔料、導電顔料以外の他の
無機顔料の種類と量の適正化および硬化触媒の適正量添
加により、溶接性と成形性を損なうことなく、端面耐食
性と上塗り密着性をバランスよく向上させることができ
ることを見出した。
【0017】ここに、本発明は、γ相単相からなるニッ
ケル含有電気亜鉛めっき鋼板の少なくとも片面のめっき
皮膜上に、(a) Cr付着量が30〜80 mg/m2のクロメート皮
膜と、(b) その上に固形分の合計量に基づいて、硬化
剤含有バインダー樹脂46〜58重量%、有機潤滑剤 0.5
〜1.0 重量%、リン化鉄を主成分とする導電顔料25〜
45重量%、およびノンクロム系防錆顔料1〜15重量%
を含有し、さらに硬化触媒をバインダー樹脂に対して
4重量%以下含有する塗料組成物から形成された乾燥塗
膜厚み2〜8μmの導電性樹脂被覆層、とを有する、自
動車補修部品用の樹脂被覆鋼板である。
【0018】本発明によれば、上記の樹脂被覆鋼板から
プレス成形により形成された1個の成形部品からなる
か、または複数のかかる成形部品を溶接、機械的かし
め、接着剤、またはこれらの組合わせにより接合させて
組立部品からなる、自動車補修部品もまた提供される。
【0019】本発明では、導電顔料として、添加量を増
しても耐食性低下が少ないリン化鉄系導電顔料 (即ち、
リン化鉄を主成分とする導電顔料) を用いる。リン化鉄
は融点が高いため、溶接時に溶融して電極金属との反応
が生じにくく、しかも硬度が高いため、上記の特性を発
揮できるものと考えられる。
【0020】この導電顔料の割合が高いほど溶接性は向
上するが、導電顔料の含有量が過大になると、相対的に
バインダー樹脂量が少なくなり、樹脂被覆層の濡れ性が
低下して、上塗り密着性が低下し、それに伴い端面耐食
性も低下する。また、樹脂被覆層の表層部の緻密さも上
塗り密着性に大きく影響する。表層部が粗な状態である
と、上塗り塗料中の有機溶剤により塗膜表面が膨潤し、
脆弱な層となり、その脆弱な層を起点として上塗り塗料
の剥離が生じる。
【0021】従って、十分な上塗り密着性を確保するに
は、表面の濡れ性を適正に制御すると同時に、表層部の
架橋密度を高くして緻密化することが必要である。その
ためには、適正量の硬化触媒の添加が効果的であり、上
塗り密着性が飛躍的に向上する。
【0022】樹脂被覆層中の樹脂量は、成形性にも影響
する。樹脂量が少なすぎると、成形時に強加工部でパウ
ダリングが生じ易くなる。前記の硬化触媒の適正量の添
加は、樹脂と導電顔料の結合力の向上にも寄与するの
で、パウダリングの抑制にも有効である。
【0023】有機潤滑剤は成形性向上のために樹脂被覆
層中に含有させる。潤滑剤の量が多いほど潤滑性は向上
するが、多すぎると動摩擦係数が小さくなりすぎ、成形
時にしわが発生しやすくなる。特に、自動車補修部品用
の素材の場合は、プレス成形の際には洗浄油が塗布され
ているので、ノンオイル成形が前提であった従来の非溶
接型プレコート金属板に比べると、動摩擦係数をより高
い値に制御する必要がある。
【0024】そのため、本発明では、樹脂被覆層中のリ
ン化鉄と有機潤滑剤量は必要最小限にとどめ、樹脂量を
増大させ、その他の無機顔料の適正量添加で塗膜を補強
し、さらに硬化触媒を添加して樹脂被覆層の表層部を緻
密にすることによって、上記の各性能 (上塗り密着性、
溶接性、端面耐食性および加工性) をバランスよく向上
させる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてより具体的
に説明する。以下の説明において、%は特に指定のない
限り重量%である。
【0026】金属基材 本発明の樹脂被覆鋼板の金属基材はニッケル含有電気亜
鉛めっき鋼板、即ち、Zn−Ni合金電気めっき鋼板であ
る。Zn−Ni合金めっき層は、適度な犠牲防食性を示し、
亜鉛めっきに比べて貴な電位を示すため、良好な防食機
能を有する。このZn−Niめっき層をγ相単相からなるも
のに限定したのは、これ以外の、例えばη+γ相やγ+
α相等のめっき層では、平板部の耐食性や耐ブリスター
性に劣るからである。γ相単相からなるZn−Ni層のNi含
有量は約9〜20%の範囲である。
【0027】Zn−Ni合金めっきの付着量は、特に限定さ
れるものではないが、1〜60 g/m2が好ましい。1g/m2
以下では耐食性向上効果が小さく、60 g/m2 以上ではコ
ストが増加するばかりでなく、溶接性の低下や折り曲げ
部の加工性低下などを生じることになる。
【0028】基材のZn−Ni合金電気めっき鋼板は、内外
