JP2000050866A - ニトリルヒドラターゼの生産方法 - Google Patents
ニトリルヒドラターゼの生産方法Info
- Publication number
- JP2000050866A JP2000050866A JP10222837A JP22283798A JP2000050866A JP 2000050866 A JP2000050866 A JP 2000050866A JP 10222837 A JP10222837 A JP 10222837A JP 22283798 A JP22283798 A JP 22283798A JP 2000050866 A JP2000050866 A JP 2000050866A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nitrile hydratase
- vector
- gene
- chain
- rhodococcus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/88—Lyases (4.)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Y—ENZYMES
- C12Y402/00—Carbon-oxygen lyases (4.2)
- C12Y402/01—Hydro-lyases (4.2.1)
- C12Y402/01084—Nitrile hydratase (4.2.1.84)
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ロドコッカス(Rhodococcus)に属する菌体以
外の宿主を用いてニトリルヒドラターゼを生産する方法
の提供。 【手段】 少なくともニトリルヒドラターゼのα鎖及び
β鎖をコードする塩基配列を含むベクター(1)又はベ
クター(1)及び少なくともニトリルヒドラターゼのβ
鎖をコードする遺伝子を含むベクター(2)で、ロドコ
ッカス属に属する菌体以外の宿主菌体を形質転換して得
た形質転換体を培養して、ニトリルヒドラターゼを収集
するニトリルヒドラターゼの生産方法であって、上記形
質転換体の培養を35℃以下の温度で行うことを特徴と
する方法
外の宿主を用いてニトリルヒドラターゼを生産する方法
の提供。 【手段】 少なくともニトリルヒドラターゼのα鎖及び
β鎖をコードする塩基配列を含むベクター(1)又はベ
クター(1)及び少なくともニトリルヒドラターゼのβ
鎖をコードする遺伝子を含むベクター(2)で、ロドコ
ッカス属に属する菌体以外の宿主菌体を形質転換して得
た形質転換体を培養して、ニトリルヒドラターゼを収集
するニトリルヒドラターゼの生産方法であって、上記形
質転換体の培養を35℃以下の温度で行うことを特徴と
する方法
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニトリルヒドラタ
ーゼ(NHase)をロドコッカス属に属する菌体以外の菌体
を宿主として用いて、生産する方法に関する。
ーゼ(NHase)をロドコッカス属に属する菌体以外の菌体
を宿主として用いて、生産する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ニトリルヒドラターゼ(NHase)は、微生
物中で生産され、ニトリル化合物を水和してアミド化合
物に変換する酵素であり、活性中心に鉄またはコバルト
原子を含む可溶性の金属蛋白質である。幾つかの菌体か
らNHase が単離されており、すべてαとβの2種類のサ
ブユニットから構成されている。サブユニットの分子量
はどちらも約23,000である。また、ロドコッカス
(Rhodococcus)sp.N-771株由来のNHase は、六配位型の
低スピン Fe (III)の非ヘム鉄センターを持つことが報
告されている。ロドコッカス(Rhodococcus)sp.N-771 、
N-774 、R312のNHase は、塩基配列が一致していること
から同一の酵素と考えられており、いずれも光によって
酵素活性が変化する。すなわち、高活性の菌体を暗条件
下で放置すると酵素活性は減少し、光照射によって再び
活性が増加する。これは、暗状態では、菌体から生産さ
れる酸化窒素が、活性中心である鉄型ニトリルヒドラタ
ーゼの非ヘム鉄センターに結合して不活性状態になるた
めである。この不活性状態にある鉄型ニトリルヒドラタ
ーゼに光を照射すると、NOが瞬時に解離して、鉄型ニ
トリルヒドラターゼが活性化される。前記NOの不可逆
的な結合の特性は、ほぼ全ての鉄型ニトリルヒドラター
ゼに共通な特徴である。
物中で生産され、ニトリル化合物を水和してアミド化合
物に変換する酵素であり、活性中心に鉄またはコバルト
原子を含む可溶性の金属蛋白質である。幾つかの菌体か
らNHase が単離されており、すべてαとβの2種類のサ
ブユニットから構成されている。サブユニットの分子量
はどちらも約23,000である。また、ロドコッカス
(Rhodococcus)sp.N-771株由来のNHase は、六配位型の
低スピン Fe (III)の非ヘム鉄センターを持つことが報
告されている。ロドコッカス(Rhodococcus)sp.N-771 、
N-774 、R312のNHase は、塩基配列が一致していること
から同一の酵素と考えられており、いずれも光によって
酵素活性が変化する。すなわち、高活性の菌体を暗条件
下で放置すると酵素活性は減少し、光照射によって再び
活性が増加する。これは、暗状態では、菌体から生産さ
れる酸化窒素が、活性中心である鉄型ニトリルヒドラタ
ーゼの非ヘム鉄センターに結合して不活性状態になるた
