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JP2009179030A - 液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法、液体吐出ヘッド用ノズルプレートおよび液体吐出ヘッド - Google Patents

液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法、液体吐出ヘッド用ノズルプレートおよび液体吐出ヘッド Download PDF

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JP2009179030A
JP2009179030A JP2008022306A JP2008022306A JP2009179030A JP 2009179030 A JP2009179030 A JP 2009179030A JP 2008022306 A JP2008022306 A JP 2008022306A JP 2008022306 A JP2008022306 A JP 2008022306A JP 2009179030 A JP2009179030 A JP 2009179030A
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nozzle
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liquid discharge
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JP2008022306A
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Chitose Ueki
千歳 植木
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Kyocera Corp
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Abstract

【課題】 ノズル孔の内壁に繋がる撥水層に形成された孔の内壁の撥水性がよいとともに、撥水層に形成された孔の開口径がノズル孔の開口径と同等以上である液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法、液体吐出ヘッド用ノズルプレートおよび液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】 ノズル孔が貫通したプレートに撥水層を形成する際に、ノズル孔直上に光硬化により樹脂を形成した後、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成し、前記メッキ層の形成された前記プレートから硬化した前記脂膜を除去し、硬化した前記脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層をエッチングし、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させることにより行ない、液体吐出ヘッド用ノズルプレートを製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ノズル孔周囲に撥水層を有し、安定したインクの吐出状態を維持できる液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法、および液体吐出ヘッド用ノズルプレート、ならびにそれを用いた液体吐出ヘッドに関する。
近年、パーソナルコンピューターの普及やマルチメディアの発達に伴って、情報を記録媒体に出力する記録装置として、インクジェット方式の液体吐出装置を用いた記録装置の利用が急速に拡大している。
かかるインクジェット方式の記録装置には、インクジェットヘッドが搭載されている。この種のインクジェットヘッドには、インクが充填されたインク流路内に加圧手段を備えられており、その加圧手段によりインク流路内のインクが加圧され、インク吐出孔よりインク滴が吐出される。そして、加圧手段としてヒータを備え、ヒータによりインクを加熱、沸騰させ、インク流路内に発生する気泡によってインクを加圧するサーマル方式と、加圧手段として圧電素子を備え、インクを充填するインク流路の一部の壁を圧電素子によって屈曲変位させ、機械的にインク流路内のインクを加圧する圧電方式が一般的に知られている。
インク流路からのインクの加圧に対して、安定してインク滴を吐出させるためには、インク吐出孔であるノズル孔内に、インクのメニスカスが安定的に保持されている状態にしておくことが必要である。そこで、メニスカスがノズル孔の外に出てしまわないように、またノズル孔周囲に付着したインクと干渉しないように、ノズル孔付近には撥水性の撥水膜が形成される。
このようなノズル孔付近に撥水膜の形成されたインクジェット用ノズルプレートを製造する方法として、図8に示す次のような方法が提案されている(例えば、特許文献1。)。(a)ノズル孔802を備えたプレート801を準備する。(b)プレート801のおもて面を感光性樹脂803で被覆する。(c)プレート801の裏面より露光し、感光性樹脂803の一部を硬化する。(d)未硬化の感光性樹脂803を取り除き、ノズル孔802が硬化した感光性樹脂803−1でふさがれた状態にする。(e)プレート801のおもて面に撥水膜804を形成する。(f)硬化した感光性樹脂803−1を取り除くことにより、表面に撥水膜804の形成されたノズルプレートを得ることができる。 また、図9に示す次のような方法も提案されている(例えば、特許文献2。)。(a)ノズル孔902を備えたプレート901を準備する。(b)プレート901の裏面からノズル孔902の途中まで樹脂907を充填する。(c)プレートの901表面に撥水膜904を形成する。(d)樹脂907を取り除く。
これらの撥水膜804あるいは撥水膜904は、撥水性の樹脂を塗布したり、撥水性樹脂の粒子を含むメッキ層を形成し、その撥水性樹脂の粒子を軟化させて形成したりする。
特開2006−289863号公報 特開平7−125220号公報
しかしながら、特許文献1の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法では、撥水性樹脂の粒子を含むメッキ層を形成し、前記撥水性樹脂の粒子を軟化させて撥水膜804を形成する場合、ノズル孔802に繋がる撥水膜804の孔の内壁の撥水性が十分でないという問題があった。