両面の防錆性を確保するため両面めっきの方が好まし
い。片面めっき鋼板の場合は当然めっき面側の片面に以
下に説明するクロメート皮膜と樹脂被覆層を形成する。
基材が両面めっき鋼板の場合には、その片面だけ(外面
になる側)にクロメート皮膜と樹脂被覆層を形成しても
よい。また、クロメート皮膜は両面に形成し、樹脂被覆
層だけを外面側になる片面だけに形成してもよい。しか
し、本発明の樹脂被覆鋼板の優れた耐食性を十分に発揮
させるには、本発明に従って両面めっき鋼板の両面にク
ロメート皮膜と樹脂被覆層とを形成することが最も好ま
しい。
【0029】化成処理 塗膜密着性 (基材めっき鋼板と樹脂被覆層との密着性)
および耐食性の向上のために、従来より行われているよ
うに、樹脂被覆前の下地処理としてクロメート処理を行
い、上記のZn−Ni合金めっき層上にクロメート皮膜を形
成する。
【0030】クロメート皮膜は、塗布型、反応型、電解
型のいずれのクロメート処理により形成されたものであ
ってもよいが、塗布型クロメート処理によるものが耐食
性に優れているので好ましい。塗布型クロメート液の種
類は特に限定されないが、部分還元型のものが乾燥時間
が短くてすむため好ましい。クロメート液はコロイダル
シリカ等の無機物や燐酸等に代表される酸根を含むもの
でもよい。
【0031】クロメート皮膜の付着量は、金属クロム換
算で30〜80 mg/m2の範囲とする。30mg/m2より少ないと
耐食性が低下し、80 mg/m2を超える、クロメート皮膜の
凝集破壊のため加工部の塗膜密着性が劣化する。塗布型
クロメート液は、スプレー、浸漬、ロールコート法など
でめっき層上に塗布し、オーブンなどを用いて金属基材
の温度として 100〜250 ℃程度で乾燥させることが好ま
しい。
【0032】樹脂被覆層 本発明の樹脂被覆鋼板の樹脂被覆層は、溶剤中に、固形
分として、それぞれ所定量のバインダー樹脂 (硬化剤を
含む) 、硬化触媒、有機潤滑剤および顔料 (導電顔料、
およびその他の無機顔料) を含む塗料組成物から形成さ
れる。硬化触媒は一般に液状であるため、有効成分とし
て所定量含まれていればよい。バインダー樹脂は、後述
するように溶剤中に溶解または分散している。
【0033】硬化触媒以外の前記各成分の量は、塗料組
成物から揮発性成分を除いた固形分の合計量に対する固
形分 (もしくは有効成分) の量 (即ち、固形分基準の
量) であり、硬化触媒の量はバインダー樹脂 (硬化剤を
含む) の固形分重量に対する固形分 (もしくは有効成
分) の量である。樹脂被覆層の組成は、使用した塗料組
成物の固形分基準の組成と実質的に同一になる。
【0034】(バインダー樹脂)(主樹脂+硬化剤) 本発明の塗料組成物の構成要素であるバインダー樹脂
は、一般に主樹脂と硬化剤とからなる。
【0035】バインダー樹脂を構成する主樹脂は、通常
のプレコート鋼板に使用されている樹脂であればよく、
特に限定されない。塗料組成物を塗装して得られる樹脂
被覆金属板の上塗り密着性、端面耐食性、加工性、およ
び溶接性をバランスよく向上させるという点を考慮する
と、主樹脂はエポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、アクリル系樹脂のいずれかであることが
好ましい。これらの樹脂を変性した樹脂も主樹脂として
使用できる。ここでいう変性とは、2種類以上の樹脂を
混合するコールドブレンドによる変性と、樹脂の末端に
異なる樹脂を反応させる末端修飾による変性の両者を意
味する。主樹脂は、相溶性が損なわれなければ、2種以
上の併用が可能である。
【0036】主樹脂はガラス転移温度は30℃よりも高い
ものを使用することが好ましい。ガラス転移温度がこれ
より低いと、溶接性やプレス成形性が低下する上、樹脂
被覆鋼板をコイル状に巻いたり、積み重ねて保管した時
にブロッキングを生じる可能性が大きくなる。主樹脂の
分子量は、折り曲げ部の亀裂の発生を防止するには、50
00以上であることが好ましい。
【0037】硬化剤も、通常のプレコート鋼板に使用さ
れているものであれば特に限定されない。アミン系硬化
剤、酸無水物系硬化剤、イソシアネート化合物、フェノ
ール樹脂、アルキルエーテル化アミノホルムアルデヒド
樹脂等が挙げられる。主樹脂が上記の好ましいものであ
る場合、特に好適な硬化剤は、アルキルエーテル化アミ
ノホルムアルデヒド樹脂 (例、アルキルエーテル化メラ
ミン樹脂) とイソシアネート化合物である。主樹脂に対
して2種以上の硬化剤を併用してもよい。
