JP2000069963A - アポリポプロテインe4特異モノクローナル抗体 - Google Patents
アポリポプロテインe4特異モノクローナル抗体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒト・アポリポプロテインE4(ApoE4)を、他
のアイソフォームと免疫学的に識別することができるモ
ノクローナル抗体の提供。 【解決手段】 ApoE4に特異的なアミノ酸配列を持つド
メインペプチドを免疫原とし、ApoE4特異的な新規なモ
ノクローナル抗体を得た。この抗体は、他のアイソフォ
ームApoE2やApoE3とは反応せず、ApoE4の特異的な測定
を可能とする。
のアイソフォームと免疫学的に識別することができるモ
ノクローナル抗体の提供。 【解決手段】 ApoE4に特異的なアミノ酸配列を持つド
メインペプチドを免疫原とし、ApoE4特異的な新規なモ
ノクローナル抗体を得た。この抗体は、他のアイソフォ
ームApoE2やApoE3とは反応せず、ApoE4の特異的な測定
を可能とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アポリポプロテイ
ンEのアイソフォーム(isoform)を特異的に認識する抗体
とその用途に関する。より具体的には、アイソフォーム
4をアイソフォーム2やアイソフォーム3と免疫学的に
識別しうる抗体に関する。
ンEのアイソフォーム(isoform)を特異的に認識する抗体
とその用途に関する。より具体的には、アイソフォーム
4をアイソフォーム2やアイソフォーム3と免疫学的に
識別しうる抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】アポリポプロテインは、血漿リポタンパ
ク質分画を構成するタンパク質成分で、体内においては
脂質と結合してこれを可溶性に維持し、脂質の運搬に深
く関与している。アポリポプロテインには、A-H、なら
びにa(スモールエー)と呼ばれる異なった分子型が知
られており、それぞれは異なった構造と機能を持ってい
る。これらのアポリポプロテインの中でアポリププロテ
インE(Apolipoprotein E、以下ApoEと省略する)は、
低比重リポタンパク質、あるいは超定比重リポタンパク
質(それぞれ、LDLあるいはVLDLと省略する)受容体に対
して新和性を有する。機能的には、血漿脂質代謝・コレ
ステロール代謝に重要な役割を果たしており、肝臓、
脳、マクロファージを始め全身の臓器で生合成される。
ク質分画を構成するタンパク質成分で、体内においては
脂質と結合してこれを可溶性に維持し、脂質の運搬に深
く関与している。アポリポプロテインには、A-H、なら
びにa(スモールエー)と呼ばれる異なった分子型が知
られており、それぞれは異なった構造と機能を持ってい
る。これらのアポリポプロテインの中でアポリププロテ
インE(Apolipoprotein E、以下ApoEと省略する)は、
低比重リポタンパク質、あるいは超定比重リポタンパク
質(それぞれ、LDLあるいはVLDLと省略する)受容体に対
して新和性を有する。機能的には、血漿脂質代謝・コレ
ステロール代謝に重要な役割を果たしており、肝臓、
脳、マクロファージを始め全身の臓器で生合成される。
【0003】一方ApoEの構造的な特徴に目をむけると、
ApoEは主に3つの遺伝子型(genotype)ε2、ε3、および
ε4を主な対立遺伝子(allele)として持つ。各対立遺伝
子をもとに発現されるアイソフォーム蛋白質ApoE2、E
3、およびE4の組み合わせにより6種類の表現型(phenoty
pe)が存在する。すなわち、ホモ接合体3種E2/2、E3/3、
およびE4/4と、ヘテロ接合体3種−E2/3、E3/4、およびE
4/2である。ApoE4は、シアル酸を含む分子量35200、ア
ミノ酸299個の糖蛋白質である。更に日本においては、A
poE5およびE7と呼ばれる変異体が0.2-0.3%ながら存在
すると報告されている。
ApoEは主に3つの遺伝子型(genotype)ε2、ε3、および
ε4を主な対立遺伝子(allele)として持つ。各対立遺伝
子をもとに発現されるアイソフォーム蛋白質ApoE2、E
3、およびE4の組み合わせにより6種類の表現型(phenoty
pe)が存在する。すなわち、ホモ接合体3種E2/2、E3/3、
およびE4/4と、ヘテロ接合体3種−E2/3、E3/4、およびE
4/2である。ApoE4は、シアル酸を含む分子量35200、ア
ミノ酸299個の糖蛋白質である。更に日本においては、A
poE5およびE7と呼ばれる変異体が0.2-0.3%ながら存在
すると報告されている。
【0004】ApoE2、E3、およびE4のアイソフォームは1
12番と158番のアミノ酸残基の違いにより次のように区
別される。
12番と158番のアミノ酸残基の違いにより次のように区
別される。
【0005】
【0006】近年ApoE4はAlzheimer病の、またApoE2はL
DL受容体との親和性を欠くためにIII型高脂血症のリス
クファクターであることが判明した。したがってApoEア
イソフォームの分別定量を可能とする分析技術の確立
は、型判別phenotypingの正確、迅速化をはじめ、病因
の解明、疾病における存在部位の特定、動態などの把握
のために必要である。
DL受容体との親和性を欠くためにIII型高脂血症のリス
クファクターであることが判明した。したがってApoEア
イソフォームの分別定量を可能とする分析技術の確立
は、型判別phenotypingの正確、迅速化をはじめ、病因
の解明、疾病における存在部位の特定、動態などの把握
のために必要である。
【0007】しかしこれまでApoE4の直接定量は、ApoE
アイソフォームを識別する抗体が存在しないため不可能
であった。表現型の別ではなく血清中のApoE の全体量
を、ヤギ又はウサギに免疫して得られた抗ヒトApoEポリ
クローナル抗体を用いた免疫比濁法によって求める方法
が実用化されているのみである。ApoE4の免疫比濁法に
よる定量用キットは商業的に供給されている(たとえば
第一化学"アポE2オート「第一」"、医学生物学研究
所"TAC-3 テスト アポリポプロテインE"等)。また定
性的なアイソフォームの分別技術としては、apoε遺伝
子型判別(genotyping)をPCR法で行なう方法や、ApoEの
表現型判別(phenotyping)を等電点電気泳動法とウエス
タンブロット法(WB)の組み合わせによって行う方法が
実用化されている。またそのためのキットも商業的に供
給されている(たとえば日本商事"アポEフェノタイピン
グ用試薬"、常光"フェノタイピングアポE"など)。
アイソフォームを識別する抗体が存在しないため不可能
であった。表現型の別ではなく血清中のApoE の全体量
を、ヤギ又はウサギに免疫して得られた抗ヒトApoEポリ
クローナル抗体を用いた免疫比濁法によって求める方法
が実用化されているのみである。ApoE4の免疫比濁法に
よる定量用キットは商業的に供給されている(たとえば
第一化学"アポE2オート「第一」"、医学生物学研究
所"TAC-3 テスト アポリポプロテインE"等)。また定
性的なアイソフォームの分別技術としては、apoε遺伝
子型判別(genotyping)をPCR法で行なう方法や、ApoEの
表現型判別(phenotyping)を等電点電気泳動法とウエス
タンブロット法(WB)の組み合わせによって行う方法が
実用化されている。またそのためのキットも商業的に供
給されている(たとえば日本商事"アポEフェノタイピン
グ用試薬"、常光"フェノタイピングアポE"など)。
【0008】前者遺伝子型判別(genotyping)では、被験
者の血液から採取したリンパ球を試料とする。リンパ球
からDNAを抽出し、apoε遺伝子に対するprimerを用いた
PCRでapoε遺伝子を増幅する。得られたPCR産物を制限
酵素(HhaI)で切断後、アガロース電気泳動でDNA断片
の大きさにより分離し、apoε2、3、および4それぞれの
PCR産物の制限酵素による特有の切断パターンから遺伝
子型を判別していた(The Lancet誌1991年337巻、1149-
1150ページ参照 )。また INNOGENETICS社"INNOLIPA Ap
oE"では、ビオチン標識プライマーによるPCR増幅生成物
を、apoε遺伝子のアミノ酸配列で112位と158位に相当
する部分に対応する塩基配列の異なる4種のDNAプローブ
を固定したストリップ上でハイブリダイズさせる。ハイ
ブリダイズ後にストレプトアビジン−アルカリフォスフ
ァターゼを反応させてストリップ上で発色させ、検体DN
Aの遺伝子型を判別している。これらの方法ではまず被
験者の血液からDNAを抽出する工程が欠かせない。更にP
CRでは専用のPCR装置を備えていなけれならない。また
制限酵素処理では12時間以上の反応時間が必要である。
このようにGenotypyingでは検体の処理や特殊な機械設
備が必要であり、また判別までには長い時間がかかるの
である。
者の血液から採取したリンパ球を試料とする。リンパ球
からDNAを抽出し、apoε遺伝子に対するprimerを用いた
PCRでapoε遺伝子を増幅する。得られたPCR産物を制限
酵素(HhaI)で切断後、アガロース電気泳動でDNA断片
の大きさにより分離し、apoε2、3、および4それぞれの
PCR産物の制限酵素による特有の切断パターンから遺伝
子型を判別していた(The Lancet誌1991年337巻、1149-
1150ページ参照 )。また INNOGENETICS社"INNOLIPA Ap
oE"では、ビオチン標識プライマーによるPCR増幅生成物
を、apoε遺伝子のアミノ酸配列で112位と158位に相当
する部分に対応する塩基配列の異なる4種のDNAプローブ
を固定したストリップ上でハイブリダイズさせる。ハイ
ブリダイズ後にストレプトアビジン−アルカリフォスフ
ァターゼを反応させてストリップ上で発色させ、検体DN
Aの遺伝子型を判別している。これらの方法ではまず被
験者の血液からDNAを抽出する工程が欠かせない。更にP
CRでは専用のPCR装置を備えていなけれならない。また
制限酵素処理では12時間以上の反応時間が必要である。
このようにGenotypyingでは検体の処理や特殊な機械設
備が必要であり、また判別までには長い時間がかかるの
である。
【0009】ApoEアイソフォームの表現型判別(phenoty
ping)は、被験者の血清または、血液から遠心分離したV
LDL画分からApoEを有機溶媒で抽出し、ApoEに含まれて
いるシアル酸をノイラミニダーゼで処理したものを検体
とする。検体を両性担体を含んだ電気泳動ゲルで等電点
電気泳動後PVDF膜などにApoEを転写し、BSAなどで膜を
ブロッキングした後、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトApoE
抗体でApoEアイソフォーム特有のバンドを検出すること
により、表現型の同定が行なわれている。これらのphen
otypingでは、まず検体をノイラミニダーゼ処理するこ
と(常光社のキットではこの工程がないが、ウエスタン
ブロット法後の最終的な型判別は複雑である)、そして
高価な両性担体を用いた等電点電気泳動が必要な上、ウ
エスタンブロット法後には転写された膜をブロッキング
しなければならない。これらの方法では作業工程が多
く、やはり型判別までに長時間かかってしまうのであ
る。
ping)は、被験者の血清または、血液から遠心分離したV
LDL画分からApoEを有機溶媒で抽出し、ApoEに含まれて
いるシアル酸をノイラミニダーゼで処理したものを検体
とする。検体を両性担体を含んだ電気泳動ゲルで等電点
電気泳動後PVDF膜などにApoEを転写し、BSAなどで膜を
ブロッキングした後、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトApoE
抗体でApoEアイソフォーム特有のバンドを検出すること
により、表現型の同定が行なわれている。これらのphen
otypingでは、まず検体をノイラミニダーゼ処理するこ
と(常光社のキットではこの工程がないが、ウエスタン
ブロット法後の最終的な型判別は複雑である)、そして
高価な両性担体を用いた等電点電気泳動が必要な上、ウ
エスタンブロット法後には転写された膜をブロッキング
しなければならない。これらの方法では作業工程が多
く、やはり型判別までに長時間かかってしまうのであ
る。
【0010】さて、構造的に類似する分子を免疫学的に
識別する抗体を利用してイムノアッセイにより分別定量
しようとする試みは古くから行われている。ApoE4につ
いても、他のアイソフォームと免疫学的に識別すること
ができる抗体があれば、より簡便な操作でイムノアッセ
イを構成できる可能性がある。しかしApoEではアイソフ
ォームの間で構造的な違いが小さいため、これらを識別
しうる抗体は未だに報告されていない。
識別する抗体を利用してイムノアッセイにより分別定量
しようとする試みは古くから行われている。ApoE4につ
いても、他のアイソフォームと免疫学的に識別すること
ができる抗体があれば、より簡便な操作でイムノアッセ
イを構成できる可能性がある。しかしApoEではアイソフ
ォームの間で構造的な違いが小さいため、これらを識別
しうる抗体は未だに報告されていない。
【0011】たとえば、ApoEアイソフォームに共通なポ
リクローナル抗体、あるいはモノクローナル抗体は市販
されているが、各アイソフォームに特異的とされている
抗体には実際には様々な問題が残っている。具体的に
は、ApoE2特異的モノクローナル抗体はApoE3と交差反応
を残しているのでApoE2への特異性に欠ける。またウエ
スタンブロット法や免疫組織染色でのデータがない。
(Koen Gerritse et al,Journal of Lipid research誌1
992年33巻273-279ページ) 。この他にApoE4を特異的に
認識するとされるモノクローナル抗体Ab4 12-1-7が報告
されている(N.Nukina et.al.,Biochem. Biophys. Res.
Commun. 216, 467-472, 1995)。しかし実際には、Ab4 1
2-1-7は抗体価が不十分なため免疫染色には使用するこ
とができない。加えてAb4 12-1-7は、ApoE4特異的とは
言うものの、ELISAに基づく実験データはApoE2やApoE3
との反応性を弱いながら示している。抗体価が不十分な
上に弱いながらも交差性も残した抗体では、ApoE4を高
い感度で特異的に測定することは困難である。こうした
背景から、簡便なイムノアッセイの提供が望まれている
のにもかかわらず、それを可能とする抗体が無いという
のが現状である。
リクローナル抗体、あるいはモノクローナル抗体は市販
されているが、各アイソフォームに特異的とされている
抗体には実際には様々な問題が残っている。具体的に
は、ApoE2特異的モノクローナル抗体はApoE3と交差反応
を残しているのでApoE2への特異性に欠ける。またウエ
スタンブロット法や免疫組織染色でのデータがない。
(Koen Gerritse et al,Journal of Lipid research誌1
992年33巻273-279ページ) 。この他にApoE4を特異的に
認識するとされるモノクローナル抗体Ab4 12-1-7が報告
されている(N.Nukina et.al.,Biochem. Biophys. Res.
