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JP2012087030A - スピネル−炭素質煉瓦 - Google Patents

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JP2012087030A JP2010237170A JP2010237170A JP2012087030A JP 2012087030 A JP2012087030 A JP 2012087030A JP 2010237170 A JP2010237170 A JP 2010237170A JP 2010237170 A JP2010237170 A JP 2010237170A JP 2012087030 A JP2012087030 A JP 2012087030A
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Yoko Miyamoto
陽子 宮本
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JFE Steel Corp
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JFE Steel Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】 マグネシア−クロム質煉瓦に替わってRH真空脱ガス装置などの真空脱ガス炉の内張り耐火物として好適な、炭素を含有し、構造的スポーリングを抑制可能な煉瓦を提供する。
【解決手段】 本発明のスピネル−炭素質煉瓦は、マグネシア含有量が20〜30質量%、アルミナ含有量が10〜50質量%、クロミア含有量が20〜70質量%の化学組成であるスピネル型構造の酸化物と炭素との混合物を成型して得られるスピネル−炭素質煉瓦であって、前記スピネル型構造の酸化物を80〜97質量%、炭素を3〜20質量%含有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鉄鋼業における精錬炉、特に精錬と精錬との間で温度降下の大きい真空脱ガス炉の内張り耐火物として好適な、マグネシア(MgO)、アルミナ(Al23)及びクロミア(Cr23)を含有するスピネル型構造の酸化物と炭素との混合物からなる煉瓦に関する。
鉄鋼業における溶製工程は、鉄鉱石をコークスで還元して溶銑を溶製する製銑工程と、溶銑中の炭素、燐、硫黄などの不純物を除去して溶鋼を溶製する製鋼工程とに大きく分けられる。このうち、製鋼工程においては、転炉ではマグネシア−炭素質煉瓦(MgO−C)、RH真空脱ガス装置などの真空脱ガス炉ではマグネシア−クロム質煉瓦(MgO−Cr23)が使用されており、何れもいわゆる塩基性煉瓦を広く使用している。
転炉で使用されるマグネシア−炭素質煉瓦は、熱衝撃に強い、スラグの浸透が起きにくいなどの長所があるものの、煉瓦中の炭素が容易に溶鋼中に溶け出すことから、転炉で脱炭精錬を行った後の溶鋼を精錬する真空脱ガス炉では、溶鋼中炭素濃度のピックアップが起こり、使用することが難しい。そこで、真空脱ガス炉ではマグネシア−クロム質煉瓦が使用されるが、マグネシア−クロム質煉瓦は、スラグの浸透を抑制するための炭素を含有しておらず、マグネシア−炭素質煉瓦に比較して、スラグ浸透による構造的スポーリングを起こしやすいという問題がある。ここで、構造的スポーリングとは、煉瓦の稼働面に平行に生じたスラグ浸潤相と未浸潤相との間に、小さな熱衝撃で亀裂や剥離が発生する現象(浸潤層の剥離損傷)をいう。
この構造的スポーリングを改善するべく、マグネシア−クロム質煉瓦のスラグ浸透を改善する技術が従来から提案されている。例えば、特許文献1には、マグネシアを20質量%以上含む塩基性煉瓦であって、煉瓦の製造時に、中空粒子を、その含有量が3質量%以上15質量%以下となるように添加した、耐スポール性の改善を目的とする塩基性煉瓦が提案されている。しかしながら、特許文献1は、煉瓦自体の気孔を無くする技術は提案しておらず、スラグ浸透は抑制されず、構造的スポーリングの抑制効果は小さい。
特許文献2には、電融マグクロ原料を70〜90質量%配合し、1700℃以上で焼成して得られた、通気率が2.5×10-132以下のマグネシア−クロム質煉瓦で内張りした真空処理容器が提案されている。通気率が小さくなるとスラグの浸透速度は小さくなるが、時間が経過すれば何れはスラグが浸透し、従って、特許文献2も、構造的スポーリングの抑制効果は小さい。
このように、スラグ浸透の抑制は、炭素のようなスラグに濡れにくい原料を配合しない限り困難であり、マグネシア−炭素質煉瓦と同等のスラグ浸透特性を得るためには、スラグに濡れにくい原料を配合する必要がある。但し、マグネシア−クロム質煉瓦に含有されるピクロクロマイト(MgCr24)は還元されやすい酸化物であるので、マグネシア−クロム質煉瓦に、単に炭素を配合するだけでは、使用中に煉瓦自体が還元してしまい、耐火性が低下する。
