クルマって、たんなる移動の道具じゃない。って考えたいひとは、けっこう多い。そう感じさせてくれる自動車ショー「東京オートサロン2026」(TAS)が開催された。
スーパースポーツから軽トラまでが大集合
幕張メッセを会場に、26年1月9日から11日の週末に開催されたTASは、主催者発表で27万人を超える入場者を集めた。
ものすごい入場者で、軽い気持ちで出かけたら、満員電車のような混み方に圧倒されるはず。(トヨタ)GRのスーパースポーツから、軽トラまで、メーカーの力の入れ方もかなりのものだ。
そもそも“カスタムカーの祭典”とも呼ばれるショー。いわゆるショップとかガレージが、量産車をベースに、自分たちの想像力の翼をはばたかせて改造したクルマが主役なのは、いまも変わっていない。
そこにあって、大メーカーが、大きなブース面積を使って、大々的に新車を並べるのに“ちょっと違う”と違和感を持つ、むかしからのファンもいるようだ。
私などは、ジムニーをメルセデス・ベンツGクラスそっくりに改造するセンスも好きだし、大パワーのクルマとかキラキラと輝くようなボディーのクルマへの情熱ぶりにも好感を抱いている。
大手も力を入れるモータースポーツ
いっぽうで、メーカーの気合の入れ方も、間違いなく、TASの見どころだ。ドライブのたのしさを前面に押し出した出展車のまわりは、案の定、黒山の人だかりだった。
モータースポーツを出展車の核にすえていたのは、(トヨタ)GR、ダイハツ、ホンダ、そしてスバル。
ホンダは、スポーツEVから、今季のF1でアストンマーティン・アラムコ・F1チームにエンジンを供給することまで、幅広い話題を提供。シビックやプレリュードのスポーツバージョンなどとともに、注目を集めていた。
モリゾウ(モータースポーツにおける豊田章男・トヨタ自動車会長のオルターエゴ〈別人格〉)をマスタードライバーに迎えたダイハツは、軽自動車ベースのモータースポーツ車両の出展に力が入っていた。
「不祥事(23年の認証試験データ改ざん)から心機一転、がんばろうと思っています」と会場で担当者は私に言い、「おもろいもんを提案し、みんなを楽しくしたい」と言葉を続けた。
上記の「おもろいもん」は、軽トラをベースに、同社のデザイン部が作りあげたアートトラック。クロームパーツと電飾とペイントで仕立て、運転席をのぞくと、シャンデリアと「ナイアガラ」というすだれの電飾も、というぐあい。じっさいに販売してくれないだろうか。
「お祭り」ブースも出現
展示ブースがおもしろかったのは、三菱自動車。「デリカ祭」なるコンセプトで、「デリカミニ」と、1月9日に発売された「デリカD:5」を中心とした、季節はずれのお祭り。
「岡崎と東京にある同社のデザインセンターが協力してコンセプトメーキングしました」と、デリカミニに法被(はっぴ)を着せたようなデカールを手がけた同社のデザイナー氏は解説。
三菱車オーナーいがいにもファンの多い「デリ丸。」キャラも随所に配され、ぬいぐるみなど関連グッズも販売されていた。魅力的なTシャツやステッカーは多くのブースにあった。今度はゆっくり選んでみたい、とは会場を1万歩あるき回って疲れ果てた私の感想。
写真:筆者
