Commun. 216, 467-472, 1995)。しかし実際には、Ab4 1
2-1-7は抗体価が不十分なため免疫染色には使用するこ
とができない。加えてAb4 12-1-7は、ApoE4特異的とは
言うものの、ELISAに基づく実験データはApoE2やApoE3
との反応性を弱いながら示している。抗体価が不十分な
上に弱いながらも交差性も残した抗体では、ApoE4を高
い感度で特異的に測定することは困難である。こうした
背景から、簡便なイムノアッセイの提供が望まれている
のにもかかわらず、それを可能とする抗体が無いという
のが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、優れ
た特異性と十分な抗体価を持った新規なApoE4特異抗体
を提供することである。加えて本発明は、新規な抗体の
提供を通じて、ヒト体液(血清や脊髄液など)を試料と
したApoEアイソフォームの免疫学的な直接定量の実現を
課題とするものである。
た特異性と十分な抗体価を持った新規なApoE4特異抗体
を提供することである。加えて本発明は、新規な抗体の
提供を通じて、ヒト体液(血清や脊髄液など)を試料と
したApoEアイソフォームの免疫学的な直接定量の実現を
課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ApoE4に
特異的に存在するアミノ酸配列、すなわち112番アミノ
酸Argを含むペプチド数種類を作製した。そしてこのド
メインペプチドをスカシガイヘモシアニン(keyholelym
pet hemocyanin、以下KLHと省略する)と結合させて免
疫抗原とし、ApoE4特異的モノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマを樹立した。すなわち前記免疫原によ
りマウスを免疫し、このマウスの脾細胞をマウス骨髄腫
細胞と細胞融合し、前記ドメインペプチドに対する抗体
を産生するハイブリドーマをスクリーニングした。更
に、抗体産生能でスクリーニングされたハイブリドーマ
から、ApoE2およびApoE3との交差性を示さない抗体を産
生しているものを選択して本発明のハイブリドーマを得
た。こうして得られた本発明による代表的なハイブリド
ーマが1F9である。ハイブリドーマ1F9は、1998年5月8日
付けで受託番号FERMP-16799として工業技術院生命工学
工業技術研究所に寄託されている。一連の操作は、基本
的には公知の方法と共通であるが、免疫原とする合成ペ
プチドのアミノ酸配列と、キャリアペプチドも含めた免
疫原全体の構造を詳細に検討し、ApoE4特異的なモノク
ローナル抗体をえたものである。すなわち本発明は、以
下のようなモノクローナル抗体、およびその製造方法と
免疫学的分析方法への応用に関する。
特異的に存在するアミノ酸配列、すなわち112番アミノ
酸Argを含むペプチド数種類を作製した。そしてこのド
メインペプチドをスカシガイヘモシアニン(keyholelym
pet hemocyanin、以下KLHと省略する)と結合させて免
疫抗原とし、ApoE4特異的モノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマを樹立した。すなわち前記免疫原によ
りマウスを免疫し、このマウスの脾細胞をマウス骨髄腫
細胞と細胞融合し、前記ドメインペプチドに対する抗体
を産生するハイブリドーマをスクリーニングした。更
に、抗体産生能でスクリーニングされたハイブリドーマ
から、ApoE2およびApoE3との交差性を示さない抗体を産
生しているものを選択して本発明のハイブリドーマを得
た。こうして得られた本発明による代表的なハイブリド
ーマが1F9である。ハイブリドーマ1F9は、1998年5月8日
付けで受託番号FERMP-16799として工業技術院生命工学
工業技術研究所に寄託されている。一連の操作は、基本
的には公知の方法と共通であるが、免疫原とする合成ペ
プチドのアミノ酸配列と、キャリアペプチドも含めた免
疫原全体の構造を詳細に検討し、ApoE4特異的なモノク
ローナル抗体をえたものである。すなわち本発明は、以
下のようなモノクローナル抗体、およびその製造方法と
免疫学的分析方法への応用に関する。
【0014】(1)ヒト・アポリポプロテインEのアイ
ソフォーム2、およびアイソフォーム3とは実質的に反
応しないヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4特異モノクローナル抗体。 (2)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4
を発現した組織標本に反応する(1)のモノクローナル
抗体。 (3)配列番号7のアミノ酸配列を持つペプチドによっ
て構成されるエピトープに結合する(1)のモノクロー
ナル抗体。 (4)(1)のモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマ。 (5)受託番号FERMP-16799として寄託された(4)の
ハイブリドーマ。 (6)(4)、または(5)のいずれかに記載のハイブ
リドーマを培養することによる(1)のモノクローナル
抗体の製造方法。 (7)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4
の112位Argを含む任意のアミノ酸配列を含むオリゴペプ
チドのC末端にキャリアペプチドを結合した(1)のモ
ノクローナル抗体を得るための免疫原。
ソフォーム2、およびアイソフォーム3とは実質的に反
応しないヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4特異モノクローナル抗体。 (2)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4
を発現した組織標本に反応する(1)のモノクローナル
抗体。 (3)配列番号7のアミノ酸配列を持つペプチドによっ
て構成されるエピトープに結合する(1)のモノクロー
ナル抗体。 (4)(1)のモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマ。 (5)受託番号FERMP-16799として寄託された(4)の
ハイブリドーマ。 (6)(4)、または(5)のいずれかに記載のハイブ
リドーマを培養することによる(1)のモノクローナル
抗体の製造方法。 (7)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4
の112位Argを含む任意のアミノ酸配列を含むオリゴペプ
チドのC末端にキャリアペプチドを結合した(1)のモ
ノクローナル抗体を得るための免疫原。
【0015】(8)(1)のモノクローナル抗体を試料
中に存在するヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4と反応させ、両者の免疫学的な反応に基づく結合
を検出することによるヒト・アポリポプロテインEのア
イソフォーム4の免疫学的分析方法。 (9)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4
に対して(1)のモノクローナル抗体とは別の部分で結
合する抗体と、(1)のモノクローナル抗体を用い、こ
れらの抗体とヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4とから構成される免疫学的反応生成物を検出する
(8)の免疫学的分析方法。 (10)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4に対して(1)のモノクローナル抗体とは別の部分で
結合する前記抗体としてモノクローナル抗体を組み合わ
せる(9)の免疫学的分析方法。 (11)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4の存在によって生成する免疫学的沈降反応生成物を観
察する(10)の免疫学的分析方法。 (12)前記2種類のモノクローナル抗体のいずれか、
または両方が微粒子に結合しており、ヒト・アポリポプ
ロテインEのアイソフォーム4の存在によって生成する
免疫学的粒子凝集反応生成物を観察する(10)の免疫
学的分析方法。 (13)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4に対して(1)のモノクローナル抗体とは別の部分で
結合する抗体と、(1)のモノクローナル抗体のいずれ
かが固相に結合しており、他方が標識されている(9)
の免疫学的分析方法。 (14)標識が、放射性同位元素、蛍光物質、発光物
質、酵素活性物質、肉眼的に観察可能な物質、および磁
気的に観察可能な物質で構成される群から選択される
(13)の免疫学的分析方法。 (15)固相が、ビーズ、容器内壁、微粒子、多孔質担
体、および磁性粒子で構成される群から選択される(1
3)の免疫学的分析方法。 (16)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4を含有する試料を固相担体にブロットまたはドットブ
ロットし、これに(1)のモノクローナル抗体を接触さ
せてヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4を
検出する(8)の免疫学的分析方法。 (17)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4を含有する試料が細胞、または組織標本であり、これ
に(1)のモノクローナル抗体を接触させてヒト・アポ
リポプロテインEのアイソフォーム4を検出する(8)
の免疫学的分析方法。 (18)少なくとも(1)のモノクローナル抗体による
認識部位を含むドメインペプチドと、(1)のモノクロ
ーナル抗体との免疫学的な反応が、試料中に存在するヒ
ト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4によって
阻害されることを利用し、この阻害の程度に基づいてヒ
ト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4を分析す
る免疫学的分析方法。 (19)(1)のモノクローナル抗体と分析対象試料と
の接触後に、少なくとも(1)のモノクローナル抗体に
よる認識部位を含むドメインペプチドとの反応を行う
(18)の免疫学的分析方法。 (20)分析対象試料と少なくとも(1)のモノクロー
ナル抗体による認識部位を含むドメインペプチドとを、
同時に(1)のモノクローナル抗体と反応させる(1
8)の免疫学的分析方法。 (21)少なくとも(1)のモノクローナル抗体による
認識部位を含むドメインペプチドと、(1)のモノクロ
ーナル抗体のいずれかが固相として存在し、他方が標識
されている(18)の免疫学的分析方法。 (22)(1)のモノクローナル抗体を含む、ヒト・ア
ポリポプロテインEのアイソフォーム4の免疫学的分析
用試薬。 (23)(8)−(21)のいずれかの方法に用いるた
めのものである、(22)の免疫学的分析用試薬。 (24)(22)、または(23)の試薬を、既知濃度
のヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4、お
よび必要に応じて標識の検出のための資材とを組み合わ
せてなる、ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォー
ム4の免疫学的分析用キット。 (25)(1)のモノクローナル抗体と、他のアイソフ
ォーム特異的なモノクローナル抗体の少なくとも1種と
から構成される、ヒト・アポリポプロテインEのアイソ
フォーム同定用試薬。
中に存在するヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4と反応させ、両者の免疫学的な反応に基づく結合
を検出することによるヒト・アポリポプロテインEのア
イソフォーム4の免疫学的分析方法。 (9)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4
に対して(1)のモノクローナル抗体とは別の部分で結
合する抗体と、(1)のモノクローナル抗体を用い、こ
れらの抗体とヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4とから構成される免疫学的反応生成物を検出する
(8)の免疫学的分析方法。 (10)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4に対して(1)のモノクローナル抗体とは別の部分で
結合する前記抗体としてモノクローナル抗体を組み合わ
せる(9)の免疫学的分析方法。 (11)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4の存在によって生成する免疫学的沈降反応生成物を観
察する(10)の免疫学的分析方法。 (12)前記2種類のモノクローナル抗体のいずれか、
または両方が微粒子に結合しており、ヒト・アポリポプ
ロテインEのアイソフォーム4の存在によって生成する
免疫学的粒子凝集反応生成物を観察する(10)の免疫
学的分析方法。 (13)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4に対して(1)のモノクローナル抗体とは別の部分で
結合する抗体と、(1)のモノクローナル抗体のいずれ
かが固相に結合しており、他方が標識されている(9)
の免疫学的分析方法。 (14)標識が、放射性同位元素、蛍光物質、発光物
質、酵素活性物質、肉眼的に観察可能な物質、および磁
気的に観察可能な物質で構成される群から選択される
(13)の免疫学的分析方法。 (15)固相が、ビーズ、容器内壁、微粒子、多孔質担
体、および磁性粒子で構成される群から選択される(1
3)の免疫学的分析方法。 (16)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4を含有する試料を固相担体にブロットまたはドットブ
ロットし、これに(1)のモノクローナル抗体を接触さ
せてヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4を