めである。この不活性状態にある鉄型ニトリルヒドラタ
ーゼに光を照射すると、NOが瞬時に解離して、鉄型ニ
トリルヒドラターゼが活性化される。前記NOの不可逆
的な結合の特性は、ほぼ全ての鉄型ニトリルヒドラター
ゼに共通な特徴である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような光応答性を有するロドコッカス(Rhodococcus)由
来の鉄型ニトリルヒドラターゼを、例えば、アミド生産
の効率化や光応答性に応用することを試みている。しか
るに、そのためには、ロドコッカス(Rhodococcus)由来
の鉄型ニトリルヒドラターゼの触媒能をさらに増強する
等の改良が必要である。触媒能の改善には、大腸菌のよ
うな汎用性のある宿主を用いた遺伝子組換え技術を用い
ることが考えられる。そして、ニトリルヒドラターゼ遺
伝子は単離され、大腸菌により酵素を生産することは報
告されている。しかるに、これまでの報告では、大腸菌
を宿主とした場合の菌体単位量あたりの比活性は、ロド
コッカス(Rhodococcus)を宿主とした場合に比べて少な
い。そのため、これまでは、ロドコッカス(Rhodococcu
s)宿主ベクター系が一般的に用いられている。しかる
に、ロドコッカス(Rhodococcus)は大腸菌などと比較す
ると取り扱いが容易でない。さらに、強力なプロモータ
ーがないために十分な活性増加が得られないことなどの
問題がある。
ような光応答性を有するロドコッカス(Rhodococcus)由
来の鉄型ニトリルヒドラターゼを、例えば、アミド生産
の効率化や光応答性に応用することを試みている。しか
るに、そのためには、ロドコッカス(Rhodococcus)由来
の鉄型ニトリルヒドラターゼの触媒能をさらに増強する
等の改良が必要である。触媒能の改善には、大腸菌のよ
うな汎用性のある宿主を用いた遺伝子組換え技術を用い
ることが考えられる。そして、ニトリルヒドラターゼ遺
伝子は単離され、大腸菌により酵素を生産することは報
告されている。しかるに、これまでの報告では、大腸菌
を宿主とした場合の菌体単位量あたりの比活性は、ロド
コッカス(Rhodococcus)を宿主とした場合に比べて少な
い。そのため、これまでは、ロドコッカス(Rhodococcu
s)宿主ベクター系が一般的に用いられている。しかる
に、ロドコッカス(Rhodococcus)は大腸菌などと比較す
ると取り扱いが容易でない。さらに、強力なプロモータ
ーがないために十分な活性増加が得られないことなどの
問題がある。
【0004】前述のように、大腸菌を用いたニトリルヒ
ドラターゼの組換え体生産に関してはこれまで種々の報
告がされている。その結果、鉄型およびコバルト型どち
らのニトリルヒドラターゼでも、ニトリルヒドラターゼ
を構成するαとβサブユニットの遺伝子の他にニトリル
ヒドラターゼオペロンに存在する別の遺伝子を共存させ
ることが発現に必要であることが明らかになっている。
コバルト型ニトリルヒドラターゼでは、この3つの遺伝
子を同時に大腸菌に組み込むことによりニトリルヒドラ
ターゼの生産に成功している。鉄型に関しても同様な方
法が有効であるとされ、シュードモナスを宿主として使
用した場合、ニトリルヒドラターゼの生産に成功してい
る。
ドラターゼの組換え体生産に関してはこれまで種々の報
告がされている。その結果、鉄型およびコバルト型どち
らのニトリルヒドラターゼでも、ニトリルヒドラターゼ
を構成するαとβサブユニットの遺伝子の他にニトリル
ヒドラターゼオペロンに存在する別の遺伝子を共存させ
ることが発現に必要であることが明らかになっている。
コバルト型ニトリルヒドラターゼでは、この3つの遺伝
子を同時に大腸菌に組み込むことによりニトリルヒドラ
ターゼの生産に成功している。鉄型に関しても同様な方
法が有効であるとされ、シュードモナスを宿主として使
用した場合、ニトリルヒドラターゼの生産に成功してい
る。
【0005】しかし、上記方法は効率的な方法とはいえ
ず、さらに光応答性を有するロドコッカス(Rhodococcu
s)由来の鉄型ニトリルヒドラターゼを宿主として大腸菌
を用いて生産した場合、生産されたニトリルヒドラター
ゼのほとんどが沈殿となり、組換え体の活性が非常に低
かった。そのため、生産されたニトリルヒドラターゼを
実用的に利用することは難しく、光応答性の利用の大き
な障害になっていた。しかし、光応答性を有するロドコ
ッカス(Rhodococcus)由来の鉄型ニトリルヒドラターゼ
を、大腸菌により効率的に生産することが可能になれ
ば、触媒能を増強することが可能になり、利用アミド生
産の効率化や光応答性への利用が容易になる。
ず、さらに光応答性を有するロドコッカス(Rhodococcu
s)由来の鉄型ニトリルヒドラターゼを宿主として大腸菌
を用いて生産した場合、生産されたニトリルヒドラター
ゼのほとんどが沈殿となり、組換え体の活性が非常に低
かった。そのため、生産されたニトリルヒドラターゼを
実用的に利用することは難しく、光応答性の利用の大き
な障害になっていた。しかし、光応答性を有するロドコ
ッカス(Rhodococcus)由来の鉄型ニトリルヒドラターゼ
を、大腸菌により効率的に生産することが可能になれ
ば、触媒能を増強することが可能になり、利用アミド生
産の効率化や光応答性への利用が容易になる。
【0006】そこで本発明の目的は、ロドコッカス(Rho
dococcus)に属する菌体以外の宿主を用いてニトリルヒ
ドラターゼを生産する方法を提供することにある。
dococcus)に属する菌体以外の宿主を用いてニトリルヒ
ドラターゼを生産する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともニ
トリルヒドラターゼのα鎖及びβ鎖をコードする塩基配
