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JP2000065644A - 輻射透過率測定方法とその測定装置およびこれを用いて測定される石英ガラスルツボ - Google Patents

輻射透過率測定方法とその測定装置およびこれを用いて測定される石英ガラスルツボ

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Publication number
JP2000065644A
JP2000065644A JP10239150A JP23915098A JP2000065644A JP 2000065644 A JP2000065644 A JP 2000065644A JP 10239150 A JP10239150 A JP 10239150A JP 23915098 A JP23915098 A JP 23915098A JP 2000065644 A JP2000065644 A JP 2000065644A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
radiating plate
plate
quartz glass
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10239150A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Shinpo
優 新保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP10239150A priority Critical patent/JP2000065644A/ja
Publication of JP2000065644A publication Critical patent/JP2000065644A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】石英ガラスルツボの使用条件に近い条件での熱
線透過率の変化を容易に定量的に測定でき、かつ熱線透
過率の許容範囲を規制した輻射透過率測定方法とその測
定装置およびこれも用いて測定される石英ガラスルツボ
を提供する。 【解決手段】炉加熱手段2を有する炉本体3内に設けら
れた第1の輻射板4と、試料Sが配置される間隙Gを形
成するように前記第1の輻射板4と離間して設けられた
第2の輻射板5と、第2の輻射板5および前記第1の輻
射板4に設けられた温度測定手段6、7と、第1の輻射
板4をステップ状に加熱する輻射板加熱手段8とを有す
ることを特徴とする輻射透過率測定装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は輻射透過率測定方法
とその測定装置およびこれを用いて測定される石英ガラ
スルツボに係わり、特に石英ガラスルツボのような試料
の高温での輻射透過率を簡便かつ高精度に評価できる輻
射透過率測定方法とその測定装置およびこれを用いて測
定される石英ガラスルツボに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の製造に使用される大口径
のシリコン単結晶を引き上げるには、大口径の石英ガラ
スルツボと、この石英ガラスルツボを用いた長時間の引
き上げ工程が必要となっている。それに伴い石英ガラス
ルツボ壁面の熱負荷の増大、シリコン融液の重量増加な
どと相俟って、石英ガラスルツボの変形や変質が起こ
り、引き上げられたシリコン結晶の単結晶化率を低下さ
せる原因となっている。
【0003】大口径のシリコン単結晶の引き上げに使用
される石英ガラスルツボは、通常多数の泡を含有させた
層が内部にあり、シリコン融液の保温と温度分布の均質
化が計られている。
【0004】しかしながら、単結晶引き上げ時には、ル
ツボの温度が1500℃近傍まで上がることと、減圧下
で使用されることのため、この気泡の径が使用時に増加
し、熱線の散乱の度合いが使用時間によって変わる問題
があった。熱線の散乱が増加すると、ヒーターから石英