図6は、図8(e)の撥水膜形成工程において、上述の撥水膜、すなわち、撥水性樹脂406の粒子と金属層405とを含むメッキ層404を形成した状態の断面模式図である。メッキ層404のプレート401に対向する表面404aには、撥水性樹脂406の粒子が露出した状態になっている。これに対して、ノズル孔402に繋がるメッキ層404の孔の内壁404bでは、硬化した感光性樹脂403−1があるため、撥水性樹脂406の粒子はメッキ層404の表面にはほとんど露出しない。このような撥水性樹脂406の粒子を含むメッキ層404は、後の工程で加熱し、撥水性樹脂406の粒子を軟化させ、メッキ層404を撥水性樹脂膜で覆うようにする。
しかし、前述のようにノズル孔402に繋がるメッキ層404の孔の内壁404bには、撥水性樹脂406の粒子の露出が少ないため、加熱しても軟化する撥水性樹脂406の粒子に含まれる撥水性樹脂406の量が足りず、撥水性樹脂膜が十分形成できなかった。
また、特許文献2の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法では、メニスカスが形成されるノズル孔902内部の撥水膜904の端部から、液体が吐出される方向に向かって、撥水膜904の厚みの分だけノズル径が小さくなっているため、液体の吐出が阻害され、液体吐出特性が不安定になるおそれがあった。特に、図7に示したような、ノズル孔502の内壁がノズルプレート501の主面に対して垂直でない部分に撥水膜504の端部がある場合、撥水膜504の端部の形成位置により、ノズル孔502の中のメニスカスの形成される部分の直径rが変わるため、液体吐出特性の変動が大きくなってしまうことがあった。
したがって、本発明は、ノズル孔の内壁に繋がる撥水層の孔の内壁の撥水性がよく、撥水層の孔の開口径がノズル孔の開口径と同等以上である液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法、および液体吐出ヘッド用ノズルプレート、ならびにそれを用いた液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法は、プレートの主面間を貫通するノズル孔を形成する工程Aと、前記ノズル孔の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜を形成する工程Bと、前記プレートの他方の主面側から光を照射し、前記ノズル孔に充填された前記光硬化性樹脂膜を含む前記光硬化性樹脂膜の一部を硬化させる工程Cと、前記プレートから未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Dと、未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの一方の主面に、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成する工程Eと、前記メッキ層の形成された前記プレートから硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Fと、硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層をエッチングする工程Gと、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させる工程Hとを含むことを特徴とする。
本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法は、プレートの主面間を貫通するノズル孔を形成する工程Aと、前記ノズル孔の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜を形成する工程Bと、前記プレートの他方の主面側から光を照射し、前記光硬化性樹脂膜の一部を硬化させる工程Cと、前記プレートから未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Dと、未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの一方の主面に、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成する工程Eと、硬化した前記光硬化性樹脂膜のある前記プレートの前記メッキ層をエッチングする工程Iと、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートから硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Jと、硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させる工程Kとを含むことを特徴とする。
また、前記工程Cで、前記ノズル孔近傍における前記光硬化性樹脂膜の硬化範囲を、プレートに接する側よりプレートに接しない側で広くすることが好ましい。
また、前記工程Eで、前記メッキ層の前記プレート側領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率を、前記メッキ層の表面側領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率より高くすることが好ましい。
また、前記工程Eで、前記メッキ層の前記ノズル孔直上の領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率を、その外側の領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率より高くすることが好ましい。
本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートは、ノズル孔を備えたプレートと、該プレートの一方の主面に形成された、表面に撥水性樹脂膜が形成されており、前記ノズル孔に繋がった孔を備えた撥水層と、を有する液体吐出ヘッド用ノズルプレートであって、前記孔は、形状が前記ノズル孔の形状に相似であり、かつ前記ノズル孔と同等の大きさか、または大きいことを特徴とする。
また、前記孔は、前記ノズル孔と反対側の開口径が前記ノズル孔側の開口径より大きいことが好ましい。
また、前記ノズル孔が前記プレートの一方の主面から他方の主面に向かって漸次大きくなっていることが好ましい。
本発明の液体吐出ヘッドは、前記液体吐出ヘッド用ノズルプレートと、前記ノズルプレートの前記ノズル孔と繋がる液体加圧室と、該液体加圧室内の液体を加圧する加圧手段とを含むことを特徴とする。