【0038】これらの主樹脂や硬化剤は、水溶性型もし
くは水分散型の水性化されたものでもよく、また有機溶
剤に溶解させた溶剤溶解型でもよい。主樹脂と硬化剤と
の割合は特に制限されないが、両者の合計量に対して硬
化剤の割合は20〜30%程度が普通である。
【0039】バインダー樹脂 (主樹脂と硬化剤の合計)
は、塗料固形分中に46〜58%の量で含有させる。バイン
ダー樹脂が少ないと、前述したように、加工性や上塗り
密着性が低下し、端面耐食性も劣化する。バインダー樹
脂が多すぎると、リン化鉄が少なくなり、溶接性が低下
する。
【0040】(硬化触媒)バインダー樹脂だけでも樹脂被
覆層は形成できるが、上述したように特に樹脂被覆層の
表層部を緻密化させて良好な上塗り密着性を得るため、
硬化触媒を塗料組成物に添加する。硬化触媒の種類は使
用する硬化剤に応じて適宜選択すればよい。
【0041】例えば、硬化剤としてアルキルエーテル化
アミノホルムアルデヒド樹脂を使用する場合には、パラ
トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の
スルホン酸系硬化触媒を使用することができる。これら
の触媒は、アミンなどの塩基で中和したタイプでも、中
和しないタイプでもよい。
【0042】イソシアネート化合物の硬化触媒として
は、ジブチル錫ジラウレートや、 1,3−ジアセトキシテ
トラブチルスタノキサンなどの金属有機酸塩や、トリエ
チレンジアミン、テトラブチルアンモニウムクロライド
などの三級アミンおよびその塩を使用できる。
【0043】硬化触媒の添加量は、バインダー樹脂に対
して4%以下とする。硬化触媒を添加しないと、樹脂被
覆層の表層部が十分に緻密化せず、脆弱になって上塗り
密着性が発現しにくい。硬化触媒の多量添加は、硬化が
促進されすぎて、加工性、溶接性の低下を招くばかり
か、塗料の貯蔵安定性も低下する。
【0044】(有機潤滑剤)有機潤滑剤は、成形性の向
上、具体的には加工用治具と樹脂被覆層との摩擦を減少
させ、樹脂被覆層にかかる力を弱めて加工時に生じる樹
脂被覆層の損傷を防止するために添加する。低比重で樹
脂被覆層中での容積分率が大きい上に、溶接性にとって
は溶接時に熱分解しやすいものが好ましい。
【0045】このような理由から、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン類や、カルボン酸エステ
ル類、ポリアルキレングリコール類が特に好ましい。ポ
リオレフィン類は分子量が1000〜10,000程度のものが好
ましい。カルボン酸エステル系化合物としては、ステア
リン酸、オレイン酸、アジピン酸、セバシン酸等のカル
ボン酸と、n−ブタノール、 sec−ブタノール、ネオペ
ンチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール
とのモノエステル、ジエステル、ポリエステル等が挙げ
られる。ポリアルキレングリコールとしては、ポリプロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げら
れる。これらの有機潤滑剤は、それぞれ単独でも、ある
いは2種以上の組み合わせでも使用できる。
【0046】これらの有機潤滑剤の平均粒径は、1〜10
μmの範囲が好ましい。平均粒径が1μm未満では十分
な潤滑性の発現が困難であり、10μmを超えると成型時
に有機潤滑剤自身が脱落しやすくなり、押し込み疵の原
因となる。より好ましい粒径は3〜8μmである。
【0047】有機潤滑剤の含有量は 0.5〜1.0 %とす
る。過小では潤滑性が不足して成形性が低下し、過大で
はしわ発生や上塗り密着性の低下を生じる。
【0048】(導電顔料)溶接性を付与するために用いる
導電顔料としては、(イ) 電気抵抗が低く安定しており、
少量で十分な通電効果が得られること、(ロ) 溶接時の発
熱により溶融しない高融点物質であること、(ハ) 硬度が
高く、溶接時の加圧により導電顔料が絶縁性の樹脂被覆
層を破壊し、導電性をより良好にできること、および
(ニ) 低価格で大量供給が可能であること、等の性質を備
えたものが望ましい。
【0049】上記の諸条件を満たす顔料として、本発明
ではリン化鉄(Fe2P)を主成分とする導電顔料を使用す
る。導電顔料の平均粒径は、形成される樹脂被覆層の膜
厚より小さいものが好ましい。リン化鉄を主成分とする
顔料は、商品名フェロホス等として各種のものが市販さ
れているので、それらを単独あるいは組み合わせて用い