ガラスルツボを通してシリコン融液に加えられる熱量が
低下してしまうので、微妙な温度制御を必要とする単結
晶引き上げの条件を乱すことがしばしば発生する。
【0005】また熱効率が低下するので、消費電力が増
加する問題も生じる。そして長時間に亘る石英ガラスル
ツボの使用においては、この熱線透過率の低下が石英ガ
ラスルツボの寿命を決める大きな要因の一つとなってい
た。
【0006】このような問題に対し、従来の対策では十
分でなかった。その原因の一つは、このような石英ガラ
スルツボの使用時の変質を定量的に測定する有効な手段
が無かったためである。
【0007】従来より、室温、あるいは温度を上げて、
光の透過率や散乱係数を測定して、使用時の熱線の伝達
の度合いを見積もる試みはなされていた。しかし保温層
を持つ石英ガラスルツボは、近赤外線から紫外線の領域
では光の透過と散乱があり、赤外線、遠紫外線域では光
吸収を併せ持つ、非常に複雑な光特性を持つ材料である
ので、熱線透過率の真の値を定量的に知るためには、問
題とする温度での輻射スペクトルの全波長領域につい
て、これらの特性値を測定すると共に、散乱光の強度分
布とルツボや熱源の幾何学的形状や位置関係を考慮する
必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかもルツボの光吸収
や散乱は石英ガラスルツボの温度に依存するので、これ
らの測定は可能な限り石英ガラスルツボの使用条件に近
い、高温で行う必要がある。このような高温での測定作
業は極めて煩雑で困難であり、また必然的に相当の誤差
を伴うので、実用的な価値は殆どなかった。
【0009】その結果、従来は実際にシリコン単結晶を
引き上げて、経験的にその使用条件を決める手段が取ら
れていたが、極めて非能率的であった。
【0010】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、石英ガラスルツボの使用条件に近い条件での熱
線透過率の変化を容易に定量的に測定でき、かつ熱線透
過率の許容範囲を規制した輻射透過率測定方法とその測
定装置およびこれを用いて測定される石英ガラスルツボ
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本願請求項1の発明は、炉内に離間して配設
された第1の輻射板と第2の輻射板との間に試料を置
き、炉を加熱して一定温度に保持し、第1の輻射板をス
テップ状に加熱し、各加熱ステップ毎の第1の輻射板の
温度を測定し、さらに第1の輻射板から輻射されて試料
を通過した第1の輻射熱を受けて加熱された第2の輻射
板の温度を前記各加熱ステップ毎に測定し、第1の輻射
板と第2の輻射板の温度上昇値の比から試料の輻射透過
率を得る輻射透過率測定方法であることを要旨としてい
る。
【0012】本願請求項2の発明では上記測定は減圧下
で行われることを特徴とする請求項1に記載の輻射透過
率測定方法であることを要旨としている。
【0013】本願請求項3の発明は加熱装置を有する炉
本体と、この炉本体内に設けられた第1の輻射板と、試
料が配置される間隙を形成するように前記第1の輻射板
と離間して設けられた第2の輻射板と、この第2の輻射
板および前記第1の輻射板に設けられた温度測定手段
と、前記第1の輻射板をステップ状に加熱する輻射板加
熱手段とを有することを特徴とする輻射透過率測定装置
であることを要旨としている。
【0014】本願請求項4の発明では上記炉本体には減
圧手段が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の
輻射透過率測定装置であることを要旨としている。
【0015】本願請求項5の発明では上記第1の輻射板
と輻射板加熱手段との間に光ガイド手段を介在させたこ
とを特徴とする請求項3または4に記載の輻射透過率測
定装置であることを要旨としている。
【0016】本願請求項6の発明では上記光ガイド手段
は第1の輻射板に焦点が合わされたレンズであることを
特徴とする請求項5に記載の輻射透過率測定装置である
ことを要旨としている。
【0017】本願請求項7の発明では上記光ガイド手段
は一端が赤外線ランプの焦点に位置し、他端が第1の輻