検出する(8)の免疫学的分析方法。 (17)ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4を含有する試料が細胞、または組織標本であり、これ
に(1)のモノクローナル抗体を接触させてヒト・アポ
リポプロテインEのアイソフォーム4を検出する(8)
の免疫学的分析方法。 (18)少なくとも(1)のモノクローナル抗体による
認識部位を含むドメインペプチドと、(1)のモノクロ
ーナル抗体との免疫学的な反応が、試料中に存在するヒ
ト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4によって
阻害されることを利用し、この阻害の程度に基づいてヒ
ト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4を分析す
る免疫学的分析方法。 (19)(1)のモノクローナル抗体と分析対象試料と
の接触後に、少なくとも(1)のモノクローナル抗体に
よる認識部位を含むドメインペプチドとの反応を行う
(18)の免疫学的分析方法。 (20)分析対象試料と少なくとも(1)のモノクロー
ナル抗体による認識部位を含むドメインペプチドとを、
同時に(1)のモノクローナル抗体と反応させる(1
8)の免疫学的分析方法。 (21)少なくとも(1)のモノクローナル抗体による
認識部位を含むドメインペプチドと、(1)のモノクロ
ーナル抗体のいずれかが固相として存在し、他方が標識
されている(18)の免疫学的分析方法。 (22)(1)のモノクローナル抗体を含む、ヒト・ア
ポリポプロテインEのアイソフォーム4の免疫学的分析
用試薬。 (23)(8)−(21)のいずれかの方法に用いるた
めのものである、(22)の免疫学的分析用試薬。 (24)(22)、または(23)の試薬を、既知濃度
のヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4、お
よび必要に応じて標識の検出のための資材とを組み合わ
せてなる、ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォー
ム4の免疫学的分析用キット。 (25)(1)のモノクローナル抗体と、他のアイソフ
ォーム特異的なモノクローナル抗体の少なくとも1種と
から構成される、ヒト・アポリポプロテインEのアイソ
フォーム同定用試薬。
【0016】本発明のハイブリドーマが産生するモノク
ローナル抗体は、ヒトApoE4と特異的に反応し、ApoE2や
ApoE3とは実質的に交差しない。更にApoE4に対して高い
抗体価を示し、望ましい態様においては遺伝子型ε4を
発現した凍結切片と明瞭な反応性を示す。したがって、
N.Nukinaらが報告した抗体に対して明らかに新規な抗体
である。この特徴により、本発明によるApoE4特異モノ
クローナル抗体は、ApoE4の高感度で特異的な免疫学的
直接測定や、ε4を発現した組織の免疫染色といった用
途に応用することができる。
ローナル抗体は、ヒトApoE4と特異的に反応し、ApoE2や
ApoE3とは実質的に交差しない。更にApoE4に対して高い
抗体価を示し、望ましい態様においては遺伝子型ε4を
発現した凍結切片と明瞭な反応性を示す。したがって、
N.Nukinaらが報告した抗体に対して明らかに新規な抗体
である。この特徴により、本発明によるApoE4特異モノ
クローナル抗体は、ApoE4の高感度で特異的な免疫学的
直接測定や、ε4を発現した組織の免疫染色といった用
途に応用することができる。
【0017】本発明者らがApoE4特異的なモノクローナ
ル抗体を得るために免疫を試みたペプチドは、ApoE4の
アミノ酸配列112位のArgを含む11アミノ酸残基からな
るドメインペプチドである。この領域を選ぶことによ
り、ApoE4に特異的に存在する112番アミノ酸Argを含む
ドメインペプチドとすることができる。具体的には、選
択した11アミノ酸残基のC末端側にシステインを介して
キャリアタンパク質であるKLHを結合した構造を持つ、
次の6種類の配列を免疫原として用いた。なお本発明者
らが免疫原としたアミノ酸配列のうち、ADMEDVRGRLVはN
ukinaが免疫原として用いたP41と称する合成ペプチドの
アミノ酸配列と同一である。しかし、C末端側にKLHを結
合させている点で、本発明で用いた免疫原の構造はNuki
naのものとは異なる(NukinaはN末端側にKLHを導入)。
また後に述べるとおりC末端側にKLHを結合したとして
も、Nukinaらが免疫原に用いたペプチドと同じアミノ酸
配列を持つものでは抗体価の十分な上昇は観察されなか
った。
ル抗体を得るために免疫を試みたペプチドは、ApoE4の
アミノ酸配列112位のArgを含む11アミノ酸残基からな
るドメインペプチドである。この領域を選ぶことによ
り、ApoE4に特異的に存在する112番アミノ酸Argを含む
ドメインペプチドとすることができる。具体的には、選
択した11アミノ酸残基のC末端側にシステインを介して
キャリアタンパク質であるKLHを結合した構造を持つ、
次の6種類の配列を免疫原として用いた。なお本発明者
らが免疫原としたアミノ酸配列のうち、ADMEDVRGRLVはN
ukinaが免疫原として用いたP41と称する合成ペプチドの
アミノ酸配列と同一である。しかし、C末端側にKLHを結
合させている点で、本発明で用いた免疫原の構造はNuki
naのものとは異なる(NukinaはN末端側にKLHを導入)。
また後に述べるとおりC末端側にKLHを結合したとして
も、Nukinaらが免疫原に用いたペプチドと同じアミノ酸
配列を持つものでは抗体価の十分な上昇は観察されなか
った。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によるモノクローナル抗体
は、ApoE4に特異的に存在するアミノ酸配列を利用した
前記ドメインペプチドを免疫原として公知の方法によっ
て得ることができる。具体的には、これらのペプチドの
うち、本発明によるモノクローナル抗体産生クローンで
ある1F9を与えたのは、EDVRGRLVQYRである。したがっ
て、本発明のモノクローナル抗体を得るためには、この
ペプチドを免疫原として利用するのが有利である。一
方、Nukinaらの報告において免疫原として記載されてい
るP41に相当するアミノ酸配列ADMEDVRGRLVを利用した免
疫原では、抗体価が十分に上がらずモノクローナル抗体
産生細胞も得ることができなかった。一次構造のみを考
慮すると、ApoE4のアミノ酸配列に特異的に存在する112
位のArgさえ含んだ配列であれば、ApoE4に特異的な抗体
を得られることになる。しかし現実には、わずか11残基
とはいえ構成アミノ酸のドメインペプチド全体の構造に
与える影響、キャリアータンパク質との結合にともなう
構造変化などといった予測しがたい複雑な要因もある。
そのため特定のアミノ酸配列を持ったドメインペプチド
を免疫原に利用することが、特異性の高いモノクローナ
ル抗体の効率的な生産につながるようである。
は、ApoE4に特異的に存在するアミノ酸配列を利用した
前記ドメインペプチドを免疫原として公知の方法によっ
て得ることができる。具体的には、これらのペプチドの
うち、本発明によるモノクローナル抗体産生クローンで
ある1F9を与えたのは、EDVRGRLVQYRである。したがっ
て、本発明のモノクローナル抗体を得るためには、この
ペプチドを免疫原として利用するのが有利である。一
方、Nukinaらの報告において免疫原として記載されてい
るP41に相当するアミノ酸配列ADMEDVRGRLVを利用した免
疫原では、抗体価が十分に上がらずモノクローナル抗体
産生細胞も得ることができなかった。一次構造のみを考
慮すると、ApoE4のアミノ酸配列に特異的に存在する112
位のArgさえ含んだ配列であれば、ApoE4に特異的な抗体
を得られることになる。しかし現実には、わずか11残基
とはいえ構成アミノ酸のドメインペプチド全体の構造に
与える影響、キャリアータンパク質との結合にともなう
構造変化などといった予測しがたい複雑な要因もある。
そのため特定のアミノ酸配列を持ったドメインペプチド
を免疫原に利用することが、特異性の高いモノクローナ
ル抗体の効率的な生産につながるようである。
【0019】免疫原とするペプチドは、ペプチド合成装
置によって容易に合成することができる。合成ペプチド
をキャリアタンパク質に結合させる方法も公知である。
具体的には、マレイミドベンゾイル-N-ヒドロスクシン
イミド法(maleimidobenzoyl-N-hydrosuccinimide meth
od、以下MBS法と省略する)等が一般に用いられてい
る。MBS法によって合成ペプチドとKLHを結合させると
き、合成ペプチドにシステインを導入し、そのSH基を利
用してKLHとの架橋を行う。Nukinaの論文においてはN末
端への結合を利用しているが、本発明においてはこのと
きC末端を利用した。すなわち、前記合成ペプチドのC末
端にシステインを導入しておき、これにMBSを結合したK
LHを反応させて両者を架橋した免疫原が完成する。こう
して合成した合成ペプチドのC末端にシステインを介し
てキャリアペプチドを結合した免疫原を利用することに
より、本発明のモノクローナル抗体を得ることができ
る。先にNukinaによって報告されているApoE4に対する
モノクローナル抗体の免疫原はADMEDVRGRLVで、1F9のそ
れとは3残基のずれがあるだけである。しかしながら上
記のような免疫原の構造的な違いによって、本発明では
ApoE2やApoE3との交差性を示さない新規なモノクローナ
ル抗体を得ることができた。なおキャリアタンパク質に
は任意のタンパク質を用いることができる。実施例にお
いて利用したKLHは、免疫原性が強いことから好ましい
キャリアタンパク質のひとつである。
置によって容易に合成することができる。合成ペプチド
をキャリアタンパク質に結合させる方法も公知である。
具体的には、マレイミドベンゾイル-N-ヒドロスクシン
イミド法(maleimidobenzoyl-N-hydrosuccinimide meth
od、以下MBS法と省略する)等が一般に用いられてい
る。MBS法によって合成ペプチドとKLHを結合させると
き、合成ペプチドにシステインを導入し、そのSH基を利
用してKLHとの架橋を行う。Nukinaの論文においてはN末
端への結合を利用しているが、本発明においてはこのと
きC末端を利用した。すなわち、前記合成ペプチドのC末
端にシステインを導入しておき、これにMBSを結合したK
LHを反応させて両者を架橋した免疫原が完成する。こう
して合成した合成ペプチドのC末端にシステインを介し
てキャリアペプチドを結合した免疫原を利用することに
より、本発明のモノクローナル抗体を得ることができ
る。先にNukinaによって報告されているApoE4に対する
モノクローナル抗体の免疫原はADMEDVRGRLVで、1F9のそ
れとは3残基のずれがあるだけである。しかしながら上
記のような免疫原の構造的な違いによって、本発明では
ApoE2やApoE3との交差性を示さない新規なモノクローナ
ル抗体を得ることができた。なおキャリアタンパク質に
は任意のタンパク質を用いることができる。実施例にお
いて利用したKLHは、免疫原性が強いことから好ましい
キャリアタンパク質のひとつである。
【0020】こうして合成された免疫原は、適当なアジ
ュバントと混合して免疫動物に投与される。アジュバン
トには、フロイントコンプリートアジュバント(FCA)、
あるいはインコンプリートアジュバント等が公知であ
る。免疫操作は、抗体価の上昇が確認されるまで適当な
間隔で繰り返される。一方本発明における免疫動物は特
に限定されず、モノクローナル抗体の産生に有利なもの
を利用すれば良い。たとえばマウスでは、細胞融合用の
骨髄腫細胞株が多く知られているうえに高い確率でハイ
ブリドーマを樹立可能な技術が既に確立されている。し
たがってマウスは、望ましい免疫動物のひとつである。
更に、免疫処理はインビボに限定されない。培養した免
疫担当細胞をインビトロで免疫感作する方法を採用する
こともできる。これらの方法によって得られた抗体産生
細胞を、形質転換させクローニングを行う。モノクロー
ナル抗体を得るために抗体産生細胞を形質転換する方法
は、細胞融合に限定されない。たとえば、ウイルスの感
染によってクローニング可能な形質転換体を得る方法が
知られている。
ュバントと混合して免疫動物に投与される。アジュバン
トには、フロイントコンプリートアジュバント(FCA)、
あるいはインコンプリートアジュバント等が公知であ
る。免疫操作は、抗体価の上昇が確認されるまで適当な
間隔で繰り返される。一方本発明における免疫動物は特
に限定されず、モノクローナル抗体の産生に有利なもの
を利用すれば良い。たとえばマウスでは、細胞融合用の
骨髄腫細胞株が多く知られているうえに高い確率でハイ
ブリドーマを樹立可能な技術が既に確立されている。し
たがってマウスは、望ましい免疫動物のひとつである。
更に、免疫処理はインビボに限定されない。培養した免
疫担当細胞をインビトロで免疫感作する方法を採用する
こともできる。これらの方法によって得られた抗体産生
細胞を、形質転換させクローニングを行う。モノクロー
ナル抗体を得るために抗体産生細胞を形質転換する方法
は、細胞融合に限定されない。たとえば、ウイルスの感
染によってクローニング可能な形質転換体を得る方法が
知られている。
【0021】本発明によるモノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマは、各種の抗原に対する反応性に基づ
いてスクリーニングすることができる。具体的には、ま
ず、免疫原として用いたApoE4のドメインペプチドや、A
poE4分子に対する反応性により、ApoE4に対する結合活
性を指標に抗体産生細胞を選ぶ。この段階では、他のア
イソフォームとの交差性とは無関係に、ApoE4に結合す
る抗体を産生するものであればすべてポジティブクロー
ンとして選択される。次いで、前記ポジティブクローン
の中から、ApoE2とApoE3のいずれにも交差しない抗体を
産生している細胞を選択する。免疫原に用いたドメイン
ペプチドはApoE4に特異的なアミノ酸配列を持つように
設計してはいるものの、本発明で目的としているApoE4