ればよい。
【0050】リン化鉄の主成分とする導電顔料は25〜45
%の範囲で添加する。この添加量が多いほど樹脂被覆層
の導電性、従って溶接性が向上するが、2000点以上の連
続スポット溶接性を実現するには25%以上の添加が必要
である。一方、45%を超えて添加しても、溶接性の向上
効果が小さくなる上、樹脂量が少なくなるため樹脂被覆
層の濡れ性が低下し、上塗り密着性が低下し、さらには
加工性と端面耐食性も低下する。
【0051】(他の無機顔料)導電顔料に加えて、樹脂被
覆層の耐食性向上のためにノンクロム系防錆顔料を添加
する。クロム酸系防錆顔料は、有害な6価クロムの溶出
により耐食性を発揮するため、毒性のないノンクロム系
防錆顔料を使用する。
【0052】使用できるノンクロム系防錆顔料として
は、リン酸塩顔料、バナジン酸塩顔料、モリブデン酸塩
顔料、リンモリブデン酸塩顔料等が挙げられる。具体例
としては、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸マグ
ネシウム/五酸化バナジウム混合物、モリブデン酸亜
鉛、モリブデン酸ストロンチウム、リンモリブデン酸ア
ルミニウム系顔料などが挙げられる。
【0053】ノンクロム系防錆顔料は1〜15%の範囲の
量で添加する。過小では耐食性向上に効果がなく、過大
になると樹脂量が少なくなりすぎることにより、加工性
が低下する。
【0054】防錆顔料と一緒に体質顔料を添加してもよ
い。体質顔料の例としては、シリカ、アルミナ、カオリ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、カー
ボンブラック、酸化鉄等が挙げられる。体質顔料の添加
量は、防錆顔料との合計量が15%以下となるようにする
ことが好ましい。なお、バインダー樹脂と有機潤滑剤の
量を考慮すると、導電顔料と他の無機顔料との合計量は
41〜53.5%となる。
【0055】本発明で用いる塗料組成物は、上記の各成
分を、通常行われる方法により溶剤と混合することによ
って製造することができる。溶剤についても特別のもの
は必要ではなく、例えば、シクロヘキサノン、イソホロ
ン等のケトン系溶剤や、ソルベッソ100 、ソルベッソ15
0 等の石油系溶剤、トルエンやキシレン等の芳香族石油
系溶剤、n−ブチルアルコールやベンジンアルコール等
のアルコール系溶剤、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル系溶剤、さらには水等、通常のプレコート鋼板用塗料
に使用される溶剤であればよい。
【0056】樹脂被覆層は、この塗料組成物をクロメー
ト皮膜の上に塗装することにより形成する。樹脂被覆層
の厚みは2〜8μmの範囲とする。2μm未満では端面
耐食性や加工性が劣化しやすく、8μmを超えると溶接
性が著しく低下する。好ましくは3〜7μmである。
【0057】塗装方法は特に限定されず、ロールコート
法、カーテンフローコート法、スプレー法等を含む公知
の方法を採用すればよい。塗装後、塗膜を加熱して乾燥
・硬化させる。この加熱には、一般に用いられる熱風オ
ーブンや、誘導加熱オーブンが適用できる。乾燥・硬化
温度は樹脂種により適宜設定されるが、一般には、基材
鋼板最高到達温度が 140〜260 ℃となる範囲が適当であ
る。
【0058】こうして得られる樹脂被覆鋼板から自動車
補修部品を製造する。この製造方法は特に制限されるも
のではないが、通常は適当な大きさに切断した樹脂被覆
鋼板を、その部品の所定形状にプレス成形することによ
り行われる。得られた1個の成形部品だけで補修部品と
して使用できる場合もあるが、必要であれば、複数のか
かる成形部品を適当な方法で接合して組立てることにり
補修部品を作り上げる。接合方法としては、溶接、機械
的なかしめ、接着剤、特に常温硬化型の接着剤を単独ま
たは組合わせて利用することができる。接着剤としては
アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等が好ましい。
【0059】本発明にかかる自動車補修部品は、上塗り
塗装される薄板部品に適している。このような部品の具
体例としては、フロントフェンダー、トランクリッド、
ドア、ボンネット、エンジンフードなどが挙げられる。
【0060】自動車補修部品は、実際に自動車の修理に
使用されるまでは色が決まらないため、上塗り塗装を施
さずに保管されるのが普通である。本発明の樹脂被覆鋼
板は、上塗り塗装された後は、良好な端面耐食性を有す