列を含むベクター(1)又はベクター(1)及び少なく
ともニトリルヒドラターゼのβ鎖をコードする遺伝子を
含むベクター(2)で、ロドコッカス属に属する菌体以
外の宿主菌体を形質転換して得た形質転換体を培養し
て、ニトリルヒドラターゼを収集するニトリルヒドラタ
ーゼの生産方法であって、上記形質転換体の培養を35
℃以下の温度で行うことを特徴とする方法に関する。
トリルヒドラターゼのα鎖及びβ鎖をコードする塩基配
列を含むベクター(1)又はベクター(1)及び少なく
ともニトリルヒドラターゼのβ鎖をコードする遺伝子を
含むベクター(2)で、ロドコッカス属に属する菌体以
外の宿主菌体を形質転換して得た形質転換体を培養し
て、ニトリルヒドラターゼを収集するニトリルヒドラタ
ーゼの生産方法であって、上記形質転換体の培養を35
℃以下の温度で行うことを特徴とする方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のニトリルヒドラターゼの
生産方法では、まず、少なくともニトリルヒドラターゼ
のα鎖及びβ鎖をコードする塩基配列を含むベクター
(1)及び、必要により少なくともニトリルヒドラター
ゼのβ鎖をコードベクター(2)を構築する。次いで、
このベクターを用いて宿主菌体を形質転換する。但し、
宿主菌体はロドコッカス属に属する菌体以外の菌体であ
る。さらに、得られる形質転換体を35℃以下の温度で
培養して、ニトリルヒドラターゼを収集する。
生産方法では、まず、少なくともニトリルヒドラターゼ
のα鎖及びβ鎖をコードする塩基配列を含むベクター
(1)及び、必要により少なくともニトリルヒドラター
ゼのβ鎖をコードベクター(2)を構築する。次いで、
このベクターを用いて宿主菌体を形質転換する。但し、
宿主菌体はロドコッカス属に属する菌体以外の菌体であ
る。さらに、得られる形質転換体を35℃以下の温度で
培養して、ニトリルヒドラターゼを収集する。
【0009】ベクター(1)を構築するためのに用いら
れるニトリルヒドラターゼのα鎖及びβ鎖をコードする
塩基配列は、公知の配列を用いることができる。例え
ば、ロドコッカス N-771株のニトリルヒドラターゼのα
鎖とβ鎖の遺伝子の配列は、Biochem Biophys Acta 199
1 Feb 16; 1088(2):225-233, Cloning and characteriz
ation of an amidase gene from Rhodococcus species
N-774 and its expression in Escherichia coli., Has
himoto Y, Nishiyama M, Ikehata O, HorinouchiS, Bep
pu T.に記載されている。また、上記ベクター(1)
に、ニトリルヒドラターゼの発現に必要なオペロンに存
在する別の遺伝子である orf1188配列を共存させること
ができる。orf1188は、活性中心である非ヘム鉄センタ
ーの形成に関与するニトリルヒドラターゼの活性化因子
をコードする遺伝子である。ニトリルヒドラターゼの活
性化物質の機能としては、鉄の輸送又は活性中心のシス
テインの酸化の2つが考えられている。この活性化因子
の遺伝子を含む配列も公知であり、例えば、Biosci Bio
technol Biochem 1994 Oct;58(10):1859-1865, Nitrile
hydratase gene from Rhodococcus sp. N-774 requirem
ent for its downstream region for efficient expres
sion., Hashimoto Y, Nishiyama M, HorinouchiS, Bepp
u Tに記載されている配列を使用することができる。
れるニトリルヒドラターゼのα鎖及びβ鎖をコードする
塩基配列は、公知の配列を用いることができる。例え
ば、ロドコッカス N-771株のニトリルヒドラターゼのα
鎖とβ鎖の遺伝子の配列は、Biochem Biophys Acta 199
1 Feb 16; 1088(2):225-233, Cloning and characteriz
ation of an amidase gene from Rhodococcus species
N-774 and its expression in Escherichia coli., Has
himoto Y, Nishiyama M, Ikehata O, HorinouchiS, Bep
pu T.に記載されている。また、上記ベクター(1)
に、ニトリルヒドラターゼの発現に必要なオペロンに存
在する別の遺伝子である orf1188配列を共存させること
ができる。orf1188は、活性中心である非ヘム鉄センタ
ーの形成に関与するニトリルヒドラターゼの活性化因子
をコードする遺伝子である。ニトリルヒドラターゼの活
性化物質の機能としては、鉄の輸送又は活性中心のシス
テインの酸化の2つが考えられている。この活性化因子
の遺伝子を含む配列も公知であり、例えば、Biosci Bio
technol Biochem 1994 Oct;58(10):1859-1865, Nitrile
hydratase gene from Rhodococcus sp. N-774 requirem
ent for its downstream region for efficient expres
sion., Hashimoto Y, Nishiyama M, HorinouchiS, Bepp
u Tに記載されている配列を使用することができる。
【0010】ベクター(2)を構築するために用いられ
るニトリルヒドラターゼのβ鎖をコードする塩基配列と
