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「久しぶりに表情が少し感じられた」と言われている千香ちゃん
出生前から後まで次々と診断される病気に放心…「今思うと現実逃避をしてた」
生後2ヵ月で退院する頃の千香ちゃん
「病気が分かった時は放心してしまいましたが、大学病院で専門の先生に見てもらった時に『今の医学なら死んでしまうような病気ではない』と言われ、その言葉を支えに妊娠生活を過ごしました」
「聞いたこともない病気の名前で分からなすぎて、逆にボケっとしていました。検索しても、いまいち出てこなくて。今思うと現実逃避していたんだな、と反省しています」
まだ脳症になる前、表情があった千香ちゃん
「赤ちゃん可愛いー!!!といった感情のみで過ごしていました。2ヵ月の千香ちゃんの入院は、私の体を回復させてくれる時間でもあり、娘を自分で育てたい!という気持ちが高まりすぎていたので、とにかく幸せでした」
”グレン手術”のため、入院がスタートしたころ
「悪阻が辛すぎて、今が辛くないと思えるくらいだったので…思い出したくもないです。悪阻が無ければあと3人くらい生みたかったです」
「病院についている宿泊施設で夫と待機していたのですが、私は寝ていました。家で待機する実母からは“なんでそんな時に寝れるの!?”と言われましたが、本当は、眠くなるタイプの花粉症の薬を飲んでやり過ごそうと思って飲んでいました。ダメな使い方ですよね。大丈夫ですかね」
グレン手術をする頃の千香ちゃん
「ICUの先生に大丈夫、元の千香ちゃんに戻る。と言われたので素直に信じていました。私は良くも悪くも素直すぎるんですよね。でも息をしていたので、とりあえず“生きててくれて良かった”という安心はありました」
未来や過去へ意識を向けるのではなく「“今“の千香ちゃんを大事に育てたい」
キョトンとしている千香ちゃん
「理解すると言うより、気持ちも追いつかずただダラダラ時間が流れて行ったと言いますか…ICUから中々出られず、とにかく早く家に連れて帰りたかったです」
ちゃんと爪が伸びている千香ちゃん
そうした気持ちとどのように向き合ってこられたのか、また、これまでの治療や厳しい現実に向き合う中で、医師や周囲の方の言葉など、特に印象に残っている言葉やお守りとなっている考え方があれば、お話しできる範囲で教えてください。
「なぜ私の娘が…とは思いません。じゃあ他の子ならいいの?ということになってしまうので。この世から全ての病気が消えろ!とは思いますが。色々考えてももう起きてしまっていることなので、そんな事も起きるよね、人生は。という“演歌”のような気持ちです。特に宗教を信仰している訳では無いのですが、ブッタの<過去を追ってはならない。未来を期待してはならない。今日、まさになすべきことを熱心になせ。>という言葉が好きでお守りにしています。寿命が縮んでしまった娘の未来を考えたり、笑いあった過去を思い出して悲しむくらいなら今の千香ちゃんを大事に育てたいと思いました」
ねぐせが爆発している千香ちゃん
「落ち着いて生活しています。訪問看護や訪問リハなどバタバタはしていますが、気持ち的には落ち着いています。ただただ千香ちゃんが可愛くて驚いています」
――千香ちゃんにはどのように育ってほしいですか?また、同じように病気や障がいと向き合うご家庭へのメッセージがあればお願いします。
「千香ちゃんには、なるべく長く生きて欲しいです。SNSなどでは差別的な言葉や目を向けられることもありますが、実際は優しい人の方が多いので、そっちに目を向けてお互い頑張って生きていきましょう」
入院してから初めて口角が上がってるように見えたという千香ちゃん