このマグネシア−クロム質煉瓦の欠点(耐スポーリング性の低下)を解消することを目的として、特許文献3には、マグネシア−クロム質煉瓦と炭素含有煉瓦とをゼブラ構造に配置した精錬炉内張り構造が提案されているが、マグネシア−クロム質煉瓦と炭素含有煉瓦とでは、熱膨張率や弾性率などの物性が異なるので、ゼブラ構造に配置することで、煉瓦の抜け落ちなどのトラブルを誘発する。つまり、特許文献3は、ピクロクロマイトと炭素とを同時に使用するための解決策とはなり得ない。
特開平9−221353号公報 特開平11−158534号公報 特開平11−131129号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、マグネシア−クロム質煉瓦に替わってRH真空脱ガス装置などの真空脱ガス炉の内張り耐火物として好適な、炭素を含有し、構造的スポーリングを抑制可能な煉瓦を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究・検討を行った。その結果、マグネシア−クロム質煉瓦の原料であるピクロクロマイト(MgCr24)を、還元しにくいスピネル(MgAl24)に固溶させ、ピクロクロマイトに擬似的にスピネルとしての反応特性を持たせることにより、共存する炭素によるクロミアの還元を抑制できることを見出した。
本発明は上記知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1) マグネシア含有量が20〜30質量%、アルミナ含有量が10〜50質量%、クロミア含有量が20〜70質量%の化学組成であるスピネル型構造の酸化物と炭素との混合物を成型して得られるスピネル−炭素質煉瓦であって、前記スピネル型構造の酸化物を80〜97質量%、炭素を3〜20質量%含有することを特徴とするスピネル−炭素質煉瓦。
(2) 上記(1)のスピネル−炭素質煉瓦において、前記スピネル型構造の酸化物は、ピクロクロマイト(MgCr24)をスピネル(MgAl24)に固溶させた固溶体であることを特徴とするスピネル−炭素質煉瓦。
本発明に係るスピネル−炭素質煉瓦によれば、クロミア、マグネシア及びアルミナを含有するスピネル構造の酸化物に炭素を配合して成型した煉瓦であるので、クロミアを含有するにも拘わらず、共存する炭素による高温下でのクロミアの還元が抑制され、煉瓦としての耐火性が維持されるとともに、炭素を含有しているので、従来のマグネシア−クロム質煉瓦の主たる損耗原因であったスラグ浸透による構造的スポーリングを抑制することが実現される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、マグネシア−クロム質煉瓦の原料であるピクロクロマイト(MgCr24)をスピネル(MgAl24)に固溶させたスピネル型構造の酸化物を、成型煉瓦の主たる原料として使用する。つまり、ピクロクロマイトをスピネルの結晶格子間に完全に取り込むことにより、ピクロクロマイトに擬似的にスピネルとしての反応性を持たせ、このスピネル構造の酸化物を煉瓦の主たる原料として使用し、これに炭素を混合して成型する。
ここで、スピネル型構造の酸化物とは、XY24なる化学式で示される酸化物に見られる結晶構造の1形式であり、また、スピネルとは、広義には、スピネル型構造のXY24(X:Mg、Fe、Zn、Mn、Y:Al、Fe、Crなど)の組成を持つ一群の酸化物を指し、狭義には、MgAl24の鉱物(尖晶石)を指しており(「岩波 理化学辞典 第4版 1993年6月10日第8刷発行」を参照)、本発明では、混乱を避けるために、「スピネル」とは狭義の「MgAl24」を指し、広義のスピネル型構造のXY24は「スピネル型構造の酸化物」と表示する。
本発明において煉瓦原料として使用するスピネル型構造の酸化物は、その化学組成が、マグネシア(MgO)含有量が20〜30質量%、アルミナ(Al23)含有量が10〜50質量%、クロミア(Cr23)含有量が20〜70質量%の範囲である必要がある。
マグネシアの含有量は、ピクロクロマイトとスピネルとが固溶体を形成する組成範囲とする必要があり、そのためには、20〜30質量%とする必要がある。マグネシアの含有量がこの範囲を外れると、ピクロクロマイトとスピネルとが固溶体を形成しなくなり、本発明の目的を達成できなくなる。
アルミナの含有量は10〜50質量%とする必要がある。アルミナの含有量が10質量%未満では、ピクロクロマイトの還元を抑制することができないために、アルミナは10質量%以上含有させる必要がある。一方、アルミナの含有量が50質量%を超えると、スピネルが主成分となり、スラグに対する耐食性に優れるクロミアが少なくなってスラグに対する耐食性が低下するので、アルミナの含有量は50質量%以下にする必要がある。