特異的な抗体を得るためには、他のアイソフォームとの
交差性に基づくスクリーニングを行うのが望ましい。2
段階のスクリーニングを経て選び出されたポジティブク
ローンは、必要に応じてサブクローニングされる。
るハイブリドーマは、各種の抗原に対する反応性に基づ
いてスクリーニングすることができる。具体的には、ま
ず、免疫原として用いたApoE4のドメインペプチドや、A
poE4分子に対する反応性により、ApoE4に対する結合活
性を指標に抗体産生細胞を選ぶ。この段階では、他のア
イソフォームとの交差性とは無関係に、ApoE4に結合す
る抗体を産生するものであればすべてポジティブクロー
ンとして選択される。次いで、前記ポジティブクローン
の中から、ApoE2とApoE3のいずれにも交差しない抗体を
産生している細胞を選択する。免疫原に用いたドメイン
ペプチドはApoE4に特異的なアミノ酸配列を持つように
設計してはいるものの、本発明で目的としているApoE4
特異的な抗体を得るためには、他のアイソフォームとの
交差性に基づくスクリーニングを行うのが望ましい。2
段階のスクリーニングを経て選び出されたポジティブク
ローンは、必要に応じてサブクローニングされる。
【0022】各種ApoEとの反応性を確認するには、抗原
を固定したマイクロタイタープレートを利用すると便利
である。すなわち一次スクリーニングにおいては、ApoE
4やそのドメインペプチドを感作したプレートを用い
る。また二次スクリーニングに必要なApoE2およびApoE3
については組み換え体が市販されているので、これを感
作したプレートを用意する。ApoE2およびApoE3は、個別
に結合させても良いし、混合した状態でプレートに結合
させても良い。なぜならば、候補となる抗体がそのいず
れかと反応した場合には本発明のモノクローナル抗体と
して不適当なことが明らかなので、どちらと交差してい
るのかを知る必要はないからである。混合感作したプレ
ートを用いれば、一度の免疫反応で2つの抗原に対する
反応性を確認することができ効率的である。なお、ApoE
2とApoE3では、アミノ酸配列112位がいずれもC
ysである。したがって、この領域を含むドメインペプチ
ドを免疫原とした場合には、ApoE2とApoE3のいずれかを
用いることにより交差性のチェックを行うことができ
る。抗原感作プレートで反応させた候補抗体は、標識抗
マウス抗体により検出される。
を固定したマイクロタイタープレートを利用すると便利
である。すなわち一次スクリーニングにおいては、ApoE
4やそのドメインペプチドを感作したプレートを用い
る。また二次スクリーニングに必要なApoE2およびApoE3
については組み換え体が市販されているので、これを感
作したプレートを用意する。ApoE2およびApoE3は、個別
に結合させても良いし、混合した状態でプレートに結合
させても良い。なぜならば、候補となる抗体がそのいず
れかと反応した場合には本発明のモノクローナル抗体と
して不適当なことが明らかなので、どちらと交差してい
るのかを知る必要はないからである。混合感作したプレ
ートを用いれば、一度の免疫反応で2つの抗原に対する
反応性を確認することができ効率的である。なお、ApoE
2とApoE3では、アミノ酸配列112位がいずれもC
ysである。したがって、この領域を含むドメインペプチ
ドを免疫原とした場合には、ApoE2とApoE3のいずれかを
用いることにより交差性のチェックを行うことができ
る。抗原感作プレートで反応させた候補抗体は、標識抗
マウス抗体により検出される。
【0023】こうしてApoE4に結合し、他のアイソフォ
ームであるApoE2およびApoE3とは実質的に交差すること
のない本発明によるモノクローナル抗体を産生する細胞
株を樹立することができる。
ームであるApoE2およびApoE3とは実質的に交差すること
のない本発明によるモノクローナル抗体を産生する細胞
株を樹立することができる。
【0024】更に本発明は、ApoE4を特異的に認識する
のみならず、ApoE4を発現した組織標本に対する反応性
を持つ新規なモノクローナル抗体を提供することができ
る。具体的には、上記ApoE4特異モノクローナル抗体の
中から、以下のような条件で免疫組織染色を行った場合
に陽性の結果を与えるものを選択することにより、免疫
染色に利用できるモノクローナル抗体が得られる。免疫
染色用の標本には、たとえばアルツハイマー病患者の脳
組織切片のようなアポリポプロテインの遺伝子型ε4を
発現している組織を用いる。組織切片は、凍結切片やパ
ラフィン包埋切片等の形で得たものを利用する。反応性
を観察すべきモノクローナル抗体を適当な抗体濃度とな
るように希釈して、用意した組織標本に接触させる。免
疫反応の後に未反応の抗体を除去して標本に結合した抗
体を観察すれば、免疫染色における反応性を確認するこ
とができる。標本に結合した抗体は、この抗体を認識す
る標識抗体によって容易に検出することができる。たと
えば、マウスの抗体をスクリーニングするときには、マ
ウスのイムノグロブリンを認識する抗体を、酵素、蛍光
物質、あるいは発光物質といった公知の標識に結合させ
て第2抗体としておけば観察が容易である。これらの標
識は抗体に直接標識されたものであっても良いし、ある
いはアビヂン−ビオチン系を使った間接標識方法を採用
することも可能である。
のみならず、ApoE4を発現した組織標本に対する反応性
を持つ新規なモノクローナル抗体を提供することができ
る。具体的には、上記ApoE4特異モノクローナル抗体の
中から、以下のような条件で免疫組織染色を行った場合
に陽性の結果を与えるものを選択することにより、免疫
染色に利用できるモノクローナル抗体が得られる。免疫
染色用の標本には、たとえばアルツハイマー病患者の脳
組織切片のようなアポリポプロテインの遺伝子型ε4を
発現している組織を用いる。組織切片は、凍結切片やパ
ラフィン包埋切片等の形で得たものを利用する。反応性
を観察すべきモノクローナル抗体を適当な抗体濃度とな
るように希釈して、用意した組織標本に接触させる。免
疫反応の後に未反応の抗体を除去して標本に結合した抗
体を観察すれば、免疫染色における反応性を確認するこ
とができる。標本に結合した抗体は、この抗体を認識す
る標識抗体によって容易に検出することができる。たと
えば、マウスの抗体をスクリーニングするときには、マ
ウスのイムノグロブリンを認識する抗体を、酵素、蛍光
物質、あるいは発光物質といった公知の標識に結合させ
て第2抗体としておけば観察が容易である。これらの標
識は抗体に直接標識されたものであっても良いし、ある
いはアビヂン−ビオチン系を使った間接標識方法を採用
することも可能である。
【0025】蛍光免疫染色ではフルオレセインイソチオ
シアネート、酵素免疫染色ではペルオキシダーゼが標識
として利用されることが多い。ペルオキシダーゼの活性
の検出方法には、o-フェニレンジアミンやベンヂジン系
の色素を利用した発色反応の他、ECL法といった高感度
な方法を実施するためのキットも商業的に供給されてい
る。
シアネート、酵素免疫染色ではペルオキシダーゼが標識
として利用されることが多い。ペルオキシダーゼの活性
の検出方法には、o-フェニレンジアミンやベンヂジン系
の色素を利用した発色反応の他、ECL法といった高感度
な方法を実施するためのキットも商業的に供給されてい
る。
【0026】樹立したハイブリドーマを適当な条件の下
で培養し、産生される抗体を回収すれば本発明によるモ
ノクローナル抗体を得ることができる。ハイブリドーマ
は、ホモハイブリドーマの場合には同系の動物の腹腔に
接種して生体内培養が可能である。この場合、モノクロ
ーナル抗体は腹水として回収される。ヘテロハイブリド
ーマの場合にはヌードマウスを宿主として生体内培養が
可能である。
で培養し、産生される抗体を回収すれば本発明によるモ
ノクローナル抗体を得ることができる。ハイブリドーマ
は、ホモハイブリドーマの場合には同系の動物の腹腔に
接種して生体内培養が可能である。この場合、モノクロ
ーナル抗体は腹水として回収される。ヘテロハイブリド
ーマの場合にはヌードマウスを宿主として生体内培養が
可能である。
【0027】生体内培養のみならず、適当な培養環境を
与えて生体外で培養することも一般に行われている。た
とえばRPMI1640やDMEM等の基礎培地がハイブリドーマの
培地として一般に利用されている。これらの培地には、
抗体産生能を高く維持するために動物血清等の添加剤を
加えることができる。生体外でハイブリドーマを培養す
る場合には、モノクローナル抗体は培養上清として回収
することができる。培養上清は、培養終了時に細胞から
分離することにより回収することもできるし、あるいは
ホローファイバーを応用した培養装置においては、培養
を継続しながら連続的に回収することも可能である。
与えて生体外で培養することも一般に行われている。た
とえばRPMI1640やDMEM等の基礎培地がハイブリドーマの
培地として一般に利用されている。これらの培地には、
抗体産生能を高く維持するために動物血清等の添加剤を
加えることができる。生体外でハイブリドーマを培養す
る場合には、モノクローナル抗体は培養上清として回収
することができる。培養上清は、培養終了時に細胞から
分離することにより回収することもできるし、あるいは
ホローファイバーを応用した培養装置においては、培養
を継続しながら連続的に回収することも可能である。
【0028】腹水や培養上清として回収したモノクロー
ナル抗体は、飽和硫安塩析によりそのイムノグロブリン
分画を分取し、更にゲルろ過やイオン交換クロマトグラ
フィー等の精製工程を経て本発明のモノクローナル抗体
とする。この他にモノクローナル抗体がIgGであれば、
プロテインAカラムやプロテインGカラムによるアフィ
ニティクロマトグラフィーに基づく精製方法が有効であ
る。
ナル抗体は、飽和硫安塩析によりそのイムノグロブリン
分画を分取し、更にゲルろ過やイオン交換クロマトグラ
フィー等の精製工程を経て本発明のモノクローナル抗体
とする。この他にモノクローナル抗体がIgGであれば、
プロテインAカラムやプロテインGカラムによるアフィ
ニティクロマトグラフィーに基づく精製方法が有効であ
る。
【0029】本発明によるモノクローナル抗体は、ApoE
4の免疫学的な分析に有用である。ApoE4の免疫学的な分
析は、公知の方法に本発明のモノクローナル抗体を応用
することにより実施できる。免疫学的な分析手法は、均
一系の分析方法と、不均一系の分析方法に大別される。
各分析方法への本発明のモノクローナル抗体の応用につ
いて、具体的に述べる。
4の免疫学的な分析に有用である。ApoE4の免疫学的な分
析は、公知の方法に本発明のモノクローナル抗体を応用
することにより実施できる。免疫学的な分析手法は、均
一系の分析方法と、不均一系の分析方法に大別される。
各分析方法への本発明のモノクローナル抗体の応用につ
いて、具体的に述べる。
【0030】まず均一系の免疫学的分析方法について説
明する。抗原抗体反応に伴って生成する沈降物を観察す
ることにより、抗原性物質の定量的な分析を行う免疫学
的沈降反応は、代表的な均一系の分析方法である。この
方法に本発明のモノクローナル抗体を応用する場合、Ap
oE4分子に対して本発明のモノクローナル抗体とは異な
る部位に結合する第2の抗体との組み合わせが必要とな
る。なお以降本明細書において第2の抗体と記載すると
きには、特に断りの無い限り本発明のモノクローナル抗
体とは異なる部位で結合する抗体を意味する。沈降反応
は複数の抗原と抗体とが相互に結合してマトリクス状の
反応生成物を与えることを利用している。ところがモノ
クローナル抗体単独では、抗原と抗体とが1分子づつ結
合した時点で反応が完結してしまい、マトリクス状の生
成物を生じなくなってしまう。免疫学的沈降反応におい
て本発明のモノクローナル抗体に組み合わせるべき第2
の抗体は、モノクローナル抗体であることが望ましい。
ただ第2の抗体はApoE4に対して本発明のモノクローナ
ル抗体のエピトープ以外の部位で反応すれば良く、必ず
しもApoE4に特異的である必要はない。なぜなら、ApoE4
に対する特異性は本発明のモノクローナル抗体によって
保証されているからである。したがって、ApoEの全ての
アイソフォームと反応するモノクローナル抗体、あるい
はApoE4を含む複数のアイソフォームと反応するモノク
ローナル抗体、あるいはApoEのみならず他のタンパク質
と交差するモノクローナル抗体であってもかまわない。
更に、第2の抗体に加えて第3の抗体、あるいはそれ以
上の抗体を組み合わせることも可能である。3種以上の
抗体を組み合わせる場合には、本発明のモノクローナル
抗体を除いた組み合わせによって沈降物の生成に結びつ
くマトリクス状の反応生成物を与えないようにすべきで
ある。免疫学的沈降反応を実施するには、ポリエチレン
グリコール等の反応促進剤の存在下、免疫学的な反応に
好適な緩衝液中で試料と抗体を含む試薬とを混合すれば
良い。免疫学的な反応に伴う沈降反応生成物は、肉眼的
に観察することもできるし、あるいは光学測定すること
により数値化することもできる。
明する。抗原抗体反応に伴って生成する沈降物を観察す
ることにより、抗原性物質の定量的な分析を行う免疫学
的沈降反応は、代表的な均一系の分析方法である。この
方法に本発明のモノクローナル抗体を応用する場合、Ap
oE4分子に対して本発明のモノクローナル抗体とは異な
る部位に結合する第2の抗体との組み合わせが必要とな
る。なお以降本明細書において第2の抗体と記載すると
きには、特に断りの無い限り本発明のモノクローナル抗
体とは異なる部位で結合する抗体を意味する。沈降反応
は複数の抗原と抗体とが相互に結合してマトリクス状の
反応生成物を与えることを利用している。ところがモノ
クローナル抗体単独では、抗原と抗体とが1分子づつ結
合した時点で反応が完結してしまい、マトリクス状の生
成物を生じなくなってしまう。免疫学的沈降反応におい
て本発明のモノクローナル抗体に組み合わせるべき第2
の抗体は、モノクローナル抗体であることが望ましい。
ただ第2の抗体はApoE4に対して本発明のモノクローナ
ル抗体のエピトープ以外の部位で反応すれば良く、必ず
しもApoE4に特異的である必要はない。なぜなら、ApoE4
に対する特異性は本発明のモノクローナル抗体によって
保証されているからである。したがって、ApoEの全ての