本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法によれば、プレートの主面間を貫通するノズル孔を形成する工程Aと、前記ノズル孔の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜を形成する工程Bと、前記プレートの他方の主面側から光を照射し、前記ノズル孔に充填された前記光硬化性樹脂膜を含む前記光硬化性樹脂膜の一部を硬化させる工程Cと、前記プレートから未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Dと、未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの一方の主面に、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成する工程Eと、前記メッキ層の形成された前記プレートから硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Fと、硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層をエッチングする工程Gと、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させる工程Hとを含むことにより、工程Gの後で、ノズル孔の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁にも、撥水性樹脂が露出し、工程Hにおける加熱により、ノズル孔の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁にも十分撥水性樹脂膜が形成される。また、ノズル孔の内壁に繋がる撥水層の開口径は、ノズル孔の開口径と同等以上になるため、液体吐出特性に悪影響を与えにくい。
本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法によれば、プレートの主面間を貫通するノズル孔を形成する工程Aと、前記ノズル孔の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜を形成する工程Bと、前記プレートの他方の主面側から光を照射し、前記光硬化性樹脂膜の一部を硬化させる工程Cと、前記プレートから未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Dと、未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの一方の主面に、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成する工程Eと、硬化した前記光硬化性樹脂膜のある前記プレートの前記メッキ層をエッチングする工程Iと、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートから硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Jと、硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させる工程Kとを含むことにより、工程Iの後で、ノズル孔の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁にも、撥水性樹脂が露出し、工程Kにおける加熱により、ノズル孔の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁にも十分に撥水性樹脂膜が形成される。また、ノズル孔の内壁に繋がる撥水層の開口径は、ノズル孔の開口径と同等以上になるため、液体の吐出特性に悪影響を与えにくい。
また、前記工程Cで、前記ノズル孔近傍における前記光硬化性樹脂膜の硬化範囲を、プレートに接する側よりプレートに接しない側で広くした場合、プレートの主面の撥水層とノズル孔内壁に繋がる撥水層の成す角度が鈍角になる、もしくはなめらかに繋がるようになるため、液体がノズル孔端の撥水層より離れる際のばらつきが少なくなり、液体の吐出特性のばらつきを少なくできる。
また、前記工程Eで、前記メッキ層の前記プレート側領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率を、前記メッキ層の表面側領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率より高くした場合、工程Gまたは工程Iの後で、ノズル孔の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁、特にメニスカスの形成されるノズル孔内のメッキ層の端部に撥水性樹脂の粒子がより露出し、より確実に撥水性樹脂が形成できる。
また、前記工程Eで、前記メッキ層の前記ノズル孔直上の領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率を、その外側の領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率より高くした場合、工程Gの後で、ノズル孔の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁、特にメニスカスの形成されるノズル孔内のメッキ層の端部に撥水性樹脂の粒子がより露出し、より確実に撥水性樹脂が形成できる。
本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートによれば、ノズル孔を備えたプレートと、該プレートの一方の主面に形成された、表面に撥水性樹脂膜が形成されており、前記ノズル孔に繋がった孔を備えた撥水層と、を有する液体吐出ヘッド用ノズルプレートであって、前記孔は、形状が前記ノズル孔の形状に相似であり、かつ前記ノズル孔と同等の大きさか、または大きいことにより、メニスカスが形成される部分より先にノズル孔の孔径が小さくなる部分がないため、その影響による液体の吐出特性のばらつきが抑制できる。
また、前記孔は、前記ノズル孔と反対側の開口径が前記ノズル孔側の開口径より大きい場合、液体がノズル孔端の撥水層より離れる際のばらつきが少なくなり、液体の吐出特性のばらつきを少なくできる。
また、前記ノズル孔が前記プレートの一方の主面から他方の主面に向かって漸次大きくなっている場合、孔形状(ノズルプレートの主面に垂直な方向から見たノズル孔の開口形状)のばらつきが少なくなくなり、液体吐出特性のばらつきを少なくできる。