るが、組立てたまま上塗り塗装を施さずに長期の保管ま
たは輸送 (例、船舶輸送) が行われる場合には、切断端
面の鋼板露出部や接合部 (特に溶接で接合した場合の接
合部、即ち、溶接部)での赤錆発生は不可避である。
【0061】この長期保管性を向上すべく検討を重ねた
結果、プレス成形後、またはさらに接合により組立てた
後、成形部品の端面および/または接合部に防錆油を
0.5〜10 g/m2 の割合で塗布することにより著しい赤錆
抑制効果が発揮されることを見出した。付着量が少なす
ぎると、赤錆抑制効果が十分でなく、また、多すぎると
防錆油がタレて取り扱い上の不具合を生じる。なお、接
合方法が機械的かしめまたは溶接の場合には、防錆油を
接合前に塗布することもできる。
【0062】防錆油の種類としては、一般的な防錆油ま
たは洗浄油から選択使用すればよい。例えば、出光石油
製のダフニーコートL6X 、ダフニーオイルコートKD7 、
ダフニーエバーコートなどが例示される。防錆油の粘度
としては、3〜20 m2/s 程度が好ましく、あまり高粘度
では脱脂性が低下する。また、端面防錆油の均一塗布を
狙って、防錆油を一部発泡させることもできる。その場
合には、0.05〜2%の界面活性剤を防錆油中に含有する
ことも有効である。添加する界面活性剤の例としては、
ラウリルアルコール系、セチルアルコール系、ステアリ
ルアルコール系、オレイルアルコール系等のアルコール
エーテル型非イオン系、あるいはまたカプリン酸ナトリ
ウム、ラウリン酸ナトリウム等の塩類が例示される。
【0063】前述したように、使用前に自動車補修部品
に補修用の上塗り塗料を塗装する。この塗装前に、必要
に応じて補修部品には脱脂 (例、アルカリ脱脂) 等の常
法に従って表面清浄化処理を行う (特に防錆油を塗布し
た場合) 。適当な上塗り塗料としては、アクリル系、ウ
レタン系塗料などが挙げられる。中塗りを省略してこれ
らの上塗り塗料を直接塗装しても十分に高い上塗り密着
性が得られるので、上塗り塗料を直接塗装するので十分
であるが、上塗り塗料の前に中塗り塗料を適用すること
ももちろん可能である。補修用の上塗り塗料は一般に低
温焼付け型であり、その場合の焼付けは約50〜80℃の低
温で数分ないし数時間 (例、20分〜1時間) かけて行
う。
【0064】
【実施例】(実施例1)厚さ0.7 mmの冷延鋼板 (JIS G 31
41に規定されるSPCE相当材) の両面に、硫酸塩系酸性め
っき浴を用いて、Zn−Ni合金電気めっき(Ni:13%、Z
n:87%、合金相はγ単層、片面当たり付着量20 g/m2)
を施し、アルカリ脱脂、水洗および乾燥処理を行った
後、両面のめっき皮膜上に市販のクロメート処理液 (日
本ペイント社製 NRC300)をロールコータで塗布し、最高
到達鋼板温度が140 ℃となるように熱風オーブンで40秒
間乾燥した。クロメート皮膜の付着量は金属クロム量に
換算して60 mg/m2であった。
【0065】次に、両面のクロメート皮膜の上に、後述
する実施例2のサンプルNo.B-9と同一組成の塗料組成物
を、ロールコータで乾燥膜厚が4μmとなるように塗布
し、熱風オーブンで最高到達鋼板温度が200 ℃となるよ
うに約1分間焼付けて硬化させ、樹脂被覆鋼板を得た。
得られた樹脂被覆鋼板について、プレス成形性、溶接
性、端面耐食性、および折曲げ加工部の塗膜密着性を、
下記の要領で評価した。
【0066】比較のために、めっき金属種が92%Zn−8
%Ni合金めっき (合金相はγ+η相) および純亜鉛めっ
き(η相単相)である以外は、上記と同様に電気めっ
き、クロメート処理および塗布と焼付けを行って得た樹
脂被覆鋼板についても、同様の試験を実施した。
【0067】<プレス成形性>円筒絞り試験機を使用
し、しわ押さえ荷重3トン、ポンチ径50 mm 、ダイス径
52.4 mm 、ブランク径95 mm で樹脂被覆鋼板の試験片に
絞り抜き加工を行い、加工部のテープ剥離試験を行っ
た。成形性の評価は以下の3段階で行い、◎であれば良
好とした。
【0068】 ◎:異常なし ○:テープに剥離した塗料片が付着(=パウダリングあ
り) 但し、供試材に割れは見られず ×:テープへの塗膜剥離片の付着が著しいいか、一部に
母材割れが発生。
【0069】<溶接性>樹脂被覆鋼板の試験片(300×30
0 mm) 2枚を重ね合わせ、先端径が5mmの電極を用い
て、加圧力250 kgf 、通電時間12サイクル、溶接電流85
00Aの条件で連続スポット溶接を行い、ナゲット径が3.