アイソフォームと反応するモノクローナル抗体、あるい
はApoE4を含む複数のアイソフォームと反応するモノク
ローナル抗体、あるいはApoEのみならず他のタンパク質
と交差するモノクローナル抗体であってもかまわない。
更に、第2の抗体に加えて第3の抗体、あるいはそれ以
上の抗体を組み合わせることも可能である。3種以上の
抗体を組み合わせる場合には、本発明のモノクローナル
抗体を除いた組み合わせによって沈降物の生成に結びつ
くマトリクス状の反応生成物を与えないようにすべきで
ある。免疫学的沈降反応を実施するには、ポリエチレン
グリコール等の反応促進剤の存在下、免疫学的な反応に
好適な緩衝液中で試料と抗体を含む試薬とを混合すれば
良い。免疫学的な反応に伴う沈降反応生成物は、肉眼的
に観察することもできるし、あるいは光学測定すること
により数値化することもできる。
【0031】抗体を感作した微粒子の抗原による凝集を
指標とする免疫学的粒子凝集反応も、一般的な均一系の
分析方法である。この方法でも先に延べた免疫学的沈降
反応と同じように、第2の抗体、あるいは3種以上の抗
体の組み合わせが必要である。微粒子への抗体の感作
は、抗体の混合物を感作しても良いし、あるいは抗体ご
とに感作した粒子を混合することによって調製すること
もできる。こうして得られた微粒子は、ApoE4との接触
により、マトリクス状の反応生成物を与え、これを粒子
の凝集としてとらえることができる。粒子の凝集は、肉
眼で観察することも可能であるし、光学測定することに
より数値化することもできる。液相中での免疫学的な複
合体の形成を利用したこれらの免疫学的分析方法に対し
て、ゲル中で反応を行う方法も公知である。たとえば、
オクテロニー法、SRID法、あるいは免疫電気泳動法など
がそうである。これらのゲル中での反応に基づく分析方
法においても、複数種のモノクローナル抗体の利用によ
って明瞭な沈降線を観察できるようになる。
指標とする免疫学的粒子凝集反応も、一般的な均一系の
分析方法である。この方法でも先に延べた免疫学的沈降
反応と同じように、第2の抗体、あるいは3種以上の抗
体の組み合わせが必要である。微粒子への抗体の感作
は、抗体の混合物を感作しても良いし、あるいは抗体ご
とに感作した粒子を混合することによって調製すること
もできる。こうして得られた微粒子は、ApoE4との接触
により、マトリクス状の反応生成物を与え、これを粒子
の凝集としてとらえることができる。粒子の凝集は、肉
眼で観察することも可能であるし、光学測定することに
より数値化することもできる。液相中での免疫学的な複
合体の形成を利用したこれらの免疫学的分析方法に対し
て、ゲル中で反応を行う方法も公知である。たとえば、
オクテロニー法、SRID法、あるいは免疫電気泳動法など
がそうである。これらのゲル中での反応に基づく分析方
法においても、複数種のモノクローナル抗体の利用によ
って明瞭な沈降線を観察できるようになる。
【0032】均一系の反応の中で、比較的新しい技術と
してエネルギー転移や酵素チャンネリングに基づく免疫
学的分析方法が知られている。エネルギー転移を利用し
た方法においては、抗原上の接近したエピトープを認識
する複数の抗体に対して、それぞれドナー/アクセプタ
ーの関係にある異なる光学標識を結合させるようにす
る。免疫学的な反応が起きると両者が接近するため、エ
ネルギー転移現象が生じ、消光や蛍光波長の変化といっ
たシグナルにつながる。一方、酵素チャンネリングと
は、やはり接近したエピトープに結合する複数の抗体に
対し、一方の反応生成物が他方の基質となっているよう
な関係にある酵素の組み合わせを標識として利用する。
免疫学的な反応によって両者が接近すると、酵素反応が
促進されることから両者の結合を酵素反応速度の変化と
してとらえることができる。
してエネルギー転移や酵素チャンネリングに基づく免疫
学的分析方法が知られている。エネルギー転移を利用し
た方法においては、抗原上の接近したエピトープを認識
する複数の抗体に対して、それぞれドナー/アクセプタ
ーの関係にある異なる光学標識を結合させるようにす
る。免疫学的な反応が起きると両者が接近するため、エ
ネルギー転移現象が生じ、消光や蛍光波長の変化といっ
たシグナルにつながる。一方、酵素チャンネリングと
は、やはり接近したエピトープに結合する複数の抗体に
対し、一方の反応生成物が他方の基質となっているよう
な関係にある酵素の組み合わせを標識として利用する。
免疫学的な反応によって両者が接近すると、酵素反応が
促進されることから両者の結合を酵素反応速度の変化と
してとらえることができる。
【0033】他方、以上のような反応液の分離を必要と
しない均一系の免疫学的分析方法に対して、不均一系の
分析方法でも本発明のモノクローナル抗体を利用するこ
とができる。以下に、本発明のモノクローナル抗体の不
均一系免疫学的分析方法への応用について述べる。不均
一系免疫学的分析方法においては、ApoE4に結合する本
発明のモノクローナル抗体を結合しなかったものと分離
して検知するしくみが必要である。分離を容易に行うた
めに固相化試薬が一般に用いられる。たとえば本発明の
モノクローナル抗体を固相に結合させておき、これにAp
oE4を結合させ、更に標識した第2抗体を反応させる。
固相を液相から分離し、更に必要に応じて洗浄すれば、
固相上にはApoE4の濃度に比例して標識抗体が残るの
で、この標識に基づくシグナルを測定することによりAp
oE4の分析が可能となる。固相と液相側の組み合わせ
は、逆であってもかまわない。ただし、試料中に混在す
るApoEのアイソフォーム全体が固相上の抗体の結合キャ
パシティーを越える恐れが心配されるときには、固相側
をApoE4に特異的な抗体としておき、更にいったん液相
から分離後に標識抗体を反応させるようにすると、より
高感度な測定を期待できる。万が一固相上の抗体がApoE
で飽和してしまうようなことがあると、測定すべきApoE
4の一部しか固相上に結合できない可能性が有るためで
ある。第2抗体に用いる抗体は、本発明のモノクローナ
ル抗体と異なった部位においてApoE4を認識する抗体で
あれば良い。必ずしもモノクローナル抗体である必要は
なく、ポリクローナル抗体を利用することも可能であ
る。本発明のモノクローナル抗体を固相側に用い、標識
第2抗体としてポリクローナル抗体を用いる場合には、
1分子のApoE4に対して複数分子の第2抗体が結合し感
度の向上が期待できる。ただし、ポリクローナル抗体に
よって本発明のモノクローナル抗体の結合がブロックさ
れないように、このような組み合わせを利用する場合に
はモノクローナル抗体とApoE4の反応終了後にポリクロ
ーナル抗体との反応を行わせるのが望ましい。逆に、モ
ノクローナル抗体のみで反応系を構成する場合には、エ
ピトープの競合は生じない。したがって、全ての試薬を
同時に反応させても感度面で不利益になることはない。
しない均一系の免疫学的分析方法に対して、不均一系の
分析方法でも本発明のモノクローナル抗体を利用するこ
とができる。以下に、本発明のモノクローナル抗体の不
均一系免疫学的分析方法への応用について述べる。不均
一系免疫学的分析方法においては、ApoE4に結合する本
発明のモノクローナル抗体を結合しなかったものと分離
して検知するしくみが必要である。分離を容易に行うた
めに固相化試薬が一般に用いられる。たとえば本発明の
モノクローナル抗体を固相に結合させておき、これにAp
oE4を結合させ、更に標識した第2抗体を反応させる。
固相を液相から分離し、更に必要に応じて洗浄すれば、
固相上にはApoE4の濃度に比例して標識抗体が残るの
で、この標識に基づくシグナルを測定することによりAp
oE4の分析が可能となる。固相と液相側の組み合わせ
は、逆であってもかまわない。ただし、試料中に混在す
るApoEのアイソフォーム全体が固相上の抗体の結合キャ
パシティーを越える恐れが心配されるときには、固相側
をApoE4に特異的な抗体としておき、更にいったん液相
から分離後に標識抗体を反応させるようにすると、より
高感度な測定を期待できる。万が一固相上の抗体がApoE
で飽和してしまうようなことがあると、測定すべきApoE
4の一部しか固相上に結合できない可能性が有るためで
ある。第2抗体に用いる抗体は、本発明のモノクローナ
ル抗体と異なった部位においてApoE4を認識する抗体で
あれば良い。必ずしもモノクローナル抗体である必要は
なく、ポリクローナル抗体を利用することも可能であ
る。本発明のモノクローナル抗体を固相側に用い、標識
第2抗体としてポリクローナル抗体を用いる場合には、
1分子のApoE4に対して複数分子の第2抗体が結合し感
度の向上が期待できる。ただし、ポリクローナル抗体に
よって本発明のモノクローナル抗体の結合がブロックさ
れないように、このような組み合わせを利用する場合に
はモノクローナル抗体とApoE4の反応終了後にポリクロ
ーナル抗体との反応を行わせるのが望ましい。逆に、モ
ノクローナル抗体のみで反応系を構成する場合には、エ
ピトープの競合は生じない。したがって、全ての試薬を
同時に反応させても感度面で不利益になることはない。
【0034】このような不均一系免疫学的分析方法は、
ApoE4抗原を抗体で挟み込むことからサンドイッチ法と
呼ばれている。サンドイッチ法においては、抗体の固相
化や標識化は必ずしも直接結合でなくてもよい。すなわ
ち、抗体に対する抗体や、アビチン−ビオチンといった
結合性の反応を利用して間接的に標識することもでき
る。これら間接的な結合による標識化、あるいは固相化
は、本発明による免疫学的分析方法に含まれる。
ApoE4抗原を抗体で挟み込むことからサンドイッチ法と
呼ばれている。サンドイッチ法においては、抗体の固相
化や標識化は必ずしも直接結合でなくてもよい。すなわ
ち、抗体に対する抗体や、アビチン−ビオチンといった
結合性の反応を利用して間接的に標識することもでき
る。これら間接的な結合による標識化、あるいは固相化
は、本発明による免疫学的分析方法に含まれる。
【0035】不均一系の免疫学的分析方法には、競合阻
害反応原理を応用することもできる。すなわち、本発明
によるモノクローナル抗体に対する既知濃度のApoE4抗
原の結合を、試料中の未知濃度のApoE4が競合的に阻害
する現象に基づく分析方法である。既知濃度のApoE4抗
原を標識しておき、モノクローナル抗体に反応した(ま
たはしなかった)ApoE4抗原を測定すれば試料中のApoE4
濃度を決定することができる。このときに試薬成分とし
て用いる既知濃度のApoE4抗原は、ApoE4の完全な分子で
ある必要はなく、少なくとも本発明のモノクローナル抗
体によって認識されるエピトープを含むドメインペプチ
ドであれば良い。標識ApoE4と試料中のApoE4とを同時に
モノクローナル抗体に反応させれば競合的な反応系が成
立する。また試料中のApoE4との反応後に標識ApoE4との
反応を行えば、阻害的な反応系による分析が可能であ
る。いずれの反応系においても、本発明のモノクローナ
ル抗体、あるいは試薬成分として用いるApoE4のいずれ
か一方を標識成分とし、他方を固相化試薬としておくこ
とにより操作性に優れる反応系を構成することができ
る。
害反応原理を応用することもできる。すなわち、本発明
によるモノクローナル抗体に対する既知濃度のApoE4抗
原の結合を、試料中の未知濃度のApoE4が競合的に阻害
する現象に基づく分析方法である。既知濃度のApoE4抗
原を標識しておき、モノクローナル抗体に反応した(ま
たはしなかった)ApoE4抗原を測定すれば試料中のApoE4
濃度を決定することができる。このときに試薬成分とし
て用いる既知濃度のApoE4抗原は、ApoE4の完全な分子で
ある必要はなく、少なくとも本発明のモノクローナル抗
体によって認識されるエピトープを含むドメインペプチ
ドであれば良い。標識ApoE4と試料中のApoE4とを同時に
モノクローナル抗体に反応させれば競合的な反応系が成
立する。また試料中のApoE4との反応後に標識ApoE4との
反応を行えば、阻害的な反応系による分析が可能であ
る。いずれの反応系においても、本発明のモノクローナ
ル抗体、あるいは試薬成分として用いるApoE4のいずれ
か一方を標識成分とし、他方を固相化試薬としておくこ
とにより操作性に優れる反応系を構成することができ
る。
【0036】これら不均一系の免疫学的分析方法におい
て、標識成分としては放射性同位元素、蛍光物質、発光
物質、酵素活性物質、肉眼的に観察可能な物質、あるい
は磁気的に観察可能な物質などが用いられる。更に具体
的には、酵素としてペルオキシダーゼ、アルカリホスフ
ァターゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、乳酸脱水素酵素、あるいはアミラーゼ等が、蛍
光物質としてフルオレセインイソチオシアネート、テト
ラメチルローダミンイソチオシアネート、置換ローダミ
ンイソチオシアネート、あるいはジクロロトリアジンイ
ソチオシアネート等が、そして放射性同位元素ではトリ
チウム、125I、あるいは181I等が標識物質として公知で
ある。中でも酵素のような非放射標識は、安全性、操作
性、感度等の点で有利な標識のひとつである。酵素標識
と抗体、あるいはApoE4とは、過ヨウ素酸法やマレイミ
ド法等の公知の方法により結合することができる。
て、標識成分としては放射性同位元素、蛍光物質、発光
物質、酵素活性物質、肉眼的に観察可能な物質、あるい
は磁気的に観察可能な物質などが用いられる。更に具体
的には、酵素としてペルオキシダーゼ、アルカリホスフ
ァターゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、乳酸脱水素酵素、あるいはアミラーゼ等が、蛍
光物質としてフルオレセインイソチオシアネート、テト
ラメチルローダミンイソチオシアネート、置換ローダミ
ンイソチオシアネート、あるいはジクロロトリアジンイ
ソチオシアネート等が、そして放射性同位元素ではトリ
チウム、125I、あるいは181I等が標識物質として公知で
ある。中でも酵素のような非放射標識は、安全性、操作
性、感度等の点で有利な標識のひとつである。酵素標識
と抗体、あるいはApoE4とは、過ヨウ素酸法やマレイミ
ド法等の公知の方法により結合することができる。
【0037】一方、固相としては、ビーズ、容器内壁、
微粒子、多孔質担体、あるいは磁性粒子などが用いられ