本発明の液体吐出ヘッドによれば、前記液体吐出ヘッド用ノズルプレートと、前記ノズルプレートの前記ノズル孔と繋がる液体加圧室と、該液体加圧室内の液体を加圧する加圧手段とを含むことにより、メニスカスが形成される部分より先のノズル孔の影響による液体吐出特性のばらつきが抑制できる。
以下、本発明の液体吐出ヘッドの一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、本実施形態の液体吐出ヘッドの部分縦断面図であり、図1(b)は、上面図である。図1(c)は、本発明の液体吐出ヘッド用ノズルプレートのノズル孔付近の部分断面図である。
本実施形態では、液体吐出ヘッド1は、流路部材4と圧電アクチュエータ21とが積層されて構成されている。
流路部材4には、複数の液体加圧室3と複数の液体加圧室3にそれぞれ繋がった複数のノズル孔2がマトリクス状(すなわち、2次元的かつ規則的)に配置されている。流路部材4は、ノズル孔2が複数形成された液体吐出ヘッド用ノズルプレート4a(以下単にノズルプレートということがある)と複数の液体流路5が形成されたプレート4b〜4iが積層されており、液体流路5の一部が液体加圧室3となっている。流路部材4には、圧電アクチュエータ21が複数の液体加圧室3を覆うように積層されている。圧電アクチュエータ21の内部には、共通電極23aが設けられ、圧電アクチュエータ21の流路部材4と接合している面と反対の面は液体加圧室3と対応して、複数の駆動電極23bが設けられている。駆動電極23bは100個/cm以上設けることが可能である。圧電アクチュエータ21には、駆動電極23bと共通電極23aに挟まれた圧電セラミック層21bと流路部材4と接合している圧電セラミック層21aが含まれる。圧電セラミック層21aは振動板として働く。
駆動電極23bからは接続電極23cがその直下に液体加圧室3のない位置まで引き出されている。
各液体加圧室3の直上の圧電セラミック層21a、共通電極23a、圧電セラミック層21bおよび駆動電極23bは全体で変位素子11となっており、変位素子11は液体加圧手段である。
このような液体吐出ヘッド1では、外部回路(図示せず)からの駆動電圧を、接続電極23cを介して駆動電極23bに加えることにより、圧電アクチュエータ21内の変位素子11がこの駆動電圧により変位し、液体加圧室3の液体が加圧され、ノズル孔2より液滴が吐出される。
液体加圧室3のマトリクス状の配置は、図示した千鳥状の配置以外に、格子状の配置など、他の2次元的かつ規則的なものでもよい。千鳥状の配置では、各液体加圧室3間の距離を大きくできるので、クロストークを減らすために好ましい。
ノズルプレート4aは複数のノズル孔2を備えたプレート7の一方の主面に撥水層8が形成されている。撥水層8には複数のノズル孔2にそれぞれ繋がる孔9が開いている。撥水層8のおもて面およびノズル2に繋がる撥水層に形成された孔9の壁面には撥水性樹脂膜10が形成されている。撥水性樹脂膜10の膜厚は100〜300nmである。
ノズル孔2の大きさは18〜24μmが適正な液滴量と液滴の吐出速度を得る上で好ましく、プレート7の厚みは20〜70μmであるのが好ましい。20μm以下であると製造工程などで壊れやすいため、ノズルプレート4a自体の取り扱いが困難であるとともに、ノズル孔2内での圧力伝播がばらつき、液滴の吐出方向の直進性が得られ難いからである。また、70μm以上であると逆にノズル2内壁面での抵抗が大きくなり、吐出速度が低下してしまうおそれがあるからである。
撥水層8の厚みは、0.5〜3μmであるのが好ましい。0.5μm以下であると、メッキ層中の撥水性樹脂の密度を安定して形成することが困難であり、3μm以上つけたとしても撥水膜の特性はあまり変わらないため、メッキ厚くするのに無駄につけてしまうことになる。また、厚みが厚いことによってメッキで形成する撥水層8に応力が残り、ノズルプレート4aに反りが発生してしまう。
このような液体吐出ヘッド1では、ノズル孔2の内部に液体と空気(外部の気体)との界面(メニスカス)が形成されており、このメニスカスの端部は、圧力が加わっていない状態では、ノズル孔2内のプレート7と撥水層8の境界に位置している。変位素子11により、液体加圧室3の液体が加圧されると、メニスカスは、液体吐出ヘッド1の外側に膨らみ、やがてちぎれて液滴として飛翔し、紙などの記録媒体に着弾し、記録を残すことができる。この際、撥水層8の撥水性が十分でないと、液体が撥水層8から剥がれ難くなるため、液体吐出特性が変わってしまう。液体吐出特性とは、具体的には液滴の飛翔方向や飛翔速度のことである。液体吐出特性が変わると、記録媒体に対する液滴の着弾位置にズレが生じるため、記録の精度が十分でなくなる可能性がある。
また、撥水層8の撥水性が十分であっても、ノズル孔2の微細な形状の差異でも液体吐出特性は変わる。例えば、メニスカスが形成されるノズル孔2の孔の大きさ、撥水層8の形状、主面から見たノズル孔2の孔形状などである。撥水層8の形状は、メニスカスからちきれて飛翔する液滴に与える影響を少なくするため、撥水層8に形成されたノズル孔2から繋がる孔9の形状(ノズルプレート4aの主面に垂直な方向から見た形状)は、メニスカスが形成されるノズル孔2内のプレート7と撥水層8の境界のノズル孔2の形状と相似でかつ同等の大きさ、またはさらに大きいことが望ましい。相似な形状であることにより、液滴が孔9の特定の方向から力を受け難くなる。大きさが同等、またはさらに大きいことにより、狭くなるような孔と違い液滴が余分な力を受け難くなる。
例えば、ノズル孔2および孔9の形状が円の場合、孔9のノズル孔2側の直径rおよびノズル孔2と反対側の直径rが、メニスカスが形成されるノズル孔2内のプレート7と撥水層8の境界のノズル孔2の直径rと同じかそれよりも大きいことが好ましい。
さらに、メニスカスからちきれて飛翔する液滴に与える影響を少なくするため、撥水層8に形成された孔9は、ノズル孔2側の開口径よりノズル孔2と反対側の開口径が大きい方が好ましい。例えば、ノズル孔2および孔9の形状が円の場合、ノズル孔2と反対側の直径rが、孔9のノズル孔2側の直径rより大きいことがより好ましい。また、撥水層8の孔9と撥水層8のおもて面の間は、角があるよりも、なめらかな曲線で繋がっていた方が好ましい。
またさらに、ノズル孔2をパンチンクなどで形成する場合には、ノズル孔2の開口径は、打ち抜き金型が入る方の主面から他方の主面に向かって漸次小さくなっていく方が、ノズル孔2のプレート7の主面に垂直な方向から見たノズル孔の形状にばらつきを小さくできる。例えば、ノズル孔2の設計形状が円の場合は、より真円に近い形状になり、孔形状に起因する液体吐出特性のばらつきを低くすることができる。