射板に対向して設けられた透光性ガイドロッドであるこ
とを特徴とする請求項6に記載の輻射透過率測定装置で
あることを要旨としている。
【0018】本願請求項8の発明では上記透光性ガイド
ロッドは石英ガラスまたはサファイアであることを特徴
とする請求項7に記載の輻射透過率測定装置であること
を要旨としている。
【0019】本願請求項9の発明では上記透光性ガイド
ロッドはこの透光性ガイドロッドの炉本体外の部位を石
英ガラス製とし、炉本体内の部位をサファイア製にした
ことを特徴とする請求項7に記載の輻射透過率測定装置
であることを要旨としている。
【0020】本願請求項10の発明は炉内に離間して配
設された第1の輻射板と第2の輻射板との間に試料を置
き、炉を加熱して一定温度に保持し、第1の輻射板をス
テップ状に加熱し、各加熱ステップ毎の第1の輻射板の
温度を測定し、さらに第1の輻射板から輻射され試料を
通過した輻射熱を受けて加熱された第2の輻射板の温度
を前記各加熱ステップ毎に測定し、第1の輻射板と第2
の輻射板の温度上昇値の比から試料の輻射透過率を測定
する輻射透過率測定方法を用い、1000℃以上の温度
で測定した使用前の輻射透過率が90%以下であり、シ
リコン単結晶引上条件で20時間以上保持した後の輻射
透過率が40%以上であることを特徴とするシリコン単
結晶引上げ用石英ガラスルツボであることを要旨として
いる。
【0021】本願請求項11の発明では上記シリコン単
結晶引上条件で20時間以上保持した後の輻射透過率が
49%以上であることを特徴とする請求項10に記載の
シリコン単結晶引上げ用石英ガラスルツボであることを
要旨としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる輻射透過率
測定方法とその測定装置およびこれを用いて測定される
石英ガラスルツボの実施の形態について添付図面を参照
して説明する。
【0023】図1に示すように、輻射透過率測定装置1
は、炉加熱手段2を有する炉本体3と、この炉本体3内
に設けられた第1の輻射板4と、試料Sを配置する間隙
Gを形成するように第1の輻射板4と離間して設けられ
た第2の輻射板5と、この第2の輻射板5および第1の
輻射板4に設けられた温度測定手段例えば熱電対6、7
と、第1の輻射板4をステップ状に加熱する輻射板加熱
手段8とを有している。
【0024】上記炉本体3は石英ガラス製の有底円筒形
状で、一端部にはテーパ開口部9を有し、他端部には透
明な窓部10が形成されている。なお、上記炉本体にア
ルミナなど不透明なセラミックスが用いられる場合に
は、窓部は透明な石英ガラスなどで別途形成する。
【0025】また、炉本体3はこの炉本体3を加熱し温
度制御装置11を有する例えば電気ヒータよりなる上記
炉加熱手段2に遊嵌され、炉本体3内を減圧する減圧手
段例えば真空ポンプ12が設けられている。
【0026】上記炉本体3に設けられる第1の輻射板4
および第2の輻射板5は、とものディスク形状で白金製
であり、第1の輻射板4は第2の輻射板5よりも大きな
直径を有している。
【0027】なお、第1の輻射板4および第2の輻射板
5の材質は上記白金製のほかモリブデン、タングステン
などの金属あるいは炭化珪素板や黒色に着色されたアル
ミナなどのセラミックスなどを用いてもよい。
【0028】図2に示すように、上記第1の輻射板4と
第2の輻射板5の炉本体3への設置は、炉本体3に挿脱
自在に収納される基台13を用いて行われる。
【0029】この基台13は石英ガラス製で、上記テー
パ開口部9に嵌挿され摺り合わされるテーパ栓部14が
形成された円筒形状部15とこの円筒形状部15に連接
され円筒形状を切欠して設けられた試料台部16で構成
されている。この試料台部16には第1の輻射板4が石
英製の反射板支持部材17により取り付けられ、第2の
輻射板5は間隙Gが形成されるように第1の輻射板4か
ら離間して石英製の反射板支持部材18により試料台部
16に取り付けられている。間隙Gは第1の輻射板4の
直径の約1.5倍の幅を有し、第1の輻射板4よりも大
きな試料Sが収納できる高さを有している。
【0030】また、上記第1の輻射板4には熱電対6