6 mm以上あれば溶接可能とした。
【0070】溶接性の評価は、連続スポット溶接が可能
な打点数により以下の3段階で行い◎であれば良好とし
た。 ◎:連続スポット溶接可能な打点数2000点以上 ○:同打点数1000点以上2000点以下 ×:同打点数1000点未満。
【0071】<端面耐食性>樹脂被覆鋼板の試験片(150
×70 mm)に直径25 mm 、カエリ高さ0.3 mmの穴をあけた
後、カエリが下になる状態で、上面となる片面に2液型
ウレタン塗料を乾燥膜厚40μmとなるようにスプレー塗
装し、60℃の乾燥器で1時間焼付けした後、塩水浸漬(5
%NaCl、60分) →乾燥 (50℃、60分) の乾湿試験を200
サイクル受けさせた。
【0072】200 サイクル後の端面における赤錆および
白錆の発生状況を肉眼で調査し、以下の3段階で評価し
て、◎であれば良好した。 ◎:赤錆+白錆の発生長さ率が20%未満 △:同発生長さ率が20〜30%未満 ×:同発生長さ率が30%以上。
【0073】<折曲げ加工部の塗膜密着性>樹脂被膜鋼
板の帯状試験片 (50 mm 幅) をOT折曲げ (密着曲げ)
して、市販の透明粘着テープを用いて折曲げ部を剥離試
験した。塗膜剥離状態を次の3段階で評価した。◎を良
好とした。 ◎:剥離せず △:一部剥離あり ×:激しい剥離。
【0074】
【表1】
【0075】表1の試験結果からわかるように、クロメ
ート皮膜の付着量が多すぎると、特に塗膜密着性が劣化
し、成形性や溶接性も不十分となった。また、めっきが
純Znめっき (η相) またはZn−Ni合金めっきでもγ相単
相ではない場合には、端面耐食性が劣化した。これに対
し、本発明に従ってγ相単相のZn−Ni合金めっき層の上
にクロメート皮膜を形成すると、いずれの性能も十分に
満足できるものであった。
【0076】(実施例2)実施例1のA−3材と同様にZn
−Ni合金電気めっき層とクロメート皮膜を順に形成した
鋼板の両面のクロメート皮膜上に、表2に示す組成の塗
料組成物を実施例1と乾燥膜厚が4μmとなるように塗
装および焼付けした。得られた樹脂被覆鋼板の端面耐食
性、プレス成形性、およびスポット溶接性を実施例1と
同様に評価すると共に、上塗り密着性と塗料の貯蔵安定
性を下記の要領で評価した。試験結果を表3に示す。
【0077】使用したバインダー樹脂の主剤および硬化
剤の種類は表2に示す通りであり、硬化触媒は硬化剤に
応じて表2の欄外に示すものを使用した。主剤樹脂のう
ち、ポリエステル系樹脂 (PE) およびアクリル系樹脂
(Ac) は水性エマルジョン樹脂であり、残りのウレタ
ン系樹脂 (U) 、エポキシ系樹脂 (EP) は有機溶剤中
の溶液型樹脂であり、いずれの樹脂もガラス転移温度が
30℃より高く、分子量は5000以上であった。有機潤滑剤
としては粒径3〜8μmの市販の微粉状ポリエチレンワ
ックスを使用した。導電顔料としてはリン化鉄を主成分
とする市販のフェロホスHRS 2132 (フーカー社) を使用
し、ノンクロム系防錆顔料としては市販のリンモリブデ
ン酸アルミニウム系防錆顔料を用いた。
【0078】塗料組成物の調製は、バインダー樹脂の主
剤を含む液に、導電顔料およびノンクロム系防錆顔料を
添加し、ペイントシェーカーで1時間ガラスビーズ分散
させた後、ビーズを濾過で除去し、有機潤滑剤と硬化剤
および硬化触媒を添加して約10分間攪拌して混合するこ
とにより行った。必要に応じて溶剤 (シクロヘキサノ
ン) を加えて、塗料の不揮発分を約50%に調整した。
【0079】なお、硬化剤の添加量は主樹脂100 重量部
に対して15重量部の一定とし、硬化触媒の添加量はバイ
ンダー樹脂に対する% (PHR=per hundred resin)で示
し、残りの成分の含有量は固形分合計量に対する% (い
づれも固形分換算) である。
【0080】<上塗り密着性>樹脂被覆鋼板の試験片(1
50×100 mm) の片面に、下記の3種類の2液型ウレタン
系塗料を乾燥膜厚みが40μmとなるようにスプレー塗装
し、60℃で40分間焼付けた。
【0081】上塗り塗料A:イサム塗料製上塗り塗料ミ
ラノ2K 上塗り塗料B:関西ペイント製上塗り塗料レタンPG8
0 上塗り塗料C:日本ペイント製上塗り塗料ナックススペ
リオ 乾燥後、塗膜に2mm幅の基盤目試験機で100 マスを切
り、テープ剥離試験を行った。
【0082】上塗り密着性の評価は、次の3段階で行
い、◎であれば良好とした。 ◎:塗膜剥離なし、剥離基盤目が1以下 △:塗膜剥離一部あり、剥離基盤目が10以下 ×:塗膜剥離著しい、剥離基盤目が11以上。
【0083】<塗料の貯蔵安定性>調製した各塗料組成
物を50℃で30日間放置し、その前後の塗料粘度を測定し