以上、液体吐出ヘッドおよびノズルプレートについて説明したが、本発明の液体吐出ヘッドおよびノズルプレートは上述の実施形態に限定されるものではない。特に、液体吐出ヘッドについては、液体加圧室は、金属をプレス成形したもの、樹脂を射出成形したものなどでも良い。加圧手段についても同様で、他の圧電方式やヒータの発熱により液体を面沸騰させ、生じた気泡により液滴を吐出するサーマル方式によるものでもよい。
次に、ノズルプレートの製造方法について説明する。図2(a)〜(g)は、本発明の一実施例である製造工程の各工程のプレートの部分断面図であり、工程は、図2(a)から図2(g)の順で進む。
まず、プレート101を準備する。プレート101の原料としては、例えばステンレス板、アルミニウム板、モリブデン板などの金属材料、シリコン等の半導体材料またはアルミナや炭化珪素等のセラミックス材料等が挙げられ、特に、導電性を有し、かつ安価で精密加工のできる金属材料を用いることが好ましい。例えばFeとCrとを主成分とする合金、FeとNiとを主成分とする合金、WCとTiCとを主成分とする合金からなる群より選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましい。特に、インクを吐出する用途では、インクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましく、FeとCr系とを主成分とする合金がより好ましい。
なお、以下の工程の説明において、最終的に撥水層が形成され、液体吐出ヘッドに組み込まれた際に、液体吐出ヘッドの外部に面する主面をおもて面、その反対の主面を裏面と称する。
まず、工程Aとしてプレート101の主面間を貫通するノズル孔102を形成する。図2(a)は、工程Aを終えたプレート101である。ノズル孔102の形成は、金型による打ち抜き、エッチング、ドリル加工等の方法で行なうことができる。コストを安くできる点では、金型による打ち抜きが好ましい形成方法である。金型による打ち抜きをする場合においては、ノズル孔102のプレート101の主面に垂直な方向から見た形状を安定した形状で形成するために、ノズル孔102が金型の入る側の主面からその反対の主面に向かって漸次小さくなっていく形状に打ち抜くのが好ましい。また、形状を安定させるため、打ち抜きを終わった後、打ち抜かれた側の凸になった部分を研磨して平坦にすることが好ましい。
次に、工程Bとしてノズル孔102の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜103を形成する。図2(b)は、工程Bを終えたプレート101である。図2(b)では、フィルム状の光硬化性樹脂膜103をプレート101のおもて面に貼り付け、光硬化性樹脂膜103を加熱するとともに加圧し、軟化した光硬化性樹脂膜103の一部をノズル孔102の一方の主面側の一部に充填した。ノズル孔102内への充填は裏面に達するまで行なわない方が好ましい。そうすることにより、後述するメッキ工程でマスキングしやすくなるとともに、硬化後に光硬化性樹脂膜103を取り除きやすくなる。また、光硬化性樹脂膜103の形成は、加熱して粘度の下がった樹脂を塗布して行なってもよく、溶剤を混合した光硬化性樹脂膜103を塗布し、乾燥して行なってもよい。
光硬化性樹脂膜103の供給は裏面側から行なっても良い。その際は、光硬化性樹脂膜103はおもて面に達するまで充填する。光硬化性樹脂膜103の供給は、おもて面の光硬化性樹脂膜103の量や形状が安定するため、おもて面から行なうのが良い。
次に、工程Cとしてプレート101の裏面側から光を照射し、光硬化性樹脂膜103の一部を硬化させる。図2(c)は、工程C中のプレート101である。照射された光によりノズル孔102内の光硬化樹脂膜103およびノズル孔102の直上の光硬化樹脂103が硬化する。このとき硬化する光硬化樹脂膜103は、ノズル孔102のおもて面と同じ形状である。このとき硬化する時間を長くすることにより、ノズル孔102の近傍の光硬化性樹脂膜103の硬化範囲を、プレート101に接する側よりプレート101に接しない側で広くすることもできる。このようにすると。メッキ膜104に形成された孔のノズル孔102と反対側の開口径をノズル孔102側の開口径より大きくできるため、好ましい。
次に、工程Dとしてプレート101から光硬化性樹脂膜103のうち未硬化の部分を除去する現像処理を行なう。図2(d)は、工程Dを終えたプレート101である。未硬化の光硬化性樹脂膜が取り除かれ、硬化した光硬化性樹脂膜103−1がノズル孔102内およびノズル孔102の直上にノズル孔102のおもて面と同じ形状で柱状に残る。現像処理は、未硬化の光硬化性樹脂を溶かす現像液で行なう。現像液は、例えばアルカリ水溶液などである。現像処理は、プレート101に現像液を吹き付けたり、現像液を満たした槽にプレート101を浸漬したりして行なう。
次に、工程Eとしてプレート101のおもて面に、撥水性樹脂106の粒子を含有するメッキ層104を形成する。図2(e)は、工程Eを終えたプレート101であり、図3(a)は、図2(e)のA部を拡大した部分断面図である。図3(a)では硬化した光硬化樹脂103−1は省略してある。メッキ層104は金属105と撥水性樹脂106の粒子を含有している。金属105は例えばニッケルなどであり、撥水性樹脂106はフッ素系高分子樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどである。このようなメッキ層104は、例えば、金属105をメッキするメッキ槽中に撥水性樹脂106の粒子を分散し、金属105が析出する間に撥水性樹脂106の粒子が金属105の間に付くようして形成される。メッキの際には、プレートの裏面などメッキ層104を形成しない部分にはマスキングをしても良い。
なお、メッキ層を形成する際に、図4に示すように、メッキ層204のプレート101側領域の撥水性樹脂206の含有率を、メッキ層104のおもて面側領域の撥水性樹脂206の含有率より高くしても良い。図4ではメッキ層204のうち表面側のメッキ層204eに対してメッキ層204dの撥水性樹脂206の含有率が高くなっている。このようなメッキ層204は、例えば、メッキ層204をメッキする間に、メッキ槽中に分散させる撥水性樹脂206の粒子の量を変えたり、メッキ条件を変更し、単位時間当たりのメッキ層204の形成量を変えたりすることで形成できる。このようなメッキ層204では、ノズル孔102の内壁に繋がるメッキ層の孔の内壁204b、特にメニスカスが形成されるノズル孔102内のメッキ層204の端部に撥水性樹脂206の粒子がより露出し、より確実に撥水性樹脂が形成できる。