が、第2の輻射板5には熱電対7がそれぞれ取り付けら
れ、それぞれの熱電対6、7はアルミナ絶縁管19、2
0および円筒形状部15に溶着された石英ガラス管2
1、22に被覆され、シリコーンゴム製の栓体28を介
して炉外の記録装置例えば2ペンレコーダ23に接続さ
れている。
【0031】上記炉本体3の窓部10に対向して輻射板
加熱手段8が配設されており、この輻射板加熱手段8
は、加熱源としての赤外線ランプ24と、この赤外線ラ
ンプ24と窓部10の間に対向して設けられ効率よく赤
外線をガイドする光ガイド手段例えばレンズ25とで構
成され、このレンズ25の焦点が第1の輻射板4に合わ
されている。
【0032】なお、炉本体3のテーパ開口部9にテーパ
栓部14が嵌挿される部位近傍には排気管26を囲んで
水冷ジャケット27が形成されている。
【0033】次に、本発明に係わる輻射透過率測定装置
1を用いた輻射透過率の測定原理を図3を参照して説明
する。
【0034】はじめに第1の輻射板4と第2の輻射板5
の間に設置された試料Sの温度が同じ温度Toに保持さ
れているとする。
【0035】一方の第1の輻射板4がT。+△Tlにス
テップ状に加熱されると、この第1の輻射板4から放射
される輻射エネルギの単位面積当たりの増加分△Qoは
近似的に次のように表される。
【0036】
【数1】△Qo=4εσTo3 ・△T1 ここでεは輻射板の輻射率、σはステファン・ボルツマ
ンの輻射係数である。これらの輻射増加分のうち、第2
の輻射板5に届き吸収されるエネルギ△Qlは第1の輻
射板4の面積をAlとすると、
【数2】 ここではαは第2の輻射板5の吸収率、Fは第1の輻射
板4と第2に輻射板5の距離と大きさから計算される形
態係数、Rは見かけ上の試料の透過率であり、反射、散
乱、吸収の各損失割合の和を1から差し引いた値とな
る。
【0037】一方第2の輻射板5の温度がこの輻射を吸
収して△T2に昇温したとすると、そこから放射される
全輻射の増加分△Q2は輻射板の全面積をA2として、
【数3】 エネルギの釣り合いから、△Q1 と△Q2 とは等しいこ
とから次のような関係が得られる。
【0038】
【数4】 次に試料を取り除いて同様な実験を行い、第1の輻射板
4と第2の輻射板5の温度上昇分の比を同様にして求め
れば、
【数5】 ここで(△T2 /△T1 n は試料なしの状態の温度
変化比を示す。
【0039】従って、試料有り無しの両者について温度
変化分の比を測定によって得て、両者の比を取れば試料
の見かけの透過率Rが得られる。
【0040】すなわち、
【数6】 ここで(△T2 /△T1 m は試料ありの状態の温度変
化比を示す。
【0041】なお加熱された第1の輻射板4からの熱線
が、炉壁の反射などによって、迷光として第2の輻射板
5に届き、測定誤差を生じる場合がある。
【0042】その場合には、熱線を事実上透過しないダ
ミー試料を測定試料の位置に置き、同様な実験を行って
温度変化比をとり、上記2つの温度変化比のそれぞれの
値から差し引くことで精度向上を図ることができる。す
なわちこのときの温度変化の比をδとすると、
【数7】 が0点を補正したもので、(5)式より正確な値を与え
る。
【0043】本測定では、試料Sを透過した輻射線を温
度上昇で検出できるので、実質的に設定された任意の温
度に対する試料Sの全幅射スペクトルに対応する透過率
が得られる。すなわち測定温度での輻射透過率が測定さ
れたことになる。
【0044】測定温度を石英ガラスルツボ使用時の温度
に設定すれば、単結晶引上炉のヒーターから石英ガラス
ルツボ内部のシリコンに届く全輻射量が、温度上昇と言
う形で直接測定できることになる。
【0045】もちろんこの輻射透過率と温度の関係をあ
らかじめ測定しておけば、使用時の輻射透過率を任意の
温度での測定値で代表させることができる。
【0046】上述した輻射透過率測定装置1を用いて熱
線透過率の測定方法について図1および図2を参照して
具体的説明をする。
【0047】(1)最初に試料Sを入れない状態で、減
圧装置12を作動させて炉本体3内を真空にし、電気ヒ
ータ2を付勢して炉本体3を加熱して、炉本体3内を一
定温度で保持する。
【0048】しかる後、炉本体3の窓部10に対向して