しては、ベクター(1)に使用した上記β鎖をコードす
る遺伝子の配列と同様のものを用いることができる。ベ
クター(2)の構築に使用するベクターは、ベクター
(1)に使用するベクターとは異なる抗生物質耐性のベ
クターを使用する。これは、2種類以上のプラズミドを
共存させて発現させる場合、それぞれ異なる抗生物質耐
性の遺伝子を有するベクターを使用する必要があるため
である。
るニトリルヒドラターゼのβ鎖をコードする塩基配列と
しては、ベクター(1)に使用した上記β鎖をコードす
る遺伝子の配列と同様のものを用いることができる。ベ
クター(2)の構築に使用するベクターは、ベクター
(1)に使用するベクターとは異なる抗生物質耐性のベ
クターを使用する。これは、2種類以上のプラズミドを
共存させて発現させる場合、それぞれ異なる抗生物質耐
性の遺伝子を有するベクターを使用する必要があるため
である。
【0011】構築されたベクター(1)またはベクター
(1)及び(2)を用いて、ロドコッカス属に属する菌
体以外の宿主菌体、例えば、大腸菌を形質転換する。形
質転換は常法により行うことができる。但し、ベクター
(1)及び(2)を同時に発現させる場合は、培地にそ
れぞれのベクターが耐性を有する2種類の抗生物質を添
加する。ベクター(2)をベクター(1)と同時に発現
させることにより、形質転換体におけるβ鎖の生産量が
増加し、結果として活性化ニトリルヒドラターゼが増加
する。
(1)及び(2)を用いて、ロドコッカス属に属する菌
体以外の宿主菌体、例えば、大腸菌を形質転換する。形
質転換は常法により行うことができる。但し、ベクター
(1)及び(2)を同時に発現させる場合は、培地にそ
れぞれのベクターが耐性を有する2種類の抗生物質を添
加する。ベクター(2)をベクター(1)と同時に発現
させることにより、形質転換体におけるβ鎖の生産量が
増加し、結果として活性化ニトリルヒドラターゼが増加
する。
【0012】形質転換体の培養は、35℃以下の温度で行
う以外、通常の大腸菌の培養と同様の条件で行うことが
できる。培養温度は、好ましくは25〜35℃、より好まし
くは、25〜32℃の範囲である。理由はさだかではない
が、大腸菌の培養温度として広く使用されている37℃で
は、ニトリルヒドラターゼの大部分が不溶性酵素として
発現し、殆ど活性を示さないのに対して、35℃以下、特
に32℃以下では、ニトリルヒドラターゼの活性が著しく
増強される。なお、25℃以下でも培養は可能であるが、
培養速度が著しく減少することからあまり好ましくな
い。以下、より詳しく説明する。
う以外、通常の大腸菌の培養と同様の条件で行うことが
できる。培養温度は、好ましくは25〜35℃、より好まし
くは、25〜32℃の範囲である。理由はさだかではない
が、大腸菌の培養温度として広く使用されている37℃で
は、ニトリルヒドラターゼの大部分が不溶性酵素として
発現し、殆ど活性を示さないのに対して、35℃以下、特
に32℃以下では、ニトリルヒドラターゼの活性が著しく
増強される。なお、25℃以下でも培養は可能であるが、
培養速度が著しく減少することからあまり好ましくな
い。以下、より詳しく説明する。
【0013】(1) ニトリルヒドラターゼのα鎖とβ鎖
の遺伝子および活性化因子の遺伝子を含むベクター
(1)の構築方法 ロドコッカス N-771株のニトリルヒドラターゼのα鎖と
β鎖の遺伝子および活性化因子の遺伝子の配列は、既知
なのでその配列を基にプライマーを合成し、全DNAを鋳
型としてPCRを行えば、ニトリルヒドラターゼのα鎖と
β鎖の遺伝子および活性化因子の遺伝子を含むベクター
は、容易に得ることができる。これらの遺伝子は1つの
オペロンを形成し、α鎖、β鎖、活性化因子の順番で並
んでおり、α鎖の開始コドンからβ鎖、活性化因子まで
を含むDNA断片をpET23cなどの大腸菌発現ベクターのプ
ロモータ下流に組み込むことにより大腸菌発現用プラス
ミドの構築ができる。
の遺伝子および活性化因子の遺伝子を含むベクター
(1)の構築方法 ロドコッカス N-771株のニトリルヒドラターゼのα鎖と
β鎖の遺伝子および活性化因子の遺伝子の配列は、既知
なのでその配列を基にプライマーを合成し、全DNAを鋳
型としてPCRを行えば、ニトリルヒドラターゼのα鎖と
β鎖の遺伝子および活性化因子の遺伝子を含むベクター
は、容易に得ることができる。これらの遺伝子は1つの
オペロンを形成し、α鎖、β鎖、活性化因子の順番で並
んでおり、α鎖の開始コドンからβ鎖、活性化因子まで
を含むDNA断片をpET23cなどの大腸菌発現ベクターのプ
ロモータ下流に組み込むことにより大腸菌発現用プラス
ミドの構築ができる。
【0014】ロドコッカス N-771株以外の遺伝子の塩基
配列が未知の株の鉄型ニトリルヒドラターゼを生産する
ためには遺伝子の単離と配列の決定が必要である。鉄型
ニトリルヒドラターゼは相互に配列が良く似ているので
配列の相同性が高い部分を基にDNAプライマーを合成
し、全DNAを鋳型としたPCRにより遺伝子断片を増幅す
る。この遺伝子断片をプローブとして、遺伝子ライブラ
リーからコロニーハイブリダイゼーションによりニトリ
ルヒドラターゼ遺伝子オペロンを単離する。遺伝子ライ
ブラリーは、全DNAをEcoRIやHindIIIなどの制限酵素で
切断し、その断片をpUC18などのベクターに組み込んで
作成する。得られた遺伝子断片を適当な制限酵素で切断
して小さな断片にして全体の塩基配列を決定する。その
配列をコンピュターで解析してα、βおよび活性化因子
をコードしている部分を決定する。以後の発現系を作成
する操作はN-771の場合と同様に行うことができる。
配列が未知の株の鉄型ニトリルヒドラターゼを生産する
ためには遺伝子の単離と配列の決定が必要である。鉄型