また、メッキ層を形成する際に、図5に示すように、ノズル孔102直上領域のメッキ層304中における撥水性樹脂306の含有率を、その外側の領域における撥水性樹脂306の含有率より高くしても良い。図5ではメッキ層304のうちノズル孔102周囲のメッキ層304fの撥水性樹脂306の含有率が、その外側のメッキ層304gの撥水性樹脂306の含有率より高くなっている。このようなメッキ層304は、例えば、メッキ槽中のメッキ液の循環する速度を遅くすることにより、硬化した光硬化樹脂103−1の周囲に撥水性樹脂306の粒子を滞留させることにより形成できる。このようなメッキ層304では、ノズル孔102の内壁に繋がるメッキ層の孔304bの内壁に撥水性樹脂306の粒子がより露出し、より確実に撥水性樹脂が形成できる。
次に、工程Fとしてメッキ層104の形成されたプレート101から硬化した光硬化性樹脂膜103−1を除去する。図2(f)は、工程Fを終えたプレート101である。除去は、プレート101を剥離液に浸漬したり、プレート101に剥離液を塗布したりすることで行なう。剥離液は、硬化した光硬化性樹脂膜103−1の表面を溶かし、硬化した光硬化性樹脂膜103−1とプレート101との間に入って、硬化した光硬化性樹脂膜103−1を取り除く。剥離液は、光硬化性樹脂膜103の種類に対応したもの、例えば水酸化ナトリウム溶液が用いられる。
次に、工程Gとしてプレート101のメッキ層104をエッチングする。図2(g)は、工程Gを終えたプレート101であり、図3(b)は、図2(g)のB部を拡大した部分断面図である。エッチングは、プレート101をエッチング液に浸漬したりすることで行なう。エッチング液は、メッキ層104中の金属105をエッチングし、撥水性樹脂106の粒子をメッキ層104の表面に露出させる。特にノズル孔102に繋がるメッキ層104に形成された孔の内壁面104bは、メッキ層104を形成する際に、硬化した光硬化性樹脂膜103−1に接していたため、露出した撥水性樹脂106の粒子が少ない状態になっているが、エッチングを行なうことにより、メッキ層104のおもて面104aと同程度に撥水性樹脂106の粒子が露出させることができる。エッチング液は金属105の種類に応じたもの、例えばニッケルに対して硝酸等の酸溶液が用いられる。
また、エッチング量を大きくするなどエッチング条件を調整し、メッキ層104のおもて面104aとノズル孔102に繋がるメッキ層104に形成された孔の内壁面104bとの境界104cは角が取れ、ノズル孔102に繋がるメッキ層104に形成された孔はノズル孔102側の開口径より、ノズル孔102と反対側の開口径が大きくできる。このような形状にすることにより、液体吐出ヘッドに用いた時に液体がノズル孔102端の撥水層104−1より離れる際のばらつきが少なくなり、液体の吐出特性のばらつきを少なくできる。
次に、工程Hとしてエッチングされたプレート101のメッキ層104に熱を与えてメッキ層104のおもて面104aおよびノズル102に繋がるメッキ層104に形成された孔の壁面104bに露出する撥水性樹脂106を軟化させる。撥水性樹脂106は軟化し、メッキ層104の表面に濡れ広がり、撥水性樹脂106の撥水性樹脂膜が形成される。このようにしてメッキ層104は、表面(おもて面およびノズル102に繋がる撥水層に形成された孔の壁面)に撥水性樹脂106の撥水性樹脂膜が形成された撥水層となる。
なお、工程Fと工程Gは順序を逆にして行なっても良い。すなわち、工程Eの後で、工程Iとしてエッチング工程を行ない、その後工程Jとして硬化した感光性樹脂膜103−1を除去する工程を行ない、さらに、工程Kとして撥水性樹脂106を軟化させる工程を行なっても良い。各工程の条件は、上述の同工程と同じでよい。エッチング工程では、エッチング液はメッキ層104と硬化した感光性樹脂膜103−1の間に入り込み、エッチングが行なわれる。
以上のようにして作成された液体吐出ヘッド用ノズルプレートを用いた液体吐出ヘッドは、例えば以下のようにして作製する。ここでは図1(a)に示した液体吐出ヘッドを作製する例を示す。
ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミックスと有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電セラミック層21a、21bとなる複数のグリーンシートを作製する。グリーンシートの一部には、その表面に共通電極23aとなる電極ペーストを印刷法等により形成する。また、必要に応じてグリーンシートの一部にビアホールを形成し、その内部にビア導体を挿入する。
ついで、各グリーンシートを積層して積層体を作製し加圧密着を行なう。加圧密着後の積層体を高濃度酸素雰囲気下で焼成し、その後有機金ペーストを用いて焼成体表面に駆動電極23bを印刷して焼成した後、Agペーストを用いて接続電極23cを印刷し、焼成することにより、圧電アクチュエータ21を作製する。
次に、流路部材4は、圧延法等により得られプレート4a〜4iを積層して作製する。プレート4aは上述の製造方法により作製されたノズルプレートであり、プレート4b〜4iは、液体加圧室3および液体流路5が形成されるように、エッチングにより所定の形状に加工される。
これらプレート4a〜4iは、Fe―Cr系、Fe−Ni系、WC−TiC系の群から選ばれる少なくとも1種の金属によって形成されていることが望ましく、特に液体としてインクを使用する場合にはインクに対する耐食性の優れた材質からなることが望ましため、Fe−Cr系がより好ましい。
圧電アクチュエータ21と流路部材4とは、例えば接着層を介して積層接着することができる。接着層としては、周知のものを使用することができるが、圧電アクチュエータ21や流路部材4への影響を及ぼさないために、熱硬化温度が100〜150℃のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂系の接着剤を用いるのがよい。このような接着層を用いて熱硬化温度にまで加熱することによって、圧電アクチュエータ21と流路部材4とを加熱接合することができる。
この後必要に応じて圧電アクチュエータ上21と外部回路とを電気的に接続するために、接続電極23cにフレキシブルフラットケーブルなどを接合し、液体吐出ヘッド得る。
図1(a)〜(c)に示した液体吐出ヘッドを作製した。すなわち、平均粒径が0.5μmのPbZrTiO系粉末を、バインダおよび有機溶剤とともに混合して圧電材料のスラリーを調合し、しかる後に、得られたスラリーを用いてロールコータ法で厚み30μmのグリーンシートを作製した。