設けられた赤外線ランプ24を付勢してレンズ25を介
して赤外線を第1の輻射板4に照射して、この第1の輻
射板4をステップ加熱し、その温度が一定になったとき
の第1の輻射板4の温度上昇値と、そのときの第2の輻
射板4の温度上昇値を測定し、両温度上昇値の比(△T
2 /△T1 )nを計算する。
【0049】(2)次に、第1の輻射板4と第2の輻射
板5の間隙Gに石英ガラスルツボから切り出した試料S
を入れた状態で上記(1)と同様な実験を行い、同様に
第1の輻射板4をステップ加熱し、その温度が一定にな
ったときの第1の輻射板4の温度上昇値と、そのときの
第2の輻射板4の温度上昇値を測定し、2つの摘射板の
温度上昇分の比を計算する。
【0050】(3)さらに0点補正のため、熱線を事実
上通さない、例えば炭化珪素焼結体を、試料と同じ形状
にして試料の位置に置き、同様の測定を行って両輻射板
の温度上昇分の比を計算し、輻射係数δを得る。これら
の値を(6)式に代入すると輻射透過率Rが計算でき
る。
【0051】次に本発明に係わる石英ガラスルツボ30
を説明する。
【0052】図4に示すように、石英ガラスルツボ30
は内面が透明な透明層31と外面が気泡を内在した気泡
入層32との2層で形成されている。
【0053】図5に示すように、この石英ガラスルツボ
30を組み込んだシリコン単結晶引上装置33を用いて
シリコン単結晶34を引上げるには、ナゲット状ポリシ
リコンを石英ガラスルツボ30に入れ、減圧し、Arを
炉体35の上方より炉体35内に流入させ、ヒータ36
を付勢して炭素ルツボ37を介して石英ガラスルツボ3
0を加熱し、モータを付勢してこのモータに結合された
回転軸38を回転させて石英ガラスルツボ30を回転さ
せる。
【0054】一定時間が経過した後、シード軸39を下
ろし、種結晶40を融液表面41に接触させ、単結晶を
成長させ、単結晶34を引上げる。
【0055】このようなシリコン単結晶34の引上げる
工程において、融点が1410℃の溶融シリコンを収納
する石英ガラスルツボ30は常時高温例えば内壁面温度
が約1500℃になり、引き上げ工程中この高温に曝さ
れる。高温に曝された石英ガラスルツボ30は減圧下で
あり、内在する気泡径が増加して膨脹し、石英ガラスル
ツボ30の熱線透過率を時間とともに低下させる。この
熱線透過率の低下により温度制御が十分に行えないた
め、シリコン単結晶の引き上げ条件を満足せず、良好な
シリコン単結晶が得られない場合がある。
【0056】そこで石英ガラスルツボ30には、特別な
熱線透過率が要求されている。この要求される熱線透過
率は、上述した本発明に係わる輻射透過率測定方法を用
いて測定した場合、1000℃以上の温度で測定した使
用前の輻射透過率が90%以下であり、シリコン単結晶
引上条件で20時間以上保持した後の輻射透過率が40
%以上であることである。さらに、この保持後の輻射透
過率が49%以上であれば、消費電力量の著しい増加を
抑制することができる。
【0057】輻射透過率が90%より大きいと、石英ガ
ラスルツボの保温効果が小さすぎるため単結晶引上炉の
ヒータのわずかな温度変動や温度むらが敏感にシリコン
融液の温度分布に反映され、引き上げ初期で不具合が発
生する。シリコン単結晶引上条件で20時間以上保持し
た後の輻射透過率が40%より小さいと、熱効率が低下
し十分な熱量がシリコン融液に供給されないため、単結
晶引き上げが順調でない。
【0058】さらに、図6を参照して本発明に係わる測
定装置の他の実施の形態について説明する。
【0059】なお、図1の上述した実施の形態と同一部
分には同一符号を付して説明する。
【0060】輻射透過率測定装置50の第1の輻射板4
を加熱する赤外線ランプ24は、この赤外線ランプ24
の焦点を支持部材51、52で支持された光ガイド手段
例えば透光性ガイドロッド53の先端部に合わせるよう
に設置されており、赤外線ランプ24から放射された赤
外線は透光性ガイドロッド53を介して第1の輻射板4
に放射される。透光性ガイドロッド53は石英ガラス、
サファイアのような透光性耐熱物がよい。
【0061】また図7に示すように輻射透過率測定装置