る。これらの固相は、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリビニルトルエン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリメタクリレート、
ラテックス、ゼラチン、アガロース、ガラス、金属、あ
るいはセラミック等の素材を利用して成型されたものを
利用できる。これらの固相素材の表面に、抗体等との結
合を化学的に行うための官能基を導入したものも知られ
ている。固相と抗体(あるいはApoE4)についても、ポ
リ-L-リジンやグルタールアルデヒド処理といった化学
的な結合や、物理吸着といった公知の結合方法を応用す
れば良い。
微粒子、多孔質担体、あるいは磁性粒子などが用いられ
る。これらの固相は、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリビニルトルエン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリメタクリレート、
ラテックス、ゼラチン、アガロース、ガラス、金属、あ
るいはセラミック等の素材を利用して成型されたものを
利用できる。これらの固相素材の表面に、抗体等との結
合を化学的に行うための官能基を導入したものも知られ
ている。固相と抗体(あるいはApoE4)についても、ポ
リ-L-リジンやグルタールアルデヒド処理といった化学
的な結合や、物理吸着といった公知の結合方法を応用す
れば良い。
【0038】ここで例示した不均一系の分析方法では、
いずれも固相/液相の分離工程や洗浄工程が必要となる
が、サンドイッチ法の変法であるイムノクロマトグラフ
法によれば、これらの工程を簡単に処理することが可能
である。すなわち、毛管現象によって試料溶液の移送が
可能な多孔質担体に固相化抗体を固定し、その中を標識
抗体と混合したApoE4含有試料を毛管現象によって移送
する。移送中にApoE4は標識抗体と反応し、更に固相化
抗体と接触すると、その位置に捕捉される。ApoE4と反
応しなかった標識抗体は、固相化抗体に捕捉されること
無く通過するので、結果的に固相化抗体の位置に残る標
識抗体のシグナルを指標にApoE4の分析が可能である。
標識抗体を多孔質担体の上流に予め保持させておけば、
試料溶液の滴下だけで全ての反応が開始し完結するの
で、きわめて簡便な反応系を構成することができる。イ
ムノクロマトグラフ法においては、着色粒子のような肉
眼的に識別しうる標識成分を組み合わせることにより、
特殊な読取装置さえ不要な分析デバイスを構成できる。
いずれも固相/液相の分離工程や洗浄工程が必要となる
が、サンドイッチ法の変法であるイムノクロマトグラフ
法によれば、これらの工程を簡単に処理することが可能
である。すなわち、毛管現象によって試料溶液の移送が
可能な多孔質担体に固相化抗体を固定し、その中を標識
抗体と混合したApoE4含有試料を毛管現象によって移送
する。移送中にApoE4は標識抗体と反応し、更に固相化
抗体と接触すると、その位置に捕捉される。ApoE4と反
応しなかった標識抗体は、固相化抗体に捕捉されること
無く通過するので、結果的に固相化抗体の位置に残る標
識抗体のシグナルを指標にApoE4の分析が可能である。
標識抗体を多孔質担体の上流に予め保持させておけば、
試料溶液の滴下だけで全ての反応が開始し完結するの
で、きわめて簡便な反応系を構成することができる。イ
ムノクロマトグラフ法においては、着色粒子のような肉
眼的に識別しうる標識成分を組み合わせることにより、
特殊な読取装置さえ不要な分析デバイスを構成できる。
【0039】ここに例示した各種免疫学的分析方法に必
要な標識抗体(あるいは抗原)や固相化抗体(あるいは
抗原)は、濃度を検定したApoE4標準、希釈や洗浄に用
いられる緩衝液等と組み合わせたキットとすることがで
きる。
要な標識抗体(あるいは抗原)や固相化抗体(あるいは
抗原)は、濃度を検定したApoE4標準、希釈や洗浄に用
いられる緩衝液等と組み合わせたキットとすることがで
きる。
【0040】以上のような試薬側の抗体や抗原を固相に
結合させた分析手法に対して、分析対象である試料中の
ApoE4を固定(ブロット、あるいはドットブロット)
し、これに本発明のモノクローナル抗体を反応させるこ
ともできる。ApoE4の固定には、電気泳動などの手法に
より予め分離された状態でApoE4をフィルターなどに固
定する方法(ブロット)、分離操作無しでApoE4を含む
血清などを直接フィルターに固定する方法(ドットブロ
ット)等が用いられる。フィルターには一般にニトロセ
ルロースが利用される。ApoE4を固定したフィルター
は、BSAや脱脂粉乳のような不活性なタンパク質でブロ
ックし、本発明のモノクローナル抗体と接触させる。フ
ィルター上のApoE4と結合したモノクローナル抗体は、
このモノクローナル抗体を認識する標識した第2抗体で
検出することができる。あるいは、アビヂン−ビオチン
系による間接標識によりモノクローナル抗体そのものを
標識する方法も公知である。本発明のモノクローナル抗
体はApoE4に特異的なので、ドットブロットによってもA
poE4特異的な特異的な分析が可能である。他方、交差性
を示していた公知のモノクローナル抗体ではドットブロ
ットによるApoE4の分析は困難である。
結合させた分析手法に対して、分析対象である試料中の
ApoE4を固定(ブロット、あるいはドットブロット)
し、これに本発明のモノクローナル抗体を反応させるこ
ともできる。ApoE4の固定には、電気泳動などの手法に
より予め分離された状態でApoE4をフィルターなどに固
定する方法(ブロット)、分離操作無しでApoE4を含む
血清などを直接フィルターに固定する方法(ドットブロ
ット)等が用いられる。フィルターには一般にニトロセ
ルロースが利用される。ApoE4を固定したフィルター
は、BSAや脱脂粉乳のような不活性なタンパク質でブロ
ックし、本発明のモノクローナル抗体と接触させる。フ
ィルター上のApoE4と結合したモノクローナル抗体は、
このモノクローナル抗体を認識する標識した第2抗体で
検出することができる。あるいは、アビヂン−ビオチン
系による間接標識によりモノクローナル抗体そのものを
標識する方法も公知である。本発明のモノクローナル抗
体はApoE4に特異的なので、ドットブロットによってもA
poE4特異的な特異的な分析が可能である。他方、交差性
を示していた公知のモノクローナル抗体ではドットブロ
ットによるApoE4の分析は困難である。
【0041】加えて本発明が提供するApoE4のモノクロ
ーナル抗体は、ε4を発現した組織の免疫染色に利用す
ることができる。この特徴により、ε4の発現状態を免
疫学的な手法によって観察することができる。本発明の
モノクローナル抗体は各種の組織標本との反応性を備え
ているので、たとえばアルツハイマー病患者脳組織のよ
うな標本について、組織標本が残っている限り過去に溯
った調査も可能となる。アルツハイマー病では、患者が
生存中に病理標本を採取することが困難なため、このよ
うな形で遡及的な調査を可能とするツールの提供はたい
へん有用である。公知のモノクローナル抗体が、特異性
や反応性の問題から免疫染色に利用できなかったことに
比べると本発明の有用性が明らかである。
ーナル抗体は、ε4を発現した組織の免疫染色に利用す
ることができる。この特徴により、ε4の発現状態を免
疫学的な手法によって観察することができる。本発明の
モノクローナル抗体は各種の組織標本との反応性を備え
ているので、たとえばアルツハイマー病患者脳組織のよ
うな標本について、組織標本が残っている限り過去に溯
った調査も可能となる。アルツハイマー病では、患者が
生存中に病理標本を採取することが困難なため、このよ
うな形で遡及的な調査を可能とするツールの提供はたい
へん有用である。公知のモノクローナル抗体が、特異性
や反応性の問題から免疫染色に利用できなかったことに
比べると本発明の有用性が明らかである。
【0042】
【発明の効果】本発明のモノクローナル抗体は、公知の
抗体に比べてApoE4に対する特異性に優れ、他の遺伝子
型であるApoE2やApoE3との交差性を実質的に示さない。
この特徴を利用して、ApoE4の免疫学的な直接定量が可
能となる。公知の抗体では、全遺伝子型の測定値から分
別測定が可能なApoE2およびApoE3の測定値を差し引くと
いった間接的なアプローチしか採用できなかったことに
比べれば、直接定量の実現は大きな進歩である。本発明
のモノクローナル抗体は、免疫染色に利用可能なことか
ら明らかなように高い抗体価を持っており、免疫測定に
利用した場合には、感度と特異性に優れた測定系を容易
に構成できる。
抗体に比べてApoE4に対する特異性に優れ、他の遺伝子
型であるApoE2やApoE3との交差性を実質的に示さない。
この特徴を利用して、ApoE4の免疫学的な直接定量が可
能となる。公知の抗体では、全遺伝子型の測定値から分
別測定が可能なApoE2およびApoE3の測定値を差し引くと
いった間接的なアプローチしか採用できなかったことに
比べれば、直接定量の実現は大きな進歩である。本発明
のモノクローナル抗体は、免疫染色に利用可能なことか
ら明らかなように高い抗体価を持っており、免疫測定に
利用した場合には、感度と特異性に優れた測定系を容易
に構成できる。
【0043】また、本発明によれば、組織に含まれるAp
oE4への反応性を備えたモノクローナル抗体を得ること
もできるので、この抗体によって組織標本中のApoE4の
解析が可能となった。組織標本中のApoE4を検出できる
ことにより、アルツハイマー病とApoE4の関連について
解明が大きく進むものと期待される。また神経組織科学
的なアプローチのみならず、ApoE4に対する抗体価の高
い抗体の提供によって、免疫学的な手法に基づくアルツ
ハイマー病の治療や進行防止が可能となる。ApoE4の増
加はアルツハイマー病の進行につながるとされているこ
とから、体液中のApoE4の除去が予防的に有効な可能性
がある。抗体価に優れた抗体で免疫吸着体を構成すれ
ば、ApoE4を特異的に、しかも効率的に除去することが
できる。以下実施例に基づいて本発明を更に具体的に説
明する。
oE4への反応性を備えたモノクローナル抗体を得ること
もできるので、この抗体によって組織標本中のApoE4の
解析が可能となった。組織標本中のApoE4を検出できる
ことにより、アルツハイマー病とApoE4の関連について
解明が大きく進むものと期待される。また神経組織科学
的なアプローチのみならず、ApoE4に対する抗体価の高
い抗体の提供によって、免疫学的な手法に基づくアルツ
ハイマー病の治療や進行防止が可能となる。ApoE4の増
加はアルツハイマー病の進行につながるとされているこ
とから、体液中のApoE4の除去が予防的に有効な可能性
がある。抗体価に優れた抗体で免疫吸着体を構成すれ
ば、ApoE4を特異的に、しかも効率的に除去することが
できる。以下実施例に基づいて本発明を更に具体的に説
明する。
【0044】
【実施例】1.ペプチドの合成と精製 免疫原とするApoE4のドメインペプチドを、ペプチド合
成機PS3(アロカ製)により合成した。目的とするアミノ
酸配列は、ApoE4に特異的な112番アミノ酸Argを含む11
アミノ酸残基で構成される9種類とした。各ドメインペ
プチドには、そのC末端にキャリアータンパク質であるK
LHを結合するためのCysを付加した。免疫原の構造を以
下に示す。
成機PS3(アロカ製)により合成した。目的とするアミノ
酸配列は、ApoE4に特異的な112番アミノ酸Argを含む11
アミノ酸残基で構成される9種類とした。各ドメインペ
プチドには、そのC末端にキャリアータンパク質であるK
LHを結合するためのCysを付加した。免疫原の構造を以
下に示す。
【0045】 各アミノ酸0.1mMスケールで、Fmoc法に基づく固相法に
より装置の使用説明書に従って各ドメインペプチドを合
成した(合成法の詳細は秀潤社刊、細胞工学別冊「抗ペ
プチド抗体実験プロトコール」参照)。 合成したペプ
チドを開裂しトリフルオロ酢酸で保護基を除いた後、レ
ジンから合成したペプチドを切り出し、エーテル沈殿後
風乾して回収した。回収したペプチドサンプルをC18逆
相カラムで、分析・精製後凍結乾燥し、合成ペプチドを
得た。更に以下の条件で逆相高速液体クロマトグラフィ
ーにより精製した。 使用カラム:μBondasphere 5-μm C18 100A(3.9×1
50mm) 溶出条件:0.1%トリニトロ酢酸(アセトニトリル6-60%
リニアグラジェント)
より装置の使用説明書に従って各ドメインペプチドを合
成した(合成法の詳細は秀潤社刊、細胞工学別冊「抗ペ
プチド抗体実験プロトコール」参照)。 合成したペプ
チドを開裂しトリフルオロ酢酸で保護基を除いた後、レ
ジンから合成したペプチドを切り出し、エーテル沈殿後
風乾して回収した。回収したペプチドサンプルをC18逆
相カラムで、分析・精製後凍結乾燥し、合成ペプチドを
得た。更に以下の条件で逆相高速液体クロマトグラフィ
ーにより精製した。 使用カラム:μBondasphere 5-μm C18 100A(3.9×1
50mm) 溶出条件:0.1%トリニトロ酢酸(アセトニトリル6-60%
リニアグラジェント)
【0046】2.KLHと結合させた免疫抗原の作製 1.で得たペプチドをMBS法によりKLHと結合させて免疫原
とした。すなわち、4mgのKLHを0.25mlの10mMリン酸バッ
ファー(pH7.2)に溶解し、この溶液に20μLのジメチルフ
ォルムアミド(DMF)に溶解した0.7mgの3-マレイミドベン
ゾイックアシド-N-ヒドロキシサクシニミドエステル(MB
S)を加え、室温で30分間反応させた。反応後、セファデ
ックスG25を充填したカラム(1.5×10cm)を用いてゲルろ
過を行い、KLH-MB複合体と遊離のKLHを分離し、KLH-MB
複合体を集めた。そして、ペプチド5mgを1mlの0.1Mホウ
酸バッファー(pH9.0)に溶解し、この液とKLH-MB複合体
溶液を混合し、pHを7.0-7.5に調製して室温で3時間放置
して反応させた。反応後、PBS(生理的リン酸緩衝液)に
十分透析した後、PBSで0.5mg/mlの濃度に調製し、100μ
Lずつ分注して-20℃に凍結して保存した。
とした。すなわち、4mgのKLHを0.25mlの10mMリン酸バッ