ニトリルヒドラターゼは相互に配列が良く似ているので
配列の相同性が高い部分を基にDNAプライマーを合成
し、全DNAを鋳型としたPCRにより遺伝子断片を増幅す
る。この遺伝子断片をプローブとして、遺伝子ライブラ
リーからコロニーハイブリダイゼーションによりニトリ
ルヒドラターゼ遺伝子オペロンを単離する。遺伝子ライ
ブラリーは、全DNAをEcoRIやHindIIIなどの制限酵素で
切断し、その断片をpUC18などのベクターに組み込んで
作成する。得られた遺伝子断片を適当な制限酵素で切断
して小さな断片にして全体の塩基配列を決定する。その
配列をコンピュターで解析してα、βおよび活性化因子
をコードしている部分を決定する。以後の発現系を作成
する操作はN-771の場合と同様に行うことができる。
【0015】(2)ニトリルヒドラターゼのβ鎖をコー
ドする遺伝子を含むベクター(2)の構築方法 上記方法(1)と同様に、ロドコッカス N-771株のニト
リルヒドラターゼのβ鎖の遺伝子の配列は、既知なので
その配列を基にプライマーを合成し、全DNAを鋳型とし
てPCRを行うことにより、ニトリルヒドラターゼのβ鎖
の遺伝子を含むベクターは、容易に得ることができる。
遺伝子は、α鎖、β鎖、活性化因子の順番で並び、1つ
のオペロンを形成しているが、β鎖のベクターを構築す
る場合、β鎖を含むDNA断片をpHSG299などの大腸菌発現
ベクターのプロモータ下流に組み込むことにより大腸菌
発現用プラスミドの構築ができる。
ドする遺伝子を含むベクター(2)の構築方法 上記方法(1)と同様に、ロドコッカス N-771株のニト
リルヒドラターゼのβ鎖の遺伝子の配列は、既知なので
その配列を基にプライマーを合成し、全DNAを鋳型とし
てPCRを行うことにより、ニトリルヒドラターゼのβ鎖
の遺伝子を含むベクターは、容易に得ることができる。
遺伝子は、α鎖、β鎖、活性化因子の順番で並び、1つ
のオペロンを形成しているが、β鎖のベクターを構築す
る場合、β鎖を含むDNA断片をpHSG299などの大腸菌発現
ベクターのプロモータ下流に組み込むことにより大腸菌
発現用プラスミドの構築ができる。
【0016】ベクター(2)をベクター(1)と共存さ
せて発現するためには、ベクター(2)に使用するベク
ターは、ベクター(1)と異なる抗生物質耐性の遺伝子
を有するベクターを用いる。抗生物質としては、例え
ば、アンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコー
ル、テトラサイクリン等を挙げることができる。
せて発現するためには、ベクター(2)に使用するベク
ターは、ベクター(1)と異なる抗生物質耐性の遺伝子
を有するベクターを用いる。抗生物質としては、例え
ば、アンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコー
ル、テトラサイクリン等を挙げることができる。
【0017】ロドコッカス N-771株以外の遺伝子の塩基
配列が未知の株の鉄型ニトリルヒドラターゼの各サブユ
ニットまた活性化因子を単独で生産するためには、上記
方法(1)と同様に、遺伝子の単離と配列の決定が必要
である。未知の株の鉄型ニトリルヒドラターゼの各サブ
ユニット及び活性化因子をコードしている遺伝子の特定
は、上記方法(1)と同様に行なうことができる。以
後、得られた遺伝子を用いて発現系を作成する操作は、
N-771の場合と同様に行うことができる。
配列が未知の株の鉄型ニトリルヒドラターゼの各サブユ
ニットまた活性化因子を単独で生産するためには、上記
方法(1)と同様に、遺伝子の単離と配列の決定が必要
である。未知の株の鉄型ニトリルヒドラターゼの各サブ
ユニット及び活性化因子をコードしている遺伝子の特定
は、上記方法(1)と同様に行なうことができる。以
後、得られた遺伝子を用いて発現系を作成する操作は、
N-771の場合と同様に行うことができる。
【0018】(3) 形質転換体の培養方法 使用するニトリルヒドラターゼ発現系がpETベクターの
ようにT7プロモーターを用いている場合には、T7ポリメ
ラーゼをIPTG誘導のより生産する大腸菌、例えばJM109
(DE3)、に形質転換する。
ようにT7プロモーターを用いている場合には、T7ポリメ
ラーゼをIPTG誘導のより生産する大腸菌、例えばJM109
(DE3)、に形質転換する。
【0019】ニトリルヒドラターゼを発現するために
は、抗生物質を含むLBなどの培地に形質転換体を植え、
Log Phaseの段階でIPTGを加えて発現を誘導する。但
し、2種類以上のベクターを同時に発現させる場合に
は、それぞれのベクターに対応する抗生物質を培地に添
加する。発現を誘導してから集菌するまでの時間は蛋白
質の性質によって変える必要がある。長い時間培養した
方が合成される蛋白質の量は多くなるが、その一方でプ
ロテアーゼによる分解される割合が多くなるので、実際
に発現量を測定して最適な時間を決めることができる。
は、抗生物質を含むLBなどの培地に形質転換体を植え、
Log Phaseの段階でIPTGを加えて発現を誘導する。但
し、2種類以上のベクターを同時に発現させる場合に
は、それぞれのベクターに対応する抗生物質を培地に添
加する。発現を誘導してから集菌するまでの時間は蛋白
質の性質によって変える必要がある。長い時間培養した
方が合成される蛋白質の量は多くなるが、その一方でプ
ロテアーゼによる分解される割合が多くなるので、実際
に発現量を測定して最適な時間を決めることができる。
【0020】(4) 培養物からニトリルヒドラターゼの
収集方法 培養した大腸菌は遠心分離により集菌を行う。集菌した
大腸菌はバッファー(例えば、50mM HEPES Buffer pH7.