て評価した。塗料粘度は、フォードカップNo.4を用いて
測定し、「放置後の粘度/初期粘度」の値が1.5 以上で
ある場合を×、1.2 〜1.5 までを△、1.2 以下を◎とし
た。
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】表2および表3から、塗料組成物の組成が
本発明の範囲内であると、低温焼付け型の補修用塗料を
直接上塗りした場合の上塗り密着性に優れているのを始
め、試験した全ての性能について満足できる樹脂被覆鋼
板が得られるのに対し、バインダー樹脂、導電顔料、ノ
ンクロム系防錆顔料または触媒の含有量が本発明の範囲
外では少なくとも1つの性能が不十分となることがわか
る。
【0087】(実施例3)実施例1のA−3材の両面のク
ロメート皮膜上に、実施例2のB−4、B−8、B−1
9、B−23、B−27のいずれかの塗料組成物を実施例2
と同様に塗装して得られた樹脂被覆鋼板を用いて、自動
車用フロントフェンダー (日産セフィーロ用) および専
用ブラケットをプレス成形し、歪み等のない外観良好な
成形品を得た。成形したフロントフェンダーとブラケッ
トをスポット溶接により接合し、実用に供し得る強度を
有するアッセンブリー部品を得た。
【0088】そこで、前記で得たアッセンブリー部品の
中から、塗料組成物が実施例2のB−23である樹脂被覆
鋼板から得られたフロントフェンダーを用いて、以下の
性能を評価した。即ち、このフロントフェンダーの端面
と打抜き部およびスポット溶接部に防錆油 (ダフニーKD
7:出光石油、粘度3〜20m2/sec) を表4に示す付着量で
塗布した。防錆油を塗布した補修部品の油タレ性、長期
保管時耐食性、および長期保管後の上塗り密着性を次の
要領で評価した。
【0089】<油タレ性>塗布後の防錆油のタレの状況
を目視で次の基準により評価した。 ○:タレの発生が目視では判定できない (良好) 、 ×:タレ発生確認。
【0090】<長期保管後耐食性>防錆油を塗布した補
修部品の端面に室温で3%塩水を一定量スプレー塗布し
た後、70℃97%RH×5時間→35℃97%RH×5時間→60℃
30%RH×2時間を1サイクルとする耐湿サイクル試験を
40サイクル行い、端面の赤錆を目視観察して、次の基準
で評価した。
【0091】 ◎:端面に赤サビ発生なし、 ○:一部赤サビあるも5%未満、 ×:5%以上発生している。
【0092】<長期保管後の上塗り密着性>塗料組成物
が実施例2のB−23である樹脂被覆鋼板の試験片に、防
錆油を指定の量だけ塗布した後、80℃のオーブンで72時
間加熱処理した。冷却後、アルカリ脱脂液で試験片を洗
浄して、防錆油を除去した後、実施例2の上塗り塗料A
を同様に塗装および低温焼付けし、上塗り密着性を実施
例2と同様に評価した。
【0093】
【表4】
【0094】表4からわかるように、防錆油の塗布量が
0.5〜10 g/m2 の範囲内であると、上塗り塗装を施さな
くても、油タレを生ずることなく、長期間にわたって樹
脂被覆鋼板の端面の赤錆発生を防止できた。また、長期
保管後に脱脂すると、支障なく上塗り塗料を密着性よく
塗装できた。
【0095】(実施例4)実施例1のA−3材の両面のク
ロメート皮膜上に実施例2のB−23の塗料を塗布して得
られた樹脂被覆鋼板を用い、自動車用フロントフェンダ
ー (日産セフィーロ用) および専用ブラケットをプレス
成形した。成形したフロントフェンダーのブラケット取
り付け位置に、変性アクリル系の2液型常温接着剤 (ハ
ードロック:電気化学工業製) を塗布した後、ブラケッ
トを取り付け、クランプにより2時間固定し、接着し
た。
【0096】その後フロントフェンダー端面および打ち
抜き部に防錆油 (ダフニーKD7:出光石油) を実施例
3の表4に示したのと同様の量で塗布した。防錆油を塗
布した補修部品の油タレ性、長期保管時耐食性、および
長期保管後の上塗り密着性を実施例3と同様に評価し
た。試験結果は表4に示した結果と同様であった。即
ち、接着剤による接合の場合でも、防錆油の塗布量が
0.5〜10 g/m2 の範囲内であると、上塗り塗装を施さな
くても、油タレを生ずることなく、長期間にわたって樹
脂被覆鋼板の端面の赤錆発生を防止でき、長期保管後も
脱脂後の上塗り塗装で上塗り塗料を密着性よく塗装でき
た。
【0097】(実施例5)実施例1のA−3材の両面のク
ロメート皮膜上に実施例2のB−23の塗料を塗布して得
られた樹脂被覆鋼板を用い、自動車フロントフェンダー
(日産セフィーロ用) および専用ブラケットをプレス成
形した。成形したフロントフェンダーとブラケットをか
しめより接合し (かしめガン:ポンチ径4.4 mm、加圧力