クロミアの含有量は20〜70質量%とする必要がある。クロミアの含有量が20質量%未満では、スラグに対する耐食性が低下するので、クロミアを20質量%以上含有させる必要がある。一方、クロミアの含有量が70質量%を超えると、クロミアの炭素による還元が起こり、耐火性が劣化するので、クロミアの含有量は70質量%以下にする必要がある。
ピクロクロマイトをスピネルに固溶させる方法としては、予め製造したピクロクロマイト及びスピネルを混合し、或いは、クロミアとマグネシアとアルミナとを混合し、この混合物をアーク熱で溶融して均一化する方法(電融方法)や、予め製造したピクロクロマイト及びスピネルの粉砕品を混合し、或いは、クロミア粉とマグネシア粉とアルミナ粉とを混合し、この混合物を溶融しない程度の高温(1600〜1800℃)で加熱・保持し、混合した物体間で互いに固体拡散させる方法(焼成方法)などを用いることができる。
このようにして得たスピネル型構造の酸化物を、一般的な成型煉瓦と同様に、粗粒及び粉粒の配合比率を調整し、これに炭素を加えて混合し、混合したものをプレス成型して成型煉瓦とする。炭素源としては、鱗状黒鉛、人造黒鉛、土状黒鉛、カーボンブラック、ピッチなどを使用することができる。
その際に、成型煉瓦中の炭素含有量は、3〜20質量%の範囲とする必要がある。炭素含有量が3質量%未満では、煉瓦へのスラグ浸透を抑制する効果が十分でなく、一方、炭素含有量が20質量%を超えると、煉瓦中炭素の溶鋼への溶解が起こり、溶鋼中炭素濃度が上昇する虞があるからである。
このようにして製造される本発明に係るスピネル−炭素質煉瓦によれば、クロミア、マグネシア及びアルミナを含有するスピネル構造の酸化物に炭素を配合して成型した煉瓦であるので、クロミアを含有するにも拘わらず、共存する炭素による高温下でのクロミアの還元が抑制され、煉瓦としての耐火性が維持されるとともに、炭素を含有しているので、従来のマグネシア−クロム質煉瓦の主たる損耗原因であったスラグ浸透による構造的スポーリングを抑制することが達成される。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
先ず、クロミア、マグネシア及びアルミナを含有するスピネル構造の酸化物を製造するために、マグネシアの特級試薬(粉体)、アルミナの特級試薬(粉体)、及びクロミアの特級試薬(粉体)を表1に示す5水準の配合で混合し(本発明例1〜3、比較例1、2)、混合した特級試薬を2.5トン(=0.5トン/cm2)の圧力をかけて直径25mmの成型体とした。この成型体を電気炉にて1650℃で24時間保持して焼成した。焼成後、焼成した成型体を電気炉から取り出して冷却し、冷却後、粉砕して混合し、再度2.5トンの圧力で直径25mmの成型体に成型した。この成型体を再度1650℃で24時間保持して焼成した。尚、比較例1はアルミナを配合しておらず、比較例2はクロミアを配合していない。
Figure 2012087030
このようにして得られた焼成体を粉砕し、この粉砕した焼成体を80質量%の配合割合として、75μm以下に粉砕した人造黒鉛を20質量%の配合比で混合し、焼成体と人造黒鉛との混合体を作製した。尚、人造黒鉛の配合比を20質量%とする条件は、本発明において最も炭素配合量の多い条件、換言すれば、煉瓦中のクロミアが最も還元されやすい配合比である。
焼成体と人造黒鉛との混合体から0.08g±0.02gを採取し、アルゴン100mL/分を流した熱天秤で重量変化を測定した。重量変化の測定結果を表1に併記する。
比較例1は、アルミナを含有しておらず、スピネル化による効果が得られず、ピクロクロマイトの還元による重量減少が多大であった。また、比較例2は、クロミアを含有しておらず、比較例2における重量減少は、人造黒鉛の酸化ロス、付着水分の蒸発などによるもので、炭素を含有する煉瓦の一般的な重量減少と考えられた。
これに対して、本発明例1〜3では、アルミナを含有しない比較例1と比較して、1300〜1600℃の範囲で重量減少が小さくなった。特に、本発明例1では1400℃以下、本発明例2、3では1600℃以下でその効果が顕著であった。
また、本発明例1〜3は、1400℃以下の範囲において、クロミアを含有しない比較例2と同等の重量減少であった。特に、本発明例2、3は、1600℃以下の範囲でも比較例2と同等の重量減少であり、クロミアの還元が抑制されていることが確認できた。

Claims (2)

  1. マグネシア含有量が20〜30質量%、アルミナ含有量が10〜50質量%、クロミア含有量が20〜70質量%の化学組成であるスピネル型構造の酸化物と炭素との混合物を成型して得られるスピネル−炭素質煉瓦であって、前記スピネル型構造の酸化物を80〜97質量%、炭素を3〜20質量%含有することを特徴とするスピネル−炭素質煉瓦。
  2. 前記スピネル型構造の酸化物は、ピクロクロマイト(MgCr24)をスピネル(MgAl24)に固溶させた固溶体であることを特徴とする、請求項1に記載のスピネル−炭素質煉瓦。
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