60の透光性ガイドロッド61の炉本体3外の部位61
oを石英ガラス製とし、高温になる炉本体3内の部位6
1iをサファイア製にすれば、サファイア製の輻射透過
率測定装置50耐熱性で透光性の機能を活用でき、安価
に耐久性を高めることができる。
【0062】
【実施例】[1]使用前石英ガラスルツボの輻射透過率
と温度の関係 (1)測定目的:使用前石英ガラスルツボの輻射透過率
と温度の関係を調べる。
【0063】(2)試料の作製:口径18インチの使用
前石英ガラスルツボの壁面を半径方向に直径約30mm
の円柱形状に削り出し、位置決める安定載置用に一カ所
を約3mmほど平らに削った。
【0064】(3)測定方法:測定時の炉本体内の真空
度は2Torr、赤外線ランプ(ハロゲンランプ)の出
力は第1の輻射板の温度変化が15〜25℃になるよう
に調整、炉本体内の温度上昇速度は50〜80℃/mi
n、目的温度に昇温後15分以上保持してから測定、赤
外線ランプによる加熱前に第1の輻射板と第2の輻射板
の温度差を±0.5℃以内になるよう電気ヒータの位置
を調整する。
【0065】(4)測定結果:測定結果を図8に示す。
【0066】図8に示すように輻射透過率は温度によっ
て複雑に変化するが、1000℃以上で評価すれば、実
際に使用条件での値を大きな誤差なしに見積もることが
できることが分かった。
【0067】[2]石英ガラスルツボの輻射透過率と単
結晶引上状況 (1)測定目的:使用前石英ガラスルツボの輻射透過率
と単結晶引上状況および使用後の輻射透過率を調べる。
【0068】(2)試料の作製:表1に示すような口径
18インチの使用前の石英ガラスルツボ8個を選び、こ
れらの石英ガラスルツボより上記[1]と同様に試料を
作製した。
【0069】(3)測定方法:上記[1]と同様の方法
による。
【0070】(4)測定結果:表1に示すような結果を
得た。
【0071】
【表1】 ・使用前の輻射透過率が90%以下、使用後の輻射透過
率が40%以上の実施例1〜5はいずれも良好なシリコ
ン単結晶が引上げられた。
【0072】・使用前の輻射透過率が92%、使用後の
輻射透過率が90%の比較例1、および使用前の輻射透
過率が80%、使用後の輻射透過率が28%の比較例3
は引き上げ初期で不具合が発生した。
【0073】・使用前の輻射透過率が87%、使用後の
輻射透過率が35%の比較例2は引き上げ後半で多結晶
化しテール形成も不完全であった。
【0074】・輻射透過率が90%より大きいと引き上
げ初期で不具合が発生したが、この原因は石英ガラスル
ツボの保温効果が小さすぎるため単結晶引上炉のヒータ
のわずかな温度変動や温度むらが敏感にシリコン融液の
温度分布に反映されるのが原因と考えられる。
【0075】・シリコン単結晶引上条件で20時間以上
保持した後の輻射透過率が40%より小さいと単結晶引
き上げが順調でないが、この原因は熱効率が低下し十分
な熱がシリコン融液に供給されないためと考えられる。
【0076】[3]石英ガラスルツボの輻射透過率と消
費電力量測定 (1)測定目的:石英ガラスルツボの輻射透過率とシリ
コン単結晶引き上げを行ったときの消費電力量の関係を
調べる。
【0077】(2)試料の作製:a)表2に示すような
口径18インチの使用前の石英ガラスルツボから上記
[1]と同様に試料を作製した。
【0078】b)上記石英ガラスルツボを20Torr
のアルゴン雰囲気で20時間加熱後、上記[1]と同様
に試料を作製した。
【0079】(3)測定方法:a)上記[1]と同様の
方法により試料を用い輻射透過率を測定する。なお、熱
処理前後の輻射透過率は測定温度(炉内温度)を変えて
測定したが、熱処理前後の輻射透過率の差は1000〜
1500℃の範囲では、10%以内であるので、120
0℃での測定値で代表させた。
【0080】b)石英ガラスルツボを用意し、これらの
石英ガラスルツボを用いてシリコンを溶融し、この状態
で1時間保持後シリコン単結晶の引き上げを行う。ま
た、別個の石英ガラスルツボを用いてシリコンを溶融
し、1500℃に昇温し、50時間保持した後シリコン
単結晶の引き上げを行い、シリコン単結晶の引き上げ状
況および両者の消費電力量の比較を行う。
【0081】