一方、Ag−Pd粉末を、混合比が質量比でAg:Pd=7:3となるように配合し、有機粘結剤と溶媒とを所定量混合して導電性ペーストを調製した。
次に、この導電性ペーストを塗布したグリーンシートと電極ペーストを塗布していないグリーンシートとを積層し、熱を加えて圧着して母体積層体を形成し、この母体積層体を切断して積層体を形成し、酸素雰囲気中、1000℃で2時間保持して焼成を行なって、圧電アクチュエータ本体を形成した。
次に、この圧電アクチュエータ本体の一方の表面にAuを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷して750℃で焼付けを行なって駆動電極23bを形成した。
さらに、Agを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷して600℃で焼付けを行なって外部回路との電気的に接続される接続電極23bを形成し、圧電アクチュエータ21を完成させた。
次に、Fe−Cr系の合金を圧延法により厚さ30μmにし、所定寸法に打ち抜いてプレート101を作製し、裏面から金型による打ち抜きを行ない複数のノズル孔102を形成した。ノズル孔102の形状は、裏面側が直径20μm、おもて面側が直径40μmの円形とし、その間の内壁は、それらを直線でむすんだものにした。おもて面側は、打ち抜き後研磨して平坦化した。
次に、フィルム状の光硬化性樹脂膜103をプレート101のおもて面に貼り付け、光硬化性樹脂膜103に熱を加えるとともに加圧し、軟化した光硬化性樹脂膜103の一部をノズル孔102の一部に充填した。
次に、プレート101の裏面側から光を照射し、ノズル孔102内の光硬化樹脂103およびノズル孔102の直上のノズル孔102のおもて面と同じ断面形状で柱状の光硬化樹脂103を硬化させた。
次に、アルカリ水溶液をプレート101に吹き付け光硬化性樹脂膜103のうちで未硬化の部分を除去し、現像した。
次に、プレート101の裏面がメッキされないようにマスキングした上で、撥水性樹脂であるポリテトラフルオロエチレンの平均粒径0.2μmの粒子を分散した、ニッケルを析出させるメッキ液に入れ、プレート101のおもて面に金属105とポリテトラフルオロエチレンの粒子を含有している厚さ1μmのメッキ層104を形成した。
次に、プレート101を剥離液である2%の水酸化ナトリウム溶液に入れ、硬化した光硬化性樹脂膜103−1を除去した。
次に、プレート101のメッキ層104を2%の硝酸溶液でエッチングした。
次に、プレート101のオーブンに入れ、350℃、30分加熱し、撥水性樹脂であるポリテトラフルオロエチレンを軟化させてメッキ層104のおもて面に、ポリテトラフルオロエチレンの撥水性樹脂膜を形成して、ノズルプレート4aを得た。
次に、Fe−Cr系の合金を圧延法によりプレート状にし、液体加圧室3および液体流路5が形成できるようエッチングにより所定形状に加工し、プレート4b〜4iを作製した。プレート4a〜4iを、エポキシ樹脂で接合して流路部材4を作製し、さらにエポキシ系接着剤で圧電アクチュエータ21を接合し、液体吐出ヘッドを作製した(液体吐出ヘッドNo.1)。
また、メッキ層の形成途中でメッキを行なうメッキ槽を変えて、図4に示したようにメッキ層のプレート側の撥水性樹脂の含有率を、メッキ層の表面側の撥水性樹脂の含有率より高くしたノズルプレートを用いて液体吐出ヘッドを作製した(液体吐出ヘッドNo.2)。
また、メッキを行なうメッキ槽におけるメッキ液の攪拌条件を変え、メッキ液の循環速度を低くし、図5に示したように前記ノズル孔周囲のメッキ層中における前記撥水性樹脂の粒子の含有率を、その外側における前記撥水性樹脂の粒子の含有率より高くしたノズルプレートを用いて液体吐出ヘッドを作製した(液体吐出ヘッドNo.3)。
また、エッチング量を大きくし、図3(b)に示したように、ノズル孔と反対側の開口径が、孔のノズル孔側の開口径より大きくしたノズルプレートを用いて液体吐出ヘッドを作製した(液体吐出ヘッドNo.4)。
また、エッチング工程を行なっていないノズルプレートを用いて液体吐出ヘッドを作製した(液体吐出ヘッドNo.5)。
各ノズルプレートの撥水膜の厚さを、オージェ電子分光分析を用いて測定した。この際、膜厚は、表面に膜状に分布しているフッ素の分布の厚さを膜厚とした。
各ノズルプレートの撥水層に形成されたノズル孔に繋がる孔の内壁の撥水膜の厚さは次の通りであった。液体吐出ヘッドNo.1では100nm、液体吐出ヘッドNo2ではノズル孔側では150nm、ノズル孔と反対側では100nm、液体吐出ヘッドNo.3では150nm、液体吐出ヘッドNo.4では100nm、液体吐出ヘッドNo.5では50nmであった。
各ノズルプレートの主面の撥水膜の厚さは、いずれのノズルプレートでも100nmであった。ただし、液体吐出ヘッドNo.3ではノズル孔の近傍は150nmであり、ノズル孔の間では100nmであった。
本発明のノズルプレートを用いた液体吐出ヘッドNo.1〜4は、ノズル孔毎のばらつきの少ない良好な吐出特性を示した。特に、液体吐出ヘッドNo.4は、ばらつきが少なくなった。
また、液体吐出ヘッドNo.2ノズル孔の撥水性樹脂膜は、図4の204e部よりも204d部の方が厚く形成されており、ノズルプレートの製造条件がばらついたり、液体吐出ヘッドを使用する際に撥水層の劣化が生じたりした際にも、撥水性樹脂膜の撥水性が保たれると考えられる。
また、液体吐出ヘッドNo.3ノズル孔の撥水性樹脂膜は、図5の304b部よりも304a部の方が厚く形成されており、ノズルプレートの製造条件がばらついたり、液体吐出ヘッドを使用する際に撥水性樹脂膜の劣化が生じたりした際にも、撥水層の撥水性が保たれると考えられる。
これに対して本発明のノズルプレートを用いていない液体吐出ヘッドNo.5は、吐出がばらつくノズル孔があり、撥水性樹脂膜の形成が不十分であった。
(a)本発明の液体吐出ヘッドの一実施形態の部分縦断面図である。(b)同液体吐出ヘッドの上面図である。(c)本発明のノズルプレートのノズル孔付近の部分拡大断面図である。 本発明のノズルプレートの製造方法の一実施形態を示す各工程での部分縦断面図である。 図2(g)のエッチング工程の詳細を示すノズルプレートの部分縦断面図である。 本発明のノズルプレートの製造方法の他の実施形態におけるメッキ工程後のノズルプレートの部分縦断面図である。 本発明のノズルプレートの製造方法の他の実施形態におけるメッキ工程後のノズルプレートの部分縦断面図である。 参考例のノズルプレートの製造方法におけるメッキ工程後のノズルプレートの部分縦断面図である。 別の参考例のノズルプレートの製造方法におけるメッキ工程後のノズルプレートの部分縦断面図である。 従来のノズルプレートの製造方法を示す各工程でのノズルプレートの部分縦断面図である。 従来の他のノズルプレートの製造方法を示す各工程でのノズルプレートの部分縦断面図である。