5)などに懸濁し、超音波処理により破砕し、遠心分離
を行う。ニトリルヒドラターゼは可溶性酵素なので、活
性のあるニトリルヒドラターゼは上清に含まれる。この
抽出液を種々のカラムを用いた液体クロマトグラフィー
にかけ、ニトリルヒドラターゼの分離精製を行う。カラ
ムとしては、DEAE-Toyopearlなどのイオン交換カラム、
Butyl-Toyopearlなどの疎水相互作用カラム、Toyopearl
などのゲルろ過カラムなどが用いられる。
収集方法 培養した大腸菌は遠心分離により集菌を行う。集菌した
大腸菌はバッファー(例えば、50mM HEPES Buffer pH7.
5)などに懸濁し、超音波処理により破砕し、遠心分離
を行う。ニトリルヒドラターゼは可溶性酵素なので、活
性のあるニトリルヒドラターゼは上清に含まれる。この
抽出液を種々のカラムを用いた液体クロマトグラフィー
にかけ、ニトリルヒドラターゼの分離精製を行う。カラ
ムとしては、DEAE-Toyopearlなどのイオン交換カラム、
Butyl-Toyopearlなどの疎水相互作用カラム、Toyopearl
などのゲルろ過カラムなどが用いられる。
【0021】
【実施例】実施例1 Rhdococcus sp N-771からコロニーハイブリダイゼーシ
ョンによりニトリルヒドラターゼオペロン遺伝子を単離
する。この遺伝子からα鎖およびβ鎖をコードする遺伝
子およびOrf1188と通称されているβ鎖をコードする遺
伝子の下流に存在する活性化因子をコードする遺伝子を
PCRで増幅し、大腸菌のベクターpET23c及びpHSG299に組
み込み4種類の発現ベクターpRCN102、pRCN103、 pRCN10
4、 pHSGβを作成した。各プラスミドの特徴は図1に示
したが、pRCN102 はpET23cのT7プロモーター下流にα鎖
とβ鎖の遺伝子を組み込んだもの、pRCN103と pRCN104p
ET23cのT7プロモーター下流にα鎖とβ鎖の遺伝子と活
性化因子の遺伝子を組み込んだものである。pRCN103で
は活性化因子の遺伝子の発現効率を上げるためにβ遺伝
子と活性化因子の遺伝子の間に存在するヘアピン構造を
形成する配列を除去してある。pHSGβはカナマイシン耐
性のベクターであるpHSG299のlacプロモータの下流にβ
遺伝子を組み込んだものである。
ョンによりニトリルヒドラターゼオペロン遺伝子を単離
する。この遺伝子からα鎖およびβ鎖をコードする遺伝
子およびOrf1188と通称されているβ鎖をコードする遺
伝子の下流に存在する活性化因子をコードする遺伝子を
PCRで増幅し、大腸菌のベクターpET23c及びpHSG299に組
み込み4種類の発現ベクターpRCN102、pRCN103、 pRCN10
4、 pHSGβを作成した。各プラスミドの特徴は図1に示
したが、pRCN102 はpET23cのT7プロモーター下流にα鎖
とβ鎖の遺伝子を組み込んだもの、pRCN103と pRCN104p
ET23cのT7プロモーター下流にα鎖とβ鎖の遺伝子と活
性化因子の遺伝子を組み込んだものである。pRCN103で
は活性化因子の遺伝子の発現効率を上げるためにβ遺伝
子と活性化因子の遺伝子の間に存在するヘアピン構造を
形成する配列を除去してある。pHSGβはカナマイシン耐
性のベクターであるpHSG299のlacプロモータの下流にβ
遺伝子を組み込んだものである。
【0022】大腸菌JM109(DE3)を各プラスミドで形質
転換を行い培養した。培地はLuriaBroth(LB)培地を用
いた。pRCN102、 pRCN103、 pRCN104単独で形質転換す
る場合には培地にアンピシリンを150 μg/mlになるよう
に加えた。また、pHSGβで同時に形質転換を行う場合に
は培地にアンピシリンとカナマイシンをそれぞれ150μg
/mlになるように加えた。培養は37℃、30℃および27℃
で行い、菌体濃度が600nmの吸収で0.5に達した段階でIP
TG (Isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside)とクエン
酸鉄をそれぞれ0.1mM、2mMになるように加えた。さらに
12時間同じ温度で培養した後、遠心(5000xg、10min、
4℃)により集菌した大腸菌を50mM HEPES Buffer pH7.5
に懸濁し、超音波により破砕と遠心による分離を行い、
粗抽出液を得た。この粗抽出液のニトリルヒドラターゼ
活性をメタクリルニトリルを基質として測定した(表
1)。ここでは、1unitは1μmolの メタクリルニトリ
ルをメタクリルアミドに1分間で変換する活性と定義す
る。
転換を行い培養した。培地はLuriaBroth(LB)培地を用
いた。pRCN102、 pRCN103、 pRCN104単独で形質転換す
る場合には培地にアンピシリンを150 μg/mlになるよう
に加えた。また、pHSGβで同時に形質転換を行う場合に
は培地にアンピシリンとカナマイシンをそれぞれ150μg
/mlになるように加えた。培養は37℃、30℃および27℃
で行い、菌体濃度が600nmの吸収で0.5に達した段階でIP
TG (Isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside)とクエン
酸鉄をそれぞれ0.1mM、2mMになるように加えた。さらに
12時間同じ温度で培養した後、遠心(5000xg、10min、
4℃)により集菌した大腸菌を50mM HEPES Buffer pH7.5
に懸濁し、超音波により破砕と遠心による分離を行い、
粗抽出液を得た。この粗抽出液のニトリルヒドラターゼ
活性をメタクリルニトリルを基質として測定した(表
1)。ここでは、1unitは1μmolの メタクリルニトリ
ルをメタクリルアミドに1分間で変換する活性と定義す
る。
【0023】
【表1】 精製された原型ニトリルヒドラターゼ及び形質転換型ニ
トリルヒドラターゼのニトリルヒドラターゼ活性は、そ
れぞれ1732.9 units/mg及び1635.0 units/mgであった。
トリルヒドラターゼのニトリルヒドラターゼ活性は、そ
れぞれ1732.9 units/mg及び1635.0 units/mgであった。
【0024】大腸菌の培養で一般的に用いられている温
度37℃で培養した場合には、いずれの組換え体もニトリ
ルヒドラターゼ活性は確認できなかった。SDS-PAGEによ
る分析を行ったところ、どの組換え体もαとβサブユニ
ットを不溶性の変性した状態で発現していた。ところ
が、培養温度を30℃まで下げた場合には活性化因子の遺
伝子を共発現している場合に顕著なニトリルヒドラター
ゼ活性が確認された。また、pRCN103ではpHSGβを共存
させた場合に著しい活性の増加が見られたが、これはpR
CN103単独の場合αとβの生産量が大きく異なることが
原因であることがSDS-PAGEの結果から確認されている。
30℃においても培養を行った場合にも、大腸菌内のニト
リルヒドラターゼの多くは不溶性画分にあり、さらに改
善の余地があることが示唆された。
度37℃で培養した場合には、いずれの組換え体もニトリ
ルヒドラターゼ活性は確認できなかった。SDS-PAGEによ
る分析を行ったところ、どの組換え体もαとβサブユニ
ットを不溶性の変性した状態で発現していた。ところ