【表2】 (4)測定結果:表2に示すような結果を得た。
【0082】・加熱前の輻射透過率が90%以下、加熱
後の輻射透過率が40%以上の実施例1〜6はいずれも
良好なシリコン単結晶が引上げられた。
【0083】・さらに、加熱後の輻射透過率が49%以
上の実施例1〜4は著しい消費電力量の増加はなかっ
た。
【0084】・加熱後の輻射透過率が40%以上で49
%より小さい実施例5および実施例6は、シリコン単結
晶の引上げは順調であるが、消費電力量の増加が著しか
った。この原因は引き上げ中の伝熱効率が悪いためであ
る。
【0085】・加熱後の輻射透過率が40%以下の比較
例1、比較例2はシリコン単結晶の引き上げが困難であ
った。
【0086】
【発明の効果】本発明に係わる輻射透過率測定方法とそ
の測定装置によれば、石英ガラスルツボのような試料の
高温での輻射透過率を簡便かつ高精度で評価できる。
【0087】また、石英ガラスルツボの良否判断が実際
に石英ガラスルツボを試用しなくとも評価できるので、
効率よく迅速に石英ガラスルツボの良否判定ができる。
測定を減圧下で行えば、対流などによる熱伝達を排除で
き正確な輻射透過率の測定が可能になる。
【0088】第1の輻射板と輻射板加熱手段との間に光
ガイド手段を介在させることにより、輻射板加熱手段の
赤外線を効率よく第1の輻射板に放射できる。
【0089】光ガイド手段をレンズとすれば、赤外線を
簡便で効率よく第1の輻射板に放射できる。
【0090】光ガイド手段を透光性ガイドロッドにすれ
ば、簡便で効率のよい光ガイド手段が得られる。
【0091】透光性ガイドロッドを石英ガラスまたはサ
ファイアにすれば、透過効率がよく、耐熱性ある透光性
ガイドロッドが得られる。
【0092】透光性ガイドロッドを透光性ガイドロッド
の炉本体外の部位を石英ガラス製とし、炉本体内の部位
をサファイア製にすれば、耐熱性ある透光性ガイドロッ
ドが得られる。
【0093】さらに、本発明に係わる輻射透過率測定方
法を用いて測定したシリコン単結晶引上条件で20時間
以上保持した後の輻射透過率が40%以上の石英ガラス
ルツボを使用すれば、良好なシリコン単結晶の引き上げ
が可能である。
【0094】輻射透過率が49%以上の石英ガラスルツ
ボを使用すれば、著しい消費電力量の増加なしにシリコ
ン単結晶の引き上げが可能である。また、石英ガラスル
ツボの長寿命化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる輻射透過率測定装置の説明図。
【図2】図1に示す本発明に係わる輻射透過率測定装置
の要部を拡大して示すように縦断面図。
【図3】本発明に係わる輻射透過率測定方法の原理図。
【図4】本発明に係わる石英ガラスルツボの縦断面図。
【図5】本発明に係わる石英ガラスルツボを組み込んだ
シリコン単結晶引上装置の説明図。
【図6】本発明に係わる輻射透過率測定装置の他の実施
の形態を示す説明図。
【図7】本発明に係わる輻射透過率測定装置のさらに他
の実施の形態の要部を示す説明図。
【図8】本発明に係わる輻射透過率測定方法により測定
された使用前石英ガラスルツボの輻射透過率と温度との
関連図。
【符号の説明】
1 輻射透過率測定装置 2 炉加熱手段 3 炉本体 4 第1の輻射板 5 第2の輻射板 6 温度測定手段(熱電対) 7 温度測定手段(熱電対) 8 輻射板加熱手段 9 テーパ開口部 10 窓部 11 温度制御装置 12 減圧装置(真空ポンプ) 13 基台 14 テーパ栓部 15 円筒形状部 16 試料台部 17 反射板支持部材 18 反射板支持部材 19 アルミナ絶縁管 20 アルミナ絶縁管 21 石英ガラス管 22 石英ガラス管 23 2ペンレコーダ 24 赤外線ランプ 25 レンズ 26 排気管 27 水冷ジャケット 28 栓体 G 間隙 S 試料 30 石英ガラスルツボ 31 透明層 32 気泡入層 33 シリコン単結晶引上装置 34 シリコン単結晶 35 炉体 36 ヒータ 37 炭素ルツボ 38 回転軸 39 シード軸 40 種結晶 41 融液表面 50 輻射透過率測定装置 51 支持部材 52 支持部材 53 透光性ガイドロッド 60 輻射透過率測定装置 61 透光性ガイドロッド 61o 透光性ガイドロッドの炉本体外の部位 61i 透光性ガイドロッドの炉本体内の部位