ファー(pH7.2)に溶解し、この溶液に20μLのジメチルフ
ォルムアミド(DMF)に溶解した0.7mgの3-マレイミドベン
ゾイックアシド-N-ヒドロキシサクシニミドエステル(MB
S)を加え、室温で30分間反応させた。反応後、セファデ
ックスG25を充填したカラム(1.5×10cm)を用いてゲルろ
過を行い、KLH-MB複合体と遊離のKLHを分離し、KLH-MB
複合体を集めた。そして、ペプチド5mgを1mlの0.1Mホウ
酸バッファー(pH9.0)に溶解し、この液とKLH-MB複合体
溶液を混合し、pHを7.0-7.5に調製して室温で3時間放置
して反応させた。反応後、PBS(生理的リン酸緩衝液)に
十分透析した後、PBSで0.5mg/mlの濃度に調製し、100μ
Lずつ分注して-20℃に凍結して保存した。
【0047】3.免疫原の準備と免疫 2.で得た免疫抗原を用いて免疫した。免疫は1回につき
ペプチド量で25μgから100μgをマウス(Balb/c又はBDF
1)1匹に行った。初回免疫は100μLのFCAと乳化後行い、
2週間後に同量のインコンプリートアジュバントと乳化
後2回目の免疫を行った。その後2回目と同様にして毎週
免疫を繰り返し、5回免疫後の翌週にマウスより眼てい
採血し抗体価のチェックを行った。免疫したマウスのう
ち抗体価の高いマウスにアジュバントなしの抗原を25-1
00μgを免疫し、その3日後に脾臓を取り出し、以下に
示すように細胞融合を行った。
ペプチド量で25μgから100μgをマウス(Balb/c又はBDF
1)1匹に行った。初回免疫は100μLのFCAと乳化後行い、
2週間後に同量のインコンプリートアジュバントと乳化
後2回目の免疫を行った。その後2回目と同様にして毎週
免疫を繰り返し、5回免疫後の翌週にマウスより眼てい
採血し抗体価のチェックを行った。免疫したマウスのう
ち抗体価の高いマウスにアジュバントなしの抗原を25-1
00μgを免疫し、その3日後に脾臓を取り出し、以下に
示すように細胞融合を行った。
【0048】4.細胞融合および目的とするモノクローナ
ル抗体を産生する融合細胞の選択と取得 摘出したマウスの脾臓細胞と、同系マウスの骨髄腫細胞
(SP2/0-Ag14)とを約10:1の割合で混合し、50%ポリエチ
レングリコール4000を融合促進剤として細胞融合を行っ
た。融合後の細胞は1×106 cells/mlの細胞濃度となる
ように10%ウシ血清を含むHAT培地(ヒポキサンチン、ア
ミノプテリン、チミジンを含む培地)に懸濁し、96ウエ
ルのマイクロタイタープレート(ヌンク社製マキシソー
プ、以下同じ)に1ウエルあたり50μLずつ分注した。
ル抗体を産生する融合細胞の選択と取得 摘出したマウスの脾臓細胞と、同系マウスの骨髄腫細胞
(SP2/0-Ag14)とを約10:1の割合で混合し、50%ポリエチ
レングリコール4000を融合促進剤として細胞融合を行っ
た。融合後の細胞は1×106 cells/mlの細胞濃度となる
ように10%ウシ血清を含むHAT培地(ヒポキサンチン、ア
ミノプテリン、チミジンを含む培地)に懸濁し、96ウエ
ルのマイクロタイタープレート(ヌンク社製マキシソー
プ、以下同じ)に1ウエルあたり50μLずつ分注した。
【0049】融合細胞はCO2インキュベータ(5%CO2、37
℃)中で培養し、HAT培地で培地交換を行い増殖させて、
脾臓細胞と骨髄腫細胞からなる融合細胞のスクリーニン
グを行った。ついでHT培地中で馴化し、さらに10%FCS
(ウシ胎児血清)-DMEM培地で馴化した。
℃)中で培養し、HAT培地で培地交換を行い増殖させて、
脾臓細胞と骨髄腫細胞からなる融合細胞のスクリーニン
グを行った。ついでHT培地中で馴化し、さらに10%FCS
(ウシ胎児血清)-DMEM培地で馴化した。
【0050】融合細胞培養上清中の抗体は、免疫抗原と
同じ配列のペプチドを感作したマイクロタイタープレー
トを用いてELISA法により検出した。陽性となったウエ
ルに対しては、限界希釈法によるクローニングを2回繰
り返し、ApoE4ペプチドに対する反応性を有するクロー
ン1種類を選出し、融合細胞クローン1F9と名付けた。ハ
イブリドーマ1F9は、1998年5月8日付けで受託番号FERMP
-16799として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託
されている。このクローンの細胞は10%のDMSOを含む10%
FCS(ウシ胎児血清)-DMEM培地に懸濁させ、液体窒素中に
保存した。なおこのクローン1F9細胞の培養上清を、マ
ウスイムノグロブリンサブクラス同定キットにてテスト
したところ、このクローンの産生するイムノグロブリン
はマウスIgG1クラスであった。なお1F9は、免疫感作に
用いた6種類のペプチドのうち、アミノ酸配列EDVRGRLVQ
YRG(配列番号:1)を持つペプチドを用いたマウスに由
来するものであった。
同じ配列のペプチドを感作したマイクロタイタープレー
トを用いてELISA法により検出した。陽性となったウエ
ルに対しては、限界希釈法によるクローニングを2回繰
り返し、ApoE4ペプチドに対する反応性を有するクロー
ン1種類を選出し、融合細胞クローン1F9と名付けた。ハ
イブリドーマ1F9は、1998年5月8日付けで受託番号FERMP
-16799として工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託
されている。このクローンの細胞は10%のDMSOを含む10%
FCS(ウシ胎児血清)-DMEM培地に懸濁させ、液体窒素中に
保存した。なおこのクローン1F9細胞の培養上清を、マ
ウスイムノグロブリンサブクラス同定キットにてテスト
したところ、このクローンの産生するイムノグロブリン
はマウスIgG1クラスであった。なお1F9は、免疫感作に
用いた6種類のペプチドのうち、アミノ酸配列EDVRGRLVQ
YRG(配列番号:1)を持つペプチドを用いたマウスに由
来するものであった。
【0051】5.モノクローナル抗体の採取 上記クローン1F9をヌードマウスの腹腔内で増殖させ、
採取した腹水中からプロテイン-Aセファロース4Bカラム
を用いてモノクローナル抗体を精製した。
採取した腹水中からプロテイン-Aセファロース4Bカラム
を用いてモノクローナル抗体を精製した。
【0052】6.抗体の特異性の確認 5.で得られたモノクローナル抗体につき、ELISA法およ
びウエスタンブロット法によって種々のペプチドに対す
る反応性を確認した。
びウエスタンブロット法によって種々のペプチドに対す
る反応性を確認した。
【0053】6-1.ELISA法による特異性の確認 リコンビナントApoE2、ApoE3、およびApoE4(和光純薬
工業(株)製)をそれぞれ結合させたマイクロプレートを
作成し、5.で得たモノクローナル抗体(1F9)を加えて反
応させた後、プレートを洗浄し、ペルオキシダーゼ標識
抗マウスIgG((株)医学生物学研究所製)を分注した。
反応後のプレートを再度洗浄し、各ウエルに過酸化水素
とo-フェニレンジアミンを含む溶液を基質として加え、
発色反応の後に吸光度を測定した。得られた結果を図1
に示した。グラフからも明らかなように、5.で得たモノ
クローナル抗体1F9はリコンビナントApoE4とは反応した
が、リコンビナントApoE2、あるいはリコンビナントApo
E3とは反応しなかった。本発明によるモノクローナル抗
体1F9は、ApoE2やApoE3の濃度を高くしても吸光度はま
ったく上昇せず、これらのアイソフォームとの交差反応
性が無いことが明らかである。これに対して公知のApoE
4に対するモノクローナル抗体は、ApoE2やApoE3の濃度
の上昇と共に吸光度が上昇し、これらのアイソフォーム
との交差反応性を持っていることを示している。
工業(株)製)をそれぞれ結合させたマイクロプレートを
作成し、5.で得たモノクローナル抗体(1F9)を加えて反
応させた後、プレートを洗浄し、ペルオキシダーゼ標識
抗マウスIgG((株)医学生物学研究所製)を分注した。
反応後のプレートを再度洗浄し、各ウエルに過酸化水素
とo-フェニレンジアミンを含む溶液を基質として加え、
発色反応の後に吸光度を測定した。得られた結果を図1
に示した。グラフからも明らかなように、5.で得たモノ
クローナル抗体1F9はリコンビナントApoE4とは反応した
が、リコンビナントApoE2、あるいはリコンビナントApo
E3とは反応しなかった。本発明によるモノクローナル抗
体1F9は、ApoE2やApoE3の濃度を高くしても吸光度はま
ったく上昇せず、これらのアイソフォームとの交差反応
性が無いことが明らかである。これに対して公知のApoE
4に対するモノクローナル抗体は、ApoE2やApoE3の濃度
の上昇と共に吸光度が上昇し、これらのアイソフォーム
との交差反応性を持っていることを示している。
【0054】6-2.ウエスタンブロット法による特異性の
確認 リコンビナントApoE2、ApoE3、およびApoE4(いずれも
和光純薬工業(株)製)をSDS-PAGEにより分離後、PVDF
膜(日本ミリポア(社))に転写し、5%BSAを含むPBSで
ブロッキングを行った。このPVDF膜に5.で得たクローン
1F9モノクローナル抗体、ならびにヤギ抗アポE抗体を反
応させ、洗浄後ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG(ま
たは抗ヤギIgG抗体)と反応させ、再び洗浄した。そし
て3,3 -ジアミノベンチジン・4塩酸塩によって発色させ
た。結果は図2に示した。ポリクローナル抗体では全て
のレーンでバンドが観察されるが、本発明によるモノク
ローナル抗体はリコンビナントApoE4のみと反応し、Apo
E2、ApoE3とは反応しなかった。更に、予めphenotypeを
確認したヒト血清3例を同様にSDS-PAGEにより分離しPVD
F膜に転写して本発明によるモノクローナル抗体1F9の反
応性を観察した。結果は図3に示した。各レーンの血清
サンプルのphenotypeは、レーン2:2/4、レーン3:3/
4、レーン3:3/3である。本発明のモノクローナル抗体
1F9は、ApoE4のヘテロタイプを含む血清サンプルにおい
てのみ反応性が確認され、ApoE4特異的な反応性を持つ
ことが明らかである。
確認 リコンビナントApoE2、ApoE3、およびApoE4(いずれも
和光純薬工業(株)製)をSDS-PAGEにより分離後、PVDF
膜(日本ミリポア(社))に転写し、5%BSAを含むPBSで
ブロッキングを行った。このPVDF膜に5.で得たクローン
1F9モノクローナル抗体、ならびにヤギ抗アポE抗体を反
応させ、洗浄後ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG(ま
たは抗ヤギIgG抗体)と反応させ、再び洗浄した。そし
て3,3 -ジアミノベンチジン・4塩酸塩によって発色させ
た。結果は図2に示した。ポリクローナル抗体では全て
のレーンでバンドが観察されるが、本発明によるモノク
ローナル抗体はリコンビナントApoE4のみと反応し、Apo
E2、ApoE3とは反応しなかった。更に、予めphenotypeを
確認したヒト血清3例を同様にSDS-PAGEにより分離しPVD
F膜に転写して本発明によるモノクローナル抗体1F9の反
応性を観察した。結果は図3に示した。各レーンの血清
サンプルのphenotypeは、レーン2:2/4、レーン3:3/
4、レーン3:3/3である。本発明のモノクローナル抗体
1F9は、ApoE4のヘテロタイプを含む血清サンプルにおい
てのみ反応性が確認され、ApoE4特異的な反応性を持つ
ことが明らかである。
【0055】7.免疫染色 アルツハイマー病剖検例の大脳パラフィン包埋組織をミ
クロトームで4-5μmに薄切、スライドグラスに貼り付け
乾燥後、常法により脱パラフィン処理してリン酸緩衝液
に戻した。10μg/mLの濃度に調節したApoE4特異抗体2
をスライドグラス上の組織切片全体が浸るように滴下
し、室温で1時間反応させた。反応後の標本をリン酸緩
衝液で洗浄し、ビオチン標識抗マウスIgG抗体を2次抗体
として反応させ、更にアビジン結合ペルオキシダーゼを
結合させた。2次抗体とアビジン結合ペルオキシダーゼ
は、MEBSTAIN-M(医学生物学研究所製、商品名)を用い
た。リン酸緩衝液で十分に洗浄し、ペルオキシダーゼの
基質溶液(DAB SubstrateConcentrate、フナコシ製、商
品名)を加えて発色させた。発色させた標本を水洗し、
封入した後に検鏡した。結果は図4に示すとおりであ
る。大脳アミロイド斑2箇所と血管部分が染色されてい
る。先に述べたとおり、アルツハイマー病ではApoE4の
発現が亢進していることから、本発明のモノクローナル
抗体1F9が組織標本中のApoE4との反応性を備えているこ
とが確認された。
クロトームで4-5μmに薄切、スライドグラスに貼り付け
乾燥後、常法により脱パラフィン処理してリン酸緩衝液
に戻した。10μg/mLの濃度に調節したApoE4特異抗体2
をスライドグラス上の組織切片全体が浸るように滴下
し、室温で1時間反応させた。反応後の標本をリン酸緩
衝液で洗浄し、ビオチン標識抗マウスIgG抗体を2次抗体
として反応させ、更にアビジン結合ペルオキシダーゼを
結合させた。2次抗体とアビジン結合ペルオキシダーゼ
は、MEBSTAIN-M(医学生物学研究所製、商品名)を用い
た。リン酸緩衝液で十分に洗浄し、ペルオキシダーゼの
基質溶液(DAB SubstrateConcentrate、フナコシ製、商
品名)を加えて発色させた。発色させた標本を水洗し、
封入した後に検鏡した。結果は図4に示すとおりであ
る。大脳アミロイド斑2箇所と血管部分が染色されてい
る。先に述べたとおり、アルツハイマー病ではApoE4の
発現が亢進していることから、本発明のモノクローナル
抗体1F9が組織標本中のApoE4との反応性を備えているこ
とが確認された。
【0056】8.本発明のモノクローナル抗体1F9による
ヒトApoE4の測定 本発明のモノクローナル抗体1F9によるELISA法を構築
し、ヒトApoE4のイムノアッセイが可能なことを確認し
た。
ヒトApoE4の測定 本発明のモノクローナル抗体1F9によるELISA法を構築
し、ヒトApoE4のイムノアッセイが可能なことを確認し
た。
【0057】8-1.固相化抗体の作製 5.で得た本発明の抗ApoE4モノクローナル抗体1F9を、0.