符号の説明
1・・・液体吐出ヘッド
2・・・ノズル孔
3・・・インク加圧室
4・・・流路部材
4a・・・液体吐出ヘッド用ノズルプレート
4b〜4i・・・プレート
5・・・液体流路
7・・・プレート
8・・・撥水層(メッキ層)
9・・・孔
10・・・撥水性樹脂膜
11・・・インク加圧手段
21・・・圧電アクチュエータ
21a・・・圧電セラミック層(振動板)
21b・・・圧電セラミック層(圧電体層)
23a・・・共通電極
23b・・・駆動電極
23c・・・接続電極
101・・・プレート
102・・・ノズル孔
103・・・感光性樹脂膜
103−1・・・硬化した感光性樹脂膜
104、204、304・・・メッキ層
104a、204a、304a・・・プレートおもて面側のメッキ層表面
104b、204b、304b・・・ノズル孔に繋がるメッキ層に形成された孔の内壁面
104c・・・プレートおもて面側のメッキ層表面とノズル孔に繋がるメッキ層に形成された孔の内壁面との境界

Claims (9)

  1. プレートの主面間を貫通するノズル孔を形成する工程Aと、前記ノズル孔の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜を形成する工程Bと、前記プレートの他方の主面側から光を照射し、前記ノズル孔に充填された前記光硬化性樹脂膜を含む前記光硬化性樹脂膜の一部を硬化させる工程Cと、前記プレートから未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Dと、未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの一方の主面に、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成する工程Eと、前記メッキ層の形成された前記プレートから硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Fと、硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層をエッチングする工程Gと、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させる工程Hとを含むことを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
  2. プレートの主面間を貫通するノズル孔を形成する工程Aと、前記ノズル孔の一方の主面側の一部に充填するように前記プレートの一方の主面に光硬化性樹脂を供給して、光硬化性樹脂膜を形成する工程Bと、前記プレートの他方の主面側から光を照射し、前記光硬化性樹脂膜の一部を硬化させる工程Cと、前記プレートから未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Dと、未硬化の前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの一方の主面に、撥水性樹脂の粒子を含有するメッキ層を形成する工程Eと、硬化した前記光硬化性樹脂膜のある前記プレートの前記メッキ層をエッチングする工程Iと、前記メッキ層がエッチングされた前記プレートから硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去する工程Jと、硬化した前記光硬化性樹脂膜を除去した前記プレートの前記メッキ層に熱を与えて前記メッキ層表面に露出する前記撥水性樹脂の粒子を軟化させる工程Kとを含むことを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
  3. 前記工程Cで、前記ノズル孔近傍における前記光硬化性樹脂膜の硬化範囲を、プレートに接する側よりプレートに接しない側で広くすることを特徴とする請求項1または2記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
  4. 前記工程Eで、前記メッキ層の前記プレート側領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率を、前記メッキ層の表面側領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率より高くすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
  5. 前記工程Eで、前記メッキ層の前記ノズル孔直上の領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率を、その外側の領域に含まれる前記撥水性樹脂の含有率より高くすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
  6. ノズル孔を備えたプレートと、該プレートの一方の主面に形成された、表面に撥水性樹脂膜が形成されており、前記ノズル孔に繋がった孔を備えた撥水層と、を有する液体吐出ヘッド用ノズルプレートであって、前記孔は、形状が前記ノズル孔の形状に相似であり、かつ前記ノズル孔と同等の大きさか、または大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
  7. 前記孔は、前記ノズル孔と反対側の開口径が前記ノズル孔側の開口径より大きいことを特徴とする請求項6記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
  8. 前記ノズル孔が前記プレートの一方の主面から他方の主面に向かって漸次大きくなっていることを特徴する請求項6または7記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
  9. 請求項6から8のいずれかに記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートと、前記液体吐出ヘッド用ノズルプレートの前記ノズル孔と繋がる液体加圧室と、該液体加圧室内の液体を加圧する加圧手段とを含むことを特徴とする液体吐出ヘッド。
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