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に離間して配設された第1の輻射板
    と第2の輻射板との間に試料を置き、炉を加熱して一定
    温度に保持し、第1の輻射板をステップ状に加熱し、各
    加熱ステップ毎の第1の輻射板の温度を測定し、さらに
    第1の輻射板から輻射されて試料を通過した第1の輻射
    熱を受けて加熱された第2の輻射板の温度を前記各加熱
    ステップ毎に測定し、第1の輻射板と第2の輻射板の温
    度上昇値の比から試料の輻射透過率を得る輻射透過率測
    定方法。
  2. 【請求項2】 上記測定は減圧下で行われることを特徴
    とする請求項1に記載の輻射透過率測定方法。
  3. 【請求項3】 加熱装置を有する炉本体と、この炉本体
    内に設けられた第1の輻射板と、試料が配置される間隙
    を形成するように前記第1の輻射板と離間して設けられ
    た第2の輻射板と、この第2の輻射板および前記第1の
    輻射板に設けられた温度測定手段と、前記第1の輻射板
    をステップ状に加熱する輻射板加熱手段とを有すること
    を特徴とする輻射透過率測定装置。
  4. 【請求項4】 上記炉本体には減圧手段が設けられたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の輻射透過率測定装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の輻射板と輻射板加熱手段との
    間に光ガイド手段を介在させたことを特徴とする請求項
    3または4に記載の輻射透過率測定装置。
  6. 【請求項6】 上記光ガイド手段は第1の輻射板に焦点
    が合わされたレンズであることを特徴とする請求項5に
    記載の輻射透過率測定装置。
  7. 【請求項7】 上記光ガイド手段は一端が赤外線ランプ
    の焦点に位置し、他端が第1の輻射板に対向して設けら
    れた透光性ガイドロッドであることを特徴とする請求項
    6に記載の輻射透過率測定装置。
  8. 【請求項8】 上記透光性ガイドロッドは石英ガラスま
    たはサファイアであることを特徴とする請求項7に記載
    の輻射透過率測定装置。
  9. 【請求項9】 上記透光性ガイドロッドはこの透光性ガ
    イドロッドの炉本体外の部位を石英ガラス製とし、炉本
    体内の部位をサファイア製にしたことを特徴とする請求
    項7に記載の輻射透過率測定装置。
  10. 【請求項10】 炉内に離間して配設された第1の輻射
    板と第2の輻射板との間に試料を置き、炉を加熱して一
    定温度に保持し、第1の輻射板をステップ状に加熱し、
    各加熱ステップ毎の第1の輻射板の温度を測定し、さら
    に第1の輻射板から輻射され試料を通過した輻射熱を受
    けて加熱された第2の輻射板の温度を前記各加熱ステッ
    プ毎に測定し、第1の輻射板と第2の輻射板の温度上昇
    値の比から試料の輻射透過率を測定する輻射透過率測定
    方法を用い、1000℃以上の温度で測定した使用前の
    輻射透過率が90%以下であり、シリコン単結晶引上条
    件で20時間以上保持した後の輻射透過率が40%以上
    であることを特徴とするシリコン単結晶引上げ用石英ガ
    ラスルツボ。
  11. 【請求項11】 上記シリコン単結晶引上条件で20時
    間以上保持した後の輻射透過率が49%以上であること
    を特徴とする請求項10に記載のシリコン単結晶引上げ
    用石英ガラスルツボ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112243493A (zh) * 2018-05-17 2021-01-19 胜高股份有限公司 石英坩埚的透过率测定方法及装置

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