1Mリン酸緩衝液pH7.4で5μg/mlの濃度に調製し、ヌンク
社製96穴マイクロプレート「マキシソープ」の各ウエル
に100μLずつ加え、4℃で20時間静置反応させた。抗体
溶液を捨て、1%BSA、5%ショ糖を含むPBSを各ウエルに20
0μLずつ加え、室温(20-25℃)でブロッキングした。2時
間静置後、ブロッキング液を捨ててプレートを風乾し、
抗ApoE4モノクローナル抗体1F9を不溶性支持体に結合さ
せた固相化抗体(抗体感作プレート)とした。抗体感作プ
レートは乾燥剤と共に密封して保存した。
1Mリン酸緩衝液pH7.4で5μg/mlの濃度に調製し、ヌンク
社製96穴マイクロプレート「マキシソープ」の各ウエル
に100μLずつ加え、4℃で20時間静置反応させた。抗体
溶液を捨て、1%BSA、5%ショ糖を含むPBSを各ウエルに20
0μLずつ加え、室温(20-25℃)でブロッキングした。2時
間静置後、ブロッキング液を捨ててプレートを風乾し、
抗ApoE4モノクローナル抗体1F9を不溶性支持体に結合さ
せた固相化抗体(抗体感作プレート)とした。抗体感作プ
レートは乾燥剤と共に密封して保存した。
【0058】8-2.ペルオキシダーゼ標識抗ApoE3抗体(ヤ
ギ)の作製 リコンビナントApoE3をヤギに免疫して得た抗ApoE3抗体
をペプシン分解したヤギF(ab )2に、マレイミド法でペ
ルオキシダーゼを標識した。(石川栄治"超高感度酵素免
疫測定法"参照)
ギ)の作製 リコンビナントApoE3をヤギに免疫して得た抗ApoE3抗体
をペプシン分解したヤギF(ab )2に、マレイミド法でペ
ルオキシダーゼを標識した。(石川栄治"超高感度酵素免
疫測定法"参照)
【0059】8-3.ELISA ApoEのphenotypeが同定されているヒト血清3検体をウシ
血清加リン酸緩衝液塩化ナトリウム溶液で101倍に希
釈し試料とした。この血清3検体は、6−2でウエスタ
ンブロット法に用いたのと同じものである。試料100μL
を固相化抗体のウェルに添加し、25℃で60分間反応させ
た後、0.05%Tween-PBS(pH7.2)で5回洗浄し、希釈調製し
たペルオキシダーゼ標識抗ApoE3抗体100μLを添加して2
5℃で60分間反応させ、再度5回洗浄した後、o-フェニレ
ンジアミン発色基質((株)医学生物学研究所製)100μL
を加えて発色させた。1N硫酸溶液100μLで反応を停止
し、波長490nmにおける吸光度をマイクロプレートリー
ダー(東ソー(株)MPR A4i)にて測定した。結果は図5
に示すとおりである。ApoE4のヘテロタイプを持つ血清A
および血清Bは、ApoE4のホモ接合体でもヘテロ接合体で
もない血清C(phenotype3/3)に比較して発色レベルが
高かった。血清Cでも若干の吸光度の上昇が記録された
が、その値はバックグランドレベルであった。
血清加リン酸緩衝液塩化ナトリウム溶液で101倍に希
釈し試料とした。この血清3検体は、6−2でウエスタ
ンブロット法に用いたのと同じものである。試料100μL
を固相化抗体のウェルに添加し、25℃で60分間反応させ
た後、0.05%Tween-PBS(pH7.2)で5回洗浄し、希釈調製し
たペルオキシダーゼ標識抗ApoE3抗体100μLを添加して2
5℃で60分間反応させ、再度5回洗浄した後、o-フェニレ
ンジアミン発色基質((株)医学生物学研究所製)100μL
を加えて発色させた。1N硫酸溶液100μLで反応を停止
し、波長490nmにおける吸光度をマイクロプレートリー
ダー(東ソー(株)MPR A4i)にて測定した。結果は図5
に示すとおりである。ApoE4のヘテロタイプを持つ血清A
および血清Bは、ApoE4のホモ接合体でもヘテロ接合体で
もない血清C(phenotype3/3)に比較して発色レベルが
高かった。血清Cでも若干の吸光度の上昇が記録された
が、その値はバックグランドレベルであった。
【0060】9.本発明のモノクローナル抗体1F9による
ドットブロット系の構築と測定 ニトロセルロースメンブレン(ザルトリウス(株))にヒト
血清1μLをドットブロットし風乾後、5%BSA-PBSにてブ
ロッキングする。このメンブレンとを5μg/mlに濃度調
製した本発明のモノクローナル抗体1F9で25℃で60分間
処理した。反応後、メンブレンを0.05%Tween-PBSで洗浄
し、希釈調製したペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗
体と25℃で60分間反応させた。その後0.05%Tween-PBSで
洗浄後、3、3-ヂアミノベンチヂン4塩酸塩で発色させ、
ApoE4を有する検体を同定した。結果は図6に示したと
おりである。ヒト血清1−5検体について反応させた結
果、No.2とNo.4の検体が染色された。これら5検体のph
enotypeは、血清1:3/3、血清2:2/4、血清3:3/3、
血清4:3/4、そして血清5:3/3である。したがって本
発明のモノクローナル抗体は、No.2:E2/4、No.4:E3/4
のヘテロ接合体を持つ血清と特異的に反応していること
が確認された。
ドットブロット系の構築と測定 ニトロセルロースメンブレン(ザルトリウス(株))にヒト
血清1μLをドットブロットし風乾後、5%BSA-PBSにてブ
ロッキングする。このメンブレンとを5μg/mlに濃度調
製した本発明のモノクローナル抗体1F9で25℃で60分間
処理した。反応後、メンブレンを0.05%Tween-PBSで洗浄
し、希釈調製したペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗
体と25℃で60分間反応させた。その後0.05%Tween-PBSで
洗浄後、3、3-ヂアミノベンチヂン4塩酸塩で発色させ、
ApoE4を有する検体を同定した。結果は図6に示したと
おりである。ヒト血清1−5検体について反応させた結
果、No.2とNo.4の検体が染色された。これら5検体のph
enotypeは、血清1:3/3、血清2:2/4、血清3:3/3、
血清4:3/4、そして血清5:3/3である。したがって本
発明のモノクローナル抗体は、No.2:E2/4、No.4:E3/4
のヘテロ接合体を持つ血清と特異的に反応していること
が確認された。
【0061】
【配列表】SEQUENCE LISTING <110> MEDICAL & BIOLOGICAL LABORATORIES CO., LTD. <120> Monoclonal antibody specific for apolipoprot
ein E4 <130> epitope <140> <141> <160> 9 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 2 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 3 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 4 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 5 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 6 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 7 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 8 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 9 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens
ein E4 <130> epitope <140> <141> <160> 9 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 2 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 3 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 4 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 5 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 6 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 7 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 8 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens <210> 9 <211> 11 <212> PRT <213> Homo sapiens
【図1】本発明のモノクローナル抗体1F9によるリコン
ビナントApoE2、ApoE3、およびApoE4のELISAの結果を示
すグラフ。縦軸は490nmにおける吸光度を、横軸はマイ
クロプレートに吸着させた各ApoEの感作濃度を示す。
ビナントApoE2、ApoE3、およびApoE4のELISAの結果を示
すグラフ。縦軸は490nmにおける吸光度を、横軸はマイ
クロプレートに吸着させた各ApoEの感作濃度を示す。
【図2】本発明のモノクローナル抗体1F9とヤギ抗アポE
4抗体による、リコンビナントApoE2(レーン2と5)、Ap
oE3(レーン3と6)、およびApoE4(レーン4と7)のウエ
スタンブロット法の結果を示す染色像。レーン1が分子
量マーカーで、レーン2−4は本発明のモノクローナル
抗体1F9、レーン5-7がヤギ抗ApoE抗体である。
4抗体による、リコンビナントApoE2(レーン2と5)、Ap
oE3(レーン3と6)、およびApoE4(レーン4と7)のウエ
スタンブロット法の結果を示す染色像。レーン1が分子
量マーカーで、レーン2−4は本発明のモノクローナル
抗体1F9、レーン5-7がヤギ抗ApoE抗体である。
【図3】本発明のモノクローナル抗体1F9による血清検
体のウエスタンブロット法の結果を示す染色像。レーン
1は分子量マーカー、各レーンの血清のphenotypeは、レ
ーン2:2/4、レーン3:3/4、およびレーン4:3/3で
ある。
体のウエスタンブロット法の結果を示す染色像。レーン
1は分子量マーカー、各レーンの血清のphenotypeは、レ
ーン2:2/4、レーン3:3/4、およびレーン4:3/3で
ある。
【図4】本発明のモノクローナル抗体1F9によるアルツ
ハイマー病の大脳切片の免疫染色像を示す写真。
ハイマー病の大脳切片の免疫染色像を示す写真。
【図5】本発明のモノクローナル抗体1F9を固相化抗体
とするApoE4のELISAサンドイッチ法による血清のアッセ
イ結果を示すグラフ。縦軸は490nmにおける吸光度を、
横軸は血清試料の別を示す。
とするApoE4のELISAサンドイッチ法による血清のアッセ
イ結果を示すグラフ。縦軸は490nmにおける吸光度を、
横軸は血清試料の別を示す。
【図6】本発明のモノクローナル抗体1F9による血清検
体のドットELISAの結果を示す染色像。ドットした血清
のphenotypeは、血清1:3/3、血清2:2/4、血清3:3
/3、血清4:3/4、そして血清5:3/3である。
体のドットELISAの結果を示す染色像。ドットした血清
のphenotypeは、血清1:3/3、血清2:2/4、血清3:3
/3、血清4:3/4、そして血清5:3/3である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12P 21/08 G01N 33/53 W G01N 33/53 33/577 B 33/577 C12N 5/00 B Fターム(参考) 4B024 AA11 BA43 CA05 DA02 GA05 HA15 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA13 4B065 AA92X AB05 AC14 BA08 CA25 CA46 4H045 AA11 AA20 AA30 CA40 DA76 EA50 FA72 GA22
Claims (25)
- 【請求項1】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム2、およびアイソフォーム3とは実質的に反応しな
いヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4特異
モノクローナル抗体。 - 【請求項2】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4を発現した組織標本に反応する請求項1のモノク
ローナル抗体。 - 【請求項3】配列番号7のアミノ酸配列を持つペプチド
によって構成されるエピトープに結合する請求項1のモ
ノクローナル抗体。 - 【請求項4】請求項1のモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマ。 - 【請求項5】受託番号FERMP-16799として寄託された請
求項4のハイブリドーマ。 - 【請求項6】請求項4、または5のいずれかに記載のハ
イブリドーマを培養することによる請求項1のモノクロ
ーナル抗体の製造方法。 - 【請求項7】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4の112位Argを含む任意のアミノ酸配列を含むオリ
ゴペプチドのC末端にキャリアペプチドを結合した請求
項1のモノクローナル抗体を得るための免疫原。 - 【請求項8】請求項1のモノクローナル抗体を試料中に
存在するヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4と反応させ、両者の免疫学的な反応に基づく結合を検
出することによるヒト・アポリポプロテインEのアイソ
フォーム4の免疫学的分析方法。 - 【請求項9】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4に対して請求項1のモノクローナル抗体とは別の
部分で結合する抗体と、請求項1のモノクローナル抗体
を用い、これらの抗体とヒト・アポリポプロテインEの
アイソフォーム4とから構成される免疫学的反応生成物
を検出する請求項8の免疫学的分析方法。 - 【請求項10】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフ
ォーム4に対して請求項1のモノクローナル抗体とは別
の部分で結合する前記抗体としてモノクローナル抗体を
組み合わせる請求項9の免疫学的分析方法。 - 【請求項11】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフ
ォーム4の存在によって生成する免疫学的沈降反応生成
物を観察する請求項10の免疫学的分析方法。 - 【請求項12】前記2種類のモノクローナル抗体のいず
れか、または両方が微粒子に結合しており、ヒト・アポ
リポプロテインEのアイソフォーム4の存在によって生
成する免疫学的粒子凝集反応生成物を観察する請求項1
0の免疫学的分析方法。 - 【請求項13】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフ
ォーム4に対して請求項1のモノクローナル抗体とは別
の部分で結合する抗体と、請求項1のモノクローナル抗
体のいずれかが固相に結合しており、他方が標識されて
いる請求項9の免疫学的分析方法。 - 【請求項14】標識が、放射性同位元素、蛍光物質、発
光物質、酵素活性物質、肉眼的に観察可能な物質、およ
び磁気的に観察可能な物質で構成される群から選択され
る請求項13の免疫学的分析方法。 - 【請求項15】固相が、ビーズ、容器内壁、微粒子、多
孔質担体、および磁性粒子で構成される群から選択され
る請求項13の免疫学的分析方法。 - 【請求項16】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフ
ォーム4を含有する試料を固相担体にブロットまたはド
ットブロットし、これに請求項1のモノクローナル抗体
を接触させてヒト・アポリポプロテインEのアイソフォ
ーム4を検出する請求項8の免疫学的分析方法。 - 【請求項17】ヒト・アポリポプロテインEのアイソフ
ォーム4を含有する試料が細胞、または組織標本であ
り、これに請求項1のモノクローナル抗体を接触させて
ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4を検出
する請求項8の免疫学的分析方法。 - 【請求項18】少なくとも請求項1のモノクローナル抗
体による認識部位を含むドメインペプチドと、請求項1
のモノクローナル抗体との免疫学的な反応が、試料中に
存在するヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4によって阻害されることを利用し、この阻害の程度に
基づいてヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4を分析する免疫学的分析方法。 - 【請求項19】請求項1のモノクローナル抗体と分析対
象試料との接触後に、少なくとも請求項1のモノクロー
ナル抗体による認識部位を含むドメインペプチドとの反
応を行う請求項18の免疫学的分析方法。 - 【請求項20】分析対象試料と少なくとも請求項1のモ
ノクローナル抗体による認識部位を含むドメインペプチ
ドとを、同時に請求項1のモノクローナル抗体と反応さ
せる請求項18の免疫学的分析方法。 - 【請求項21】少なくとも請求項1のモノクローナル抗
体による認識部位を含むドメインペプチドと、請求項1
のモノクローナル抗体のいずれかが固相として存在し、
他方が標識されている請求項18の免疫学的分析方法。 - 【請求項22】請求項1のモノクローナル抗体を含む、
ヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム4の免疫
学的分析用試薬。 - 【請求項23】請求項8−21のいずれかの方法に用い
るためのものである、請求項22の免疫学的分析用試
薬。 - 【請求項24】請求項22、または23の試薬を、既知
濃度のヒト・アポリポプロテインEのアイソフォーム
4、および必要に応じて標識の検出のための資材とを組
み合わせてなる、ヒト・アポリポプロテインEのアイソ
フォーム4の免疫学的分析用キット。 - 【請求項25】請求項1のモノクローナル抗体と、他の
アイソフォーム特異的なモノクローナル抗体の少なくと
も1種とから構成される、ヒト・アポリポプロテインE
のアイソフォーム同定用試薬。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10245584A JP2000069963A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | アポリポプロテインe4特異モノクローナル抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10245584A JP2000069963A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | アポリポプロテインe4特異モノクローナル抗体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000069963A true JP2000069963A (ja) | 2000-03-07 |
Family
ID=17135912
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10245584A Pending JP2000069963A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | アポリポプロテインe4特異モノクローナル抗体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000069963A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004015140A1 (en) * | 2002-08-07 | 2004-02-19 | Novartis Ag | Methods for the treatment of dementia based on apo e genotype |
| CN109891240A (zh) * | 2016-10-12 | 2019-06-14 | 斯弗因高泰克有限公司 | 载脂蛋白e4的检测方法 |
| CN112540178A (zh) * | 2020-08-06 | 2021-03-23 | 武汉天德生物科技有限公司 | 一种检测早期老年痴呆症的免疫组化试剂盒及其使用方法 |
| CN119529080A (zh) * | 2024-11-20 | 2025-02-28 | 中元汇吉生物技术股份有限公司 | 抗ApoE4抗体或其功能性片段及其应用 |
| CN120988124A (zh) * | 2025-10-27 | 2025-11-21 | 北京溯本源和生物科技有限公司 | 一种同时检测apoe2/3/4蛋白的单克隆抗体组合及其应用 |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP10245584A patent/JP2000069963A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004015140A1 (en) * | 2002-08-07 | 2004-02-19 | Novartis Ag | Methods for the treatment of dementia based on apo e genotype |
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| CN112540178A (zh) * | 2020-08-06 | 2021-03-23 | 武汉天德生物科技有限公司 | 一种检测早期老年痴呆症的免疫组化试剂盒及其使用方法 |
| CN112540178B (zh) * | 2020-08-06 | 2023-12-19 | 武汉天德生物科技有限公司 | 一种检测早期老年痴呆症的免疫组化试剂盒及其使用方法 |
| CN119529080A (zh) * | 2024-11-20 | 2025-02-28 | 中元汇吉生物技术股份有限公司 | 抗ApoE4抗体或其功能性片段及其应用 |
| CN120988124A (zh) * | 2025-10-27 | 2025-11-21 | 北京溯本源和生物科技有限公司 | 一种同时检测apoe2/3/4蛋白的单克隆抗体组合及其应用 |
| CN120988124B (zh) * | 2025-10-27 | 2026-01-27 | 北京溯本源和生物科技有限公司 | 一种同时检测apoe2/3/4蛋白的单克隆抗体组合及其应用 |
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