が、培養温度を30℃まで下げた場合には活性化因子の遺
伝子を共発現している場合に顕著なニトリルヒドラター
ゼ活性が確認された。また、pRCN103ではpHSGβを共存
させた場合に著しい活性の増加が見られたが、これはpR
CN103単独の場合αとβの生産量が大きく異なることが
原因であることがSDS-PAGEの結果から確認されている。
30℃においても培養を行った場合にも、大腸菌内のニト
リルヒドラターゼの多くは不溶性画分にあり、さらに改
善の余地があることが示唆された。
【0025】そこで、培養温度をさらに27℃に下げて培
養を行ったところpRCN103+pHSGβおよびpRCN104+pHSGβ
の両方で400 U/mg以上の比活性を得ることができた。精
製酵素の比活性は約1700U/mgなので、可溶性蛋白の25%
程度がニトリルヒドラターゼであった。この生産量は他
の酵素の大腸菌による生産やロドコッカスを用いたニト
リルヒドラターゼの生産などと比較しても十分な量であ
る。まだ不溶性画分にニトリルヒドラターゼは残ってい
るが、これはプロモーターが強力なため過剰に生産され
たことが原因だと思われる。pRCN103とpRCN104を比較す
ると、pRCN104の方の活性が高いことから活性化因子は
ニトリルヒドラターゼの生産には必要であるが、大量に
生産しても効果はないことが分かった。
養を行ったところpRCN103+pHSGβおよびpRCN104+pHSGβ
の両方で400 U/mg以上の比活性を得ることができた。精
製酵素の比活性は約1700U/mgなので、可溶性蛋白の25%
程度がニトリルヒドラターゼであった。この生産量は他
の酵素の大腸菌による生産やロドコッカスを用いたニト
リルヒドラターゼの生産などと比較しても十分な量であ
る。まだ不溶性画分にニトリルヒドラターゼは残ってい
るが、これはプロモーターが強力なため過剰に生産され
たことが原因だと思われる。pRCN103とpRCN104を比較す
ると、pRCN104の方の活性が高いことから活性化因子は
ニトリルヒドラターゼの生産には必要であるが、大量に
生産しても効果はないことが分かった。
【図1】 実施例1で用いた各プラスミドの特徴を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 9/80 C12R 1:19) (72)発明者 尾高 雅文 埼玉県和光市広沢2番1号、理化学研究所 内 (72)発明者 野尻 正樹 埼玉県鶴ケ丘市富士見5−21−19グランモ ア若葉406号 Fターム(参考) 4B024 AA03 BA07 CA04 DA06 EA04 GA11 HA01 4B050 CC03 DD02 LL05 4B065 AA26X AA45Y AB01 BA02 CA27
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくともニトリルヒドラターゼのα鎖
及びβ鎖をコードする塩基配列を含むベクター(1)
で、ロドコッカス属に属する菌体以外の宿主菌体を形質
転換して得た形質転換体を培養して、ニトリルヒドラタ
ーゼを収集するニトリルヒドラターゼの生産方法であっ
て、 上記形質転換体の培養を35℃以下の温度で行うことを
特徴とする方法。 - 【請求項2】 宿主菌体をベクター(1)及び少なくと
もニトリルヒドラターゼのβ鎖をコードする塩基配列を
含むベクター(2)で形質転換する請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】 上記形質転換体の培養を25〜35℃の
範囲の温度で行う請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】 ベクター(1)がニトリルヒドラターゼ
の活性化因子の遺伝子を含む請求項1から3のいずれか
1項に記載の方法。 - 【請求項5】 宿主菌体が大腸菌である請求項1から4
のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10222837A JP2000050866A (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | ニトリルヒドラターゼの生産方法 |
| US09/369,170 US6316242B1 (en) | 1998-08-06 | 1999-08-05 | Method for producing nitrile hydratase |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10222837A JP2000050866A (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | ニトリルヒドラターゼの生産方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000050866A true JP2000050866A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16788693
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10222837A Pending JP2000050866A (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | ニトリルヒドラターゼの生産方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6316242B1 (ja) |
| JP (1) | JP2000050866A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4389064B2 (ja) * | 2003-05-28 | 2009-12-24 | 三井化学株式会社 | ニトリルヒドラターゼ活性を維持または向上させる方法 |
| WO2007090122A2 (en) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Georgia State University Research Foundation, Inc. | Induction and stabilization of enzymatic activity in microorganisms |
| US7943549B2 (en) | 2007-04-02 | 2011-05-17 | Georgia State University Research Foundation, Inc. | Biological-based catalyst to delay plant development processes |
| US9353348B2 (en) * | 2012-02-28 | 2016-05-31 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Method for preserving enzyme |
| JP6454320B2 (ja) | 2013-03-14 | 2019-01-16 | ジョージア・ステイト・ユニバーシティ・リサーチ・ファウンデーション・インコーポレイテッドGeorgia State University Research Foundation, Inc. | 植物における低温障害反応の防止または遅延 |