2.5 t)、その後フロントフェンダー端面および打ち抜き
部に防錆油(コスモノンラストPKD2:コスモ石油) を表
5に示す付着量で塗布した。
【0098】この防錆油を塗布した補修部品について
も、油タレ性、長期保管時耐食性、および長期保管後の
上塗り密着性を実施例3と同様に評価した。試験結果を
表5に示す。表5からわかるように、接合方法と防錆油
が違っても、防錆油の塗布量が0.5〜10 g/m2 の範囲内
であると、上塗り塗装を施さずに、油タレを生ずること
なく長期間にわたって樹脂被覆鋼板の端面の赤錆発生を
防止できた。また、長期保管後も脱脂後の上塗り塗装で
上塗り塗料を密着性よく塗装できた。
【0099】
【表5】
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、溶接性、プレス成形
性、端面耐食性のいずれにも優れている上、補修用の低
温焼付け型上塗り塗料を直接塗布した場合であっても優
れた上塗り密着性を示す樹脂被覆鋼板が得られる。従っ
て、本発明の樹脂被覆鋼板は、従来の電着塗装を省略す
ることの可能なプレプライムド化鋼板として自動車補修
部品に適用することができ、自動車補修部品の使用時の
塗装工程が著しく簡略化される。また、防錆油を塗布し
ておけば、長期保管時に端面や接合部も十分に保護さ
れ、自動車補修部品の保管も容易になる。
フロントページの続き (72)発明者 壱岐島 健司 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 吉田 究 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 福井 清之 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 上村 隆三 横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株 式会社内 (72)発明者 原田 宏昭 横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株 式会社内 (72)発明者 大芝 敏春 大阪市北区大淀北2丁目1番2号 日本ペ イント株式会社工業用コーティング事業部 内 Fターム(参考) 4D075 AE15 BB74X BB92X BB92Y CA09 CA13 CA17 CA22 CA33 DB05 DC13 EA37 EB22 EB33 EB35 EB38 EB45 EB56 EC01 EC07 EC15 EC37 EC54 4F100 AB01B AB03A AB16A AB18A AB31A AS00C BA03 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA13 CA02C CA13C CA15C CA19C CA21C CC00C EH71A EJ69B GB32 JA20C JB02 JG01C JK06 JL01 YY00B YY00C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ相単相からなるニッケル含有電気亜鉛
    めっき鋼板の少なくとも片面のめっき皮膜上に、 (a) Cr付着量が30〜80 mg/m2のクロメート皮膜と、 (b) その上に固形分の合計量に基づいて、硬化剤含有
    バインダー樹脂46〜58重量%、有機潤滑剤 0.5〜1.0
    重量%、リン化鉄を主成分とする導電顔料25〜45重量
    %、およびノンクロム系防錆顔料1〜15重量%を含有
    し、さらに硬化触媒をバインダー樹脂に対して4重量
    %以下含有する塗料組成物から形成された乾燥塗膜厚み
    2〜8μmの導電性樹脂被覆層、とを有する、自動車補
    修部品用の樹脂被覆鋼板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂被覆鋼板からプレス
    成形により形成された1個の成形部品からなるか、また
    は複数のかかる成形部品を溶接、機械的かしめ、接着
    剤、またはこれらの組合わせにより接合させて組立部品
    からなる、自動車補修部品。
  3. 【請求項3】 端面および/または接合部に防錆油が
    0.5〜10 g/m2 塗布されている、請求項2記載の自動車
    補修部品。
  4. 【請求項4】 電着塗装を施さずに低温焼付け型の補修
    用塗料が上塗り塗装された請求項2または3記載の自動
    車補修部品。
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