| MX361278B (es) | 2013-03-14 | 2018-12-03 | Univ Georgia State Res Found | Inhibición o reducción del crecimiento de hongos. |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU627648B2 (en) * | 1990-02-28 | 1992-08-27 | Teruhiko Beppu | Dna fragment encoding a polypeptide having nitrile hydratase activity, a transformant containing the gene and a process for the production of amides using the transformant |
-
1998
- 1998-08-06 JP JP10222837A patent/JP2000050866A/ja active Pending
-
1999
- 1999-08-05 US US09/369,170 patent/US6316242B1/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US6316242B1 (en) | 2001-11-13 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US8105802B2 (en) | Method of producing microbial transglutaminase | |
| Kaplan et al. | Purification and characterization of a nitrilase from Aspergillus niger K10 | |
| CN112941089B (zh) | 褐藻胶裂解酶突变基因、褐藻胶裂解酶突变体、含该突变体的工程菌及构建方法和应用 | |
| JP2020141690A (ja) | 糖化ペプチドに作用するアマドリアーゼを用いたHbA1c測定法 | |
| CN101918551B (zh) | 草酸脱羧酶的生产中利用的重组表达质粒载体及重组菌、以及重组草酸脱羧酶的生产方法 | |
| Teramura et al. | Cloning of a novel collagenase gene from the gram-negative bacterium Grimontia (Vibrio) hollisae 1706B and its efficient expression in Brevibacillus choshinensis | |
| Matsushita‐Morita et al. | Characterization of recombinant prolyl aminopeptidase from Aspergillus oryzae | |
| JP2000050866A (ja) | ニトリルヒドラターゼの生産方法 | |
| WO2019142773A1 (ja) | M23aファミリープロテアーゼの製造方法 | |
| CN116064492B (zh) | 一种具有高活性的重组酰胺水解酶及其编码基因、重组载体及应用 | |
| Ding et al. | Over-expression of a proline specific aminopeptidase from Aspergillus oryzae JN-412 and its application in collagen degradation | |
| Abou Zeid et al. | Biochemical, molecular and anti-tumor characterization of L-methionine gamma lyase produced by local Pseudomonas sp. in Egypt | |
| CN119320765A (zh) | 一种高活性果胶酶ds-5及其制备和应用 | |
| JP4308768B2 (ja) | フルクトシルアミンオキシダーゼ | |
| JP2006501819A (ja) | 細菌ロドバクタースフェロイデスから得られるチロシンアンモニアリアーゼ酵素のdnaおよびアミノ酸配列 | |
| EP0579907A1 (en) | Novel nitrile hydratase, the gene encoding it and its use for producing amides from nitriles | |
| CA2816217C (en) | Compositions and methods of producing enterokinase in yeast | |
| Sun et al. | Efficient agmatine production using an arginine decarboxylase with substrate‐specific activity | |
| Akita et al. | Characterization of an NAD (P)+-dependent meso-diaminopimelate dehydrogenase from Thermosyntropha lipolytica | |
| Martínez‐Martínez et al. | Maximization of Production of His‐Tagged Glycine Oxidase and Its M261 Mutant Proteins | |
| JP3493400B2 (ja) | 新規なアミノ末端保護基遊離酵素 | |
| Li et al. | Redox and solvent-stable alkaline serine protease from Bacillus patagoniensis DB-5: heterologous expression, properties, and biotechnological applications | |
| CN103013949B (zh) | 一种乙酰化羟基酸水解酶及其基因和应用 | |
| Nojiri et al. | Improved efficiency of asymmetric hydrolysis of 3‐substituted glutaric acid diamides with an engineered amidase | |
| EP4259788A1 (fr) | Proteines multimeriques de la famille peroxyredoxine comme proteine d'echafaudage |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20031201 |
|
| RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040518 |